JP2007049215A - 携帯無線装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第1筐体と、第2筐体と、第1、第2筐体を2つの異なる方向の軸を中心に回動可能に連結するヒンジ部と、第2筐体に設けた、第1給電部34A及び第2給電部34Bを有するアンテナ部34と、2つの閉じた状態のいずれであるかを検知することで第1筐体に設けた導電性部品25の位置を検知する検知部とを備え、この検知部の検知結果に基づき、切替え部36が、無線部24と第1給電部34A又は第2給電部34Bとの間の接続をいずれかに切替える。
【選択図】 図5
Description
1.人体近接による影響、
2.金属近接による影響、
3.携帯無線装置の構造状態変化による影響
の3つが挙げられるが、これらの影響をどのように低減するかは、携帯無線装置におけるアンテナ設計を行う上での重要な課題となっている。
図8は、従来の回転2軸ヒンジ構造を有する折畳式携帯電話機におけるアンテナ部の構成図である。このうち、図8(A)は第2筐体102の表示部102Aが表になる状態で第1、第2筐体101、102が閉じられた場合、図8(B)は表示部102Aが裏になる状態で第1、第2筐体101、102が閉じられた場合を示す。また、図9は、図8(A)と(B)のときのアンテナ部のVSWR(Voltage Standing Wave Ratio;電圧定在波比)特性の実測値を示す。
図8(A)では、導電性部品102Bが給電部102D側に存在するので、導電性部品102Bは、アンテナ部102Cから放射される電波の放射抵抗とならず、図9(A)に示すように、周波数885MHzでVSWR2以下の良好なアンテナ特性を有する。
一方、図8(B)では、導電性部品102Bが開放端側に存在するので、導電性部品102Bは、アンテナ部102Cから放射される電波の放射抵抗となる。そのため、図9(B)にマークしてあるポイントPで示すように、周波数885MHzでVSWRが5となり、自由空間効率が2dB劣化してしまう。
前者の方法では、例えば特許文献1に示すように、折畳式携帯電話機の筐体が開いた状態であるか閉じた状態であるかを検知し、その状態に応じてアンテナ整合回路を選択する。後者の方法では、例えば特許文献2に示すように、人体に保持された状態で使用する場合と、PC等に接続しデータ通信用として使用する場合などとでアンテナそのものを切替えるものである。
一方、アンテナそのものを切替える構成では、複数のアンテナを必要とするため、実装面積の増大及びコストの増加という問題をもたらす。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態に係る携帯無線装置の外観構成を示す斜視図である。本実施形態では、携帯無線装置の一例として、回転2軸ヒンジ構造を有する折畳式携帯電話機1について説明する。
本実施形態の折畳式携帯電話機1は、図1に示すように、下筐体となる第1筐体2と、上筐体となる第2筐体3と、この第1筐体2及び第2筐体3を、これらの筐体面に沿って旋回可能に、かつ、開閉可能に連結する第1のヒンジ部4とを備えている。これにより、第1、第2筐体2、3がヒンジ部4において、2つの異なる方向の軸を中心に回動可能に連結する、いわゆる回転2軸型(回転2軸ヒンジ構造)の筐体が構成される。
第2筐体3には、折畳式携帯電話機1の動作状態や通信先情報、或いは電子メール文章や画像等の取得情報などの各種の情報を表示する表示部31と、通話音声を出力する受話用のレシーバ部32などを設けている。
なお、図示しないが、第1筐体2や第2筐体3には、着信音等を出力するスピーカ部、画像を撮影するカメラ部、外部機器と接続するためのコネクタ部などを設ける場合もある。
第1筐体2は、適宜の樹脂材料により形成されており、図2に示すように、内部には各種の回路を搭載した回路基板23が配置されている。そして、この回路基板23には、無線部24などが設けられている。
また、この第1筐体2には、導電性を有する部品(以下、「導電性部品」とよぶ)25が、ヒンジ部4を設けている一方の短辺(端部)側とは反対側の短辺(端部)側に設けられており、回路基板23に接続されている。なお、この導電性部品25としては、例えばカメラ等である。
なお、第1筐体2については、マグネシウム等の金属材料又は金属を含む材料で形成してもよい。
整合回路35は、回路基板33に実装されており、アンテナ部34の共振周波数の整合を取るためのインピーダンスマッチング等を行う。また、切替え回路36は、回路基板33に実装されて第1スイッチ手段を構成するものであり、アンテナの給電位置を切替えるようになっている。
