JP2007044781A - ロボット装置及び動作制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、外力で動かされる際に可動部の動作に起因して故障することを回避する。
【解決手段】本発明は、駆動部を介して可動部を動作させている際に、外力によって音楽再生ロボット装置1の動かされたことを検出したとき、かかる駆動部を制御して可動部の動作を停止させるようにしたことにより、可動部の動作が、音楽再生ロボット装置1の外力による動きの妨げとなって落下する等の予期せぬ事故が発生することをほぼ確実に防止することができ、かくして外力により動かされる際に可動部の動作に起因して故障することをほぼ確実に回避し得る。
【選択図】図1

Description

本発明はロボット装置及び動作制御方法に関し、例えば音楽再生機能を有する音楽再生ロボット装置に適用して好適なものである。
従来のロボット装置は、当該ロボット装置を持ち上げる際に把持されるグリップハンドルに設けられたグリップスイッチが把持による圧力を検出している第1の条件と、両方の足底に設けられた足底力センサがそれぞれ床から離れたことを検出している第2の条件と、当該ロボット装置に設けられた加速度センサが重力方向と反対方向に加速されたことを検出している第3の条件とを全て満たしたときに、自己が持ち上げ状態にあることを検出していた。そしてロボット装置は、自己が持ち上げ状態にあることを検出したとき、即座に手足等の全ての動作を停止させていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−306251公報(第12頁、第13頁)
ところがかかる構成のロボット装置は、自己が持ち上げ状態にあることを検出したときにのみ全ての動作を停止させている。このためロボット装置では、例えば手足等の動作中にロボット装置の位置をずらすようなとき、かかる動作がロボット装置の位置をずらすような動きの妨げとなり、的確には動かし難い場合がある。そしてロボット装置では、手足等の動作が妨げとなって当該ロボット装置を的確に動かし難いと、転倒や落下等のように予期せぬ事故が発生してロボット装置の故障する可能性があるという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、外力により動かされる際に可動部の動作に起因して故障することをほぼ確実に回避し得るロボット装置及び動作制御方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、可動部を有するロボット装置において、動き検出部により外力によってロボット装置が動かされたか否かを検出するようにして、制御部が、駆動部を介して可動部を動作させている際に、当該動き検出部により、外力によってロボット装置の動かされたことが検出されたとき、かかる駆動部を制御して可動部の動作を停止させるようにした。
従って本発明では、ロボット装置が外力により持ち上げや位置をずらすために動かされたときに可動部の動作を停止させることで、かかる可動部の動作が外力によって動かされる際の妨げとなって落下等の予期せぬ事故が発生することをほぼ確実に防止することができる。
本発明によれば、可動部を有するロボット装置において、動き検出部により外力によってロボット装置が動かされたか否かを検出するようにして、制御部が、駆動部を介して可動部を動作させている際に、当該動き検出部により、外力によってロボット装置の動かされたことが検出されたとき、かかる駆動部を制御して可動部の動作を停止させるようにしたことにより、可動部の動作が、ロボット装置が外力により持ち上げや位置をずらすために動かされる際の妨げとなって落下等の予期せぬ事故が発生することをほぼ確実に防止することができ、かくして外力により動かされる際に可動部の動作に起因して故障することをほぼ確実に回避し得るロボット装置及び動作制御方法を実現することができる。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)音楽再生ロボット装置の構成
図1(A)及び(B)並びに図2において、1は全体として本発明を適用した音楽再生ロボット装置を示し、例えば略楕円体状の装置筺体(以下、これを楕円体状筐体と呼ぶ)2を有している。かかる楕円体状筺体2は、その中央の略樽型形状の部分でなる筺体中央部3と、当該筺体中央部3の互いに対向する一対の端部のうち一方の端部(以下、これを右側端部と呼ぶ)側に位置する略円錐台形状の部分でなる第1の筐体回動部(以下、これを筐体右側回動部と呼ぶ)4と、他方の端部(以下、これを左側端部と呼ぶ)側に位置する略円錐台形状の部分でなる第2の筐体回動部(以下、これを筐体左側回動部と呼ぶ)5と、当該筐体右側回動部4の右端面4A側に位置し、第1の凹部を有する略円錐形状の部分でなる第1の筐体開閉部(以下、これを筺体右側開閉部と呼ぶ)6と、筐体左側回動部5の左端面5A側に位置し、第2の凹部を有する略円錐形状の部分でなる第2の筐体開閉部(以下、これを筺体左側開閉部と呼ぶ)7とから構成されている。
この場合、楕円体状筐体2の中心点P1から当該楕円体状筐体2表面の最も遠い右側及び左側の両頂点P2、P3を直線で結ぶ線分(すなわち、楕円体の長軸)を水平回動軸線L1とすると、筐体右側回動部4は、筺体中央部3の右側端部に対し、当該水平回動軸線L1を中心にして矢印D1に示す軸回り一方向D1及びこれとは逆の軸回り他方向に回動可能に枢支されている。また筐体左側回動部5は、筺体中央部3の左側端部に対し、水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回動可能に枢支されている。
さらに図3に示すように、筺体右側開閉部6は、筐体右側回動部4に対し、当該筐体右側回動部4の右端面4A縁部の所定位置に設けられたヒンジ部8を介して所定角度範囲で開閉可能に取り付けられている。因みに筐体右側開閉部6は、筐体右側回動部4に対し、右端面4Aと第1の凹部の第1の開口6A全体とを当接させる 位置から、例えば右端面4Aと第1の開口6Aとの開き角度が略90度となる位置まで等の所定角度範囲内で任意の角度に開く。一方、筺体左側開閉部7(図3)は、筐体左側回動部5に対し、当該筐体左側回動部5の左端面5A縁部の所定位置に設けられたヒンジ部9を介して所定角度範囲で開閉可能に取り付けられている。因みに筐体左側開閉部7は、筐体左側回動部5に対し、左端面5Aと第2の凹部の第2の開口7A全体とを当接させる位置から、例えば左端面5Aと第2の開口7Aとの開き角度が略90度となる位置まで等の所定角度範囲で任意の角度に開く。
そして筺体右側開閉部6の第1の凹部(図1(B)及び図2)には、ステレオ用の一対の第1及び第2のスピーカのうち右チャンネル用の第1のスピーカ(以下、これを右スピーカと呼ぶ)10が円形の振動板の正面のみを当該第1の凹部の第1の開口6Aから露出させて収納されている。筐体右側開閉部6は、筐体左側開閉部7とは独立して開閉し得るようになされており、ヒンジ部8を介して回転して、第1の開口6A全体を筐体右側回動部4の右端面4Aに当接させて閉じた場合、右スピーカ10の振動板を外部から隠すことができる。これに対して筐体右側開閉部6は、ヒンジ部8を介して回転して、第1の開口6Aを筐体右側回動部4の右端面4Aから離間させるように開いた場合、右スピーカ10の振動板の正面を外部の任意の方向に向けることができる。
一方、筺体左側開閉部7の第2の凹部には、右スピーカ10と同様構成及び同様形状の左チャンネル用の第2のスピーカ(以下、これを左スピーカと呼ぶ)11が円形の振動板の正面のみを当該第2の凹部の第2の開口7Aから露出させて収納されている。これにより筐体左側開閉部7は、ヒンジ部9を介して回転して、第2の開口7A全体を筐体左側回動部5の左端面5Aに当接させて閉じた場合、左スピーカ11の振動板を外部から隠すことができる。これに対して筐体左側開閉部7は、ヒンジ部9を介して回転して、第2の開口7Aを筐体左側回動部5の左端面5Aから離間させるように開いた場合、左スピーカ11の振動板の正面を外部の任意の方向に向けることができる。
ところで右スピーカ10及び左スピーカ11は、振動板の正面から背面方向への全体的な厚みよりも、当該振動板の直径が大きく形成されている。また図4に示すように、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7は、右スピーカ10及び左スピーカ11の形状に応じて、第1及び第2の開口6A及び7Aを基準とした頂点P2及びP3までの幅L5よりも当該第1及び第2の開口6A及び7Aの直径L6が長く形成されている。このため楕円体状筐体2は、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7がそれぞれ開かれた場合、水平回動軸線L1に沿った全体の長さ(すなわち、楕円体状筐体2の長手方向の長さであり、以下、これを筐体幅と呼ぶ)が当該水平回動軸線L1(すなわち、楕円体の長軸)よりも長くなる。しかしながら楕円体状筐体2は、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の両方が閉じられた場合、筐体全体を極力小さくまとまった状態にする(すなわち、筐体幅を水平回動軸線L1楕円体の長軸と同じ長さにしてコンパクト化する)ことができ、収納性を向上させている。
