JP2007050366A - 排水処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、散気部が目詰まりしにくく、メンテナンスが容易に行えるとともに、閉塞を防止するための逆洗を簡単な構成で容易に行うことができる揺動床を用いた排水処理槽装置を提供することを目的とする。
【解決手段】この目的を達成するために本発明は、排水を生物処理する処理槽2と、前記処理槽2内に配置された揺動床4と、前記処理槽2の底部で、且つ上方に前記揺動床4が無い位置に配置された気液混合部5と、この気液混合部5と接続し空気を供給する給気管13を備え、逆洗時に気液混合部5から生じる気液混合流を前記揺動床4の下方から送出する逆洗手段を設けた構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機物を含んだ排水を微生物によって処理する排水処理装置に関する。
従来、排水中の有機物を微生物により分解する排水処理装置の処理性能を向上させる手段として、処理槽の内部の被処理水中に微生物を吸着保持する生物担体を配置する方法が用いられており、特に最近生物担体として揺動床を採用したものが注目されつつある。
この揺動床は垂直に張られた撥水性の幹に対し、親水性の繊維で成型された複数の親水枝を、幹と平行の水流に対して垂直に、幹から円周方向に放射状に配置した構成であり、幹は、枠などで上下に支持固定されている。
また、親水枝は被処理水中の微生物群(以下では活性汚泥と記載)が付着しやすいよう親水性となっており、ある程度の太さは有しているものの柔軟性があり、その後端側が幹に取り付けられ、先端側が自由端となっているので水流により揺動する。このような揺動床式の生物担体を処理槽の内部に暖簾状に多数配置することで排水処理装置が構成されている。
揺動床等の生物担体は揺動床の周囲の水流によって運ばれる活性汚泥を付着、堆積させて固定し、生物担体を用いない一般的な排水処理装置に比べ、処理槽内の活性汚泥の濃度を高く保持することができる。また、処理槽内の有機物は浮遊している活性汚泥だけでなく、生物担体に付着した活性汚泥にも高効率に接触し酸化・分解が促進される。特に揺動式の生物担体では、揺動床に付着した汚泥は揺動により剥離して再び処理槽内に浮遊し付着、剥離を繰り返すため、一般的な固定床式の生物担体の課題である活性汚泥の閉塞や一斉脱落などが生じにくい事が特徴である。
しかし、揺動床式においても流速が遅く揺動が小さい場合、活性汚泥の剥離が抑制され付着が剥離を上回って堆積が過剰になり最終的には隣接した揺動床同士の活性汚泥が互いに接触するようになり閉塞してしまう。閉塞が生じた場合、処理槽内の通水が抑制され、閉塞した部分の活性汚泥に十分な酸素が供給されず活性汚泥の活性が低下し処理性能が大幅に低下する。
つまり、揺動床を用いた排水処理装置を安定して使用するためには揺動床に付着する活性汚泥の量を一定範囲に維持することが重要となる。その方法としては、揺動床を通過する処理水の流速を閉塞しないレベルに維持管理することや、堆積の状況に応じて定期的に活性汚泥を強制的に揺動床から剥離させる操作(逆洗)が行われている。
ところで、揺動床を含め一般的な生物担体を用いる排水処理装置は大きく分けて2種類の構成をとっている。
一つはエアリフト式と呼ばれるもので、図5(a)にあるように揺動床104が処理槽102における被処理水の内部に没し中央を分割した状態で設けられている。ここで、処理槽102の中央部は揺動床104の存在しない水流通路103として構成されており、この水流通路103における処理槽102の底部に処理槽102に空気を供給する散気部105が設けられている。このような構成にすれば、散気部105から噴出される気泡によって生じる上昇流のエアリフト効果によって、処理槽102の内部に被処理水の循環流が発生する。この循環流速を一定以上に維持することによって、活性汚泥に酸素を供給すると共に、揺動床104を揺動させることができる。また、この構成によれば散気部105の上部に空間が設けられているため、散気部105が目詰まりした時などの洗浄、交換等メンテナンスが容易になるというメリットがある。
