JP2007050325A5 - - Google Patents
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Description
この発明は、水流路上に配置して水流路を流れる水に磁力を作用させて磁化処理する磁化処理装置と、その磁化処理装置を用いて構成される曝気装置とに関し、特にこの発明は、池、湖沼、堀などの閉じられた水域や水処理施設の曝気槽などに設置して前記水域内や曝気槽内に満たされた水の水質を改善したり保全したりする浮上型曝気装置に関する。
従来、水処理施設に設置された曝気槽内で強制的に気液循環流を生じさせることにより曝気効率を高めることが行われており、特に、浮きにより水面に浮上させるように設置して曝気を行う浮上型曝気装置が提案されている。
この種の曝気装置は、浮きの下方へ突出する吸込管の下端に吸込口が開口し、浮きの上方に位置させたデフレクターの下方に吐出口が設けられたものである。前記吸込口と吐出口との間の水流路にはモータ駆動の羽根車が組み込まれており、羽根車が回転することにより前記吸込口より吸い込まれた水が水流路を経て前記吐出口より吐き出される(例えば、特許文献1参照)。
上記した構成の曝気装置は浮きによって水面に浮上しており、吸込口より吸い込まれた水が吐出口より水面へ吐き出されるとき、水面上に水が飛散し、水表面での気液接触および空気の巻き込みにより水中に酸素が取り込まれる。取り込まれた酸素は、水質の浄化を行う微生物に供給され、微生物による水の浄化作用によって水質が改善される。
しかし、上記した従来の浮上型曝気装置では、水中への酸素の取込み量が十分でないため、微生物に酸素を十分に供給できず、曝気による水の浄化機能に限界があった。また、従来の曝気装置には水面上や水中の浮遊物を凝集させて沈殿させる作用がなく、曝気槽内に満たされた水の透明度を高めるのが困難である。
この発明は、上記した問題に着目してなされたもので、水中への酸素の取込み量を増して曝気による水の浄化機能を向上させ、加えて、浮遊物を凝集させて沈殿させることにより、水質の改善を実現し、水の透明度を高めることができる浮上型曝気装置を提供することを目的とする。
また、この発明が他に目的とするところは、上記の浮上型曝気装置に用いることができる磁化処理装置を提供することにある。
また、この発明が他に目的とするところは、上記の浮上型曝気装置に用いることができる磁化処理装置を提供することにある。
この発明による磁化処理装置は、一表面がN極、他表面がS極にそれぞれ帯磁した複数の永久磁石板と、互いに平行な状態で一体化されている複数の板状ホルダーとを含み、板状ホルダー毎に複数の永久磁石板がそれぞれ保持されるとともに、各板状ホルダーに保持される各永久磁石板は隣の板状ホルダーに保持されている各永久磁石板と異なる磁極が互いに対向するように位置および向きが設定されたもので、隣り合う板状ホルダー間の間隙が前記水流路の方向に沿い、かつ対向する磁極間に形成される磁界の向きが前記水流路に対して直交するように配置されて成る。
上記した構成の磁化処理装置によると、水流路を流れる水に磁化処理装置の永久磁石板による磁力が作用し、しかも、各永久磁石板は互いに平行な複数の板状ホルダーにそれぞれ保持されるとともに、隣の板状ホルダーに保持された永久磁石板と異なる磁極が互いに対向するように位置および向きが設定されているので、各板状ホルダー間を流れる水に強い磁界が作用する。この磁界の作用を受けて水が活性化されると、水のクラスタが細分化される結果、水が周囲から酸素を奪う作用(還元作用)が強くなって酸素の取込み量が増す。
また、磁化処理装置は、隣り合う板状ホルダー間の各間隙が水流路の方向に沿い、かつ対向する磁極間に形成される磁界の向きが水流路に対して直交するように配置されているので、各間隙での水の流速が増すことと相俟って、板状ホルダー間の間隙を流れる水にフレミングの法則により微弱な電流が発生し、この電流の作用によって水面上や水中の浮遊物の電位が低下する。浮遊物の電位が低下すると、浮遊物間の反発力が小さくなり、浮遊物同士の凝集が促される結果、凝集した浮遊物が沈降して底に沈殿する。
