JP2007048487A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 セルの加湿状態を適切に把握することができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 燃料電池システム(100)は、MEA(9)を有するセル(8)を備えた燃料電池(40)と、セル(8)のプロトン脱離電気量または酸化被膜生成電気量を測定するサイクリックボルタンメトリ測定手段(50)と、サイクリックボルタンメトリ測定手段(50)により測定されたプロトン脱離電気量または酸化被膜生成電気量に基づいてMEA(9)に残留する水分量を検出する第1の検出手段(60)とを備えることを特徴とする。この場合、MEA(9)に残留する水分量を正確に測定することができる。それにより、セル(8)の加湿状態を適切に把握することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 燃料電池システム(100)は、MEA(9)を有するセル(8)を備えた燃料電池(40)と、セル(8)のプロトン脱離電気量または酸化被膜生成電気量を測定するサイクリックボルタンメトリ測定手段(50)と、サイクリックボルタンメトリ測定手段(50)により測定されたプロトン脱離電気量または酸化被膜生成電気量に基づいてMEA(9)に残留する水分量を検出する第1の検出手段(60)とを備えることを特徴とする。この場合、MEA(9)に残留する水分量を正確に測定することができる。それにより、セル(8)の加湿状態を適切に把握することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池は、一般的には水素及び酸素を燃料として電気エネルギを得る装置である。この燃料電池は、環境面において優れかつ高いエネルギ効率が実現できることから、今後のエネルギ供給システムとして広く開発が進められてきている。この燃料電池においては、水素および酸素の発電反応により水が生成される。
例えば、固体高分子型燃料電池では、水分不足によるセルの抵抗増加により出力不足が発生するおそれがある。そこで、燃料電池の水素および酸素の供給マニホールド部分に生成水を蓄え、発電の開始の際に生成水を電気で加熱することによって高温の水蒸気を発生させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、セルの高分子電解質膜を加湿することができる。それにより、出力不足を防止することができる。
しかしながら、特許文献1の技術では、セルを加湿することはできても過剰な水分を除去することはできない。したがって、水分過多による出力低下を防止することができない。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、セルの加湿状態を適切に把握することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池システムは、MEAを有するセルを備えた燃料電池と、セルのプロトン脱離電気量または酸化被膜生成電気量を測定するサイクリックボルタンメトリ測定手段と、サイクリックボルタンメトリ測定手段により測定されたプロトン脱離電気量または酸化被膜生成電気量に基づいてMEAに残留する水分量を検出する第1の検出手段とを備えることを特徴とするものである。
本発明に係る燃料電池システムにおいては、サイクリックボルタンメトリ測定手段によりセルのプロトン脱離電気量または酸化被膜生成電気量が測定され、その測定結果に基づいて、第1の検出手段によりMEAに残留する水分量が検出される。この場合、MEAに残留する水分量を正確に測定することができる。それにより、本発明に係る燃料電池システムは、セルの加湿状態を適切に把握することができる。
プロトン脱離電気量または酸化被膜生成電気量が小さいほど、MEAに残留する水分量が少ないと判定する判定手段をさらに備えていてもよい。また、燃料電池の温度を測定する温度測定手段と、燃料電池を加熱する加熱手段と、MEAに残留する水分量および燃料電池の温度に基づいて、加熱手段を用いて燃料電池の温度を制御する制御手段とをさらに備えていてもよい。この場合、燃料電池の温度が温度測定手段により測定され、測定された温度とMEAに残留する水分量とに基づいて加熱手段が制御手段により制御される。それにより、加熱手段による無駄なエネルギ消費を抑制することができる。
制御手段は、温度測定手段による測定温度が所定の温度以下である場合に加熱手段を作動させてもよい。また、制御手段は、MEAに残留する水分量が少ないほど、加熱量が小さくなるように加熱手段を制御してもよい。この場合、加熱手段による無駄なエネルギ消費を抑制することができる。
燃料電池は、セルが複数積層された構造を有し、加熱手段は、複数のセルのそれぞれに設けられ、制御手段は、複数のセルのそれぞれのMEAに残留する水分量に基づいて加熱手段を制御してもよい。この場合、各セルごとの水分量に応じて加熱手段が制御手段により制御される。それにより、加熱手段による無駄なエネルギ消費を抑制しつつ燃料電池の温度を適切に制御することができる。
