JP2007046617A - 圧力調整弁およびそれを用いたコモンレール式燃料噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
動作特性が安定した圧力調整弁を提供する。
【解決手段】
流体が導入される第1流体通路33と、流体が排出される第2流体通路12、13、21と、弁座32とを有する弁本体10、20、31と、第1の方向に移動し、弁座32に着座すると流体の流通を遮断し、流体の圧力を受け、第2の方向に移動し、弁座32から離座すると流体の流通を許可する弁体40と、弁体40に対し第1の方向の付勢力を付与するように、一端が弁本体10、20、31に支持され、もう一端が弁体40に支持されている付勢手段50と、弁体40が第2の方向へ移動した際の付勢手段50の変形量が付勢手段50の弾性領域の範囲内となるように、弁体40の第2の方向への移動量を規制する移動量規制手段45とを備えていることを特徴とする。
【選択図】図2
動作特性が安定した圧力調整弁を提供する。
【解決手段】
流体が導入される第1流体通路33と、流体が排出される第2流体通路12、13、21と、弁座32とを有する弁本体10、20、31と、第1の方向に移動し、弁座32に着座すると流体の流通を遮断し、流体の圧力を受け、第2の方向に移動し、弁座32から離座すると流体の流通を許可する弁体40と、弁体40に対し第1の方向の付勢力を付与するように、一端が弁本体10、20、31に支持され、もう一端が弁体40に支持されている付勢手段50と、弁体40が第2の方向へ移動した際の付勢手段50の変形量が付勢手段50の弾性領域の範囲内となるように、弁体40の第2の方向への移動量を規制する移動量規制手段45とを備えていることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、流体の圧力調整弁およびそれを用いたコモンレール式燃料噴射装置に関する。
従来、内燃機関の燃料供給系に設けられ、燃料供給系内の圧力が過剰となったとき、供給系内の燃料を低圧源に逃がし、圧力が所定値以上とならないように供給系内の圧力を調整する圧力調整弁が知られている(特許文献1参照)。この圧力調整弁は、例えば、燃料供給系の一例であるコモンレールシステムに設けられ、高圧源であるコモンレールと低圧源である燃料タンクとを連通する配管に設置されている。
図9に従来の圧力調整弁100を示す。この圧力調整弁100は、一方が高圧源に接続され、もう一方が低圧源に接続されている弁本体110と、弁本体内に設けられ上記高圧源と上記低圧源との連通を遮断、許可する弁体120と、上記連通を遮断する方向に弁体120を付勢する付勢手段(コイルスプリング)130とからなっている。弁体120の高圧源側にかかる燃料の圧力が付勢手段130の付勢力よりも勝ると弁体120は移動し、上記高圧源と上記低圧源との連通を許可する。すると、高圧源であるコモンレール内の燃料は、この圧力調整弁100を介して低圧源である燃料タンクに戻され、コモンレール内の圧力は低下する。これにより、この圧力調整弁100は、コモンレール内の圧力が所定値以上とならないようにすることができる。
特開2002−161829号公報
上記従来の圧力調整弁100の付勢手段130は、例えば、金属材料の弾性という性質を利用したスプリングよりなっている。これにより、圧力が過剰となり弁体120が上記高圧源と上記低圧源を連通させるために一旦移動したとしても、上記圧力が低下し、弁体120にかかる圧力が開弁圧力以下となると、弁体120は再び上記両圧力源の連通を遮断する位置に戻される。
金属材料には、金属材料の変形量が弾性領域を超え、塑性領域に入ると、塑性変形するという性質がある。例えばコイルスプリングの場合は、スプリングを伸張させる、または縮ませる量が所定値以上となると、スプリングは塑性変形する可能性がある。スプリングが塑性変形すると、そのスプリングの弾性領域における応力ひずみ特性が塑性変形する以前のものと比べると変化してしまう。
上記従来の圧力調整弁100の場合、高圧源の圧力の程度によっては、弁体120が移動する量が、すなわちスプリング130の縮み量が、スプリング130を塑性変形させる領域にまで達する可能性がある。スプリング130の弾性領域における応力ひずみ特性が変化するので、結果、圧力調整弁100の動作特性が変化してしまい、高圧源を定められた圧力に調整することが困難となる。
