JP2007039872A - 建材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 組み立てが容易でコストも安価に抑えることができ、また、従来にはない優れた性質を兼ね備えた構造物の建造を実現することができる建材を提供する。
【解決手段】 1枚のボードとして提供される建材10は、少なくとも2枚の桐製の板材11,12と、これら2枚の板材11,12の間に挟装された断熱材16とを備える。建材10において、板材11,12と断熱材16は、接離不能な状態に一体形成されている。このような建材10は、2枚の桐製の板材11,12と断熱材16とが接離不能な状態に一体形成されていることから、従来であれば、別個の素材として提供される下地材、断熱材、及び仕上げ材を現場で組み立てる必要がなく、組立の手間を大幅に軽減することができ、コストも極めて安価に抑えることができる。また、建材10は、板材11,12として桐を用いていることから、桐が有する優れた各種性質を全て享受することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、家屋等の所定の構造物における壁面や、床や屋根等に用いることが可能な1枚のボードとして提供される建材に関する。
従来より、家屋の壁面等に用いる内装材や、床や屋根等に用いる下地材としては、通常、90cm×180cm、90cm×240cm、又は60cm×240cmといった予め所定の大きさに形成された木質ボードが用いられる。具体的には、この種の木質ボードとしては、非特許文献1又は非特許文献2に記載されているように、いわゆるOSB(Oriented Strand Board)と称されるものが現実に市販されている。このOSBは、多数のフレーク(木片)状の材木をフェノール系の接着剤を用いて固接し、さらに熱圧成型した木質ボードであり、他用途に用いられた余剰の木屑を用いて製造されるものが多いことから、低コストで製造可能な内装材として着目されている。
"池上産業株式会社 資源の有効利用で生まれたエンジニアードウッド OSB"、[online]、[平成15年10月10日検索]、インターネット<URL:http://www.ikegamiinc.co.jp/osb/osb.htm/> "株式会社石森屋材木店 健康エコロジー OSB"、[online]、[平成15年10月10日検索]、インターネット<URL:http://www.ishimori.co.jp/kenzai/osb.asp/>
ところで、構造物を建造するにあたっては、当該構造物の内部温度を保持するために、下地材と仕上げ材との間に所定の断熱材を挟装することが必須である。したがって、上述した従来の木質ボードを用いた壁面、床、及び/又は屋根等の構築をともなう所定の構造物を建造するにあたっては、当該木質ボードを下地材として用いる場合には、当該木質ボードの上面に断熱材を設け、さらにこの断熱材の上面に所定の仕上げ材を設ける必要があった。
したがって、構造物を建造するにあたっては、別個の素材として提供されるこれら下地材、断熱材、及び仕上げ材の3層を現場で組み立てる必要があることから、組み立ての手間を要する他、各素材を別個に提供することに起因してコストの高騰を招来していた。
また、特公平7−96802号公報に記載されているように、断熱材を上述した2枚のOSBで挟装したパネルも提案されているが、OSBは、重量が重く、また、例えば調湿機能といった断熱効果以外の性質については未だ低く、より一層の改善を求められているのが現状である。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、組み立てが容易でコストも安価に抑えることができ、また、従来にはない優れた性質を兼ね備えた構造物の建造を実現することができる建材を提供することを目的とする。
上述した目的を達成する本発明にかかる建材は、1枚のボードとして提供される建材であって、少なくとも2枚の桐製の板材と、上記2枚の板材の間に挟装された断熱材とを備え、上記板材と上記断熱材は、接離不能な状態に一体形成されていることを特徴としている。
このような本発明にかかる建材は、2枚の桐製の板材と断熱材とが接離不能な状態に一体形成されていることから、従来であれば、別個の素材として提供される下地材、断熱材、及び仕上げ材を現場で組み立てる必要がなく、組立の手間を大幅に軽減することができ、コストも極めて安価に抑えることができる。また、本発明にかかる建材は、板材として桐を用いていることから、桐が有する優れた各種性質を全て享受することができる。
また、本発明にかかる建材は、上記2枚の板材の間に挟装され、中空部分が形成された枠体を備え、上記断熱材は、上記枠体の中空部分に封入されていることを特徴としている。
