JP2007042921A - イメージセンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】製造工程が簡便で量産性に優れると共に、小型化が容易で色ずれが発生せず、さらに物体の形状や画像等の読み取り時に生じる死角を低減でき、高品質で信頼性に優れる安価なイメージセンサを提供することを目的とする。
【解決手段】有機化合物層で形成された光電変換層が陽極と陰極との間に狭持された光電変換素子3と、シリコントランジスタで形成され少なくとも光電変換素子3に蓄積される信号電荷による出力を検知する検知手段と信号電荷を読み出す読み出し手段とを有した駆動回路と、を備えたイメージセンサ1であって、走査方向と直交方向にR,G,Bの各色に対応した光電変換素子3の繰り返し単位が、同一列上に配置されている構成としたものであり、同時刻に同一地点の各色情報を読み込むことができるので、色ずれが発生せず、信頼性に優れると共に、小型で量産性に優れるという効果を有する。
【選択図】図1
【解決手段】有機化合物層で形成された光電変換層が陽極と陰極との間に狭持された光電変換素子3と、シリコントランジスタで形成され少なくとも光電変換素子3に蓄積される信号電荷による出力を検知する検知手段と信号電荷を読み出す読み出し手段とを有した駆動回路と、を備えたイメージセンサ1であって、走査方向と直交方向にR,G,Bの各色に対応した光電変換素子3の繰り返し単位が、同一列上に配置されている構成としたものであり、同時刻に同一地点の各色情報を読み込むことができるので、色ずれが発生せず、信頼性に優れると共に、小型で量産性に優れるという効果を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、物体の形状や画像等の各種情報を電気信号として取り出すイメージセンサに関するものである。
ファクシミリやスキャナ等におけるイメージセンサとして、光学系がロッドレンズだけで済み、小型化が容易な密着型リニアセンサが用いられている。この密着型リニアセンサは原稿と同等サイズのセンサ長を持つものであり、単結晶シリコンで構成されるCMOSセンサチップやCCDセンサチップを複数個並べて構成される。
また、近年、有機材料を用いた非常に簡便な方法で光電変換素子を形成できる技術が開発されている(例えば特許文献1)。
特表2002―502120号公報
しかしながら上記従来の技術では、以下のような課題を有していた。
(1)従来の密着型リニアセンサのセンサユニット10は、図6に示すように、各色毎に光電変換素子11を一列に並べているため、図示する走査方向Aに走査した場合には同時刻で読み取る各色情報は読み取り対象に対して列分だけずれた位置を読み取っていた。そのため読み取り対象またはセンサユニット10を正確に列分だけ走査して後の処理にてこれを補正する必要があるが、正確に走査するのは困難であり色ずれが発生するという課題を有していた。
また、図6に示すように、走査方向Aに読み取り対象またはセンサユニット10を走査した場合には、各色の列内で走査方向Aと直交する方向に配置された複数の光電変換素子11間の隙間Xに情報があってもこれを読み取ることはできないという課題を有していた。
(2)(特許文献1)の有機半導体製画像センサは、有機材料を用いて光電変換素子アレイを作製し、シリコントランジスタを用いて駆動回路を作製することにより、製造工程を大幅に簡略化できるものであるが、前述の課題については検討されていなかった。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、製造工程が簡便で量産性に優れると共に、小型化が容易で色ずれが発生せず、さらに物体の形状や画像等の読み取り時に生じる死角を低減でき、高品質で信頼性に優れる安価なイメージセンサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明のイメージセンサは、有機化合物層で形成された光電変換層が陽極と陰極との間に狭持された光電変換素子と、シリコントランジスタで形成され少なくとも前記光電変換素子に蓄積される信号電荷による出力を検知する検知手段と前記信号電荷を読み出す読み出し手段とを有した駆動回路と、を備えたイメージセンサであって、走査方向と直交方向にR,G,Bの各色に対応した前記光電変換素子の繰り返し単位が、同一列上に配置された構成を有している。
これにより、同時刻に同一地点の各色情報を読み込むことができるので、色ずれが発生せず、信頼性に優れると共に、小型で量産性に優れるイメージセンサを提供することができる。