本発明は、上記実情に鑑みなされたもので、その目的は、動作特性が安定した圧力調整弁を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の圧力調整弁は、流体が導入される第1流体通路と、導入された流体が排出される第2流体通路と、該第1流体通路と該第2流体通路との間に設けられる弁座とを有する弁本体と、弁本体内に設けられ、第1の方向に移動し、弁座に着座すると第1流体通路と第2流体通路間の流体の流通を遮断し、流体の圧力を受け、第2の方向に移動し、弁座から離座すると第1流体通路と第2流体通路間の流体の流通を許可する弁体と、弁本体内に設けられ、弁体に対し第1の方向の付勢力を付与するように、一端が弁本体に支持され、もう一端が弁体に支持されている付勢手段と、弁体が第2の方向へ移動した際の付勢手段の変形量が付勢手段の弾性領域の範囲内となるように、弁体の第2の方向への移動量を規制する移動量規制手段とを備えていることを特徴としている。
この構成によれば、この圧力調整弁は、弁体が弁座から離座する第2の方向への弁体の移動量を規制する移動量規制手段を備えている。その弁体の移動量は、弁体の移動とともに変形する付勢手段の変形量がその付勢手段の弾性領域の範囲内となるように定められている。これにより、付勢手段の動作特性が変化することを防止でき、ひいては、圧力調整弁の動作特性が安定する。
本発明の請求項2に記載の圧力調整弁の付勢手段は、コイルスプリングであって、移動量規制手段は、弁体または弁本体のコイルスプリングを支持している支持面のうち少なくともいずれか一方の支持面に形成され、コイルスプリングの内周を案内するスプリングガイド部の先端部であることを特徴としている。
この構成によれば、具体的には、弁体または弁本体のコイルスプリングを支持する支持面のうち、少なくとも一方の支持面に形成されているコイルスプリングの内周を案内するスプリングガイド部の先端部を移動量規制手段として活用しているので、別に移動量規制手段を設ける必要は無く、構造を簡素化することができる。
本発明の請求項3に記載の圧力調整弁の移動量規制手段は、弁本体の内壁に第1流体通路に向いて形成されている段差部と、弁体の付勢手段を支持する側に設けられ、弁体が第2の方向へ移動することにより該段差部に突当る突当り部とからなっていることを特徴としている。
移動量規制手段の別の例では、弁本体の内壁に第1流体通路に向いて形成されている段差部と、弁体の付勢手段を支持する側に設けられ、弁体が第2の方向へ移動することにより該段差部に突当る突当り部とから移動量規制手段を形成している。この構成によっても、弁体の移動量を規制することができる。
本発明の請求項4に記載の圧力調整弁のスプリングガイド部の先端部には、スプリングガイド部の先端部によって弁体の移動を規制したとき、弁本体内に流入した流体が第2流体通路に流通するような第3流体通路が形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、弁体が第2の方向へ移動し、スプリングガイド部の先端部が第2流体通路の開口部を覆ってしまっても、その先端部には、第3流体通路が形成されているので、第1流体通路を介して弁本体内に流入した流体は、この第3流体通路を介して、第2流体通路に流通可能となる。
請求項4に記載の第3流体通路は、具体的には、底部が前記第2流体通路の開口部に対向し、両端部がスプリングガイド部の側壁に達するように形成されている凹溝である。この構成によれば、弁本体内に流入した流体は、凹溝の両端部から流入し第2流体通路の開口部に流通する。
本発明の請求項6に記載の圧力調整弁の弁体には、弁本体の段差部に弁体の突当り部が突当って弁体の移動が規制されたとき、弁体の付勢手段を支持する面と第1流体通路側の面とが連通する第3流体通路が形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、弁体が第2の方向へ移動し、弁体の突当り部が弁本体の内壁に形成されている段差部に突当りこれらの間から流体の流通ができなくなっても、弁体には、弁体の付勢手段を支持する面と第1流体通路側の面とが連通する第3流体通路が形成されているので、第1流体通路を介して弁本体内に流入した流体は、この第3流体通路を介して、第2流体通路に流通可能となる。