この発明の好ましい実施態様においては、各板状ホルダーは、各永久磁石板が嵌め込まれてN,Sの各磁極を表裏両面に臨ませる複数の貫通孔を有する支持枠体と、前記支持枠体の表裏両面に被せられて各貫通孔を塞ぐ一対の塞ぎ板とで構成されている。この実施態様によると、板状ホルダーへの永久磁石板の組み付けや位置決めが容易であり、扱いにくい永久磁石板といえども効率良く組立ができる。
この発明の好ましい実施態様においては、各板状ホルダーに表裏に貫通する軸通し孔が複数形成されており、隣り合う板状ホルダー間の各軸通し孔の位置には、それぞれ筒状のスペーサを配置して各板状ホルダーの軸通し孔を各スペーサの内孔を介して互いに連通させるとともに、連通する各板状ホルダーの軸通し孔に連結軸を一連に通して、各板状ホルダーを一体連結している。この実施態様によると、各板状ホルダーを所定の間隔を設けて互いに平行な状態で容易に一体化できる。
この発明による浮上型曝気装置は、水面に浮上させるための浮きを有し、下端部に吸込口、上端部のデフレクターの下方に吐出口がそれぞれ開口し、前記吸込口と吐出口との間の水流路に水を吸い上げる吸上装置と水に磁力を作用させる磁化処理装置とが組み込まれて成るものである。
前記磁化処理装置は、一表面がN極、他表面がS極にそれぞれ帯磁した複数の永久磁石板と、互いに平行な状態で一体化されている複数の板状ホルダーとを含み、板状ホルダー毎に複数の永久磁石板がそれぞれ保持されるとともに、各板状ホルダーに保持される各永久磁石板は隣の板状ホルダーに保持される各永久磁石板と異なる磁極が互いに対向するように位置および向きが設定されている。
前記磁化処理装置は、隣り合う板状ホルダー間の間隙が前記水流路の方向に沿い、かつ対向する磁極間に形成される磁界の向きが前記水流路に対して直交するように配置されている。
前記磁化処理装置は、一表面がN極、他表面がS極にそれぞれ帯磁した複数の永久磁石板と、互いに平行な状態で一体化されている複数の板状ホルダーとを含み、板状ホルダー毎に複数の永久磁石板がそれぞれ保持されるとともに、各板状ホルダーに保持される各永久磁石板は隣の板状ホルダーに保持される各永久磁石板と異なる磁極が互いに対向するように位置および向きが設定されている。
前記磁化処理装置は、隣り合う板状ホルダー間の間隙が前記水流路の方向に沿い、かつ対向する磁極間に形成される磁界の向きが前記水流路に対して直交するように配置されている。
この発明による浮上型曝気装置は、浮きの浮力で水面に浮上し、この浮上した状態で吸上装置を駆動すると、吸込口より吸い込まれた水が水流路を経て吐出口より吐き出される。吐き出された水は水面上に飛散し、水表面での気液接触および空気の巻き込みにより水中に酸素が取り込まれる。
それに加えて、前記水流路を流れる水に磁化処理装置の永久磁石板による磁力が作用し、しかも、各永久磁石板は互いに平行な複数の板状ホルダーにそれぞれ保持されるとともに、隣の板状ホルダーに保持された永久磁石板と異なる磁極が互いに対向するように位置および向きが設定されているので、各板状ホルダー間を流れる水に強い磁界が作用する。この磁界の作用を受けて水が活性化されると、水のクラスタが細分化される結果、水が周囲から酸素を奪う作用(還元作用)が強くなって酸素の取込み量が増し、これにより曝気による浄化機能が十分に発揮される。
また、磁化処理装置は、隣り合う板状ホルダー間の各間隙が水流路の方向に沿い、かつ対向する磁極間に形成される磁界の向きが水流路に対して直交するように配置されているので、各間隙での水の流速が増すことと相俟って、板状ホルダー間の間隙を流れる水にフレミングの法則により微弱な電流が発生し、この電流の作用によって水面上や水中の浮遊物の電位が低下する。浮遊物の電位が低下すると、浮遊物間の反発力が小さくなり、浮遊物同士の凝集が促される結果、凝集した浮遊物が沈降して底に沈殿する。このような物理作用と前記した生物作用とによって水質が改善され、水の透明度が高められる。
この発明によると、水流路を流れる水に磁化処理装置の永久磁石板による磁力を強力に作用させるから、水中への酸素の取込み量を増して曝気による水の浄化機能を向上でき、加えて、浮遊物を凝集させて沈殿させることができる。その結果、池、湖沼、堀などの閉じられた水域や水処理施設の曝気槽などに満たされた水の水質が改善され、水の透明度が高められる。