以上説明したように本発明のイメージセンサによれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)走査方向と直交方向にR,G,Bの各色に対応した光電変換素子の繰り返し単位が、同一列上に配置されているので、走査方向の寸法を低減でき小型で取扱い性に優れたイメージセンサを提供することができる。
(1)走査方向と直交方向にR,G,Bの各色に対応した光電変換素子の繰り返し単位が、同一列上に配置されているので、走査方向の寸法を低減でき小型で取扱い性に優れたイメージセンサを提供することができる。
(2)走査方向と直交方向にR,G,Bの各色に対応した光電変換素子の繰り返し単位が、同一列上に配置されているので、同時刻に同一地点の各色情報を読み込むことができ、色ずれが発生しない信頼性に優れたイメージセンサを提供することができる。
(3)R,G,Bの各色情報を同時刻に同一地点で読み込むことができるので、従来の読み取り位置の違いを補正するためのデータ処理が不要で読み取り性能を向上でき、データ処理時間を短縮できる実用性、信頼性に優れたイメージセンサを提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)光電変換素子が、走査方向と直交する軸線に対し傾斜角度θ(ただし、0°<θ<90°)で傾斜して配置されているので、各々の光電変換素子による幅方向の読み取り範囲(=L×COSθ+W)を広げることができ、読み取り時に生じる死角を低減できる高品質で信頼性に優れたイメージセンサを提供することができる。
(1)光電変換素子が、走査方向と直交する軸線に対し傾斜角度θ(ただし、0°<θ<90°)で傾斜して配置されているので、各々の光電変換素子による幅方向の読み取り範囲(=L×COSθ+W)を広げることができ、読み取り時に生じる死角を低減できる高品質で信頼性に優れたイメージセンサを提供することができる。
(2)各々の光電変換素子による幅方向の読み取り範囲(=L×COSθ+W)を同色の光電変換素子のピッチPと一致させた場合、全く死角のない各色情報を読み込むことができる信頼性に優れたイメージセンサを提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(1)シリコントランジスタを単結晶シリコンで形成した場合、移動度が高く高速動作が可能であると共に、閾値のばらつきが小さく能力の均一性に優れ、個体内及び個体間での品質のばらつきを低減することができる信頼性、実用性に優れたイメージセンサを提供することができる。
(1)シリコントランジスタを単結晶シリコンで形成した場合、移動度が高く高速動作が可能であると共に、閾値のばらつきが小さく能力の均一性に優れ、個体内及び個体間での品質のばらつきを低減することができる信頼性、実用性に優れたイメージセンサを提供することができる。
(2)シリコントランジスタを多結晶シリコン又はアモルファスシリコンで形成した場合、光電変換素子と駆動回路を同一ガラス基板上に形成することができるので、チップ実装する必要がなく安価で量産性に優れると共に、配線距離を短くして外部ノイズの影響を受け難くすることができ、高いSN比で確実に信号電荷を検知することができる信頼性、実用性に優れたイメージセンサを提供することができる。
本発明は、小型化が容易で色ずれが発生せず、高品質で信頼性に優れる安価なイメージセンサを提供するという目的を、走査方向と直交方向にR,G,Bの各色に対応した光電変換素子を同一列上に配置することにより実現した。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、有機化合物層である光電変換層が陽極と陰極との間に狭持された光電変換素子と、シリコントランジスタで形成され少なくとも前記光電変換素子に蓄積される信号電荷による出力を検知する検知手段と前記信号電荷を読み出す読み出し手段とを有した駆動回路と、を備えたイメージセンサであって、走査方向と直交方向にR,G,Bの各色に対応した前記光電変換素子の繰り返し単位が、同一列上に配置された構成を有している。
この構成により、以下の作用を有する。
(1)走査方向と直交方向にR,G,Bの各色に対応した光電変換素子の繰り返し単位が、同一列上に配置されているので、走査方向の寸法を低減でき、小型化が容易で取扱い性に優れる。
(2)走査方向と直交方向にR,G,Bの各色に対応した光電変換素子の繰り返し単位が、同一列上に配置されているので、同時刻に同一地点の各色情報を読み込むことができ、色ずれの発生を防止することができる。
(3)R,G,Bの各色情報を同時刻に同一地点で読み込むことができるので、従来の読み取り位置の違いを補正するためのデータ処理が不要で、データ処理時間を短縮できる。
