JP2007040124A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動弁装置において吸気弁のリフトを検出するリフト検出手段の故障判定を、その実行機会を十分に確保しながら、適切に行うことができる内燃機関の動弁装置を提供する。
【解決手段】吸気弁4のリフトを無段階に変更可能な吸気リフト可変機構70と、吸気弁4の実リフトSAAINが目標リフトSACMDになるように吸気リフト可変機構70を制御するリフト制御手段80,2と、実リフトおよび目標リフトの一方と検出された回転数NEとに応じて、吸入空気の量QESを推定する吸入空気量推定手段2と、実リフトが目標リフトに収束しているか否かを判定する判定手段2と、実リフトが目標リフトに収束していると判定された場合において、推定された吸入空気量と検出された吸入空気量QAとの偏差ΔQが所定値QLMT以上のときに、リフト検出手段20が故障していると判定する故障判定手段2と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の吸気弁のリフトを無段階に変更する内燃機関の動弁装置に関し、特に吸気弁のリフトを検出するリフト検出手段の故障を判定する故障判定装置に関する。
従来のこの種の内燃機関の動弁装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この動弁装置は、カム軸と、カム軸に回動自在に支持され、吸気弁を開閉駆動する揺動カムと、回動自在の制御軸と、揺動カムと制御軸を互いに連結するリンク部と、制御軸を回動させるアクチュエータと、制御軸の作動角を検出する作動角センサなどを備えている。この動弁装置では、検出された内燃機関の回転数や吸入空気量などに応じて、吸気弁の目標リフトを決定した後、決定した目標リフトに基づいて制御軸の目標作動角を算出する。そして、作動角センサで検出した制御軸の作動角が目標作動角になるようにアクチュエータで制御軸を回動させることによって、揺動カムを回動させ、吸気弁のリフトを無段階に変更する。
また、この特許文献1では、作動角センサの故障判定が次のようにして行われる。まず、故障判定の実行条件として、内燃機関の運転状態がほぼ定常状態であるか否かを判定する。この判定では、検出された内燃機関の回転数、吸入空気量およびスロットル弁の開度(以下「スロットル開度」という)について、それらの現在の値と所定時間前の値との偏差がそれぞれの所定値以下であり、かつ内燃機関の回転数および吸入空気量に基づいて算出したスロットル開度と検出したスロットル開度との差の絶対値が所定値以下のときに、内燃機関がほぼ定常状態にあると判定される。そして、内燃機関がほぼ定常状態にある場合において、前述したようにして算出した制御軸の目標作動角と作動角センサで検出した作動角との差が所定値以上のときに、作動角センサが故障していると判定する。
しかし、上述した従来の内燃機関の動弁装置では、作動角センサの故障判定が、内燃機関の運転状態がほぼ定常状態であることを条件として、すなわち内燃機関の回転数、吸入空気量およびスロットル開度の現在の値と所定時間前の値との差がすべて、所定値以下であり、かつ算出したスロットル開度と検出したスロットル開度との差が所定値以下という非常に限られた条件で、実行される。このため、加速時や減速時などの過度運転状態はもとより、内燃機関の回転数、吸入空気量およびスロットル開度の変化量のいずれかが所定値を上回ると故障判定を実行することができないので、故障判定の実行機会を十分に確保できないという問題がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、動弁装置において吸気弁のリフトを検出するリフト検出手段の故障判定を、その実行機会を十分に確保しながら、適切に行うことができる内燃機関の動弁装置を提供することを目的とする。
特開2000−282901号公報