また、複数の永久磁石板を保持する複数の板状ホルダーを互いに平行な状態で一体化して磁化処理装置を構成するから、磁化処理装置の組込みや取外しが容易であり、保守、点検が容易に行える。
また、複数の永久磁石板を保持する複数の板状ホルダーを互いに平行な状態で一体化して磁化処理装置を構成するから、磁化処理装置の組込みや取外しが容易であり、保守、点検が容易に行える。
図1は、この発明の一実施例である浮上型曝気装置1を池10に設置した状態を示している。なお、この発明の曝気装置1は、池10のような閉じられた自然の水域に限らず、水処理施設などの人工設備に設けられた曝気槽などに設置することができる。
この曝気装置1は、池10に満たされた水の水質を改善しかつ保全するのに用いられ、第1、第2の浮き2a,2bによって水面wに浮上させ、かつ3本の係留ロープ11によって定位置に拘束した状態で池10の適所に設置される。
この曝気装置1は、池10に満たされた水の水質を改善しかつ保全するのに用いられ、第1、第2の浮き2a,2bによって水面wに浮上させ、かつ3本の係留ロープ11によって定位置に拘束した状態で池10の適所に設置される。
前記の各係留ロープ11は、一端が曝気装置1に、他端が池端に固定された固定金具13に、それぞれ取り付けられている。なお、図中、15は各係留ロープ11に装着されたリング形状のおもりであり、曝気装置1を上下動可能な状態で位置決め固定する。
陸上には操作盤17が設置してあり、この操作盤17より引き出されたケーブル18が曝気装置1に接続されている。前記操作盤17はケーブル18を介して後述するモータ41に電源を供給するもので、電源スイッチや各種のメータの他、モータ41を適時または一定時間毎に駆動するための制御回路などを備えている。
陸上には操作盤17が設置してあり、この操作盤17より引き出されたケーブル18が曝気装置1に接続されている。前記操作盤17はケーブル18を介して後述するモータ41に電源を供給するもので、電源スイッチや各種のメータの他、モータ41を適時または一定時間毎に駆動するための制御回路などを備えている。
図示例の曝気装置1は、図1および図2に示すように、第1、第2の浮き2a,2bの下方へ突出する金属製の吸込管3の下端に吸込口30を、吸込管3の上端のデフレクター9の下方に吐出口31を、それぞれ開口したものである。前記吸込管3は、中央管3aの上端に上部管3bが、下端に下部管3cが、それぞれ接続されて成るもので、下部管3cの下端の開口を前記吸込口30となし、上部管3bの上端の開口を前記吐出口31となしている。
第1の浮き2aは、前記上部管3bと一体形成されたケーシング20の内部に発泡材21を装填して形成されたものである。第2の浮き2bは、前記中央管3aの外周に外付けされており、ケーシング21を密閉して中空体となしたものである。
前記吸込管3の下端の吸込口30には吸込ベル5が接続されている。この吸込ベル5は側面に水吸込用の窓50を有し、下面の開口は密閉板51で塞いである。
前記吸込管3の下端の吸込口30には吸込ベル5が接続されている。この吸込ベル5は側面に水吸込用の窓50を有し、下面の開口は密閉板51で塞いである。
前記吸込管3の内部は、吸込口30より流入した水を吐出口31へ導く水流路35になっており、この水流路35上に水の吸上装置4が設けられている。図示例の吸上装置4はモータ41により駆動される羽根車40により構成されており、この羽根車40の回転によって前記吸込口30より水を吸い込み、かつ吸い込んだ水を前記吐出口31より吐き出す。
前記モータ41は、吸込管3の内部に設けられた支持板42に複数のネジ43により固定されている。前記支持板42は、その外周縁が前記中央管3aの上端のフランジ33と上部管3bの下端のフランジ34との間に挟持されている。この支持板42の中心にはモータ41のモータ軸41aを通す孔44が、その孔44の周囲に水を通す通水孔45が、それぞれ開設されている。前記モータ軸41aに前記羽根車40が取り付けてある。