請求項6に記載の第3流体通路は、具体的には、弁本体の段差部に弁体の突当り部が突当って弁体の移動が規制されたとき、弁体の側壁と弁本体の段差部よりも第2流体通路側の内壁との間に形成される隙間である。第3流体通路の別の具体的な例は、弁体内を貫通する貫通孔である。
本発明の請求項9に記載のコモンレール式燃料噴射装置は、燃料タンクから汲み上げた燃料を加圧し、加圧した高圧燃料を吐出する高圧供給ポンプと、この高圧供給ポンプより吐出された高圧燃料を蓄圧する蓄圧室を有するコモンレールと、蓄圧室内に蓄圧された高圧燃料を内燃機関へ噴射供給する燃料噴射弁と、第1流体通路を蓄圧室に接続され、第2流体通路を燃料タンクに接続されており、蓄圧室内の圧力が所定値以上となったときに、弁体が弁座から離座し、蓄圧室内の高圧燃料を燃料タンクに戻す請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の圧力調整弁とを備えていることを特徴としている。
コモンレール式燃料噴射装置で取り扱う燃料の圧力は非常に高く、この圧力が装置に及ぼす影響も大きくなる。そのため、装置内(例えば、蓄圧室内)の圧力が過剰となったときに、圧力が所定値以上とならぬよう、装置内の圧力を逃がす圧力調整弁がコモンレールに取付けられている。所定値で動作せず、過剰な圧力が装置かかり装置に負荷がかかったり、所定値以下で動作し、この装置を搭載している内燃機関の運転性能に影響を及ぼしたりする恐れがある。
請求項9に記載の発明では、コモンレール式燃料噴射装置のコモンレールの蓄圧室に請求項1から請求項8のいずれか一項の圧力調整弁の第1流体通路を接続し、この圧力調整弁の第2流体通路を燃料タンクに接続している。これにより、圧力調整弁の動作が不安定になり上記のような問題が発生することがなくなる。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。コモンレール式燃料噴射装置に本発明を適用した第1実施形態を図1から図3に示す。
(第1実施形態)
図1から図3は本発明の第1実施形態を示したもので、図1はコモンレール式燃料噴射装置の全体構成を示した図である。
図1から図3は本発明の第1実施形態を示したもので、図1はコモンレール式燃料噴射装置の全体構成を示した図である。
本実施形態のコモンレール式燃料噴射装置は、一般にコモンレールシステムと呼ばれており、自動車等の車両に搭載された燃料タンク1内の燃料を汲み上げた燃料を加圧するサプライポンプ2と、内部に蓄圧室(図示せず)を形成するコモンレール3と、このコモンレール3の各分岐管に接続された複数個の燃料噴射弁(以下インジェクタと言う)4とを備え、コモンレール3の蓄圧室内に蓄圧した高圧燃料を各インジェクタ4に供給し、各インジェクタ4から多気筒内燃機関(ディーゼルエンジン)の各気筒の燃焼室内へ高圧燃料を噴射供給する装置である。
サプライポンプ2は、ディーゼルエンジンのクランク軸の回転に伴って回転することで、燃料タンク1内の燃料を汲み上げるフィードポンプ(低圧供給ポンプ)を内蔵し、このフィードポンプにより吸い出された燃料を加圧して高圧燃料を圧送する。このサプライポンプ2は、燃料配管(図示せず)を経てコモンレール3への高圧燃料の圧送量を調整することで、蓄圧室の内部圧力(所謂コモンレール圧力)を変更する。
コモンレール3は、内部に比較的に高い圧力の燃料(高圧燃料)を蓄えるサージタンクの一種で、燃料配管を介して各インジェクタ4に接続されている。各インジェクタ4は、ディーゼルエンジンのシリンダブロックに各気筒に個別に対応して取り付けられ、ディーゼルエンジンの各気筒の燃焼室内に高圧燃料を噴射する燃料噴射ノズルである。そして、サプライポンプ2、コモンレール3および各インジェクタ4から燃料タンク1へ燃料を戻すための低圧配管5には、コモンレール3内の蓄圧室圧力が限界蓄圧圧力を超えることがないように、蓄圧室等の蓄圧系内の圧力を逃がすための本発明の圧力調整弁としてのプレッシャリミッタ6が取り付けられている。本実施形態では、プレッシャリミッタ6は、コモンレール3の蓄圧室と低圧配管5から枝分かれしている低圧配管7との間に接続されている。
