JP2007043813A - ステータ用の分割ステータコア - Google Patents
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Abstract
【課題】 エッジワイズ巻きで巻回される電線の倒れを防止する構造を有するステータ用の分割ステータコアを提供する。
【解決手段】 電線が巻回されるティース部11に絶縁部材20が取り付けられており、当該絶縁部材20の周りにエッジワイズ巻きで長四角形断面の電線Wが巻回される、ステータ用の分割ステータコア10であって、前記絶縁部材20は、ティース部11を取り囲むように配置されていると共に電線が巻回される巻回部21と、当該巻回部21の側端に巻回部21よりも高く形成されたリブ部22とを有し、前記リブ部22には、前記巻回部21に巻回される電線Wの導入部分を収める逃げ溝22aが形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 電線が巻回されるティース部11に絶縁部材20が取り付けられており、当該絶縁部材20の周りにエッジワイズ巻きで長四角形断面の電線Wが巻回される、ステータ用の分割ステータコア10であって、前記絶縁部材20は、ティース部11を取り囲むように配置されていると共に電線が巻回される巻回部21と、当該巻回部21の側端に巻回部21よりも高く形成されたリブ部22とを有し、前記リブ部22には、前記巻回部21に巻回される電線Wの導入部分を収める逃げ溝22aが形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、ステータ用の分割ステータコアの構造に関するものである。
モータ等のコイルとしては、長方形断面の電線がエッジワイズ巻きで巻回されたものがある(特許文献1参照)。エッジワイズ巻きでは、長方形断面の電線を、幅の狭い側面が巻線内周面になるように巻回する。巻線機を用いて巻回する場合は、まず、コアおよび絶縁キャップなどの電線が巻きつけられる部材をクランプし、その後、電線の巻回開始部分を所定位置に固定して、巻回を行う。
ところが、このようにしてエッジワイズ巻きを行うと、1ターン目から2ターン目に移り電線のレーンが移動するときに電線が倒れやすい。電線が倒れると、所定の位置に巻線を形成できなくなり、巻線の密度(占積率)が低下する。
特開2003−168614号公報
このような問題点に鑑み、本発明は、エッジワイズ巻きで巻回される電線の倒れを防止する構造を有するステータ用の分割ステータコアを提供することを課題とする。
上記目的は、下記に記載の発明により達成される。
(1)電線が巻回されるティース部に絶縁部材が取り付けられており、当該絶縁部材の周りにエッジワイズ巻きで長四角形断面の電線が巻回される、ステータ用の分割ステータコアであって、前記絶縁部材は、ティース部を取り囲むように配置されていると共に電線が巻回される巻回部と、当該巻回部の側端に巻回部よりも高く形成されたリブ部とを有し、前記リブ部には、前記巻回部に巻回される電線の導入部分を収める逃げ溝が形成されていることを特徴とする。
(2)電線が巻回されるティース部に絶縁部材が取り付けられており、当該絶縁部材の周りにエッジワイズ巻きで長四角形断面の電線が巻回される、ステータ用の分割ステータコアであって、前記絶縁部材は、ティース部を取り囲むように配置されていると共に電線が巻回される巻回部と、当該巻回部の側端に巻回部よりも高く形成されたリブ部とを有し、前記リブ部は、その巻回部側の表面のうち、電線の導入位置に隣接していると共に電線導入位置の電線巻回方向上流側である所定領域に、前記巻回部に接する内周端から外周端に向けて、前記巻回部と接する側の反対側に傾斜する傾斜面を有していることを特徴とする。