これにより、本発明にかかる建材は、枠体によって断熱材を適切な形状に形付けることができ、当該断熱材が2枚の板材の間から外部にはみ出る事態を回避することができる。
さらに、本発明にかかる建材において、上記枠体には、当該枠体の4辺を構成する側壁のうち、2つの側壁に桐製の突起部が固設されるとともに、残りの2つの側壁に当該突起部に対応する形状とされる溝部が穿設されていることを特徴としている。
これにより、本発明にかかる建材は、1枚の建材における突起部と、他の建材における溝部とを嵌合させ、より大きな1枚のボードを形成することが可能となる。
ここで、上記断熱材としては、所定の合成樹脂発泡体からなるものを適用することができる。
そして、上記断熱材は、上記枠体の中空部分に、上記合成樹脂発泡体の原液を所定の充填圧のもとに注入した上で、当該枠体を上記2枚の板材の間に挟装し、所望の発泡率に応じた圧力で当該2枚の板材をプレスすることによって形成することができる。
このとき、少なくとも上記板材及び上記断熱材は、当該断熱材の素材としての合成樹脂が液状から固体状に変化する過程で生じる発泡凝固接着力によって接離不能な状態に一体形成される。
また、上記断熱材としては、既に固形化されたものを用いることもでき、この場合、上記板材と上記断熱材は、所定の接着剤を介して貼着されることによって接離不能な状態に一体形成される。
なお、上記接着剤としては、環境保護の観点から、所定の天然素材を原料とするものが望ましい。
また、上記断熱材としては、環境保護の観点から、燃焼した際に有害物質を発生しない素材からなるものが望ましく、さらには、生分解するものが望ましい。
さらにまた、本発明にかかる建材は、上記2枚の板材の間に所定の防音材を封入するようにしてもよい。
これにより、本発明にかかる建材においては、家屋内の部屋を間仕切るための壁面等の用途にも幅広く適用することが可能となる。
以上のような本発明にかかる建材は、所定の構造物における壁面、床、及び/又は屋根の下地材及び/又は仕上げ材として用いて好適である。
本発明は、組み立てが容易でコストも安価に抑えることができ、また、桐が有する優れた各種性質を全て享受した従来にはない優れた性質を兼ね備えた構造物の建造を実現することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
この実施の形態は、家屋等の所定の構造物における壁面や、床や屋根等に用いることが可能な建材である。この建材は、本件出願人の鋭意研究の結果、開発に至ったものである。具体的には、この建材は、桐製の1枚のボードとして提供されるものであり、その内部に所定の断熱材を設けたものである。なお、この建材は、桐製のボードと断熱材とを接離不能な状態に一体形成したものであり、複数の素材を組み立てて形成する構造物とは異なるものである。
まず、この建材の説明に先だって、当該建材の優れた性質を明確化すべく、当該建材の主要素材として桐の特徴について説明する。
桐は、いわゆるゴマノハグサ科に属する植物であり、1月の平均気温が4[℃]以上の地域に生育している。
桐の気乾比重は、図1に示すように、"0.29"であり、杉、檜、赤松、及びナラといった他の樹木に比べ最も低い値をとる。すなわち、桐は、日本に存在する樹木の中で最も比重が軽い樹種である。また、桐は、同図に示すように、発火点が"270[℃]"であり、日本に存在する樹木の中で最も発火点が高い樹種である。さらに、桐は、同図に示すように、熱伝導率が"0.134[W/m・K]"であり、日本に存在する樹木の中で最も熱伝導率が低い樹種である。
このような、桐の特徴としては、従来からタンスの素材として用いられていることからも明らかなように、調湿機能及び防湿機能に優れた素材であることが挙げられる。すなわち、桐は、周囲環境の湿度が高くなるとこれに敏感に反応し、水分を吸収して膨張する一方で、周囲環境の湿度が低くなると、収縮しながら水分を放出する機能が優れた素材である。したがって、桐は、日本のような周囲環境における湿度の変化が激しい地域で用いる建材として好適であるといえる。
さらに、桐の特徴としては、腐敗しにくいことが挙げられる。すなわち、桐は、防腐剤として機能するタンニンを多く含有しており、このタンニンの効果により、腐敗しにくく、抗菌性も高く、建材として用いて好適であるといえる。
さらにまた、桐の特徴としては、遠赤外線効果が挙げられる。例えば、温度20℃、湿度60%の環境を基準とし、素材を20℃〜40℃の範囲で加熱した場合に、36℃付近の温度で1mあたりに当該素材から放出される遠赤外線は、セラミックが310[W]であり、ナラが260[W]である。これに対して、桐は、350[W]もの遠赤外線を放出することが知られている。したがって、桐を用いて構造物を建造することは、当該桐から放出される遠赤外線によって当該構造物の内部に存在する人物の血行を良好にする効果が大きい。このように、桐は、遠赤外線の観点からも、建材として用いて好適であるといえる。