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、内燃機関3の吸気弁4のリフトを無段階に変更可能な吸気リフト可変機構70と、吸気弁4の目標リフト(実施形態における(以下、本項において同じ)目標回動角SACMD)を設定する目標リフト設定手段(ECU2、図5のステップ1)と、吸気弁4のリフトを実リフト(回動角SAAIN)として検出するリフト検出手段(リフトセンサ20)と、吸気弁4の実リフトが目標リフトになるように吸気リフト可変機構70を制御するリフト制御手段(アクチュエータ80、ECU2、ステップ2)と、内燃機関3の回転数(エンジン回転数NE)を検出する回転数検出手段(クランク角センサ21、ECU2)と、吸気弁4の実リフトおよび目標リフトの一方と検出された回転数とに応じて、内燃機関3の気筒3aに吸入される吸入空気の量(推定吸入空気量QES)を推定する吸入空気量推定手段(ECU2、図6のステップ14)と、気筒3aに吸入される吸入空気の量(吸入空気量QA)を検出する吸入空気量検出手段(エアフローセンサ22)と、吸気弁4の実リフトと目標リフトを比較することによって、実リフトが目標リフトに収束しているか否かを判定する判定手段(ECU2、ステップ13)と、判定手段によって吸気弁4の実リフトが目標リフトに収束していると判定された場合において、推定された吸入空気量と検出された吸入空気量との偏差(|QES−QA|)が所定値(所定量QLMT)以上のときに、リフト検出手段が故障していると判定する故障判定手段(ECU2、ステップ13〜18)と、を備えることを特徴とする。
この内燃機関の動弁装置によれば、吸気リフト可変機構によって、内燃機関の吸気弁のリフトが無段階に変更されるとともに、リフト検出手段は、吸気弁のリフトを実リフトとして検出する。目標リフト設定手段は、吸気弁の目標リフトを設定し、リフト制御手段は、吸気弁の実リフトが目標リフトになるように吸気リフト可変機構を制御する。これにより、リフトに応じた量の空気が内燃機関の気筒に吸入され、吸入される吸入空気の量は、吸入空気量検出手段によって検出される。また、吸入空気量推定手段は、吸気弁の実リフトおよび目標リフトの一方と検出された内燃機関の回転数に応じて、気筒に吸入される吸入空気の量を推定する。判定手段は、吸気弁の実リフトと目標リフトを比較することによって、実リフトが目標リフトに収束しているか否かを判定する。さらに、故障判定手段は、吸気弁の実リフトが目標リフトに収束していると判定された場合において、推定した吸入空気量と検出した吸入空気量との偏差が所定値以上のときに、リフト検出手段が故障していると判定する。
吸気弁のリフトが可変の場合、内燃機関に実際に吸入される吸入空気の量は、吸気弁のリフトおよび内燃機関の回転数に大きく依存する。このため、吸気弁の実リフトが目標リフトに収束した状態で、吸気弁の実リフトおよび目標リフトの一方と内燃機関の回転数に応じて推定した吸入空気量は、吸気弁の実リフトが正しければ、検出した実際の吸入空気量とほぼ一致するはずである。したがって、推定した吸入空気量と検出した吸入空気量との偏差が所定値以上で、両者の差が大きいときには、実リフトが正しくなく、これを検出するリフト検出手段が故障していると判定することができる。このように、推定した吸入空気量と実際の吸入空気量を比較することによって、適切に故障判定を行うことができる。
また、実リフトが目標リフトに収束していることを条件として、故障判定を実行するので、そのような条件が成立する限り、内燃機関の運転状態にかかわらず、故障判定を実行することができる。このため、前述した従来の動弁装置と異なり、内燃機関の運転状態がほぼ定常状態であるときはもとより、加速時や減速時などの過度運転状態のときにも故障判定を実行できるので、その実行機会を十分に確保することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態による動弁装置1、およびこれを適用した内燃機関(以下「エンジン」という)3の概略構成を示している。エンジン3は、4つの気筒3a(1つのみ図示)を有する直列4気筒ガソリンエンジンであり、車両(図示せず)に搭載されている。各気筒3aのピストン3bとシリンダヘッド3cとの間には、燃焼室3eが形成されている。