次に、本実施形態のプレッシャリミッタ6の構造を図1から図3に基づいて説明する。ここで、図2は第1実施形態のプレッシャリミッタ6の構造を示した断面図であり、図3は図2中のIIIの方向から見たスプリングガイド部44の端面図である。
本実施形態のプレッシャリミッタ6は、コモンレール3に液密的に接続されるハウジング10、このハウジング10内に収容された付勢手段としてのコイルスプリング50、このコイルスプリング50の一端を支持する弁体としてのバルブ40、コイルスプリング50のもう一端を支持するプレート20、およびバルブ40を往復移動可能に支持するバルブ部30から構成されている。ハウジング10、プレート20、およびバルブ部30は、弁本体に相当する。
ハウジング10は、円筒形状の金属材料よりなり、内部に円環状の開弁圧調整用のプレート20が嵌め込まれている。そして、ハウジング10の内部には、入口側燃料孔11、燃料孔12および出口側燃料孔13が形成されている。プレート20にも、燃料孔21が形成されている。これら全ての燃料孔11、12、13、21は連通している。なお、入口側燃料孔11、燃料孔12、出口側燃料孔13および燃料孔21は、第2流体通路に相当する。
また、ハウジング10の先端側の外周には、コモンレール3の取付部(図示せず)に螺合する雄ねじ部14が形成されている。そして、出口側燃料孔13の内周には、低圧配管7の配管継ぎ手(図示せず)が螺合する雌ねじ部15が形成されている。
バルブ部30は、コモンレール3の出口管(図示せず)に液密的に接続される弁本体としてのバルブボデー31および弁体としてのバルブ40から構成されている。バルブボデー31は、その先端部にコモンレール3に連通する第1流体通路としての弁孔33、およびバルブ40の支持部47が往復移動する摺動孔34が形成されている。そして、弁孔33には、バルブ40のボールバルブ49が離着座する弁座32が形成されている。バルブ40については後ほど説明する。
バルブ40は、バルブボデー31の摺動孔34内およびハウジング10の入口側燃料孔11内に収容されている。バルブ40は、摺動孔34に往復移動可能に支持される支持部47、弁座32に離着座するボールバルブ49、コイルスプリング50の一端を支持するフランジ部41、およびコイルスプリング50の内周を案内するスプリングガイド部44から構成されている。
支持部47は、略円柱状の部品であり、フランジ部41の先端面42側に固定されている。支持部47の先端部には、ボールバルブ49が固定されている。支持部47の側面には、例えば、円柱の側面の一部を平坦面とするように切削加工することによって形成された第1切欠き部48が形成されている。この第1切欠き部48は、支持部47が摺動孔34を所定距離以上上昇したとき、入口側燃料孔11と弁孔33とを連通する燃料通路を形成するためのものである。なお、第1切欠き部48は、本実施形態では対称的な位置に2箇所設けられている。
フランジ部41は、支持部47よりも径が大きい略円盤状の部品である。フランジ部41の後端面43には、スプリングガイド部44が設けられている。さらに、後端面43は、コイルスプリング50の一端を支持している。フランジ部41の側壁とハウジング10の入口側燃料孔11の内周面との間に燃料通路を形成している。
コイルスプリング50は、ハウジング10の入口側燃料孔11内に収容されて、ボールバルブ49が弁座32に着座する方向である第1の方向、言い換えると、バルブボデー31の弁孔33を閉塞する方向にボールバルブ49を所定の付勢力を付与する付勢手段である。
コイルスプリング50は、一端がフランジ部41の後端面43に支持され、もう一端がプレート20の先端面22に支持されている。なお、本実施形態では、ボールバルブ49のシート径(バルブボデー31とボールバルブ49との接触面積)およびコイルスプリング50の付勢力とでプレッシャリミッタ6のボールバルブ49の開弁圧が決定されている。また、この開弁圧は、板厚を変更したプレート20を選択することにより微調整できる。