また図5及び図6に示すように、筐体右側回動部4は、筐体左側回動部5とは独立して回動し得るようになされており、筐体右側開閉部6が任意の角度に開いた状態で回動した場合、当該筐体右側開閉部6に収納された右スピーカ10の振動板の正面を筐体中央部3の正面方向や背面方向、また上方向や下方向等の種々の方向に向けさせることができる。一方、筐体左側回動部5も、筐体左側開閉部7が任意の角度に開いた状態で回動した場合、当該筐体左側開閉部7に収納された左スピーカ10の振動板の正面を筐体中央部3の正面方向や背面方向、また上方向や下方向等の種々の方向に向けさせることができる。
これに加えて図1(A)及び(B)並びに図2に示すように、筐体中央部3の右側端部には、当該筺体中央部3の最大外径よりも大きい所定外径を有する円環形状の右側車輪12が水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回動可能に枢支されている。また筺体中央部3の左側端部には、右側車輪12と同様形状及び同様外形の左側車輪13が水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回動可能に枢支されている。かかる右側車輪12は、左側車輪13と共に回転して楕円体状筐体2を自走させるためのものであり、当該左側車輪13とは独立して回動し得るようになされている。
そして筐体中央部3内には、内壁所定位置にバッテリ等でなる重り14が固定されている。また筐体中央部3は、楕円体状筐体2の中心点P1から右側端部(すなわち、右側車輪12)までの距離と、当該楕円体状筐体2の中心点P1から左側端部(すなわち、左側車輪13)までの距離とがほぼ等しい所定距離に選定されている。さらに筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5は、互いに同じ形状でなり、互いの幅がほぼ等しい所定幅に選定されている。さらに筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7も、互いに同じ形状でなり、それぞれ第1及び第2の凹部の第1及び第2の開口6A及び7Aから表面の頂点P2、P3までの幅L5がほぼ等しい所定長さに選定されている。すなわち楕円体状筐体2は、当該楕円体状筐体2の中心P1を通り、水平回動軸線L1を垂線とする仮想平面(図示せず)に対し左右が面対象に形成されている。
このため楕円体状筐体2は、机の天板や床等(以下、これらをまとめて床と呼ぶ)に載上される場合、筐体中央部3の最大外形部分の外周面を当該床の表面から僅かに離間させ、かつ水平回動軸線L1を床の表面と並行にした姿勢で右側車輪12及び左側車輪13により支持される。これに加えて楕円体状筐体2は、筐体中央部3内の重り14により当該筐体中央部3の重心が中心点P1から内壁寄りにずれているため、床に載上された場合、当該重り14を鉛直下側に位置させた(すなわち、重り14部分でなる重心を床の表面に極力近づけた)姿勢(以下、これを基準姿勢と呼ぶ)となる。そして筺体中央部3内の重り14は、その重さが比較的重く選定されている。従って楕円体状筐体2は、右側車輪12及び左側車輪13によって支持された状態で床に載上された場合、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7がそれぞれ独立して任意の角度に開かれても右側及び左側等に傾くことなく基準姿勢を維持することができる。
また楕円体状筐体2は、床の上を右側車輪12及び左側車輪13の回転により自走する場合でも、筐体中央部3内の重り14により当該筐体中央部3の重心が中心点P1から内壁寄りにずれているため、当該筐体中央部3が水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回転することを抑制し得るようになされている。さらに楕円体状筐体2は、重り14が比較的重いため、自走する際に筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7がそれぞれ独立して任意の角度に開かれても右側及び左側等にほとんど傾くことなく基準姿勢をほぼ維持することができる。
これに加えて筐体中央部3の表面には、基準姿勢で上側となる位置に、指や手等が接触したことを検知するための接触検知センサ部15が設けられている。かかる接触検知センサ部15は、例えば、筐体中央部3の表面における指先大の領域に接触した指や手等を検知するようになされている。また筐体右側回動部4の表面には、光を発する円弧形状の右側発光部16が設けられている。さらに筐体左側回動部5の表面にも、光を発する円弧形状の左側発光部17が設けられている。そしてかかる右側発光部16及び左側発光部17は、それぞれ全体や一部分、また発光色等のように発光状態を可変して発光するように形成されている。
次いで図7を用いて、音楽再生ロボット装置1に対し音楽データを転送する音楽データ転送システム20について説明する。かかる音楽データ転送システム20は、音楽データを提供する音楽データ提供サーバ21からネットワーク22を介して音楽データを取得し、又は音楽データの記録された記録媒体(例えばCD(Compact Disc))23から当該音楽データを再生して取得する例えばパーソナルコンピュータ構成のデータ転送装置24を有する。
かかるデータ転送装置24は、音楽再生ロボット装置1に供給する音楽データに対し例えば周波数解析処理を施す。これによりデータ転送装置24は、例えば図8に示すように、再生時間軸AX1に沿ってこの音楽データの周波数解析結果を示す音楽解析結果情報INF1を得る。またデータ転送装置24は、音楽解析結果情報INF1に基づいて、音楽再生ロボット装置1の右側車輪12及び左側車輪13を回転させる向きやその回転速度、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5を回転させる向きやその回転角度、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7を開閉する開閉角度等を再生時間軸AX1に沿って示す駆動部制御情報INF2を生成する。さらにデータ転送装置24は、かかる音楽解析結果情報INF1に基づいて、音楽再生ロボット装置1の右側発光部16及び左側発光部17を発光させるタイミングや発光状態等を再生時間軸AX1に沿って示す駆動情報(図示せず)も生成する。
このようにしてデータ転送装置24は、音楽データの曲調に応じて音楽再生ロボット装置1の可動部(すなわち、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7、右側車輪12及び左側車輪13)を動作させるための駆動部制御情報INF2や右側発光部16及び左側発光部17を駆動させるための駆動情報を得る。因みに図8に示す駆動部制御情報INF2には、音楽データの再生時間軸AX1に沿って、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7を開閉させるタイミング及び開閉角度が示されている。
そしてこの転送装置24は、例えばユーザにより転送操作が行われると、供給対象の音楽データとこの音楽データに対応する駆動部制御情報INF2及び駆動情報とを、USB(Universal Serial Bus)ケーブル25、及び音楽再生ロボット装置1が載置されるクレードル26を順次介して当該音楽再生ロボット装置1に転送する。
次いで図9を用いて音楽再生ロボット装置1の回路構成を説明する。かかる音楽再生ロボット装置1は、各回路が楕円体状筐体2内に収納されており、当該回路として音楽再生ロボット装置1全体を統括的に制御する制御部30を有している。そして制御部30は、内部のメモリに予め記憶している動作制御プログラム等の各種プログラムに従って各種処理を実行する。これにより制御部30は、外部のデータ転送装置24から供給される音楽データとこの音楽データに対応する駆動部制御情報INF2及び駆動情報とをクレードル26を介して記憶部31に取り込み、当該記憶部31に対し、かかる音楽データ及び駆動部制御情報INF2並びに駆動情報を記憶する。
また音楽再生ロボット装置1には加速度センサ部32が設けられている。図10に示すように、かかる加速度センサ部32は、楕円体状筐体2に生じる例えば互いに直交する3軸(X軸、Y軸及びZ軸)の加速度をそれぞれ検出し、その検出結果をX軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値として制御部30に通知する。因みに加速度検出用の3軸のうちX軸は、楕円体状筐体2の水平回動軸線L1とほぼ並行又は一致する軸であり、楕円体状筐体2に対する左右方向とほぼ並行な軸でもある。またZ軸は楕円体状筐体2が基準姿勢の際の鉛直方向とほぼ並行な軸であり、楕円体状筐体2に対する上下方向とほぼ並行な軸でもある。さらにY軸は、水平回動軸線L1、及び基準姿勢の際の鉛直方向と直交する軸であり、楕円体状筐体2に対する前後方向とほぼ並行な軸でもある。
