JP2007040092A - 施錠補助システム、錠前補助装置 - Google Patents

施錠補助システム、錠前補助装置 Download PDF

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Abstract

【課題】鍵自体を取り替えなくとも従来の鍵に付加するだけで、鍵を開閉した人のログを取ることができ、タイムレコーダーシステムと連動することにより、これのシステムを連動させることができる仕組みの提供。
【解決手段】移動端末は、ユーザ識別情報の入力を受付け、入力されたユーザ識別情報が適正であった場合に錠前補助装置4に対して無線により開放信号を送信する開放処理手段を有し、錠前補助装置4は、錠前503の鍵穴を遮蔽する大きさを有する規制バー402と、規制バーを鍵穴を遮蔽させる位置と露出させる位置に駆動させるソレノイドと、移動端末からの開放信号を受信する受信アンテナ406と、移動端末からの開放信号を受信することにより、ソレノイドを制御して規制バーを鍵穴を遮蔽する位置から鍵穴を開放する位置に駆動させる制御装置とを有することとした。
【選択図】図6

Description

本発明は、建物やロッカーの扉などの施錠装置自体を改造しなくとも、施錠を開錠したユーザが誰かを特定することができる技術に関する。
昨今、個人情報保護や企業の法令遵守の観点から、企業内での情報管理が重要な問題となっている。従来は、重要な書類は施錠を施したロッカーに入れておき、そのロッカーの鍵を職場の管理者が管理することにより情報の管理が行われていた。
また、ロッカーなど施錠を施すだけでなく、そのロッカーが設置されている居室に出入りするドア鍵をかけておき、社員証をリーダライタに通して、認証ができた場合のみ施錠を開錠し、居室への入室を許可し、当該入出した人のログデータを記憶しておくことなどが行われた。
この一例としては、什器の収容部への侵入を規制する規制部と、この規制部の開放を抑止する施錠手段と、該什器を予め特定可能に付与された識別情報を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶されている識別符号を含む施開錠に関する情報を非接触通信手段を介して管理装置に送信可能な非接触通信手段と、施錠手段における施開錠に基づいて該施開錠に関する情報を非接触通信手段を介して管理装置に送信する制御を行う制御手段とを有し、什器から送信される施開錠に関する情報を非接触にて受信可能な非接触通信手段と、該受信した施開錠に関する情報から特定される什器に対応付けて、該施開錠に関する情報を開錠履歴として登録する施開錠履歴データベースとを有するシステムが提案されている(特許文献2参照)。
また、施錠装置自体を変えたり、又大きく改造を加えないでも、開錠を規制する装置としても提案されている。この一例としては、施錠装置自体を取り替えなくても済むようにするため、鍵の開錠操作が不能となるように錠前の上部空間を閉塞する筐体と、この筐体に対してスライドすることで閉塞された空間を開放して錠前を露出させる開閉部とからなる装置を取り付け、この装置が予め操作者の身体情報を記憶しておき、入力された操作者の身体的情報と照合することで、上記開閉部を筐体に対してスライドさせて、錠前を筐体の開口部から露出させるようにした錠前補助装置が提案されている(特許文献2参照)。
特開2003−82899 特開2001−241236
従来の施錠装置では、今までの鍵装置から上述の特許文献1のシステムを導入しようとすると、少なくとも扉や什器に取り付けられている鍵装置全体を取り替えなければならないばかりか、鍵装置だけを取り替えることができない場合は、扉ごと又は什器ごと全て新しいものにしなければならないなどの問題があった。
また、従来の特許文献2記載の装置では、扉に取り付ける物であるため、ロッカーのよいに複数の扉を有しているものに取り付ける場合には、扉の数だけ錠前補助装置が必要となってしまい、扉毎に認証情報を記憶させておくため、指紋情報が追加された場合には各装置に追加された指紋情報を個々に登録する必要があるという問題があった。
また、特許文献2記載の装置では、錠前を覆うようにしてその上部に空間を作るようにしたことから、鍵装置が大型化し、装置が取り付けられた装置からの前面に飛び出すようになってしまうという問題があった。
また、従来の特許文献2記載の装置では、指紋認証装置を全て開閉部に取り付けていたことから、装置自体が大型化してしまうし、また、指紋認証のための電源を確保するため、電源コードが必要となってしまうという問題があった。
また、いずれも、鍵を開閉するためだけに、指紋認証装置やそのためのデータベースなどを用意する必要があり、コストが高くなるという問題があった。
また、これを開閉するための鍵やカードを新たに発行すると、鍵やカードの個数が増えてしまい、管理が煩わしいという問題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであって、鍵自体を取り替えなくとも従来の鍵に付加するだけで、鍵を開閉した人のログを取ることができる仕組みを提供する。特に、タイムレコーダーシステムと連動することにより、これのシステムを連動させることができる仕組みを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の一の観点に係る施錠補助システムは、錠前の近傍に取り付けられた錠前補助装置と、当該錠前補助装置に対して無線により通信可能に構成された認証装置と、を有してなるシステムであって、上記認証装置は、ユーザを識別するユーザ識別情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、ユーザ識別情報の入力を受付ける受付手段と、上記入力されたユーザ識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ識別情報に適合するか否かの認証を行う認証手段と、上記認証の結果、入力されたユーザ識別情報が適正であった場合に、上記鍵保護装置に対して無線により開放信号を送信する開放処理手段と、を有し、上記錠前補助装置は、錠前を遮蔽する大きさを有する遮蔽体と、上記遮蔽体を、錠前を遮蔽する位置に保持する保持手段と、上記保持手段を開放することで、上記遮蔽体を、錠前を遮蔽する位置から開放させる駆動手段と、上記読取装置からの開放信号を受信することにより、上記駆動手段を制御して、上記遮蔽体を、錠前を遮蔽する位置から錠前を開放させる制御手段とを有することを特徴とする。