燃料電池は、起動前に、アノードに水素含有ガスが供給され、カソードに不活性ガスが供給された燃料電池であってもよい。この場合、セルのプロトン脱離電気量または酸化被膜生成電気量をより正確に測定することができる。それにより、MEAに残留する水分量をより正確に測定することができる。
燃料電池の開回路電圧を測定する電圧測定手段と、カソードに酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給手段と、酸素含有ガス供給手段により供給される酸素含有ガスによって不活性ガスの少なくとも一部が置換された場合の燃料電池の開回路電圧立ち上がり時間に基づいて、MEAの拡散層に残留する水分量を検出する第2の検出手段とをさらに備えていてもよい。この場合、酸素含有ガス供給手段によりカソードに酸素含有ガスが供給され、燃料電池の開回路電圧が電圧測定手段により測定され、開回路電圧立ち上がり時間に基づいて拡散層に残留する水分量が第2の検出手段により検出される。それにより、セル内において残留水が偏在していても正確に残留水量を測定することができる。
判定手段は、開回路電圧立ち上がり時間が小さいほど、拡散層に残留する水分量が少ないと判定してもよい。また、制御手段は、MEAに残留する水分量および拡散層に残留する水分量のいずれか一方または両方に基づいて、加熱手段を制御してもよい。この場合、セル内において残留水が偏在していても、残留水を確実に加熱することができる。
本発明によれば、セルの加湿状態を適切に把握することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施例に係る燃料電池システム100について説明するための図である。図1(a)は燃料電池システム100の全体構成を示す模式図であり、図1(b)は燃料電池40の概略断面図である。図1(a)に示すように、燃料電池システム100は、水素供給部10、エア供給部20、窒素供給部30、燃料電池40、ポテンショスタット50および制御部60を備える。
水素供給部10は、制御部60の指示に従って、燃料電池40のアノードに水素含有ガスを供給する。水素供給部10としては、液体水素タンク、圧縮水素タンク、改質器等を用いることができる。エア供給部20は、制御部60の指示に従って、エアを燃料電池40のカソードに供給する。エア供給部20としては、エアポンプ等を用いることができる。窒素供給部30は、制御部60の指示に従って、窒素ガスを燃料電池40のカソードに供給する。窒素供給部30としては、窒素ボンベ等を用いることができる。
本実施例においては、燃料電池40として固体高分子型燃料電池(PEFC)を用いた。図1(b)に示すように、燃料電池40はセル8を備える。セル8は、膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane Electrode Assembly)9の一面側にセパレータ4が形成され、MEA9の他面側にセパレータ5が形成された構造を有する。MEA9は、プロトン透過性を有する電解質1の一面側にアノード2が形成され、電解質1の他面側にカソード3が形成された構造を有する。
アノード2は、電解質1側に触媒層2aが形成され、セパレータ4側に拡散層2bが形成された構造を有する。カソード3は、電解質1側に触媒層3aが形成され、セパレータ5側に拡散層3bが形成された構造を有する。図1(b)においては説明を簡単化するためにセル8が1つ示されているが、実際の燃料電池40は、複数のセル8が積層された構造を有していてもよい。
拡散層2b,3bの内部には、複数の電気式ヒータ6が埋め込まれている。また、拡散層3bには、温度センサ7が設けられている。電気式ヒータ6は、制御部60の指示に従って、拡散層2b,3bを加熱する。温度センサ7は、拡散層3bの温度を検出し、その検出結果を制御部60に与える。なお、温度センサ7は、拡散層2bに設けられていてもよく、拡散層2b,3bの両方に設けられていてもよい。また、温度センサ7は、燃料電池40の温度を検出することができれば、設けられる場所は限定されない。例えば、温度センサ7は、セパレータ4,5に設けられていてもよい。
ポテンショスタット50は、燃料電池40の各セル8に電圧を印加し、各セル8に流れる電流を検出し、その検出結果を制御部60に与える。制御部60は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リードオンリメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)等から構成され、温度センサ7、ポテンショスタット50の検出結果に基づいて、燃料電池システム100を制御する。詳細は後述する。
続いて、燃料電池システム100の低温起動時における動作について説明する。ここでいう低温とは、0℃以下の温度であり、本実施例では例えば−20℃程度のことをいう。まず、制御部60は、燃料電池40のカソード3にパージガスとして機能する窒素ガスが供給されるように窒素供給部30を制御する。それにより、カソード3に残留する酸素がパージされる。