制御部30は、楕円体状筐体2がほぼ水平な床に載上され全ての可動部を動作させずに静止させた状態のとき(すなわち、基準姿勢のとき)の3軸(X軸、Y軸及びZ軸)それぞれの加速度をX軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値として例えば内部のメモリに予め記憶している。因みにX軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値には、楕円体状筐体2の載上される床が必ずしも完全な水平ではないことや、加速度センサ部32の検出誤差等を考慮して、それぞれX軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値を中心値として選定された許容範囲の情報が付加されている。そして制御部30は、加速度センサ部32からX軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値が与えられると、これらをそれぞれ対応するX軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値と比較する。
その結果、制御部30は、X軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値をそれぞれ中心値とする許容範囲内に、対応するX軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値が入っていると、楕円体状筐体2が停止していると判別する。これに対して制御部30は、X軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値をそれぞれ中心値とする許容範囲からX軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値が外れると、楕円体状筐体2が例えばユーザの加える外力により動かされたと判別する。このようにして制御部30は、楕円体状筐体2が外力により動かされたか否かを検出することができる。
そして制御部30は、加速度センサ部32による加速度の検出結果に基づいて、例えば楕円体状筐体2が床の上で静止した状態からユーザの手によって持ち上げるように動かされたことを検出した後、筐体中央部3の表面に設けられた接触検知センサ部15にユーザの指や手等が接触したことを検知すると、命令入力モードに移行する。この状態で制御部30は、加速度センサ部32による加速度の検出結果に基づいて、楕円体状筐体2が所定値以上の加速度で振り動かされていることを検知すると、楕円体状筐体2の振り動かされている筐体振り動かし方向を判別する。その結果、制御部30は、筐体振り動かし方向が音楽データを再生開始するように命令するための方向であることを認識すると、これに応じて記憶部31に記憶していた音楽データの読み出しを開始すると共に、当該読み出した音楽データに対し音楽処理部33でデジタルアナログ変換処理や増幅処理等の所定の音楽再生処理を施し、得られた音楽信号を右スピーカ10及び左スピーカ11に送出する。このようにして制御部30は、記憶部31に記憶していた音楽データに基づく音楽を右スピーカ10及び左スピーカ11から出力してユーザに聴かせることができる。
続いて制御部30は、加速度センサ部32による加速度の検出結果に基づいて、右側車輪12及び左側車輪13の両方を床に接触させるようにして楕円体状筐体2が床に置かれたことを検知すると、再生処理中の音楽データに基づく音楽の曲調(テンポや音程等)に応じて楕円体状筐体2の各可動部と、右側発光部16及び左側発光部17とを動作させる再生曲調動作処理を実行する。この場合、制御部30は、記憶部31から再生処理中の音楽データに対応する駆動部制御情報INF2及び駆動情報を読み出し、当該読み出した駆動部制御情報INF2に基づいて車輪駆動部34、回動駆動部35及び開閉駆動部36を制御すると共に、駆動情報に基づいて右側発光部16及び左側発光部17を駆動制御する。これにより車輪駆動部34は、再生処理中の音楽データに基づく音楽の曲調に応じて右側車輪12及び左側車輪13を軸回り一方向D1又はこれとは逆の軸回り他方向に回転駆動する。これにより制御部30は、楕円体状筐体2を、右スピーカ10及び左スピーカ11から出力させている音楽の曲調に同期させるようにして床の上を安定して走行させる。
また回動駆動部35は、再生処理中の音楽データに基づく音楽の曲調に応じて筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5を軸回り一方向D1又はこれとは逆の軸回り他方向に回転駆動する。さらに開閉駆動部36は、再生処理中の音楽データに基づく音楽の曲調に応じて筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7を開閉駆動する。これにより制御部30は、右スピーカ10及び左スピーカ11から出力させている音楽の曲調に同期させるようにして筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5を回転させながら筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7を開閉させる。さらにまた制御部30は、再生処理中の音楽データに基づく音楽の曲調に応じて右側発光部16及び左側発光部17を種々の発光状態で発光させる。これにより制御部30は、右スピーカ10及び左スピーカ11から出力させている音楽の曲調に同期させるようにして右側発光部16及び左側発光部17を発光させる。このようにして音楽再生ロボット装置1は、音楽データの再生処理時、再生中の音楽に合わせて、あたかも音楽再生ロボット装置1自体が踊っているかのように動作することができる。
また再生曲調動作処理に利用する駆動部制御情報INF2及び駆動情報については、上述したようにデータ転送装置24により自動的に生成することもできるが、このように自動的に生成した駆動部制御情報INF2及び駆動情報の内容をユーザがデータ転送装置24を使用して任意に編集することもできるし、ユーザが音楽を聴きながらデータ転送処置24を使用して任意に生成することもできる。従って制御部30は、かかる駆動部制御情報INF2及び駆動情報に基づき、例えば楕円体状筐体2を自走させずに(すなわち、右側車輪12及び左側車輪13を回転させずに)一箇所に止まらせた状態で、音楽の曲調に同期させるように筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5を回転させながら筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7を開閉させるように動作させ、又は筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5も回転させずに音楽の曲調に同期させるように筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7のみを開閉させるように動作させること等もできる。因みに制御部30は、命令入力モードに移行した場合、楕円体状筐体2の振り動かされている筐体振り動かし方向に応じて、音楽データに対する再生の停止や、再生処理中の音楽データを切り替える早送り及び早戻し等のように、種々の命令を入力させることができる。
ところで楕円体状筐体2は、右側車輪12及び左側車輪13を介して自走する場合、上述したY軸と並行な前方向及び後方向や、その場で回転するように自走し、当該右側車輪12及び左側車輪13の構造上、上述したX軸と並行な右方向や左方向には動かない。このため楕円体状筐体2が自走した場合、加速度センサ部32により検出されるX軸検出加速度値は、ほとんど変化しない。また楕円体状筐体2が自走せずに1カ所に留まっている場合も、右方向及び左方向に対して動かないため、加速度センサ部32により検出されるX軸検出加速度値は、ほとんど変化しない。しかしながら図11(A)及び(B)に示すように、楕円体状筐体2が自走の有無に係わらずにユーザにより持ち上げられたときには、例えば楕円体状筐体2が基準姿勢から右側又は左側に傾くことで、当該楕円体状筐体2に生じる重力加速度GAがZ軸と一致する下方向から傾いてX軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値に分散されるため、かかるX軸検出加速度値がX軸基準加速度値を中心値とする許容範囲を外れて変化する傾向にある。
また図12(A)及び(B)に示すように、楕円体状筐体2は、自走の有無に係わらずにユーザにより位置をずらすように押されたときには、もともと転がりやすい楕円体状という筐体形状により当該楕円体状筐体2自体が前方向や後方向に回転するように動く。このため楕円体状筐体2がユーザにより押されたときには、当該楕円体状筐体2に生じる重力加速度GAがZ軸と一致する下方向からずれてY軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値に分散されるため、かかるY軸検出加速度値がY軸基準加速度値を中心値とする許容範囲を外れて変化する傾向にある。ただし楕円体状筐体2は、自走しているときにユーザによって押されなくても、右側車輪12及び左側車輪13の回転力が当該楕円体状筐体2自体を前方向や後方向に回転させるように作用することがある。そして右側車輪12及び左側車輪13の回転力が楕円体状筐体2自体を前方向や後方向に回転させるように作用したときにも、当該楕円体状筐体2に生じる重力加速度GAがZ軸と一致する下方向からずれてY軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値に分散されるため、かかるY軸検出加速度値がY軸基準加速度値を中心値とする許容範囲を外れて変化する傾向にある。
