JP2007044597A - 光触媒含有層 - Google Patents

光触媒含有層 Download PDF

Info

Publication number
JP2007044597A
JP2007044597A JP2005230099A JP2005230099A JP2007044597A JP 2007044597 A JP2007044597 A JP 2007044597A JP 2005230099 A JP2005230099 A JP 2005230099A JP 2005230099 A JP2005230099 A JP 2005230099A JP 2007044597 A JP2007044597 A JP 2007044597A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photocatalyst
containing layer
pattern
energy
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005230099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4694300B2 (ja
Inventor
Kiyoshi Ito
伊藤  潔
Yumi Nakai
由実 中井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jeol Ltd
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Jeol Ltd, Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Jeol Ltd
Priority to JP2005230099A priority Critical patent/JP4694300B2/ja
Publication of JP2007044597A publication Critical patent/JP2007044597A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4694300B2 publication Critical patent/JP4694300B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

【課題】 本発明は、短時間で、高い活性を示す光触媒含有層、およびこの光触媒含有層を用いたパターン形成体を提供することを主目的としている。
【解決手段】 上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層であって照度550ルクスの高圧水銀ランプから、紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定した際、前記高圧水銀ランプから照射された積算エネルギー量が2000mJ/mとなる時の、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が前記光触媒1g当たり1.0×1018スピン以上であることを特徴とする光触媒含有層を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば有機層のパターニング等、種々の用途に用いられる光触媒含有層、その光触媒含有層を用いたパターン形成体等に関するものである。
従来より、基材上に図案、画像、文字、回路等の種々のパターンを形成するパターン形成体の製造方法として、様々な方法が提案されており、例えば、平版印刷や、オフセット印刷、ヒートモード記録材料を用いた平版印刷原版を作製する印刷法等も用いられている。また、例えば、基材上に塗布したフォトレジスト層にパターン露光を行い、露光後、フォトレジストを現像し、さらにエッチングを行ったり、フォトレジストに機能性を有する物質を用いて、フォトレジストの露光によって目的とするパターンを直接形成する等のフォトリソグラフィーによるパターン形成体の製造方法も知られている。
しかしながら、例えばカラーフィルタ等に用いられる、高精細なパターン形成体を製造する際には、上記印刷法では位置精度が低い等の問題があり、用いることが難しかった。また、上記フォトリソグラフィー法においては、フォトレジストを用いるとともに、露光後に液体現像液によって現像を行ったり、エッチングを行う必要があるので、廃液を処理する必要が生じる等の問題があった。また、フォトレジストとして機能性の物質を用いた場合には、現像の際に使用されるアルカリ液等によって劣化する等の問題もあった。
そこで、基材上に、光触媒およびバインダを含有する光触媒含有層を形成し、所定の方向から露光することにより、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により光触媒含有層の特性が変化したパターンを形成するパターン形成体の製造方法等が提案されている(特許文献1)。この方法によれば、エネルギー照射に伴う光触媒の作用によって、容易に光触媒含有層の特性を変化させることができ、特性の差を利用して機能性部を形成することが可能なパターン形成体とすることがきる。またこの方法によれば、現像液等を用いる必要がない、という利点も有する。このような光触媒の作用機構は、必ずしも明確なものではないが、エネルギーの照射によって生成したキャリアが、近傍の化合物との直接反応、あるいは、酸素、水の存在下で生じた活性酸素種によって、有機物の化学構造に変化を及ぼすものと考えられている。
しかしながら、上記光触媒含有層の種類によっては、光触媒の活性が低く、パターンの形成に時間がかかる場合等があった。またこの際、光触媒含有層にエネルギーを長時間照射した場合には、エネルギーの回り込み等により、パターンが太ってしまい、高精細なパターンを形成することが難しい等の問題があった。
特開2000−249821号公報
そこで、短時間で、高い活性を示す光触媒含有層、およびこの光触媒含有層を用いたパターン形成体等の提供が望まれている。
本発明は、少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層であって、照度550ルクスの高圧水銀ランプから、紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定した際、上記高圧水銀ランプから照射された積算エネルギー量が2000mJ/mとなる時の、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が上記光触媒1g当たり1.0×1018スピン以上であることを特徴とする光触媒含有層を提供する。
本発明によれば、上記紫外線が照射された際の、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が所定の値以上であることから、光触媒含有層中での光触媒の活性が高く、短時間における活性酸素種の発生効率が高いものとすることができる。したがって、短時間で効率よく有機物の分解や変性を行うことが可能な光触媒含有層とすることができ、種々の高精細なパターンの形成に用いることが可能なものとすることができる。
上記発明においては、上記光触媒が、少なくとも二酸化チタンを含むことが好ましい。二酸化チタンは、バンドギャップエネルギーが高いため、活性酸素種の発生効率を高いものとすることができるからである。また、化学的に安定で毒性もなく、入手も容易であるからである。
また、本発明は、基材と、上記基材上に形成され、エネルギー照射に伴う上記光触媒の作用により特性が変化する上記光触媒含有層とを有し、上記光触媒含有層の特性がパターン状に変化した特性変化パターンを有することを特徴とするパターン形成体を提供する。
本発明によれば、上記光触媒含有層がエネルギー照射に伴う光触媒の作用により特性が変化するものであることから、光触媒含有層にエネルギーをパターン状に照射することにより、特性変化パターンが形成されたものとすることができる。またこの際、上記光触媒の活性が高いことから、特性変化パターンが短時間で効率よく形成されたものとすることができ、高精細な特性変化パターンを有するパターン形成体とすることができるのである。
また、本発明は、基材と、上記基材上に形成された上記光触媒含有層と、上記光触媒含有層上に形成され、エネルギー照射に伴う上記光触媒の作用により特性が変化する特性変化層とを有し、上記特性変化層の特性がパターン状に変化した特性変化パターンを有することを特徴とするパターン形成体を提供する。
本発明によれば、上記光触媒含有層が形成されていることから、上記光触媒含有層にエネルギー照射することにより、特性変化層の特性が変化するものとすることができ、複雑な工程等を経ることなく、容易に特性変化パターンが形成されたものとすることができる。またこの際、上記光触媒含有層中の光触媒は活性が高いことから、上記特性変化パターンが、短時間で効率よく形成されたものとすることができ、高精細なパターン状に特性変化パターンが形成されたパターン形成体とすることができるのである。
また、本発明は、対向して配置される対向基板に、エネルギー照射に伴う光触媒の作用を及ぼして、特性の変化した特性変化パターンを形成するために用いられる光触媒含有層側基板であって、基体と、上記基体上に形成された上記光触媒含有層とを有することを特徴とする光触媒含有層側基板を提供する。
本発明によれば、上記光触媒含有層中の光触媒の活性が高いことから、光触媒含有層側基板と対向基板とを対向させて配置し、エネルギー照射した場合、短時間で効率よく、対向基板の特性を効率よく変化させることができる。