しかし、このようなエアリフトにより生じる循環流は水面付近で転回した下降流を利用しているため圧力損失が大きく、揺動床104において閉塞しない流速を得るためには大きな散気量が必要であり、散気部105に空気を供給しているブロア122が大型化し電気量が増大するだけでなく、活性汚泥処理に必要な量以上の酸素を処理槽102に供給してしまい硝化が進んでpHが低下する場合があり、このような時は嫌気脱窒させるための間欠運転が不可欠で、結果として処理時間が長くなり生物処理性能が低下するという課題がある。
また、循環流を利用したエアリフト式に対し、図5(b)のように揺動床104の下方に散気部105を配置した全面曝気式がある。全面曝気式は図にあるように散気部105から噴出する気泡の上昇流によって直接揺動床104に通水するものであり、エアリフト式と比較して直接に気泡と水流を接触させることができるため、閉塞しない水流を得るための空気の供給量を低減できるメリットがあるが、逆に散気部105が揺動床104の下部に配置されているため散気部105を取り出したり、取り付けを行うことが困難になりメンテナンス性が低下するという課題がある(例えば、特許文献1参照)。
このように、エアリフト式、全面曝気式双方に長所短所があり、どちらが優れているとは一概に言えないが、例えばエアリフト式を用いた場合、散気部105の選択がポイントになる。
散気のような気泡噴流を用いて水流を発生させる場合の揚水効果は、供給空気量Qaに対する周囲から気泡に巻き込まれる水量QLの比(エントレインメント比)で表される。Qaを増大すればQLも増大するため同一条件で同一の散気部105を用いる場合は、この比は一定となるが、この値が大きい散気部105を用いるほうが揚水効果すなわちエアリフトの効果が大きいといえる。一般的に言えば、微細な気泡を広く分散させるとエントレインメント比を増加させることができる。すなわち、より低い曝気量で高速な流速を得るためには、できるだけ微細な気泡を生じる散気部105を使用する方が有利である。
しかし微細気泡を発生させる散気部105を用いる場合、間欠曝気等の曝気停止時において沈降してきた活性汚泥が散気部105の表面に堆積して散気の為の微細孔が目詰まりしていき、次第に酸素供給効率や循環流速が低下してくるため、定期的に散気部105を取り出して、洗浄や交換をする必要がある。
この課題を解決するため、特に最近ではエアリフト式の散気部105として、微細気泡式の代わりに気液混合式のものがよく用いられるようになった。気液混合式は散気のための開口部が大きく、微細気泡ではなく粗大気泡による旋回流を発生させ、気液混合流とする方式であり、微細気泡式による散気部105と比較して、目詰まりが生じにくいという利点があるが、粗大気泡を用いるためエントレインメント比が小さく、エアリフト効果による流速が低下して揺動床104内部での活性汚泥の閉塞が生じやすくなり、こちらは定期的に揺動床104に対し逆洗等を施して閉塞を解消しなければならない。
逆洗する機構としては、揺動床の直下に逆洗専用の散気部を別途配置するのが一般的であるが、この場合、逆洗のための散気部を別系統増設しなければならず、ブロアや配管、電磁弁などコストが増大する。また、逆洗用の散気部は揺動床104の直下に配置されているため、交換や洗浄などのメンテナンスを行うとき、取り出しや、取り付けを行うことが困難になる。
このような逆洗時のメンテナンス性における課題を解決するための一例として、図6(a)、(b)にあるように処理槽112において、通常の処理時はメンテナンスのし易い通水経路113に配置されている散気部115を逆洗時において、図(c)、(d)にあるように生物担体部116の下に移動させることができるようにして逆洗用の構成を簡素化した排水処理装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−206673号公報 特開平9−29274号公報
このように、揺動床等の生物担体を使用する排水処理装置の場合、散気部の目詰まり対策やメンテナンス性、循環流速の維持あるいは定期的な逆洗の実施など、各要求を同時に満足させる排水処理装置が要求されている。