このため楕円体状筐体2が自走せずに1カ所に留まっているときに、Y軸検出加速度値がY軸基準加速度値を中心値とする許容範囲を外れて変化すると、これは当該楕円体状筐体2がユーザにより押されたことに起因すると容易に判別することができる。しかしながら楕円体状筐体2が自走しているときに、Y軸検出加速度値がY軸基準加速度値を中心値とする許容範囲を外れて変化すると、その変化がユーザにより押されたことに起因するのか、又は右側車輪12及び左側車輪13の回転力が当該楕円体状筐体2自体も前方向や後方向に回転させるように作用したことに起因するのかは容易には判別し難い。
そして上述した駆動部制御情報INF2には、音楽データの再生時間軸AX1に沿って変化する右側車輪12及び左側車輪13を回転させる向きやその回転速度、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5を回転させる向きやその回転角度、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7を開閉する開閉角度等を指示する指示値が当該再生時間軸AX1に沿って含まれている。従って制御部30は、再生曲調動作処理を実行する場合、車輪駆動部34を制御するための駆動部制御情報INF2を解析して右側車輪12及び左側車輪13を動作させるか否かを判別する、その結果、制御部30は、車輪駆動部34を制御するための駆動部制御情報INF2に対し、右側車輪12及び左側車輪13を回転させる向きやその回転速度を示す指示値が音楽データの再生時間軸AX1に沿って変化しながら含まれていると、当該右側車輪12及び左側車輪13を動作させると判別する。これに対して制御部30は、車輪駆動部34を制御するための駆動部制御情報INF2に対し、右側車輪12及び左側車輪13を回転させる向きやその回転速度を示す指示値が再生時間軸AX1に沿って何ら変化せずに(すなわち、右側車輪12及び左側車輪13を何ら回転させないことを示す指示値が)含まれていると、当該右側車輪12及び左側車輪13を動作させないと判別する。
そして制御部30は、再生曲調動作処理で右側車輪12及び左側車輪13を動作させると判別したときには、当該再生曲調動作処理を実行している間、加速度センサ部32による加速度の検出結果に基づいて、楕円体状筐体2がユーザにより外力が加えられて持ち上げるように動かされたか否かのみを検出する。この場合、制御部30は、加速度センサ部32により検出されたX軸検出加速度値がX軸基準加速度値を中心値とする許容範囲内に入っていると、楕円体状筐体2が持ち上げるように動かされてはいなと判別する。これに対して制御部30は、加速度センサ部32により検出されたX軸検出加速度値がX軸基準加速度値を中心値とする許容範囲から外れると、楕円体状筐体2がユーザにより外力が加えられて持ち上げるように動かされたと判別する。そして制御部30は、このように楕円体状筐体2がユーザにより外力が加えられて持ち上げるように動かされたことを検出したとき、楕円体状筐体2の各可動部の動作を強制的に停止させる。
一方、制御部30は、再生曲調動作処理で右側車輪12及び左側車輪13を動作させないと判別したときにも、当該再生曲調動作処理を実行している間、加速度センサ部32による加速度の検出結果に基づいて、楕円体状筐体2がユーザにより外力が加えられて持ち上げるように動かされたか否かを検出する。そして制御部30は、加速度センサ部32により検出されたX軸検出加速度値がX軸基準加速度値を中心値とする許容範囲内に入っていると、楕円体状筐体2が持ち上げるように動かされてはいなと判別するものの、当該X軸検出加速度値がX軸基準加速度値を中心値とする許容範囲から外れると、楕円体状筐体2がユーザにより外力が加えられて持ち上げるように動かされたと判別する。そして制御部30は、このように楕円体状筐体2がユーザにより外力が加えられて持ち上げるように動かされたことを検出したとき、楕円体状筐体2の各可動部の動作を強制的に停止させる。
これに加えて制御部30は、再生曲調動作処理で右側車輪12及び左側車輪13を動作させないと判別したときには、当該再生曲調動作処理を実行している間、楕円体状筐体2がユーザにより外力が加えられて位置をずらすように動かされたか否かも検出する。この場合、制御部30は、加速度センサ部32により検出されたY軸検出加速度値がY軸基準加速度値を中心値とする許容範囲内に入っていると、楕円体状筐体2がその位置をずらすように動かされてはいなと判別する。これに対して制御部30は、加速度センサ部32により検出されたY軸検出加速度値がY軸基準加速度値を中心値とする許容範囲から外れると、楕円体状筐体2がユーザにより外力が加えられて位置をずらすように動かされたと判別する。そして制御部30は、このように楕円体状筐体2がユーザにより外力が加えられて位置をずらすように動かされたことを検出したとき、当該楕円体状筐体2の各可動部の動作を強制的に停止させる。
ここで図13を用いて車輪駆動部34、回動駆動部35及び開閉駆動部36の回路構成について具体的に説明する。この場合、車輪駆動部34、回動駆動部35及び開閉駆動部36は、ほぼ同様の回路構成を有しており、駆動対象の可動部を駆動させるブラシレスモータ等でなるモータ40と、当該モータ40の出力軸に対する回転角度を検出する、エンコーダやポテンショメータ等でなる角度検出センサ41とから構成されている。
そして制御部30は、再生曲調動作処理の開始時、駆動部制御情報INF2に含まれる指示値に基づいてモータ40の出力軸をその指示値の示す回転方向及び回転角度に回転させるための例えば電圧値でなる駆動信号を生成すると共に、当該生成した駆動信号を予め設定された「0」よりも大きい所定の利得(以下、これを規定利得と呼ぶ)を乗算して増幅し車輪駆動部34、回動駆動部35及び開閉駆動部36のモータ40に送出する。これにより車輪駆動部34、回動駆動部35及び開閉駆動部36のモータ40は、制御部30から与えられた駆動信号に応じて出力軸を回転させ、かくしてかかる出力軸の回転を駆動対象の可動部に伝達して動作させる。
また車輪駆動部34、回動駆動部35及び開閉駆動部36の角度検出センサ41は、モータ40の出力軸が回転し始めると、かかるモータ40の出力軸に対する回転方向及び回転角度を検出し、得られた検出値を制御部30に送出する。そして制御部30は、車輪駆動部34、回動駆動部35及び開閉駆動部36の角度検出センサ41から検出値が与えられると、その時点でモータ40の駆動に用いる指示値から当該検出値を減算し、得られた差分値に基づいてモータ40の出力軸をその差分値の示す回転方向及び回転角度に回転させるための駆動信号を生成すると共に、当該生成した駆動信号を規定利得を乗算して増幅し当該車輪駆動部34、回動駆動部35及び開閉駆動部36のモータ40に送出する。その結果、車輪駆動部34、回動駆動部35及び開閉駆動部36のモータ40は、制御部30から与えられた駆動信号に応じて出力軸をさらに回転させ、かくしてかかる出力軸の回転を駆動対象の可動部に伝達し動作させる。このようにして制御部30は、再生曲調動作処理を実行している間、車輪駆動部34、回動駆動部35及び開閉駆動部36のモータ40及び角度検出センサ41との間でフィードバックループを構築して当該モータ40を制御する。
ところで制御部30は、かかる再生曲調動作処理の実行途中に、楕円体状筐体2が外力により持ち上げるように動かされたことや位置をずらすように動かされたことを検出したときには、駆動部制御情報INF2に含まれる指示値と、角度検出センサ41から与えられた検出値との差分値に基づいて駆動信号を生成するものの、かかる駆動信号に値が「0」でなる利得を乗算し、その結果得られる「0」の電圧値でなる駆動信号を車輪駆動部34、回動駆動部35及び開閉駆動部36のモータ40に送出する。これにより制御部30は、基本的には、楕円体状筐体2の動かされたことを検出する以前と同様に処理を実行するものの、駆動信号に乗算する利得の値を変更するだけの簡易な処理で、可動部の動作を強制的に停止させることができる。
そして制御部30は、再生曲調動作処理の実行途中に可動部の動作を強制的に停止させている間は、加速度センサ部32による加速度の検出結果に基づいて、外力による楕円体状筐体2の動きが止まったか否か(すなわち、楕円体状筐体2が持ち上げられた状態から再び床に載上されたか否か、又は当該楕円体状筐体2の置かれていた位置をずらし終わったか否か)を検出する。この場合、制御部30は、加速度センサ部32により検出されたX軸検出加速度値がX軸基準加速度値を中心値とする許容範囲から外れている状態から当該許容範囲内に入ったときに(又は、X軸検出加速度値がX軸基準加速度値を中心値とする許容範囲に入ってからそのまま数秒程度の所定時間が経過した時点に)、楕円体状筐体2が持ち上げられていた状態から再び床に載上されたと判別する。また制御部30は、加速度センサ部32により検出されたY軸検出加速度値がY軸基準加速度値を中心値とする許容範囲から外れている状態から当該許容範囲内に入ったときに(又は、Y軸検出加速度値がY軸基準加速度値を中心値とする許容範囲に入ってからそのまま数秒程度の所定時間が経過した時点に)、楕円体状筐体2の置かれていた位置をずらし終わったと判別する。