また本発明は、少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層に、照度550ルクスの高圧水銀ランプから、紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定した際、上記高圧水銀ランプから照射された積算エネルギー量が2000mJ/mとなる時の、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が上記光触媒1g当たり1.0×1018スピン以上である上記光触媒含有層のみを選択する検査工程を有することを特徴とする光触媒含有層の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記紫外線が照射された際の、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が所定の値以上である光触媒含有層のみを選択することから、活性が高く、短時間で効率よく、有機物の分解や変性等を行うことが可能な光触媒含有層のみを製造することができる。
本発明は、対向基板と、基体、および上記基体上に形成され、少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層を有する光触媒含有層側基板とを対向させて配置し、パターン状にエネルギー照射することにより、上記対向基板上に特性の変化した特性変化パターンを形成してパターン形成体を製造するパターン形成体の製造方法であって、
上記光触媒含有層に、照度550ルクスの高圧水銀ランプから、紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定した際、上記高圧水銀ランプから照射された積算エネルギー量が2000mJ/mとなる時の、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が上記光触媒1g当たり1.0×1018スピン以上である上記光触媒含有層側基板のみを選択する検査工程を有することを特徴とするパターン形成体の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記検査工程において、光触媒含有層の電子スピン共鳴スペクトルを測定した際、上記紫外線が照射された際の、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が、所定の値以上である光触媒含有層側基板のみが選択される。したがって、光触媒の活性が高い光触媒含有層側基板のみがパターン形成体の製造に用いられ、高精細な特性変化パターンを有するパターン形成体を、短時間で効率よく製造することができる。
本発明によれば、光触媒含有層に含有される光触媒の活性が高く、短時間での光触媒による活性酸素種の発生効率が高いものとすることができる。したがって、短時間で効率よく光触媒の作用を発揮させることが可能であり、種々の用途に用いられる光触媒含有層とすることができる、という効果を奏するものである。
本発明は、有機層のパターニング等、種々の用途に用いられる光触媒含有層、その光触媒含有層を用いたパターン形成体等に関するものである。以下、それぞれについてわけて説明する。
A.光触媒含有層
まず、本発明の光触媒含有層について説明する。本発明の光触媒含有層は、少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層であって、所定の光源から、紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定した際、上記光源から照射された積算エネルギー量が所定の値となる時の、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が上記光触媒1g当たり1.0×1018スピン以上であることを特徴とするものである。
酸素や水の存在下、光触媒を含有する光触媒含有層にエネルギーを照射した場合、活性酸素種が発生し、この活性酸素種が有機物の分解や変性に寄与することとなる。そこで、光触媒の活性が高く、短時間で発生する活性酸素種の量が多い光触媒含有層であれば、短時間で効率よく光触媒の効果を発揮することができ、有機物からなる層のパターニング等、種々の用途に用いることが可能となる。このようなエネルギー照射に伴う光触媒の活性度の評価は、電子スピン共鳴(ESR)法により行うことができる。具体的には、電子スピン共鳴法により、所定の光源から紫外線を照射し、一定のエネルギー量を光触媒含有層に与えた際における活性酸素種の発生量、すなわちヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度を算出することにより、行うことができる。この電子スピンの濃度が高い光触媒含有層ほど、短時間で多量の活性酸素種を発生させることが可能であり、光触媒の活性が高いといえる。
本発明の光触媒含有層においては、所定の光源から紫外線を照射し、照射されたエネルギー量が所定量となった際の、光触媒1g当たりのヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が、所定の値以上であることから、光触媒含有層中に含有される光触媒の活性が高く、短時間での活性酸素種の生成効率が高いものとすることができる。したがって、本発明の光触媒含有層を用いることにより、短時間で効率よく、有機物の分解や変性等を行うことができ、本発明の光触媒含有層を、例えば有機物からなる層のパターニング等、種々の用途に用いることができるのである。
ここで、本発明における光触媒含有層は、少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層であって、照度550ルクスの高圧水銀ランプから、紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定した際、上記高圧水銀ランプから照射された積算エネルギー量が2000mJ/mとなる時の、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が上記光触媒1g当たり1.0×1018スピン以上、中でも5.0×1018スピン以上であることが好ましい。これにより、光触媒含有層中での光触媒の活性が高いものであるということができ、短時間で効率よく有機物の分解等を行うことが可能な光触媒含有層とすることができるからである。また、電子スピンの濃度が上記範囲以上であれば、光触媒含有層を例えば有機物からなる層のパターニングに用いる場合、エネルギーの回り込み等によって、パターンが太ってしまうことがなく、高精細なパターンを形成することが可能となるからである。なお、上記積算エネルギー量とは、光触媒含有層に紫外線の照射を開始してから照射されたエネルギー量の総量のことをいう。
また上記電子スピンの濃度が上記値以上となるのは、上記光源から照射された積算エネルギー量が2000mJ/m以下、中でも1500mJ/m以下、特に1000mJ/m以下となる時であることが好ましい。これにより、光触媒含有層中の光触媒が、より少ないエネルギー量で活性化されるものとすることができ、有機物の分解や変性等に要する時間を短縮できるからである。
本発明に用いられる光源としては、照度550ルクスの高圧水銀ランプであって、上記エネルギー量紫外線を照射可能なものであれば特に限定されるものではない。
ここで、上記電子スピンの濃度は、紫外線照射、低温測定可能な電子スピン共鳴装置により行い、得られた紫外線照射時の信号強度を、スピン濃度既知のDPPH標準試薬を測定した場合の信号強度と比較することで求めることができる。詳細な算出方法は、「電子スピン共鳴」(株式会社講談社 1991年発行)に記載されている方法とすることができる。
なお、上記光触媒含有層が、光触媒の作用により発生する活性酸素種と反応を起こす含有物を有していない場合においては、紫外線照射により発生する活性酸素種、すなわちヒドロキシラジカル由来の信号強度から、ヒドロキシラジカル由来の電子スピン濃度を求めることができる。また、上記光触媒含有層が、光触媒の作用により発生する活性酸素種と反応を起こす含有物を有している場合においては、ヒドロキシラジカル由来の信号強度と、活性酸素種と反応を起こした含有物由来の信号強度とから、ヒドロキシラジカル由来の電子スピン濃度を求めることができる。
なお、上記電子スピン共鳴法によれば、光触媒含有層の膜状態での光触媒の活性を測定することができ、実際に、光触媒含有層を例えば有機物からなる層のパターニングに用いる場合等と同様の条件で、光触媒の活性を測定することができる、という利点を有している。
本発明における光触媒含有層の膜厚は、通常1μm以下、中でも100nm以下とされる。
ここで、上述したような光触媒含有層は、少なくとも光触媒を含有するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば光触媒単体からなるものであってもよく、また光触媒と各種添加剤等とを含有するもの等であってもよい。
本発明において、上記光触媒含有層のヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度を上記値以上とする方法としては、例えば光触媒含有層中に光触媒活性向上用添加剤を添加して、光触媒表面の光触媒活性を向上させる方法や、光触媒含有層中における光触媒の分散性を良好なものとし、効率よく活性酸素種を発生させる方法等が挙げられる。
上記光触媒活性向上用添加剤としては、例えば金属の酸化物や塩化物、硫化物、硫酸化物、硝酸化物、有機酸塩等が挙げられ、より具体的には、酸化スズ、塩化鉄、硝酸亜鉛、酢酸銀等が挙げられる。
また、上記光触媒含有層中における光触媒の分散性を向上させる方法としては、例えば光触媒含有層形成の際に、液性を酸性とすることにより、光触媒粒子同士の電気的反発力を利用して分散性を向上させる方法や、光触媒が凝集しないように、分散剤や凝集防止剤を添加する方法、また各成分が均一に分散するよう、一定条件下で攪拌、分散を行う方法、光触媒体を取り巻くバインダ成分を嵩高くして凝集を防止する方法等が挙げられる。
また、上記光触媒含有層を形成する際に用いられる洗浄方法、乾燥方法等を適宜選択することによっても、上記光触媒含有層のヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度を上記値以上とすることができる。