次に、制御部60は、燃料電池40のアノード2に水素含有ガスが供給されるように水素供給部10を制御する。水素含有ガスおよび窒素ガスの流量は、例えば、100sccmである。次いで、制御部60は、ポテンショスタット50を制御して燃料電池40の各セル8に電圧を印加する。この場合、ポテンショスタット50は、アノード2に印加する電圧に対して相対的にプラスの電圧をカソード3に印加する。相対的にプラスの電圧は、例えば、0.05V〜1.0V程度である。
図2は、ポテンショスタット50によって各セル8に電圧が印加された場合の各セル8におけるプロトンの動作について説明するための図である。図2に示すように、アノード2においては、下記式(1)に示す水素のプロトン化反応と下記式(2)に示すプロトンの水素化反応とが平衡する。一方、カソード3においては、下記式(3)に示すカソード3へのプロトンの吸着反応と下記式(4)に示すカソード3からのプロトンの離脱反応とが平衡する。この場合、セル8を流れる電流を時間積算することによって、カソード3へのプロトンの吸着量を測定することができる。
H2 → 2H+ + 2e− (1)
2H+ + 2e− → H2 (2)
Pt + H+ + e− → Pt−H (3)
Pt−H → Pt + H+ + e− (4)
H2 → 2H+ + 2e− (1)
2H+ + 2e− → H2 (2)
Pt + H+ + e− → Pt−H (3)
Pt−H → Pt + H+ + e− (4)
プロトンの動きやすさは、MEA9に残留する水の量に応じて変化する。MEA9に残留する水の量が多い場合、プロトンはMEA9を移動しやすく、カソード3におけるプロトン吸着量は増加する。一方、MEA9に残留する水の量が少ない場合、プロトンはMEA9を移動しにくくなり、カソード3におけるプロトン吸着量は減少する。このカソード3におけるプロトン吸着量を利用してMEA9の残留水量を評価することができる。
また、各セル8に印加する電圧を増大させると、下記式(5)に示すカソード3における酸化被膜生成反応と上記式(2)に示すプロトンの水素化反応とが平衡する。セル8を流れる電流を時間積算することによって、カソード3における酸化被膜生成電気量を測定することができる。このカソード3における酸化被膜生成電気量を利用してMEA9の残留水量を測定することもできる。以下に、ポテンショスタット50を用いたMEA9の残留水量の評価について説明する。
Pt + H2O → Pt−OH + H+ + e− (5)
Pt + H2O → Pt−OH + H+ + e− (5)
図3は、ポテンショスタット50によって検出されたサイクリックボルタンメトリを示すグラフである。図3の横軸はセル8に印加した電圧値を示し、図3の横軸はセル8を流れる電流値を示す。サイクリックボルタンメトリ法に従って、ポテンショスタット50は、例えば、セル8に印加する電圧を0.05Vから1.0Vまで50mV/secの割合で増加させ、その後、1.0Vから0.05Vまで50mV/secの割合で減少させる。
図3に示すように、セル8を流れる電流は、セル8に印加される電圧が増大するとともに増大し、最大値I1を超えた後は徐々に減少し、極小値I2を超えた後は再度増大する。この極小値I2における電圧値以下の電圧範囲において極小値I2以上の電流値となる範囲の面積Sを求めることによって、プロトン脱離電気量が求まる。面積Sが大きいとMEA9における残留水量が多く、面積Sが小さいとMEA9における残留水量が少なくなる。また、極小値I2における電圧以上の電圧範囲において極小値I2以上の電流値となる範囲の面積Rを求めることによって、酸化被膜生成電気量を求めることができる。面積Rが大きいとMEAにおける残留水量が多く、面積Rが小さいとMEAにおける残留水量が少なくなる。
ここで、MEA9内の残留水量を変化させた場合のプロトン脱離電気量および酸化被膜生成電気量の変化について説明する。図4は、MEA9内の残留水量とプロトン脱離電気量および酸化被膜生成電気量との関係を示す図である。図4の縦軸はセル8に印加した電圧値を示し、図4の横軸はセル8を流れる電流値を示す。また、図4の太線は、MEA9内の残留水率が78%である場合の燃料電池システム100(サンプル1)のサイクリックボルタンメトリを示し、図4の細線は、MEA9内の残留水率が100%である場合の燃料電池システム100(サンプル2)のサイクリックボルタンメトリを示す。ここで、残留水率とは、十分に含水させた場合のMEA9の残留水に対する各サンプルのMEA9の残留水の比率のことをいう。
なお、図4のサイクリックボルタンメトリを測定する際において、0.1Mpaの圧力下、セル8の温度は−20℃であり、水素供給部10によるアノード2への水素供給量および窒素供給部30によるカソード3への窒素供給量は100sccmであり、セル8に印加する電圧は0.05V〜1.0Vであり、電圧変化率は50mV/secである。
図4に示すように、サンプル2のプロトン脱離電気量を示す面積S2は、サンプル1のプロトン脱離電気量を示す面積S1に比較して大きくなっている。このように、残留水率が高ければ脱離電気量は大きくなる。また、サンプル2の酸化被膜生成電気量を示す面積R2は、サンプル1の酸化被膜生成電気量を示す面積R1に比較して大きくなっている。このように、残留水率が高ければ酸化被膜生成電気量は大きくなる。なお、水素含有ガスおよび窒素ガスの供給は、必ずしも継続している必要はない。例えば、アノード2およびカソード3にそれぞれ水素含有ガスおよび窒素ガスが充満した後に、水素含有ガスおよび窒素ガスの供給を停止させてもよい。