ここで、R,G,Bの各色に対応した光電変換素子を繰り返し単位として一画素の中に並べて配置し、それを所定のピッチで一直線上に並べることで、R,G,Bの各色に対応した光電変換素子の繰り返し単位を同一列上に配置することができる。尚、一画素中におけるR,G,Bの各色の配置はどの順番でもよく、列内にR,G,Bの各色が繰り返し順番に並ぶ配置であればよい。
光電変換素子の光電変換層の製造方法としては、均質で平滑性の高い薄膜を安定して製造できるものであればどのようなものであっても良く、真空蒸着法、スパッタリング法等の各種真空プロセスや、スピンコート、ディッピング法、インクジェット法等のウェットプロセス等が好適に用いられる。使用する材料、構成等に応じて任意のプロセスを選択することが可能であるが、特に大掛かりな製造装置が不要なウェットプロセスで光電変換層を形成した場合、量産性、低コスト性に優れ好ましい。
上記課題を解決するためになされた第2の発明は、第1の発明に記載のイメージセンサであって、各々の前記光電変換素子が、前記走査方向と直交する軸線に対し傾斜角度θで傾斜して配置され、各々の前記光電変換素子の長さL、幅W、同色の前記光電変換素子のピッチPにつき、P/3<L×COSθ+W≦P(ただし、0°<θ<90°)(数1)の関係が成り立つ構成を有している。
(1)光電変換素子を走査方向と直交する軸線に対し傾斜角度θ(ただし、0°<θ<90°)で傾斜させて配置することにより、各々の光電変換素子による幅方向の読み取り範囲(=L×COSθ+W)を広げることができ、同一ライン上での読み取り時に生じる死角を低減できる。
(2)各々の光電変換素子による幅方向の読み取り範囲(=L×COSθ+W)を同色の光電変換素子のピッチPと一致させた場合、全く死角のない各色情報を読み込むことができる。
ここで、R,G,Bの各色に対応した光電変換素子が一画素中に配置されているので、同色の光電変換素子のピッチPは画素のピッチと一致する。また、一画素中に三色分の光電変換素子が配置されるので、一つの光電変換素子による幅方向の読み取り範囲(=L×COSθ+W)は、P/3より広くなる。また、各々の光電変換素子による幅方向の読み取り範囲(=L×COSθ+W)が同色の光電変換素子のピッチPより広くなると、同色の二つの光電変換素子の読み取り範囲が重なってしまい、同一箇所の色情報を同時に二つの光電変換素子で読み取ることになるため、正確な色情報を得ることが困難になり、信頼性に欠ける傾向があるので好ましくない。
光電変換素子の傾斜角度θは90°より小さな任意の角度で選択することができる。
上記課題を解決するためになされた第3の発明は、第1又は第2の発明に記載のイメージセンサであって、前記シリコントランジスタが、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンの内のいずれか1で形成されている構成を有している。
この構成により、第1又は第2の発明の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)シリコントランジスタを単結晶シリコンで形成することにより、移動度が高く高速動作が可能であると共に、閾値のばらつきを低減することができ均一性に優れる。
(2)シリコントランジスタを多結晶シリコン又はアモルファスシリコンで形成することにより、チップ実装する必要がなく、安価で量産性に優れると共に、配線距離を短くして外部ノイズの影響を受け難くすることができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について、各図に基づいて説明する。
以下、本発明の実施の形態について、各図に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1におけるイメージセンサを示す平面図、図2は本発明の実施の形態1におけるイメージセンサの光電変換素子の配置を示す平面図、図3は本発明の実施の形態1におけるイメージセンサの光電変換素子の構成を示す断面図である。
図1中、1は本発明の実施の形態1におけるイメージセンサ、2はイメージセンサ1の基板としてのガラス基板、3は有機材料で形成されたイメージセンサ1の光電変換素子、4は単結晶シリコンで形成された駆動回路を搭載したICチップ、5は各光電変換素子3とICチップ4とを接続する配線である。
