JP2007048688A - 面光源、背面光源付きの透過型画像表示装置 - Google Patents

面光源、背面光源付きの透過型画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】透過型画像表示装置用の背面光源等とする面光源や、それを用いた透過型画像表示装置について、光の利用効率を上げて省電力や正面輝度向上等を図れる様にする。
【解決手段】面状光放出体1の出光面1o上に、光の進路や振動方向や位相や振幅を変化させる光制御シート2を配置してある面光源10について、少なくとも入光面2iに凸部の周期が光の波長以下の微細凹凸3が光反射防止処理として形成された光制御シートを1枚以上配置した構成とする。透過型画像表示装置は、透過型画像表示素子の裏側に、この面光源を、その光制御シートが面状光放出体と透過型画像表示素子との間に位置する様に配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、透過型画像表示装置用の背面光源等に用いられる面光源、及びそれを用いた背面光源付きの透過型画像表示装置に関する。
面光源は、液晶表示装置等の透過型画像表示装置用の背面光源用途が代表的であるが、背面光源用途ではこの他にも、照明広告、交通標識等にも利用されている。
ところで、この様な面光源としては、冷陰極管等の本質的に面状発光でない発光体からの光を利用して面光源に変換する方式により、エッジライト型と直下型とがあることは良く知られている。また、最近では発光体としてLEDも、例えば直下型やエッジライト型等で利用されている。また、発光体として本質的に面状発光であるELの場合は、面光源に変換する必要は無いが直下型に利用され直下型の範疇として捉えることができる。ELの場合にはEL自体を面状光放出体として利用でき、また、LEDや冷陰極管等の本質的に面状発光でない発光体を直下に配置する形態の直下型では、これら発光体と該発光体裏面に配置する反射板等から構成したものを面状光放出体として利用している。また、エッジライト型の面光源では、通常、側面に配置した発光体と該発光体から入光した光を出光面から出光する導光板等からなる面状光放出体として利用している。
また、この様な面状光放出体の出光面上には、例えば、拡散シート、プリズムシート、レンズシート、偏光板、位相差板、偏光分離シート等の、光の進路や振動方向や位相を変化させる各種光制御シートを配置するのが普通である(特許文献1)。
特開平6−324205号公報
ところで、省電力、正面輝度等の性能向上が望まれる場合には、光の利用効率を上げる為に、導光板の入光面等に反射防止層を設けたりすることが知られている。そこで、導光板の出光面上に配置する、プリズムシート等の各種の光制御シートに対しても、反射防止層等の光反射防止処理を施せば、光の利用効率向上が期待できる。しかし、光反射防止処理として従来の低屈折率層等は、特殊で高価な材料と、薄膜塗工や真空蒸着等の余分な工程が必要であった。
そこで、本願発明の課題は、光の利用効率が上がり省電力や正面輝度向上等の効果が得られ、且つ従来の低屈折率層等の様に特殊で高価な材料と薄膜塗工や真空蒸着等の余分な工程が不要な、面光源を提供することである。また、この様な面光源を透過型画像表示装置用の背面光源として用いて、背面光源付きの透過型画像表示装置に於いても、同様な効果を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の面光源は、面状光放出体の出光面上に、光の進路や振動方向や位相や振幅を変化させる光制御シートを配置してある面光源に於いて、少なくとも入光面に凸部の周期が光の波長以下の微細凹凸が光反射防止処理として形成された光制御シートを1枚以上配置した構成とした。
この様な構成とすることで、光制御シートが少なくとも入光面側に特定の光反射防止処理が施されているので、少なくとも入光時の反射損失光が少なくなる。しかも、該光反射防止処理は、同じ効果を得るに際して、従来の低屈折率層等の様に特殊で高価な材料と、薄膜塗工、真空蒸着等の余分な工程が省略できる。そして、光の利用効率が上がり、省電力や正面輝度向上が図れることになる。
また、本発明の背面光源付きの透過型画像表示装置は、透過型画像表示素子の裏側に、上記の面光源を背面光源として配置して成る透過型画像表示装置であって、該光制御シートが該面状光放出体と前記透過型画像表示素子との間に位置する様に配置した構成とした。
この様な構成とすることで、上記面光源による効果が、背面光源付きの透過型画像表示装置でも得られ、高価な材料や余分な工程を省略しても、光の利用効率が上がり、省電力や正面輝度向上が図れることとなる。
本発明による、面光源、或いは背面光源付きの透過型画像表示装置によれば、光の利用効率が上がり、省電力や正面輝度向上が図れる。しかも、光反射防止処理が、同じ光反射防止効果を得るに際して、従来の低屈折率層等の様に特殊で高価な材料と、薄膜塗工や真空蒸着等の余分な工程が省略できる。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を説明する。