なお、この第2筐体3は、金属材料で形成してもよい。
図3に示すように、アンテナ部34は、整合回路35の一端に接続されている。一方、整合回路35の他端は切替え回路36に接続されている。また、切替え回路36は、第1筐体2と第2筐体3の開閉状態を検出する検出手段である検知部5及び無線部24に接続されている。なお、無線部24や整合回路35については、使用する周波数帯域や通信方式等に応じて適宜構成すればよい。
検知部5は、例えば図4に示すように、第1筐体2内部に配置されるマグネット51と、第2筐体3内部に配置されるホールIC等の第1磁気検出素子52A及び第2磁気検出素子52Bとで構成される。なお、前記第1、第2磁気検出素子52A、52Bには、リードスイッチを用いてもよい。また、磁気検出が可能な素子であれば、これ以外のものを適宜用いて構成してもよい。
一方、図4(B)に示すように、第2筐体3内の表示部31が裏になるように第1、第2筐体2、3を閉じた場合(これを、「正常状態での筐体の閉鎖」とよぶ)、第1筐体2内のマグネット51と第2筐体3内の第2磁気検出素子52Bが近接し、正常状態での筐体の閉鎖を検出する。なお、この「正常状態での筐体の閉鎖」の場合、第1筐体2内の導電性部品25は、第2筐体3に対する相対位置関係が、前述の「逆状態での筐体の閉鎖」の場合とは左右逆になる。
アンテナ部34は、例えば同図に示すように、モノポールアンテナにより構成されている。このモノポールアンテナ(アンテナ素子)は、一端に第1給電点34Aが配置されているとともに他端に第2給電点34Bが配置されている。一方、切替え回路36は、モノポールアンテナの第1給電点34Aと第2給電点34Bのどちらか一方と接続するスイッチ構造を有する。
また、切替え回路36と、モノポールアンテナの第1給電点34A及び第2給電点34Bとは、それぞれ、回路基板信号線36Aと整合回路35A、及び回路基板信号線36Bと整合回路35Bを介して電気的に接続されている。一方、切替え回路36と無線部24との間も同軸ケーブル7により電気的に接続されている。
次に、図6を参照しながら、本発明の第2の実施形態に係る折畳式携帯電話機について説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
図6は、本実施形態のアンテナ部34と切替え回路36の間の接続状態を示す概略構成図である。本実施形態のアンテナ部34と、切替え回路36と、無線部24は、第1の実施形態のものと同様の構成となっている。
ここで、集中定数とは、抵抗、コンデンサ、コイルを指し、集中定数37Aと37Bは、回路基板33のグランドと回路基板信号線36A、36Bとの結合量を調整するためのものであり、終端回路38Aと38Bは、集中定数37Aと37Bを回路基板33のグランドに接続させる結合量を調整することで、信号線の影響を除去するものである。
例えば、図6に示す状態のときには、導電性部品25が重なる(若しくは近接する)左右何れかの給電点、つまり、この場合には第1給電点34Aが接続される。この時、接続された第1給電点34A側の終端回路38Aは動作せず、集中定数37Aと回路基板33のグランドは非導通となる。
またこれと同時に、接続しない第2給電点34B側の回路基板信号線36B上に接続されている終端回路38Bが動作し、集中定数37Bが回路基板33のグランドへ接続される。集中定数37Bが回路基板33のグランドへ接続されることにより、接続しない給電点側の回路基板信号線36Aの影響を低減する。
従って、本実施形態によれば、導電性部品25がアンテナ部34から放射される電波の放射抵抗となることを防ぎ、アンテナ特性を大幅に改善できる。
次に、図7を参照しながら、本発明の第3の実施形態に係る折畳式携帯電話機について説明する。なお、本実施形態において、第1、第2の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
図7は、本実施形態に係る折畳式携帯電話機におけるアンテナ部34と切替え回路36との間の接続状態を示す概略構成図である。本実施形態でも、アンテナ部34と、切替え回路36と、無線部24は、第1の実施形態のものと同様の構成となっている。また、本実施形態では、切替え回路36と、アンテナ部34(モノポールアンテナ)の第1給電点34A、第2給電点34Bとの間は、第1の実施形態と同様に、それぞれ、回路基板信号線36Aと整合回路35A、及び、回路基板信号線36Bと整合回路35Bを介して電気的に接続されているが、第1の実施形態と異なり、回路基板信号線36Aと回路基板信号線36B上には、それぞれ、第3スイッチ手段である導通制御回路6Aと導通制御回路6Bが接続されている。