上記遮蔽体は、上記保持手段による保持が開放されることで、手動で移動可能に取り付けられている、
上記遮蔽体は、錠前補助装置を覆っているカバーであってもよい。
本発明の別の観点に係る施錠補助システムは、錠前の近傍に取り付けられた錠前補助装置と、当該錠前補助装置に対して無線により通信可能に構成された認証装置と、を有してなるシステムであって、上記認証装置は、ユーザを識別するユーザ識別情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、ユーザ識別情報の入力を受付ける受付手段と、上記入力されたユーザ識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ識別情報に適合するか否かの認証を行う認証手段と、上記認証の結果、入力されたユーザ識別情報が適正であった場合に、上記錠前補助装置に対して無線により開放信号を送信する開放処理手段と、を有し、上記錠前補助装置は、錠前を遮蔽する大きさを有する遮蔽体と、上記遮蔽体を、錠前を遮蔽させる位置と露出させる位置に駆動させる駆動装置と、上記読取装置からの開放信号を受信する受信手段と、上記読取装置からの開放信号を受信することにより、上記駆動装置を制御して、遮蔽体を錠前を遮蔽する位置から錠前を開放する位置に駆動させる制御手段とを有することを特徴とする。
また、上記認証装置は、上記施錠補助装置の開放要求を行ったユーザの識別情報と、当該認証依頼を行った日時の情報とを記憶するログ記憶手段を更に有し、上記開放処理手段は、上記施錠補助装置に対して開放信号を送信した際に、当該開放要求を行ったユーザの識別情報と、当該認証依頼を行った日時の情報を上記ログ記憶手段に記憶してもよい。
また、上記認証装置は、上記施錠補助装置に割り振られた施錠補助装置識別番号を記憶する施錠補助装置情報記憶手段と、上記受付手段は、上記ユーザから開放要求された施錠補助装置の入力を更に受付け、上記開放処理手段は、上記開放要求された施錠補助装置に対する開放信号を無線で送信するようにしてもよい。
また、上記ユーザ情報記憶手段には、当該ユーザが施錠補助装置を開放できる利用可能時間が予め記憶されており、上記認証手段は、ユーザによりユーザ識別情報が入力されて認証要求された際に、そのときの時間情報を取得して、上記ユーザ情報に記憶されている利用可能時間に適合するか否か認証し、上記開放処理手段は、上記認証の結果、上記ユーザの利用可能時間であると判別された場合に、上記施錠補助装置に対して無線により開放信号を送信するようにしてもよい。
また、上記認証装置は、ユーザの勤怠管理を行う勤怠管理装置であり、上記受付手段は、ユーザ識別情報の入力はユーザが保持する勤怠管理のためのユーザ情報記録媒体からユーザ情報の入力受付を行うようにしてもよい。
本発明の一の観点に係る施錠補助装置は、少なくともユーザの識別情報を記憶した記録媒体と、当該記録媒体に記録されているユーザの識別情報を読み取る読取装置と、上記読取装置により読み取られたユーザの識別情報の認証を行う認証装置とを有し、錠前の近傍に取り付けられ、上記認証装置により認証結果に基づいて上記読取装置が発する無線による開放信号により作動する錠前補助装置であって、錠前を遮蔽する大きさを有する遮蔽体と、上記遮蔽体を、錠前を遮蔽する位置に保持する保持手段と、上記保持手段を開放することで、上記遮蔽体を、錠前を遮蔽する位置から開放させる駆動手段と、上記読取装置からの開放信号を受信することにより、上記駆動手段を制御して、上記遮蔽体を、錠前を遮蔽する位置から錠前を開放させる制御手段とを有することを特徴とする。
本発明の別の観点に係る施錠補助装置は、少なくともユーザの識別情報を記憶した記録媒体と、当該記録媒体に記録されているユーザの識別情報を読み取る読取装置と、上記読取装置により読み取られたユーザの識別情報の認証を行う認証装置とを有し、錠前の近傍に取り付けられ、上記認証装置により認証結果に基づいて上記読取装置が発する無線による開放信号により作動する装置であって、錠前を遮蔽する大きさを有する遮蔽体と、上記遮蔽体を、錠前を遮蔽させる位置と露出させる位置に駆動させる駆動装置と、上記読取装置からの開放信号を受信する受信手段と、上記読取装置からの開放信号を受信することにより、上記駆動装置を制御して、上記遮蔽体を、錠前を遮蔽する位置から錠前を開放する位置に駆動させる制御手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、錠前補助装置を錠前のところに取り付けるだけでよいことから、錠前自体を改造したり、また取り替えたりしなくとも、遮蔽体により錠前が遮蔽されることで、事実上開錠することができなくなり、錠前等を取り替える場合に比べて、施錠補助装置のコストだけで済むため、極めてコストが安くできる。また、これによっても、社員等の所定のユーザ以外の人や権限の無い人が棚をむやみに開錠することを防止できる。
また、勤怠管理システムを使用することで、社員証を鍵代わりにするため、別途鍵を発行する必要が無く、この点でもコストを安くすることができる。
また、認証装置がログデータを記憶しているため、誰が、いつ開錠をしようとしてたのか、また施錠をしたのかを記録することができる。従って、各棚に保管されている種類などに、社員の誰がアクセスしたのかを特定することが可能となる。
また、認証装置に社員情報等のユーザ情報を記憶しておき、施錠補助装置自体は信号により遮蔽体を駆動させる構成としたことから、施錠補助装置を小型化することができ、ロッカーや棚などのスペースが限られたところでも取り付けることができる。
また、認証装置にユーザ情報を持たせることで、施錠補助装置はユーザ情報を持つ必要がないことから、ユーザ情報が追加、変更された場合にでも、認証装置に対してだけ追加、変更情報を配信すればよく、施錠補助装置に配信するよりも処理が簡単となる。また、施錠補助装置が棚ごとに複数取り付けられる場合には、この装置が盗まれるなどして個人情報が漏洩する可能性があったが、認証装置だけで持っていることから、この認証装置が盗まれない限り個人情報が漏洩する可能性もない。
以下、本発明の実施形態を図により更に詳細に説明する。
図1に示すように、本発明を会社のロッカーの各棚を開閉するためのシステムに適用した一例を示す。図1に示したシステムは、勤務情報管理サーバ1、移動端末2、社員証カード3、及びロッカー5の鍵に取り付けられた錠前補助装置4から構成されている。
