JP2007042923A - Cu膜研磨用研磨パッド - Google Patents

Cu膜研磨用研磨パッド Download PDF

Info

Publication number
JP2007042923A
JP2007042923A JP2005226514A JP2005226514A JP2007042923A JP 2007042923 A JP2007042923 A JP 2007042923A JP 2005226514 A JP2005226514 A JP 2005226514A JP 2005226514 A JP2005226514 A JP 2005226514A JP 2007042923 A JP2007042923 A JP 2007042923A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
polishing pad
film
polyurethane resin
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005226514A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4757562B2 (ja
Inventor
Atsushi Kazuno
淳 数野
Kazuyuki Ogawa
一幸 小川
Tetsuo Shimomura
哲生 下村
Masahiko Nakamori
雅彦 中森
Takatoshi Yamada
孝敏 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP2005226514A priority Critical patent/JP4757562B2/ja
Publication of JP2007042923A publication Critical patent/JP2007042923A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4757562B2 publication Critical patent/JP4757562B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

【課題】 シニングやディッシングの発生を防止でき、かつスクラッチの発生も抑制することのできるCu膜研磨用研磨パッド及びその製造方法を提供することを目的とする。また、該研磨パッドを用いた半導体デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 ポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層を有するCu膜研磨用研磨パッドにおいて、前記ポリウレタン樹脂発泡体は、イソシアネート成分と高分子量ポリオール成分とを原料成分として含有するイソシアネート末端プレポリマーと、鎖延長剤との反応硬化物であり、かつ前記高分子量ポリオール成分はポリエステルポリオールを30重量%以上含有することを特徴とするCu膜研磨用研磨パッド。
【選択図】 なし