このようにして制御部30は、外力による楕円体状筐体2の動きが止まったことを検出したとき、楕円体状筐体2の可動部の動作を再開させる。ただし制御部30は、可動部の動作を再開させるとき、その時点まで駆動信号に乗算していた「0」の値でなる利得を徐々に規定利得まで増加させながら、順次生成する駆動信号に乗算して増幅し車輪駆動部34、回動駆動部35及び開閉駆動部36のモータ40に送出する。これにより制御部30は、車輪駆動部34、回動駆動部35及び開閉駆動部36により可動部を徐々に動作させ(すなわち、徐々に動き量を大きくし)、ある程度時間をかけて本来の動作に到達させる。
すなわち制御部30は、可動部の動作を強制的に停止させている間も、音楽データの再生時間軸AX1に沿って車輪駆動部34、回動駆動部35及び開閉駆動部36を制御する駆動信号を生成しているため、可動部の動作を再開させるときには当該可動部の強制的に停止させた動作から格段的に大きく変位させるような駆動信号を生成している場合がある。このため制御部30は、可動部の動作を再開させるとき、その時点から順次生成する駆動信号に乗算する利得を徐々に大きくすることで、可動部が大きな変位で急激に動作を再開したために音楽再生ロボット装置1が急発進してユーザや壁等に激突し、又はユーザの手を筐体右側回動部4と筐体右側開閉部6との間や筐体左側回動部5と筐体左側開閉部7との間に挟んだりすること等をほぼ確実に回避している。
ところで楕円体状筐体2に対し各可動部は、その動作を停止した場合、特に外力が加えられなければ、当該動作を停止した状態を維持するものの、外力が加えられると、これに応じて動かせる(すなわち、回転や開閉し得る)ように設けられている。このため楕円体状筐体2は、例えばユーザにより持ち上げられたとき、筐体右側回動部4や筐体左側回動部5に対し筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7を所定角度に開いた状態でその動作を停止させていると、当該ユーザにより筐体右側回動部4や筐体左側回動部5に対し筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7を閉じさせることができる。
また楕円体状筐体2は、例えばユーザにより持ち上げられた状態から誤って落下させられたときや、机等の天板の縁付近でユーザにより当該楕円体状筐体2の置かれた位置をずらすように押された際にその天板から落下したしたとき、筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7の背面側を下にして床に到達すると、その床に当該筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7の背面が押されて当該筐体右側回動部4や筐体左側回動部5に対し筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7を閉じることができる。そして楕円体状筐体2は、このような落下時に筐体右側回動部4や筐体左側回動部5に対し筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7が閉じられると、かかる落下の衝撃の一部を筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7の動きに変換して相殺することができると共に、残りの衝撃も筐体右側回動部4や筐体左側回動部5の右端面4Aや左端面5Aの縁全体に筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7の第1の開口6Aや第2の開口7Aの縁全体を突き当てるようにして分散させ、かくして筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7が破損することをほぼ回避することができる。
しかしながら楕円体状筐体2は、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対し筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7が例えば90度以上開いていると、落下したときに当該筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7の第1及び第2の凹部6A及び7Aにおいてヒンジ部8及び9の取り付けられている縁とは反対側の縁(かかる反対側の縁は、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対し筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7が開閉されたとき最も大きな円弧を描いて変位する部分であるため、以下、この反対側の縁を最大変位縁と呼ぶ)が床に衝突する可能性が格段的に高くなる。そして楕円体状筐体2は、かかる最大変位縁が床に衝突した場合、当該床により最大変位縁が押されて筐体右側回動部4や筐体左側回動部5に対し筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7を90度以上開くように外力が加わり、かかる外力をヒンジ部8やヒンジ部9で受けるため、当該ヒンジ部8やヒンジ部9が破損して筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7が脱落する可能性がある。
このため制御部30は、再生曲調動作処理の実行途中に可動部の動作を強制的に停止させたときには、内部のタイマにより当該動作の停止から例えば数秒程度乃至十数秒程度の予め選定された所定時間の計時を開始する。制御部30は、可動部に対する強制的な動作の停止から所定時間が経過しても、加速度センサ部32による加速度の検出結果に基づいて外力による楕円体状筐体2の動きが止まったことを検出しないときには、当該可動部の動作を強制的に停止させたときに車輪駆動部34の角度検出センサ41から与えられていた検出値に基づいて、強制的な動作停止時点の筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対する筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の開き角度(以下、これを動作停止開き角度と呼ぶ)をそれぞれ検出する。
そして制御部30は、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の動作停止開き角度がそれぞれ予め選定された保護姿勢用の、例えば90度よりも小さい80度程度の所定角度(以下、これを保護姿勢角度と呼ぶ)よりも大きいか否かを判別する。その結果、制御部30は、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の動作停止開き角度がそれぞれ保護姿勢角度よりも小さいと、そのまま外力による楕円体状筐体2の動きが止まることを待ち受ける。これに対して制御部30は、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の少なくとも一方の動作停止開き角度が保護姿勢角度よりも大きいと、当該保護姿勢角度よりも大きい動作停止開き角度を、その保護姿勢角度に変位させるための駆動信号を生成し、当該生成した駆動信号を車輪駆動部34のモータ40に送出する。
これにより図14に示すように、車輪駆動部34は、かかる駆動信号に基づいて出力軸を回転させ、かくしてかかる出力軸の回転を筐体右側開閉部6及び又は筐体左側開閉部7に伝達して動作させることにより、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対する筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の動作停止開き角度を保護姿勢角度θ1に変更する。ただし制御部30は、かかる駆動信号を車輪駆動部34に与えるときも、上述した場合と同様に、その駆動信号に対し、「0」の値でなる利得を徐々に規定利得まで増加させながら順次乗算して増幅し車輪駆動部34のモータ40に送出する。従って制御部30は、車輪駆動部34により筐体右側開閉部6及び又は筐体左側開閉部7を動作停止開き角度から保護姿勢角度θ1まである程度時間をかけて徐々に動作させる。このようにして制御部30は、筐体右側回動部4及び又は筐体左側回動部5の動作時に、ユーザの手を筐体右側回動部4と筐体右側開閉部6との間や筐体左側回動部5と筐体左側開閉部7との間に挟むことや、ユーザの手の中で筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7が突然動作し始めたことでユーザが驚いて楕円体状筐体2を落下させてしまうようなことをほぼ確実に回避している。