社員サーバ1は、社員情報及び社員の出退勤を管理する装置である。
社員サーバ1は、図2に示すように、社員情報データベース11、出退勤情報記憶部12、通信処理部13、出退勤情報処理部14から構成されている。
社員情報データベース11は、社員の情報をデータベース化したものである。
この社員情報データベース11には、社員番号、社員の氏名、所属部署、役職及び権限情報などが記憶できるようになっている。この権限情報は、機密書類にアクセスできる権限が特定できる情報であって、具体的には、当該社員が開閉できるロッカー5の各棚501のID番号や、開閉できる時間(9:00−17:00までなど)などを設定することができる。これにより、例えば、社員であれば誰でも開閉できる棚、特定の社員がいつも開閉できる棚、特定の社員が所定の時間に限り開閉できる棚を設定できるようになっている。
出退勤情報記憶部12は、社社員番号に関連付けて、出勤日ごとに出勤時刻、退勤時刻など出退勤情報を記憶することができる記憶部である。
出退勤情報処理部13は、移動端末2から通知された出退勤時間を受信し、出退勤情報記憶部11に記憶する処理を行う。
権限設定処理部14は、社員情報に対して当該社員情報の入力及び権限情報の設定処理を行う。この処理は、管理者が、社員情報データベース11に新たに社員情報を登録したり、また登録されている社員情報を更新する処理を行う。これにより各社員の権限情報を設定、変更することができる。
また、新たに社員情報が登録された場合、また社員情報が変更された場合には、通信を介して移動端末2に対して登録された社員情報を配信する処理を行う。
これにより、例えば、新たに社員情報が追加された場合や、登録されていた社員の権限情報が更新された場合には、その社員情報が移動端末2に配信されるようになっている。
移動端末2は、社員証3に記録されているデータを読み出す装置である。
この移動端末2は、図3に示すように、液晶表示部21、ファンクションキー22、カードリーダ部23、テンキー24、無線アンテナ25を有している。
なお、本例では、移動端末2は、非接触型のICカードリーダである。
液晶表示部21は、操作要求メッセージや、入力確認メッセージなどを表示する表示部である。
ファンクションキー22は、所定の機能毎に割り当てられたキーである。この例では、ファンクションキーはf1〜f4まで4つのキーが設けられており、このうちf1が出勤、f2が退勤休憩、f3が外出早退、f4が戻り退勤時間を記録する時に押されるようになっている。従って、社員が出勤した場合には、f1のキーを押してから社員証3を移動端末2に読み込ませることで、出勤の打刻ができるようになっている。
なお、ファンクションキーを押さないで、社員証3を読み込ませた場合は、錠前補助装置4の開錠依頼として移動端末2が処理するようにプログラムされている。
カードリーダ部23は、社員証3としての非接触ICカードを読み取る読取部である。このカードリーダ部23は、図示しない電子コイルが巻きまわしており、この電磁コイルに通電制御することで、社員証3側に誘導電流を発生させ、その発生した誘導電流により磁界を検知することにより、社員カード3のデータを読み取ることができる。
テンキー24は、数字等のデータを入力するためのテンキーである。このテンキー24は、例えば、開錠するロッカーの棚番号を入力したり、またその他必要なデータを入力することができる。なお、このテンキー24を利用することにより、直接移動端末2に対して社員情報を入力して登録することができる。
アンテナ25は、移動端末2が勤務情報処理サーバ1及び、錠前補助装置4との間で無線通信を行うためのアンテナである。
なお、勤務情報処理サーバ1との間は、無線通信だけでなく、有線LANで接続してもよい。
図4に、上記移動端末2の各部を制御するための制御部の機能ブロックを示す。
移動端末2は、CPU(Central Processing Unit)、RAM,ROM等のメモリにより図4に示した機能ブロックを構成することができる。図4に示した機能ブロックは、ログデータ記憶部200、社員情報記憶部201、表示制御部202、キー制御部203、カード処理部204、通信処理部205から構成されている。
ログデータ記憶部200は、社員が錠前補助装置2の開錠動作を行ったログデータを記憶する記憶部である。このログデータとしては、開錠操作を行った年月日及び時刻、開錠操作を行ったロッカー番号及び棚番号、社員番号などからなるデータである。また、この他、認証の結果開放を拒否されたデータもログデータとして記憶する。これにより、どの社員が不正に開錠を行おうとしたかをチェックすることができる。
社員情報記憶部201は、社員情報を記憶する記憶部である。この社員情報記憶部201には、勤務情報管理サーバ1の社員情報データベース11と同様に、社員番号、社員の氏名、所属部署、役職及び権限情報などが記憶できるようになっている。
この社員情報記憶部201に記憶されたデータは、勤務情報管理サーバ1から送信された社員情報により更新されるようになっている。
表示制御部202は、液晶表示部21に表示される文字、数字などを生成して、液晶に通電制御することで表示させる処理を行う。なお、この液晶表示部21に表示されるメッセージは移動端末2のメモリに予め記憶されている。
キー制御部203は、社員等によりファンクションキー22、キーパッド24のキー操作による入力を検知する処理を行う。これにより、各キーに割り当てられた数字、文字、記号が認識され、またファンクションキー22に割り当てられた所定のファンクションが実行され、処理されることになる。
カード処理部204は、カードリーダ部23を制御して、社員カード3のデータを読み取る処理を行う。
通信処理部205は、勤務情報管理サーバ1及び錠前補助装置4との間で無線による通信処理を行う。この処理は、例えば、勤務情報処理サーバ1との間では、無線LANを介して通信できるようになっており、錠前補助装置4との間では赤外線通信やBluetoothなどを用いて通信を行うことができるようになっている。
社員証3は、社員番号等を記録した記録媒体である。この社員証3は、本例では非接触型のICカードにより構成されており、内部にCPUと、CPUが実行するコンピュータプログラム、コンピュータプログラムや種々のデータを記憶するためのRAM,ROMなどの内部メモリ、通信用アンテナコイルなどを有している。この社員証3には、社員の識別情報として、所定桁数の社員番号(例えば、「12345」など)が記憶できるようになっている。そして、移動端末2のカードリーダ部203上に社員証3がかざされることにより、通信用アンテナコイルに誘導電流が発生し、これによりCPUが動作して社員番号の読み出しなどの処理を行うようになっている。