〔はじめに〕
先ず、図1は本発明による面光源の一形態を例示する断面図であり、図2は本発明による背面光源付きの透過型画像表示装置の一形態を例示する断面図である。図3は本発明に於ける光制御シートにて、微細凹凸付与層を別層とした別層構成をその一形態で例示する断面図であり、図4は本発明に於ける面状光放出体の各種方式を説明する断面図である。
図5は本発明に於ける光制御シート(拡散フィルム)の一例を例示する断面図であり、図6は本発明による面光源として別の1形態例を例示する断面図である。
図7は本発明に於ける光制御シート(プリズムシート)の一例を例示する断面図であり、図8は本発明による面光源として別の2形態例を例示する断面図である。
なお、これら図中、1は面状光放出体、1oはその出光面、2は光制御シート、2Aは透明基材、2B,2Ba〜2Bcは各々微細凹凸付与層で、このうち2Baは反射防止層、2Bbはマット層、2Bcはプリズムアレイ層でもあり、2iは光制御シートの入光面、2oはその出光面、3は光反射防止処理としての微細凹凸、4は透過型画像表示素子、5は発光体、6は導光板、7は反射板、7aは反射層、8は無着色透明板、10は面光源、20は背面光源付きの透過型画像表示装置、Pmはマット面、Ppはプリズム面、を示す。
1.面光源
本発明による面光源は、図1の断面図の一形態で概念的に例示する面光源10の様に、面状光放出体1の出光面1o上に、光の進路や振動方向や位相や振幅を変化させる光制御シート2として、凸部の周期が光の波長以下の微細凹凸3を少なくとも該シートの入光面2iに光反射防止処理として形成した光制御シート2を、その入光面2i側を前記面状光放出体1の出光面1o側に向けて配置した構成の面光源である。なお、面状光放出体1には、所謂、直下型やエッジライト型等の従来公知の光源を適宜採用できる。
〔光制御シート〕
先ず、本発明に於いて、微細凹凸による光反射防止処理の対象となる光制御シートは、光の進路や振動方向や位相や振幅等の光特性を所望の設計通りに変化させる様な、光を制御する機能を有するシート(フィルム乃至は板等も含まれる)であれば、従来公知のものを適宜採用できる。具体的には、例えば、拡散シート、プリズムシート(乃至はレンズシート)、半透過反射板、偏光板、位相差板、偏光分離シート、着色シート等である。なお、このうち、光の進路を変化させる光制御シートの例としては、拡散シート、プリズムシート(乃至はレンズシート)半透過反射板(例えば半透過型画像表示装置等に用いる)等が挙げられ、光の振動方向を変化させる光制御シートの例としては、偏光板、偏光分離シートが挙げられ、光の位相を変化させる光制御シートの例としては位相差板が挙げられ、光の振幅を変化させる光制御シートの例としては着色シート(有彩色や無彩色)等が挙げられる。なお、有彩色着色シートでは光の振幅の波長分布(スペクトル)が変化する。
ところで、本発明にて「所望の設計通りに」とは、例えば、無着色透明樹脂シートでも、空気との屈折率差により、斜め入光した光は屈折して進路が変化し、また垂直入光した光でも屈折率差による正反射(逆方向への進路変化)が若干発生するが、この様な無着色透明樹脂シートを仮に用いたとしてもこれら光の特性変化を期待するものではなく、表面保護等、光特性変化とは別の機能を期待して用いるのであり、この様なシートは光を「制御」する光制御シートとは言えず対象外とする意味である。また、面光源としてこの様な光学目的でない構成要素は入光時の反射損失光が増える一因となり、なるべく用いないのが好ましい。
なお、一枚の光制御シートが有する光制御機能は、進路変化、振動変化、位相変化、振幅変化の各光特性変化の光制御機能について単独機能でも良いが、任意の2以上の光制御機能を有する光制御シートでも良い。そして、本発明では、これらの光制御シートに対して、それも少なくとも入光面2iに対して、特定の微細凹凸3を光反射防止処理として形成した、光制御シート2とする。なお、「入光面2i」とは、その光制御シートを載置する対象となる、面状光放出体1の出光面1oから出光した光が、入光する「入光面」の意味である。つまり、「入光面2i」とは、該入光面2iの反対面の出光面2oも条件次第では外光が入光し該外光に対しては「入光面」となるが、その様な面状光放出体以外からの光の入光面ではない。
本発明での上記微細凹凸3は、凸部の周期が光の波長以下の微細な凹凸である。尚且つ、該凸部を該凸部の高さ方向と直交する(仮想)平面で切断した断面内に於ける光制御シート材料部分の占める占有面積率が、該凸部の頂上から谷底に向かって増加して成ることを特徴とする微細凹凸である。理想的には、該占有面積率が凸部の頂上から谷底に向かって、0%から100%まで高さの連続関数として増加しているものが好ましい。該微細凹凸3に対して、従来の光拡散用のマット面等での凹凸は、凸部の周期が光の波長を超える様な凹凸であり本発明による微細凹凸とは異なり、凹凸形状の光の波長に対するサイズが異なるものである。本発明ではこの様な微細凹凸3によって、微細凹凸形成面の界面では実質的に光の屈折率の急激な変化が無くなる。すなわち、凸部の周期が光の波長以下の為、入光面2iに入光する光に対しては、入光面近傍の屈折率は、空気の屈折率と光制御シート材料の屈折率との平均値となる。該屈折率の平均値は、前記光制御シート材料の占有面積率に比例する。よって、上記微細凹凸3の表面に入光する光にとって、屈折率の急峻な変化を緩和し、微細凹凸3の形成面での光反射率は低減する。なお、ここで、光の波長とは、光制御シートに入光され利用される光源光の波長である。光源光が、スペクトル分布を持つ場合は、該スペクトル分布の最低波長である。該光波長は最低380nm、最大780nmである。そもそも、界面を通過するときの光反射は、界面での屈折率の差、それも急激な変化によって発生するので、この様な微細凹凸によって、界面での光反射を抑制することができる。