ところで楕円体状筐体2は、このようにして筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7に対する強制的な動作停止時の姿勢を保護姿勢に変化させることで筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対する筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の動作停止開き角度が保護姿勢角度θ1に変更された場合、当該筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の第1及び第2の凹部6A及び7Aにおける最大変位縁MHFと、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5の右端面4A及び左端面5Aの対向する縁(以下、これを対向縁と呼ぶ)TFとの間の距離が比較的狭くなる。このため楕円体状筐体2は、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対し筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7が保護姿勢角度θ1に開いていると、落下したときに当該筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7の最大変位縁MHFではなく、当該筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の最大変位縁MHFの裏側である背面縁部BFが床に衝突する可能性が格段的に高くなる。そして図15(A)及び(B)に示すように、楕円体状筐体2は、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の背面が比較的滑らかな曲面を描く略円錐形状に形成されているため、かかる背面縁部BFが床に衝突した場合、当該床との接触部分を筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の背面の背面縁部BFから頂点P2(又はP3)側に滑るようにずらしながら、その床に筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の背面が押されることにより当該筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対し筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7を閉じることができる。
従って楕円体状筐体2は、このような落下時に筐体右側回動部4や筐体左側回動部5に対し筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7が閉じられると、かかる落下の衝撃の一部を筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7の動きに変換して相殺することができる。また楕円体状筐体2は、落下による残りの衝撃も筐体右側回動部4や筐体左側回動部5の右端面4Aや左端面5Aの縁全体に筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7の第1の開口6Aや第2の開口7Aの縁全体を突き当てるようにして分散させ、かくして筐体右側開閉部6や筐体左側開閉部7が破損することをほぼ回避することができる。
そして制御部30は、再生曲調動作処理の実行途中に筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の動作を強制的に停止させた時点から所定時間が経過しても、外力による楕円体状筐体2の動きが止まったことを検出しないことで、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7に対する強制的な動作停止時の姿勢を保護姿勢に変化させた場合、かかる保護姿勢への変化完了後には、上述したように音楽データの再生時間軸AX1に沿って車輪駆動部34を制御する駆動信号を生成しながらも当該筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の動作を停止させたまま、外力による楕円体状筐体2の動きが止まることを待ち受ける。また制御部30は、外力による楕円体状筐体2の動きが止まったことを検出したことで、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の動作を再開するときには、他の可動部と同様に徐々に動作させ(すなわち、徐々に動き量を大きくし)、ある程度時間をかけて本来の動作に到達させる。
ところで制御部30は、楕円体状筐体2が外力により動かされたか否かを検出する場合、実際には上述したように加速度センサ部32により検出された楕円体状筐体2に生じているX軸検出加速度値及びY軸検出加速度値のみを用いるわけではなく、常に、加速度センサ部32により検出されたX軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値を用いている。従って制御部30は、上述したように、X軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値のうち、X軸検出加速度値のみ、またY軸検出加速度値のみがX軸基準加速度値を中心値とする許容範囲、またY軸基準加速度値を中心値とする許容範囲から外れたときに、楕円体状筐体2が外力により動かされたことを検出する。ところが制御部30は、例えば楕円体状筐体2が起伏のある面上を自走したときのように、加速度センサ部32により検出されたX軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値が、X軸基準加速度値を中心値とする許容範囲、Y軸基準加速度値を中心値とする許容範囲及びZ軸基準加速度値を中心値とする許容範囲内に入り又は外れて何ら規則性無く変化したときには、楕円体状筐体2がどのような状態にあるのか不明であると判断する。そして制御部30は、このように楕円体状筐体2の状態が不明であると判断したときには、上述した場合と同様に、各可動部の動作を強制的に停止させる。そして制御部30は、加速度センサ部32による加速度の検出結果に基づいて楕円体状筐体2が比較的平らな床に載上された状態となったことを検出したとき、当該可動部の動作を再開させる。これにより制御部30は、楕円体状筐体2の状態が不明なときには、各可動部を不用意に動作させて故障の原因となることを回避している。
ここで制御部30は、可動部に対する上述した一連の動作制御処理を内部のメモリに予め記憶している動作制御プログラムに従って実行する。この場合、制御部30は、例えば再生曲調動作処理を開始すると、これに応じて動作制御プログラムに従い図16に示す動作制御処理手順RT1を開始する。制御部30は、かかる動作制御処理手順RT1を開始すると、ステップSP1において、加速度センサ部32により検出された楕円体状筐体2に生じている加速度の検出結果に基づいて、当該楕円体状筐体2が外力により動かされたか否かを検出する。そして制御部30は、楕円体状筐体2が外力により動かされたことを検出すると、次のステップSP2に移る。ステップSP2において制御部30は、再生曲調動作処理を継続するか否かを判別する。このステップSP2において肯定結果が得られると、このことは音楽データに対する再生停止命令を入力するために楕円体状筐体2が持ち上げるように動かされたわけではなく、音楽データに対する再生に関する他の命令を入力するために楕円体状筐体2が持ち上げるように動かされた、又は楕円体状筐体2がその位置をずらすように動かされたことを表している。従って制御部30は、このとき次のステップSP3に移る。
ステップSP3において制御部30は、全ての可動部の動作を強制的に停止させて、次のステップSP4に移る。ステップSP4において制御部30は、可動部に対する強制的な動作停止時点から所定時間が経過したか否かを判別し、当該所定時間が未だ経過していなければ、ステップSP5に移る。そしてステップSP5において制御部30は、楕円体状筐体2の外力による動きが停止したか否かを判別する。このステップSP5において否定結果が得られると、このことは楕円体状筐体2が未だユーザにより持たれたままの状態にある、又は当該楕円体状筐体2がその位置をずらすように押され続けていることを表している。従って制御部30は、このときステップSP4に戻る。従って制御部30は、この後、ステップSP4−SP5の処理を循環的に繰り返し実行することにより、動作停止時点から所定時間が経過すること、及び楕円体状筐体2の外力による動きが停止することを待ち受ける。