(3)電線が巻回されるティース部に絶縁部材が取り付けられており、当該絶縁部材の周りにエッジワイズ巻きで長四角形断面の電線が巻回される、ステータ用の分割ステータコアであって、前記絶縁部材は、ティース部を取り囲むように配置されていると共に電線が巻回される巻回部と、当該巻回部の側端に巻回部よりも高く形成されたリブ部とを有し、前記巻回部の表面の少なくとも一部に、前記リブ部方向へ傾く表面が形成された断面鋸歯形状の凹凸面を有することを特徴とする。
(4)電線が巻回されるティース部に絶縁部材が取り付けられており、当該絶縁部材の周りにエッジワイズ巻きで長四角形断面の電線が巻回される、ステータ用の分割ステータコアであって、前記絶縁部材は、ティース部を取り囲むように配置されていると共に電線が巻回される巻回部と、当該巻回部の側端に巻回部よりも高く形成されたリブ部とを有し、前記電線は、当該電線の幅広の両側面が相互に平行であると共に幅の狭い両側面のうち少なくとも1つが幅広の側面に対して傾斜しており、巻回内周側に配置された幅の狭い側面と、前記リブ部側に配置された幅広の側面とのなす内角が鈍角となる長四角形断面の電線が巻回されていることを特徴とする。
上記(1)に記載の発明によれば、リブ部に逃げ溝を設けることにより、巻回初めの電線を逃げ溝に嵌合させることができ、電線の1ターン目から2ターン目に移る位置での電線の倒れが防止される。さらに、このような構造とすることにより1ターン目の電線と2ターン目の電線の接触が穏やかになるため、巻線皮膜の損傷を防止することが可能となる。
上記(2)に記載の発明によれば、リブ部に傾斜面を設けることにより、電線をリブ部側へ倒すことができ、電線の周長が短くなることで銅損を低減させることができる。また、電線を倒すことでコイルエンド部の高さを低減することが可能となり、モータをコンパクトにすることが可能となる。さらに、巻線の外周側の伸び量が小さくなるため、皮膜に与える残留応力が低減でき、熱サイクルによる絶縁皮膜の損傷などが発生しにくくなり、絶縁信頼性が向上する。また,電線をステータ外周側に倒すことで、コイルエンド部がステータ内周側に飛び出すことを抑制でき、ロータ組み付け時に電線と接触して絶縁皮膜を損傷させることを未然に防いでいる。
上記(3)に記載の発明によれば、絶縁部材に、巻線がリブ部側に倒れるように傾斜した面を設けることで、電線がリブ部側に倒れ、形状安定性の高い巻線を提供することが可能となる。
上記(4)に記載の発明によれば、電線の幅の狭い側面と幅広の側面とのなす内角が鈍角となる長四角形断面を有する電線を用いることにより、電線にリブ部方向へ倒れる力が作用し、電線のリブ部側の反対方向への倒れを防止できる。
本発明に係る具体的な実施の形態について説明する。
図1は第1実施形態のステータ用の分割ステータコア10を示す斜視図、図2は図1の分割ステータコアに電線を巻き始めた状態を示す斜視図、図3は第1実施形態の分割ステータコアの別の態様を示す斜視図である。
分割ステータコア10は、電線が巻回されるティース部11と、ステータを組み立てたときに両隣りの分割コアと接するバックティース部12とを有する。ティース部11には、これを覆う絶縁キャップ(絶縁部材)20が取り付けられており、電線は実際にはこの絶縁キャップ20に巻回される。
なお、分割ステータコア10は、ケイ素鋼板をパンチングにて所定形状に打ち抜き、得られた所定形状の鋼鈑を所定枚数積層してカシメにより固定したものである。積層鋼板の固定方法としてはカシメの他、種々の方法を用いることができる。そして、分割ステータコアの材料としては、上記材料の他、軟磁気性能の優れた材料を用いることができる。たとえば、純鉄系や鉄系合金の粉末を分割ステータコア形状に固化成形して分割ステータコアを製造することができる。
絶縁キャップ20は、ティース部11の長手方向上側の部材20aと下側の部材20bを組み合わせたものであり、両部材20a,20bでティース部11を上下から挟み込むようにして組み付けられる。