また、微細凹凸のサイズの具体例としては、凸部の周期Pが50〜250nm程度であり、また凸部の高さは最小高さHminで128nm以上、例えば、最小高さHminは凸部の周期Pの0.5〜4倍(例えば1.5倍等)程度である。なお、凸部の高さを平均高さで規定せず最小高さで規定するのは、可視光線にとって光反射が減る様な厚み方向での急激な屈折率変化が無くなる様に感じる最低減の厚さがあるからである。これを満たせば、あとは設備・費用、技術等を勘案して製造可能な、〔凸部の高さ/凸部の周期〕のアスペクト比の微細凹凸とすれば良い。
なお、凸部の周期Pとは、光制御シートのシート面内に二次元分布する微細凹凸の凸部に対して、隣接する個々の凸部同士の間の、二次元的な距離Dの総合的概念であり、この距離Dがどの凸部同士でも均一ならば周期Pとは文字通り完全な周期性を持つことになる。ただ、本発明で言うところの凸部の「周期」とは、この様な完全周期性のものでも良いが、完全な周期性を持たなくても良く(不完全な周期性)、上記距離Dの各隣接凸部同士に於ける平均距離と言っても良い。従って、「周期P」とは言っても距離Dが完全にランダムな分布を持つ様な周期でも良いし、周期性とランダム性を共有するものでも良いし、完全周期性であっても良い。
微細凹凸3の形状としては、占有面積率が凸部の頂上から谷底に向かって減少するものであれば、特に制限はない。例えば、四角錐を平面内に最密充填して並べたもの、半球を平面内に最密充填して並べたもの等が挙げられる。
なお、この様な光反射を抑制する微細凹凸は、レンズ等の光学部品に対しては知られていたが(米国特許第4013465号公報、特開2003−240904号公報等に開示)、本発明の様に光制御シートに適用したものは、未だ知られていない。
微細凹凸3を、入光面或いは更に出光面に形成する方法としては、本発明では特に限定は無く、従来公知のレンズ等に対して微細凹凸を形成する方法を適宜利用することができる。例えば、次の(1)〜(4)等が挙げられる。
(1)先ず、ガラス等の物体表面に形成したフォトレジスト膜を、ホログラム、回折格子等の作製等に利用されているレーザ干渉法を利用して干渉縞を露光し、レジスト膜に露光量の粗密を形成し、このフォトレジスト膜存在下で物体をエッチングして、物体表面に微細凹凸を作製し、該物体を型とする。そして、この型に(或いは該型を原型としてそれから一旦めっき法等で複製型を作製してそれを型としても良い)、光硬化性樹脂を適用して光硬化させる2P法(Photo-polymerization法)、樹脂の射出成形法等を利用して、樹脂層表面に所望の微細凹凸を複製する方法(特開2003−149405号公報参照)。
(2)ガラス等の物体表面にアルミニウム等の金属薄膜層を蒸着等の薄膜形成手段で形成した後、該金属薄膜層を加熱下で水処理して、酸化物或いは水酸化物に転化することで、金属薄膜層表面に所望の微細凹凸を作製する(特公昭61−48124号公報参照)。更に必要ならば、この金属薄膜層表面を型として、或いは例えば上記(1)の様にめっき法等で複製型を作製してこれを型として、型から2P法等で樹脂層表面に所望の微細凹凸を複製する。
(3)ガラス等の物体表面を、その前後に適宜酸、アルカリ、有機溶剤処理等を組み合わせて、低温プラズマ処理することで、表面に所望の微細凹凸を作製する(特開平3−2801号公報参照)。更に必要ならば、この金属薄膜層表面を型として、或いは例えば上記(1)の様にめっき法等で複製型を作製してこれを型として、型から2P法等で樹脂層表面に所望の微細凹凸を複製する。
(4)ガラス等の物体表面に、浸漬コート法等で粒径が光波長以下の微粒子を固定させて、少なくとも1粒子層以上(好ましくは1粒子層)の微粒子層を形成することで、該微粒子による、所望の微細凹凸を作製する方法(特開2002−6108号公報参照)。物体表面と微粒子との固定手段には、静電的相互作用等の微弱な力を利用できる。それはナノオーダーの微粒子である為に、微弱力でも固定が可能な為である。更に必要ならば、この微細凹凸を形成した表面を型として、或いは該型表面に例えば上記(1)の様にめっき法等で複製型を作製してこれを型として、型から2P法等で樹脂層表面に所望の微細凹凸を複製する。
