JP2007038910A - 空調風表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一つの吹出口からどの程度の送風があるのかを乗員に報知する。
【解決手段】車室内に面して設けられた空調風の吹出口15と、吹出口15の近傍に設けられ、吹出口15からの送風量を表示する表示部30と、吹出口15からの送風量に応じて表示部30の表示を変更する表示変更手段とを備える。表示変更手段は、吹出口15からの送風によって発生する圧力を表示部30に導く導通管33と、この導通管33を介して導かれた圧力により表示部30を移動する移動体31とを有し、移動体31の移動により送風量が表示される。
【選択図】図3

Description

本発明は、車室内の空調風の送風状況を乗員に視覚的に報知する空調風表示装置に関する。
従来より、車室内に設けたインジケータパネルに空調風の送風状況を表示するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1記載の装置では、インジケータパネルにブロアファンの駆動による送風量が表示される。
特開平9−286230号公報
ところで、空調ユニットからの空調風は、通常、空調モードに応じて複数箇所の吹出口から分配して送風される。このため、空調設定を容易に行うためには、一つの吹出口からどの程度の送風があるのかを乗員が把握できるようにすることが好ましい。しかしながら、上記特許文献1記載の装置は空調ユニットからの送風量を表示するものであり、一つの吹出口からの送風量を表示するものではない。
本発明による空調風表示装置は、車室内に面して設けられた空調風の吹出口と、吹出口の近傍に設けられ、吹出口からの送風量を表示する表示部と、吹出口からの送風量に応じて表示部の表示を変更する表示変更手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、吹出口の近傍に、その吹出口からの空調風の送風量を表示する表示部を設けるようにしたので、一つの吹出口からどの程度の送風があるのかを乗員が認識することができる。
以下、図1〜図6を参照して本発明による空調風表示装置の実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態に係る空調風表示装置を有する車両用空調装置の概略構成を示す図である。ブロアモータ2の駆動によりブロアファン3が回転すると内外気切換ドア4を介して空調ユニット1内に内気または外気が吸い込まれる。吸い込まれた空気はフィルタ5で濾過された後、エバポレータ6を通過して冷却される。エバポレータ通過後の空気はエアミックスドア7の開度に応じた割合でヒータコア8を通過して加熱され、または冷却空気のままヒータコア8をバイパスする。
ヒータコア8を通過またはバイパスした空気はヒータコア8の下流で混合されて空調風が生成され、空調モードに応じて開閉するベントドア9,デフロストドア10,フットドア11を介し、ベント吹出口,デフロスト吹出口,フット吹出口から送風される。なお、ベントモード時,デフロストモード時,フットモード時にはそれぞれベントドア9,デフロストドア10,フットドア11のみが開放し、バイレベルモード時にはベントドア9とフットドア11が開放し、デフフットモード時にはデフロストドア10とフットドア11が開放する。
図2は車室内のベント吹出口の配置を示す図である。図示のように車室内前方のインストルメントパネルにはベント吹出口15が運転席側と助手席側にそれぞれ複数配設され、これら各ベント吹出口15にはベントドア9を通過した空調風がベントダクトを介して分岐して導かれる。なお、インストルメントパネルには空調用表示パネル14も配設される。
図3はベント吹出口15が設けられた吹出口ユニット20を車室内側から見た斜視図であり、図4はこの吹出口ユニット20を裏側(車両前方側)から見た斜視図である。なお、図2に示した各ベント吹出口15の吹出口ユニット20の特徴的な構成は互いに等しいため、図3,4では一つの吹出口ユニット20のみを示す。
図3に示すように吹出口15の奥方(車両前方)のベントダクト25の内部には上下方向に回動可能な複数のルーバ21が設けられ、ルーバ21の奥方には左右方向に回動可能な複数のルーバ22が設けられている。ルーバ21,22は乗員によるレバー23の操作により回動し、ルーバ21,22の回動により吹出口15から車室内への送風方向を調整することができる。吹出口15の側方にはダイヤル24が設けられ、ダイヤル24の操作によりダクト25内の通路を開閉可能である。
ダイヤル24の側方には吹出口15からの風量を表示する風量表示部30が設けられている。風量表示部30はフロート31を上下動可能に収容した縦長の容器であり、その下端部にはフロート31よりも小さな径の開口部32(図5参照)が設けられ、風量表示部30の下端部は大気に開放されている。
図4に示すように風量表示部30の上端部には導通管33の一端が接続され、導通管33の他端は吹出口15近傍のベントダクト25に、ダクト25からの動圧が作用しないようにダクト25に対して垂直に接続されている。これにより図5に示すようにフロート31の上部には導通管33を介してダクト25内からの静圧P1が作用し、フロート31の下部に作用する大気圧P0との差圧に応じてフロート31が上下動する。
この場合、風量表示部30に作用する静圧は、吹出口15からの送風量が増加するほど小さくなり、ブロアファン3の最大風量設定時に最小となる。このためブロアファン3のオフ時(送風量0のとき)にフロート31は風量表示部30の最下部に位置し、最大風量設定時に最上部に位置する。この最下部と最上部の位置には、図6に示すように乗員に風量情報を報知するための目盛りA,Bが付されている。また、目盛りAとBの間には乗員にフィルタ5の交換時期を知らせるための目盛りCが付されている。なお、目盛りA〜Cは例えばベントモード時における送風量に対応する。
本実施の形態に係る空調風表示装置の特徴的な動作を説明する。