組み付けられた絶縁キャップ20は、電線が巻回される巻回部21と、巻回部21のバックティース部12側に設けられたリブ部22とを有する。本実施形態では、この巻回部21の周りにエッジワイズ巻きで電線が巻回される。なお、エッジワイズ巻きとは、長方形断面の電線を、幅の狭い側面が巻回内周面となるように巻回する方法である。
巻回部21は、電線が直線状態で巻回されるコイル中間部21aと、コイル中間部21aの両端に配置されており、電線が曲げられた状態で巻回されるコイルエンド部(湾曲部)21bとを有する。このような巻回部21のバックティース部12側にリブ部22を設けると、巻回部21に巻回された電線がバックティース部12側に倒れることが防止される。また、リブ部22には、電線の導入部分が収められる逃げ溝22aが形成されている。逃げ溝22aの底面は、リブ部22の外周端から内周側に向かうに連れて溝の深さが徐々に浅くなる斜面になっている。この逃げ溝22aの内周側は、巻回部21のコイル中間部21aと、コイルエンド部21bの境界部に近接する。
このような分割ステータコア10にエッジワイズ巻きで電線Wを巻回する場合は、図2に示されるように、まず電線Wの導入部分Weをリブ部22の逃げ溝22aに収め、この状態で電線Wを絶縁部材20の巻回部21に巻回していく。電線Wを巻回していくと、1ターン目から2ターン目に移るときに、2ターン目の電線Wが導入部分Weと重なる。従来にあっては、電線Wの導入部分Weが段差となることから、この位置で電線Wの倒れが生じやすかった。
たとえば、図12および図13に示されるように、逃げ溝22aが設けられていない従来の分割ステータコア100では、エッジワイズ巻きで巻回される電線Wの導入部分Weを、リブ部22の表面に固定していた。この状態では、電線Wの導入部分Weが2ターン目の電線Wにとって大きな段差になるので、2ターン目の電線Wが倒れやすかった。段差が大きいほど、隣のレーンへの移動の始まる位置がより上流側になってレーン移動区間(隣のレーンに移動が完了するまでの電線伸延方向の長さ)が長くなり、電線Wがより倒れやすくなると考えられる。また、実施形態の分割ステータコア10や、ここで説明した従来の分割ステータコア100のように、巻回部21がいわゆる長円形のものでは、電線Wが直線状で巻回されるコイル中間部21aよりも、電線Wが曲がった状態で巻回されるコイルエンド部21bでレーン移動が行われた場合に電線Wの倒れがより生じやすいところ、レーン移動区間が長くなると、コイルエンド部21bでレーン移動することになりやすく、電線Wの倒れが生じやすくなる。
この点、本実施形態の分割ステータコア10では、電線Wの導入部分Weは逃げ溝22aに収められるため、その分、段差が低くなっている。このように、段差が低いと、2ターン目の電線Wが導入部分Weに重なっても、電線Wの倒れが防止される。倒れが防止されると、所望の巻線密度が確保されることとなり、実施形態の分割ステータコア10を用いるモータの性能が確保される。また、上記のような構造にすると、1ターン目と2ターン目の電線の接触が緩やかになるため、電線被覆の損傷が防止される。そして、逃げ溝22aに電線Wの導入部分Weを収める構造にすると、電線の導入部分Weの位置が安定し、その後の巻回が安定する。また、電線が倒れにくくなれば、巻回させた電線に治具を押し付けてより確実に倒れを防止する場合であっても、弱い押し付け力で十分となるため、治具によって電線の絶縁被覆に損傷を与えることが防止される。
また、段差が低いことからレーン移動区間が短い。本実施形態の場合、レーン移動区間は、2ターン目の直線部の直前の短い区間である。この結果、倒れが生じやすいコイルエンド部21bでのレーン移動が防止される。このように、本実施形態では、コイルエンド部に隣接する電線Wの導入位置に、電線Wの導入部分Weを収める逃げ溝22aを設けたことで、コイルエンド部21bでのレーン移動を防止できるようになっている。つまり、リブ部22に逃げ溝22aを設けることは、長円形の巻回部21を有する分割ステータコア10において、電線Wの倒れを防止する手段として有効であるといえる。