前記モータ41は、吸込管3の内部に設けられた支持板42に複数のネジ43により固定されている。前記支持板42は、その外周縁が前記中央管3aの上端のフランジ33と上部管3bの下端のフランジ34との間に挟持されている。この支持板42の中心にはモータ41のモータ軸41aを通す孔44が、その孔44の周囲に水を通す通水孔45が、それぞれ開設されている。前記モータ軸41aに前記羽根車40が取り付けてある。
前記吸込管3の内部の水流路35上に、水流路35を流れる水に磁力を作用させる磁化処理装置6が組み込まれている。
この磁化処理装置6は、図3に示すように、永久磁石板を保持するための複数の板状ホルダー7を複数本の連結軸61により互いに平行な状態で一体化したものである。各板状ホルダー7には表裏に貫通する軸通し孔73,74(図4に示す)が複数形成されており、隣り合う板状ホルダー7,7間の各軸通し孔73,74の位置に、それぞれ筒状のスペーサ8を配置して各板状ホルダー7の軸通し孔73,74を各スペーサ8の内孔を介して互いに連通させるとともに、連通する各板状ホルダー7の軸通し孔73,74に連結軸61を一連に通しかつ両端にナット62,62を装着して、各板状ホルダー7を一体連結している。
この磁化処理装置6は、図3に示すように、永久磁石板を保持するための複数の板状ホルダー7を複数本の連結軸61により互いに平行な状態で一体化したものである。各板状ホルダー7には表裏に貫通する軸通し孔73,74(図4に示す)が複数形成されており、隣り合う板状ホルダー7,7間の各軸通し孔73,74の位置に、それぞれ筒状のスペーサ8を配置して各板状ホルダー7の軸通し孔73,74を各スペーサ8の内孔を介して互いに連通させるとともに、連通する各板状ホルダー7の軸通し孔73,74に連結軸61を一連に通しかつ両端にナット62,62を装着して、各板状ホルダー7を一体連結している。
上記の磁化処理装置6は、下部管3cから中央管3aの下部に至る内部空間に配置されるとともに、下部管3cの下端部の円形枠32上に支持されている。前記円形枠32は吸込口30を取り囲んでおり、この吸込口30より流入した水が各板状ホルダー7,7間の間隙を通り抜ける。なお、図3において、36は中央管3aの内部の四隅位置に設けられた固定軸であり、この4本の固定軸36と前記円形枠32との間で磁化処理装置6が吸込管3内に定置される。
図4は、前記磁化処理装置6を構成する板状ホルダー7の具体的な構成を示す。
図示例の板状ホルダー7は、所定個数(図示例では10個)の永久磁石板60を整列状態で保持するためのもので、中央の支持枠体70を挟んでその両側面に塞ぎ板71,71を重ねて一体化したものである。前記支持枠体70および両塞ぎ板71,71はステンレスのような錆びない透磁性材料で形成されている。なお、支持枠体70と塞ぎ板71,71との一体化はボルトとナットを用いて行われるが、同図には、支持枠体70および各塞ぎ板71に形成されるボルト挿通孔の図示を省略してある。
図示例の板状ホルダー7は、所定個数(図示例では10個)の永久磁石板60を整列状態で保持するためのもので、中央の支持枠体70を挟んでその両側面に塞ぎ板71,71を重ねて一体化したものである。前記支持枠体70および両塞ぎ板71,71はステンレスのような錆びない透磁性材料で形成されている。なお、支持枠体70と塞ぎ板71,71との一体化はボルトとナットを用いて行われるが、同図には、支持枠体70および各塞ぎ板71に形成されるボルト挿通孔の図示を省略してある。
前記永久磁石板60は、外形が矩形の薄板状であり、一表面がN極、他表面がS極にそれぞれ帯磁させている。
前記板状ホルダー7の支持枠体70は、前記永久磁石板60が嵌め込まれる複数個の貫通孔72が形成されている。この実施例では、永久磁石板60の外形に一致する矩形状の貫通孔72が5個づつ上下2段にそれぞれ設けてある。板状ホルダー7と永久磁石板60とは厚みがほぼ一致させてあり、各貫通孔72にN,Sの各磁極を表裏面に臨ませるようにして各永久磁石板60が嵌め込まれる。
前記板状ホルダー7の支持枠体70は、前記永久磁石板60が嵌め込まれる複数個の貫通孔72が形成されている。この実施例では、永久磁石板60の外形に一致する矩形状の貫通孔72が5個づつ上下2段にそれぞれ設けてある。板状ホルダー7と永久磁石板60とは厚みがほぼ一致させてあり、各貫通孔72にN,Sの各磁極を表裏面に臨ませるようにして各永久磁石板60が嵌め込まれる。