スプリングガイド部44は、略円柱状の部品であり、コイルスプリング50の内周を案内する。スプリングガイド部44の先端部45は、バルブ40の移動量規制手段として機能する。この先端部45がプレート20の先端面22に突当ることにより、バルブ40の移動が規制される。したがって、バルブ40が弁孔33を閉塞しているときの、先端部45から先端面22までの距離がバルブ40の移動量ということになる。スプリングガイド部44の軸方向長さを変えることにより、バルブ40の移動量を決定できる。
この移動量は、以下のような考え方で決定されている。バルブ40は、ボールバルブ49にかかる圧力が開弁圧以上に達するとボールバルブ49が弁座32から離座する第2の方向に移動する。すると、コイルスプリング50は、このバルブ40の移動とともにその全長が縮む。
代表的なコイルスプリングは、1本の金属線をコイル状に巻いたものである。金属材料には弾性作用があり、金属材料に力を加え変形させてもある変形量の範囲内であれば、加えた力を解除するとまた元の形状に戻る。この変形量の範囲を弾性領域という。この弾性領域を越えて金属材料を変形させると金属は塑性変形してしまう。金属材料が塑性変形すると、その金属材料の応力ひずみ特性が変化してしまう。
コイルスプリングも金属材料からなっているので、コイルスプリングの自然長から所定の縮み量以上縮ませるとその金属材料が塑性変形してしまい、コイルスプリングの特性が変化してしまう。このコイルスプリングをプレッシャリミッタの弁体に付勢力を加え、開弁圧を決定するものとして使用すると、開弁圧が変化してしまう。
本実施形態では、移動量規制手段としてのスプリングガイド部44の軸方向長さを、その先端部45とプレート20の先端面22との距離がコイルスプリング50の変形量が弾性領域の範囲内となる距離に定めている。これにより、コイルスプリング50の特性が変化することが無くなり、プレッシャリミッタ6の動作特性が安定する。
また、本実施形態では、スプリングガイド部44の先端部45に、第3通路としての凹溝46が形成されている。図2に示すように、この凹溝46は、底部46aがプレート20の燃料孔21に対向するように、また、端部46b、46cがスプリングガイド部44の側面に開口するように形成されている。これにより、スプリングガイド部44の先端部45がプレート20の先端面22に突当り、先端部45が燃料孔21を覆っても、弁孔33および入口側燃料孔11を介して流入した燃料は、この凹溝46の端部46b、46cから侵入し、燃料孔21に流通可能となる。燃料は、燃料孔21、ハウジング10の燃料孔12、出口側燃料孔13を介して排出され、コモンレール3内の蓄圧室圧力が低下する。
本実施形態では、移動量規制手段として従来のプレッシャリミッタにあるスプリングガイド部44を利用しているので、プレッシャリミッタ6の構造を簡素化することができる。
また、第3流体通路の形状は、凹溝46に限られるものではなく、スプリングガイド部44の側壁に穴を有し、スプリングガイド部44の内部にその穴とプレート20の燃料孔21に連通する通路が形成されていれば良い。
本実施形態では、圧力調整弁としてのプレッシャリミッタ6をコモンレール3内の蓄圧室内の圧力調整に使用している。このプレッシャリミッタ6には、移動量規制手段としてのスプリングガイド部44の先端部45が設けられているのでその動作が安定する。これにより、蓄圧室内の圧力が定められた圧力となったときにプレッシャリミッタ6が動作するので、蓄圧室圧力が所定値以上となってもプレッシャリミッタ6が動作しなかったり、所定値以下で動作してしまったりすることがなくなる。結果、この燃料噴射装置に過剰な負荷がかかったり、内燃機関の運転に影響を及ぼしたりすることがなくなる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態のプレッシャリミッタ6の構造を図4および図5に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同一機能物および同一処理は、同一符号を付す。ここでは、第1実施形態と相違する特徴点のみを説明する。ここで、図4は第2実施形態のプレッシャリミッタ6の構造を示した断面図であり、図5は図4中のVの方向から見たスプリングガイド部44の端面図である。