また、桐の特徴としては、マイナスイオン効果が挙げられる。マイナスイオンは、近年の研究により、いわゆる床ずれの治癒率を高めることが知られているが、マイナスイオンを発生する装置から放出されるイオンの放射距離は、約20cmであるのが通常である。これに対して、桐を媒介して同じ装置からマイナスイオンを放出した場合には、その放射距離は、25cm程度まで長くなるという研究結果が得られている。この事実から、桐は、マイナスイオンの観点からも、建材として用いて好適であるといえる。
さらに、桐の特徴としては、触感が暖かいことが挙げられる。桐は、熱伝導率と密度と比熱との積の平方根で表される熱浸透率が"265[J・s−0.5/m・K]"である。これに対して、檜の熱浸透率は、"310[J・s−0.5/m・K]"であり、ブナの熱浸透率は、"513[J・s−0.5/m・K]"であり、白樫の熱浸透率は、"742[J・s−0.5/m・K]"であり、鉄の熱浸透率は、"12500[J・s−0.5/m・K]"であり、アルミニウム合金の熱浸透率は、"21700[J・s−0.5/m・K]"である。すなわち、桐は、他の素材に比べ熱浸透率が極めて小さい。このことは、桐は熱の浸透の度合いが少ないことを意味しており、冬は冷たくなく、且つ夏は熱くならないことを意味している。また、桐は、上述したように、熱伝導率が低いことから、接触した場合に、接触した人物本人の体温を瞬時にはね返す性質を有する。換言すれば、桐は、接触しても冷たさを感じることが一切ない素材である。したがって、桐は、裸足の生活習慣にも適しており、また、高齢者にとっても安全な素材であり、建材として用いて好適であるといえる。
さらにまた、桐の特徴としては、触感が良好であることが挙げられる。桐は、樹木の中では柔らかい素材であり、その表面もベトつくことがなく、極めて良好な肌触りを呈する。したがって、桐は、建材として用いて好適であるといえる。
また、桐の特徴としては、上述したように、発火点が高いことから、燃えにくく、耐熱性にも優れていることが挙げられる。また、桐は、表面が炭化して水分を多く含むことにより、より燃えにくくなる性質も有する。したがって、桐は、建材として用いて好適であるといえる。
さらに、桐の特徴としては、耐水性に優れていることが挙げられる。桐の断面を顕微鏡を用いて観察すると、それぞれ、図2(a)、図2(b)、及び図2(c)に示す写真が得られる。なお、図2(a)は、桐の板目面を80倍に拡大した顕微鏡写真であり、図2(b)は、桐の柾目面を80倍に拡大した顕微鏡写真であり、図2(c)は、桐の木口面を35倍に拡大した顕微鏡写真である。
同図から、桐は、導管が全域にわたって形成されている他の樹木とは異なり、導管が存在せず、円形状の空孔が多数形成されていることがわかる。これにより、桐は、水中に沈めた場合であっても、他の樹木に比べ吸水性が低く、水分によって劣化することがない。このように、桐は、湿度が高い地域で用いる建材として好適であるといえる。
さらにまた、桐の特徴としては、省エネルギ効果が極めて高いことが挙げられる。桐は、上述したように、熱伝導率及び熱浸透率が低く、さらに図2(a)、図2(b)、及び図2(c)に示したように、線維組織中に存在する空気層の割合が他の樹木に比べ極めて多いことから、断熱効果が高いことが知られている。また、桐は、このような構造からなることから、キズや凹み等に対する復元力が極めて高い。したがって、桐は、構造物の内部温度を保持する効果が高く、また、一般的なエアーコンディショナー機器の設定を20%程度低下させても同等の体感温度を得ることができることから省エネルギ効果が大きく、建材として用いて好適であるといえる。
最後に、桐の特徴としては、環境に優しい素材であることが挙げられる。桐は、成長が早く15年程度で成木になり、また、山岳地域ではなく畑等の平地で育つことから、植林することによって生態系を変化させる可能性も低く、緑化を促進する環境に優しい素材であるといえる。
本件出願人は、建材として提供するのに最適な素材として、様々な木材の中から、このような各種有意性を有する桐を独自の見解に基づいて選択し、本発明を考案するに至った。以下、このような本発明の実施の形態として示す建材について説明する。
図3に、本発明の実施の形態として示す建材の外観斜視図を示す。また、図4(a)に、当該建材の平面図を示し、図4(b)に、当該建材の背面図を示す。さらに、図4(c)、図4(d)、図4(e)、及び図4(f)に、それぞれ、図4(a)中矢印A,B,C,Dで示す方向から観察した当該建材の側面図を示す。
