JP2007034017A - 剥離部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 基材にフッ素樹脂シートが接合された剥離部材において、フッ素樹脂シートの剥離や波うちを防止し、高温雰囲気においても優れた剥離性を長期間保持できる剥離部材を提供する。
【解決手段】 電子写真装置の定着部材から用紙を剥離するための剥離部材であって、上記剥離部材は、基材と、該基材の少なくとも上記定着部材に近接または接触する部位に接合されたフッ素樹脂シートとを備えてなり、上記フッ素樹脂シートは、該フッ素樹脂シートの上記基材との接触面にプラズマエッチング処理を施された後、上記基材に加熱圧着で接合される。
【選択図】 図2
【解決手段】 電子写真装置の定着部材から用紙を剥離するための剥離部材であって、上記剥離部材は、基材と、該基材の少なくとも上記定着部材に近接または接触する部位に接合されたフッ素樹脂シートとを備えてなり、上記フッ素樹脂シートは、該フッ素樹脂シートの上記基材との接触面にプラズマエッチング処理を施された後、上記基材に加熱圧着で接合される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、複写機やレーザービームプリンタ等の電子写真装置に設置される各種ローラから用紙を剥離する剥離部材に関し、特にフッ素樹脂シートを基材に設けた剥離部材に関する。
複写機やレーザービームプリンタ等の電子写真装置には、感光ドラム上に形成された静電潜像をトナー等の現像剤を用いて用紙上に現像し、その後定着させるために加熱定着装置が設けられている。加熱定着装置には現像剤を加熱溶融するとともに加圧することで用紙に定着させるための定着ローラや定着ベルト等の定着部材を有している。
従来、定着部材や定着部材に用紙を加圧する加圧ローラ等には、現像剤が定着された用紙を円滑にローラ等から剥離するための分離爪が設けられているが、近年分離爪に代わりローラやベルトに対して線接触または近接配置できるシート状剥離部材が使用されている。
従来、定着部材や定着部材に用紙を加圧する加圧ローラ等には、現像剤が定着された用紙を円滑にローラ等から剥離するための分離爪が設けられているが、近年分離爪に代わりローラやベルトに対して線接触または近接配置できるシート状剥離部材が使用されている。
例えば、金属薄板の芯材の表面に樹脂を塗布した剥離シートが開示されている(特許文献1参照)。当該剥離シートによれば、剥離シートの先端部が定着ローラに線接触するため、定着ローラの表面に傷や偏摩耗が起こらない。しかし、金属薄板のエッジ部分には塗膜は形成されにくく、線接触していても金属薄板のエッジ部分によって定着ローラの表面への傷は完全には防止できない。また、塗膜にフッ素樹脂を使用したとしても、近年の粘着性の高いトナーに対しては非トナー付着性が十分でなく、用紙を汚染するという問題がある。
また従来、表面にフッ素樹脂層を形成した剥離部材を用いた定着装置が開示されている(特許文献2および特許文献3参照)。これら剥離部材は、定着ローラに接触する、または、接触させないシート状の分離部材を設けており、該分離部材は、一般的には金属薄板または樹脂製薄板からなる基材とフッ素樹脂層とから構成されている。これらのフッ素樹脂層は、シート状のフッ素樹脂を接着剤により基材に接合することで形成されている。
しかしながら、上記基材とフッ素樹脂シートとを接着剤にて接合した場合は、長時間の高温下(例えば180℃以上)や、高温と低温が繰り返される温度サイクル下での使用により、フッ素樹脂シートが基材からはがれるという問題がある。また、接着剤をフッ素樹脂シート表面に均一に塗布することは困難であり、接着剤層の厚みが不均一であることにより、フッ素樹脂シートの波うち現象が発生する。これにより、用紙剥離不良が起こるという問題がある
特開昭59−188681号公報
特開平11−184300号公報
特開2003−270997号公報
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、基材にフッ素樹脂シートが接合された剥離部材において、フッ素樹脂シートの剥離や波うちを防止し、高温雰囲気においても優れた剥離性を長期間保持できる剥離部材の提供を目的とする。