次に、本発明の第2実施形態のプレッシャリミッタ6の構造を図4および図5に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同一機能物および同一処理は、同一符号を付す。ここでは、第1実施形態と相違する特徴点のみを説明する。ここで、図4は第2実施形態のプレッシャリミッタ6の構造を示した断面図であり、図5は図4中のVの方向から見たスプリングガイド部44の端面図である。
本実施形態の特徴は、移動量規制手段としてのスプリングガイド部44aの先端部45aがプレート20の先端面22に設けられているところにある。本実施形態では、スプリングガイド部44aはプレート20に設けられている。スプリングガイド部44aの内部には、燃料孔21が形成されている。そして、図5に示すように、第1実施形態と同様、先端部45aにも第3流体通路としての凹溝46dが形成されている。先端部45aと弁体40のフランジ部41の後端面43との距離は、第1実施形態で説明した先端部45とプレート20の先端面22との距離の定め方と同様の考え方で定められている。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態のプレッシャリミッタ6の構造を図6から図8に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同一機能物および同一処理は、同一符号を付す。ここでは、第1実施形態と相違する特徴点のみを説明する。ここで、図6は第3実施形態のプレッシャリミッタ6の構造を示した断面図であり、図7は図6中のVIIの方向から見たフランジ部41の端面図であり、図8は図6中のVIIの方向から見た他の例のフランジ部41の端面図である。
次に、本発明の第3実施形態のプレッシャリミッタ6の構造を図6から図8に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同一機能物および同一処理は、同一符号を付す。ここでは、第1実施形態と相違する特徴点のみを説明する。ここで、図6は第3実施形態のプレッシャリミッタ6の構造を示した断面図であり、図7は図6中のVIIの方向から見たフランジ部41の端面図であり、図8は図6中のVIIの方向から見た他の例のフランジ部41の端面図である。
図6に示すように、ハウジング10の入口側燃料孔11の内壁に段差部としての段差面16が形成されている。この段差面16は、その面の向きが弁孔33の方を向くように(図面下側を向くように)入口側燃料孔11の内径を異ならせることにより形成される。バルブ40のフランジ部41には、この段差面16に対向する突当り部としての突当り面41bが形成されている。突当り面41bは、フランジ部41の外壁から図7に示す2点鎖線までの間の領域である(図7参照)。
この段差面16と突当り面41bとが請求項に記載の移動量規制手段に相当する。バルブ40が弁孔33を閉塞しているときの、段差面16と突当り面41bとの距離は、第1実施形態のスプリングガイド部44の先端部45とプレート20の先端面42との距離の定め方と同様の考え方で定められている。
図7に示すように、フランジ部41のスプリングガイド部44とこの突当り面41bとの間には、フランジ部41の先端面42と後端面43とが貫通する貫通孔41aが形成されている。この貫通孔41aは、請求項に記載の第3流体通路に相当する。
これにより、バルブ40が移動し、フランジ部41の突当り面41bが入口側燃料孔11の段差面16に突当り、弁孔33から流入した燃料が段差面16と突当り面41bとの間を流通できなくとも、燃料は貫通孔41aを介して燃料孔21に流通可能となる。
また、図8に示すように、貫通孔41aの代わりにフランジ部41の側壁に、円盤の側壁の一部を平坦面とするように切削加工することによって形成された第2切欠き部41cを設けても良い。第2切欠き部41cは、突当り面41bが図8中2点鎖線で示す段差面16に突当ったとき入口側燃料孔11と第2切欠き部41cとの間に隙間17が形成されるように形成されている。本実施形態では、第2切欠き部41cは、対称的な位置に2箇所設けられている。これにより、弁孔33から流入した燃料は、上記隙間17を介して燃料孔21に流通可能となる。