エンジン3は、気筒3aごとに設けられた一対の吸気弁4,4および一対の排気弁7,7(ともに1つのみ図示)と、吸気側の吸気カムシャフト5と、吸気カムシャフト5に一体に取り付けられた吸気カム6と、排気側の排気カムシャフト8と、排気カムシャフト8に一体に取り付けられた排気カム9と、燃料噴射弁10(図2参照)と、点火プラグ11(図2参照)と、吸気リフト可変機構70などを備えている。
吸気カムシャフト5および排気カムシャフト8はそれぞれ、ホルダ(図示せず)を介して、シリンダヘッド3cに回動自在に支持され、気筒3aの配列方向に沿って延びている。この吸気カムシャフト5は、タイミングチェーン(図示せず)を介してクランクシャフト3dに連結されている。この構成により、吸気カムシャフト5は、クランクシャフト3dが2回転するごとに1回転し、この回転に伴う吸気カム6の回転により、吸気弁4を開閉駆動する。
同様に、排気カムシャフト8は、タイミングチェーン(図示せず)を介してクランクシャフト3dに連結されており、クランクシャフト3dが2回転するごとに1回転し、この回転に伴う排気カム9の回転により、排気弁7を開閉駆動する。
一方、燃料噴射弁10は、気筒3aごとに設けられ、燃料を気筒3a内に直接、噴射するようにシリンダヘッド3cに取り付けられている。燃料噴射弁10の開弁時間および開弁タイミングは、ECU2からの駆動信号によって制御され、それにより、燃料噴射量および噴射タイミングが制御される。
また、点火プラグ11も、気筒3aごとに設けられ、シリンダヘッド3cに取り付けられている。点火プラグ11の放電状態は、ECU2により、点火時期に応じたタイミングで燃焼室3e内の混合気を燃焼させるように制御される。
吸気リフト可変機構70は、吸気弁4のリフト(以下「吸気リフト」という)を値0と所定の最大値との間で無段階に変更するためのものである。図3および図4に示すように、吸気リフト可変機構70は、コントロールシャフト71およびロッカアームシャフト72と、これらのシャフト71,72に気筒3aごとに設けられた上下のロッカーアーム74,75と、これらの上下のロッカアーム74,75を駆動するアクチュエータ80などを備えている。なお、本実施形態では、吸気リフトは、吸気弁4の最大揚程を表すものとする。
コントロールシャフト71は、回動軸部71a、ホルダ部71bおよび偏心軸部71cを一体に組み立てたものであり、吸気カムシャフト5に沿って延び、シリンダヘッド3cに回動自在に支持されるとともに、その一端部がアクチュエータ80に連結されている。
上ロッカアーム74は、一対のリンク74a,74a、ローラ軸74b、ローラ74cおよび一対のコイルばね74d,74dを備えている。ローラ軸74bは、その両端部において、リンク74a,74aの一端部にそれぞれ回転自在に支持されている。また、ローラ74cは、このローラ軸74bに回転自在に設けられている。
また、各リンク74aの他端部は、コントロールシャフト71の偏心軸部71cに回動自在に支持されるとともに、コイルばね74dを介してホルダ部71bに連結されている。リンク74aでは、このコイルばね74dの付勢力により、ローラ74cが吸気カム6のカム面に当接するとともに、ローラ74cが吸気カム6のカム面のベース円部に当接しているときに、ローラ軸74bは回動軸部71aと同軸の原点位置(図3に示す位置)に保持される。
一方、下ロッカアーム75は、その一端部においてロッカアームシャフト72に回動自在に支持され、他端部にはアジャストボルト75a,75aが取り付けられており、これらのアジャストボルト75a,75aを介して、各吸気弁4の上端に当接している。
また、下ロッカアーム75は、上方に突出する一対の案内部75b,75bを備えている。各案内部75bは、その上面が上ロッカアーム74のローラ軸74bを案内する案内面75cになっており、この案内面75cを介してローラ軸74bに当接している。この案内面75cは、リンク74aが図3に実線で示す閉弁位置にあるときに偏心軸部71cと同心になるような、下方に凸の所定の円弧状に形成されている。また、案内部75bとローラ軸74bが互いに当接している状態では、ローラ74cは、案内部75b,75b間に位置するとともに、下ロッカアーム75に当接することなく、吸気カム6のみに当接する。