図2に示すように、走査方向Aと直交方向にR,G,Bの各色に対応した光電変換素子3の繰り返し単位を同一ライン上に並べて配置した。列内に一直線上にR,G,Bの各色に対応した光電変換素子3が繰り返し順番に並ぶ配置とすることで、同時刻に同一地点の各色情報を読み込むことができる。尚、本実施の形態ではR,G,Bの順番で各色の光電変換素子3が繰り返し並ぶ配置としたが、一画素(繰り返し単位)中における各色の配列の順番は任意に選択することができる。
次に、光電変換素子3の構成について説明する。
図3中、6はガラス基板2上に形成された光電変換素子3のカラーフィルタ、7は光電変換素子3の第一電極としてのITO陽極、8は電子供与性材料からなる電子供与性層及び電子受容性材料からなる電子受容性層とで形成された光電変換素子3の有機光電変換層、9は光電変換素子3の第二電極としてのアルミ陰極である。
以上のように構成されたイメージセンサの製造方法について説明する。
まず、最初にガラス基板2上に顔料を分散した顔料レジストを塗布し、プレベークを行った後、フォトマスクを介して露光を行い、次にアルカリ現像液による現像を行って着色パターンを得る。この工程を3回繰り返してR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に対応したカラーフィルタ6を同一列上に形成する。
次に、スパッタリング法によりガラス基板2上に膜厚150nmのITO膜を成膜し、このITO膜の上部にレジスト材(東京応化製、OFPR−800)をスピンコート法により塗布して厚さ5μmのレジスト膜を形成する。そして、マスキング、露光、現像を行いレジストをITO陽極7及びその配線5の形状にパターニングする。
その後、このガラス基板2を60℃、18Nの塩酸水溶液中に浸潰し、レジスト膜が形成されていない部分のITO膜をエッチングした後に水洗し、最後にレジスト膜を除去して所定のパターン形状のITO膜からなるITO陽極7及び配線5を形成する。
次に、このガラス基板2を洗剤(フルウチ化学社製、セミコクリーン)による5分間の超音波洗浄、純水による10分間の超音波洗浄、アンモニア水(体積比)に対して過酸化水素水と水を1:5で混合した溶液による5分間の超音波洗浄、70℃の純水による5分間の超音波洗浄の順に洗浄処理した後、窒素ブロアーでガラス基板2に付着した水分を除去し、さらに250℃で加熱して乾燥させる。
続いて、このITO陽極7が形成されたガラス基板2上に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフオネート(PEDT/PSS)を0.45μmのフィルターを通して滴下し、スピンコート法によって均一に塗布した。これを200℃のクリーンオーブン中で10分間加熱することで厚さ60nmの電荷輸送層(図示せず)を形成する。
そして、電子供与性有機材料として機能するポリ(2−メトキシ−5−(2’一エチルヘキシルオキシ)−1、4−フェニレンビニレン)(MEH−PPV)及び電子受容性材料として機能する[5、6]−フェニルC61ブチリックアシッドメチルエステル([5、6]−PCBM)とが重量比1:4からなるクロロベンゼン溶液をスピンコートした後、100℃のクリーンオーブン中で30分間加熱処理し、約100nmの有機光電変換層8を形成する。ここで、有機光電変換層8の製造方法としては、均質で平滑性の高い薄膜を安定して形成できるものであればどのようなものであっても良く、真空蒸着法、スパッタリング法等の各種真空プロセスや、スピンコート、ディッピング法、インクジェット法等のウェットプロセス等が好適に用いられる。使用する材料、構成等に応じて任意のプロセスを選択することが可能であるが、特に大掛かりな製造装置が不要なウェットプロセスで有機光電変換層8を形成した場合、量産性、低コスト性に優れ好ましい。
最後に、この有機光電変換層8の上部に0.27mPa(=2×10-6Torr)以下の真空度まで減圧した抵抗加熱蒸着装置内にて、LiFを約1nm、続いてアルミを約10nmの膜厚で成膜してアルミ陰極9を形成する。このようにしてR,G,B各色に対応した光電変換素子3を同一列上に形成することができる。
なお、MEH−PPVはP型有機半導体であり、[5、6]−PCBMはn型有機半導体で、光吸収により発生した励起子の電子はコンダクションバンドを拡散して[5、6]−PCBMに、またホールはバレンスバンドを拡散してMEH−PPVに供与されて、これらを伝導してアルミ陰極9及びITO陽極7に伝導する。
この[5、6]−PCBMは、修飾されたフラーレン類であり、電子移動度が非常に大きく、加えて電子供与材料であるMEH−PPVとの混合物が利用できることから、電子−ホール対の分離搬送を効率的に行うことができ、光電効率が高くなると共に低コストの作製が可能となるという利点がある。