本発明の剥離部材は、電子写真装置の定着部材から用紙を剥離するための剥離部材であって、上記剥離部材は、基材と、該基材の少なくとも上記定着部材に近接または接触する部位に接合されたフッ素樹脂シートとを備えてなり、上記フッ素樹脂シートは、該フッ素樹脂シートの上記基材との接触面にプラズマエッチング処理を施された後、上記基材に加熱圧着で接合されることを特徴とする。
なお、本発明における基材は、剥離部材が支持部材と剥離シートから構成される場合には剥離シートであり、剥離部材が支持部材と剥離シートとの一体型である場合には該剥離部材本体である。
なお、本発明における基材は、剥離部材が支持部材と剥離シートから構成される場合には剥離シートであり、剥離部材が支持部材と剥離シートとの一体型である場合には該剥離部材本体である。
上記フッ素樹脂シートは、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと略称する)樹脂、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(以下、PFAと略称する)樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(以下、FEPと略称する)樹脂およびテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(以下、ETFEと略称する)樹脂から選ばれる少なくとも一つの樹脂からなることを特徴とする。
また、上記基材は、金属板、または、耐熱性樹脂板であることを特徴とする。
また、上記基材は、金属板、または、耐熱性樹脂板であることを特徴とする。
本発明者らは、剥離部材において、基材とフッ素樹脂シートとを接着剤を介在させて接合する場合の上述の問題点等を解消すべく鋭意研究を行なった。この結果、フッ素樹脂シートを、その基材との接着面をプラズマエッチング処理した後、基材に加熱圧着することで、接着剤を使用しなくとも剥離部材として十分な接着強度で接合でき、1万枚の印刷試験においても優れた剥離性を有すること等を見出した。本発明はこのような知見に基づくものである。
本発明の剥離部材は、フッ素樹脂シートと基材との接合に接着剤を使用しないので、接着剤の耐熱性に影響されず、基材とフッ素樹脂シートの高い耐熱性能を活用できる。また、接着剤を塗布することなく、プラズマエッチング処理を施したフッ素樹脂シートを加熱圧着により基材に強固に接合できる。
また、接着剤層がないことにより、フッ素樹脂シートの波うち現象もなく用紙を剥離する先端精度に優れ、用紙の剥離不良を防止できる。さらに、接着剤を用いると比較的高温になる使用環境では特性劣化が見られるが、本発明では該特性劣化がなく、接着剤を用いる場合よりも長期間の使用ができ、製品寿命を向上させることができる。
また、接着剤層がないことにより、フッ素樹脂シートの波うち現象もなく用紙を剥離する先端精度に優れ、用紙の剥離不良を防止できる。さらに、接着剤を用いると比較的高温になる使用環境では特性劣化が見られるが、本発明では該特性劣化がなく、接着剤を用いる場合よりも長期間の使用ができ、製品寿命を向上させることができる。
本発明の剥離部材を用いた定着装置を図1を参照して説明する。図1は剥離部材を用いた定着装置の概要図である。
定着装置は、ヒータ5aが内蔵され、矢印A方向に回転する定着ローラ5と、この定着ローラ5に接触して矢印B方向に回転する加圧ローラ6と、定着ローラ5および加圧ローラが接触して形成されるニップ部7の付近に配置される剥離部材1とから構成される。用紙8上に形成されたトナー像がニップ部7で定着されて定着された画像となる。剥離部材1を構成する剥離シート2の先端部分2aはニップ部7を通過した用紙8を定着ローラ5から剥離できるように定着ローラ5に接触または近接する位置に設けられている。
定着装置は、ヒータ5aが内蔵され、矢印A方向に回転する定着ローラ5と、この定着ローラ5に接触して矢印B方向に回転する加圧ローラ6と、定着ローラ5および加圧ローラが接触して形成されるニップ部7の付近に配置される剥離部材1とから構成される。用紙8上に形成されたトナー像がニップ部7で定着されて定着された画像となる。剥離部材1を構成する剥離シート2の先端部分2aはニップ部7を通過した用紙8を定着ローラ5から剥離できるように定着ローラ5に接触または近接する位置に設けられている。