上記洗浄方法としては、例えば、光触媒含有層を傷つけないよう注意しながら、表面を純水で洗浄する方法が好ましく用いられる。ここで、表面を洗浄する際、圧力の高い流水を用いてしまうと、逆に光触媒含有層の膜質劣化や光触媒活性低下を引き起こすので、純水槽に1分間程浸漬させた後、軽く純水でリンスする方法が好ましい。上記洗浄方法を用いることにより、光触媒表面に吸着し、活性酸素種をトラップしてしまう不純物を除去することができるからである。
また、上記乾燥方法としては、例えば、光触媒含有層形成用塗工液を塗布後室温下でしばらく静置した後、ホットプレート上で除々に加温しながら水の沸点以上まで温度を上げ、そのまま1時間加熱乾燥させ、上述の洗浄を行った後、さらに1時間加熱乾燥させる方法を用いることが好ましい。これにより、光触媒が凝集せずに水分を取り除くことができるからである。
また、上述したような光触媒含有層は、少なくとも光触媒を含有するものであればよく、光触媒単体で製膜されたものであってもよく、また光触媒とバインダとから構成されているものであってもよい。また、上記光触媒としては、半導体として知られる例えば二酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化タングステン(WO)、酸化ビスマス(Bi)、および酸化鉄(Fe)を挙げることができる。また半導体以外としては、金属錯体や銀なども用いることができ、これらから選択して1種または2種以上を混合して用いることができる。
本発明においては、特に二酸化チタンが、バンドギャップエネルギーが高く、化学的に安定で毒性もなく、入手も容易であることから好適に使用される。二酸化チタンには、アナターゼ型とルチル型があり本発明ではいずれも使用することができるが、アナターゼ型の二酸化チタンが好ましい。アナターゼ型二酸化チタンは励起波長が380nm以下にある。
このようなアナターゼ型二酸化チタンとしては、例えば、塩酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(石原産業(株)製STS−02(平均粒径7nm)、石原産業(株)製ST−K01)、硝酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(日産化学(株)製TA−15(平均粒径12nm))等を挙げることができる。
また光触媒の粒径は小さいほど好ましく、平均粒径が50nm以下であることが好ましく、20nm以下の光触媒を使用するのが特に好ましい。上述したように、光触媒の粒径が小さいほど、光触媒含有層中での光触媒の表面積を大きいものとすることができ、上記電子スピンの濃度を高いものとすることができるからである。
光触媒のみからなる光触媒含有層の形成方法としては、例えば、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法等の真空製膜法を用いる方法を挙げることができる。真空製膜法により光触媒含有層を形成することにより、均一な膜でかつ光触媒のみを含有する光触媒含有層とすることが可能である。
また、光触媒のみからなる光触媒含有層の形成方法としては、例えば光触媒が二酸化チタンの場合は、基材上に無定形チタニアを形成し、次いで焼成により結晶性チタニアに相変化させる方法等が挙げられる。ここで用いられる無定形チタニアとしては、例えば四塩化チタン、硫酸チタン等のチタンの無機塩の加水分解、脱水縮合、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラメトキシチタン等の有機チタン化合物を酸存在下において加水分解、脱水縮合によって得ることができる。次いで、400℃〜500℃における焼成によってアナターゼ型チタニアに変性し、600℃〜700℃の焼成によってルチル型チタニアに変性することができる。
一方、光触媒含有層にバインダを用いる場合は、バインダの主骨格が上記の光触媒の光励起により分解されないような高い結合エネルギーを有するものが好ましく、例えばオルガノポリシロキサン等を挙げることができる。
このようにオルガノポリシロキサンをバインダとして用いた場合は、上記光触媒含有層は、光触媒とバインダであるオルガノポリシロキサンとを必要に応じて他の添加剤とともに溶剤中に分散して塗布液を調製し、この塗布液を基材上に塗布することにより形成することができる。使用する溶剤としては、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系の有機溶剤が好ましい。塗布はスピンコート、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、ビードコート等の公知の塗布方法により行うことができる。バインダとして紫外線硬化型の成分を含有している場合、紫外線を照射して硬化処理を行うことにより光触媒含有層を形成することができる。
また、バインダとして無定形シリカ前駆体を用いることができる。この無定形シリカ前駆体は、一般式SiXで表され、Xはハロゲン、メトキシ基、エトキシ基、またはアセチル基等であるケイ素化合物、それらの加水分解物であるシラノール、または平均分子量3000以下のポリシロキサンが好ましい。
具体的には、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラメトキシシラン等が挙げられる。また、この場合には、無定形シリカの前駆体と光触媒の粒子とを非水性溶媒中に均一に分散させ、基材上に空気中の水分により加水分解させてシラノールを形成させた後、常温で脱水縮重合することにより光触媒含有層を形成できる。シラノールの脱水縮重合を100℃以上で行えば、シラノールの重合度が増し、膜表面の強度を向上できる。また、これらの結着剤は、単独あるいは2種以上を混合して用いることができる。
バインダを用いた場合の光触媒含有層中の光触媒の含有量は、5〜80重量%、好ましくは20〜70重量%の範囲で設定することができる。
また、光触媒含有層には上記の光触媒、バインダの他に、界面活性剤を含有させることができる。具体的には、日光ケミカルズ(株)製NIKKOL BL、BC、BO、BBの各シリーズ等の炭化水素系、デュポン社製ZONYL FSN、FSO、旭硝子(株)製サーフロンS−141、145、大日本インキ化学工業(株)製メガファックF−141、144、ネオス(株)製フタージェントF−200、F251、ダイキン工業(株)製ユニダインDS−401、402、スリーエム(株)製フロラードFC−170、176等のフッ素系あるいはシリコーン系の非イオン界面活性剤を挙げることができ、また、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤を用いることもできる。
さらに、光触媒含有層には上記の界面活性剤の他にも、ポリビニルアルコール、不飽和ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ジアリルフタレート、エチレンプロピレンジエンモノマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリベンズイミダゾール、ポリアクリルニトリル、エピクロルヒドリン、ポリサルファイド、ポリイソプレン等のオリゴマー、ポリマー等を含有させることができる。
さらに、光触媒含有層には上記の光触媒、バインダ、界面活性剤のほかに、塩化鉄、硝酸銅、酸化錫、酢酸銀等の、金属塩、金属酸化物や、金、銀、銅、鉄等金属微粒子や、トリアゾールのような紫外線吸収色素を含有させることができる。
B.パターン形成体
次に、本発明のパターン形成体について説明する。本発明のパターン形成体は、層構成により、2つの実施態様がある。以下、それぞれの態様ごとに詳しく説明する。
1.第1実施態様
まず、本発明の第1実施態様におけるパターン形成体について説明する。本実施態様のパターン形成体は、基材と、上記基材上に形成され、エネルギー照射に伴う上記光触媒の作用により特性が変化する上記光触媒含有層とを有し、上記光触媒含有層の特性がパターン状に変化した特性変化パターンを有することを特徴とするものである。
本実施態様のパターン形成体は、例えば図1に示すように、基材1と、その基材1上に形成され、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により特性が変化する光触媒含有層2とを有するものであり、光触媒含有層2に、特性が変化した特性変化パターン3が形成されているものである。
本実施態様によれば、上記光触媒含有層がエネルギー照射に伴う光触媒の作用により特性が変化するものであることから、光触媒含有層にパターン状にエネルギーを照射することにより、複雑な工程等を経ることなく上記特性変化パターンが形成されたものとすることができる。
従来、上述したようなエネルギー照射に伴う光触媒の作用を利用して特性変化パターンを形成する際、光触媒の活性が低く、長時間エネルギーが照射された場合には、エネルギーの回りこみ等によって、パターンが太ってしまい、高精細なパターンが形成することができないことがあった。しかしながら、本実施態様においては、光触媒含有層中の光触媒の活性が高いことから、短時間で効率よく高精細に特性変化パターンを形成することができる。したがって、特性変化パターンのパターンが太ってしまうこと等なく、高精細な特性変化パターンが形成された高品質なパターン形成体とすることができるのである。
以下、本実施態様のパターン形成体について、各構成ごとに詳しく説明する。
a.光触媒含有層
まず、本実施態様に用いられる光触媒含有層について説明する。本実施態様に用いられる光触媒含有層は、上述した「A.光触媒含有層」の項で説明した光触媒含有層が基材上に形成されたものであって、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により特性が変化するものである。また光触媒含有層表面には、特性がパターン状に変化した特性変化パターンが形成されている。
