JP2007042923A - Cu膜研磨用研磨パッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層を有するCu膜研磨用研磨パッドにおいて、前記ポリウレタン樹脂発泡体は、イソシアネート成分と高分子量ポリオール成分とを原料成分として含有するイソシアネート末端プレポリマーと、鎖延長剤との反応硬化物であり、かつ前記高分子量ポリオール成分はポリエステルポリオールを30重量%以上含有することを特徴とするCu膜研磨用研磨パッド。
【選択図】 なし
Description
前記工程(1)は、イソシアネート末端プレポリマーを含む第1成分にシリコン系界面活性剤をポリウレタン樹脂発泡体中に0.05〜5重量%になるように添加し、さらに前記第1成分を非反応性気体と撹拌して前記非反応性気体を微細気泡として分散させた気泡分散液を調製した後、前記気泡分散液に鎖延長剤を含む第2成分を混合し、硬化してポリウレタン樹脂発泡体を作製する工程であり、かつ前記高分子量ポリオール成分はポリエステルポリオールを30重量%以上含有することを特徴とするCu膜研磨用研磨パッドの製造方法、及び該方法によって製造されるCu膜研磨用研磨パッド、に関する。
1)イソシアネート末端プレポリマーの気泡分散液を作製する発泡工程
イソシアネート末端プレポリマー(第1成分)にシリコン系界面活性剤を添加し、非反応性気体の存在下で撹拌し、非反応性気体を微細気泡として分散させて気泡分散液とする。前記プレポリマーが常温で固体の場合には適宜の温度に予熱し、溶融して使用する。
2)硬化剤(鎖延長剤)混合工程
上記の気泡分散液に鎖延長剤(第2成分)を添加、混合、撹拌して発泡反応液とする。
3)注型工程
上記の発泡反応液を金型に流し込む。
4)硬化工程
金型に流し込まれた発泡反応液を加熱し、反応硬化させる。
(ポリオール成分の数平均分子量の測定)
ポリオール成分の数平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ)にて測定し、標準ポリスチレンにより換算した。
GPC装置:島津製作所製、LC−10A
カラム:Polymer Laboratories社製、(PLgel、5μm、500Å)、(PLgel、5μm、100Å)、及び(PLgel、5μm、50Å)の3つのカラムを連結して使用
流量:1.0ml/min
濃度:1.0g/l
注入量:40μl
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン
(平均気泡径の測定)
作製したポリウレタン樹脂発泡体を厚み1mm以下になるべく薄くミクロトームカッターで平行に切り出したものを測定用試料とした。試料表面を走査型電子顕微鏡(日立サイエンスシステムズ社製、S−3500N)で100倍にて撮影した。そして、画像解析ソフト(MITANIコーポレーション社製、WIN−ROOF)を用いて、任意範囲の全気泡の円相当径を測定し、その測定値から平均気泡径を算出した。
JIS Z8807−1976に準拠して行った。作製したポリウレタン樹脂発泡体を4cm×8.5cmの短冊状(厚み:任意)に切り出したものを比重測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定には比重計(ザルトリウス社製)を用い、比重を測定した。
JIS K6253−1997に準拠して行った。作製したポリウレタン樹脂発泡体を2cm×2cm(厚み:任意)の大きさに切り出したものを硬度測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定時には、試料を重ね合わせ、厚み6mm以上とした。硬度計(高分子計器社製、アスカーD型硬度計)を用い、硬度を測定した。
研磨装置としてSPP600S(岡本工作機械社製)を用い、作製した研磨パッドを用いて、研磨特性の評価を行った。研磨速度は、8インチのシリコンウエハにCu膜を1μm製膜したものを、約0.5μm研磨して、このときの時間から算出した。Cu膜の膜厚測定には、非接触型抵抗測定システム(ナプソン社製、Model NC−80M)を用いた。研磨条件としては、スラリーとして、酸性スラリー(芝浦メカトロニクス社製、CHS3000EMスラリー)を研磨中に流量200ml/min添加した。研磨荷重としては300g/cm2、研磨定盤回転数63rpm、ウエハ回転数60rpmとした。
前記条件で1枚目のウエハを研磨した後に、トプコン社製のウエハ表面検査装置(WM2500)を用いて、ウエハ上に0.2μm以上の条痕がいくつあるかを測定した。10個未満であれば、スクラッチの抑制効果が良好であるといえる。
反応容器にトルエンジイソシアネート(三井武田ケミカル社製、2,4−体/2,6−体=80/20の混合物、以下、TDIという)1218重量部、イソホロンジイソシアネート(以下、IPDIという)669重量部、ジエチレングリコールとアジピン酸の縮合重合体であるポリエステルポリオール(日本ポリウレタン社製、ニッポラン150、数平均分子量1000)2500重量部、及びジエチレングリコール265重量部を入れ、70℃で4時間加熱撹拌し、イソシアネート末端プレポリマーA(NCO重量%:9.05重量%)を得た。
該プレポリマーA25重量部及びシリコン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、SH−192)1重量部を重合容器内に加えて混合し、70℃に調整して減圧脱泡した。その後、撹拌翼を用いて、回転数900rpmで反応系内に気泡を取り込むように激しく約4分間撹拌を行った。そこへ予め120℃で溶融した4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(イハラケミカル社製、イハラキュアミンMT)6.45重量部を添加した。該混合液を約1分間撹拌した後、パン型のオープンモールド(注型容器)へ流し込んだ。この混合液の流動性がなくなった時点でオーブン内に入れ、100℃で15時間ポストキュアを行い、ポリウレタン樹脂発泡体ブロックを得た。