一方、アクチュエータ80は、モータおよび減速ギヤ機構(いずれも図示せず)などを組み合わせたものであり、ECU2により駆動されることによって、コントロールシャフト71をその回動軸部71aを中心として回動させる。このコントロールシャフト71の回動に伴い、リンク74aもローラ軸74bを中心として回動する。
次に、以上のように構成された吸気リフト可変機構70の動作について説明する。この吸気リフト可変機構70では、ECU2からの駆動信号により、アクチュエータ80が駆動されると、コントロールシャフト71が回動する。その際、コントロールシャフト71の回動角SAAINは所定範囲内に規制され、それにより、リンク74aの回動範囲も、例えばローラ軸74bが前述した原点位置にある場合、図3に実線で示すゼロリフト位置と2点鎖線で示す最大リフト位置との間に規制される。
このようにリンク74aがゼロリフト位置にある場合、吸気カム6が回転し、そのカムノーズによりローラ74cがロッカアームシャフト72側に押されると、リンク74aは偏心軸部71cを中心として、図3の時計回りに回動する。その際、前述したように、下ロッカアーム75の案内面75cが偏心軸部71cを中心とする円弧と一致するような形状を有しているので、下ロッカアーム75は、図3に示す閉弁位置に保持される。それにより、吸気リフトは値0に保持され、吸気弁4は閉弁状態に保持される。
一方、リンク74aがゼロリフト位置から最大リフト位置側に回動した状態では、吸気カム6の回転により、リンク74aが偏心軸部71cを中心として図3の時計回りに回動し、それに伴い、下ロッカアーム75は、図3に示す閉弁位置から下方に回動し、吸気弁4を開放する。その際、下ロッカアーム75の回動量すなわち吸気リフトは、リンク74aが最大リフト位置に近い位置にあるほど、より大きくなる。
以上のように、この吸気リフト可変機構70では、アクチュエータ80を介して、リンク74aをゼロリフト位置と最大リフト位置との間で回動させることにより、吸気リフトを値0と所定の最大値との間で無段階に変化させることができる。
また、吸気リフト可変機構70には、吸気リフトを検出するためのリフトセンサ20(リフト検出手段)が設けられている(図2参照)。このリフトセンサ20は、コントロールシャフト71の回動角SAAINを検出し、それを表す検出信号をECU2に出力する。前述したように、吸気リフトは、コントロールシャフト71の回動角SAAINから一義的に定まるので、検出された回動角SAAINは、実際の吸気リフト(実リフト)を表す。
一方、エンジン3には、クランク角センサ21が設けられている。このクランク角センサ21は、マグネットロータおよびMREピックアップで構成されており、クランクシャフト3dの回転に伴い、いずれもパルス信号であるCRK信号およびTDC信号をECU2に出力する。
このCRK信号は、所定クランク角(例えば10゜)ごとに出力され、ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。また、TDC信号は、各気筒3aのピストン3bが吸気行程のTDC位置よりも若干、手前の所定のクランク角位置にあることを表す信号であり、所定クランク角ごとに出力される。
また、エンジン3の吸気管12には、エアフローセンサ22(吸入空気量検出手段)が設けられている。エアフローセンサ22は吸入空気量QAを検出し、その検出信号はECU2に出力される。さらに、ECU2には、アクセル開度センサ23から、アクセルペダル(図示せず)の操作量(以下「アクセル開度」という)APを表す検出信号が出力される。
ECU2(目標リフト設定手段、リフト制御手段、回転数検出手段、吸入空気量推定手段、判定手段および故障判定手段)は、I/Oインターフェース、CPU、RAMおよびROMなどかならるマイクロコンピュータで構成されている。前述した各種のセンサ20〜23からの検出信号はそれぞれ、I/OインターフェースでA/D変換や整形がなされた後、CPUに出力される。