ここで、上記エネルギー照射に伴う光触媒の作用により特性が変化するとは、光触媒含有層にエネルギー照射がされた際、光触媒の作用により発生した活性酸素種等により表面の有機基が分解または変性等され、表面の特性が変化することをいう。なお本実施態様における光触媒含有層の特性変化の種類は、特に限定されるものではない。例えば光触媒含有層の表面に存在する有機基が分解または変性等されて濡れ性が変化するもの等であってもよく、また光触媒含有層表面の接着性が変化するもの等であってもよい。
本実施態様においては上記の中でも特に光触媒含有層が、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により、表面の液体との接触角が低下する層であることが好ましい。これにより、特性変化パターンとそれ以外の部分との濡れ性の差を利用して、特性変化パターンに沿って高精細に機能性部を形成可能なものとすることができるからである。
このようにエネルギー照射に伴う光触媒の作用により特性が変化する光触媒含有層は、上述した光触媒含有層のバインダとして、光触媒の作用により特性が変化する材料を用いたもの等とすることができる。このようなバインダとしては、バインダの主骨格が上記の光触媒の光励起により分解されないような高い結合エネルギーを有するものが好ましく、例えば特開2000−249821号公報に記載されているフルオロアルキル基を有するオルガノポリシロキサン等を用いることができる。
また、上記特性変化パターンの形成方法としては、例えば図2に示すように、上記光触媒含有層2に例えばフォトマスク11等を用いてエネルギー12をパターン状に照射し(図2(a))、光触媒含有層2の特性を変化させて特性変化パターン3を形成する方法等が挙げられる(図2(b))。
ここで、本実施態様でいうエネルギー照射(露光)とは、光触媒含有層表面の特性を変化させることが可能ないかなるエネルギー線の照射をも含む概念であり、可視光の照射に限定されるものではない。
通常このようなエネルギー照射に用いられる光の波長は、400nm以下の範囲、好ましくは150nm以上380nm以下の範囲から設定される。これは、上述したように光触媒含有層に用いられる好ましい光触媒が二酸化チタンであり、この二酸化チタンにより光触媒作用を活性化させるエネルギーとして、上述した波長の光が好ましいからである。
このようなエネルギー照射に用いることができる光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマランプ、その他種々の光源を挙げることができる。また、上述したような光源を用い、フォトマスクを介したパターン照射により行う方法の他、エキシマ、YAG等のレーザを用いてパターン状に描画照射する方法を用いることも可能である。
また、上記エネルギーの照射方向は、後述する基材が透明である場合は、基材側からであってもよく、また光触媒含有層側からであってもよい。一方、基材が不透明な場合は、光触媒含有層側からエネルギー照射を行う必要がある。
なお、上記特性変化パターン形成に際してのエネルギーの照射量は、光触媒含有層表面の特性の変化が行われるのに必要な照射量とする。なお、本実施態様においては、上記光触媒の活性が高いことから、短時間で上記特性変化パターンを形成することができるのである。
またこの際、光触媒含有層を加熱しながらエネルギー照射することにより、より感度を上昇させることが可能となり、効率的な特性の変化を行うことができる点で好ましい。具体的には30℃〜80℃の範囲内で加熱することが好ましい。
b.基材
次に、本実施態様のパターン形成体に用いられる基材について説明する。本実施態様に用いられる基材は、パターン形成体の用途や、上記エネルギーの照射方向等により適宜選択される。このような基材として具体的には、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材等を挙げることができる。また、基材は、必要に応じてアルカリ溶出防止用やガスバリア性付与その他の目的の表面処理を施したものであってもよい。
またさらに、基材表面と上記光触媒含有層との密着性を向上させるために、基材上にアンカー層が形成されていてもよい。このようなアンカー層としては、例えば、シラン系、チタン系のカップリング剤等を挙げることができる。
c.パターン形成体
本実施態様のパターン形成体は、上記基材および光触媒含有層を有するものであれば、特に限定されるものではなく、必要に応じて、例えば遮光部等、適宜有していてもよい。
2.第2実施態様
次に、本発明のパターン形成体の第2実施態様について説明する。本発明のパターン形成体の第2実施態様は、基材と、上記基材上に形成された上記光触媒含有層と、上記光触媒含有層上に形成され、エネルギー照射に伴う上記光触媒の作用により特性が変化する特性変化層とを有し、上記特性変化層の特性がパターン状に変化した特性変化パターンを有することを特徴とするものである。
本実施態様のパターン形成体は、例えば図3に示すように、基材1と、その基材1上に形成された光触媒含有層2と、光触媒含有層2上に形成された特性変化層4とを有し、上記特性変化層4には、特性がパターン状に変化した特性変化パターン3が形成されているものである。
本実施態様によれば、上記光触媒含有層が形成されていることから、上記光触媒含有層中の光触媒の作用によって、特性変化層の特性を変化させることができ、複雑な工程等を経ることなく、容易に特性変化パターンが形成されたものとすることができる。
また上述したように、光触媒含有層中の光触媒の触媒活性が低い場合には、パターンが太ってしまい、上記特性変化パターンのような高精細なパターンを形成することができない場合があった。しかしながら、本実施態様においては、光触媒含有層中の光触媒の活性が高いことから、短時間で効率よく高精細に特性変化パターンが形成されたものとすることができる。したがって、高精細な特性変化パターンを有する高品質なパターン形成体とすることができるのである。
以下、本実施態様のパターン形成体に用いられる特性変化層について説明する。なお、本実施態様に用いられる光触媒含有層については、「A.光触媒含有層」の項で説明したものと同様であり、基材については、上述した第1実施態様で用いられるものと同様であるので、ここでの詳しい説明は省略する。
a.特性変化層
本実施態様に用いられる特性変化層としては、上記光触媒含有層上に形成され、エネルギー照射に伴う上記光触媒の作用により特性が変化するものであって、特性がパターン状に変化した特性変化パターンを有するものである。
ここで、上記エネルギー照射に伴う光触媒の作用により特性が変化するとは、エネルギー照射がされた際、光触媒含有層中の光触媒の作用により発生した活性酸素種等により表面の有機基が分解または変性等され、表面の特性が変化することをいう。なお本実施態様における特性変化層の特性変化の種類は、特に限定されるものではない。例えば特性変化層の表面に存在する有機基が分解または変性等されて濡れ性が変化するもの等であってもよく、また特性変化層表面の接着性が変化するもの等であってもよい。
本実施態様においては上記の中でも特に特性変化層が、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により、表面の液体との接触角が低下する層であることが好ましい。これにより、特性変化パターンとそれ以外の部分との濡れ性の差を利用して、特性変化パターンに沿って高精細に機能性部を形成可能なものとすることができるからである。
このような特性変化層としては、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により特性が変化する層であれば、特に限定されるものではなく、例えば第1実施態様の光触媒含有層中のバインダと同様の材料で形成された層とすることができる。
また、上記特性変化パターンの形成方法としては、上記光触媒含有層に、所定の方向からパターン状にエネルギーを照射することにより行うことができる。このような特性変化パターンの形成に用いられるエネルギーや、エネルギーの照射方法等については、上述した第1実施態様と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
b.パターン形成体
本実施態様のパターン形成体は、上記基材、光触媒含有層、および特性変化層を有するものであれば、特に限定されるものではなく、必要に応じて、例えば遮光部等、適宜有していてもよい。
C.光触媒含有層側基板
次に、本発明の光触媒含有層側基板について説明する。本発明の光触媒含有層側基板は、対向して配置される対向基板に、エネルギー照射に伴う光触媒の作用を及ぼして、特性の変化した特性変化パターンを形成するために用いられる光触媒含有層側基板であって、基体と、上記基体上に形成された上記光触媒含有層とを有することを特徴とするものである。
本発明の光触媒含有層側基板は、例えば図4に示すように、基体5と、その基体5上に形成された光触媒含有層2とを有するものである。本発明の光触媒含有層側基板は、例えば図5に示すように、活性酸素種等によって表面の有機基が分解や変性等されて特性が変化する対向基板7と、光触媒含有層側基板6の光触媒含有層2とが対向するように配置されて用いられるものであり(図5(a))、この状態で所定の方向からフォトマスク11等を用いてエネルギー12を照射することにより、対向基板7の特性がパターン状に変化した特性変化パターン3を形成するものである(図5(b))。
従来、上記光触媒含有層側基板における光触媒の活性が低い場合には、エネルギーを長時間照射する必要があり、エネルギーの回りこみ等により、高精細なパターンが形成できない、という問題があった。しかしながら、本発明においては、上述したように、上記光触媒含有層中の光触媒の活性が高く、活性酸素種の生成効率が高いことから、短時間で対向基板の特性を変化させることが可能であり、高精細なパターンを形成可能な光触媒含有層側基板とすることができるのである。
以下、本発明に用いられる基体について説明する。なお、上記光触媒含有層としては、「A.光触媒含有層」の項で説明したものと同様であるので、ここでの詳しい説明は省略する。