また、この際、CPUにより社員番号の暗号化などの所定の処理を行うようにしてもよい。
ロッカー5は、複数の棚501を有して、各棚501に物品を収納するものである。
ロッカー5の棚501には、図5及び図6に示すように、前面に開閉自在な扉502と、扉502を施錠するための錠前503がつけられている。これにより、各棚501を条前503で施錠して物品を保管できるようになっている。なお、本例では、扉502はいわゆる引き戸となっており、扉502が左右にスライドして開閉するようになっている。
錠前503は、シリンダーとこれを回転させるための鍵を挿入する鍵穴と、シリンダーの回転とともに回転して扉502のスライドを抑止するデッドボルトを有している。この錠前503を施錠するには、鍵穴から鍵を挿入して所定の方向(例えば、左回り)に回転させる。これにより、シリンダーが回転してデッドボルトが扉502の係合穴などに係合する位置に飛び出すことで扉の開閉が規制される。また、開錠する場合には、鍵を挿入して逆に回転させることで、シリンダーが逆回転してデッドボルトが扉502の係合穴から外れて、扉502が自由に移動できるようになる。
なお、図示の例では、施錠装置を錠前503を鍵と錠前により構成した例について説明したが、本発明の施錠装置はこれに限らず、例えば、鍵をカードキー、錠前をこのカードキーを読み込むカードリーダとして、このカードキーをカードリーダに挿入又はかざすことで、電気的にシリンダーを駆動させるいわゆるカードキーであってもよい。
錠前補助装置4は、錠前503の鍵穴への鍵の挿通を規制するための装置である。
図7、図8に示すように、錠前補助装置4は、上部に開口を有する箱状の筐体401と、この筐体401の開口から進退することにより錠前503の鍵穴への鍵の挿入を規制する規制バー402、この規制バー402を駆動するソレノイド403、ソレノイド403に対して通電制御する制御装置404、制御装置404に電源を供給する電池405、移動端末2からの電波を受信する受信アンテナ406、電池405を収納する収納部の蓋407から構成されている。
筐体401は、中空の箱状に形成され、上部に開口部401aを有している。筐体401内の下部には電池405を収納する電池収納部401bと、上部には規制バー402及びこれを駆動するためのソレノイド403などを収納する収納部401cが形成されている。また、筐体401のロッカー5への取り付け面側には、錠前補助装置4をロッカー5へ取り付けるためのネジが挿通されるネジ孔401dが図示の例では2ヶ所形成されている。このネジ穴401dにそれぞれネジが挿通されて、ロッカー5へネジ止めされることで、錠前補助装置4がロッカー5へ固定されることとなる。
規制バー402は、四角の板状に形成されており、横幅は錠前503の鍵穴と略同じ又は鍵が回せない程度の幅でもよいようになっており、この規制バー402が錠前503の前に位置することで錠前503の鍵穴を隠し、鍵穴に鍵が挿入できないようになっている。
なお、規制バー402の形状は、四角形に限らず、その強度を増すためにU、V型にすることもできる。
また規制バー402の下端部は、ソレノイド403のプランジャーに取り付けられることにより、規制バー402がソレノイド403により上下に駆動されるようになっている。
ソレノイド403は、制御部404により通電制御されることで、プランジャー及びこれに取り付けられた規制バー402を上下に進退させることができる。これにより、プランジャーを吸引した状態で通電されると、ソレノイド403はプランジャーを押し出すように駆動し、また押し出された状態で通電されるとプランジャーを吸引する動作を行うよう。
電池407は、制御部404に電源を供給するためのものである。また、アンテナ406は移動端末2からの電波を受信する。このアンテナ406により受信した電波を制御部404が受信することで、規制バー402の駆動信号を受信するようになっている。
制御部404は、ソレノイド403を駆動させる処理を行う。この制御部404は、マイコンなどにより構成され、アンテナ406が規制バー402の駆動信号を受信することで、ソレノイド403に通電制御して規制バー402を上下に駆動させる制御を行う。
次に、上述のシステムの動作について図面を参照して説明する。
まず、錠前補助装置4の規制バー402が上方に進出して、鍵穴を遮蔽した隠した状態となっており、この状態で棚501の開錠を行う場合について説明する。
まず、ロッカー5の棚501を開けようとする社員は、移動端末2のところに行き、自分の社員証3を移動端末2のカードリーダ部23にかざす。これにより、カードリーダ部23が、社員証3の社員番号を読み取り、メモリに一時的に記憶する(S101)。読み取りの処理は、カードリーダ部23が電磁誘導により社員証2のICを起動させ、社員証2が、そのメモリに記憶されている社員番号をカードリーダに送信することで、カードリーダ部23は社員番号を読み取る。
読み取りが完了すると、移動端末2の表示制御部202が、開放するロッカー番号及び棚番号の入力を促すメッセージを液晶ディスプレイ21に表示する(S102)。このメッセージとしては、図10に示すように、「開錠するロッカー番号、棚番号を入力して下さい。」というメッセージと、入力欄、入力された内容で開放を行う場合の「開放」ボタンと、処理を中止する「キャンセル」ボタンが表示される。
表示に従いテンキー24からロッカー番号、棚番号が入力され、「開放」ボタンが選択されると、移動端末2のカード処理部204は、社員情報記憶部201を参照して、読み取った社員番号等の社員証情報が存在するか否か、及び当該社員に開錠する権限があるか否か判別する(S103)。
この社員証情報のチェックは、読み込んだ社員番号が、社員情報記憶部201に記憶されている社員番号に一致する社員番号が有るか否か判別することにより行う。
また、選択した棚501を開錠する権限があるか否かの判別は、例えば、社員番号「12345」の社員が、棚番号「0001」の棚の開放を要求した場合、当該社員の権限として棚「0001」を開錠する権限が社員情報記憶部201に記憶されているかを判別することにより行う。