Description

本発明のCu膜研磨用研磨パッドは、ウエハ上にCu膜(Cu合金膜を含む)が形成された半導体デバイスを平坦化してCu配線パターンを形成する工程において使用される。
高度の表面平坦性を要求される材料の代表的なものとしては、半導体集積回路(IC、LSI)を製造するシリコンウエハと呼ばれる単結晶シリコンの円盤があげられる。シリコンウエハは、IC、LSI等の製造工程において、回路形成に使用する各種薄膜の信頼できる半導体接合を形成するために、酸化物膜や金属膜を積層・形成する各工程において、表面を高精度に平坦に仕上げることが要求される。このような研磨仕上げ工程においては、一般的に研磨パッドはプラテンと呼ばれる回転可能な支持円盤に固着され、半導体ウエハ等の加工物は研磨ヘッドに固着される。そして双方の運動により、プラテンと研磨ヘッドとの間に相対速度を発生させ、さらに砥粒を含む研磨スラリーを研磨パッド上に連続供給することにより、研磨操作が実行される。
配線用の金属膜としては、Al、W、Cuなどがある。この中でCuは、低抵抗化が図れること、高いエレクトロマイグレーション耐性があることなどの利点があり、次世代配線材料として期待されている。Cu配線パターンは通常ダマシン法により形成されているが、Cu膜を研磨する際に配線パターンやの密度や寸法によって配線部のオーバー加工が生じる箇所が発生する(いわゆる「シニング」)という問題を有していた。また、配線部のオーバー加工でも主として研磨パッドの弾性とスラリーの化学的効果に起因して、配線部の中央部が速く加工が進行し凹みが生じる(いわゆる「ディッシング」)という問題も有していた。
前記シニングやディッシングは、研磨層を高弾性化することによりある程度は改善できる。また、無発泡系の硬い研磨パッドを用いることも有効である。しかし、このような硬いパッドを用いた場合、Cu膜は絶縁膜に比べて柔らかいため、Cu膜面にスクラッチ(傷)が発生しやすい。
また、Cu膜を研磨するための研磨パッドの研磨特性としては、平坦化特性に優れ、研磨速度が大きく、ロット間での研磨速度のバラツキがないことが要求される。
半導体ウエハの被削面に欠陥やスクラッチが生じないCMP用研磨パッドとして、研磨層が規則的に配置された所定形状の立体要素を複数含む立体構造を有し、研磨層が構成成分としてCVD法により製造されたアドバンストアルミナ砥粒と結合剤とを含む研磨コンポジットで成るCMP用研磨パッドが開示されている(特許文献1)。
また、プラナリティー(平坦性)向上とスクラッチ低減を両立することを目的として、有機ポリイソシアネート、水溶性高分子ポリオールを含有する高分子量ポリオール、及び低分子量ポリオールを反応させてなるイソシアネート末端プレポリマーと鎖延長剤との重合体からなる研磨パッドが開示されている(特許文献2)。
しかし、上記研磨パッドでは、Cu膜を研磨する際の一番の問題点であるシニングとディッシングの発生を防止することはできなかった。また、Cu膜表面のスクラッチの発生を抑制することも困難であった。さらに、特許文献1に記載されているような砥粒を含有する研磨パッドは、砥粒の分散性が悪いため、ロット間及び同一ロット内での研磨速度のバラツキが大きかった。
特開2002−57130号公報 特許第3571334号明細書
本発明は、シニングやディッシングの発生を防止でき、かつスクラッチの発生も抑制することのできるCu膜研磨用研磨パッド及びその製造方法を提供することを目的とする。また、該研磨パッドを用いた半導体デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記の研磨パッドにより前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示すCu膜研磨用研磨パッド(以下、単に研磨パッドともいう)により上記目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層を有するCu膜研磨用研磨パッドにおいて、前記ポリウレタン樹脂発泡体は、イソシアネート成分と高分子量ポリオール成分とを原料成分として含有するイソシアネート末端プレポリマーと、鎖延長剤との反応硬化物であり、かつ前記高分子量ポリオール成分はポリエステルポリオールを30〜100重量%含有することを特徴とするCu膜研磨用研磨パッド、に関する。
本発明者らは、イソシアネート末端プレポリマーの原料成分としてポリエステルポリオールを全高分子量ポリオール成分に対して30重量%以上使用することにより、ポリウレタン樹脂発泡体を高弾性化することができ、そして該ポリウレタン樹脂発泡体を研磨層として用いることにより、Cu膜を研磨する際にシニングやディッシングの発生を効果的に防止できることを見出した。また、高分子量ポリオール成分の主成分としてポリエステルポリオールを使用しているため、Cu膜を研磨する際に使用される酸性スラリーにより研磨層表面のポリウレタンが加水分解されやすくなる。その結果、研磨層表面の硬度が低下し、スクラッチの発生を効果的に抑制できることを見出した。
前記ポリエステルポリオールは、オキシエチレン誘導体とアジピン酸との重合体であることが好ましい。また、前記オキシエチレン誘導体が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、及びトリエチレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種のグリコールであることが好ましい。これら原料を用いることにより、ポリウレタン樹脂発泡体の高弾性化と加水分解性のバランスが良好になる。
前記イソシアネート成分は、トルエンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネートであることが好ましい。また、前記鎖延長剤は、芳香族ジアミンであることが好ましい。
上記成分からなるプレポリマーを用いることにより、鎖延長剤との反応速度を好適な範囲に制御できるため作業上好ましいだけでなく、ポリウレタン樹脂発泡体の成型性の点でも好ましい。また、前記特定の材料を用いた研磨パッドは、シニングやディッシングやスクラッチの防止効果が特に優れるものである。
前記ポリウレタン樹脂発泡体の平均気泡径は、30〜80μmであることが好ましい。この範囲から逸脱する場合は、研磨速度が低下したり、研磨後のCu配線パターンの平坦性が低下する傾向にある。
前記ポリウレタン樹脂発泡体は、比重が0.6〜0.9であることが好ましく、より好ましくは0.75〜0.87である。比重が0.6未満の場合には、研磨層全体の硬度が低下してシニングやディッシングが発生しやすくなったり、研磨層の表面摩耗が必要以上に大きくなって研磨パッドの寿命が短くなったり、ドレッシング後の研磨層表面の毛羽立ちがCu膜研磨時にすぐに除去され研磨速度が小さくなる傾向にある。一方、比重が0.9を超える場合には、気泡数が少なくなって研磨速度が小さくなる傾向にある。
また、ポリウレタン樹脂発泡体は、アスカーD硬度が45〜65度であることが好ましく、より好ましくは50〜60度である。アスカーD硬度が45度未満の場合には、シニングやディッシングが発生しやすくなる傾向にある。一方、65度より大きい場合には、シニングやディッシングの発生は抑制できるが、スクラッチが発生しやすくなる傾向にある。