CPUは、これらの入力信号に応じ、ROMに記憶された制御プログラムなどに従って、エンジン3の運転状態を判別するとともに、判別した運転状態に応じて、吸気リフトを制御する。また、リフトセンサ20の故障の判定処理を実行する。
図5は、吸気リフトの制御処理を示すフローチャートである。本処理は、TDC信号の発生に同期して実行される。本処理では、ステップ1(「S1」と図示。以下同じ)において、アクセル開度APおよびエンジン回転数NEに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、吸気リフト可変機構70のコントロールシャフト71の目標回動角SACMDを設定する。この目標回動角SACMDは、吸気弁4の目標リフトに相当する。次に、この目標回動角SACMDとリフトセンサ20で検出されたコントロールシャフト71の回動角SAAINに基づいて、吸気リフト可変機構70を制御するための制御入力U_SAAINを算出し(ステップ2)、本処理を終了する。この制御入力U_SAAINは、回動角SAAINが目標回動角SACMDに収束するように、所定のフィードバック制御アルゴリズムによって算出される。そして、算出した制御入力U_SAAINに基づく駆動信号を吸気リフト可変機構70に出力することによって、実際の吸気リフトが目標リフトになるように制御される。
図6は、リフトセンサ20の故障判定処理を示すフローチャートである。本処理は、所定時間ごとに実行される。本処理では、ステップ11において、クランク角センサ21、エアフローセンサ22およびアクセル開度センサ23がいずれも正常に作動しているか否かを判別する。この判別結果がNOで、これらの各種のセンサ21〜23のいずれかが正常でないときには、ダウンカウント式のタイマ(図示せず)のタイマ値TMを所定値TMREF(例えば5秒)にセットした(ステップ12)後、本処理を終了する。
一方、前記ステップ11の判別結果がYESのときには、目標回動角SACMDと回動角SAAINとの差の絶対値(=|SACMD−SAAIN|)が所定値SALMT以下であるか否かを判別する(ステップ13)。この判別結果がNOのときには、吸気リフトが目標リフトに収束しておらず、気筒3aに吸入される吸入空気量が安定していないとして、前記ステップ12を実行し、本処理を終了する。
一方、前記ステップ13の判別結果がYESで、|SACMD−SAAIN|≦SALMTのときには、実際の吸気リフトが目標リフトに収束しており、吸入空気量が安定した状態にあるとして、推定吸入空気量QESを算出する(ステップ14)。この推定吸入空気量QESは、気筒3aに吸入されると推定される吸入空気量であり、エンジン回転数NEおよび回動角SAAINに基づき、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、算出される。
次に、ステップ14で算出した推定吸入空気量QESとエアフローセンサ22で検出された吸入空気量QAとの差の絶対値(=|QES−QA|)を、吸入空気量偏差ΔQとして算出し(ステップ15)、この吸入空気量偏差ΔQが所定量QLMT(所定値)以上であるか否かを判別する(ステップ16)。この判別結果がNOで、吸入空気量偏差ΔQが所定量QLMTよりも小さいときには、リフトセンサ20が故障していないとして、前記ステップ12を実行し、本処理を終了する。
一方、前記ステップ16の判別結果がYESで、吸入空気量偏差ΔQが所定量QLMT以上のときには、タイマ値TMが値0であるか否かを判別する(ステップ17)。この判別結果がNOのときには、そのまま本処理を終了する。一方、前記ステップ17の判別結果がYESでタイマ値TMが値0、すなわち、吸入空気量偏差ΔQが所定量QLMT以上である状態が、所定時間、継続したときには、実際の吸入空気量QAが、検出した回動角SAAINおよびエンジン回転数NEに基づいて算出した推定吸入空気量QESとほぼ一致しなければならないのに対し、実際にはそうなっていないため、リフトセンサ20が故障していると判定する。そして、そのことを表すために、リフトセンサ故障フラグF_SLIFTNGを「1」にセットし(ステップ18)、本処理を終了する。