本発明の一実施例に係る剥離部材を図2を参照して説明する。図2(a)は支持部材と剥離シートとを備える剥離部材の斜視図を、図2(b)は該剥離部材におけるフッ素樹脂シートの接合部拡大断面図をそれぞれ示す。
図2(a)に示すように、剥離部材1は、基材である剥離シート2と、該剥離シート2を、その一端2bで支持固定する支持部材4とを備えてなる。剥離シート2の他端は自由端2aとなり、図1に示すように、この自由端2aを定着ローラ5に接触または近接する位置に配置して、用紙8を定着ローラ5から剥離する。図2(b)に示すように、剥離シート2の用紙通過表面には、フッ素樹脂シート3が接着剤層を介さず直接に接合されている。
図2(a)に示すように、剥離部材1は、基材である剥離シート2と、該剥離シート2を、その一端2bで支持固定する支持部材4とを備えてなる。剥離シート2の他端は自由端2aとなり、図1に示すように、この自由端2aを定着ローラ5に接触または近接する位置に配置して、用紙8を定着ローラ5から剥離する。図2(b)に示すように、剥離シート2の用紙通過表面には、フッ素樹脂シート3が接着剤層を介さず直接に接合されている。
本発明の他の実施例に係る剥離部材を図3を参照して説明する。図3(a)は支持部材と剥離シートとが一体である剥離部材の斜視図を、図3(b)は該剥離部材におけるフッ素樹脂シートの接合部拡大断面図をそれぞれ示す。
図3(a)に示すように、剥離部材1は、金属板等の一端を 90°に折り曲げた形状であり、電子写真装置本体(図示省略)への取り付け位置2cが用紙の通過する面2dに存在しない形状である。金属板等を折り曲げることにより、支持部材なしでも機械的強度を確保することができる。図3(b)に示すように、該剥離部材1の用紙通過表面には、フッ素樹脂シート3が接着剤層を介さず直接に接合されている。なお、該フッ素樹脂シート3の接合は、金属板の 90°折り曲げ前、折り曲げ後のいずれであってもよい。
図3(a)に示すように、剥離部材1は、金属板等の一端を 90°に折り曲げた形状であり、電子写真装置本体(図示省略)への取り付け位置2cが用紙の通過する面2dに存在しない形状である。金属板等を折り曲げることにより、支持部材なしでも機械的強度を確保することができる。図3(b)に示すように、該剥離部材1の用紙通過表面には、フッ素樹脂シート3が接着剤層を介さず直接に接合されている。なお、該フッ素樹脂シート3の接合は、金属板の 90°折り曲げ前、折り曲げ後のいずれであってもよい。
剥離部材1は、ローラの軸方向長さと略同じ長さの接触幅(L)を有している。接触幅が大きいことによってローラに対する単位面積当たりの接触圧力が小さくなりローラ表面の局部的な摩耗が防止できる。なお、ローラの軸方向長さと略同じ長さとは、上記効果が得られる程度の長さをいい、具体的には少なくともローラの軸方向長さの半分程度以上であって、ローラの軸方向長さと同じか僅かに長ければよい。
本発明におけるフッ素樹脂シートは、フッ素樹脂が 100%もしくは主成分のシートであり、ビレットからのスカイブ品やペースト押出しによるもの、溶融押出しによるもの等が例示される。
フッ素樹脂シート3の厚さは 10〜200 μm の範囲が好ましく、より好ましい範囲は 40〜80 μm である。 10 μm 未満の厚さでは、現像剤との摩擦によって破れが生じるおそれや僅かな摩耗によって剥離シートが露出するおそれがある。また、剥離シートへの加熱圧着工程でしわになりやすく、取り扱いが困難になる。200 μm をこえる厚さになると用紙剥離性が低下する。
フッ素樹脂シート3は、少なくとも基材の用紙と接触する部位に接合されていればよく、図2(a)に示すように自由端2aを覆うように接合する他、上記ローラの軸方向長さと略同じ幅で、用紙通過表面のみに接合されていてもよい。フッ素樹脂シート3により、トナーなどの現像剤が溶融状態で基材と摺接しても付着することがない。
フッ素樹脂シート3の厚さは 10〜200 μm の範囲が好ましく、より好ましい範囲は 40〜80 μm である。 10 μm 未満の厚さでは、現像剤との摩擦によって破れが生じるおそれや僅かな摩耗によって剥離シートが露出するおそれがある。また、剥離シートへの加熱圧着工程でしわになりやすく、取り扱いが困難になる。200 μm をこえる厚さになると用紙剥離性が低下する。
フッ素樹脂シート3は、少なくとも基材の用紙と接触する部位に接合されていればよく、図2(a)に示すように自由端2aを覆うように接合する他、上記ローラの軸方向長さと略同じ幅で、用紙通過表面のみに接合されていてもよい。フッ素樹脂シート3により、トナーなどの現像剤が溶融状態で基材と摺接しても付着することがない。
フッ素樹脂シート3としては、PTFE樹脂、PFA樹脂、FEP樹脂、ETFE樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体樹脂、ポリビニリデンフルオライド樹脂、ポリビニルフルオライド樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂等の公知のフッ素樹脂からなるシートが使用できる。
上記したフッ素樹脂シートの中でも、PTFE樹脂、PFA樹脂、FEP樹脂、ETFE樹脂からなるシートは現像剤に対する非粘着性に優れており、また、耐熱性も十分に有しているので本発明の剥離部材に好適である。なお、フッ素樹脂シートをケッチェンブラックやアセチレンブラック等のカーボン微粉末を配合したフッ素樹脂から形成することによって、静電気による用紙剥離性の低下を防止することもできる。
剥離シート2(一体型の場合は、剥離部材本体)としては、金属板、または、十分な耐熱性(例えば 180℃以上)を有する耐熱性樹脂板を用いることができる。金属板としては、アルミニウム板、銅板、ステンレス板、冷間圧延鋼板などの鋼板などが挙げられる。また、耐熱性樹脂板の材質としては、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、芳香族エステル系液晶樹脂などが挙げられる。なお、支持部材を併用する場合では、該支持部材は、上記列挙した剥離シート2と同様のものを用いることができる。
また、板厚さは 50 〜1000 μm の範囲が好ましい。50 μm 未満では剛性が劣り先端の真直精度が劣る。1000 μm をこえると剥離すべき用紙が剥離シート2の先端2aに突き当たってしまい、ジャミングの発生原因となるおそれがある。
また、板厚さは 50 〜1000 μm の範囲が好ましい。50 μm 未満では剛性が劣り先端の真直精度が劣る。1000 μm をこえると剥離すべき用紙が剥離シート2の先端2aに突き当たってしまい、ジャミングの発生原因となるおそれがある。
フッ素樹脂シートは、基材との接触面にプラズマエッチング処理を施された後、基材に加熱圧着で接合される。プラズマエッチング処理は、フッ素樹脂シートにおける基材との接着面に少なくとも施されていればよい。
また、相手材となる基材の接着面においては、接着強度を向上させるため脱脂処理、粗面化処理などを施すことが好ましい。基材表面の粗面化処理方法としては、上記プラズマエッチング処理などの電気的粗面化方法、ショットブラスト法などの機械的粗面化法、アルカリ処理などの化学的粗面化法、あるいはこれらの組み合わせた方法を採用できる。
また、相手材となる基材の接着面においては、接着強度を向上させるため脱脂処理、粗面化処理などを施すことが好ましい。基材表面の粗面化処理方法としては、上記プラズマエッチング処理などの電気的粗面化方法、ショットブラスト法などの機械的粗面化法、アルカリ処理などの化学的粗面化法、あるいはこれらの組み合わせた方法を採用できる。
フッ素樹脂シートに対するプラズマエッチング処理は、公知のフッ素樹脂に対するプラズマエッチング処理方法を適用できる。雰囲気ガス、ガス流量、放電周波数、処理時間などの処理条件は、上記フッ素樹脂シートおよび剥離シートの材質に合わせて適宜決定する。
本発明に採用できるプラズマエッチング処理としては、酸素、アルゴン、窒素、これらの混合ガス雰囲気下において、10 Torr以下の圧力条件で行なう低圧グロープラズマ処理等が挙げられる。また、ヘリウム雰囲気下において、大気圧条件でグロープラズマ処理を行なう方法等も採用できる(例えば、特開平5−309787号公報参照)。
本発明に採用できるプラズマエッチング処理としては、酸素、アルゴン、窒素、これらの混合ガス雰囲気下において、10 Torr以下の圧力条件で行なう低圧グロープラズマ処理等が挙げられる。また、ヘリウム雰囲気下において、大気圧条件でグロープラズマ処理を行なう方法等も採用できる(例えば、特開平5−309787号公報参照)。
フッ素樹脂シートと基材との加熱圧着条件は、150℃〜250℃、30〜70 kg/cm2 とする。また、保持時間は 1 分〜10 分とする。
加熱温度が 150℃未満である場合には、接着強度が十分でなく、250℃をこえる場合には、フッ素樹脂シートにシワが発生しやすい。
加熱温度が 150℃未満である場合には、接着強度が十分でなく、250℃をこえる場合には、フッ素樹脂シートにシワが発生しやすい。
実施例1
プレス加工で得た金属板(SUS304鋼板、厚み 0.3 mm )を剥離シートとし、該剥離シートに、片面に表面処理を施したフッ素樹脂シートを熱板プレスで加熱加圧して圧着した。フッ素樹脂シートとして、PFA樹脂シートを(厚み 0.07 mm )を用い、表面処理としてはプラズマエッチング処理を施した。プラズマエッチング処理条件は、雰囲気ガス:アルゴン、放電周波数: 13.5 MHz 、処理時間:3 分間である。また、加熱加圧処理は、150〜250℃、30〜70 kg/cm2 で 10 分間保持した。
プレス加工で得た金属板(SUS304鋼板、厚み 0.3 mm )を剥離シートとし、該剥離シートに、片面に表面処理を施したフッ素樹脂シートを熱板プレスで加熱加圧して圧着した。フッ素樹脂シートとして、PFA樹脂シートを(厚み 0.07 mm )を用い、表面処理としてはプラズマエッチング処理を施した。プラズマエッチング処理条件は、雰囲気ガス:アルゴン、放電周波数: 13.5 MHz 、処理時間:3 分間である。また、加熱加圧処理は、150〜250℃、30〜70 kg/cm2 で 10 分間保持した。
実施例2
プレス加工で得た金属板(SUS304鋼板、厚み 0.3 mm )を剥離シートとし、該剥離シートに、片面に表面処理を施したフッ素樹脂シートを熱板プレスで加熱加圧して圧着した。フッ素樹脂シートとして、PTFE樹脂シートを(厚み 0.07 mm )を用い、表面処理としてはプラズマエッチング処理を施した。プラズマエッチング処理条件は、雰囲気ガス:アルゴン、放電周波数: 13.5 MHz 、処理時間:3 分間である。また、加熱加圧処理は、150〜250℃、30〜70 kg/cm2 で 10 分間保持した。
プレス加工で得た金属板(SUS304鋼板、厚み 0.3 mm )を剥離シートとし、該剥離シートに、片面に表面処理を施したフッ素樹脂シートを熱板プレスで加熱加圧して圧着した。フッ素樹脂シートとして、PTFE樹脂シートを(厚み 0.07 mm )を用い、表面処理としてはプラズマエッチング処理を施した。プラズマエッチング処理条件は、雰囲気ガス:アルゴン、放電周波数: 13.5 MHz 、処理時間:3 分間である。また、加熱加圧処理は、150〜250℃、30〜70 kg/cm2 で 10 分間保持した。
実施例3
プレス加工で得た金属板(SPCC鋼板、厚み 0.4 mm )を剥離部材とし、該剥離部材に、片面に表面処理を施したフッ素樹脂シートを熱板プレスで加熱加圧して圧着した。フッ素樹脂シートとして、PTFE樹脂シートを(厚み 0.07 mm )を用い、表面処理としてはプラズマエッチング処理を施した。プラズマエッチング処理条件は、雰囲気ガス:アルゴン、放電周波数: 13.5 MHz 、処理時間:3 分間である。また、加熱加圧処理は、150〜250℃、30〜70 kg/cm2 で 10 分間保持した。圧着後、金属板の一端を 90°に折り曲げ、取り付け位置が用紙通過表面に存在しないような形状とした(図3参照)。
プレス加工で得た金属板(SPCC鋼板、厚み 0.4 mm )を剥離部材とし、該剥離部材に、片面に表面処理を施したフッ素樹脂シートを熱板プレスで加熱加圧して圧着した。フッ素樹脂シートとして、PTFE樹脂シートを(厚み 0.07 mm )を用い、表面処理としてはプラズマエッチング処理を施した。プラズマエッチング処理条件は、雰囲気ガス:アルゴン、放電周波数: 13.5 MHz 、処理時間:3 分間である。また、加熱加圧処理は、150〜250℃、30〜70 kg/cm2 で 10 分間保持した。圧着後、金属板の一端を 90°に折り曲げ、取り付け位置が用紙通過表面に存在しないような形状とした(図3参照)。
実施例4
樹脂板(ポリイミド板、厚み 0.5 mm )を剥離シートとし、該剥離シートに、片面に表面処理を施したフッ素樹脂シートを熱板プレスで加熱加圧して圧着した。フッ素樹脂シートとして、PFA樹脂シートを(厚み 0.05 mm )を用い、表面処理としてはプラズマエッチング処理を施した。プラズマエッチング処理条件は、雰囲気ガス:アルゴン、放電周波数: 13.5 MHz 、処理時間:3 分間である。また、加熱加圧処理は、150〜250℃、30〜70 kg/cm2 で 10 分間保持した。
樹脂板(ポリイミド板、厚み 0.5 mm )を剥離シートとし、該剥離シートに、片面に表面処理を施したフッ素樹脂シートを熱板プレスで加熱加圧して圧着した。フッ素樹脂シートとして、PFA樹脂シートを(厚み 0.05 mm )を用い、表面処理としてはプラズマエッチング処理を施した。プラズマエッチング処理条件は、雰囲気ガス:アルゴン、放電周波数: 13.5 MHz 、処理時間:3 分間である。また、加熱加圧処理は、150〜250℃、30〜70 kg/cm2 で 10 分間保持した。
実施例5
片面にプラズマエッチング処理を 3 分間施した樹脂板(ポリイミド板、厚み 0.5 mm )を剥離シートとし、該剥離シートに、片面に表面処理を施したフッ素樹脂シートを、プラズマエッチング処理面同士を合せて熱板プレスで加熱加圧して圧着した。フッ素樹脂シートとして、PFA樹脂シートを(厚み 0.05 mm )を用い、表面処理としてはプラズマエッチング処理を施した。プラズマエッチング処理条件は、雰囲気ガス:アルゴン、放電周波数: 13.5 MHz 、処理時間:3 分間である。また、加熱加圧処理は、150〜250℃、30〜70 kg/cm2 で10分間保持した。
片面にプラズマエッチング処理を 3 分間施した樹脂板(ポリイミド板、厚み 0.5 mm )を剥離シートとし、該剥離シートに、片面に表面処理を施したフッ素樹脂シートを、プラズマエッチング処理面同士を合せて熱板プレスで加熱加圧して圧着した。フッ素樹脂シートとして、PFA樹脂シートを(厚み 0.05 mm )を用い、表面処理としてはプラズマエッチング処理を施した。プラズマエッチング処理条件は、雰囲気ガス:アルゴン、放電周波数: 13.5 MHz 、処理時間:3 分間である。また、加熱加圧処理は、150〜250℃、30〜70 kg/cm2 で10分間保持した。
比較例1
プレス加工で得た金属板(SUS304鋼板、厚み 0.3 mm )を剥離シートとした。図4の接合部拡大断面図に示すように、該剥離シート2に、フッ素樹脂シート3をシリコーン系接着剤9を介して接着した。フッ素樹脂シート3として、PFA樹脂シートを(厚み 0.07 mm )を用いた。
プレス加工で得た金属板(SUS304鋼板、厚み 0.3 mm )を剥離シートとした。図4の接合部拡大断面図に示すように、該剥離シート2に、フッ素樹脂シート3をシリコーン系接着剤9を介して接着した。フッ素樹脂シート3として、PFA樹脂シートを(厚み 0.07 mm )を用いた。
市販のモノクロレーザービームプリンタの定着ユニットに、実施例1、実施例2、実施例4、実施例5および比較例1で得られた剥離シートと該剥離シートを支持固定する支持部材とからなる剥離部材を取り付けて、1万枚の印刷試験を行なった。結果を表1に示す。なお、実施例3では、支持部材を用いず直接定着ユニットに取り付けて同様の印刷試験を行なった。
1万枚の印刷途中で、ジャミングすることがなかった場合を剥離性「○」とし、ジャミングしたものは剥離性「×」とした。
1万枚の印刷途中で、ジャミングすることがなかった場合を剥離性「○」とし、ジャミングしたものは剥離性「×」とした。
表1に示すように、各実施例では途中でジャミングすることなく剥離性に優れていた。また印刷画像に汚れの付着等は見られなかった。これに対し、比較例1では途中数回ジャミングを起こし、その都度、手動で用紙を取り除く必要があった。これは、接着剤層が存在し、剥離部材先端の厚みが厚いためであると考えられる。また、比較例1でも試験枚数では印刷画像に汚れの付着等は見られなかった。
プラズマエッチング処理後の加熱圧着による剥離強度の測定を行なった。基材としてSUS304鋼板(厚み 0.3 mm )を、フッ素樹脂シートとしてPFA樹脂シート(厚み 0.05 mm、幅 30 mm )をそれぞれ用い、フッ素樹脂シートの接着面には、プラズマエッチング処理を施した。プラズマエッチング処理条件は、雰囲気ガス:アルゴン、放電周波数: 13.5 MHz 、処理時間:3 分間である。
また加熱加圧処理は、150〜250℃、30〜70 kg/cm2 で 10 分間保持した。
剥離強度の測定は、プッシュプルゲージ(IMADA社製DPRSX−20)を用い、SUS板に垂直にPFA樹脂シートを引っ張って測定した。測定結果は、3.9 N であった。
また加熱加圧処理は、150〜250℃、30〜70 kg/cm2 で 10 分間保持した。
剥離強度の測定は、プッシュプルゲージ(IMADA社製DPRSX−20)を用い、SUS板に垂直にPFA樹脂シートを引っ張って測定した。測定結果は、3.9 N であった。
本発明の剥離部材は、接着剤を用いることなく、プラズマエッチング処理を施したフッ素樹脂シートを加熱圧着により基材に強固に接合することにより、優れた剥離性能を長期間維持でき耐久性に優れるので、複写機やレーザービームプリンタ等の電子写真装置に好適に用いることができる。
1 剥離部材
2 剥離シート
3 フッ素樹脂シート
4 支持部材
5 定着ローラ
6 加圧ローラ
7 ニップ部
8 用紙
9 接着剤
2 剥離シート
3 フッ素樹脂シート
4 支持部材
5 定着ローラ
6 加圧ローラ
7 ニップ部
8 用紙
9 接着剤
Claims (3)
- 電子写真装置の定着部材から用紙を剥離するための剥離部材であって、
前記剥離部材は、基材と、該基材の少なくとも前記定着部材に近接または接触する部位に接合されたフッ素樹脂シートとを備えてなり、
前記フッ素樹脂シートは、該フッ素樹脂シートの前記基材との接触面にプラズマエッチング処理を施された後、前記基材に加熱圧着で接合されることを特徴とする剥離部材。 - 前記フッ素樹脂シートは、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体樹脂およびテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体樹脂から選ばれる少なくとも一つの樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の剥離部材。
- 前記基材は、金属板、または、耐熱性樹脂板であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の剥離部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005218892A JP2007034017A (ja) | 2005-07-28 | 2005-07-28 | 剥離部材 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005218892A JP2007034017A (ja) | 2005-07-28 | 2005-07-28 | 剥離部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007034017A true JP2007034017A (ja) | 2007-02-08 |
Family
ID=37793338
Family Applications (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014048440A (ja) * | 2012-08-31 | 2014-03-17 | Ntn Corp | 剥離部材 |
WO2017099223A1 (ja) * | 2015-12-11 | 2017-06-15 | Ntn株式会社 | 剥離部材および剥離装置 |
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-
2005
- 2005-07-28 JP JP2005218892A patent/JP2007034017A/ja active Pending
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JP2014048440A (ja) * | 2012-08-31 | 2014-03-17 | Ntn Corp | 剥離部材 |
WO2017099223A1 (ja) * | 2015-12-11 | 2017-06-15 | Ntn株式会社 | 剥離部材および剥離装置 |
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