また本発明は、イソシアネート成分と高分子量ポリオール成分とを原料成分として含有するイソシアネート末端プレポリマーを含む第1成分と鎖延長剤を含む第2成分とを混合し、硬化してポリウレタン樹脂発泡体を作製する工程(1)を含むCu膜研磨用研磨パッドの製造方法において、
前記工程(1)は、イソシアネート末端プレポリマーを含む第1成分にシリコン系界面活性剤をポリウレタン樹脂発泡体中に0.05〜5重量%になるように添加し、さらに前記第1成分を非反応性気体と撹拌して前記非反応性気体を微細気泡として分散させた気泡分散液を調製した後、前記気泡分散液に鎖延長剤を含む第2成分を混合し、硬化してポリウレタン樹脂発泡体を作製する工程であり、かつ前記高分子量ポリオール成分はポリエステルポリオールを30重量%以上含有することを特徴とするCu膜研磨用研磨パッドの製造方法、及び該方法によって製造されるCu膜研磨用研磨パッド、に関する。
シリコン系界面活性剤の量が0.05重量%未満の場合には、微細気泡の発泡体が得られない傾向にある。一方、5重量%を超える場合には発泡体中の気泡数が多くなりすぎ、高硬度のポリウレタン樹脂発泡体を得にくい傾向にある。
さらに本発明は、前記研磨パッドを用いて半導体ウエハ表面のCu膜を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法、に関する。
本発明の研磨パッドは、研磨層のみであってもよく、研磨層と他の層(例えばクッション層など)との積層体であってもよい。
本発明に使用するイソシアネート末端プレポリマーは、少なくともイソシアネート成分と高分子量ポリオール成分とを原料成分として含有してなるものである。イソシアネート末端プレポリマーを使用することにより、得られるポリウレタン樹脂発泡体の物理的特性が優れたものとなる。
イソシアネート成分としては、ポリウレタンの分野において公知の化合物を特に限定なく使用できる。イソシアネート成分としては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート類等が挙げられる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。
イソシアネート成分としては、上記ジイソシアネート化合物の他に、3官能以上の多官能ポリイソシアネート化合物も使用可能である。多官能のイソシアネート化合物としては、デスモジュール−N(バイエル社製)や商品名デュラネート(旭化成工業社製)として一連のジイソシアネートアダクト体化合物が市販されている。
上記のイソシアネート成分のうち、トルエンジイソシアネート(TDI)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)を併用することが好ましい。両者を併用する場合には、TDI:IPDI=50:50〜80:20(重量%)であることが好ましく、より好ましくは60:40〜80:20である。TDIが50重量%未満の場合にはポリマーの剛性が低くなってディッシングが大きくなり、80重量%を超える場合には反応性が高くなるため成型が困難になったり、成型時に不具合が発生しやすくなったり、スクラッチが発生しやすくなる傾向にある。
高分子量ポリオール成分としては、ポリウレタンの技術分野において、通常用いられるものを挙げることができる。例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエチレングリコール等に代表されるポリエーテルポリオール、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペートに代表されるポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカプロラクトンのようなポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応物などで例示されるポリエステルポリカーボネートポリオール、エチレンカーボネートを多価アルコールと反応させ、次いでえられた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させたポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシル化合物とアリールカーボネートとのエステル交換反応により得られるポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ただし、本発明においては、ポリエステルポリオールを全高分子量ポリオール成分に対して30重量%以上使用することが必要であり、好ましくは70重量%以上、特に好ましくは100重量%である。
ポリエステルポリオールは、オキシエチレン誘導体とアジピン酸との縮合重合体であることが好ましい。また、前記オキシエチレン誘導体は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、及びトリエチレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種のグリコールであることが好ましい。
前記ポリエステルポリオールの数平均分子量は特に限定されないが、得られるポリウレタン樹脂の弾性特性等の観点から、500〜1500であることが好ましい。数平均分子量が500未満であると、これを用いて得られるポリウレタン樹脂は十分な弾性特性を有さず、脆いポリマーとなり易く、このポリウレタン樹脂からなる研磨パッドが硬くなりすぎ、Cu膜表面のスクラッチの発生原因となる場合がある。また、摩耗しやすくなるため、研磨パッドの寿命の観点からも好ましくない。一方、数平均分子量が1500を超えると、これを用いて得られるポリウレタン樹脂からなる研磨パッドが軟らかくなり、シニングやディッシングが発生しやすくなるため好ましくない。
上述した高分子量ポリオール成分の他に、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、及び1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の低分子量ポリオール成分を併用することができる。また、エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、及びジエチレントリアミン等の低分子量ポリアミン成分を併用することもできる。これら低分子量ポリオール、低分子量ポリアミンは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。低分子量ポリオールや低分子量ポリアミンの配合量は特に限定されず、製造される研磨パッド(研磨層)に要求される特性により適宜決定される。前記低分子量ポリオールや低分子量ポリアミンの(数平均)分子量は500未満であり、好ましくは250以下である。