ブロアファン3のオフ時には導通管33を介して作用する静圧P1は負圧とならず、風量表示部30のフロート31の上部には大気圧が作用する。このためフロート31の上下には同等の力が作用することとなり(P1=P0)、フロート31は自重で落下し、最下部(目盛りA)に位置する。このフロート31の位置を目視することで、乗員は吹出口15から送風がないことを認識できる。
例えばベントモードの下でブロアファン3を駆動してベント吹出口15から車室内へ空調風を送風すると、フロート31の上方の空気は空調風の流れに誘引して吸い込まれ、フロート31の上部に作用する静圧P1は負圧となる。これによりフロート31の下部に作用する力の方が大きくなり(P1<P0)、図5に示すようにフロート31が上方に移動する。
ベント吹出口15から車室内への送風量を増加するとフロート31の上部に作用する静圧P1は徐々に減少し、フロート31が徐々に上昇する。そしてブロアファン3の駆動速度を最大に設定して車室内への送風量が最大となると静圧P1は最小となり、フロート31は最上部(目盛りB)まで上昇する。このフロート31の位置を目視することで、乗員は吹出口15からの送風量を認識できる。
フィルタ5に目詰まりが発生すると、送風抵抗が大きくなり、吹出口15からの送風量が減少する。この場合にファン3の駆動速度を最大に設定すると、フロート31は最上部(目盛りB)よりも下方に位置し、目詰まりが一定のレベルに達すると、フロート31は目盛りCに位置する。この状態は、送風効率の悪化によりフィルタ5の交換が必要であることを示し、乗員はフロート31の位置に基づきフィルタ交換の要否を判断することができる。
以上の実施の形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)ベント吹出口15の近傍にフロート31の上下動によりその吹出口15からの送風量を表示する風量表示部30を設けるようにしたので、1つの吹出口15からどの程度の送風があるのかを乗員は把握することができる。その結果、空調設定(ファン速度の設定や空調モードの設定等)が容易になり、乗員にとって最適な空調状態を得ることができる。
(2)複数のベント吹出口15にそれぞれ風量表示部30を設けたので、ベントモード時に運転席側の吹出口15からの送風量と助手席側の吹出口15からの送付量が異なる場合に、その送風量の違いを把握できる。
(3)各吹出口15からの送風量を空調パネル14ではなく各吹出口15の近傍にて表示するので、どの吹出口15の送風情報かを即座に認識できる。
(4)ベント吹出口15からの空調風の流れによる静圧を利用してフロート31を上下動させ、このフロート31の上下動により吹出口15からの風量を表示するので、風量表示のためのセンサや制御装置等が不要であり、電気信号を用いてインジケータで風量表示する場合に比べ、安価に構成することができる。
(5)送風停止時のフロート31の位置および最大風量設定時のフロート31の位置にそれぞれ目盛りA,Bを付すようにしたので、ベント吹出口15からの送風量をどの程度増加することができるかを乗員は認識できる。
(6)風量表示部30に目盛りCを付して、フィルタ5の目詰まりにより送風抵抗が増加した旨を報知するようにしたので、適切なタイミングで乗員がフィルタ交換を行うことができる。
なお、上記実施の形態では、吹出口15の近傍に風量表示部30を設け、フロート31の上下動により風量を表示するようにしたが、表示部の構成はこれに限らない。風量表示部30に導通管33を介して静圧を導くようにしたが、送風量に応じた圧力を導くのであれば静圧以外(例えば動圧)を導いてもよい。フロート以外の移動体の移動により風量を表示するようにしてもよい。風量表示部30に目盛りCを付してフィルタ5の交換時期を報知するようにしたが、他の異常状態を報知するようにしてもよい。風量表示部30に設けるのは目盛り以外の指標でもよい。
上記実施の形態では、ベント吹出口15に風量表示部30を設けたが、他の吹出口にも同様にして風量表示部を設けることができる。また、複数のベント吹出口15に風量表示部30を設けるのではなく、一つの吹出口15のみに設けることもできる。すなわち、本発明の特徴、機能を実現できる限り、本発明は実施の形態の空調風表示装置に限定されない。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係になんら限定も拘束もされない。
本発明の実施の形態に係る空調風表示装置を有する車両用空調装置の概略構成を示す図。 車室内のベント吹出口の配置を示す図。 ベント吹出口が設けられた吹出口ユニットを車室内側から見た斜視図。 ベント吹出口が設けられた吹出口ユニットを裏側から見た斜視図。 本実施の形態に係る空調風表示装置の動作の一例を示す図。 風量表示部を拡大して示す図。
符号の説明
15 ベント吹出口
30 風量表示部
31 フロート
33 導通管
A〜C 目盛り

Claims (3)

  1. 車室内に面して設けられた空調風の吹出口と、
    前記吹出口の近傍に設けられ、吹出口からの送風量を表示する表示部と、
    前記吹出口からの送風量に応じて前記表示部の表示を変更する表示変更手段とを備えることを特徴とする空調風表示装置。
  2. 請求項1に記載の空調風表示装置において、
    前記表示変更手段は、前記吹出口からの送風によって発生する圧力を前記表示部に導く導通管と、この導通管を介して導かれた圧力により前記表示部を移動する移動体とを有し、移動体の移動により送風量が表示されることを特徴とする空調風表示装置。
  3. 請求項2に記載の空調風表示装置において、
    前記表示部には、送風抵抗の増加による異常を報知するための指標が設けられることを特徴とする空調風表示装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101251281B1 (ko) 2011-07-25 2013-04-10 현대자동차주식회사 차량용 에어 벤트 장치
JP2013071019A (ja) * 2011-09-26 2013-04-22 Aoi Seiko:Kk 集塵機の目詰まり表示装置

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