なお、逃げ溝22aの深さは、電線Wの幅の狭い面の幅寸法L(図2参照)と同等であることが望ましいが、それより浅い場合であっても、その深さに応じた倒れ防止効果が得られる。そして、逃げ溝22aの底面の状態は、必ずしも一定角度の斜面である必要はなく、図3に示されるように、バックティース12側(巻回部21と接する側の反対側)に大きく湾曲させた形状でもよい。そして、図3に示されるように、逃げ溝22aの一部または全部がリブ部22の裏側まで貫通した状態のものであってもよい。また、本実施形態の絶縁キャップ20は2つの部材20a,20bからなるものであり、両部材20a,20bで巻回部21を両側から挟むように取り付ける構造であるが、このような構造に限られるものではない。たとえば、積層コアを樹脂モールド型に装填し、樹脂をモールドすることで絶縁キャップを一体で成形することも可能である。
次に、第2実施形態の分割ステータコアを説明する。
図4は第2実施形態の分割ステータコアを示す斜視図、図5は図4のA−A線に沿う部分断面図、図6は第2実施形態の分割ステータコアの別の態様を示す斜視図、図7は第2実施形態の分割ステータコアに巻回された電線に、傾斜面側への押し圧を付与する治具形状を示す斜視図である。なお、先の実施形態と同一の部材には同一の符合を付すこととし、その説明を省略する。
図4に示されるように、本実施形態の分割ステータコア30は、リブ部22の巻回部側の表面のうち、電線導入位置寄りのコイルエンド部21bに隣接する位置に傾斜面22bを有する。つまり、リブ部22の巻回部21側の表面のうち、電線導入位置に隣接していると共に電線導入位置の電線巻回方向上流側の領域が傾斜面22bになっている。図5に示されるように、この傾斜面22bは、巻回部21に接する内周端から外周端に向けて巻回部21と接する側の反対側に傾斜しており、コイルエンド部21bに隣接する部分にのみ形成されている。このように、コイルエンド部21bに隣接するリブ部22の表面を傾斜面22bにすると、この傾斜面22bによって、巻回した電線Wをリブ部22側、すなわちバックティース部12側に傾けた状態で保持することができ、反対側すなわちティース部11先端側への電線Wの倒れが防止される。電線が倒れにくくなれば、巻回させた電線に治具を押し付けてより確実に倒れを防止する場合であっても、弱い押し付け力で十分となるため、治具によって電線の絶縁被覆に損傷を与えることが防止される。
なお、リブ部22の傾斜面22bの傾斜角度は、傾斜していない部分の表面に対して30°以上であることが好ましい。図6に示される絶縁キャップ20は、リブ部22の巻回部21側の表面のうち、コイルエンド部21bに隣接する表面がバックティース部12側に45°倒されたものである。このような分割ステータコア30に電線Wを巻回する場合は、巻回した電線Wをリブ部22の傾斜面22bにきれいに密着させる治具を用いる。具体的には、図7に示される側押治具Jを、巻回部21に巻回された電線Wに向けて巻回軸方向に押し込む。これにより、コイルエンド部21bに巻回された電線Wをリブ部22の傾斜面22bに密着させることができる。
このように、リブ部22の表面のうち、巻回部21のコイルエンド部21bに隣接する領域をバックティース部12側に大きく傾斜させた構造にすると、巻線周長が短くなるため、銅損を低減できる。そして、傾斜させることでコイルエンド部21bの高さが低くなり、モータのコンパクト化を図ることができる。また、傾斜させることで巻回された電線の外周側の伸び量が小さくなり、皮膜に与えられる残留応力が低減されて、熱サイクルによる絶縁皮膜の損傷などが発生しにくくなり、絶縁信頼性が向上する。また、電線Wをステータ外周側に倒すことで、コイルエンド部21bがステータ内周側に飛び出すことを抑制でき、ロータ組み付け時に電線Wと接触して絶縁皮膜を損傷させることを未然に防ぐことができる。