前記支持枠体70の各貫通孔72に永久磁石板60がそれぞれ嵌め込まれた状態で、支持枠体70の表裏両面に各貫通孔72を塞ぐ一対の塞ぎ板71が被着される。この実施例では各塞ぎ板71と支持枠体70との重ね合わせ部分にシリコーンなどの柔軟で防水性の高いコーキング剤を介在させており、これによりフェライト製の永久磁石板60が水に濡れて錆びるのを防止している。
なお、図4において、73,74は前記連結軸61を通す軸通し孔であり、支持枠体70および各塞ぎ板71の対応する位置にそれぞれ形成されている。
なお、図4において、73,74は前記連結軸61を通す軸通し孔であり、支持枠体70および各塞ぎ板71の対応する位置にそれぞれ形成されている。
前記支持枠体70の各貫通孔72には、表裏各面にそれぞれN磁極とS磁極とが交互が並ぶように各永久磁石板60が嵌め込まれる。例えば、いずれかの支持枠体70の一方の面に、上段にはN,S,N,S,Nの順で磁極が並び、下段にはS,N,S,N,Sの順で磁極が並ぶように向きを定めて各貫通孔72に各永久磁石板60が嵌め込まれる。
また、各板状ホルダー7に保持された各永久磁石板60は、隣の板状ホルダー7に保持された各永久磁石板60と異なる磁極が互いに向き合うように向きが設定される。
また、各板状ホルダー7に保持された各永久磁石板60は、隣の板状ホルダー7に保持された各永久磁石板60と異なる磁極が互いに向き合うように向きが設定される。
図5は、各板状ホルダー7について、上段および下段の対応位置にある各永久磁石板60の磁極を示したものであり、隣り合う板状ホルダー7,7間においては、永久磁石板60,60は異なる磁極が互いに対向している。
この磁化処理装置6は、隣り合う板状ホルダー7,7間の各間隙tが前記水流路35の方向(図中、実線の矢印pで示す)に沿い、かつ対向する磁極間に形成される磁界の向き(図中、点線の矢印qで示す)が前記水流路35に対して直交するように配置されている。
この磁化処理装置6は、隣り合う板状ホルダー7,7間の各間隙tが前記水流路35の方向(図中、実線の矢印pで示す)に沿い、かつ対向する磁極間に形成される磁界の向き(図中、点線の矢印qで示す)が前記水流路35に対して直交するように配置されている。
なお、上記の実施例では、各板状ホルダー7の支持枠体70において、1個の貫通孔72につき1枚の永久磁石板60が嵌め込んであるが、これに限らず、1個の貫通孔72に複数枚(例えば3枚)の永久磁石板をはめ込むなど、種々の設計変更が可能である。
また、各板状ホルダー7は、支持枠体70を挟んでその両側面に塞ぎ板71,71を被せて貫通穴71を塞ぐ構成になっているが、例えば、支持枠体70に有底の穴を形成して永久磁石板60を嵌め込み、その上に1枚の塞ぎ板71を被せるような構成にしてもよい。
また、各板状ホルダー7は、支持枠体70を挟んでその両側面に塞ぎ板71,71を被せて貫通穴71を塞ぐ構成になっているが、例えば、支持枠体70に有底の穴を形成して永久磁石板60を嵌め込み、その上に1枚の塞ぎ板71を被せるような構成にしてもよい。
上記した構成の浮上型曝気装置1は、第1、第2の浮き3a,3bの浮力によって水面wに浮上し、3本の係留ロープ11によって定位置に拘束される。
この浮上した状態でモータ41を駆動して羽根車40を回転させると、吸込ベル5の窓50より水が吸い込まれ、その水は吸込口30より吸込管3内へ流入し、吸込管3の内部の水流路35を経て吐出口31より吐き出される。吐き出された水はデフレクター9の下面に当たって水面w上に飛散し、水表面での気液接触および空気の巻き込みにより水中に酸素が取り込まれる。
この浮上した状態でモータ41を駆動して羽根車40を回転させると、吸込ベル5の窓50より水が吸い込まれ、その水は吸込口30より吸込管3内へ流入し、吸込管3の内部の水流路35を経て吐出口31より吐き出される。吐き出された水はデフレクター9の下面に当たって水面w上に飛散し、水表面での気液接触および空気の巻き込みにより水中に酸素が取り込まれる。