イソシアネート末端プレポリマーは、前記ポリオール成分等とイソシアネート成分とを用い、イソシアネート基(NCO)と活性水素(H)の当量比(NCO/H)が1.2〜5.0、好ましくは1.6〜2.6となる範囲で加熱反応して製造される。1.2未満の場合には、合成時にプレポリマーが高分子量化して固化又はゲル化する傾向にある。一方、5.0を超える場合には、未反応のイソシアネートが多く残存するため鎖延長剤との反応が速くなり、ポリウレタン樹脂発泡体の成型加工性が悪くなる傾向にある。
なお、イソシアネート末端プレポリマーは、分子量が800〜5000程度のものが加工性、物理的特性等が優れており好適である。
鎖延長剤は、少なくとも2個以上の活性水素基を有する有機化合物であり、活性水素基としては、水酸基、第1級もしくは第2級アミノ基、チオール基(SH)等が例示できる。具体的には、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(MOCA)、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、m−キシリレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、及びp−キシリレンジアミン等に例示されるポリアミン類、あるいは、上述した低分子量ポリオール成分を挙げることができる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。特に、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタンからなる群より選択される少なくとも1種の非ハロゲン系芳香族ジアミンを用いることが好ましい。
前記プレポリマーと鎖延長剤の比は、各々の分子量やこれらから製造される研磨パッドの所望物性などにより種々変え得る。所望する研磨特性を有する研磨パッドを得るためには、鎖延長剤の官能基数に対するプレポリマーのイソシアネート基数は、0.95〜1.20の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.99〜1.15である。
ポリウレタン樹脂発泡体は、溶融法、溶液法など公知のウレタン化技術を応用して製造することができるが、コスト、作業環境などを考慮した場合、溶融法で製造することが好ましい。
ポリウレタン樹脂発泡体の製造は、イソシアネート末端プレポリマーを含む第1成分と、鎖延長剤を含む第2成分を混合して硬化させるものである。
ポリウレタン樹脂発泡体の製造方法としては、中空ビーズを添加させる方法、機械的発泡法、化学的発泡法などが挙げられる。
特に、ポリアルキルシロキサンとポリエーテルの共重合体を含むシリコン系界面活性剤を使用した機械的発泡法が好ましい。かかるシリコン系界面活性剤としては、SH−192(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、L−5340(日本ユニカ製)等が好適な化合物として例示される。
必要に応じて、ポリウレタン樹脂発泡体中には、酸化防止剤等の安定剤、滑剤、顔料、充填剤、帯電防止剤、その他の添加剤を加えてもよい。
研磨パッド(研磨層)を構成する微細気泡タイプのポリウレタン樹脂発泡体を製造する方法の例について以下に説明する。かかるポリウレタン樹脂発泡体の製造方法は、以下の工程を有する。
1)イソシアネート末端プレポリマーの気泡分散液を作製する発泡工程
イソシアネート末端プレポリマー(第1成分)にシリコン系界面活性剤を添加し、非反応性気体の存在下で撹拌し、非反応性気体を微細気泡として分散させて気泡分散液とする。前記プレポリマーが常温で固体の場合には適宜の温度に予熱し、溶融して使用する。
2)硬化剤(鎖延長剤)混合工程
上記の気泡分散液に鎖延長剤(第2成分)を添加、混合、撹拌して発泡反応液とする。
3)注型工程
上記の発泡反応液を金型に流し込む。
4)硬化工程
金型に流し込まれた発泡反応液を加熱し、反応硬化させる。
前記微細気泡を形成するために使用される非反応性気体としては、可燃性でないものが好ましく、具体的には窒素、酸素、炭酸ガス、ヘリウムやアルゴン等の希ガスやこれらの混合気体が例示され、乾燥して水分を除去した空気の使用がコスト的にも最も好ましい。
非反応性気体を微細気泡状にしてシリコン系界面活性剤を含む第1成分に分散させる撹拌装置としては、公知の撹拌装置は特に限定なく使用可能であり、具体的にはホモジナイザー、ディゾルバー、2軸遊星型ミキサー(プラネタリーミキサー)等が例示される。撹拌装置の撹拌翼の形状も特に限定されないが、ホイッパー型の撹拌翼の使用にて微細気泡が得られ好ましい。
なお、発泡工程において気泡分散液を作成する撹拌と、混合工程における鎖延長剤を添加して混合する撹拌は、異なる撹拌装置を使用することも好ましい態様である。特に混合工程における撹拌は気泡を形成する撹拌でなくてもよく、大きな気泡を巻き込まない撹拌装置の使用が好ましい。このような撹拌装置としては、遊星型ミキサーが好適である。発泡工程と混合工程の撹拌装置を同一の撹拌装置を使用しても支障はなく、必要に応じて撹拌翼の回転速度を調整する等の撹拌条件の調整を行って使用することも好適である。
ポリウレタン樹脂発泡体の製造方法においては、発泡反応液を型に流し込んで流動しなくなるまで反応した発泡体を、加熱、ポストキュアすることは、発泡体の物理的特性を向上させる効果があり、極めて好適である。金型に発泡反応液を流し込んで直ちに加熱オーブン中に入れてポストキュアを行う条件としてもよく、そのような条件下でもすぐに反応成分に熱が伝達されないので、気泡径が大きくなることはない。硬化反応は、常圧で行うことが気泡形状が安定するために好ましい。
ポリウレタン樹脂発泡体において、第3級アミン系等の公知のポリウレタン反応を促進する触媒を使用してもかまわない。触媒の種類、添加量は、混合工程後、所定形状の型に流し込む流動時間を考慮して選択する。
ポリウレタン樹脂発泡体の製造は、各成分を計量して容器に投入し、撹拌するバッチ方式であっても、また撹拌装置に各成分と非反応性気体を連続して供給して撹拌し、気泡分散液を送り出して成形品を製造する連続生産方式であってもよい。
また、ポリウレタン樹脂発泡体の原料となるプレポリマーを反応容器に入れ、その後鎖延長剤を投入、撹拌後、所定の大きさの注型に流し込みブロックを作製し、そのブロックを鉋状、あるいはバンドソー状のスライサーを用いてスライスする方法、又は前述の注型の段階で、薄いシート状にしても良い。また、原料となる樹脂を溶解し、Tダイから押し出し成形し直接シート状のポリウレタン樹脂発泡体を得ても良い。
本発明において、前記ポリウレタン樹脂発泡体の平均気泡径は、30〜80μmであることが好ましく、より好ましくは30〜60μmである。