上記(4)の形成方法を更に説明すれば、物体表面に上記微粒子を1粒子層で、或いは複数粒子層の場合でもなるべく均一粒子数厚みで固定するには、物体表面に微粒子を接触させる前に該表面を前処理するのが好ましい。該前処理としては、例えば単分子膜等と微粒子径よりも薄い高分子電解質膜を形成する。高分子電解質としては、ポリエチレンイミン4級化物、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド等のカチオンポリマー、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム等のアニオンポリマー等が用いられる。
また、高分子電解質膜は1種の高分子電解質の単層膜でも良いが、より好ましくは互いに極性の異なる2種以上の高分子電解質を積層した多層膜が均一粒子数厚みの点でより望ましい。このような高分子電解質多層膜の形成方法としては、公知の交互吸着膜作製法(る(例えば、Gero Decherら,Science,vol.277,p1232,1997)を利用できる。この方法は浸漬法を利用し、物体をカチオンポリマー水溶液とアニオンポリマー水溶液とに交互に浸漬して、ナノオーダーの膜厚制御で物体表面に高分子電解質多層膜を形成する手法である。
なお、物体表面への微粒子の固定力強化が望まれるときは、例えば、微粒子が固定後の物体表面を樹脂層で覆っても良い。該樹脂層は単分子層でも効果が得られる。また、該樹脂には上記の様な高分子電解質が利用でき、また層形成も上記の様な浸漬法が利用できる。
また、上記の様に浸漬法によって微細凹凸が形成できることから、この方法を利用すれば、浸漬法での形成対象物体を、連続帯状のシート(フィルム)とすれば、エンドレスの微細凹凸面を形成でき、なお且つ連続的にシートに光反射防止処理でき生産性の点でも好ましい。また上記シートを最終的な光制御シートとして製造することもできる。
以上例示した(1)〜(4)等の方法で直接、或いは型として間接利用して光制御シート表面に所望の微細凹凸を形成すれば良い。型を利用する方法はナノスケールの微細凹凸を賦形する点でナノプリント法でもあるが、これはエンボス加工法の一種であり、特開昭56-157310号公報に開示されているような公知の熱可塑性樹脂の熱プレス法や、射出成形法、或いは光硬化性樹脂の注型成形法(2P法)、熱硬化性樹脂の注型成形法等、を適宜採用すれば良い。また、これらの場合、予め透明基材も装填して成形すれば、2層等多層構成の光制御シートが得られる。
〔光制御シート:微細凹凸付与層〕
また、光制御シート2は、上記微細凹凸3が付与された部分(厚みのある層として捉えれば微細凹凸付与層)も含めて光制御シート全体として単層の構成でも良いが、微細凹凸付与層を別層とした別層構成でも良い。別層構成の最も単純の構成であり、別層構成のあらゆる構成を含めて概念的に例示したのが、図3の断面図で示す、2層構成の透明基材2Aと微細凹凸付与層2Bからなる光制御シート2である。
微細凹凸付与層2Bは、光制御シートの主たる機能である光制御を受け持つ層でも良いし、その他の(透明基材2A以外の)層であっても良い。もちろん、前記両層を有する構成でも良い。
例えば、上記の光制御を受け持つ層自体が微細凹凸付与層2Bになる例としては、透明基材2Aにマット層等の光拡散層を塗工膜や2P法による層等として形成して光拡散シートとしたり、透明基材2A上にプリズムアレイ層を設けてプリズムシートとしたりする等、光制御シートの光制御を担う層(光制御層)を透明基材上に光制御層として形成した構成にて、該光制御層がその表面に微細凹凸を有し、微細凹凸付与層でもある構成である。この様な光制御層が微細凹凸付与層でもある構成では、微細凹凸が未形成の光制御層を形成した後に、該光制御層の表面に微細凹凸を形成しても良いし、光制御層を形成すると同時にその表面に微細凹凸を形成する、つまり最初から微細凹凸付きの光制御層を形成しても良い。但し、後者の同時形成の方が、余分の付与工程が省略できる点で、より好ましい。前者の具体例としては、既に市販されている様な光拡散シートの表面に微細凹凸を付与する光反射防止処理を行う等の場合である。後者の具体例としては、微細凹凸を持つ型を利用して、光制御層を光硬化性樹脂の2P法で形成したり、樹脂の射出成形法で形成したりする等の場合である。
この様な微細凹凸付与層2Bを具体的に例示すれば、例えば、図5の光制御シート(拡散シート)2では、光反射防止処理が成された光拡散機能のマット層2Bb、図6の光制御シート(プリズムシート)2では、光反射防止処理が成されたプリズムアレイ層2Bc、等である。
或いは、拡散剤練り込み樹脂シートからなる光拡散シート様に、透明基材自体全体が既に光制御機能を有しそれ自体が光拡散シートであり、このシート表面に光反射防止処理として微細凹凸付与層を形成する等の場合である。
また、上記の光制御を受け持つ層以外の層が微細凹凸付与層2Bとなる例としては、透明基材の片面に光拡散層を設けた光拡散シートにて、該光拡散層の反対面の透明基材面に光反射防止処理として微細凹凸付与層、つまり専ら光反射防止を目的とした反射防止層を形成する等の場合である。この様な微細凹凸付与層2Bを具体的に例示すれば、例えば、図5の光制御シート(拡散シート)2では、もっぱら光反射防止機能目的としての反射防止層2Baである。