以上のように構成されたイメージセンサの動作について説明する。
図4は本発明の実施の形態1におけるイメージセンサの一画素の構成を示す回路図である。
図4中、有機材料で形成された光電変換素子3では、入射光が信号電荷に光電変換されて蓄積され、蓄積された信号電荷による電位Vsは配線5を介して増幅用トランジスタM2のゲートに印加される。信号の読出しに関しては、スイッチング用トランジスタM3を通して電流として読み出す。センサ電位Vsはリセット用トランジスタM1によってリセット電圧Vrにリセットされ、このリセット動作によりセンサ蓄積時間が決定される。これらの動作は図示しないシフトレジスタ等でタイミング制御される。この回路を単結晶シリコン上に形成してチップを作成し、さらにベアチップICに金バンプを付け、ワイヤー接続をしないで、ガラス基板2と直接接合する実装方法で光電変換素子3と接続することができる。
このように、光電変換素子3を有機材料で形成することで、R,G,Bの各色に対応した光電変換素子3を同一列上に形成することができ、その信号電荷の検知及び読み出しを行う駆動回路を単結晶シリコンで形成することで、同時刻に同一ライン上の各色情報を読み込むことができる。
尚、本実施の形態においては、リニアセンサに適用した場合について説明したが、本発明のイメージセンサはリニアセンサへ適用するものに限定されるものではなく、エリアセンサにも同様に適用し得るものであり、この場合には、信号の読出しを2個のスイッチング用トランジスタによるX−Yアドレス型とすれば良い。
さらに基板としては第1電極、有機光電変換層および第2電極を支持できるものであればどのようなものであってもよく、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリフッ化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリレート、非晶質ポリオレフィン、フッ素系樹脂等の各種高分子材料、さらにはシリコンウエハーをはじめとする各種金属材料等が用いられる。
また、有機化合物層を形成する電子供与性材料としては、フェニレンビニレンおよびその誘導体、フルオレンおよびその誘導体、特に骨格にキノリン基またはピリジン基を有するフルオレン系コポリマー(P0F66、P1F66、PFPV)、フルオレン含有アリールアミンポリマー、カルバゾールおよびその誘導体、インドールおよびその誘導体、ピレンおよびその誘導体、ピロールおよびその誘導体、ピコリンおよびその誘導体、チオフェンおよびその誘導体、アセチレンおよびその誘導体、ジアセチレンおよびその誘導体を繰り返し単位として有する重合体及び他のモノマーとの共重合体、またデンドリマーとして総称される一群の高分子材料が用いられる。
また、高分子以外にも、例えばポルフィン、テトラフェニルポルフィン銅、フタロシアニン、銅フタロシアニン、チタニウムフタロシアニンオキサイド等のポリフィリン化合物や、1,1−ビス{4−(ジ−P−トリルアミノ)フェニル}シクロヘキサン、4,4’,4’’−トリメチルトリフェニルアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(P−トリル)−P−フェニレンジアミン、1−(N,N−ジ−P−トリルアミノ)ナフタレン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−2−2’−ジメチルトリフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノビフェニル、N、N’−ジフェニル−N、N’−ジ−m−トリル−4、4’−ジアミノビフェニル、N−フェニルカルバゾ−ル等の芳香族第三級アミンや、4−ジ−P−トリルアミノスチルベン、4−(ジ−P−トリルアミノ)−4’−〔4−(ジ−P−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン等のスチルベン化合物や、トリアゾールおよびその誘導体、オキサジザゾールおよびその誘導体、イミダゾールおよびその誘導体、ポリアリールアルカンおよびその誘導体、ピラゾリンおよびその誘導体、ピラゾロンおよびその誘導体、フェニレンジアミンおよびその誘導体、アニールアミンおよびその誘導体、アミノ置換カルコンおよびその誘導体、オキサゾールおよびその誘導体、スチリルアントラセンおよびその誘導体、フルオレノンおよびその誘導体、ヒドラゾンおよびその誘導体、シラザンおよびその誘導体、ポリシラン系アニリン系共重合体、高分子オリゴマー、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポリ3−メチルチオフェン等も用いることができる。