なお、図4や図6に示される本実施形態の分割ステータコア30は、第1実施形態の分割ステータコア10のリブ部22に設けられた逃げ溝22aを有していないが、上記傾斜面22bを設けた上で、さらに逃げ溝22aを設けてもよい。このような構成にすると、巻線Wの倒れの発生がより確実に防止される。
次に、第3実施形態の分割ステータコア40を説明する。
図8(a)は、第3実施形態の分割ステータコアを示す斜視図であり、図8(b)は、図8(a)のB−B線に沿う部分断面図、図9は、第3実施形態の分割ステータコアに巻回される電線の形状および向きを示す断面図である。なお、先の実施形態と同一の部材には同一の符合を付すこととし、その説明を省略する。
図8に示されるように、本実施形態の分割ステータコア40は、巻回部21のうち、電線Wが曲げられた状態で巻回されるコイルエンド部21bの表面に、巻回された電線Wの倒れを防止する断面鋸歯形状の凹凸面21cを有する。この鋸歯形状の凹凸面21cは、巻回された電線Wのティース部先端側への倒れを防止するものであり、リブ部22側に傾く斜面が、巻回される電線Wの幅寸法L(図2参照)に相当するピッチで形成されている。なお、この斜面は、電線Wの巻回するターン数に相当する数だけ設けている。このような構造にすると、巻回された巻線Wのティース部先端側すなわちステータ内周側への倒れが防止される。また、このような凹凸を設けると、巻回された電線Wにリブ部22側、すなわちバックティース部12側に傾く力が安定的に付与され、また電線のずれが防止されることから、形状安定性の高い巻線が得られる。なお、巻回する電線Wとしては、長方形断面の電線も考えられるが、図9に示されるように、幅の狭い側面の一方が、鋸歯形状の凹凸面21cの斜面の角度に応じて傾斜している電線Wが好ましい。
また、ここで説明した第3実施形態の分割ステータコアのリブ部に、第1実施形態で説明した逃げ溝や、第2実施形態で説明した斜面を設けてもよい。これらの一方または両方を設けると、巻線の倒れの発生がより確実に防止される。
次に、第4実施形態の分割ステータコアを説明する。
図10は第4実施形態の分割ステータコアを示す斜視図、図11は図10のC−C線に沿う部分断面図である。なお、先の実施形態と同一の部材には同一の符合を付すこととし、その説明を省略する。
図10に示されるように、この分割ステータコア50は、第1実施形態で説明した逃げ溝22aや、第2実施形態で説明した斜面22bや、第3実施形態で説明した鋸歯形状の凹凸面21cを有していない。そして、絶縁キャップ20の巻回部21には、図11に示されるような断面形状を有する電線Wがエッジワイズ巻きで巻回される。図示されるように、この電線Wは、幅広の側面が相互に平行であると共に、幅の狭い側面のうち少なくとも1つが幅広の側面に対して傾斜しているものである。そして、この電線Wは、巻回内周側の幅狭の側面S1と、リブ部22側の幅広の側面S2とのなす内角が鈍角になる状態で巻回部21に巻回される。
このように巻回すると、巻回するだけで、巻線Wにリブ部22側、すなわちバックティース部12側に傾こうとする力が作用し、ティース部先端側すなわちステータ内周側への電線Wの倒れが防止される。電線Wのステータ内周側への倒れが防止されると、ステータ中心にロータ(不図示)を挿入するとき等に、ロータと巻線の接触が防止され、巻線の皮膜の損傷が防止できる。また、この実施形態によれば、特別な構造のキャップを用いたり、特別な治具を用いたりすることなく、コイルエンド部における電線のティース部先端側への倒れを防止でき、シンプルな生産機械で形状安定性の高いコイルを提供することが可能となる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。例えば、コイルの巻回方向を逆にしてもよく、また、巻回部21のティース部先端側にリブ部が設けることもできる。
10,30,40,50 分割ステータコア、
11 ティース部、
12 バックティース部、
20 絶縁キャップ、
21 巻回部、
21a コイル中間部、