例えば、図7に示す状態のときには、第1筐体2内の導電性部品25と重なる(若しくは近接する)側の導通制御回路6Aが動作し、切替え回路36を介して無線部24と第1給電点34Aとの間が電気的に接続される。また、これと同時に、接続しない第2給電点34B側の回路基板信号線36B上に接続されている導通制御回路6Bが動作し、接続しない第2給電点34Bと切替え回路36との間を、つまり第2給電点34Bと無線部24との間を非導通とする。このように、給電しない方の導通制御回路を非導通にすることにより、接続しない給電点側の回路基板信号線の影響を低減できる。
従って、本実施形態によれば、導電性部品34がアンテナ部24から放射される電波の放射抵抗となることを防ぎ、アンテナ特性を大幅に改善させることができる。
2 第1筐体
21 操作部
22 マイク部
24 無線部
25 導電性部品(カメラ)
3 第2筐体
31 表示部
32 受話用のレシーバ部
33 回路基板
34 アンテナ部
34A 第1給電点
34B 第2給電点
35 整合回路
35A 整合回路
35B 整合回路
36 切替え回路(第1スイッチ手段)
36A 回路基板信号線
36B 回路基板信号線
37A、37B 集中定数
38A、38B 終端回路(第2スイッチ手段)
4 ヒンジ部
5 検知部
51 マグネット
52A 第1磁気検出素子(ホールIC等)
52B 第2磁気検出素子(ホールIC等)
6A、6B 導通制御回路(第3スイッチ手段)
7 同軸ケーブル
Claims (5)
- 第1筐体と、
第2筐体と、
前記第1筐体と前記第2筐体とを、異なる2方向の軸を中心に回動可能に連結するヒンジ部と、
前記第1筐体の、前記ヒンジ部を設けた端部側とは反対側の端部寄りに設けたアンテナ部と、
前記第1筐体の内部に設けた回路基板と、
前記第1筐体に互いに離間して配置し、前記アンテナ部のアンテナ素子に給電する二つの給電手段と、
前記第1筐体の回路基板に設けた無線部と、
前記二つの給電手段と前記無線部の間に設け、前記二つの給電手段のいずれか一方と前記無線部との接続を切替える第1スイッチ手段と、
前記第2筐体の前記ヒンジ部を設けた端部側とは反対側の端部寄りに設けた導電性を有する部品と、
前記第1筐体の前記第2筐体に対する閉じ方向を検出する検出手段とを備え、
前記第1スイッチ手段は、前記検出手段により検出した前記閉じ方向に応じて、前記二つの給電手段のいずれか一方を前記無線部と電気的に接続する折畳式携帯無線装置。 - 第1筐体と、
第2筐体と、
前記第1筐体と前記第2筐体とを、異なる2方向の軸を中心に回動可能に連結するヒンジ部と、
前記第2筐体の、前記ヒンジ部を設けた端部側とは反対側の端部寄りに設けられたアンテナ部と、
前記第1筐体の内部に設けた回路基板と、
前記第2筐体に互いに離間して配置し、前記アンテナ部のアンテナ素子に給電する二つの給電手段と、
前記第1筐体の回路基板に設けた無線部と、
前記第1筐体の前記ヒンジ部に設けた端部側とは反対側の端部寄りに設けた導電性を有する部品と、
前記二つの給電手段と前記無線部の間に設け、前記二つの給電手段のいずれか一方と前記無線部との接続を切替える第1スイッチ手段と、
前記第1筐体の前記第2筐体に対する閉じ方向を検出する検出手段とを備え、
前記第1スイッチ手段は、前記検出手段により検出した前記閉じ方向に応じて、前記二つの給電手段のいずれか一方を前記無線部と電気的に接続する折畳式携帯無線装置。 - 前記第1スイッチ手段は、前記給電手段のうち前記導電性を有する部品に近い方の給電手段と、前記無線部とを電気的に接続する請求項1または2に記載の携帯無線装置。
- 前記給電手段を、若しくは、前記給電手段と前記第1スイッチ手段を接続する前記回路基板上の信号線を、前記回路基板のグランドに接続する第2スイッチ手段を備え、
前記第2スイッチ手段は、前記検出手段からの信号に応じて、前記二つの給電手段のうち給電していない給電手段を、若しくは、給電していない給電手段と前記第1スイッチ手段を接続する前記回路基板上の信号線を、集中定数により、前記回路基板のグランドに接続する請求項1乃至3に記載の携帯無線装置。 - 前記第1スイッチ手段を接続する前記回路基板上の信号線上に、前記給電手段と前記第1スイッチ手段との接続を電気的に断接する第3スイッチ手段を備え、
前記第3スイッチ手段は、前記検知手段からの信号に応じて、前記二つの給電手段のうち給電していない方の給電手段と前記第1スイッチ手段との間を電気的に切断にする請求項1乃至4に記載の携帯無線装置。
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