図5は、上記サンプル1,2に燃料ガスを供給した場合のセル発電電圧とセル電流密度との関係を示す図である。図5の縦軸はセル8の発電電圧を示し、図5の横軸はセル8の電流密度を示す。図5に示すように、サンプル2のセル電流密度は、サンプル1のセル電流密度に比較して小さくなっている。したがって、残留水率が高ければ電流密度が小さくなることがわかる。残留水率が高いと、MEA9のカソード3側において閉塞が発生するからである。以上のことから、残留水率が高いと燃料電池40の発電能力が低下することがわかる。
本実施例においては、制御部60は、プロトン脱離電気量または酸化被膜生成電気量に基づいてMEA9の残留水量を測定することができる。したがって、本実施例に係る燃料電池システム100は、各セル8の加湿状態を適切に把握することができる。
図1の制御部60は、上述したサイクリックボルタンメトリ法に基づいて、MEA9の残留水量が多いか少ないかを判断する。制御部60は、例えば、MEA9内の残留水率が90%以上の場合に残留水量が多いと判断し、MEA9内の残留水率が90%未満の場合に残留水量が少ないと判断する。
制御部60は、MEA9における残留水量が多いと判断した場合には、燃料電池40に負荷を与えずに、図1の電気式ヒータ6に通電することによって各セル8を加熱する。それにより、燃料電池40を加熱することができるとともに、セル8内において凍結している残留水を効率よく液化させることができる。なお、電気式ヒータ6に供給される電力は、図示しない蓄電池等によって供給される。セル8内の残留水が液化した後に、制御部60は、窒素供給部30を制御して窒素ガスの燃料電池40への供給を停止させ、水素供給部10およびエア供給部20を制御することによって燃料電池40にエアおよび水素含有ガスを供給する。それにより、燃料電池40において発電が行われる。この場合、セル8の温度が十分に大きくなっていることから、発電により生じた水の凍結を防止することができる。
以上のことから、本実施例に係る燃料電池システム100は、燃料電池40を効率よく起動させることができる。なお、セル8内の残留水の状態は、温度センサ7による検出結果に基づいて判断することができる。例えば、温度センサ7によって検出される燃料電池40の温度が0℃以上になった場合に、制御部60は、セル8内の残留水が液化したと判断することができる。
一方、制御部60は、MEA9における残留水量が少ないと判断した場合には、窒素ガスの燃料電池40への供給が停止するように窒素供給部30を制御し、燃料電池40にエアおよび水素含有ガスが供給されるように水素供給部10およびエア供給部20を制御する。この場合、MEA9内の残留水量が少ないことから、燃料電池40の発電反応に支障がない。また、セル8内において凍結している残留水は、燃料電池40による発電反応により生じる熱によって液化する。その結果、電気式ヒータ6に通電することなく燃料電池40を起動させることができる。以上のことから、本実施例に係る燃料電池システム100は、無駄な電力を消費することなく燃料電池40を起動させることができる。
続いて、制御部60が燃料電池システム100を低温起動させる際のフローチャートの一例について説明する。図6は、制御部60が燃料電池システム100を起動させる際のフローチャートの一例を示す。図6に示すように、まず、制御部60は、温度センサ7の検出温度が0℃以上であるか否かを判定する(ステップS11)。
ステップS11において温度センサ7の検出温度が0℃以上であると判定されなかった場合、アノード2に水素含有ガスを供給されるように水素供給部10を制御するとともに、カソード3に窒素ガスが供給されるように窒素供給部30を制御する(ステップS12)。次に、制御部60は、所定期間待機する(ステップS13)。それにより、カソード3を窒素で満たすことができる。
次いで、制御部60は、各セル8のサイクリックボルタンメトリを測定するようにポテンショスタット50を制御する(ステップS14)。次いで、制御部60は、プロトン脱離電気量に基づいて、各MEA9の残留水率を計算する(ステップS15)。次に、制御部60は、各MEA9の残留水率が90%以上であるか否かを判定する(ステップS16)。
ステップS16において各MEA9の残留水率が90%以上であると判定された場合、制御部60は、電気式ヒータ6に通電する(ステップS17)。次に、制御部60は、温度センサ7による検出温度が0℃以上であるか否かを判定する(ステップS18)。ステップS18において温度センサ7の検出温度が0℃以上であると判定されなかった場合、制御部60は、待機する。ステップS18において温度センサ7の検出温度が0℃以上であると判定された場合、制御部60は、電気式ヒータ6への通電を停止する(ステップS19)。
次に、制御部60は、カソード3への窒素ガスの供給を停止するように窒素供給部30を制御するとともに、カソード3へエアが供給されるようにエア供給部20を制御する(ステップS20)。それにより、燃料電池40は起動する。その後、制御部60は起動動作を終了させ、通常の運転状態になるように燃料電池40を制御する。なお、ステップS16において各MEA9の残留水量が90%以上であると判定されなかった場合、制御部60は、ステップS20の動作を行う。また、ステップS11において温度センサ7の検出温度が0℃以上であると判定された場合、制御部60は起動動作を終了させ、通常の運転状態になるように燃料電池40を制御する。