a.基体
本発明に用いられる基体について説明する。本発明に用いられる基体としては、上記光触媒含有層を形成可能なものであれば、特に限定されるものではなく、可撓性を有するもの、例えば樹脂製フィルム等であってもよいし、可撓性を有さないもの、例えばガラス基板等であってもよい。これは、エネルギー照射方法により適宜選択される。また、上記基体のエネルギー透過性は、対向基板のパターニングの際に照射されるエネルギーの照射方向により適宜選択される。
なお、基体表面と光触媒含有層との密着性を向上させるため、また光触媒の作用による基体の劣化を防ぐために基体上に中間層を形成するようにしてもよい。このような中間層としては、シラン系、チタン系のカップリング剤、反応性スパッタ法やCVD法等により作製したシリカ膜等が挙げられる。
b.光触媒含有層側基板
次に、本発明の光触媒含有層側基板について説明する。本発明の光触媒含有層側基板は、上述した基体および光触媒含有層を有するものであれば特に限定されるものではない。例えば上記光触媒含有層上や基体上に遮光部や、その遮光部上にプライマー層等が形成されているもの等であってもよい。
また、本発明に用いられる対向基板としては、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により特性が変化するものであれば、特に限定されるものではない。例えばエネルギー照射に伴う光触媒により特性が変化する樹脂層のみからなるものであってもよく、また例えば基材上に特性が変化する特性変化層等が形成されたもの等であってもよい。
なお、上記特性変化の種類は、特に限定されるものではなく、例えば特性変化層等の表面に存在する有機基が分解または変性等されて濡れ性が変化するもの等であってもよく、また特性変化層等の表面の接着性が変化するもの等であってもよい。
このような対向基板としては、例えば上述した「B.パターン形成体」の第2実施態様で説明した特性変化層等を有するものとすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
ここで、本発明の光触媒含有層側基板は、上述したようにエネルギー照射に伴う光触媒の作用により分解または変性等される有機基を含有する対向基板等と対向させて用いられるものであるが、この際、光触媒含有層側基板は、実質的に光触媒の作用が対向基板等の表面に及ぶような状態で配置されて用いられる。この場合、実際に物理的に接触している状態の他、所定の間隔を隔てて配置されることが好ましく、間隙をおいて配置される場合には、200μm以下とされることが好ましい。
本発明においてこのような間隙は、パターン精度が極めて良好であり、光触媒の感度も高く、対向基板等の特性変化の効率が良好である点を考慮すると特に0.2μm〜10μmの範囲内、好ましくは1μm〜5μmの範囲内とすることが好ましい。このような間隙の範囲は、特に間隙を高い精度で制御することが可能である小面積の対向基板等に対して特に有効である。
一方、例えば300mm×300mm以上といった大面積の対向基板等に対して処理を行う場合は、接触することなく、かつ上述したような微細な間隙を光触媒含有層側基板と対向基板等との間に形成することは極めて困難である。したがって、対向基板等が比較的大面積である場合は、上記間隙は、10〜100μmの範囲内、特に50〜75μmの範囲内とすることが好ましい。間隙をこのような範囲内とすることにより、パターンがぼやける等のパターン精度の低下の問題や、光触媒の感度が悪化して特性変化の効率が悪化する等の問題が生じることなく、さらに対向基板上の特性変化等にムラが発生しないといった効果を有するからである。
このように、本発明の光触媒含有層側基板が比較的大面積の対向基板等を露光する際に用いられる場合には、エネルギー照射装置内の光触媒含有層側基板と対向基板等との位置決め装置における間隙の設定を、10μm〜200μmの範囲内、特に25μm〜75μmの範囲内に設定することが好ましい。設定値をこのような範囲内とすることにより、パターン精度の大幅な低下や光触媒の感度の大幅な悪化を招くことなく、かつ光触媒含有層側基板と対向基板等とが接触することなく配置することが可能となるからである。
このように光触媒含有層側基板と対向基板等の表面とを所定の間隔で離して配置することにより、酸素と水および光触媒作用により生じた活性酸素種が脱着しやすくなる。すなわち、上記範囲より光触媒含有層側基板と対向基板等との間隔を狭くした場合は、上記活性酸素種の脱着がしにくくなり、結果的に特性変化速度を遅くしてしまう可能性があることから好ましくない。また、上記範囲より間隔を離して配置した場合は、生じた活性酸素種が対向基板に届き難くなり、この場合も特性変化の速度を遅くしてしまう可能性があることから好ましくない。
このような配置状態は、少なくともエネルギー照射の間だけ維持されればよい。
また、上記光触媒含有層側基板を用いたパターニングの際に、照射されるエネルギーとしては、上述した「B.パターン形成体」の第1実施態様で説明した特性変化パターンの形成に用いられるエネルギーと同様とすることができる。
D.光触媒含有層の製造方法
次に、本発明の光触媒含有層の製造方法について説明する。本発明の光触媒含有層の製造方法は、少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層に、所定の光源から、紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定した際、上記光源から照射された積算エネルギー量が所定の値となる時の、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が上記光触媒1g当たり1.0×1018スピン以上である上記光触媒含有層のみを選択する検査工程を有することを特徴とする方法である。
本発明によれば、上記検査工程において、上記光源から紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定した際、上記光源から照射された積算エネルギー量が所定の値となった際の、光触媒1g当たりのヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が、所定の値以上となる光触媒含有層のみが選択されて製造される。したがって、本発明により製造された光触媒含有層は、光触媒含有層中に含有される光触媒の活性が高く、短時間での活性酸素種の生成効率が高いものとすることができる。そのため、本発明により製造された光触媒含有層を用いることにより、短時間で効率よく、有機物の分解や変性等を行うことができ、本発明の光触媒含有層を、例えば有機物からなる層のパターニング等、種々の用途に用いることができるのである。
以下、本発明における検査工程について説明する。
1.検査工程
本発明における検査工程は、少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層に、上記光源から紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定し、上記光源から照射された積算エネルギー量が所定の値となった際の、上記光触媒1g当たりのヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が、所定の値以上となる上記光触媒含有層のみを選択する工程である。
本工程においては、照度550ルクスの高圧水銀ランプから、紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定した際、上記高圧水銀ランプから照射される積算エネルギー量が2000mJ/mとなった際に、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が上記光触媒1g当たり1.0×1018スピン以上、中でも5.0×1018スピン以上である光触媒含有層を選択することが好ましい。これにより、光触媒含有層中での光触媒の活性が高いものであるといえ、短時間で効率よく有機物の分解等を行うことができる光触媒含有層とすることができるからである。
また、上記電子スピンの濃度が上記値以上となるのが、上記光源から照射された積算エネルギー量が2000mJ/m以下、中でも1500mJ/m以下、特に1000mJ/m以下となる時であるものを選択することが好ましい。これにより、より少ないエネルギー量で光触媒が活性化される光触媒含有層を選択することができ、有機物の分解や変性等に要する時間を短縮できるからである。
ここで、上記電子スピンの濃度の算出方法や測定に用いられる高圧水銀ランプについては、上述した「A.光触媒含有層」の項で説明した方法と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
また、本工程においては、製造された光触媒含有層をそのまま電子スピン共鳴測定装置で測定することが可能であれば、そのまま測定してもよいが、例えば製造された光触媒含有層の一部を切り取り、測定を行ってもよい。また試験用の光触媒含有層を製品用の光触媒含有層と同条件で同時に製造しておき、この試験用の光触媒含有層を検査することにより、製品用の光触媒含有層の選別を行ってもよい。なお、本工程は、製造された全ての光触媒含有層に対して行われてもよく、また所定の枚数ごとに行われるものであってもよい。
2.その他
本発明における光触媒含有層の製造方法においては、上記検査工程だけでなく、例えば光触媒含有層を形成する光触媒含有層形成工程等を有していてもよい。なお、この場合には、上記検査工程は、上記光触媒含有層形成工程後、行われることとなる。
また、本発明により製造された光触媒含有層は、例えば「B.パターン形成体」の項で説明したパターン形成体や、「C.光触媒含有層側基板」で説明した光触媒含有層側基板に用いられることとなる。
E.パターン形成体の製造方法