バンドソータイプのスライサーを使用して該ポリウレタン樹脂発泡体ブロックをスライスし、ポリウレタン樹脂発泡体シートを得た。次に、バフ機(アミテック社製)を使用して、厚さ1.27mmになるまで該シートの表面バフ処理をし、厚み精度を整えたシートとした。このバフ処理をしたシートを直径61cmの大きさで打ち抜き、溝加工機を用いて表面に溝幅0.25mm、溝ピッチ1.50mm、溝深さ0.40mmの同心円状の溝加工を行い研磨シートを得た。この研磨シートの溝加工面と反対側の面にラミ機を使用して、両面テープ(積水化学工業社製、ダブルタックテープ)を貼りつけた。更に、コロナ処理をしたクッションシート(東レ社製、ポリエチレンフォーム、トーレペフ、厚み0.8mm)の表面をバフ処理し、それをラミ機を使用して前記両面テープに貼り合わせた。さらに、クッションシートの他面にラミ機を使用して両面テープを貼り合わせて研磨パッドを作製した。
反応容器にTDI(1218重量部)、IPDI(669重量部)、エチレングリコールとアジピン酸の縮合重合体であるポリエステルポリオール(日本ポリウレタン社製、ニッポラン4002、数平均分子量1000)2500重量部、及びジエチレングリコール265重量部を入れ、70℃で4時間加熱撹拌し、イソシアネート末端プレポリマーB(NCO重量%:8.98重量%)を得た。
実施例1において、イソシアネート末端プレポリマーA25重量部の代わりに、イソシアネート末端プレポリマーB25重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。
実施例1において、予め120℃で溶融した4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)6.45重量部の代わりに、予め70℃に温度調整したエタキュア300(アルベマール社製、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミンと3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミンとの混合物)5.05重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。
反応容器にTDI(1218重量部)、IPDI(669重量部)、ポリテトラメチレングリコール(三菱化学社製、数平均分子量1000)2500重量部、及びジエチレングリコール265重量部を入れ、70℃で4時間加熱撹拌し、イソシアネート末端プレポリマーC(NCO重量%:9.03重量%)を得た。
実施例1において、イソシアネート末端プレポリマーA25重量部の代わりに、イソシアネート末端プレポリマーC25重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。
2:研磨定盤
3:研磨剤(酸性スラリー)
4:半導体ウエハ
5:支持台(ポリシングヘッド)
6、7:回転軸
Claims (10)
- ポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層を有するCu膜研磨用研磨パッドにおいて、前記ポリウレタン樹脂発泡体は、イソシアネート成分と高分子量ポリオール成分とを原料成分として含有するイソシアネート末端プレポリマーと、鎖延長剤との反応硬化物であり、かつ前記高分子量ポリオール成分はポリエステルポリオールを30重量%以上含有することを特徴とするCu膜研磨用研磨パッド。
- 前記ポリエステルポリオールは、オキシエチレン誘導体とアジピン酸との重合体である請求項1記載のCu膜研磨用研磨パッド。
- 前記オキシエチレン誘導体が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、及びトリエチレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種のグリコールである請求項1又は2記載のCu膜研磨用研磨パッド。
- 前記イソシアネート成分が、トルエンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネートである請求項1〜3のいずれかに記載のCu膜研磨用研磨パッド。
- 前記鎖延長剤は、芳香族ジアミンである請求項1〜4のいずれかに記載のCu膜研磨用研磨パッド。
- 前記ポリウレタン樹脂発泡体は、平均気泡径30〜80μmの微細気泡を有する請求項1〜5のいずれかに記載のCu膜研磨用研磨パッド。
- 前記ポリウレタン樹脂発泡体は、比重が0.6〜0.9である請求項1〜6のいずれかに記載のCu膜研磨用研磨パッド。
- イソシアネート成分と高分子量ポリオール成分とを原料成分として含有するイソシアネート末端プレポリマーを含む第1成分と鎖延長剤を含む第2成分とを混合し、硬化してポリウレタン樹脂発泡体を作製する工程(1)を含むCu膜研磨用研磨パッドの製造方法において、
前記工程(1)は、イソシアネート末端プレポリマーを含む第1成分にシリコン系界面活性剤をポリウレタン樹脂発泡体中に0.05〜5重量%になるように添加し、さらに前記第1成分を非反応性気体と撹拌して前記非反応性気体を微細気泡として分散させた気泡分散液を調製した後、前記気泡分散液に鎖延長剤を含む第2成分を混合し、硬化してポリウレタン樹脂発泡体を作製する工程であり、かつ前記高分子量ポリオール成分はポリエステルポリオールを30重量%以上含有することを特徴とするCu膜研磨用研磨パッドの製造方法。 - 請求項8記載の方法によって製造されるCu膜研磨用研磨パッド。
- 請求項1〜7及び9のいずれかに記載のCu膜研磨用研磨パッドを用いて半導体ウエハ表面のCu膜を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。
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