以上のことから、燃料電池システム100は、燃料電池40を効率よく加熱することができるとともに、各セル8内において凍結している残留水を効率よく液化させることができる。また、燃料電池システム100は、無駄な電力を消費することなく燃料電池40を起動させることができる。なお、上記フローチャートにおいてはプロトン脱離電気量に基づいて各セル8の残留水量が求められているが、酸化被膜生成電気量に基づいて各セル8の残留水量が求められていても良い。
また、本実施例においてはMEA9の残留水量の多少を判断するための残留水率は上記数値に限定されず、燃料電池4の構成等によって決定することができる。また、MEA9の残留水量の多少を判断するための残留水率が複数設定されていてもよい。この場合、制御部60は、残留水率が大きくなるにつれて、電気式ヒータ6に供給する電力を段階的に大きくする。それにより、残留水率に応じて電気式ヒータ6に供給される電力を調整することができる。その結果、無駄な電力消費を防止することができる。さらに、制御部60は、MEA9の残留水量に応じて電気式ヒータ6に供給する電力を連続的に制御してもよい。それにより、燃料電池40を効率よく加熱することができるとともに、無駄な電力消費を防止することができる。
本実施例においては、ポテンショスタット50がサイクリックボルタンメトリ測定手段に相当し、制御部60が第1の検出手段、判定手段および制御手段に相当し、電気式ヒータ6が加熱手段に相当し、温度センサ7が温度測定手段に相当する。
続いて、第2実施例に係る燃料電池システム100aについて説明する。燃料電池システム100aの構成は、図1の燃料電池システム100と同様である。したがって、燃料電池システム100aの図面は省略する。燃料電池システム100aが図1の燃料電池システム100と異なる点は、制御部60による燃料電池100aの制御である。以下、制御部60による制御について説明する。
まず、セル8の発電可能時間tについて説明する。ここで、発電可能時間tとは、セル8が発電を開始してから発電不能になるまでの時間のことをいう。図7は、セル8の発電可能時間tとMEA9の残留水率との関係を示すマップである。図7の縦軸は発電可能時間tを示し、図7の横軸はMEA9の残留水率を示す。図7に示すように、セル8の発電可能時間tはMEA9の残留水率が増加するにつれて低下する。これは、発電によって生成された水がカソード3において凍結することによって、エア中の酸素がカソード3に到達することができなくなるからである。制御部60は、図7のマップに基づいてMEA9の残留水率からセル8の発電可能時間tを計算することができる。
次に、セル8の発電時における発熱率について説明する。図8は、所定の温度における低温起動時のセル8の発電電圧と発電電流との関係を示す特性図である。図8の縦軸はセル8の発電電圧を示し、図8の横軸はセル8の発電電流を示す。図8に示すように、発電電流が増加するにつれて発電電圧は低下する。
ここで、図8の点Pにおけるセル8の発熱率について考える。セル8が点Pの特性を示している場合、セル8は図8のWに相当する電力を生成している。これに伴って、セル8は図8のQに相当する発熱率で発熱を行っている。セル8によって生じる熱は、セル8自身の温度上昇に寄与する。その結果、セル8において凍結している残留水が液化する。なお、セル8の発熱率は、セル8が生成する電力の大きさに基づいて変化し、セル8が生成する電力が大きくなると大きくなる。
本実施例に係る制御部60は、セル8の発熱量がセル8の熱容量以上になるように水素供給部10、エア供給部20および負荷電流を制御する。具体的には、制御部60は、セル8の発熱率Qと発電可能時間tとの積がセル8の熱容量以上になるように水素供給部10、エア供給部20および負荷電流を制御する。また、制御部60は、セル8の発熱だけで凍結水を液化させることができない場合には、不足する熱量を電気式ヒータ6によって補う。この場合、MEA9の残留水率、セル8の熱容量、セル8の温度、電気式ヒータ6の出力等に基づいて、制御部60は電気式ヒータ6を適切に制御することができる。
続いて、制御部60が燃料電池システム100aを低温起動させる際のフローチャートの一例について説明する。図9は、制御部60が燃料電池システム100aを低温起動させる際のフローチャートの一例を示す図である。図9に示すように、まず、制御部60は、温度センサ7の検出温度が0℃以上であるか否かを判定する(ステップS21)。
ステップS21において温度センサ7の検出温度が0℃以上であると判定されなかった場合、アノード2に水素含有ガスが供給されるように水素供給部10を制御するとともに、カソード3に窒素ガスが供給されるように窒素供給部30を制御する(ステップS22)。次に、制御部60は、所定期間待機する(ステップS23)。それにより、カソード3に残留する酸素をパージすることができる。