この際、権限として、開錠を行う日時が設定されている場合(例えば、平日の9:00〜17:00まで開錠可能)には、当該日時がこの権限に設定されている日時に適合するか否か判別する。
判別の結果、読み取った社員番号や、当該社員に棚503を開錠する権限がない場合には、カード処理部204はカード表示制御部202を制御して、ディスプレイ201にエラー表示を行い(S104)、処理を終了する。
また、この際もカード処理部204は、開錠操作を行った年月日及び時刻、開錠要求を行ったロッカー番号及び棚番号、社員番号などからなるログデータをログデータ記憶部200に記憶する。
また、判別の結果、読み取った社員情報が適正である場合には、キー制御部203が、開錠要求されたロッカー5の棚501に取り付けられている錠前補助装置4に対して、開放信号をアンテナ25を介して送信する(S105)。この開放信号には、開錠動作指示を表すデータと、入力されたロッカー番号、棚番号などが含まれる。
また、カード処理部204は、開放ログ情報をログデータ記憶部200に記憶する(S106)。
この開放ログ情報としては、開錠操作を行った年月日及び時刻、開錠操作を行ったロッカー番号及び棚番号、社員番号などからなるデータである。
錠前補助装置4は、送信された開放信号をアンテナ406を介して受信すると(S107)、制御部404が、受信した開放信号が当該施錠保護装置4への開放信号か否かを判別する(S108)。この処理は、開放信号に含まれているロッカー番号及び棚番号が、施錠保護装置4のメモリに記憶しておいたロッカー番号及び棚番号と一致するか否かを判別することにより行う。
なお、チェックの結果、一致しない場合には、当該錠前補助装置4への信号ではないとして、受信した信号を破棄する。
チェックの結果、当該錠前補助装置4への開放信号であると判定した場合には、制御部404は、ソレノイド403へ通電制御してプランジャーを吸引させることにより、規制バー402を錠前503から退避させ、この状態を保持する(S109、S110)。
これにより、図5に示すように棚501の錠前503の鍵穴が露出することになり、この鍵穴に鍵を挿入できる状態となる。
この状態で、社員証をかざした社員は、持っている鍵を鍵穴に挿入して錠前のシリンダーを回すことにより錠前を開けることができる。
そして、所定のタイミングで移動端末2のカード処理部204は、記憶部201に記憶されている開放ログデータを勤務情報処理装置1へ送信する(S111)。
これにより、勤務情報処理装置1は、開放ログデータを受信してログデータ記憶部12に記憶して(S112)、処理を終了する。
次に、施錠保護装置4により施錠装置503の鍵穴を遮蔽して隠す場合について説明する。
まず、ロッカー5の棚501の施錠をした社員は、移動端末2のところに行き、自分の社員証3を移動端末2のカードリーダ部23にかざす。これにより、カードリーダ部23が、社員証3の社員番号を読み取り、メモリに一時的に記憶する(S201)。読み取りの処理は、カードリーダ部23が電磁誘導により社員証2のICを起動させ、社員証2が、そのメモリに記憶されている社員番号をカードリーダに送信することで、カードリーダ部23は社員番号を読み取る。
読み取りが完了すると、移動端末2の表示制御部202が、ロッカー番号及び棚番号の入力を促すメッセージを液晶ディスプレイ21に表示する(S202)。このメッセージとしては、図12に示すように、「施錠したロッカー番号、棚番号を入力して下さい。」というメッセージと、入力欄、入力された内容で開放を行う場合の「施錠」ボタンと、処理を中止する「キャンセル」ボタンが表示される。
表示に従いテンキー24からロッカー番号、棚番号が入力され、「施錠」ボタンが選択されると、移動端末2のカード処理部204は、社員情報記憶部201を参照して、読み取った社員番号等の社員証情報が存在するか否か、及び当該社員に権限があるか否か判別する(S203)。
この社員証情報のチェックは、及び当該社員に権限が有るか否かの判別は、開放処理の場合と同じ処理を行う。
判別の結果、読み取った社員番号や、当該社員に棚503を権限がない場合には、カード処理部204はカード表示制御部202を制御して、ディスプレイ201にエラー表示を行い(S204)、処理を終了する。
また、この際もカード処理部204は、遮蔽動作指示を行った年月日及び時刻、要求を行ったロッカー番号及び棚番号、社員番号などからなるログデータをログデータ記憶部200に記憶する。
また、判別の結果、読み取った社員情報が適正である場合には、キー制御部203が、処理要求されたロッカー5の棚501に取り付けられている錠前補助装置4に対して、施錠信号をアンテナ25を介して送信する(S205)。この遮蔽動作信号には、遮蔽動作指示を表すデータと、入力されたロッカー番号、棚番号などが含まれる。
また、カード処理部204は、ログ情報をログデータ記憶部200に記憶する(S206)。ログ情報としては、遮蔽指示操作を行った年月日及び時刻、操作を行ったロッカー番号及び棚番号、社員番号などからなるデータである。
錠前補助装置4は、送信された遮蔽信号をアンテナ406を介して受信すると(S207)、制御部404が、受信した遮蔽指示信号が当該施錠保護装置4への信号か否かを判別する(S208)。この処理は、遮蔽指示信号に含まれているロッカー番号及び棚番号が、施錠保護装置4のメモリに記憶しておいたロッカー番号及び棚番号と一致するか否かを判別することにより行う。
なお、チェックの結果、一致しない場合には、当該錠前補助装置4への信号ではないとして、受信した信号を破棄する。
チェックの結果、当該錠前補助装置4への開放信号であると判定した場合には、制御部404は、ソレノイド403へ通電制御してプランジャーを進出させることにより、規制バー402を錠前503の前まで移動させ、この状態を保持する(S209、S210)。
これにより、図6に示すように規制バー402が錠前503の鍵穴の前に位置して鍵穴を遮蔽することとなり、この鍵穴に鍵を挿入できない状態となる。従って、鍵を持っていたとしても、鍵穴に鍵を挿入できないため鍵を開けることができようになる。
そして、所定のタイミングで移動端末2のカード処理部204は、記憶部201に記憶されているログデータを勤務情報処理装置1へ送信する(S211)。
これにより、勤務情報処理装置1は、ログデータを受信してログデータ記憶部12に記憶して(S212)、処理を終了する。
次に、社員情報の変更があった場合について説明する。