本発明の研磨パッド(研磨層)のCu膜と接触する研磨表面には、スラリーを保持・更新する表面形状を有することが好ましい。発泡体からなる研磨層は、研磨表面に多くの開口を有し、スラリーを保持・更新する働きを持っているが、更なるスラリーの保持性とスラリーの更新を効率よく行うため、またCu膜との吸着によるウエハの破壊を防ぐためにも、研磨表面に凹凸構造を有することが好ましい。凹凸構造は、スラリーを保持・更新する形状であれば特に限定されるものではなく、例えば、XY格子溝、同心円状溝、貫通孔、貫通していない穴、多角柱、円柱、螺旋状溝、偏心円状溝、放射状溝、及びこれらの溝を組み合わせたものが挙げられる。また、これらの凹凸構造は規則性のあるものが一般的であるが、スラリーの保持・更新性を望ましいものにするため、ある範囲ごとに溝ピッチ、溝幅、溝深さ等を変化させることも可能である。
前記凹凸構造の作製方法は特に限定されるものではないが、例えば、所定サイズのバイトのような治具を用い機械切削する方法、所定の表面形状を有した金型に樹脂を流しこみ、硬化させることにより作製する方法、所定の表面形状を有したプレス板で樹脂をプレスし作製する方法、フォトリソグラフィを用いて作製する方法、印刷手法を用いて作製する方法、炭酸ガスレーザーなどを用いたレーザー光による作製方法などが挙げられる。
また、前記研磨層の厚みバラツキは100μm以下であることが好ましい。厚みバラツキが100μmを越えるものは、研磨層に大きなうねりを持ったものとなり、Cu膜に対する接触状態が異なる部分ができ、研磨特性に悪影響を与える。また、研磨層の厚みバラツキを解消するため、一般的には、研磨初期に研磨層表面をダイヤモンド砥粒を電着、融着させたドレッサーを用いてドレッシングするが、上記範囲を超えたものは、ドレッシング時間が長くなり、生産効率を低下させるものとなる。
研磨層の厚みのバラツキを抑える方法としては、所定厚みにスライスした研磨シート表面をバフィングする方法が挙げられる。また、バフィングする際には、粒度などが異なる研磨材で段階的に行うことが好ましい。
本発明の研磨パッドは、前記研磨層とクッションシートとを貼り合わせたものであってもよい。
前記クッションシート(クッション層)は、研磨層の特性を補うものである。クッションシートは、CMPにおいて、トレードオフの関係にあるプラナリティとユニフォーミティの両者を両立させるために必要なものである。研磨層の特性によって、プラナリティを改善し、クッションシートの特性によってユニフォーミティを改善する。本発明の研磨パッドにおいては、クッションシートは研磨層より柔らかいものを用いることが好ましい。
前記クッションシートとしては、例えば、ポリエステル不織布、ナイロン不織布、アクリル不織布などの繊維不織布やポリウレタンを含浸したポリエステル不織布のような樹脂含浸不織布、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォームなどの高分子樹脂発泡体、ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどのゴム性樹脂、感光性樹脂などが挙げられる。
研磨層とクッションシートとを貼り合わせる手段としては、例えば、研磨層とクッションシートとを両面テープで挟みプレスする方法が挙げられる。
前記両面テープは、不織布やフィルム等の基材の両面に接着層を設けた一般的な構成を有するものである。クッションシートへのスラリーの浸透等を防ぐことを考慮すると、基材にフィルムを用いることが好ましい。また、接着層の組成としては、例えば、ゴム系接着剤やアクリル系接着剤等が挙げられる。金属イオンの含有量を考慮すると、アクリル系接着剤は、金属イオン含有量が少ないため好ましい。また、研磨層とクッションシートは組成が異なることもあるため、両面テープの各接着層の組成を異なるものとし、各層の接着力を適正化することも可能である。
本発明の研磨パッドは、プラテンと接着する面に両面テープが設けられていてもよい。該両面テープとしては、上述と同様に基材の両面に接着層を設けた一般的な構成を有するものを用いることができる。基材としては、例えば不織布やフィルム等が挙げられる。研磨パッドの使用後のプラテンからの剥離を考慮すれば、基材にフィルムを用いることが好ましい。また、接着層の組成としては、例えば、ゴム系接着剤やアクリル系接着剤等が挙げられる。金属イオンの含有量を考慮すると、アクリル系接着剤は、金属イオン含有量が少ないため好ましい。
半導体デバイスは、前記研磨パッドを用いて半導体ウエハ表面のCu膜を研磨してCu配線パターンを形成する工程を経て製造される。半導体ウエハとは、一般にシリコンウエハ上に酸化膜(絶縁膜)及びCu膜を積層したものである。半導体ウエハの研磨方法、研磨装置は特に制限されず、例えば、図1に示すように研磨パッド(研磨層)1を支持する研磨定盤2と、半導体ウエハ4を支持する支持台(ポリシングヘッド)5とウエハへの均一加圧を行うためのバッキング材と、研磨剤3の供給機構を備えた研磨装置などを用いて行われる。研磨パッド1は、例えば、両面テープで貼り付けることにより、研磨定盤2に装着される。研磨定盤2と支持台5とは、それぞれに支持された研磨パッド1と半導体ウエハ4が対向するように配置され、それぞれに回転軸6、7を備えている。また、支持台5側には、半導体ウエハ4を研磨パッド1に押し付けるための加圧機構が設けてある。研磨に際しては、研磨定盤2と支持台5とを回転させつつ半導体ウエハ4を研磨パッド1に押し付け、スラリーを供給しながら研磨を行う。スラリーの流量、研磨荷重、研磨定盤回転数、及びウエハ回転数は特に制限されず、適宜調整して行う。
これにより半導体ウエハ4表面の不要なCu膜が除去されてCu配線パターンが形成される。その後、ダイシング、ボンディング、パッケージング等することにより半導体デバイスが製造される。半導体デバイスは、演算処理装置やメモリー等に用いられる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[測定、評価方法]
(ポリオール成分の数平均分子量の測定)
ポリオール成分の数平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ)にて測定し、標準ポリスチレンにより換算した。
GPC装置:島津製作所製、LC−10A
カラム:Polymer Laboratories社製、(PLgel、5μm、500Å)、(PLgel、5μm、100Å)、及び(PLgel、5μm、50Å)の3つのカラムを連結して使用
流量:1.0ml/min
濃度:1.0g/l
注入量:40μl
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン
(平均気泡径の測定)
作製したポリウレタン樹脂発泡体を厚み1mm以下になるべく薄くミクロトームカッターで平行に切り出したものを測定用試料とした。試料表面を走査型電子顕微鏡(日立サイエンスシステムズ社製、S−3500N)で100倍にて撮影した。そして、画像解析ソフト(MITANIコーポレーション社製、WIN−ROOF)を用いて、任意範囲の全気泡の円相当径を測定し、その測定値から平均気泡径を算出した。
(比重測定)
JIS Z8807−1976に準拠して行った。作製したポリウレタン樹脂発泡体を4cm×8.5cmの短冊状(厚み:任意)に切り出したものを比重測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定には比重計(ザルトリウス社製)を用い、比重を測定した。