次いで、制御部60は、各セル8のサイクリックボルタンメトリを測定するようにポテンショスタット50を制御する(ステップS24)。次に、制御部60は、プロトン脱離電気量に基づいて、各MEA9の残留水率を計算する(ステップS25)。次いで、制御部60は、上記計算結果に基づいて発電セル8の発電可能時間tを計算する(ステップS26)。この場合、制御部60は、図7のマップに従って発電可能時間tを計算することができる。
次に、制御部60は、セル8の発熱率Qと発電可能時間tとの積がセル8の熱容量以上になるように、水素供給部10、エア供給部20および窒素供給部30を制御する(ステップS27)。ステップS27においては、制御部60は、図8のマップに従う。その後、制御部60は起動動作を終了させ、通常の運転状態になるように燃料電池40を制御する。なお、ステップS21において温度センサ7の検出温度が0℃以上であると判定された場合、制御部60は起動動作を終了させ、通常の運転状態になるように燃料電池40を制御する。
以上のフローチャートに従うことにより、燃料電池システム100aは、各セル8の加湿状態を適切に把握することができる。また、燃料電池システム100aは、セル8内において凍結している残留水を効率よく液化させることができる。さらに、燃料電池システム100aは、無駄な電力を消費することなく燃料電池40を起動させることができる。なお、上記フローチャートにおいてはプロトン脱離電気量に基づいて各セル8の残留水量が求められているが、酸化被膜生成電気量に基づいて各セル8の残留水量が求められていても良い。
また、図7の発電可能時間tおよび図8の特性図は、セル8の材質、構造、大きさ等の仕様により決定される。したがって、制御部60は、セル8の仕様とセル8の残留水率とに基づいて、水素供給部10、エア供給部20および電気式ヒータ6を制御することができる。
本実施例においては、セル8および電気式ヒータ6が加熱手段に相当する。
図10は、第3実施例に係る燃料電池システム100bの全体構成を示す模式図である。燃料電池システム100bが図1の燃料電池システム100と異なる点は、電圧計70をさらに備える点である。電圧計70は、燃料電池40の各セル8の発電電圧を検出し、その検出結果を制御部60に与える。
続いて、燃料電池システム100bの低温起動時における動作について説明する。まず、制御部60は、上記第2実施例で説明したように、サイクリックボルタンメトリ法によりプロトン脱離電気量または酸化被膜生成電気量を求めるとともに、セル8の発電可能時間tを求める。次に、制御部60は、カソード3への窒素の供給が継続されるように窒素供給部30を制御しつつ、カソード3にエアが供給されるようにエア供給部20を制御する。それにより、燃料電池40の発電が開始される。
具体的には、アノード2において水素含有ガス中の水素がプロトンに変換される。変換されたプロトンは、電解質1を透過してカソード3に到達する。カソード3においては、アノード2において発生したプロトンとカソード3に供給されたエア中の酸素とから水が発生するとともに電力が発生する。この場合の窒素ガスの流量は例えば10ccm/cm2であり、エアの流量は例えば2ccm/cm2である。
燃料電池40において発電が開始された場合、セル8の開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)は徐々に増加する。OCV立ち上がり速度は、セル8に残留する水量に応じて異なり、主に、拡散層2b,3bおよび触媒層2a,3a/拡散層2b,3b界面等のガス流路に残留する水量に応じて異なる。拡散層2b,3bおよび触媒層2a,3a/拡散層2b,3b界面等のガス流路の残留水が多い場合には、OCV立ち上がり時間は大きくなる。拡散層2b,3bおよび触媒層2a,3a/拡散層2b,3b界面等のガス流路の残留水がガス流路、細孔等を閉塞することによりエア中の酸素が拡散する時間が大きくなるからである。逆に、拡散層2b,3bおよび触媒層2a,3a/拡散層2b,3b界面等のガス流路の残留水が少ない場合には、OCV立ち上がり時間は小さくなる。エア中の酸素が拡散しやすくなるからである。
ここで、セル8の発電電圧が0Vから所定の電圧値まで増大する速度のことをOCV立ち上がり変位と呼ぶ。このOCV立ち上がり変位からもセル8の発電可能時間tを求めることができる。図11は、OCV立ち上がり変位と発電可能時間tとの関係を示す図である。図11の縦軸は発電可能時間tを示し、図11の横軸はセル8のOCV立ち上がり変位を示す。図11に示すように、セル8の発電可能時間tはOCV立ち上がり変位が増加するにつれて低下する。これは、セル8の発電によって生成された水がカソード3において凍結することによって、エア中の酸素がカソード3に到達することができなくなるからである。制御部60は、図11のマップに基づいてセル8のOCV立ち上がり変位からセル8の発電可能時間tを計算することができる。
ここで、図7のマップに基づいて求めた発電可能時間をt1とし、図11のマップに基づいて求めた発電可能時間をt2とする。セル8において残留水が均一に分散している場合には、発電可能時間t1と発電可能時間t2とはほぼ等しい値になる。したがって、セル8の発電可能時間として発電可能時間t1および発電可能時間t2のいずれを採用してもよい。