しかしながら、上記特許文献2にあるような従来の排水処理装置において、この方法は散気部をメンテナンスし易くしながら閉塞時に容易に逆洗ができる点で特許文献1の例と比較して改善されているといえるが、この方法は固定床式の生物担体を前提としているために、圧力損失が揺動床式と比較して大きく、散気部がエアリフト効果の大きい微細気泡式の使用に限定されるので、定期的に散気部を取り出して洗浄や交換を行うなどメンテナンスを頻繁に実施しなければならないという課題があった。
そこで、本発明はこのような課題を解決して、処理能力の高い揺動床を用いた排水処理装置において、散気部が目詰まりしにくく、取り出し、取り付けなどのメンテナンスが容易に行えるとともに、揺動床の閉塞を防止するための逆洗を簡素な構成で容易に行うことができる排水処理槽装置を提供することを目的とする。
本発明の排水処理装置は上記目的を達成するために、排水を生物処理する処理槽と、前記処理槽内に配置された揺動床と、前記処理槽の底部で、且つ上方に前記揺動床が無い位置に配置された気液混合部と、この気液混合部と接続し空気を供給する給気管を備え、逆洗時に気液混合部から生じる気液混合流を前記揺動床の下方から送出する逆洗手段を設けたものである。
これにより散気部の取り出し、取り付けなどのメンテナンスが容易に行えることができ、また、揺動床の閉塞を防止するための逆洗を簡素な構成で容易に行うことができる処理能力の高い揺動床を用いた排水処理装置が得られる。
また、他の手段は、逆洗手段として、気液混合部が揺動床の下方に移動する機構を具備したものである。
また、他の手段は、気液混合部が給気管を軸に水平に回動可能な構造としたものである。
また、他の手段は、気液混合部が揺動床に向かって横方向に転倒する機構を具備したものである。
また、他の手段は、転倒した気液混合部の給気管側からも気泡が吐出するものである。
また、他の手段は、逆洗時に給気管の固定を緩めることにより自励振動を生じさせるものである。
また、他の手段は、逆洗手段として、気液混合部から送出された気液混合流の流れを揺動床下部へと変えるルーバー板を備えたものである。
また、他の手段は、ルーバー板は気液混合部の鉛直上方に配置され、その最上部は揺動床の最下部よりも下に位置するものである。
また、他の手段は、逆洗手段として、揺動床が気液混合部の上方に移動する機構を具備したものである。
また、他の手段は、処理槽内部に揺動床の閉塞を検知する閉塞検知手段が設置されており、閉塞検知手段により揺動床の閉塞を検知して逆洗を行うものである。
これにより逆洗を適切なタイミングで自動に行え、メンテナンス性が大幅に向上した排水処理装置が得られる。
また、他の手段は、閉塞検知手段として、揺動床の下方に流速センサが設置されたものである。
また、他の手段は、揺動床が処理槽内に複数設置されたものである。
また、他の手段は、複数の揺動床を一つずつ逆洗するものである。
さらに他の手段は、複数の揺動床を交互に逆洗するものである。
本発明の排水処理装置によれば、排水処理性能が高く、簡単な構成で逆洗を容易に実施でき、メンテナンス性を維持しながら目詰まりすることがない揺動床と気液混合部を組み合わせた排水処理装置を実現できる。
以下、本発明による実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、活性汚泥を用いて排水処理を行う排水処理装置1の構成の側面図および上面図を示している。排水処理装置1は容器状の処理槽2と、この処理槽2の内部に中央の水流通路3を隔てて処理槽2の対向する側面に配置した2つの生物担体部としての揺動床4と処理槽2の底面で水流通路3の下方に配置された気液混合部5で構成されている。
揺動床4は撥水性の繊維で成型された幹6に親水性の繊維で成型された複数の親水枝7を、水流に対して垂直に、幹6から円周方向に複数本を一定間隔で配置した構成としている。親水枝7は活性汚泥が付着しやすいよう親水性となっており、ある程度の太さは有しているものの柔軟性があり、その後端側は幹6に取り付けられ、先端側が自由端となっているので水流により揺動する。
また、幹6は上下方向に張られており、その両端部において、固定棒8により適度な張力となるように固定されている。また、一対の固定棒8には複数本の幹6を簾状に接続でき、さらに複数本の固定棒8が支持枠9を介して配置されることにより生物担体としての揺動床4を構成している。