1 燃料タンク
2 サプライポンプ(高圧供給ポンプ)
3 コモンレール
4 インジェクタ(燃料噴射弁)
5 低圧配管
6 プレッシャリミッタ(圧力調整弁)
7 低圧配管
10 ハウジング(弁本体)
11 入口側燃料孔
12 燃料孔(第2流体通路)
13 出口側燃料孔(第2流体通路)
16 段差面
17 隙間
20 プレート(弁本体)
21 燃料孔(第2流体通路)
22 先端面
30 バルブ部
31 バルブボデー(弁本体)
32 弁座
33 弁孔(第1流体通路)
34 摺動孔
40 バルブ(弁体)
41 フランジ部
41a 貫通孔
41b 突当り面
41c 第2切欠き部
42 先端面
43 後端面
44 スプリングガイド部
45 先端部(移動量規制手段)
46 凹溝(第3流体通路)
46a 底部
46b 端部
46c 端部
49 ボールバルブ
50 コイルスプリング(付勢手段)
2 サプライポンプ(高圧供給ポンプ)
3 コモンレール
4 インジェクタ(燃料噴射弁)
5 低圧配管
6 プレッシャリミッタ(圧力調整弁)
7 低圧配管
10 ハウジング(弁本体)
11 入口側燃料孔
12 燃料孔(第2流体通路)
13 出口側燃料孔(第2流体通路)
16 段差面
17 隙間
20 プレート(弁本体)
21 燃料孔(第2流体通路)
22 先端面
30 バルブ部
31 バルブボデー(弁本体)
32 弁座
33 弁孔(第1流体通路)
34 摺動孔
40 バルブ(弁体)
41 フランジ部
41a 貫通孔
41b 突当り面
41c 第2切欠き部
42 先端面
43 後端面
44 スプリングガイド部
45 先端部(移動量規制手段)
46 凹溝(第3流体通路)
46a 底部
46b 端部
46c 端部
49 ボールバルブ
50 コイルスプリング(付勢手段)
Claims (9)
- 流体が導入される第1流体通路と、導入された流体が排出される第2流体通路と、該第1流体通路と該第2流体通路との間に設けられる弁座とを有する弁本体と、
前記弁本体内に設けられ、第1の方向に移動し、前記弁座に着座すると前記第1流体通路と前記第2流体通路間の流体の流通を遮断し、流体の圧力を受け、前記第2の方向に移動し、前記弁座から離座すると前記第1流体通路と前記第2流体通路間の流体の流通を許可する弁体と、
前記弁本体内に設けられ、前記弁体に対し前記第1の方向の付勢力を付与するように、一端が前記弁本体に支持され、もう一端が前記弁体に支持されている付勢手段と、
前記弁体が前記第2の方向へ移動した際の前記付勢手段の変形量が前記付勢手段の弾性領域の範囲内となるように、前記弁体の前記第2の方向への移動量を規制する移動量規制手段とを備えていることを特徴とする圧力調整弁。 - 前記付勢手段は、コイルスプリングであって、
前記移動量規制手段は、前記弁体または前記弁本体の前記コイルスプリングを支持している支持面のうち、少なくともいずれか一方の支持面に形成されている前記コイルスプリングの内周を案内するスプリングガイド部の先端部であることを特徴とする請求項1に記載の圧力調整弁。 - 前記移動量規制手段は、前記弁本体の内壁に前記第1流体通路に向いて形成されている段差部と、前記弁体の前記付勢手段を支持する側に設けられ、前記弁体が前記第2の方向へ移動することにより該段差部に突当る突当り部とからなっていることを特徴とする請求項1に記載の圧力調整弁。
- 前記スプリングガイド部の前記先端部には、
前記スプリングガイド部の前記先端部によって前記弁体の移動を規制したとき、
前記弁本体内に流入した流体が前記第2流体通路に流通するような第3流体通路が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の圧力調整弁。 - 前記第3流体通路は、底部が前記第2流体通路の開口部に対向し、両端部が前記スプリングガイド部の側壁に達するように形成されている凹溝であることを特徴とする請求項4に記載の圧力調整弁。
- 前記弁体には、