(硬度測定)
JIS K6253−1997に準拠して行った。作製したポリウレタン樹脂発泡体を2cm×2cm(厚み:任意)の大きさに切り出したものを硬度測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定時には、試料を重ね合わせ、厚み6mm以上とした。硬度計(高分子計器社製、アスカーD型硬度計)を用い、硬度を測定した。
(研磨特性の評価)
研磨装置としてSPP600S(岡本工作機械社製)を用い、作製した研磨パッドを用いて、研磨特性の評価を行った。研磨速度は、8インチのシリコンウエハにCu膜を1μm製膜したものを、約0.5μm研磨して、このときの時間から算出した。Cu膜の膜厚測定には、非接触型抵抗測定システム(ナプソン社製、Model NC−80M)を用いた。研磨条件としては、スラリーとして、酸性スラリー(芝浦メカトロニクス社製、CHS3000EMスラリー)を研磨中に流量200ml/min添加した。研磨荷重としては300g/cm、研磨定盤回転数63rpm、ウエハ回転数60rpmとした。
ディッシングの評価では、8インチシリコンウエハに熱酸化膜を0.8μm堆積させた後、所定のパターニングを行った後、メッキにてCu膜を1.7μm堆積させ、初期段差0.9μmのパターン付きウエハを作製し、このウエハを前述条件にて研磨を行い、研磨後、各段差を測定して評価した。
ディッシングは、幅270μmのラインが30μmのスペースで並んだパターンと幅30μmのラインが270μmのスペースで並んだパターンにおいて、上記条件にて170秒間研磨し、研磨後の270μmのスペースの削れ量を測定して評価した。スペースの削れ量が少ないと削れて欲しくない部分の削れ量が少なくディッシングが発生し難いことを示す。スペースの削れ量が500Å未満であれば、ディッシングの抑制効果が良好であるといえる。
(スクラッチの評価)
前記条件で1枚目のウエハを研磨した後に、トプコン社製のウエハ表面検査装置(WM2500)を用いて、ウエハ上に0.2μm以上の条痕がいくつあるかを測定した。10個未満であれば、スクラッチの抑制効果が良好であるといえる。
実施例1
反応容器にトルエンジイソシアネート(三井武田ケミカル社製、2,4−体/2,6−体=80/20の混合物、以下、TDIという)1218重量部、イソホロンジイソシアネート(以下、IPDIという)669重量部、ジエチレングリコールとアジピン酸の縮合重合体であるポリエステルポリオール(日本ポリウレタン社製、ニッポラン150、数平均分子量1000)2500重量部、及びジエチレングリコール265重量部を入れ、70℃で4時間加熱撹拌し、イソシアネート末端プレポリマーA(NCO重量%:9.05重量%)を得た。
該プレポリマーA25重量部及びシリコン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、SH−192)1重量部を重合容器内に加えて混合し、70℃に調整して減圧脱泡した。その後、撹拌翼を用いて、回転数900rpmで反応系内に気泡を取り込むように激しく約4分間撹拌を行った。そこへ予め120℃で溶融した4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(イハラケミカル社製、イハラキュアミンMT)6.45重量部を添加した。該混合液を約1分間撹拌した後、パン型のオープンモールド(注型容器)へ流し込んだ。この混合液の流動性がなくなった時点でオーブン内に入れ、100℃で15時間ポストキュアを行い、ポリウレタン樹脂発泡体ブロックを得た。
バンドソータイプのスライサーを使用して該ポリウレタン樹脂発泡体ブロックをスライスし、ポリウレタン樹脂発泡体シートを得た。次に、バフ機(アミテック社製)を使用して、厚さ1.27mmになるまで該シートの表面バフ処理をし、厚み精度を整えたシートとした。このバフ処理をしたシートを直径61cmの大きさで打ち抜き、溝加工機を用いて表面に溝幅0.25mm、溝ピッチ1.50mm、溝深さ0.40mmの同心円状の溝加工を行い研磨シートを得た。この研磨シートの溝加工面と反対側の面にラミ機を使用して、両面テープ(積水化学工業社製、ダブルタックテープ)を貼りつけた。更に、コロナ処理をしたクッションシート(東レ社製、ポリエチレンフォーム、トーレペフ、厚み0.8mm)の表面をバフ処理し、それをラミ機を使用して前記両面テープに貼り合わせた。さらに、クッションシートの他面にラミ機を使用して両面テープを貼り合わせて研磨パッドを作製した。
実施例2
反応容器にTDI(1218重量部)、IPDI(669重量部)、エチレングリコールとアジピン酸の縮合重合体であるポリエステルポリオール(日本ポリウレタン社製、ニッポラン4002、数平均分子量1000)2500重量部、及びジエチレングリコール265重量部を入れ、70℃で4時間加熱撹拌し、イソシアネート末端プレポリマーB(NCO重量%:8.98重量%)を得た。
実施例1において、イソシアネート末端プレポリマーA25重量部の代わりに、イソシアネート末端プレポリマーB25重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。
実施例3
実施例1において、予め120℃で溶融した4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)6.45重量部の代わりに、予め70℃に温度調整したエタキュア300(アルベマール社製、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミンと3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミンとの混合物)5.05重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。
比較例1
反応容器にTDI(1218重量部)、IPDI(669重量部)、ポリテトラメチレングリコール(三菱化学社製、数平均分子量1000)2500重量部、及びジエチレングリコール265重量部を入れ、70℃で4時間加熱撹拌し、イソシアネート末端プレポリマーC(NCO重量%:9.03重量%)を得た。
実施例1において、イソシアネート末端プレポリマーA25重量部の代わりに、イソシアネート末端プレポリマーC25重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。
実施例及び比較例にて得られた研磨パッドを使用して研磨試験を行い、研磨特性を評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2007042923
表1の結果より、本発明のCu膜研磨用研磨パッドを用いることにより、ディッシングの発生を防止でき、かつスクラッチの発生も抑制できることがわかる。
CMP研磨で使用する研磨装置の一例を示す概略構成図
符号の説明
1:研磨パッド(研磨層)
2:研磨定盤
3:研磨剤(酸性スラリー)
4:半導体ウエハ
5:支持台(ポリシングヘッド)
6、7:回転軸