すなわち、本発明の実施の形態として示す建材10は、その主面形状が矩形状を呈する2枚の桐製の板材11,12と、これら板材11,12の主面と略同等の大きさからなる主面を有する桐製の枠体13とが積層された外観を呈する。板材11,12及び枠体13は、例えば、その主面が例えば60cm×240cm程度に形成される。そして、建材10は、これら板材11,12及び枠体13が積層されることにより、全体として4cm程度の厚さに形成される。
枠体13には、当該枠体13の4辺を構成する側壁のうち、2つの側壁に、それぞれ、桐製の突起部14a,14bが固設されるとともに、残りの2つの側壁に、それぞれ、当該突起部14a,14bに対応する形状とされる溝部15a,15bが穿設されて構成される。なお、図4(d)及び図4(f)において、黒で示している領域は、溝部15a,15bを表している。
このような建材10は、1枚の建材における突起部14a,14bと、他の建材における溝部15a,15bとを嵌合させることにより、より大きな1枚のボードを形成することが可能となる。
さて、このような外観からなる建材10においては、図5に分解斜視図及び図6に要部断面図を示すように、その内部に、所定の断熱材16が封入される。
断熱材16は、例えばポリウレタンといった所定の合成樹脂発泡体からなる。この断熱材16は、4本の棒状の板材を矩形状に組み合わせることによって構成される枠体13の中空部分にポリウレタン等の原液を所定の充填圧のもとに注入した上で、当該枠体13を板材11,12の間に挟装し、所望の発泡率に応じた圧力で当該板材11,12をプレスすることにより、当該原液が発泡して形成される。建材10は、この断熱材16の素材としての合成樹脂が液状から固体状に変化する過程で生じる発泡凝固接着力により、板材11,12、枠体13、及び断熱材16が接離不能な状態に一体形成される。
なお、断熱材16としては、環境保護の観点から、燃焼した際にフロンガス等の有害物質を発生しない素材からなるものであれば、いかなるものであっても適用することができ、さらに、所望の断熱効果を得ることができるのであれば、生分解するものが望ましい。
このように、少なくとも、枠体13によって形付けられた断熱材16が板材11,12の間に挟装された3層構造を呈する建材10は、所定の構造物における壁面や、床や屋根等に用いて極めて好適である。
すなわち、建材10は、桐製の板材11,12によって外表面が形成されていることから、良好な触感と見た目を提供することができ、下地材のみならず、仕上げ材としても用いることができる。したがって、建材10は、板材11,12のうち一方を下地材として用いるとともに、他方を仕上げ材として用いることにより、従来であれば、別個の素材として提供されるこれら下地材、断熱材、及び仕上げ材を現場で組み立てる必要がなく、組立の手間を大幅に軽減することができ、コストも極めて安価に抑えることができる。
また、建材10は、断熱材16の発泡凝固接着力によって板材11,12、枠体13、及び当該断熱材16が接離不能な状態に一体形成されていることから、極めて強固であり、従来のように、下地材、断熱材、及び仕上げ材を貼着する方法を採用した場合に比べ、極めて堅牢な構造物を建造することが可能となる。
勿論、建材10は、桐製の板材11,12を用いて形成されていることから、上述した桐が有する優れた各種性質、すなわち、高い調湿機能及び防湿機能、優れた抗腐敗性及び抗菌性、高い遠赤外線効果及びマイナスイオン効果、良好な触感、優れた耐熱性及び耐水性、並びに、高い省エネルギ効果等を全て享受することができる。
このように、極めて簡便な構成ながらも従来にはない顕著な効果を奏する建材10を用いて建造される構造物としては、家屋等の壁面や、床や屋根等の他、例えば、内部全面を当該建材10を用いて構築したウォークインクローゼットや簡易サウナ室等が挙げられる。特に、建材10を用いて構築したウォークインクローゼットは、従来から重宝されている桐製のタンスと同様に、衣服の保管に極めて適した構造物であるといえる。
以上詳細に説明したように、本発明の実施の形態として示した建材10は、桐製の板材11,12の間に、枠体13によって形付けられた断熱材16を挟装して一体形成することにより、構造物の組み立てが容易でコストも安価に抑えることができ、また、従来にはない優れた性質を兼ね備えた構造物の建造を実現することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施の形態では、建材10が、少なくとも、枠体13によって形付けられた断熱材16が板材11,12の間に挟装された3層構造を呈するものとして説明したが、本発明は、板材11,12の間に断熱材16とともに所定の防音材を封入するようにしてもよい。建材10においては、このような防音機能を兼ね備えることにより、家屋内の部屋を間仕切るための壁面等の用途にも適用することが可能となる。