電子受容性材料としては1,3−ビス(4−tert−ブチルフェニル−1,3,4−オキサジアゾリル)フェニレン(OXD-7)等のオキサジアゾールおよびその誘導体、アントラキノジメタンおよびその誘導体、ジフェニルキノンおよびその誘導体、フラーレンおよびその誘導体、特にPCBM([6,6]−phenyl C61 butyric acid methyl ester)カーボンナノチューブおよびその誘導体等が用いられる。
有機光電変換層8の下に設ける第一電極(陽極)として用いられる透明電極にはITOやATO(SbをドープしたSnO2)、AZO(AlをドープしたZnO)等が用いられる。さらにはAl、Ag、Au等の金属薄膜といった光透過性の材料で構成することにより光透過性を付与することも可能となり、これにより光透過性の受光部を提供することもできる。
有機光電変換層8の上に設ける第二電極(陰極)としては、Al、Ag、Au、Cr、Cu、In、Mg、Ni、Si、Ti等の金属や、Mg−Ag合金、Mg−In合金等のMg合金や、Al−Li合金、Al−Sr合金、Al−Ba合金等のAl合金等の薄膜が用いられる。また短絡電流の改善を図るため、有機光電変換層8と第二電極との間に金属酸化物、金属フッ化物等の薄膜を導入する手法も好適に用いられる。さらにはITO、ATO、AZO等を使用することも可能である。
また、必要に応じて第一電極あるいは第二電極と有機光電変換層8との間にPEDOT:PSS(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸の混合物)等の高分子材料バッファ層として導入する素子構成、あるいはシリコン、チタニア、アルミナ、カーボン、ジルコニアなどの無機物を漏れ電流のブロック層として導入する素子構成も好適に用いられる。
さらに、必要に応じて有機光電変換層8と、その上層に形成される第二電極との間にLiFをはじめとする金属フッ化物や酸化物等をバッファ層として導入する素子構成も好適に用いられる。
また、本実施の形態では、単結晶シリコンで形成された駆動回路を搭載したICチップ4をベア実装する構成を説明したが、駆動回路を多結晶シリコンやアモルファスシリコンで形成すれば、チップ実装する必要がないので信頼性が高いイメージセンサをさらに安価に生産することができる。
さらに、本実施の形態ではR,G,Bの各色を色分解する手段としてカラーフィルタ6を用いた例を示したが、カラーフィルタ6を用いず、有機材料の分光特性を利用しても構わない。
以上のように本発明の実施の形態1におけるイメージセンサによれば、以下のような作用を有する。
(1)走査方向Aと直交方向にR,G,Bの各色に対応した光電変換素子3の繰り返し単位が、同一列上に配置されているので、走査方向の寸法を低減でき、小型化が容易で取扱い性に優れる。
(2)走査方向Aと直交方向にR,G,Bの各色に対応した光電変換素子3の繰り返し単位が、同一列上に配置されているので、同時刻に同一地点の各色情報を読み込むことができ、色ずれの発生を防止することができる。
(3)R,G,Bの各色情報を同時刻に同一地点で読み込むことができるので、従来の読み取り位置の違いを補正するためのデータ処理が不要で、データ処理時間を短縮できる。
(4)シリコントランジスタが単結晶シリコンで形成されていることにより、移動度が高く高速動作が可能であると共に、閾値のばらつきを低減することができ感度特性の均一性に優れる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2におけるイメージセンサの光電変換素子の配置を示す平面図である。尚、光電変換素子の配置以外の構成、製造方法、動作については実施の形態1と全く同様なので説明は省略する。
図5は、本発明の実施の形態2におけるイメージセンサの光電変換素子の配置を示す平面図である。尚、光電変換素子の配置以外の構成、製造方法、動作については実施の形態1と全く同様なので説明は省略する。
実施の形態2におけるイメージセンサの光電変換素子3aの配置が実施の形態1と異なるのは、各々の光電変換素子3aが、走査方向Aと直交する軸線に対し傾斜角度θで傾斜して配置されている点である。
尚、各々の光電変換素子3aの長さL、幅W、同色の光電変換素子3aのピッチPにつき、以下の(数1)の関係が成り立つように配置した。
P/3<L×COSθ+W≦P (ただし、0°<θ<90°)・・・(数1)
この配置により、図5に示すように、走査方向に走査した際の各色の死角dの範囲を極めて少なくできる。特に、各々の光電変換素子3aによる幅方向の読み取り範囲(=L×COSθ+W)を同色の光電変換素子3aのピッチPと一致させた場合、完全に死角をなくすことができる。