Claims (10)

  1. ポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層を有するCu膜研磨用研磨パッドにおいて、前記ポリウレタン樹脂発泡体は、イソシアネート成分と高分子量ポリオール成分とを原料成分として含有するイソシアネート末端プレポリマーと、鎖延長剤との反応硬化物であり、かつ前記高分子量ポリオール成分はポリエステルポリオールを30重量%以上含有することを特徴とするCu膜研磨用研磨パッド。
  2. 前記ポリエステルポリオールは、オキシエチレン誘導体とアジピン酸との重合体である請求項1記載のCu膜研磨用研磨パッド。
  3. 前記オキシエチレン誘導体が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、及びトリエチレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種のグリコールである請求項1又は2記載のCu膜研磨用研磨パッド。
  4. 前記イソシアネート成分が、トルエンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネートである請求項1〜3のいずれかに記載のCu膜研磨用研磨パッド。
  5. 前記鎖延長剤は、芳香族ジアミンである請求項1〜4のいずれかに記載のCu膜研磨用研磨パッド。
  6. 前記ポリウレタン樹脂発泡体は、平均気泡径30〜80μmの微細気泡を有する請求項1〜5のいずれかに記載のCu膜研磨用研磨パッド。
  7. 前記ポリウレタン樹脂発泡体は、比重が0.6〜0.9である請求項1〜6のいずれかに記載のCu膜研磨用研磨パッド。
  8. イソシアネート成分と高分子量ポリオール成分とを原料成分として含有するイソシアネート末端プレポリマーを含む第1成分と鎖延長剤を含む第2成分とを混合し、硬化してポリウレタン樹脂発泡体を作製する工程(1)を含むCu膜研磨用研磨パッドの製造方法において、
    前記工程(1)は、イソシアネート末端プレポリマーを含む第1成分にシリコン系界面活性剤をポリウレタン樹脂発泡体中に0.05〜5重量%になるように添加し、さらに前記第1成分を非反応性気体と撹拌して前記非反応性気体を微細気泡として分散させた気泡分散液を調製した後、前記気泡分散液に鎖延長剤を含む第2成分を混合し、硬化してポリウレタン樹脂発泡体を作製する工程であり、かつ前記高分子量ポリオール成分はポリエステルポリオールを30重量%以上含有することを特徴とするCu膜研磨用研磨パッドの製造方法。
  9. 請求項8記載の方法によって製造されるCu膜研磨用研磨パッド。
  10. 請求項1〜7及び9のいずれかに記載のCu膜研磨用研磨パッドを用いて半導体ウエハ表面のCu膜を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。
JP2005226514A 2005-08-04 2005-08-04 Cu膜研磨用研磨パッド Active JP4757562B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005226514A JP4757562B2 (ja) 2005-08-04 2005-08-04 Cu膜研磨用研磨パッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005226514A JP4757562B2 (ja) 2005-08-04 2005-08-04 Cu膜研磨用研磨パッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007042923A true JP2007042923A (ja) 2007-02-15
JP4757562B2 JP4757562B2 (ja) 2011-08-24