また、上述した実施の形態では、断熱材16の発泡凝固接着力によって板材11,12、枠体13、及び当該断熱材16を接離不能な状態に一体形成するものとして説明したが、本発明は、大きな強度を必要としない用途等を鑑みて、所定の接着剤を介して、既に固形化された断熱材16を板材11,12及び枠体13と貼着することによって接離不能な状態に一体形成するようにしてもよい。この場合、接着剤としては、所望の接着力を実現することができるものであれば、環境保護の観点から、澱粉質の糊やにかわに類似する所定の天然素材を原料とするものが望ましい。
さらに、上述した実施の形態では、板材11,12の他に枠体13を設け、この枠体13の中空部分に断熱材16を封入するものとして説明したが、本発明は、特に枠体13を設けない場合にも適用することができる。例えば、建材10としては、断熱材16に対面する板材11,12の内側表面に所定の大きさの凹部を穿設し、この凹部に断熱材16を封入するようにしてもよい。いずれにせよ、本発明は、少なくとも、断熱材16が板材11,12の間に挟装された3層構造を呈するものであれば、いかなる形態のものであっても適用することができる。
このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
各種樹木についての気乾比重、発火点、及び熱伝導率をまとめた図である。 桐の板目面を顕微鏡で80倍に拡大した様子を示す図である。 桐の柾目面を顕微鏡で80倍に拡大した様子を示す図である。 桐の木口面を顕微鏡で35倍に拡大した様子を示す図である。 本発明の実施の形態として示す建材の外観構成を示す斜視図である。 同建材の外観構成を示す平面図である。 同建材の外観構成を示す背面図である。 図4(a)中矢印Aで示す方向から観察した同建材の側面図である。 図4(a)中矢印Bで示す方向から観察した同建材の側面図である。 図4(a)中矢印Cで示す方向から観察した同建材の側面図である。 図4(a)中矢印Dで示す方向から観察した同建材の側面図である。 同建材の内部構成を示す分解斜視図である。 同建材の内部構成を示す要部断面図である。
符号の説明
10 建材
11,12 板材
13 枠体
14a,14b 突起部
15a,15b 溝部
16 断熱材

Claims (12)

  1. 1枚のボードとして提供される建材であって、
    少なくとも2枚の桐製の板材と、
    上記2枚の板材の間に挟装された断熱材とを備え、
    上記板材と上記断熱材は、接離不能な状態に一体形成されていること
    を特徴とする建材。
  2. 上記2枚の板材の間に挟装され、中空部分が形成された枠体を備え、
    上記断熱材は、上記枠体の中空部分に封入されていること
    を特徴とする請求項1記載の建材。
  3. 上記枠体には、当該枠体の4辺を構成する側壁のうち、2つの側壁に桐製の突起部が固設されるとともに、残りの2つの側壁に当該突起部に対応する形状とされる溝部が穿設されていること
    を特徴とする請求項2記載の建材。
  4. 上記断熱材は、所定の合成樹脂発泡体からなること
    を特徴とする請求項2又は請求項3記載の建材。
  5. 上記断熱材は、上記枠体の中空部分に、上記合成樹脂発泡体の原液が所定の充填圧のもとに注入された上で、当該枠体が上記2枚の板材の間に挟装され、所望の発泡率に応じた圧力で当該2枚の板材がプレスされることによって形成されること
    を特徴とする請求項4記載の建材。
  6. 少なくとも上記板材及び上記断熱材は、当該断熱材の素材としての合成樹脂が液状から固体状に変化する過程で生じる発泡凝固接着力によって接離不能な状態に一体形成されること
    を特徴とする請求項5記載の建材。
  7. 上記断熱材は、固形化されたものであり、
    少なくとも上記板材及び上記断熱材は、所定の接着剤を介して貼着されることによって接離不能な状態に一体形成されること
    を特徴とする請求項4記載の建材。
  8. 上記接着剤は、所定の天然素材を原料とするものであること
    を特徴とする請求項7記載の建材。
  9. 上記断熱材は、燃焼した際に有害物質を発生しない素材からなること
    を特徴とする請求項1乃至請求項8のうちいずれか1項記載の建材。
  10. 上記断熱材は、生分解するものであること
    を特徴とする請求項9記載の建材。
  11. 上記2枚の板材の間に所定の防音材が封入されていること
    を特徴とする請求項1乃至請求項10のうちいずれか1項記載の建材。
  12. 所定の構造物における壁面、床、及び/又は屋根の下地材及び/又は仕上げ材として用いられること
    を特徴とする請求項1乃至請求項11のうちいずれか1項記載の建材。
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