また、気液混合部5は一端に導入口10を有し他端に排出口11を有する筒状の管体内部に気液混合手段としての流体旋回羽(図示せず)と、先端部に放出口を有する気体ノズル管12を有し、気体ノズル管12の放出口を流体旋回羽の下方に配し、流体旋回羽と気体ノズル管12の間に流体通路を形成して同軸に一体結合されており、気体ノズル管12は下方から給気管13と接続されている。
給気管13は処理槽2の外部より上方から水流通路3の中央部を通して処理槽2の底部へ向かって垂直に配置されており、気液混合部5が水流通路3の対称な位置に2箇所配置されるようT型部材14により配管されるとともに気液混合部5を支持固定している。また、給気管13は処理槽2の外部において給気管13を軸に回転可能な状態で固定されており、外部に設置されたブロア(図示せず)とは給気管13が回転できるよう柔軟なホースなどを介して接続されている。さらに、処理槽2の底部における給気管13と気液混合部5との接続部分の水平配管部分には気液混合部5が90度回転できる回転継ぎ手15が配置されている。なお、特に図示していないが、回転継ぎ手15は処理槽2の外部より操作可能な構造になっている。
なお、気液混合部5と処理槽2のサイズの関係については、例えば曝気風量0.34m3/minの気液混合部5を使用した場合は水深1.5m以上として受け持ち面積は1本あたり2〜3m2となり、要求される曝気風量や処理槽2のサイズに合わせて気液混合部5の本数を調整する。
上記のような構成において、有機物を含んだ生活排水などの被処理水は、処理槽2に供給される。ここで、気液混合部5にはブロア(図示せず)から給気管13を経て空気が供給される。空気は気体ノズル管12から流出され上方の流体旋回羽(図示せず)に当たって有酸素気泡の旋回流を形成し気液混合流となって排出口11より排出される。この時、気液混合部5の下方の導入口10から処理水が巻き込まれて流入し上昇水流が発生する。また、この結果として旋回流となった有酸素気泡が、水流通路3を断面積を広げながら上昇していく。有酸素気泡に水流通路3の上方へと導かれた水流は水流通路3の上端から側方へ転流し、やがては揺動床4の上部へと向かい、下降流となって揺動床4を通過する。このように水流を処理槽2内で還流することにより、一定流速の下降流を揺動床4に通水することができ排水処理を連続的に行うことができる。
一方、気液混合部5から流出された有酸素気泡が水面まで上昇する間に被処理水中には酸素が溶解し、活性汚泥に酸素を供給する。被処理水中の有機物は処理槽2内を水流に乗って移動しながら活性汚泥により酸化・分解される。また、水流に乗って浮遊している活性汚泥は揺動床4の親水枝7に付着し堆積して固定されていくことになり、処理槽2内の活性汚泥濃度を高く保持する。処理槽2内の有機物は浮遊している活性汚泥だけでなく、親水枝7に付着した活性汚泥にも高効率に接触し酸化・分解が促進される。
ところで、親水枝7に堆積した活性汚泥中では、安定した足場があることにより細菌類だけでなく、上位捕食者である原生動物や原虫、ワムシ、ミミズなどの食物連鎖が発生しており、これらは細菌類に比べ有機物を分解する能力が高く、特に原生動物は粘着性の代謝物を多量に生産する特性があり、この代謝物によって親水枝7に付着した活性汚泥は互いに強固に固着して保持される。
また、親水枝7に付着した活性汚泥はある程度の大きさになると水流による揺動により、親水枝7の先端の活性汚泥が剥離して再び水流中に放出されるので、活性汚泥の過剰付着による閉塞や一斉脱落が防止される。さらに剥離した活性汚泥は粘着性の代謝物により付着前より硬く大きい粒子となる。
このようにして処理槽2内では当初微細粒子だった活性汚泥が親水枝7への付着、剥離を繰り返し粗大化していき沈降性が向上することにより、排水処理装置1の後段の沈殿槽(図示せず)においてバルキングを生じさせることなく活性汚泥濃度を高くできる利点もある。
ところで、このような活性汚泥を用いた排水処理装置1を散気や停止を繰り返しながら連続的に使用していると、一般的な微細気泡を用いた散気部の場合、次第に散気部の微細孔に活性汚泥が堆積し目詰まりが生じて十分な酸素供給や上昇流が得られなくなってくる。