図7は、図6の処理によるリフトセンサ20の故障の判定例を示すタイミングチャートである。この例は、タイミングt1でリフトセンサ20からの検出値が真値に対して増大側にずれる故障が発生した場合を示す。t1以前においては、図5の吸気リフト制御によって、検出された回動角SAAINは目標回動角SACMDになるように制御される。また、リフトセンサ20が正常であるため、回動角SAAINとエンジン回転数NEに応じて算出された推定吸入空気量QESは、検出された吸入空気量QAとほぼ一致する。
また、リフトセンサ20が上記のように故障したt1以降においても、目標回動角SACMDが増大するのに応じて、図5の吸気リフト制御によって、検出された見かけの回動角SAAINが目標回動角SACMDになるように制御される。しかし、実際には、検出した回動角SAAINが増大側にずれているため、実際の回動角は目標回動角SACMDよりも小さい側に制御され、それに伴い、実際の吸入空気量QAは、より小さい側にずれる。その結果、検出した見かけの回動角SAAINとエンジン回転数NEに応じて算出された推定吸入空気量QESは、エアフローセンサ22で実際に検出された吸入空気量QAと一致せず、これを上回るようになり、両者の差である吸入空気量偏差ΔQが次第に増大する。そして、吸入空気量QAが所定量QLMT以上になったときに(t2)、タイマがスタートし、その状態が所定値TMREFに相当する時間、継続したときにタイマ値TMが値0になり(t3)、リフトセンサ20が故障していると判定される。
なお、上記とは逆に、リフトセンサ20の検出値が真値に対して減少側にずれる故障が発生した場合には、推定吸入空気量QESが吸入空気量QAを下回るようになることによって、故障判定を同様に行うことができる。
以上のように、本実施形態によれば、検出した回動角SAAINが目標回動角SACMDになるように、吸気リフト可変機構70が制御される。目標回動角SACMDと回動角SAAINとの差の絶対値が所定値SALMT以下になり、すなわち回動角SAAINが目標回動角SACMDに収束した状態で、回動角SAAINおよびエンジン回転数NEに応じて推定吸入空気量QESを求め、この推定吸入空気量QESと吸入空気量QAとの差の絶対値である吸入空気量偏差ΔQを所定量QLMTと比較することによって、リフトセンサ20の故障判定を実行する。前述したように、回動角SAAINが目標回動角SACMDに収束した状態では、リフトセンサ20が故障していなければ、吸入空気量QAは推定吸入空気量QESとほぼ一致するはずである。したがって、吸入空気量偏差ΔQが所定量QLMT以上のときに、リフトセンサ20が故障していると適切に判定することができる。
また、目標回動角SACMDと回動角SAAINとの差の絶対値が所定値SALMT以下であることを条件として、故障判定を実行するので、そのような条件が成立する限り、エンジン3の運転状態にかかわらず、故障判定を実行することができる。このため、エンジン3がほぼ定常状態であるときはもとより、加速時や減速時などの過度運転状態のときにも故障判定を実行できるので、その実行機会を十分に確保することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば実施形態では、推定吸入空気量QESを、回動角SAAINおよびエンジン回転数NEに応じて求めているが、回動角SAAINに代えて目標回動角SACMDを用いてもよい。また、実際の吸入空気量に影響を及ぼす他のパラメータを加味してもよく、例えば、吸気管にスロットル弁が設けられている場合には、推定吸入空気量を、スロットル開度にさらに応じて算出してもよい。さらに、実施形態では、リフト検出手段として、コントロールシャフト71の回動角SAAINを検出するリフトセンサ20を用いているが、これに限らず、例えば吸気リフトを直接、検出するセンサを用いてもよい。また、吸気リフトを、それと関連性の高い適当なパラメータを用いて推定してもよい。さらに、実施形態では、実リフトが目標リフトに収束しているか否かの判定を、目標回動角SACMDと回動角SAAINとの差の絶対値を用いて行っているが、これに限らず、例えば両者の比を用い、その比がほぼ1.0のときに、吸気リフトが目標リフトに収束していると判定してもよい。また、実施形態では、推定吸入空気量QESと吸入空気量QAとの偏差として、両者の差の絶対値である吸入空気量偏差ΔQを用いているが、これに限らず、例えば両者の比を用いてもよい。