この配置により、図5に示すように、走査方向に走査した際の各色の死角dの範囲を極めて少なくできる。特に、各々の光電変換素子3aによる幅方向の読み取り範囲(=L×COSθ+W)を同色の光電変換素子3aのピッチPと一致させた場合、完全に死角をなくすことができる。
以上のように本発明の実施の形態2におけるイメージセンサによれば、実施の形態1に加え、以下のような作用を有する。
(1)光電変換素子3aを走査方向Aと直交する軸線に対し傾斜角度θ(ただし、0°<θ<90°)で傾斜させて配置することにより、各々の光電変換素子3aによる幅方向の読み取り範囲(=L×COSθ+W)を広げることができ、同一ライン上での読み取り時に生じる死角dの範囲を低減できる。
(2)各々の光電変換素子3aによる幅方向の読み取り範囲(=L×COSθ+W)を同色の光電変換素子3aのピッチPと一致させた場合、全く死角のない各色情報を読み込むことができる。
本発明によれば、製造工程が簡便で量産性に優れると共に、小型化が容易で色ずれが発生せず、さらに物体の形状や画像等の読み取り時に生じる死角を低減でき、高品質で信頼性に優れる安価なイメージセンサを提供することができ、物体の形状や画像等の各種情報を電気信号として取り出すスキャナ、ファックスなどへの利用が可能である。
1 イメージセンサ
2 ガラス基板
3,3a 光電変換素子
4 ICチップ
5 配線
6 カラーフィルタ
7 ITO陽極
8 有機光電変換層
9 アルミ陰極
10 センサユニット
11 光電変換素子
2 ガラス基板
3,3a 光電変換素子
4 ICチップ
5 配線
6 カラーフィルタ
7 ITO陽極
8 有機光電変換層
9 アルミ陰極
10 センサユニット
11 光電変換素子
Claims (3)
- 有機化合物層で形成された光電変換層が陽極と陰極との間に狭持された光電変換素子と、シリコントランジスタで形成され少なくとも前記光電変換素子に蓄積される信号電荷による出力を検知する検知手段と前記信号電荷を読み出す読み出し手段とを有した駆動回路と、を備えたイメージセンサであって、走査方向と直交方向にR,G,Bの各色に対応した前記光電変換素子の繰り返し単位が、同一列上に配置されたことを特徴とするイメージセンサ。
- 各々の前記光電変換素子が、前記走査方向と直交する軸線に対し傾斜角度θで傾斜して配置され、各々の前記光電変換素子の長さL、幅W、同色の前記光電変換素子のピッチPにつき、
P/3<L×COSθ+W≦P (ただし、0°<θ<90°)・・・(数1)
の関係が成り立つことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。 - 前記シリコントランジスタが、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンの内のいずれか1で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のイメージセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005226458A JP2007042921A (ja) | 2005-08-04 | 2005-08-04 | イメージセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005226458A JP2007042921A (ja) | 2005-08-04 | 2005-08-04 | イメージセンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007042921A true JP2007042921A (ja) | 2007-02-15 |
Family
ID=37800616
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005226458A Pending JP2007042921A (ja) | 2005-08-04 | 2005-08-04 | イメージセンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007042921A (ja) |
-
2005
- 2005-08-04 JP JP2005226458A patent/JP2007042921A/ja active Pending
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