次に、本発明のパターン形成体の製造方法について説明する。本発明は、対向基板と、基体、および上記基体上に形成され、少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層を有する光触媒含有層側基板とを対向させて配置し、パターン状にエネルギー照射することにより、上記対向基板上に特性の変化した特性変化パターンを形成してパターン形成体を製造するパターン形成体の製造方法であって、上記光触媒含有層に、所定の光源から、紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定した際、上記光源から照射される積算エネルギー量が所定の値となる時の、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が上記光触媒1g当たり1.0×1018スピン以上である上記光触媒含有層側基板のみを選択する検査工程を有することを特徴とする方法である。
本発明のパターン形成体の製造方法は、例えば図5に示すように、基体5、およびその基体5上に形成された光触媒含有層2を有する光触媒含有層側基板6の光触媒含有層2と、活性酸素種等によって表面の有機基が分解や変性等されて特性が変化する対向基板7とを対向させて配置し、所定の方向からフォトマスク11等を用いてエネルギー12を照射することにより(図5(a))、対向基板7の特性をパターン状に変化させて、特性変化パターン3を有するパターン形成体8を製造する方法である(図5(b))。また本発明においては、上記光触媒含有層に、上記光源から紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定し、上記光源から照射された積算エネルギー量が所定値となる時の電子スピンの濃度が所定の値以上となる上記光触媒含有層側基板のみを選択する検査工程を有している。
本発明によれば、上記検査工程において、光触媒含有層の電子スピン共鳴スペクトルを所定の条件で測定した際の、上記光触媒1g当たりのヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が、一定以上となる光触媒含有層側基板のみが選択される。したがって、本発明によれば、活性が高く、短時間で効率よく、有機物の分解や変性等を行うことが可能な光触媒含有層側基板のみを用いて、短時間で効率よくパターン形成体の製造を行うことができ、高精細な特性変化パターンを有するパターン形成体を製造することができる。また上記光触媒含有層側基板は、通常、繰り返し使用されることとなることから、上記検査工程を行うことにより、経時により劣化した光触媒含有層側基板等を廃棄することができ、活性の高い光触媒含有層側基板のみを用いてパターン形成体を製造することができる、という利点も有する。以下、本発明における検査工程について説明する。
1.検査工程
本発明における検査工程は、少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層に、上記光源より紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定し、上記光源から照射された積算エネルギー量が上記値となる時の、上記光触媒1g当たりのヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が、所定の値以上となる部分を含む上記光触媒含有層のみを選択する工程である。
本発明においては、照度550ルクスの高圧水銀ランプから、紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定した際、上記高圧水銀ランプから照射された積算エネルギー量が2000mJ/mとなった際に、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が上記光触媒1g当たり1.0×1018スピン以上、中でも5.0×1018スピン以上である光触媒含有層を有する光触媒含有層側基板を選択することが好ましい。これにより、光触媒含有層内の光触媒の活性が高いものであるといえ、短時間で効率よく対向基板の特性を変化させることが可能な光触媒含有層側基板とすることができるからである。
また、上記電子スピンの濃度が上記値以上となるのが、上記光源から照射された積算エネルギー量が2000mJ/m以下、中でも1500mJ/m以下、特に1000mJ/m以下となる時であるものを選択することが好ましい。これにより、より少ないエネルギー量で光触媒が活性化される光触媒含有層を選択することができ、有機物の分解や変性等に要する時間を短縮できるからである。
ここで、上記電子スピンの濃度の算出方法や測定に用いられる高圧水銀ランプについては、上述した「A.光触媒含有層」の項で説明した方法と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
また、本工程においては、光触媒含有層をそのまま電子スピン共鳴測定装置で測定することが可能であれば、そのまま測定してもよいが、例えば光触媒含有層の一部を切り取り、測定を行ってもよい。また試験用の光触媒含有層側基板を、パターン形成に用いる光触媒含有層側基板と同条件で同時に製造しておき、この試験用の光触媒含有層側基板の光触媒含有層を検査することにより、パターン形成に用いる光触媒含有層側基板の選別を行ってもよい。なお、本工程は、パターン形成体の製造に用いる全ての光触媒含有層側基板に対して行われるものであってもよく、また抜き取りで行われるものであってもよい。
2.その他
本発明におけるパターン形成体の製造方法においては、上記検査工程だけでなく、例えば光触媒含有層側基板を形成する光触媒含有層側基板形成工程や、光触媒含有層側基板と対向基板とを対向させて配置し、パターン状にエネルギーを照射するエネルギー照射工程等を有していてもよい。なお、この場合、上記検査工程は、上記光触媒含有層側基板形成工程直後に行われるものであってもよく、また例えば上記エネルギー照射工程を行う直前に行われるもの等であってもよい。また、例えば保管されている光触媒含有層側基板に対して、定期的に上記検査工程が行われるものであってもよい。
なお、本発明に用いられる光触媒含有層は、例えば「C.光触媒含有層側基板」で説明した光触媒含有層側基板と同様とすることができ、上記エネルギー照射工程についても「C.光触媒含有層側基板」で説明したエネルギー照射方法と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。また、本発明に用いられる対向基板についても、例えば「C.光触媒含有層側基板」で説明した光触媒含有層側基板と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
二酸化チタンゾル液(商品名STK−01、石原産業社製)を、洗浄済みの無アルカリガラス基板上にスピンコーティング法によりコートし、室温下で3分間乾燥させた。その後、ホットプレート上にコーティング物を移し、室温から除々に150℃まで温度を上げ、150℃に達してから1時間加熱乾燥させた。
乾燥させた膜を、純水を満たしたガラス容器中に1分間浸漬した後、取り出し、純水で洗浄し、150℃ホットプレート上でさらに1時間加熱乾燥させ、光触媒含有層とした。
本光触媒含有層を、液体窒素を用いた77Kの低温下、高圧水銀ランプにより紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトル測定を行い、積算エネルギー量2000mJ/mの紫外線照射に対するヒドロキシラジカル由来の電子スピン濃度を、書籍(電子スピン共鳴;株式会社講談社1991年発行)記載の方法に従って求めたところ、光触媒固形分1gあたり6.6×1018スピンであった。
[実施例2]
二酸化チタンゾル液(商品名STK−01、石原産業社製)0.5gに、濡れ性変化特性を付与するために、フルオロアルキルシラン0.005gを混合し、実施例1と同様にして、光触媒含有層を形成した。
本光触媒含有層を、液体窒素を用いた77Kの低温下、高圧水銀ランプにより紫外線を照射しながら、実施例1と同様にして電子スピン共鳴スペクトル測定を行った。この場合、積算エネルギー量2000mJ/mの紫外線照射に対するヒドロキシラジカル由来の電子スピン濃度を、書籍(電子スピン共鳴;株式会社講談社1991年発行)記載の方法に従って求めたところ、光触媒固形分1gあたり2.4×1018スピンであった。実施例1に比べ、濡れ性変化特性付与成分添加による諸反応により活性種の損失はあったものの、電子スピン共鳴スペクトル測定により、紫外線の一定照射量に対するラジカル発生効率を求めることができた。
上記光触媒含有層のエネルギー照射量に対するトルエン接触角の低下度合いを調査した結果、初期50°(撥トルエン性)が、10°(親トルエン性)に変化するまでの最低露光量は、約2000mJ/mであり、光触媒体として、高い感度(光触媒活性)を有することが分かった。
[比較例]
純水洗浄および純水洗浄後の乾燥を行わないこと以外は、全て実施例2と同様にして光触媒含有層を形成した。同様に電子スピン共鳴スペクトル測定を行った結果、積算エネルギー量2000mJ/mの紫外線照射に対するヒドロキシラジカル由来の電子スピン濃度は、光触媒固形分1g当たり5.4×1017スピンであり、洗浄しないことで、求める活性種の生成が抑制されてしまうことが分かった。
実施例2と同様にして、接触角測定による感度を調査したところ、接触角変化に要する最低露光量は、約3000mJ/mであり、上記光触媒含有層が低感度(低光触媒活性)であることが確認された。
本発明のパターン形成体の一例を示す概略断面図である。 本発明のパターン形成体の製造方法の一例を示す工程図である。 本発明のパターン形成体の一例を示す概略断面図である。 本発明の光触媒含有層側基板の一例を示す概略断面図である。 本発明のパターン形成体の製造方法の一例を示す工程図である。
符号の説明
1 …基材
2 …光触媒含有層
3 …特性変化パターン
4 …特性変化層
5 …基体
6 …光触媒含有層側基板
7 …対向基板
8 …パターン形成体