しかし、本実施の形態のように散気部が気液混合部5の場合、微細気泡を発生させないため、排出口11が大きく目詰まりすることがほとんど無く、万一排出口11に汚泥が堆積しても、曝気の圧力で堆積した活性汚泥を容易に吹き飛ばすことができる。その意味では、気液混合部5を用いる場合は取り出し、取り付けなどのメンテナンス性については、一般的な微細気泡を発生させる散気部に比べメンテナンス性を考慮する必要はないとは言えるが、数十年単位で使用する排水処理装置1について、不測のメンテナンスを行う事態が生じることを前提とし、やはりメンテナンス性を考慮した構成とすることが要望されているのが実状である。
そこで、本実施の形態の場合、気液混合部5が水流通路3の下方に配置されているので、メンテナンスを行いたい場合は、給気管13を上方に引き上げればよく、処理水を処理槽2から引き抜いたり揺動床4を移動、撤去などの大掛かりな工事を必要としない。
さて、本実施の形態のような揺動床4と気液混合部5を用いた排水処理装置1の場合、揺動床4自体は比較的圧力損失が低く、微細気泡式に比べ循環流が弱いエアリフトによる循環流でも閉塞が生じにくい流速で通水することが可能ではあるが、揺動床4の構成要素である、幹6や固定棒8、支持枠9の構造や数、配置する密度などによっては、圧力損失が高くなり、閉塞が生じる恐れがある。このような時には、逆洗により閉塞した活性汚泥を揺動床4より剥離させ、循環流を復活させる処理を施す。
本実施の形態では、逆洗を行う場合、気液混合部5を給気管13を軸に90°回転させて揺動床4の直下にくるように移動させる。この時、回転継ぎ手15も90°回転させることにより垂直に配置されていた気液混合部5を水平にする。
ここで、給気管13より空気を導入すると、気液混合部5から有酸素気泡が流出し、上昇水流になって揺動床4を進み、通常とは逆方向の循環流が発生する。さらに、上昇する有酸素気泡と水流により、揺動床4に堆積した活性汚泥が剥離され処理水中に分散されて揺動床4の通水を回復させることができる。この時、気液混合部5を水平にしたことにより排出口11だけでなく導入口10からも有酸素気泡が排出されることになるため、より広範囲に揺動床4に有酸素気泡と水流の気液混合流を充てることができる。
また、特に図示していないが、逆洗するときに、給気管13の固定を少し緩める機構を設けるとよい。このようにすれば、定常流中における円柱の後流に発生するカルマン渦により生じる自励振動が発生し、気液混合部5は自ら生じさせた水流により振動する。この自励振動により気液混合部5は往復運動しながら揺動床4により広範囲に有酸素気泡と水流の気液混合流を充てることができ、さらに振動により堆積した活性汚泥を剥離させる効果を高められるので、効率的に逆洗を行うことができる。
このようにして、排水処理性能の高い揺動床4と、目詰まりの生じにくい散気部である気液混合部5を用いた排水処理装置1において、取り出し、取り付けなどのメンテナンスが容易に行えるとともに、揺動床4の閉塞を防止するための逆洗も容易に行うことができる。
(実施の形態2)
図2は本発明の他の実施形態を示している。なお、実施の形態1と同様の構成を有するものについては、同一符号を付しその説明を省略する。
図2において、水流通路3の中央底部に気液混合部5が配置されている。また、気液混合部5の鉛直上方にはルーバー板16が、その最上部が揺動床4の最下面より下にくるように配置されている。ルーバー板16は複数枚の板形状となっており、その下側で基部17に固定されるとともに傾斜可能なように基部17を軸に回転できるように接続されている。尚、基部17は給気管13あるいは気液混合部5に固定すればよく、気液混合部5から発生する気液混合流を妨げないよう枠形状となっている。また、特に図示していないがルーバー板16は処理槽2の外部より操作可能な構造になっており、複数の板が同時に同方向へ傾斜する機構となっている。
ここで、通常の処理時において、図2の(a)にあるようにルーバー板16は鉛直上方向を向いており、気液混合部5から発生した気液混合流はそのままルーバー板16を通り抜けて水流通路3を水面まで上がって循環流を生じさせるのであるが、逆洗時においては、図2の(b)にあるようにルーバー板16を図中の矢印方向に傾斜させることにより、気液混合流を揺動床4の下部へと送り込み、上昇する有酸素気泡と水流により揺動床4に閉塞した活性汚泥が剥離され、処理水中に分散されて通水性を回復させることができる。