21b コイルエンド部、
21c 鋸歯形状の凹凸面、
22 リブ部、
22a 逃げ溝、
22b 傾斜面、
W 電線、
We 電線の導入部分。
11 ティース部、
12 バックティース部、
20 絶縁キャップ、
21 巻回部、
21a コイル中間部、
21b コイルエンド部、
21c 鋸歯形状の凹凸面、
22 リブ部、
22a 逃げ溝、
22b 傾斜面、
W 電線、
We 電線の導入部分。
Claims (7)
- 電線が巻回されるティース部に絶縁部材が取り付けられており、当該絶縁部材の周りにエッジワイズ巻きで長四角形断面の電線が巻回される、ステータ用の分割ステータコアであって、
前記絶縁部材は、ティース部を取り囲むように配置されていると共に電線が巻回される巻回部と、当該巻回部の側端に巻回部よりも高く形成されたリブ部とを有し、
前記リブ部には、前記巻回部に巻回される電線の導入部分を収める逃げ溝が形成されていることを特徴とするステータ用の分割ステータコア。 - 電線が巻回されるティース部に絶縁部材が取り付けられており、当該絶縁部材の周りにエッジワイズ巻きで長四角形断面の電線が巻回される、ステータ用の分割ステータコアであって、
前記絶縁部材は、ティース部を取り囲むように配置されていると共に電線が巻回される巻回部と、当該巻回部の側端に巻回部よりも高く形成されたリブ部とを有し、
前記リブ部は、その巻回部側の表面のうち、電線の導入位置に隣接していると共に電線導入位置の電線巻回方向上流側である所定領域に、前記巻回部に接する内周端から外周端に向けて、前記巻回部と接する側の反対側に傾斜する傾斜面を有していることを特徴とするステータ用の分割ステータコア。 - 前記リブ部の傾斜面の傾斜角度は、30°以上であることを特徴とする請求項2に記載のステータ用の分割ステータコア。
- 前記絶縁部材の巻回部は、電線が直線状で巻回されるコイル中間部と、当該コイル中間部の両端に配置されており電線が曲げられた状態で巻回されるコイルエンド部とを有し、
前記リブ部の傾斜面は、前記巻回部のコイルエンド部に隣接して形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のステータ用の分割ステータコア。 - 電線が巻回されるティース部に絶縁部材が取り付けられており、当該絶縁部材の周りにエッジワイズ巻きで長四角形断面の電線が巻回される、ステータ用の分割ステータコアであって、
前記絶縁部材は、ティース部を取り囲むように配置されていると共に電線が巻回される巻回部と、当該巻回部の側端に巻回部よりも高く形成されたリブ部とを有し、
前記巻回部の表面の少なくとも一部に、前記リブ部方向へ傾く表面が形成された断面鋸歯形状の凹凸面を有することを特徴とするステータ用の分割ステータコア。 - 絶縁部材の巻回部は、電線が直線状で巻回されるコイル中間部と、コイル中間部の両端に配置されており電線が曲げられた状態で巻回されるコイルエンド部とを有し、
前記断面鋸歯形状の凹凸面が形成されている位置は、コイルエンド部の表面であることを特徴とする請求項5に記載のステータ用の分割ステータコア。 - 電線が巻回されるティース部に絶縁部材が取り付けられており、当該絶縁部材の周りにエッジワイズ巻きで長四角形断面の電線が巻回される、ステータ用の分割ステータコアであって、
前記絶縁部材は、ティース部を取り囲むように配置されていると共に電線が巻回される巻回部と、当該巻回部の側端に巻回部よりも高く形成されたリブ部とを有し、
前記電線は、当該電線の幅広の両側面が相互に平行であると共に幅の狭い両側面のうち少なくとも1つが幅広の側面に対して傾斜しており、
巻回内周側に配置された幅の狭い側面と、前記リブ部側に配置された幅広の側面とのなす内角が鈍角となる長四角形断面の電線が巻回されていることを特徴とするステータ用の分割ステータコア。
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