この場合、勤務情報管理サーバ1の社員情報データベース11に新たな社員情報が登録されたり、また社員情報が変更された(例えば、権限情報の変更)場合、勤務情報管理サーバ1は、移動端末2へ送信する。
移動端末2は、通信制御部205を介して、新規な又は更新された社員情報を受信し、社員情報記憶部201に記憶する。
これにより、社員証情報が新たに追加、又は変更された場合には、勤務情報管理サーバ1からの処理で行うことができる。
また、個別に移動端末2のキーバッド24から、社員情報を入力して登録することもできる。
このように上述の実施形態のシステムによれば、錠前補助装置4を錠前503のところに取り付けるだけでよいことから、錠前503自体を改造したり、また取り替えたりしなくとも、規制バーにより鍵穴が遮蔽されることで、事実上開錠することができなくなり、
錠前等を取り替える場合に比べて、施錠保護装置4のコストだけで済むため、極めてコストが安できる。また、これによっても、社員以外の人や権限の無い人が棚をむやみに開錠することを防止できる。
また、勤怠管理システムを使用して、社員証を鍵代わりにするため、別途鍵を発行する必要が無く、この点でもコストを安くすることができる。
また、移動端末2がログデータを記憶しているため、誰が、いつ開錠をしようとしたのか、また施錠をしたのかを記録することができる。従って、各棚に保管されている種類などに、社員の誰がアクセスしたのかを特定することが可能となる。
また、移動端末2に社員情報等を記憶しておき、施錠保護装置4自体は。移動端末4からの信号により規制バー402を駆動させる構成としたことから、施錠保護装置4を小型化することができ、ロッカーや棚などのスペースが限られたところでも施錠保護装置4を取り付けることができる。
また、移動端末2側に社員情報が持たせた、施錠保護装置4は社員情報を持つ必要がないことから、社員情報が追加、変更された場合にでも、勤務情報管理サーバ1から移動端末2に対してだけ追加、変更情報を配信すればよく、施錠保護装置4に配信するよりも処理が簡単となる。
なお、上述のシステムでは、各移動端末2が社員情報を記憶しておくようにした例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、移動端末2には社員情報を持たずに、毎回移動端末2が勤務情報管理サーバ1へ社員情報の照会を行い、勤務情報管理サーバ1側で認証処理を行うようにしてもよい。
また別の例として、移動端末2で出勤の打刻をした社員の情報を社員情報記憶部201に記憶しておき、出勤している社員のみが開錠要求を行えるようにしてもよい。この場合、社員情報記憶部201の各社員情報に関連付けて、出勤中で有るか否かのフラグを記憶しておき、このフラグがある社員のみが開錠の権限を有するようにする。
これにより、出勤の打刻をしていない社員証を使って、勝手に開錠することを防止することができる。
上述の実施形態では、ソレノイド又はモータなどにより規制バー402を駆動させて、鍵穴を遮蔽又は開放するように構成した例について説明したが、規制バーを手で移動させて、鍵穴を遮蔽、開放するようにしてもよい。
この場合の例を図13に示す。図13に示した実施形態では、規制バー402の上面に規制バー402を手でスライドさせるための四角柱状の係合部材412が設けられている。
また、筐体401の上端面の長手方向に、係合部材412が露出する孔411が形成されている。この孔411は、筐体401の上端面の長手方向中央部分から、図示右側の端部に向けて形成されている。そして、この孔411から係合部材412の上端部が露出するようになっている。
また、筐体401内の先端部(図示上端部)には、図14に示すような係合部413が設けられている。
係合部413は、その先端部が鍵爪のようになっている。この係合部413は、通常状態では、図示下方に向かって図示しないバネにより付勢されており、開放指示を受信することによって、制御部がソレノイドやモータを駆動して、図示下方に向かって係合部413を回転させ、規制バー402の移動路上から退避させるようになっている。
また、規制バー402の下端部には、下方に突出した鍵爪状の係合片402aが形成されている。そして、規制バー402が上方に引き出されたときに、この係合片402aが係合部413と係合して、規制バー402の移動が規制されるようになっている。
このように構成された錠前補助装置では、鍵穴を遮蔽する場合には、手動で係合部材412を移動させて、規制バー402を鍵穴が隠れるところまで引き出す。これより、規制バー402の係合片402aが図示上方に移動することに伴って、係合部413(図示上端部)に当たることで、係合部413が図示しないバネ等に抗して一旦上方に回転するようにして退避し、この係合片402aが係合部413を越えたところで係合部413がバネの付勢力により規制バー402の移動路上に再度露出して、係合片402aと係合する。これにより、規制バー402は鍵穴を遮蔽する位置に出たままで移動が規制される。
この状態から鍵穴を露出させるためには、移動端末2からの開放信号により、ソレノイド又はモータが駆動されて、係合部413が図示下方に回転するようにして規制バー402の移動路上から退避する。これにより、係合片402aとの係合が解除されて、規制バー402が自重により落下して、鍵穴が露出することになる。
なお、係合片と係合部の形状は図14の形状に限定されず、図15に示した形状であってもよい。
図15に示した例では、筐体側に係合孔421として、先端内側に断面弧状の凹部が形成された係合片421a、421bが互いに向き合って重ね合わされることにより、断面半円状の凹部が形成されている。これら係合片421a、421bは、バネ422により互いに引き合う方向に付勢されている。
また、係合片421a、421bの間には、係合片421a、421bをバネ422の付勢力に抗して解除するための解除バー423が配置されている。この解除バー423は、挿入されるに従って径が大きくなる(図示右側に向けて徐々に径が大きくなる)ように構成されている。この解除バー423は図示しないソレノイドやモータなどにより駆動され、図示左側に移動して、係合片421a、421bの間に進出していくことで、突起420との係合を解除するようになっている。
また、規制バー402の先端には、半球状の突起420が形成されたており、この突起420が係合孔421に係合するようになっている。