そしてステップSP4において制御部30は、可動部に対する強制的な動作停止時点から所定時間が経過したことを検出すると、次のステップSP6に移る。ステップSP6において制御部30は、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対する筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の動作停止開き角度がそれぞれ保護姿勢角度よりも大きいか否かを判別する。このステップSP6において肯定結果が得られると、このことは筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対する筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の動作停止開き角度の少なくとも一方が保護姿勢角度よりも大きいために、そのままでは楕円体状筐体2が誤って落下させられたとき、ヒンジ部8及び又は9が破損する可能性が著しく高いことを表している。従って制御部30は、このとき次のステップSP7に移る。そしてステップSP7において制御部30は、車輪駆動部34により筐体右側開閉部6及び又は筐体左側開閉部7を動作停止開き角度から保護姿勢角度まで徐々に動作させた後、次のステップSP5に移る。これに対してステップSP6において否定結果が得られると、このことは筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対する筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7の動作停止開き角度がそれぞれ保護姿勢角度よりも小さいために、楕円体状筐体2が誤って落下させられてもヒンジ部8及び9が破損する可能性が著しく低いことを表している。従って制御部30は、このときステップSP5に移る。
ところでステップSP5において肯定結果が得られると、このことは可動部に対する強制的な動作停止時点から所定時間が経過した後、又は当該所定時間が経過する前に、楕円体状筐体2の外力による動きが停止したことを表している。従って制御部30は、このとき次のステップSP8に移る。ステップSP8において制御部30は、可動部を徐々に動作させるようにしてかかる動作を再開させた後、次のステップSP9に移って、かかる動作制御処理手順RT1を終了する。因みに上述したステップSP2において否定結果が得られると、このことは楕円体状筐体2が持ち上げられた状態で、音楽データに対する再生停止命令が入力されたことにより、これに応じて再生曲調動作処理を終了することを表している。従って制御部30は、このときステップSP9に移って、かかる動作制御処理手順RT1を終了する。
なお、この実施の形態の場合、制御部30は、加速度センサ部32から取り込んだX軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値に対しそれぞれフィルタリング処理を施すことにより、これらX軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値に生じる微小変動を除去している。そして制御部30は、かかるフィルタリング処理のフィルタ係数が適宜選定されていることにより、X軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値をフィルタリング処理することで、これらに生じたノイズとしての微小変動を除去し、又は、かかるノイズと共に、楕円体状筐体2を保持したユーザの手振れによる微小変動を除去する。これにより制御部30は、X軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値に生じたノイズにより、楕円体状筐体2が外力により動かされたと誤検出することや、楕円体状筐体2を保持したユーザの手振れにより音楽データの再生に関する各種命令の入力を誤って認識することを回避している。
以上の構成において、音楽再生ロボット装置1は、各可動部の少なくとも一部を動作させた際に、当該音楽再生ロボット装置1に対しユーザにより外力が加えられて動かされたか否かを検出する。そして音楽再生ロボット装置1は、当該音楽再生ロボット装置1が外力により動かされたことを検出したとき、動作中の可動部の当該動作を強制的に停止させる。
また音楽再生ロボット装置1は、このように可動部の動作を強制的に停止させたとき、当該動作を強制的に停止させた可動部が筺体右側開閉部6及び筺体左側開閉部7であるときには、当該筺体右側開閉部6及び筺体左側開閉部7に対する強制的な動作停止時点から、音楽再生ロボット装置1の外力による動きが停止したことを検出する前に所定時間が経過すると、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対する筺体右側開閉部6及び筺体左側開閉部7の動作停止開き角度を検出する。そして音楽再生ロボット装置1は、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対する筺体右側開閉部6及び筺体左側開閉部7の動作停止開き角度が保護姿勢角度よりも大きいとき、かかる筺体右側開閉部6及び筺体左側開閉部7を動作停止開き角度から保護姿勢角度まで徐々に動作させる。
さらに音楽再生ロボット装置1は、可動部の動作を強制的に停止させた後、楕円体状筐体2の外力による動作が停止したことを検出したとき、動作を停止させていた可動部を徐々に動作させ、かくして可動部の動作を再開する。従って音楽再生ロボット装置1は、当該音楽再生ロボット装置1がユーザにより外力が加えられて動かされたとき、その時点で当該可動部の動作を停止させるため、かかる可動部の動作が音楽再生ロボット装置1の外力による動きの妨げとなり、ユーザの手から落下し又は机の天板等の上を転がって端から落下すること等の予期せぬ事故が発生することをほぼ確実に防止することができる。
以上の構成によれば、音楽再生ロボット装置1において、可動部を動作させた際に、当該音楽再生ロボット装置1に外力が加えられて動かされたか否かを検出し、音楽再生ロボット装置1が外力により動かされたことを検出したとき可動部の動作を停止させるようにした。これにより音楽再生ロボット装置1は、当該音楽再生ロボット装置1が外力により動かされた際に、可動部の動作が音楽再生ロボット装置1の外力による動きの妨げとなり、かかる音楽再生ロボット装置1が落下すること等の予期せぬ事故が発生することを防止することができる。よって音楽再生ロボット装置1は、外力により動かされる際に可動部の動作に起因して故障することをほぼ確実に回避することができる。
また音楽再生ロボット装置1は、可動部の動作を停止させたとき、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対する筺体右側開閉部6及び筺体左側開閉部7の動作停止開き角度が保護姿勢角度よりも大きいと、かかる筺体右側開閉部6及び筺体左側開閉部7を動作停止開き角度から保護姿勢角度まで動作させるようにした。従って音楽再生ロボット装置1は、可動部の動作を停止させている間に音楽再生ロボット装置1が誤って落下されたとき、かかる落下の衝撃によりヒンジ部8及び9が破損して音楽再生ロボット装置1が故障することを防止することができる。そして音楽再生ロボット装置1は、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7を動作停止開き角度から保護姿勢角度まで徐々に動作させるようにした。従って音楽再生ロボット装置1は、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7を動作停止開き角度から保護姿勢角度まで動作させるとき、かかる動作に起因してユーザが音楽再生ロボット装置1を保持し難くなって落下させることを回避することができる。
さらに音楽再生ロボット装置1は、可動部の動作を強制的に停止させた後、楕円体状筐体2の外力による動作が停止したことを検出したとき、動作を停止させていた可動部を徐々に動作させ、かくして可動部の動作を再開するようにした。従って音楽再生ロボット装置1は、可動部が大きな変位で急激に動作を再開したために音楽再生ロボット装置1が急発進してユーザや壁等に激突し、又はユーザの手を筐体右側回動部4と筐体右側開閉部6との間や筐体左側回動部5と筐体左側開閉部7との間に挟んだり、さらにはユーザに保持させ難くして落下したりすることをほぼ確実に回避することができる。
なお上述した実施の形態においては、音楽再生ロボット装置1において、可動部の動作を強制的に停止させたとき、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対する筺体右側開閉部6及び筺体左側開閉部7の動作停止開き角度が例えば80度程度の保護姿勢角度よりも大きいと、当該筺体右側開閉部6及び筺体左側開閉部7を動作停止開き角度から保護姿勢角度まで動作させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音楽再生ロボット装置1において、可動部の動作を強制的に停止させたとき、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対する筺体右側開閉部6及び筺体左側開閉部7の動作停止開き角度が例えば0度よりも大きいと、当該筺体右側開閉部6及び筺体左側開閉部7を動作停止開き角度から0度の保護姿勢角度まで徐々に動作させて、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対し筺体右側開閉部6及び筺体左側開閉部7を保護姿勢用として閉じるようにしても良い。このようにすれば、音楽再生ロボット装置1は、筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5に対して筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7を閉じて楕円体状筐体2全体をあたかも貝が殻を閉じるように一体化し、突出部分をなくすことができるため、楕円体状筐体2全体の強度を増加させて落下の際にさらに破損し難くすることができる。