なお、本実施の形態にあるように揺動床4が2箇所あるいはそれ以上の複数個に分割されて配置されている場合は、1個毎に完全に逆洗してから次の逆洗を行ってもよく、また、各揺動床4を少しずつ順々に逆洗してもよい。
また、本実施の形態においては平板のルーバー板16を用いているため、その最上部は揺動床の最下面より下に配置するように説明したが、ルーバー板16の形状は平板に限定されるものではなく、要は気液混合部から送出された気液混合流が揺動床の下面へ送り込まれればよく、例えばへの字形状の曲板のルーバー板を用いる場合は必ずしも揺動床の最下面より下に配置する必要は無い。
このようにして、排水処理性能の高い揺動床4と、目詰まりの生じにくい散気部である気液混合部5を用いた排水処理装置1において、取り出し、取り付けなどのメンテナンスが容易に行えるとともに、揺動床4の閉塞を防止するための逆洗も容易に行うことができる。
(実施の形態3)
図3は本発明の他の実施形態を示している。なお、実施の形態1と同様の構成を有するものについては、同一符号を付しその説明を省略する。
図3において、水流通路3の中央底部に気液混合部5が、その最上部が揺動床4の最下面より下にくるように配置されている。また、揺動床4における支持枠9の、処理槽2の底部と接触する足の部分には、それぞれ車輪18が配置されており、さらに処理槽2の底面には車輪18が横方向にスムーズに移動できるようレール19が設置され、車輪18はレール19の上に乗った状態になっている。また、給気管13は処理槽2の水流通路3が無い側面側から2本のレール19の間に、かつ揺動床4が移動しても接触しない位置に配置されている。
ここで、通常の処理時においては図3の(a)にあるように二つの揺動床4は処理槽2の対向する側面に水流通路3を隔てて配置されており、気液混合部5から発生した気液混合流はそのまま水流通路3を水面まで上がって循環流を生じさせるのであるが、逆洗時においては、図3の(b)のように揺動床4を水平に移動させることにより、揺動床4を気液混合部5の直上方へと配置し、気液混合流を揺動床4の下部へと送り込み、上昇する有酸素気泡と水流により揺動床4に堆積した活性汚泥が剥離され、処理水中に分散させて通水性を回復させることができる。
尚、本実施の形態にあるように揺動床4が2箇所あるいはそれ以上の複数個に分割されて配置されている場合は、1個毎に完全に逆洗してから次の逆洗を行ってもよく、また、各揺動床4を少しずつ順々に逆洗してもよい。
このようにして、排水処理性能の高い揺動床4と、目詰まりの生じにくい散気部である気液混合部5を用いた排水処理装置1において、取り出し、取り付けなどのメンテナンスが容易に行えるとともに、揺動床4の閉塞を防止するための逆洗を容易に行うことができる。
なお、キャスター等でスムーズに移動できれば、特にレール19を設けなくてもよい。
(実施の形態4)
図4は本発明の他の実施形態を示している。なお、実施の形態1と同様の構成を有するものについては、同一符号を付しその説明を省略する。
図4は本発明における排水処理装置1を制御するための構成を示したブロック図である。ここで、二つの揺動床4の下方には揺動床の閉塞を検知するための閉塞検知手段として、流速センサ20が配置されている。また、給気管13の処理槽2上方の水面より上の部分には、給気管13を軸として電動で回転できる給気管回転部21が設置されている。また給気管13はブロア22と接続されている。
また、実施の形態1の回転継ぎ手15は電動により回転する電動回転継ぎ手23となっている。処理槽2の系外には、制御装置24が設置されており、制御装置24には流速センサ20の信号が入力されるようになっているとともに、ブロア22、給気管回転部21、電動回転継ぎ手23と電気的に接続され制御装置24から動作させることができるようになっている。