このように構成された装置では、規制バー2が引き出されると、係合片402aが係合孔421に係合することにより、規制バー2の動きがロックされる。この状態から規制バー402を動かすためには、移動端末2からの開放信号により解除バー423が、バネ422の不勢力に抗して係合片421a、421bの重なり部分に侵入する。これにより、係合片421a、421bの間の隙間が開き、係合片421a、421bと突起420の係合が解除され、突起420が抜けるようになる。これにより規制バー402は手で自由に移動させることができるようになる。
また、上述の実施形態では、規制バーを移動させる例について説明したが、筐体の上面を覆っているカバー自体を移動させるようにしてもよい。
このカバーを移動させることで鍵穴を遮蔽・開放するようにした例を図16に示す。
図16において、鍵補助装置600は、筐体601とカバー607から構成されている。
筐体601には、制御部604と、この制御部604を駆動させるための電池605が配置されており、制御部604に通電されることでカバー607を駆動するようになっている。
また筐体601の長手方向の両側端部には、カバー607が移動するためのガイド溝608が一直線状に形成されている。このガイド溝608は、図17に示すように下端部が上端の開口よりも幅が広くなるように形成されている。そしてカバー607の下部から下方に延び出したレール607aが係合することで、このガイド溝608に沿ってカバー607が移動できるように構成されている。
カバー607は、図16において平面上下に延びた楕円状をしている。そして、その上端面にはLED610、611が取り付けられており、図示しない配線により制御部604と電気的に接続されている。LED610はロック状態を表す赤色LEDであって、赤色に点灯しているときは、カバー607が未ロック状態で、カバー607を手で持って移動させることができる状態であることを表している。またLED607が消灯状態のときはカバー607がロックされており、手動では動かせない状態を表している。
また、LED611は、電池切れ警告を表すためのものであって、通常状態では消灯しているが、制御部604が、電池605の電圧が基準電圧を下回ったと判断した場合に、LED605を点灯させて電池切れが近いことを通知する。これにより、電池切れでカバー607が開かなくなることを防止できる。
また、このカバー607の下端部には、図18に示した係合孔608が形成され、筐体側にはこの係合孔608と係合する係合突起609が形成されている。
係合孔608は、係合突起609が嵌る径の大きさを有している。この係合突起609は、通常状態では、図示しないバネにより上方に付勢されている。また係合突起609は、図示しないモータやソレノイドなどにより駆動され、バネの付勢力に抗して筐体上で出退できるようになっている。
そして、カバー607は完全に引き出された状態で、係合突起609が係合孔608に嵌ることでカバー607の移動を規制できるようになっている。
上述の実施形態で、鍵穴503を遮蔽する場合には、図16(a)に示すようにカバー607を手で引き上げ移動させて鍵穴503が隠れる位置まで移動させる。カバー607がこの状態まで移動すると、係合突起609がバネの付勢力により係合孔612に係合し、カバー607の移動を規制する。これにより、鍵穴503が遮蔽された状態となる。
また、この状態から移動端末2からの開放信号により、制御部がモータ等を駆動させて係合突起609をバネの付勢力に抗して筐体内に引き込むことにより、係合孔612との係合を解除させる。
これにより、カバー607は自重により、又は手で持つことで移動させることができ、図16(b)に破線で示すように鍵穴503が露出する位置まで移動することで、鍵を鍵穴503に挿入して施錠、開錠することができるようになる。
このように、上述の実施形態によれば、規制バーを設ける必要が無く、カバー607だけで鍵穴503を遮蔽したり、また開放したりすることができるため、部品点数が少なく済むし、また規制バーを設けない分だけ装置の厚さを薄く小型化することができ、棚や金庫などあらゆる場所の鍵穴のところに取り付けることができる。
また、カバー607の移動は、手で動かす手動式としたことから、これを動かすための歯車などの機構が不要となり、部品点数を減少させて、コスト低減できるし、また電池の消耗を少なくすることができ、電池の寿命を長くすることができる。
また、LED611が電池切れ状態を表すようにしたことから、一目で電池の消耗状態が分かるため、カバー607が閉まった状態で電池切れとなってしまうことを防止することができる。
なお、係合突起としては、図19に示すような形態であってもよい。
図19に示した例では、筐体の短手方向に長孔を設け、この長孔に板状の係合突起616を配置する。この係合突起616は、モータ614と、このモータ614の回転軸に取り付けられたカム615により上下に駆動されるようになっている。また、係合突起616は、図示しないバネにより上方に向けて付勢されており、モータ614がこのバネの付勢力に抗して係合突起616を引き下げるようになっている。
また、カバー607の裏面の一端側(図示左端部)には、係合突起616が係合する係合孔607aが形成されている。この係合孔607aは、係合突起616の形状に合わせて、短手方向に長く形成されており、この係合孔607aに係合突起616が係合するようになっている。
このように、図19に示した構成によっても、カバー607を手動で移動させて引き出し、鍵穴を遮蔽する位置まで移動させることで、係合突起616が係合孔607aに係合して、カバー607の移動を規制することができる。
また、この状態から移動端末2からの開放信号により、モータ614が回転し、係合突起616がバネの付勢力に抗して筐体内に引き込まれる。これにより、係合孔607aとの係合が解除され、カバー607は自由に移動可能となる。これにより、手で持って又はその自重によりカバー607が鍵穴を遮蔽する位置から移動して、鍵穴開放するようになる。
このように、図19に示した構成によっても上述の実施形態と同様な効果を得ることができる。
なお、このガイド溝608については、筐体601の上端部に設けるだけでなく、例えば、図20(a)に示すように、筐体601の両側面に一直線状に設けてもよい。この場合、カバー617の内部両側面には、図20(b)に示すようにその内側面に中心側に向かって突出したレール617aを設け、このレール617aをガイド溝608に係合させるようにしてもよい。