また、実施形態では、目標回動角SACMDを、アクセル開度APおよびエンジン回転数NEに応じて算出しているが、例えば、これらのアクセル開度APとエンジン回転数NEから要求トルクを求め、この要求トルクとエンジン回転数NEに応じて算出してもよく、その算出方法は任意である。さらに、吸気リフト可変機構70は、実施形態で例示したタイプに限らず、吸気弁のリフトを無段階に変更できるものであれば、任意のタイプのものを採用できる。
さらには、実施形態は、本発明をガソリンエンジンに適用した例であるが、本発明は、これに限らず、ガソリンエンジン以外の各種のエンジン、例えば、ディーゼルエンジンやクランク軸を鉛直方向に配置した船外機などのような船舶推進機用エンジンに適用可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
本発明の動弁装置およびこれを適用した内燃機関の概略構成を示す図である。 動弁装置の一部を示す図である。 吸気リフト可変機構の概略構成を示す模式図である。 吸気リフト可変機構の概略構成を示す斜視図である。 吸気リフトの制御処理を示すフローチャートである。 図2の動弁装置のリフトセンサの故障を判定する処理を示すフローチャートである。 リフトセンサの故障の判定例を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 動弁装置
2 ECU(目標リフト設定手段、リフト制御手段、回転数検出手段、
吸入空気量推定手段、判定手段および故障判定手段)
3 内燃機関
3a 気筒
4 吸気弁
20 リフトセンサ(リフト検出手段)
21 クランク角センサ(回転数検出手段)
22 エアフローセンサ(吸入空気量検出手段)
70 吸気リフト可変機構
80 アクチュエータ(リフト制御手段)
NE エンジン回転数
QA 吸入空気量
QES 推定吸入空気量(推定された吸入空気量)
QLMT 所定量(所定値)
SAAIN 回動角(実リフト)
SACMD 目標回動角(目標リフト)
SALMT 所定値

Claims (1)

  1. 内燃機関の吸気弁のリフトを無段階に変更可能な吸気リフト可変機構と、
    前記吸気弁の目標リフトを設定する目標リフト設定手段と、
    前記吸気弁のリフトを実リフトとして検出するリフト検出手段と、
    前記吸気弁の実リフトが前記目標リフトになるように前記吸気リフト可変機構を制御するリフト制御手段と、
    前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記吸気弁の実リフトおよび目標リフトの一方と前記検出された回転数とに応じて、前記内燃機関の気筒に吸入される吸入空気の量を推定する吸入空気量推定手段と、
    前記気筒に吸入される吸入空気の量を検出する吸入空気量検出手段と、
    前記吸気弁の実リフトと目標リフトを比較することによって、当該実リフトが目標リフトに収束しているか否かを判定する判定手段と、
    当該判定手段によって前記吸気弁の実リフトが目標リフトに収束していると判定された場合において、前記推定された吸入空気量と前記検出された吸入空気量との偏差が所定値以上のときに、前記リフト検出手段が故障していると判定する故障判定手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の動弁装置。
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