Family

ID=37800618

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005226514A Active JP4757562B2 (ja) 2005-08-04 2005-08-04 Cu膜研磨用研磨パッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4757562B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8545292B2 (en) 2009-06-29 2013-10-01 Dic Corporation Two-component urethane resin composition for polishing pad, polyurethane polishing pad, and method for producing polyurethane polishing pad
US8939818B2 (en) 2010-02-25 2015-01-27 Toyo Tire & Rubber Co. Ltd. Polishing pad

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002138274A (ja) * 2000-05-30 2002-05-14 Sanyo Chem Ind Ltd 研磨材
JP2003145414A (ja) * 2001-11-13 2003-05-20 Toyobo Co Ltd 研磨パッド及びその製造方法
JP2004167680A (ja) * 2002-05-20 2004-06-17 Toyobo Co Ltd 研磨パッド
JP2004323679A (ja) * 2003-04-24 2004-11-18 Toyo Ink Mfg Co Ltd 両面粘着シート及び研磨布積層体
JP2005068175A (ja) * 2003-08-21 2005-03-17 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 研磨パッド
JP2005068174A (ja) * 2003-08-21 2005-03-17 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 研磨パッドの製造方法及び研磨パッド
JP2005136400A (ja) * 2003-10-09 2005-05-26 Rohm & Haas Electronic Materials Cmp Holdings Inc 研磨パッド

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002138274A (ja) * 2000-05-30 2002-05-14 Sanyo Chem Ind Ltd 研磨材
JP2003145414A (ja) * 2001-11-13 2003-05-20 Toyobo Co Ltd 研磨パッド及びその製造方法
JP2004167680A (ja) * 2002-05-20 2004-06-17 Toyobo Co Ltd 研磨パッド
JP2004323679A (ja) * 2003-04-24 2004-11-18 Toyo Ink Mfg Co Ltd 両面粘着シート及び研磨布積層体
JP2005068175A (ja) * 2003-08-21 2005-03-17 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 研磨パッド
JP2005068174A (ja) * 2003-08-21 2005-03-17 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 研磨パッドの製造方法及び研磨パッド
JP2005136400A (ja) * 2003-10-09 2005-05-26 Rohm & Haas Electronic Materials Cmp Holdings Inc 研磨パッド

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8545292B2 (en) 2009-06-29 2013-10-01 Dic Corporation Two-component urethane resin composition for polishing pad, polyurethane polishing pad, and method for producing polyurethane polishing pad
US8939818B2 (en) 2010-02-25 2015-01-27 Toyo Tire & Rubber Co. Ltd. Polishing pad

Also Published As

Publication number Publication date
JP4757562B2 (ja) 2011-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4897238B2 (ja) 研磨パッド
JP4884726B2 (ja) 積層研磨パッドの製造方法
JP5078000B2 (ja) 研磨パッド
JP4884725B2 (ja) 研磨パッド
JP5008927B2 (ja) 研磨パッド
JP5088865B2 (ja) 研磨パッド
JP4786347B2 (ja) 研磨パッド
JP4859110B2 (ja) 研磨パッド
JP5013447B2 (ja) 研磨パッド及びその製造方法
JP5288715B2 (ja) 研磨パッド
JP5506008B2 (ja) 研磨パッド
JP2006320982A (ja) 研磨パッド
JP4859093B2 (ja) 積層研磨パッド及びその製造方法
JP4128606B2 (ja) 研磨パッド
JP2006346805A (ja) 積層研磨パッド
JP2012000745A (ja) 研磨パッド
JP4757562B2 (ja) Cu膜研磨用研磨パッド
JP4986274B2 (ja) 研磨パッド及びその製造方法
JP2014111296A (ja) 研磨パッド及びその製造方法
JP4979200B2 (ja) 研磨パッド
JP2017113856A (ja) 研磨パッド及びその製造方法
JP2007210236A (ja) 積層研磨パッド
JP5087440B2 (ja) 研磨パッド、研磨パッドの製造方法、及び半導体デバイスの製造方法
JP5009020B2 (ja) 研磨パッド
JP4128607B2 (ja) 研磨パッド

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080707

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110303

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110315

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110510

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110510

TRDD Decision of grant or rejection written
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110511

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110531

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110601

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4757562

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140610

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02