〔光制御シート:その他の層〕
なお、光制御シート2としては、図示はしないが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、公知のその他の層を積層しても良い。例えば、透明基材と微細凹凸付与層との2層構成の場合では、これら両層等の密着性強化を図るプライマー層、或いは、ハードコート層、帯電防止層、耐汚染層等である。例えば具体的には、プライマー層には、ウレタン樹脂等の公知のプライマー剤を適宜採用できる。
本発明に於ける光制御シートは、少なくとも該シートの入光面側が特定の微細凹凸にて光反射防止処理が施されたものであるが、該シートの出光面側にも該光反射防止処理が施されたものでも良い。該光反射防止処理を入光面側に必須とする理由は、該入光面には面状光放出体からの光源光が到達し入光する為、面状光放出体からの光の利用効率向上に直接的に効果的だからである。そして出光面側に於いても光反射により光エネルギーの損失が無視できない場合は、更に、出光面側にも上記光反射防止処理を施せば、光の利用効率は更に向上する。
なお、面状光放出体の(同一出光面上に配置する)光制御シートは、一枚でも良いが、二枚等と多数枚を重ねて配置しても良い。多数枚配置の場合、そのうち、上記本発明固有の光制御シートを少なくとも1枚、より好ましくは多数枚、更により好ましくは全枚数に採用するのが望ましい。多数枚配置の場合、光制御機能が同種のシートの組合せ、或いは異種のシートの組合せ、どちらでも良い。多数枚配置の場合は、本発明の光の利用効率向上効果は更に顕著になる。
例えば同種シートの組合せ例では、光制御シートとしてプリズムシートを多数枚配置する際、プリズムアレイが三角柱プリズムからなる場合、三角柱プリズムの稜線が交差(例えば直行)する様に2枚配置する。また、異種シートの組合せ例では、光制御シートとしてし、拡散フィルムと偏光分離フィルムを1枚ずつ重ねて配置する等である。
〔光制御シート:材料等〕
なお、光制御シート2の構成材料は、特に制限は無く、従来公知の光制御シートと同様に、個々の光制御シートの用途に応じた材料を適宜採用すれば良い。例えば、透明基材2Aや微細凹凸付与層2B等の素材には、公知の透明な材料を用いることができる。透明性は、用途によっては着色透明又は半透明でも良い。この様な透明材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、環状オレフィン系樹脂(代表的にはノルボルネン系樹脂)等のポリオレフィン系樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂等の熱可塑性樹脂、あるいは、ポリエステルアクリレートやウレタンアクリレート等のアクリレート系樹脂組成物等からなる紫外線や電子線等の電離放射線で硬化する電離放射線硬化性樹脂等の樹脂、或いは、ガラス、セラミックス等の無機材料等が挙げられる。
透明基材の具体例を挙げれば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂シートが使用される。厚みは、通常10〜1000μm程度である。
また、微細凹凸付与層にもなる光制御層では、例えば、光制御シートが拡散シートの場合では、その光制御層にシリカ等の光拡散剤粒子をアクリル樹脂等の透明樹脂中に分散させた材料を用いる。
なお、光拡散層は、上記列記の様な透明樹脂を用い、その透明樹脂の層表面に砂目、マット面等の微凹凸形状をエンボス加工法で形成することもできる。なお、エンボス加工法としては、熱可塑性樹脂の熱プレス法以外に、射出成形法、或いは光硬化性樹脂の注型成形法(2P法)、熱硬化性樹脂の注型成形法等も適宜利用される。
また、同様に、プリズムシートのプリズムアレイ層も、透明樹脂を用いてそのエンボス加工法で形成したりする。
〔面状光放出体〕
面状光放出体1としては、従来公知の各種方式のものを適宜採用すれば良い。例えば、直下型やエッジライト型等である。直下型では、例えば、図4(A)の如く、冷陰極管、LED(発光ダイオード)等の面状発光でない発光体5を出光面1oの下側に通常は複数個配置するが、この他、最近では、図4(B)の如く、発光体自体が本質的に既に面状発光であるEL(Electro Luminescence)発光体5も面状光放出体1として利用され、これも直下型の一種と捉えることができる。一方、図4(C)の如く、エッジライト型では、例えば、冷陰極管、LED等の面状発光でない発光体5を導光板6の1以上の側面に配置し該導光板6の主平面を出光面1oする。これらのうち、発光体にEL発光体以外の、冷陰極管やLED等の非面状発光体を利用する場合は、図4(A)及び(C)の如く、面状光放出体1としては通常、発光体5の背面に反射板7等が配置された構成となる。
なお、導光板6としては、例えば、アクリル樹脂やホリカーボネート樹脂等の公知の透明樹脂からなる1〜10mm程度の透明板等が用いられる。また、導光板はその出光面の裏面側となる裏面には反射層7a〔図4(C)参照〕を配備しても良くまたそれが普通だが、該反射層としては、例えば、白色塗装膜、サンドブラスト加工後、金属膜を蒸着やメッキ形成した金属薄膜層、印刷形成した白色ドットパターン等を用いる。また、この反射層は導光板裏面側からの外光を利用したりする為に半透過反射層であっても良い。また、半透過反射層には公知のものを適宜利用できる。