また上述した実施の形態においては、本発明によるロボット装置を、図1乃至図16について上述した音楽再生ロボット装置1に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、可動部を有するものであれば、2足歩行型や4足歩行型、車型等のように、この他種々の形態のロボット装置に広く適用することができる。
さらに上述した実施の形態においては、ロボット装置に設けられた可動部として、図1乃至図16について上述した筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5、筐体右側開閉部6及び筐体左側開閉部7、右側車輪12及び左側車輪13を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ロボット装置の形態に応じて腕部や足部、首部、頭部等のように、この他種々の可動部を広く適用することができる。そしてかかる可動部を動作停止時点の姿勢から変更する保護姿勢としては、かかる可動部を落下時の衝撃等から保護し得る姿勢であれば、所定角度に折り曲げる保護姿勢や、他の部位に近接させる又は収納させる保護姿勢等のように、この他種々の保護姿勢も広く適用することができる。
さらに上述した実施の形態においては、可動部を駆動する駆動部として、図1乃至図16について上述したモータ40及び角度検出センサ41を有する車輪駆動部34、回動駆動部35、開閉駆動部36を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、アクチュエータ及び位置検出センサからなる駆動部等のように、この他種々の駆動部を広く適用することができる。
さらに上述した実施の形態においては、駆動部を制御する制御部として、図1乃至図16について上述した制御部30を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、CPU(Central Processing Unit )やマイクロコンピュータ等のように、この他種々の制御部を広く適用することができる。
さらに上述した実施の形態においては、外力によりロボット装置が動かされたか否かを検出する動き検出部として、図1乃至図16について上述した制御部30及び加速度センサ部32を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、マイクロコンピュータと、ジャイロセンサや測位センサ、距離検出センサ等の種々のセンサとからなる動き検出部等のように、この他種々の動き検出部を広く適用することができる。
さらに上述した実施の形態においては、可動部が開閉可能に設けられた筐体本体部として、図1乃至図16について上述した略樽型形状の筺体中央部3と、略円錐台形状の筐体右側回動部4及び筐体左側回動部5とを適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、直方体状や立方体状、球体状、多面体状等のように、この他種々の形状の筐体本体部を広く適用することができる。
さらに上述した実施の形態においては、動き検出部により、外力によってロボット装置の動かされたことが検出されたことに応じて、可動部の動作が停止されたとき、筐体本体部に対する当該可動部の開き角度を検出する角度検出部として、図1乃至図16について上述した制御部30及び角度検出センサ41を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、マイクロコンピュータ及びポテンショメータからなる角度検出部等のように、この他種々の角度検出部を広く適用することができる。
本発明は、音楽再生ロボット装置や、4足歩行型及び2足歩行型のロボット等のロボット装置に利用することができる。
本実施の形態における音楽再生ロボット装置の外観構成の一実施の形態を示す略線的斜視図である。 音楽再生ロボット装置の背面構成を示す略線図である。 筐体右側回動部及び筐体左側回動部に対する筐体右側開閉部及び筐体左側開閉部の開閉の説明に供する略線図である。 筐体右側開閉部及び筐体左側開閉部の形状の説明に供する略線図である。 筐体右側回動部及び筐体左側回動部の回動の説明に供する略線図である。 筐体右側回動部及び筐体左側回動部の回動による右スピーカ及び左スピーカの向きの可変の説明に供する略線図である。 音楽データ転送システムの構成を示す略線図である。 音楽解析結果情報及び駆動部制御情報を示す略線図である。 音楽再生ロボット装置の回路構成を示すブロック図である。 加速度センサ部による加速度の検出の説明に供する略線的斜視図である。 楕円体状筐体が持ち上げられるときの重力加速度の変化の説明に供する略線的正面図である。 楕円体状筐体の置かれた位置がずらされるときの重力加速度の変化の説明に供する略線的側面図である。 駆動部の回路構成を示すブロック図である。 筐体右側開閉部及び筐体左側開閉部の動作停止の説明に供する略線図である。 楕円体状筐体が落下したときの説明に供する略線図である。 動作制御処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1……音楽再生ロボット装置、2……楕円体状筐体、3……筐体中央部、4……筐体右側回動部、5……筐体左側回動部、6……筐体右側開閉部、7……筐体左側開閉部、30……制御部、32……加速度センサ部、34……車輪駆動部、35……回動駆動部、36……開閉駆動部、40……モータ、41……角度検出センサ、RT1……動作制御処理手順。

Claims (5)

  1. 可動部を有するロボット装置であって、
    上記可動部を駆動する駆動部と、
    上記駆動部を制御する制御部と、
    外力により上記ロボット装置が動かされたか否かを検出する動き検出部と
    を具え、
    上記制御部は、
    上記駆動部を制御して上記可動部を動作させている際に、上記動き検出部により、上記外力によって上記ロボット装置の動かされたことが検出されたとき、上記駆動部を制御して上記可動部の動作を停止させる
    ことを特徴とするロボット装置。
  2. 上記制御部は、
    上記動き検出部により、上記外力によって上記ロボット装置の動かされたことが検出されたときに上記駆動部を制御して上記可動部の動作を停止させた後、上記動き検出部により、上記外力による上記ロボット装置の動きの止まったことが検出される前に上記可動部に対する動作の停止から所定時間が経過したとき、上記駆動部を制御して、上記可動部を動作停止時点の姿勢から所定の保護姿勢となるまで徐々に動作させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のロボット装置。
  3. 上記可動部が開閉可能に設けられた筐体本体部と、
    上記動き検出部により、上記外力によって上記ロボット装置の動かされたことが検出されたことに応じて、上記可動部の動作が停止されたとき、上記筐体本体部に対する当該可動部の開き角度を検出する角度検出部と
    を具え、
    上記制御部は、
    上記動き検出部により、上記外力によって上記ロボット装置の動かされたことが検出されたときに上記駆動部を制御して上記可動部の動作を停止させた後、上記動き検出部により、上記外力による上記ロボット装置の動きの止まったことが検出される前に上記可動部に対する動作の停止から上記所定時間が経過したとき、上記角度検出部により検出されていた上記開き角度が所定の保護姿勢角度よりも大きいと、上記駆動部を制御して、上記可動部を動作停止時点の姿勢から上記保護姿勢となる上記保護姿勢角度まで徐々に動作させる
    ことを特徴とする請求項2に記載のロボット装置。
  4. 上記制御部は、
    上記動き検出部により、上記外力による上記ロボット装置の動きの止まったことが検出されたとき、上記駆動部を制御して上記可動部を徐々に動作させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のロボット装置。
  5. 可動部を有するロボット装置の動作を制御する動作制御方法であって、
    上記可動部を動作させる第1のステップと、
    上記可動部を動作させている際に、外力により上記ロボット装置の動かされたことが検出されたとき、上記可動部の動作を停止させる
    ことを特徴とする動作制御方法。
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