前記吸込管3内の水流路35を流れる水には磁化処理装置6の永久磁石板60による磁力が作用する。各永久磁石板60は互いに平行な複数の板状ホルダー7にそれぞれ保持されるとともに、隣の板状ホルダー7に保持された永久磁石板60と異なる磁極が互いに対向するように位置および向きが設定されているので、各板状ホルダー7,7間を流れる水に強い磁界が作用する。この磁界の作用を受けて水が活性化されると、水のクラスタが細分化される結果、水が周囲から酸素を奪う作用(還元作用)が強くなって酸素の取込み量が増し、無酸素状態に近い地底にも酸素が十分に供給され、これにより曝気による浄化機能が十分に発揮される。
また、磁化処理装置6は、隣り合う板状ホルダー7,7間の各間隙tが水流路35の方向に沿い、かつ対向する磁極間に形成される磁界の向きが前記水流路35に対して直交するように配置されているので、各間隙tでの水の流速が増すことと相俟って、板状ホルダー7,7間の間隙tを流れる水にフレミングの法則により微弱電流が発生し、この微弱電流の作用によって水面w上や水中の浮遊物の電位が低下する。浮遊物の電位が低下すると、浮遊物間の反発力が小さくなり、浮遊物同士の凝集が促される結果、凝集した浮遊物が沈降して池底に沈殿する。このような物理作用と前記した生物作用とによって池10の水の水質が改善され、アオコなどの発生が抑制されるとともに悪臭の発生が防止され、水の透明度が高められる。
1 浮上型曝気装置
2a,2b 浮き
3 吸込管
4 吸上装置
6 磁化処理装置
7 板状ホルダー
8 スペーサ
9 デフレクター
30 吸込口
31 吐出口
35 水流路
40 羽根車
41 モータ
60 永久磁石板
61 連結軸
70 支持枠体
71 塞ぎ板
73,74 軸通し孔
2a,2b 浮き
3 吸込管
4 吸上装置
6 磁化処理装置
7 板状ホルダー
8 スペーサ
9 デフレクター
30 吸込口
31 吐出口
35 水流路
40 羽根車
41 モータ
60 永久磁石板
61 連結軸
70 支持枠体
71 塞ぎ板
73,74 軸通し孔
Claims (4)
- 一表面がN極、他表面がS極にそれぞれ帯磁した複数の永久磁石板と、互いに平行な状態で一体化されている複数の板状ホルダーとを含み、板状ホルダー毎に複数の永久磁石板がそれぞれ保持されるとともに、各板状ホルダーに保持される各永久磁石板は隣の板状ホルダーに保持されている各永久磁石板と異なる磁極が互いに対向するように位置および向きが設定されており、隣り合う板状ホルダー間の間隙が水流路の方向に沿い、かつ対向する磁極間に形成される磁界の向きが水流路に対して直交するように配置されて成る磁化処理装置。
- 各板状ホルダーは、各永久磁石板が嵌め込まれてN,Sの各磁極を表裏両面に臨ませる複数の貫通孔を有する支持枠体と、前記支持枠体の表裏両面に被せられて各貫通孔を塞ぐ一対の塞ぎ板とで構成されている請求項1に記載された磁化処理装置。
- 各板状ホルダーは、表裏に貫通する軸通し孔が複数形成されており、隣り合う板状ホルダー間の各軸通し孔の位置には、それぞれ筒状のスペーサを配置して各板状ホルダーの軸通し孔を各スペーサの内孔を介して互いに連通させるとともに、連通する各板状ホルダーの軸通し孔に連結軸を一連に通して、各板状ホルダーを一体連結している請求項1または2に記載された磁化処理装置。
- 水面に浮上させるための浮きを有し、下端部に吸込口、上端部のデフレクターの下方に吐出口がそれぞれ開口し、前記吸込口と吐出口との間の水流路に水を吸い上げる吸上装置と水に磁力を作用させる磁化処理装置とが組み込まれて成り、前記磁化処理装置は、一表面がN極、他表面がS極にそれぞれ帯磁した複数の永久磁石板と、互いに平行な状態で一体化されている複数の板状ホルダーとを含み、板状ホルダー毎に複数の永久磁石板がそれぞれ保持されるとともに、各板状ホルダーに保持される各永久磁石板は隣の板状ホルダーに保持されている各永久磁石板と異なる磁極が互いに対向するように位置および向きが設定されており、前記磁化処理装置は、隣り合う板状ホルダー間の間隙が前記水流路の方向に沿い、かつ対向する磁極間に形成される磁界の向きが前記水流路に対して直交するように配置されて成る浮上型曝気装置。
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