しかしながら、セル8の残留水がセル8のいずれかの箇所に偏在する場合には、発電可能時間t1と発電可能時間t2との間に差が生じることになる。したがって、いずれか一方の値を発電可能時間として採用すると誤差が生じる可能性がある。本実施例に係る制御部60は、発電可能時間t1と発電可能時間t2とを比較し、小さい方の値を発電可能時間tとして採用する。
その後、制御部60は、セル8の発熱量がセル8の熱容量以上になるように水素供給部10、エア供給部20および負荷電流を制御する。具体的には、制御部60は、セル8の発熱率Qと発電可能時間tとの積がセル8の熱容量以上になるように水素供給部10、エア供給部20および負荷電流を制御する。また、制御部60は、セル8の発熱だけで凍結水を液化させることができない場合には、不足する熱量を電気式ヒータ6によって補う。
このように、本実施例においては発電可能時間t1,t2の両方のパラメータを用いてセル8の加熱を行うことから、セル8のいずれかの箇所に残留水が偏在している場合においても、確実にセル8の残留水を液化することができる。したがって、本実施例に係る燃料電池システム100bは、効率よく燃料電池40を起動させることができる。
続いて、制御部60が燃料電池システム100bを低温起動させる際のフローチャートの一例について説明する。図12は、制御部60が燃料電池システム100aを低温起動させる際のフローチャートの一例を示す図である。図12に示すように、まず、制御部60は、温度センサ7の検出温度が0℃以上であるか否かを判定する(ステップS31)。
ステップS31において温度センサ7の検出温度が0℃以上であると判定されなかった場合、アノード2に水素含有ガスが供給されるように水素供給部10を制御するとともに、カソード3に窒素ガスが供給されるように窒素供給部30を制御する(ステップS32)。次に、制御部60は、所定期間待機する(ステップS33)。それにより、カソード3に残留する酸素をパージすることができる。
次いで、制御部60は、各セル8のサイクリックボルタンメトリを測定するようにポテンショスタット50を制御する(ステップS34)。次に、制御部60は、プロトン脱離電気量に基づいて、各MEA9の残留水率を計算する(ステップS35)。次いで、制御部60は、上記計算結果に基づいて発電セル8の発電可能時間t1を計算する(ステップS36)。この場合、制御部60は、図7のマップに従って発電可能時間t1を計算することができる。
次に、制御部60は、カソード3にエアが供給されるようにエア供給部20を制御する(ステップS37)。次いで、制御部60は、電圧計70からの検出結果に基づいてOCV立ち上がり変位を計算する(ステップS38)。次に、制御部60は、上記計算結果に基づいて発電セル8の発電可能時間t2を計算する(ステップS39)。この場合、制御部60は、図11のマップに従って発電可能時間t2を計算することができる。
次いで、制御部60は、発電可能時間t1が発電可能時間t2よりも大きいか否かを判定する(ステップS40)。ステップS40において発電可能時間t1が発電可能時間t2よりも大きいと判定された場合、制御部60は、セル8の発熱率Wと発電可能時間t2との積がセル8の熱容量以上になるように、水素供給部10、エア供給部20および窒素供給部30を制御する(ステップS41)。ステップS41においては、制御部60は、図8のマップに従う。
ステップS40において発電可能時間t1が発電可能時間t2よりも大きいと判定されなかった場合、制御部60は、セル8の発熱率Wと発電可能時間t1との積がセル8の熱容量以上になるように、水素供給部10、エア供給部20、窒素供給部30および負荷電流を制御する(ステップS42)。ステップS42においては、制御部60は、図8のマップに従う。
その後、制御部60は起動動作を終了させ、通常の運転状態になるように燃料電池40を制御する。なお、ステップS31において温度センサ7の検出温度が0℃以上であると判定された場合、制御部60は起動動作を終了させ、通常の運転状態になるように燃料電池40を制御する。
以上のフローチャートに従うことにより、燃料電池システム100bは、各セル8の加湿状態を適切に把握することができる。また、燃料電池システム100bは、セル8内において凍結している残留水を効率よく液化させることができる。さらに、燃料電池システム100bは、無駄な電力を消費することなく燃料電池40を起動させることができる。また、セル8のいずれかの箇所に残留水が偏在している場合においても、確実にセル8の残留水を液化することができる。なお、上記フローチャートにおいてはプロトン脱離電気量に基づいて各セル8の残留水量が求められているが、酸化被膜生成電気量に基づいて各セル8の残留水量が求められていても良い。
また、図11の発電可能時間は、セル8の材質、構造、大きさ等の仕様により決定される。したがって、制御部60は、セル8の仕様とセル8の残留水率とに基づいて、水素供給部10、エア供給部20および電気式ヒータ6を制御することができる。さらに、本実施例においては発電可能時間t1および発電可能時間t2のいずれか小さい方の値を採用しているが、両者の平均値をセル8の発電可能時間として採用することもできる。
また、セル8のOCV立ち上がり変位に基づいて、拡散層2b,3bの残留水率を求めることもできる。この場合、拡散層2b,3bの残留水率と第1実施例で求めたセル8の残留水率とに基づいて、電気式ヒータ6を制御する構成としてもよい。