Claims (7)

  1. 少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層であって、照度550ルクスの高圧水銀ランプから、紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定した際、前記高圧水銀ランプから照射された積算エネルギー量が2000mJ/mとなる時の、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が前記光触媒1g当たり1.0×1018スピン以上であることを特徴とする光触媒含有層。
  2. 前記光触媒が、少なくとも二酸化チタンを含むことを特徴とする請求項1に記載の光触媒含有層。
  3. 基材と、前記基材上に形成され、エネルギー照射に伴う前記光触媒の作用により特性が変化する請求項1または請求項2に記載の光触媒含有層とを有し、前記光触媒含有層の特性がパターン状に変化した特性変化パターンを有することを特徴とするパターン形成体。
  4. 基材と、前記基材上に形成された請求項1または請求項2に記載の光触媒含有層と、前記光触媒含有層上に形成され、エネルギー照射に伴う前記光触媒の作用により特性が変化する特性変化層とを有し、前記特性変化層の特性がパターン状に変化した特性変化パターンを有することを特徴とするパターン形成体。
  5. 対向して配置される対向基板に、エネルギー照射に伴う光触媒の作用を及ぼして、特性の変化した特性変化パターンを形成するために用いられる光触媒含有層側基板であって、基体と、前記基体上に形成された請求項1または請求項2に記載の光触媒含有層とを有することを特徴とする光触媒含有層側基板。
  6. 少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層に、照度550ルクスの高圧水銀ランプから、紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定した際、前記高圧水銀ランプから照射された積算エネルギー量が2000mJ/mとなる時の、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が前記光触媒1g当たり1.0×1018スピン以上である前記光触媒含有層のみを選択する検査工程を有することを特徴とする光触媒含有層の製造方法。
  7. 対向基板と、基体、および前記基体上に形成され、少なくとも光触媒を含有する光触媒含有層を有する光触媒含有層側基板とを対向させて配置し、パターン状にエネルギー照射することにより、前記対向基板上に特性の変化した特性変化パターンを形成してパターン形成体を製造するパターン形成体の製造方法であって、
    前記光触媒含有層に、照度550ルクスの高圧水銀ランプから、紫外線を照射しながら電子スピン共鳴スペクトルを測定した際、前記高圧水銀ランプから照射される積算エネルギー量が2000mJ/mとなる時の、ヒドロキシラジカル由来の電子スピンの濃度が前記光触媒1g当たり1.0×1018スピン以上である前記光触媒含有層側基板のみを選択する検査工程を有することを特徴とするパターン形成体の製造方法。
JP2005230099A 2005-08-08 2005-08-08 光触媒含有層の製造方法 Expired - Fee Related JP4694300B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005230099A JP4694300B2 (ja) 2005-08-08 2005-08-08 光触媒含有層の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005230099A JP4694300B2 (ja) 2005-08-08 2005-08-08 光触媒含有層の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007044597A true JP2007044597A (ja) 2007-02-22
JP4694300B2 JP4694300B2 (ja) 2011-06-08