また、図20(a)に示すように、筐体601の下端部にガイド溝628を一直線状に設ける。そして、この筐体601全体を覆うようにしては形成し、その内部上端部に長手方向に一直線状に延びたレール627aを設け、このレール627aをガイド溝608に係合させるようにしてもよい。
このように、図20、21に示した実施形態によっても、上述のような効果を得ることができる。
本発明の実施形態に係るロッカーの施錠システムの一例を示したシステム図。 出退勤管理サーバの機能ブロック図。 移動端末の平面図。 移動端末の制御部の機能ブロック図。 鍵保護装置を取り付けて開放状態としたところを示す正面図。 鍵保護装置を取り付けて遮蔽状態としたところを示す正面図。 鍵保護装置の開放状態の断面図。 鍵保護装置の遮蔽状態の断面図。 鍵保護装置を開放する際の処理を示した処理フロー。 開放処理を行う場合の移動端末の入力画面の一例を示した図。 鍵保護装置を遮蔽する際の処理を示した処理フロー。 遮蔽処理を行う場合の移動端末の入力画面の一例を示した図。 別の実施形態にかかる施錠補助装置の平面図。 規制バーと係合部との係合状態を示した要部断面図。 規制バーと係合部との別の係合状態を示した要部断面図。 (a)さらに別の実施形態にかかる施錠補助装置が錠前を遮蔽した状態を示した平面図。(b)さらに別の実施形態にかかる施錠補助装置が錠前を開放した状態を示した平面図。 上述の実施形態の要部分解断面図及び底面図。 上述の実施形態の係合部の要部断面図。 さらに別の実施形態の分解斜視図。 レールの形状の別の例を示した腰部断面図及び底面図。
符号の説明
1 勤務情報管理サーバ
2 移動端末
3 社員証
4 施錠保護装置
5 ロッカー
200 ログデータ記憶部
201 社員情報記憶部
202 表示制御部
203 キー制御部
204 カード処理部
205 通信制御部

Claims (7)

  1. 既設の錠前の近傍に当該錠前とは別体として取り付けられた錠前補助装置と、当該錠前補助装置に対して無線により通信可能に構成された認証装置と、を有してなるシステムであって、
    上記認証装置は、
    上記錠前補助装置に対して無線により、上記開放信号を送信する開放処理手段を有し、
    上記錠前補助装置は、
    錠前の鍵穴を遮蔽する大きさを有する遮蔽体と、
    上記遮蔽体を錠前の鍵穴を遮蔽する位置に保持したロック状態とする保持手段と、
    上記認証装置から、上記保持手段により上記錠前を遮蔽する位置にロック状態で保持されている遮蔽体を開放する指示を含む開放信号を受信する受信手段と、
    上記開放信号を受信することにより、上記保持手段による遮蔽体のロック状態を解除して、上記錠前の鍵穴が開放される未ロック状態にする制御手段と、を有する、
    ことを特徴とする施錠補助システム。
  2. 上記認証装置は、
    ユーザを識別するユーザ識別情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、
    ユーザ識別情報の入力を受付ける受付手段と、
    上記入力されたユーザ識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ識別情報に適合するか否かの認証を行う認証手段と、を更に有し、
    上記開放処理手段は、上記認証の結果、上記入力されたユーザ識別情報が適正であった場合に、上記錠前補助装置に対して無線により上記開放信号を送信する、
    請求項1記載の錠前補助システム。
  3. 上記認証装置は、
    上記ユーザ識別情報を入力することにより認証を要求したユーザの識別情報と、当該認証要求を行った日時の情報とを記憶するログ記憶手段を更に有し、
    上記開放処理手段は、上記認証要求を行ったユーザの識別情報と、当該認証要求を行った日時の情報を上記ログ記憶手段に記憶する、
    請求項1又は2のいずれかの項に記載の施錠補助システム。
  4. 上記認証装置は、複数の各錠前補助装置に割り振られた識別番号を記憶する錠前補助装置情報記憶手段を更に有し、
    上記認証装置の受付手段は、上記開放信号の送信先とされた錠前補助装置の識別番号の入力を更に受付け、
    上記開放処理手段は、上記開放信号の送信先とされた錠前補助装置の識別番号を含んだ開放信号を上記錠前補助装置に対して無線で送信し、
    上記錠前補助装置の制御手段は、自装置の識別番号を含む開放信号を受信したときに、上記保持手段による遮蔽体のロック状態を解除して未ロック状態とする、
    請求項1〜3のいずれかの項に記載の施錠補助システム。
  5. 上記ユーザ情報記憶手段には、当該ユーザが上記認証要求をすることにより錠前補助装置に対して開放信号を送信できる曜日、祝日、日付、時間などの利用可能な時間が予め記憶されており、
    上記認証手段は、ユーザによりユーザ識別情報が入力されて認証要求された際に、そのときの時間情報を取得して、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されている利用可能時間に適合するか否か認証し、
    上記開放処理手段は、上記認証の結果、上記ユーザの利用可能時間であると判別された場合に、上記錠前補助装置に対して無線により開放信号を送信する、
    請求項2〜4のいずれかの項に記載の施錠補助システム。
  6. 上記認証装置は、
    ユーザの勤怠管理を行う勤怠管理装置であり、
    上記受付手段は、ユーザ識別情報の入力受付をユーザが保持する勤怠管理のためのユーザ情報記録媒体から行う、
    請求項1〜6のいずれかの項に記載の施錠補助システム。
  7. 既設の錠前の近傍に別体に取り付けられ、無線により開放信号を送信する認証装置と通信可能に構成された錠前補助装置であって、
    錠前の鍵穴を遮蔽する大きさを有する遮蔽体と、
    上記遮蔽体を錠前の鍵穴を遮蔽する位置に保持したロック状態とする保持手段と、
    上記認証装置から、上記保持手段により上記錠前を遮蔽する位置にロック状態で保持されている遮蔽体を開放する指示を含む開放信号を受信する受信手段と、
    上記開放信号を受信することにより、上記保持手段による遮蔽体のロック状態を解除して、上記錠前の鍵穴が開放される未ロック状態にする制御手段と、を有する、
    ことを特徴とする錠前補助装置。
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