本実施例においては、電圧計70が電圧測定手段に相当し、エア供給部20が酸素含有ガス供給手段に相当し、制御部60が第2の検出手段に相当し、電気式ヒータ6およびセル8が加熱手段に相当する。
なお、上記各実施例においては燃料電池として固体高分子型燃料電池が用いられているが、アルカリ型燃料電池またはリン酸型燃料電池を用いることもできる。
2b,3b 拡散層
6 電気式ヒータ
7 温度センサ
8 セル
10 水素供給部
20 エア供給部
30 窒素供給部
40 燃料電池
50 ポテンショスタット
60 制御部
70 電圧計
100,100a,100b 燃料電池システム
6 電気式ヒータ
7 温度センサ
8 セル
10 水素供給部
20 エア供給部
30 窒素供給部
40 燃料電池
50 ポテンショスタット
60 制御部
70 電圧計
100,100a,100b 燃料電池システム
Claims (10)
- MEAを有するセルを備えた燃料電池と、
前記セルのプロトン脱離電気量または酸化被膜生成電気量を測定するサイクリックボルタンメトリ測定手段と、
前記サイクリックボルタンメトリ測定手段により測定されたプロトン脱離電気量または酸化被膜生成電気量に基づいて前記MEAに残留する水分量を検出する第1の検出手段とを備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 前記プロトン脱離電気量または酸化被膜生成電気量が小さいほど、前記MEAに残留する水分量が少ないと判定する判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池の温度を測定する温度測定手段と、
前記燃料電池を加熱する加熱手段と、
前記MEAに残留する水分量および前記燃料電池の温度に基づいて、前記加熱手段を用いて前記燃料電池の温度を制御する制御手段とをさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載の燃料電池システム。 - 前記制御手段は、前記温度測定手段による測定温度が所定の温度以下である場合に前記加熱手段を作動させることを特徴とする請求項3記載の燃料電池システム。
- 前記制御手段は、前記MEAに残留する水分量が少ないほど、加熱量が小さくなるように前記加熱手段を制御することを特徴とする請求項3または4記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池は、前記セルが複数積層された構造を有し、
前記加熱手段は、前記複数のセルのそれぞれに設けられ、
前記制御手段は、前記複数のセルのそれぞれの前記MEAに残留する水分量に基づいて前記加熱手段を制御することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の燃料電池システム。 - 前記燃料電池は、起動前に、アノードに水素含有ガスが供給され、カソードに不活性ガスが供給された燃料電池であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池の開回路電圧を測定する電圧測定手段と、
前記カソードに酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給手段と、
前記酸素含有ガス供給手段により供給される酸素含有ガスによって前記不活性ガスの少なくとも一部が置換された場合の前記燃料電池の開回路電圧立ち上がり時間に基づいて、前記MEAの拡散層に残留する水分量を検出する第2の検出手段とをさらに備えることを特徴とする請求項7記載の燃料電池システム。 - 前記判定手段は、前記開回路電圧立ち上がり時間が小さいほど、前記拡散層に残留する水分量が少ないと判定することを特徴とする請求項8記載の燃料電池システム。
- 前記制御手段は、前記MEAに残留する水分量および前記拡散層に残留する水分量のいずれか一方または両方に基づいて、前記加熱手段を制御することを特徴とする請求項8または9記載の燃料電池システム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005228913A JP2007048487A (ja) | 2005-08-05 | 2005-08-05 | 燃料電池システム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009016102A (ja) * | 2007-07-03 | 2009-01-22 | Toyota Motor Corp | 燃料電池内水分量推定システム |
KR101084078B1 (ko) | 2009-03-20 | 2011-11-16 | 삼성에스디아이 주식회사 | 연료 전지 시스템 및 그 구동 방법 |
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2005
- 2005-08-05 JP JP2005228913A patent/JP2007048487A/ja active Pending
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