Family

ID=37847903

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005230099A Expired - Fee Related JP4694300B2 (ja) 2005-08-08 2005-08-08 光触媒含有層の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4694300B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009148700A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Sumitomo Chemical Co Ltd 酸化タングステン光触媒体の製造方法
JP2009148701A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Sumitomo Chemical Co Ltd 酸化タングステン光触媒体の製造方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11114428A (ja) * 1997-10-15 1999-04-27 Toto Ltd 光触媒被膜形成用表面処理剤及びこの表面処理剤を用いた光触媒被膜の形成方法
JP2001249219A (ja) * 2000-03-06 2001-09-14 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタの製造方法
JP2002331225A (ja) * 2000-01-31 2002-11-19 Kankyo Device Kenkyusho:Kk 可視光応答材料及びその製造方法
JP2003068452A (ja) * 2001-08-24 2003-03-07 Dainippon Printing Co Ltd 光分解性染料を用いたel素子
JP2004069918A (ja) * 2002-08-05 2004-03-04 Dainippon Printing Co Ltd パターン形成体の製造方法
JP2006272146A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Dainippon Printing Co Ltd 光触媒組成物および光触媒含有層
JP2007044596A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Dainippon Printing Co Ltd 光触媒含有層

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11114428A (ja) * 1997-10-15 1999-04-27 Toto Ltd 光触媒被膜形成用表面処理剤及びこの表面処理剤を用いた光触媒被膜の形成方法
JP2002331225A (ja) * 2000-01-31 2002-11-19 Kankyo Device Kenkyusho:Kk 可視光応答材料及びその製造方法
JP2001249219A (ja) * 2000-03-06 2001-09-14 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタの製造方法
JP2003068452A (ja) * 2001-08-24 2003-03-07 Dainippon Printing Co Ltd 光分解性染料を用いたel素子
JP2004069918A (ja) * 2002-08-05 2004-03-04 Dainippon Printing Co Ltd パターン形成体の製造方法
JP2006272146A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Dainippon Printing Co Ltd 光触媒組成物および光触媒含有層
JP2007044596A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Dainippon Printing Co Ltd 光触媒含有層

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009148700A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Sumitomo Chemical Co Ltd 酸化タングステン光触媒体の製造方法
JP2009148701A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Sumitomo Chemical Co Ltd 酸化タングステン光触媒体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4694300B2 (ja) 2011-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4526029B2 (ja) 光触媒組成物および光触媒含有層
KR100935629B1 (ko) 패턴 형성체의 제조 방법 및 그것에 사용하는 포토마스크
JP4201162B2 (ja) パターン形成体の製造方法およびそれに用いるフォトマスク
JP4383095B2 (ja) パターン形成体の製造方法
JP4201175B2 (ja) パターン形成体の製造方法
JP4256124B2 (ja) パターン形成体の製造方法
JP4694300B2 (ja) 光触媒含有層の製造方法
JP4459829B2 (ja) パターン形成体およびその製造方法
JP4560324B2 (ja) パターン形成体の製造方法
JP4601459B2 (ja) 露光用マスクおよびその製造方法
JP4765530B2 (ja) パターン形成体の製造方法
JP2007044596A (ja) 光触媒含有層
JP2005186005A (ja) 光触媒含有層基板およびパターン形成体の製造方法
JP4779496B2 (ja) 酸化チタン含有層の製造方法
JP4324355B2 (ja) パターン形成体の製造方法
JP4752392B2 (ja) パターン形成体の製造方法
JP2008224781A (ja) 光触媒リソグラフィ法およびそれに用いるテンプレート
JP4641774B2 (ja) パターン形成体の製造方法
JP4873003B2 (ja) パターン形成体の製造方法
JP2005148321A (ja) パターン形成体およびその製造方法
JP2006162754A (ja) パターン形成体およびその製造方法
JP4951863B2 (ja) 光触媒含有層付基板、およびその製造方法
JP2007095828A (ja) パターン形成体
JP4849162B2 (ja) パターン形成体の製造方法
JP4788750B2 (ja) パターン形成体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080416

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101019

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110201

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110223

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees