JP2007037899A - リーダ用アンテナ付き棚板を備えた物品棚 - Google Patents

リーダ用アンテナ付き棚板を備えた物品棚 Download PDF

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Abstract

【課題】リーダ用アンテナが設けられた棚板上に陳列される商品を、視野を遮られることなく、外部から見ることが可能であり、しかも、リーダ用アンテナが棚板に設けられることによって物品棚の外観が実質的に損なわれることもない、リーダ用アンテナ付き棚板を備えた物品棚を提供する。
【解決手段】リーダ用アンテナ11が、棚板6〜8に設けられたアンテナパターンの薄膜によって構成され、棚板6〜8のうちのアンテナパターン薄膜11が形成された部分における透過率が60%以上であり、アンテナパターン薄膜11の抵抗値が70オーム以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、物品に設けられた電子タグとの無線通信を行うのに用いることができるリーダ用アンテナが棚板に設けられた物品棚、いわゆる、リーダ用アンテナ付き棚板を備えた物品棚に関するものである。
近年、商品などの物品の入出庫、在庫、販売などの管理方法として、従来の荷札、棚札、バーコードなどを用いる方法に代えて、大容量の情報を非接触で記録することができるRFID(Radio Frequency Identification)システムが採用されつつある。このRFIDシステムは、物品側に取付けられる電子タグと、この電子タグと無線通信により交信するためのアンテナを備えたリーダライタとから構成されている。この電子タグは、無線タグまたはICタグとも呼ばれていて、情報が記録されるメモリが組み込まれたICチップと、小型アンテナとをそれぞれ含む通信回路から成っている。また、リーダライタは通常は固定局であるから、上記リーダライタ用アンテナは一般的には固定されている。そして、物品またはその収納ケースなどに取り付けられた電子タグがリーダライタ用アンテナに接近すると、両者の間で情報の交換を行うことができる。
通常のリーダライタ用アンテナは、例えばプリント基板に印刷されて不透明な筐体内に収容されている。一方、装飾品や衣料品のような商品は、ガラス製ショーケースなどのガラス製物品棚に配置されて販売されることが多い。このために、最近では、このようなショーケースなどの物品棚の棚板にリーダライタ用アンテナを設けるとともに、商品に電子タグを取付けて、ショーケースなどの物品棚に対する商品の出入りを管理することも行われるようになってきている。
しかし、上述のような従来の技術には、つぎの(1)項および(2)項に記載するような問題点がある。
(1)ショーケースなどのほぼ透明な物品棚のほぼ透明な棚板にリーダライタ用アンテナを取り付けると、このリーダライタ用アンテナが不透明であるとともにかなりの面積を占めてしまうから、顧客などの視野がリーダライタ用アンテナによって遮られ、このために、物品棚の棚板上の商品が顧客から見えにくくなり、また、ショーケースなどのほぼ透明な物品棚の外観を損ねる。
(2)ショーケースなどのほぼ透明な物品棚の天板などのほぼ透明な表面板部の内周または外周にリーダライタ用アンテナとしてのループアンテナを形成した場合でも、このループアンテナが不透明で顧客には目立つから、顧客は、このループアンテナに目が行きやすく、このために、商品に注意を集中しにくくて、装飾品などの比較的小さな商品が見にくくなり、透明なショーケースなどのほぼ透明な物品棚の外観も良くない。
本発明は、上記(1)項および(2)項に記載した問題点を解決するために発明されたものであって、リーダライタ用アンテナなどのリーダ用アンテナによって視野が実質的に遮られることがない、リーダアンテナ付き棚板を備えた物品棚を提供することを目的としている。
本発明は、物品に設けられる電子タグとの無線通信を行うのに用いられることができるリーダ用アンテナが棚板に設けられた物品棚において、上記リーダ用アンテナが、上記棚板に設けられたアンテナパターンの薄膜によって構成され、上記棚板のうちの上記アンテナパターン薄膜が形成されている部分における透過率が60%以上であり、上記アンテナパターン薄膜の抵抗値(すなわち、アンテナパターン薄膜の両端子間の抵抗値)が70オーム以下であることを特徴とする、リーダ用アンテナ付き棚板を備えた物品棚に係るものである。この場合、上記リーダ用アンテナがリーダライタのライタ用アンテナを兼用しているのが好ましく、また、上記リーダライタのうちのリーダライタ用アンテナ以外の部分(換言すれば、リーダライタ本体)も上記物品棚に設けられているのが好ましい。
本発明においては、上記棚板のうちの上記アンテナパターン薄膜が形成されている部分と、上記棚板のうちの上記アンテナパターン薄膜が形成されていない部分との透過率の差が、30%以下(透過率自体の値)であるのが好ましい。この場合、アンテナパターン薄膜が形成されている部分の透過率が、アンテナパターン薄膜が形成されていない部分の透過率よりも小さくてよい。
また、本発明においては、上記アンテナパターン薄膜が、表面抵抗率7オーム/□以下の導電性を有する金属酸化物薄膜や金属薄膜であってよい。そして、上記金属酸化物薄膜は、酸化インジュウムスズ(ITO)、二酸化スズ(SnO)などのうちのいずれか1種または複数種から構成された透明導電膜であってよく、また、上記金属薄膜は、Au膜、Ag膜、Pt膜、Cu膜などのうちのいずれか1種または複数種から構成されたものであってよいが、本発明の目的を効果的に達成するために、酸化インジュウムスズ(ITO)薄膜であるのが好ましい。
また、本発明においては、棚板は、積載物に対する物品棚の耐荷重の点では、厚い方が好ましいが、本発明の目的を効果的に達成するためには、それぞれの棚板の厚みが20mm以下であるのが好ましく、15mm以下であるのがさらに好ましい。
また、本発明においては、上記棚板が複数枚の基板を貼り合わせることによって構成され、これら複数枚の基板のうちの少なくとも1枚の基板の少なくとも一方の面(換言すれば、内側面および/または外側面)に上記アンテナパターン薄膜が形成されていてよい。
また、本発明においては、上記棚板が1枚の基板から構成され、上記基板の少なくとも一方の面に上記アンテナパターン薄膜が形成されていてもよい。
さらに、本発明においては、上記棚板の基板は、ソーダライムガラス、パイレックス(登録商標)ガラスなどのほぼ透明なガラス、アクリル樹脂などのほぼ透明な合成樹脂のうちのいずれか1種または複数種から構成されることができるが、本発明の目的を効果的に達成するために、ソーダライムガラス、パイレックス(登録商標)ガラスなどのほぼ透明なガラスから構成されているのが好ましい。また、物品棚をそれぞれ構成している板材(左右の側板、背板、天板、底板、仕切り板など)や棒材(桟部材その他の支持部材、補強部材など)のうちの少なくとも1つまたは複数もしくは全部が、上記棚板の場合と同様に、ガラスおよび/または合成樹脂(好ましくはガラス)からほぼ透明に構成されていてよい。
本発明によれば、物品棚の棚板上に配置される物品に設けられた電子タグとの無線通信を行うのに用いることができるリーダ用アンテナが、棚板に設けられている。したがって、リーダ用アンテナが、この棚板やその上側または下側の棚板に配置される物品に設けられた電子タグと接近して配置されることになるので、両者の交信を効率的に行うことができる。
また、リーダ用アンテナを構成するアンテナパターン薄膜と、このアンテナパターン薄膜が設けられた棚板とが実質的に透明であるから、リーダ用アンテナが設けられた棚板を備えたショーケースなどの物品棚の棚板上に陳列される物品を、視野を遮られることなく、外部から見ることが可能であり、また、リーダ用アンテナが棚板に設けられることによってショーケースなどの物品棚の外観が実質的に損なわれることもない。
また、請求項2に記載の発明によれば、棚板のうちのアンテナパターン薄膜が形成されている部分と、形成されていない部分との透過率の差が小さいから、顧客はアンテナパターン薄膜に目が行きにくくなり、このために、アンテナパターン薄膜が顧客には目立たなくなる。
また、請求項3〜5、7および8に記載の発明によれば、請求項1に記載の構成を比較的簡単な構成でもって効果的に実現することができる。
つぎに、本発明をショーケースにそれぞれ適用した第1〜第4の実施例を、「(1)第1の実施例」、「(2)第2〜第4の実施例」および「(3)性能テスト」に項分けして、図面を参照しつつ説明する。
(1)第1の実施例
この第1の実施例におけるショーケース1は、図1および図2に示すように、ガラスからほぼ透明に構成されているのが好ましい向かって左側の側板2と、ガラスからほぼ透明に構成されているのが好ましい向かって右側の側板3と、ガラスからほぼ透明に構成されているのが好ましい背面板4と、ガラスからほぼ透明に構成されているのが好ましい天板5と、ガラスからほぼ透明に構成されているのが好ましくかつ最下段の棚板を兼用している底板6とから構成された箱蓋形状を有している。なお、ショーケース1は、ガラスからほぼ透明に構成されているのが好ましい前面板(図示せず)を備えていてもよい。また、背面板4および/または上記前面板は、開閉用扉であってもよく、このような開閉用扉は、左右一対の引き戸構造であってよい。
ショーケース1は、好ましくはガラスからほぼ透明に構成されている上段の棚板7と、好ましくはガラスからほぼ透明に構成されている中段の棚板8と、下段の上記棚板6とをさらに備えている。そして、これらの棚板6〜8は、左右一対の側端部を左右一対の側板2、3に支持されることができ、この支持に代えてまたはこの支持に加えて、後端部および/または前端部を背面板4および/または上記前面板に支持されることができる。このような支持は、左右一対の側板2、3、背面板4および上記前面板のうちの少なくとも1つに接着剤などによる接着などによって取付けられた桟部材(換言すれば、棒状などの支持部材)9によって達成することができる。図示の実施例においては、具体的には、棚板6〜8は、シリコーン接着剤、エポキシ接着剤などのうちの少なくとも一種から成るほぼ透明な接着剤によって左右一対の側板2、3のそれぞれの内側面にそれぞれ接着固定された左右一対のほぼ四角柱形状の桟部材9上に左右一対の側端部をそれぞれ載置させることによって、左右一対の側板2、3にそれぞれ取付け固定されている。
棚板6〜8には、これらの棚板6〜8上に展示される商品、すなわち物品(図示せず)に取付けられた電子タグ(図示せず)と無線通信により交信するためのリーダライタ用アンテナ11がそれぞれ設けられている。また、物品棚1には、リーダライタ用アンテナ11と電気信号などの情報をやりとりするためのリーダライタ本体(図示せず)が据え付けられていてよく、このようなリーダライタ本体は、左右一対の側板2、3のうちの何れか一方の外側面、天板5の上面、棚板6〜8のうちのいずれか1枚の上面などに取付けられることができる。
リーダライタ用アンテナ11は、棚板6〜8上に展示される商品に直接に接触する機会を減らすために、棚板6〜8の上面には形成されていないのが好ましく、図示の実施例においては、棚板6〜8の下面にそれぞれ形成されている。なお、図示の実施例においては、棚板6〜8のそれぞれの構成がアンテナパターン薄膜11の形状を含めて実質的に互いに同一であるが、アンテナパターン薄膜11の形状などの点で互いに構成が異なる棚板(例えば、図3、図4および/または図5に示す棚板)8を取り混ぜて用いることもできる。
棚板6〜8に設けられているリーダライタ用アンテナ11は、ワンループなどのループ型のものであってよく、電磁結合方式の電子タグに対応したほぼ透明なアンテナパターン薄膜からそれぞれ構成されている。そして、それぞれのアンテナパターン薄膜11は、棚板6〜8の下面にその外周に沿ってほぼ長方形状(ただし、切れ目10を有するほぼ長方形のほぼ枠型の形状)のほぼループ形状に形成されたITO薄膜から成っている。このITO薄膜11は、このほぼループ形状の部分の両端部(すなわち、切れ目10の両側部分)に連設された一対の端子部分11a、11bを備えている。そして、これら一対の端子部分11a、11bは、適当なリード線(図示せず)などによって前記リーダライタ本体に電気的に接続される。なお、図示の実施例においては、ITO薄膜11のほぼループ形状の部分は、ほぼ等幅に形成され、また、一対の端子部分11a、11bも、必要に応じて、このほぼループ形状の部分とほぼ等幅に形成されている。
つぎに、このITO薄膜11の作製方法を説明すると、まず、厚さ10mmのガラス基板(透過率約92%)の表面全体にスパッタリング法によってITO薄膜を成膜した。ついで、アンテナパターン薄膜11に合わせたマスクを上記ITO薄膜上に設けてから、H0、HClおよびHNOの1:1:0.16の混合液から成る45℃のエッチング液でもって、上記ITO薄膜を必要なアンテナパターン部分を残して部分的にエッチング除去した。
このようにして得られた図2に示すような棚板6〜8を備えた図1に示すショーケース1によれば、ほぼ透明なショーケース1のほぼ透明な棚板6〜8上に展示される装飾品や衣料品などをRFIDシステムによって効率良く管理することができる。しかも、リーダライタ用アンテナ11がほぼ透明な棚板6〜8に設けられているにもかかわらず、ほぼ透明な棚板6〜8、ひいてはほぼ透明なショーケース1の外観が損なわれることがなく、また、リーダライタ用アンテナ11が顧客の視線を遮ることもない。
(2)第2〜第4の実施例
棚板6〜8に設けられるリーダライタ用アンテナ11を構成するアンテナパターン薄膜の形状などの構成は、図1および図2に示す第1の実施例のものに限定されるものではなく、図3〜図5に示す第2〜第4の実施例によって例示するように各種の変更および修正が可能である。なお、図3〜図5に示す第2〜第4の実施例におけるショーケースは、以下に記載する点を除いて、上述の第1の実施例におけるショーケース1と実質的に同一の構成であってよい。したがって、図3〜図5において、図1および図2と共通の部分には、同一の符号を付してその説明を必要に応じて省略する。また、以下の記載においては、棚板8についてのみ説明するが、残りの棚板6、7も、棚板8と実質的に同一の構成であってよい。
まず、図3に示す第2の実施例における棚板8について説明すると、この棚板8のアンテナパターン薄膜11のほぼループ形状の部分は、その幅が部分的に異なっている。図示の実施例においては、具体的には、アンテナパターン薄膜11のほぼループ形状の部分のうちの背面板4側とは反対側の端部に沿って延びるアンテナパターン部分11cの幅が、アンテナパターン薄膜11のほぼループ形状の部分のうちの他の部分の幅に較べて大きくなっている。なお、この場合とは逆に、ほぼループ形状の部分のうちの背面板4側の端部に沿って延びるアンテナパターン部分の幅が、アンテナパターン薄膜11のほぼループ形状の部分のうちの他の部分の幅に較べて大きくなっていてもよい。
つぎに、図4に示す第3の実施例における棚板8について説明すると、このアンテナパターン薄膜11のほぼループ形状の部分は、ほぼ長方形状ではなくて、部分的に複雑な形状になっている。図示の実施例においては、具体的には、アンテナパターン薄膜11のほぼループ形状の部分のうちの背面板4側の端部とは反対側の端部に沿って延びるアンテナパターン部分11cが、ほぼ直線形状ではなくて、その中間部分11dが背面板4側に向かってほぼU字状に屈曲している。なお、この場合とは逆に、ほぼループ形状の部分のうちの背面板4側の端部に沿って延びるアンテナパターン部分の中間部分が背面板4側とは反対側に向かってほぼU字状などに屈曲していてもよい。
上述の第2および第3の実施例によれば、アンテナパターン薄膜11を必要に応じて各種の形状に変更することができる。
つぎに、図5に示す第4の実施例における棚板8について説明すると、棚板8は、第1のガラス基板13と第2のガラス基板14との間にリーダライタ用アンテナ11を挟み込んだサンドイッチ構造に構成されている。図示の実施例においては、具体的には、まず、アンテナパターン薄膜11が、第1の実施例の場合と同様にして、第1のガラス基板13の内側面に形成される。ついで、第2のガラス基板14が、アンテナパターン薄膜11を覆うように、シリコーン接着剤、エポキシ接着剤などのうちの少なくとも1種から成るほぼ透明な接着剤15などによって第1のガラス基板13に貼り合わせられる。この場合、アンテナパターン薄膜11の形状は、記述の第1〜第3の実施例のうちのいずれか1つの場合と実質的に同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、第1および第2のガラス基板13、14は、接着剤ではなくて、PVB(ポリビニルブチラール)、ポリウレタン樹脂などのうちの少なくとも1種から成るほぼ透明な合成樹脂フィルムなどによって互いに結合されていてもよい。さらに、第1のガラス基板13の厚さと第2のガラス基板14の厚さとは、互いにほぼ同一であってもよいし、図示の実施例におけるように互いに異なっていてもよい。
上述の第4の実施例によれば、棚板6〜8上に配置される商品との摩擦などによるアンテナパターン薄膜11の擦傷をきわめて効果的に防止することができる。
(3)性能テスト
リーダライタ用アンテナ11の性能をテストするために、つぎに記載するようなテスト用のアンテナパターン薄膜11を作製した。基板(棚板)8には、厚さ0.7mmのソーダライムシリカガラスを用いた。この基板8の上に、図1および図2に示す第1の実施例と同様の方法でもって、ITO薄膜11を成膜した。ITO薄膜11の表面抵抗率(オーム/□)、膜厚(nm)および線幅(mm)の組み合わせを変えて、基板8につぎの表1に示すように5種類のITO薄膜11を形成した。
Figure 2007037899
上記表1において、ITO薄膜11の抵抗率(オーム/□)とは、ITO薄膜11の表面抵抗率(オーム/□)を意味している。また、アンテナ特性のうちの抵抗値(オーム)とは、ITO薄膜から成るリーダライタ用アンテナ11の両端子11a、11b間の抵抗値(オーム)を意味している。さらに、アンテナ特性のうちのアンテナ部透過率(%)とは、基板(棚板)8とITO薄膜11との積層部分の透過率(%)を意味している。
この場合、ITO薄膜11によってワンループのループ型アンテナが作製されるようにしたが、このループ型アンテナ11のほぼ長方形状のほぼループ形状の部分のループ内の部分(換言すれば、アンテナパターン11のほぼ長方形状のほぼループ形状の部分によって囲まれる棚板6〜8の部分)12が、図1および図2の場合とは異なって、80mm×80mmになるようにした。そして、上記5種類のITO薄膜によって作製されるアンテナパターン薄膜(すなわち、アンテナ線)の幅は、40mm、20mmおよび10mmの3種類になるようにした。
このようにして得られたリーダライタ用アンテナ11の性能を上記表1に示すように電子タグとの通信可能距離について評価した。3種類の電子タグA、B、Cを使用した。電子タグA、Bの大きさは45×76mmであり、電子タグCの大きさは22.5×38mmであった。テスト用のアンテナパターン薄膜11のそれぞれに0.3Wおよび1Wの電力をそれぞれ投入して、各電子タグと各アンテナパターン薄膜11との間の通信可能な最大距離(mm)をそれぞれ測定した。この結果、アンテナNo.1、No.2およびNo.5のものでは、電子タグA、Bで10mm以上、電子タグCでも5mm以上の通信距離が得られたが、抵抗値が70オームを超えるアンテナNo.3およびNo.4のものでは、通信が不能であった。
上記表1に示す通信可能距離に関する評価から、つぎの(a)項〜(d)項に記載する事項が判明した。
(a)アンテナパターン薄膜11が形成された部分における基板(棚板)6〜8の透過率は60%以上(さらに好ましくは65%以上)であるのが望まれる。
(b)アンテナパターン薄膜11の両端子11a、11b間の抵抗値は、70オーム以下であるのが望まれる。
(c)アンテナパターン薄膜11が形成されている部分と、アンテナパターン薄膜11が形成されていない部分との透過率(全光線透過率)の差は、30%以下であるのが好ましく、30%よりも大きくなると、アンテナパターンが目立ちすぎるので、あまり好ましくない。
(d)アンテナパターン薄膜11を形成するためのITO薄膜は、表面抵抗率7オーム/□以下の導電性を有するのが好ましい(なお、アンテナパターン薄膜を形成する材料は、ITOに限定されるものではなく、上記(a)項に記載の透過率および上記(b)項に記載の抵抗値が得られる限り、SnOなどの他の金属酸化物やAu、Ag、Pt、Cuなどの金属から選択されたものであってもよい)。
このように棚板6〜8用の基板としてガラスを使用する場合には、棚板6〜8上に展示される商品の重量に耐えることができるように、基板6〜8の厚みを選定する必要がある。ただし、つぎの表2に示す透過特性テストの結果から、棚板6〜8の透過特性を維持するためには、棚板(基板)6〜8の厚みは、20mm以下であるのが好ましく、15mm以下であるのがさらに好ましいことが判る。
Figure 2007037899
*1段目:3mm厚のガラス天板の透過率
*2段目:天板+1段目のアンテナ付きガラス部分の透過率
*3段目:天板+1段目+2段目のアンテナ付きガラス部分の透過率
図6には、上記表2における単板ガラス(第1〜第3の実施例の場合)単独および合わせガラス(第4の実施例)単独についてのガラスの総厚みと透過率との関係が、グラフとしても示されている。そして、この図6および上記表2から、ガラスの透過率は、単板ガラスでも2枚の合わせガラスでも、総厚みが実質的に同一であればほぼ同等であることが判る。また、1段目(天板5)、2段目(棚板7)および3段目(棚板8)を通して4段目(棚板6)上の商品が良好に視認できるようにするためには、上記表2における3段目の欄の透過率が60%以上であることが望まれる。したがって、上記表2から、天板(1段目)5の厚みを3mmとしたときの各棚板6〜8の厚みは、20mm以下が好ましく、15mm以下がさらに好ましいことが判る。
一方、各棚板6〜8の厚みの下限は耐荷重によって決まるが、この耐荷重は各棚板6〜8上に載置される商品や各棚板6〜8の面積などにも依存する。したがって、上記下限は、一概には決定しがたいが、耐荷重15kg以上の通常の使用状態では、6mm以上であればよい。
以上において、本発明の第1〜第4の実施例について詳細に説明したが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に基づいて各種の変更および修正が可能である。
例えば、既述の第1〜第4の実施例においては、上下に3段の棚板6〜8をショーケース(換言すれば、物品棚)1に設けたが、棚板は、必ずしも上下に3段設けられる必要はなく、2段、4段以上などの別の複数段を上下に設けてもよく、場合によっては、1段だけでもよい。
また、既述の第1〜第4の実施例においては、最下段の棚板6もガラスなどからほぼ透明に構成したが、最下段の棚板6は、必ずしもほぼ透明である必要はなく、ガラスなどの板材の下面などに不透明な塗膜を形成したものや、合成樹脂、金属、木などの不透明な板材から構成されたものであってもよい。
また、既述の第1〜第4の実施例においては、天板5の厚みは、3mmに特定されているが、必ずしも3mmである必要はない。そして、天板5の厚みは、実用性の観点から見れば、10mm以下であるのが好ましく、2〜6mmの範囲であるのがさらに好ましい。また、天板5は、必要に応じて省略することもできる。
さらに、既述の第1〜第4の実施例において、ショーケース(換言すれば、物品棚)1の底部を支持するための支持台または複数本の支持脚を設けることができ、上記支持台は、物品収納庫を兼用することもできる。また、これらの支持台または支持脚は、ガラス、合成樹脂などからほぼ透明に構成されていてもよいし、合成樹脂、金属、木などから不透明に構成されていてもよい。
本発明をショーケースに適用した第1の実施例におけるショーケース全体の斜視図である。(実施例1) 図1に示すショーケースに用いられているリーダライタ用アンテナ付き棚板の上下をひっくり返した状態における斜視図である。(実施例1) 本発明をショーケースに適用した第2の実施例におけるリーダライタ用アンテナ付き棚板の下面図である。(実施例2) 本発明をショーケースに適用した第3の実施例におけるリーダライタ用アンテナ付き棚板の下面図である。(実施例3) 本発明をショーケースに適用した第4の実施例におけるリーダライタ用アンテナ付き棚板の縦断面図である。(実施例4) 図1〜図3に示すショーケースに用いられるガラスの総厚みと透過率との関係を示すグラフである。(実施例1〜4)
符号の説明
1 ショーケース
6 棚板兼用の底板
7 棚板
8 棚板
11 リーダライタ用アンテナ(アンテナパターン薄膜およびITO薄膜)
13 第1のガラス基板
14 第2のガラス基板

Claims (8)

  1. 物品に設けられる電子タグとの無線通信を行うのに用いられることができるリーダ用アンテナが棚板に設けられた物品棚において、
    上記リーダ用アンテナが、上記棚板に設けられたアンテナパターンの薄膜によって構成され、
    上記棚板のうちの上記アンテナパターン薄膜が形成されている部分における透過率が60%以上であり、
    上記アンテナパターン薄膜の抵抗値が70オーム以下であることを特徴とする、リーダ用アンテナ付き棚板を備えた物品棚。
  2. 上記棚板のうちの上記アンテナパターン薄膜が形成されている部分と、上記棚板のうちの上記アンテナパターン薄膜が形成されていない部分との透過率の差が、30%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の物品棚。
  3. 上記アンテナパターン薄膜が、表面抵抗率7オーム/□以下の導電性を有する金属酸化物薄膜であることを特徴とする、請求項1または2に記載の物品棚。
  4. 上記金属酸化物薄膜が酸化インジュウムスズ薄膜であることを特徴とする、請求項3に記載の物品棚。
  5. 上記棚板の厚みが20mm以下であることを特徴とする、請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載の物品棚。
  6. 上記棚板が複数枚の基板を貼り合わせることによって構成され、
    これら複数枚の基板のうちの少なくとも1枚の基板の少なくとも一方の面に上記アンテナパターン薄膜が形成されていることを特徴とする、請求項1〜5のうちのいずれか1つに記載の物品棚。
  7. 上記棚板が1枚の基板から構成され、
    上記基板の少なくとも一方の面に上記アンテナパターン薄膜が形成されていることを特徴とする、請求項1〜5のうちのいずれか1つに記載の物品棚。
  8. 上記棚板がガラスから構成されていることを特徴とする、請求項1〜7のうちのいずれか1つに記載の物品棚。
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