なお、面状光放出体1は、通常はその出光面1oが1面のみでそれが表側となるが、出光面が2面以上(例えば表側と裏側の表裏両面等)でも良い。この場合、少なくとも1つの出光面上に配置する光制御シートは本発明固有の光制御シートとするが、他の出光面に光制御シートを配置する際は、該光制御シートも本発明固有の光制御シートを用いることが好ましい。また、勿論のこと、「出光面上に配置」の「上」とは、出光面が表裏両面でそのうち図面上方に描いた出光面の上方に配置するのが文字通りの「上」の意味であるが、その反対面である裏面側の出光面の図面下方に配置する場合の「下」の意味も含めた意味で、つまり出光面に対向して配置する意味である。
また、表裏両面に光制御シートを配置し、そのいずれか一方に本発明固有の光制御シートを配置する場合、本光制御シートは表面或いは裏面のいずれでも良く、用途に応じた構成の配置とすれば良い。
なお、表裏両面を出光面とする面状光放出体としては、例えば、導光板の出光面を表裏両面としたエッジライト型があり、表裏両面にそれぞれ透過型画像表示素子を配置可能となる。
なお、図4(A)の、非面状の発光体5を出光面1oの直下に配置する直下型の面状光放出体1に於いて、その出光面1oの「面」とは、光拡散板等で覆われていない開放空間の仮想面で良い。但し該光拡散板は広義の光制御シートの一種であり、本発明に於ける面状光放出体1はその構成要素として光制御シートを備えた構成としても良いが、その場合の該光制御シートとしては、本発明固有の(光反射防止処理を施した)「光制御シート」は除く通常の光制御シートつまり「未処理光制御シート」とする。
もちろん、図4(A)の様な直下型の面状光放出体1にて、出光面1oに樹脂やガラス等からなる無着色透明板8(破線表示してある)を有する構成としても良い(例えば防塵等に対する保護板等として)。この無着色透明樹脂板は光制御シートの意味ではない。
〔その他〕
また、本発明による面光源は、その他の構成、例えば従来公知の各種追加的構成を有するものでも良い。本発明の面光源は各種用途に用い得るが、代表的用途は透過型画像表示装置用の背面光源(バックライト)であるが、背面光源用途としては、この他、照明広告、各種の照明付き標識、表示、案内板等に用いることも出来る。
なお、光制御シート2として、ハーフミラーの様な半透過反射板等を用いれば、本発明による透過型画像表示装置用の背面光源と組み合わせる透過型画像表示素子には、観察者側からの外光等の光を、表示光として利用できる反射型としても利用できる半透過型画像表示素子を利用できる。
この様な理由から、本明細書で言うところの「透過型画像表示素子」は「半透過型画像表示素子」も含み、「透過型画像表示装置」は「半透過型画像表示装置」も含む。つまり、「透過型」とは少なくとも裏面からの光で観察する透過モードでの画像表示機能を必須するという意味であり、画像表示素子に対して観察面側からの光で観察する反射モードでの画像表示機能を兼用するものでも良い。
2.背面光源付きの透過型画像表示装置
本発明による背面光源付きの透過型画像表示装置は、図2の断面図の一形態で概念的に例示する背面光源付きの透過型画像表示装置20の様に、上述した本発明による面光源から成る透過型画像表示装置用の背面光源10を、各種の透過型画像表示素子4の背面にバックライトとして配置した構成の表示装置である。
透過型画像表示素子4としては、従来公知のものを適宜採用すれば良く、例えば、LCD(液晶表示素子)、ECD(エレクトロクロミックディスプレイ)、電子ペーパー、透過型の広告板等の非発光型である画像表示素子が適宜採用される。この様な画像表示素子を更に説明すれば、例えば、液晶表示素子は一対の基板間に液晶を挟んだ構成で、現在主流なものは更に表裏を偏光板で挟んだタイプだが、光散乱型等の偏光板不要のタイプでも良い。また、透過型の広告板では、アクリル樹脂等の樹脂板に表示画像を印刷形成した構成、その他の構成等となる。
また、本発明による背面光源付きの透過型画像表示装置は、その他の構成、例えば従来公知の各種追加的構成を有するものでも良い。例えば、背面光源付きの透過型画像表示素子の観察者側に表面保護板を配置しても良い。
以下、実施例にて、本発明を更に具体的に説明する。
〔実施例1〕
〔1−1:光制御シート〕
先ず、光制御シートとして、微細凹凸3による光反射防止処理が入光面2iに施され出光面2oには施されていない光制御シート2を作製した。具体的には、通常の未処理光制御シートとして、市販のバックライト構成部材である、拡散フィルムと偏光分離フィルムを用意した。これら通常の未処理光制御シートを対象として、その入光面に、アクリル樹脂系の紫外線硬化型樹脂と微細凹凸を型面に設けた型を用いた2P法により、微細凹凸付与層2Bとして反射防止層を形成することで光反射防止処理を施して、所望の光制御シート2を作製した(図2参照。但し、同図で透明基材2Aの部分が、単なる透明基材ではなく上記市販の通常の未処理光制御シートとなった構成である。)