ここで、通常の処理動作を連続的に行っていくと、次第に揺動床4の内部に活性汚泥が堆積していき、揺動床4を通過する下降流の流速は次第に低下してくる。この流速を流速センサ20により計測してその信号を制御装置24に送り、あらかじめ設定されていた値にまで流速が低下したと判断されたときは、逆洗モードへ移行する。逆洗モードでは、ブロア24を一旦停止させ、給気管回転部21を駆動して給気管13を90°回転させるとともに、電動回転継ぎ手23を駆動して、気液混合部5を水平に倒した後、ブロア22から送気して逆洗を行う。制御装置24では逆洗を行っている間も流速センサ20の信号を判断し、流速が回復した場合は、逆洗を停止して、通常の処理モードに戻す処理を行う。
このようにすれば、揺動床4の閉塞を判断して自動的に逆洗を行うことができるようになり、年一回など定期的に逆洗を行う場合と比較して、不要な洗浄によるエネルギーや人件費の無駄を省き、また、逆に閉塞に気がつかず処理性能が低下してしまう事態を防止できるようになり、適切なタイミングでかつ完全に無人で逆洗を行うことができ、メンテナンス性が大幅に向上し、排水処理のランニングコストを低減できる。
尚、本実施の形態においては閉塞検知手段として流速センサ20を用いたが、揺動床4の閉塞を検知できるのであれば他の手段、例えばレーザー散乱式粒子濃度計等を用いてもよい。
また、ここでは排水処理装置1として実施の形態1を用いて説明したが、同様の考え方は実施の形態2や実施の形態3の排水処理装置においても適用でき、同様の効果を得ることができる。
以上のように本発明における排水処理装置は高い排水処理性能とメンテナンス性を両立できるため、今後の環境事業に大きく貢献するものとなる。
本発明の排水処理装置の実施形態を示す側面図及び上面図 本発明の他の実施形態を示す側面図及び上面図 本発明の他の実施形態を示す側面図 本発明の他の実施形態を示すブロック図 従来の排水処理装置の一例を示す図 従来の排水処理装置の一例を示す図
符号の説明
1 排水処理装置
2 処理槽
4 揺動床
5 気液混合部
13 給気管
15 回転継ぎ手
16 ルーバー板
18 車輪
19 レール
20 流速センサ

Claims (14)

  1. 排水を生物処理する処理槽と、前記処理槽内に配置された揺動床と、前記処理槽の底部で、且つ上方に前記揺動床が無い位置に配置された気液混合部と、前記気液混合部と接続し空気を供給する給気管を備え、逆洗時に前記気液混合部から生じる気液混合流を前記揺動床の下方から送出する逆洗手段を設けたことを特徴とする排水処理装置。
  2. 逆洗手段として、気液混合部が揺動床の下方に移動する機構を具備した請求項1記載の排水処理装置。
  3. 気液混合部が給気管を軸に水平に回動可能な構造であることを特徴とした請求項2記載の排水処理装置。
  4. 気液混合部が揺動床に向かって横方向に転倒する機構を具備した請求項3記載の排水処理装置。
  5. 転倒した気液混合部の給気管側からも気泡が吐出することを特徴とした請求項4記載の排水処理装置。
  6. 逆洗時に給気管の固定を緩めることにより自励振動を生じさせることを特徴とした請求項2記載の排水処理装置。
  7. 逆洗手段として、気液混合部から送出された気液混合流の流れを揺動床下部へと変えるルーバー板を備えたことを特徴とした請求項1記載の排水処理装置。
  8. ルーバー板は気液混合部の鉛直上方に配置され、その最上部は揺動床の最下部より下に位置することを特徴とした請求項7記載の排水処理装置。
  9. 逆洗手段として、揺動床が気液混合部の上方に移動する機構を具備した請求項1記載の排水処理装置。
  10. 処理槽内部に揺動床の閉塞を検知する閉塞検知手段が設置されており、前記閉塞検知手段により前記揺動床の閉塞を検知して逆洗を行うことを特徴とした請求項1から9のいずれかに記載の排水処理装置。
  11. 閉塞検知手段として、揺動床の下方に流速センサが設置されていることを特徴とした請求項10記載の排水処理装置。
  12. 揺動床が処理槽内に複数設置されていることを特徴とした請求項1から9のいずれかに記載の排水処理装置。
  13. 複数の揺動床を一つずつ逆洗することを特徴とした請求項12記載の排水処理装置。
  14. 複数の揺動床を交互に逆洗することを特徴とした請求項12記載の排水処理装置。
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