前記弁本体の前記段差部に前記弁体の前記突当り部が突当って前記弁体の移動が規制されたとき、前記弁体の前記付勢手段を支持する面と前記第1流体通路側の面とが連通する第3流体通路が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の圧力調整弁。 - 前記第3流体通路は、
前記弁本体の前記段差部に前記弁体の前記突当り部が突当って前記弁体の移動が規制されたとき、前記弁体の側壁と前記弁本体の前記段差部よりも前記第2流体通路側の内壁との間に形成される隙間であることを特徴とする請求項6に記載の圧力調整弁。 - 前記第3流体通路は、
前記弁体内を貫通する貫通孔であることを特徴とする請求項6に記載の圧力調整弁。 - 燃料タンクから汲み上げた燃料を加圧し、加圧した高圧燃料を吐出する高圧供給ポンプと、
この高圧供給ポンプより吐出された高圧燃料を蓄圧する蓄圧室を有するコモンレールと、
前記蓄圧室内に蓄圧された高圧燃料を内燃機関へ噴射供給する燃料噴射弁と、
前記第1流体通路を前記蓄圧室に接続され、前記第2流体通路を前記燃料タンクに接続されており、前記蓄圧室内の圧力が所定値以上となったときに、前記弁体が前記弁座から離座し、前記蓄圧室内の高圧燃料を前記燃料タンクに戻す請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の圧力調整弁とを備えていることを特徴とするコモンレール式燃料噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005228653A JP2007046617A (ja) | 2005-08-05 | 2005-08-05 | 圧力調整弁およびそれを用いたコモンレール式燃料噴射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005228653A JP2007046617A (ja) | 2005-08-05 | 2005-08-05 | 圧力調整弁およびそれを用いたコモンレール式燃料噴射装置 |
Publications (1)
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JP2007046617A true JP2007046617A (ja) | 2007-02-22 |
Family
ID=37849611
Family Applications (1)
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JP2005228653A Pending JP2007046617A (ja) | 2005-08-05 | 2005-08-05 | 圧力調整弁およびそれを用いたコモンレール式燃料噴射装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2007046617A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010133382A (ja) * | 2008-12-08 | 2010-06-17 | Denso Corp | 燃料噴射装置用プレッシャリミッタ |
CN106337768A (zh) * | 2015-07-09 | 2017-01-18 | 德西福格成型技术有限公司 | 内压加载构件 |
-
2005
- 2005-08-05 JP JP2005228653A patent/JP2007046617A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010133382A (ja) * | 2008-12-08 | 2010-06-17 | Denso Corp | 燃料噴射装置用プレッシャリミッタ |
CN106337768A (zh) * | 2015-07-09 | 2017-01-18 | 德西福格成型技术有限公司 | 内压加载构件 |
CN106337768B (zh) * | 2015-07-09 | 2019-04-19 | 德西福格成型技术有限公司 | 内压加载构件 |
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