なお、上記「微細凹凸を型面に設けた型」は、前記(4)で説明した微細凹凸形成法で、交互吸着膜作製法利用の微粒子層によって微細凹凸の原型を作成した。更に説明すれば、前処理として、粘着フィルムを積層して片面を保護したガラス基板を、ポリ塩化ジアリルジメチルアンモニウム(PDDA:アルドリッチ社製、分子量10万〜20万)を純水に溶解した濃度20mM(モノマー単位換算)水溶液〔A液〕と、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(アルドリッチ社製、分子量7万)を純水に溶解した濃度20mM(モノマー単位換算)水溶液〔B液〕に、A液、B液、A液の順で交互に浸漬して、該ガラス基板の他方の非保護面に対して交互吸着膜を成膜した。最上層の成膜はPDDAである。
次に、上記前処理済みのガラス基板を、シリカゾル(日産化学工業株式会社製、スノーテック(登録商標)ZL、粒径70〜100nm)水溶液に室温で30秒間浸漬した後、純水洗浄し、乾燥して、非保護面にシリカの微粒子層(1粒子層)を形成した。更に、上記A液に浸漬して、微粒子層の表面を樹脂層で被覆して、2P法に用いる所望の型とした。
また、念のため、反射防止層として新たに加わる樹脂層の影響を確認する為に、同じ樹脂を用いた表面が平滑な平滑樹脂層を、2P法での型を型面が平滑な型に代えて形成したものを比較のブランクとして作製した。
そして、これら光制御シートについて、全光線透過率(JIS K7361−1準拠)、及びヘーズ(JIS K7136準拠)を、ヘーズメーター(株式会社村上色彩技術研究所製、型番「HM−150型」で測定した。結果は表1に示す。なお、ブランクは、光反射防止処理の欄に「平滑樹脂層」として記載してある。
Figure 2007048688
その結果、入光面に所望の反射防止層を形成することにより、拡散フィルムも偏光分離フィルムも共に、ブランクに対して全光線透過率が1.5%前後増大することが確認された。但し、ヘーズは、偏光分離フィルムでは、未処理品の表面に凹凸があるためヘーズが元々大きいが、樹脂層を積層することで表面が平滑になる為にヘーズが減少する。なお、全光線透過率はブランクと未処理とは微差であり、未処理品を基準としてもブランクを基準とした場合と略同様の全光線透過率の増大が確認された。
〔1−2:背面光源〕
上記の光制御シートを、面状光放出体の出光面上に該光制御シートの入光面を前記出光面側に向けて配置して、透過型画像表示装置用の背面光源として組み立てて、その正面方向の輝度を測定した。なお、面状光放出体としては、冷陰極管を用いた直下型の光源ユニットを利用した。但し、この光源ユニットと上記光制御シートの間には、本発明固有の光反射防止処理が成されていない通常の白色拡散板(未処理光制御シートに該当する)を介在させた。従って、配置は下から順に、面状光放出体/白色拡散板/光制御シート、である。光制御シートの部分は具体的には、拡散フィルム1枚の構成と、(面状光放出体側)拡散フィルム1枚/偏光分離フィルム1枚、の構成の二種類である。輝度測定結果を表2に示す。
Figure 2007048688
その結果、光制御シートの入光面に所望の反射防止層を形成することにより、正面輝度が向上することが確認された。すなわち、平滑樹脂層品のブランクに対する正面輝度の比率が、拡散フィルム1枚の場合は101.2%(1.2%向上)となり、拡散フィルム1枚の上に更に偏光分離フィルム1枚を積層した構成では105.5%(5.5%向上)となった。
〔実施例2〕
〔2−1:両面処理の光制御シート〕
先ず、光制御シートとして、微細凹凸3による光反射防止処理が入光面と出光面との両面に施された光制御シート2を作製した(図5参照)。具体的には、透明基材2Aとして厚さ125μmの無着色透明なポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、実施例1と同様の手法で、専ら反射防止目的の反射防止層2Baを形成した後、その反対面に光拡散目的のマット面に対応した型面に、さらに所望の微細凹凸を形成した型を用いて実施例1同様の2P法によって、反射防止層兼用のマット層2Bbを形成して、所望の両面処理の光制御シート2を作製した。なお、型のマット面への微細凹凸形成は、該型に対して、実施例1同様に交互吸着膜作製法利用の微粒子層の形成法を適用して行った。
この光制御シートの全光線透過率及びヘーズを、実施例1同様に測定し、表3に示す結果を得た。なお、この光制御シートは、反射防止層2Baとマット層2Bbのいずれの側を入光面としても良いが、測定は反射防止層2Baを入光面として、マット層2Bb側を出光面として測定した。表3のように、光制御シートとしての拡散フィルムの両面を光反射防止処理することにより、未処理の場合に対して、全光線透過率が82.7%から87.0%に変化して4.3%向上した。
Figure 2007048688
〔2−2:背面光源〕
上記の光制御シート2をその反射防止層2Ba側を入光面としマット層2Bbのマット面Pm側を出光面として、実施例1同様に、光源ユニットを利用した面状光放出体1の出光面1o上に通常の白色拡散板9を間に介して、前記入光面を該面状光放出体1の出光面側に向けて配置して、透過型画像表示装置用の背面光源10として組み立てて(図6参照)、その正面方向の輝度を実施例1同様に測定した。
配置は下から順に、面状光放出体1/白色拡散板9/光制御シート2、である。光制御シート2の部分は具体的には、拡散フィルム1枚、2枚重ね、3枚重ね(図6参照)の3種類の構成である。輝度測定結果は表4に示す。
表4のように、拡散フィルムの両面を光反射防止処理することにより、正面輝度の対未処理品比率が増大して正面輝度の向上が図られ、さらにその拡散フィルムを重ねて使用することでその向上率が増大し、1種或いは多種の光制御シートを重ねて使用する場合には、より効果的であることが確認された。
Figure 2007048688
〔実施例3〕
両面を光反射防止処理した形態の光制御シート2として、プリズムシートを作製した(図7参照)。具体的には、先ず、透明基材2Aとして厚さ125μmの無着色透明なポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、実施例1と同様の手法で、専ら反射防止目的の反射防止層2Baを形成した後、その反対面にプリズムアレイ形状に対応した型面に対して、実施例2同様に更に所望の微細凹凸を形成した、型を用いて実施例2同様の2P法によって、反射防止層兼用のプリズムアレイ層2Bcを形成して、所望の両面処理の光制御シート2を作製した。プリズムアレイ形状は、断面形状が頂角66度の2等辺三角形の三角柱プリズムを単位プリズムとして、その頂点のピッチ50μmで配列した形状と、前記頂角のみを90度に代えて配列した形状との二種類のプリズムシートを光制御シートとして作製した。
そして、上記の光制御シート2を、実施例1同様に、光源ユニットを利用した面状光放出体1の出光面1o上に通常の白色拡散板9を間に介して配置して、透過型画像表示装置用の背面光源10として組み立てて(図8参照)、その正面方向の輝度を実施例1同様に測定した。なお、プリズム頂角66度のプリズムシートはプリズム面Ppを該シートの入光面として下向きプリズムで配置し〔図8(A)参照〕、一方プリズム頂角90度のプリズムシートは、プリズム面Ppを該シートの出光面として上向きプリズムで配置した〔図8(A)参照〕。配置は下から順に、面状光放出体1/白色拡散板9/光制御シート2、である。光制御シート2の部分は具体的には、66度プリズムシートは1枚のみ、90度プリズムシートは1枚と、プリズム稜線を直行させた直行2枚重ねの2種類の構成である。輝度測定結果は表5に示す。
表5のように、プリズムシートの両面を光反射防止処理することにより、正面輝度の対未処理品比率が増大し正面輝度の向上が図られ、さらにそのプリズムシートを2枚重ねて使用することでその向上率が増大した。
Figure 2007048688
〔実施例4〕
上記各実施例にて、光反射防止処理された光制御シートを組み込んだ各透過型画像表示装置用の背面光源に対して、その出光面上に更に、表裏に偏光板が配置された透過型液晶表示素子4を配置して、図2の断面図の様な、所望の背面光源付きの透過型画像表示装置20とした。いずれも、未処理乃至はブランクの光制御シートを組み込んだものに対して、正面輝度の向上が見られた。
本発明による面光源の一形態を例示する断面図。 本発明による背面光源付きの透過型画像表示装置の一形態を例示する断面図。 本発明に於ける光制御シートにて、微細凹凸付与層を別層とした別層構成をその一形態で例示する断面図。 本発明に於ける面状光放出体の各種方式を説明する断面図。 本発明に於ける光制御シート(拡散フィルム)の一例を示す断面図。 本発明による面光源として別の1形態例を例示する断面図。 本発明に於ける光制御シート(プリズムシート)の一例を示す断面図。 本発明による面光源として別の2形態例を示す断面図。
符号の説明
1 面状光放出体
1o 出光面
2 光制御シート
2A 透明基材
2B 微細凹凸付与層
2Ba 反射防止層
2Bb マット層
2Bc プリズムアレイ層
2i 入光面
2o 出光面
3 微細凹凸
4 透過型画像表示素子
5 発光体
6 導光板
7 反射板
7a 反射層
8 無着色透明板
9 通常の白色拡散板(未処理光制御シート)
10 面光源
20 背面光源付きの透過型画像表示装置
Pm マット面
Pp プリズム面

Claims (2)

  1. 面状光放出体の出光面上に、光の進路や振動方向や位相や振幅を変化させる光制御シートを配置してある面光源に於いて、
    少なくとも入光面に凸部の周期が光の波長以下の微細凹凸が光反射防止処理として形成された光制御シートを1枚以上配置した、面光源。
  2. 透過型画像表示素子の裏側に、請求項1記載の面光源を背面光源として配置して成る透過型画像表示装置用であって、
    該光制御シートが該面状光放出体と前記透過型画像表示素子との間に位置する様に配置した、背面光源付きの透過型画像表示装置。
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