JP2007033601A - 光学デバイス、映像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

光学デバイス、映像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ Download PDF

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Abstract

【課題】 装置の小型化および低コスト化を図りながら高画質の映像を観察者に提供する。接眼光学系を映像光と外光とのコンバイナとして用いる場合でも、外界像を観察する観察者の視野を広く確保する。
【解決手段】 ホログラム光学素子12を基板11上に形成して光学デバイス4を構成する。ホログラム光学素子12は、再生時に照射される光束(例えば映像光や物体光)の基板11上における照射範囲Pよりも小さい範囲Qに形成されている。より具体的には、再生時に照射される光束が、中心強度の50%以上の強度を有する中心光束と、それ以外の周辺光束とからなっているとすると、ホログラム光学素子12は、上記中心光束のみを回折させる大きさで基板11上に形成されている。これにより、不要光に起因するフレアやゴーストを、遮光板などの光学部材を新たに設けることなく軽減することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、体積位相型のホログラム光学素子が基板上に形成された光学デバイスと、その光学デバイスを用いた映像表示装置と、その映像表示装置を備えたヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDとも称する)とに関するものである。
従来から、表示素子(例えば液晶表示素子)からの映像光を、接眼光学系を介して観察者の瞳に導く映像表示装置が種々提案されている。このような映像表示装置では、上記映像光や外光が、接眼光学系内の正規の光路以外の光路を通り、フレア光またはゴースト光として観察者の瞳に到達することがある。この場合、観察者が観察する画像(映像または外界像)の品位が劣化する。
そこで、例えば特許文献1に記載の装置では、偏心プリズムで構成される接眼光学系と観察者の瞳との間に遮光板を設け、上記のフレア光またはゴースト光を遮光板にて遮光するようにしている。これにより、観察者が観察する画像の品位の劣化を回避している。
特開平9−65245号公報
ところで、表示素子からの映像光を、光強度が高い中心光束と光強度が低い周辺光束とを合成したものと考えた場合、中心光束は、映像表示装置の光学系での収差が小さいことから、光学的に性能の高い光束であると言える。これに対して、周辺光束は、光学系での収差が大きいため、光学的に性能が高い光束であるとは言えない。そこで、特許文献1のような遮光板を、表示素子からの映像光のうちで周辺光束のみをカットできるように接眼光学系に対して観察者側に設けるようにすれば、光学的に性能の高い光束のみによって形成される高画質の映像を観察者に提供することができるとも考えられる。
しかし、この場合は、遮光板という光学部材を観察者の眼前に配置する必要があるために、厚さ方向の増大による装置の大型化を招き、装置のコストアップを招く。また、接眼光学系を映像光と外光とのコンバイナとして用いる場合は、外界像を見る観察者の視野の一部が遮光板にて遮られ、観察者が外界像を観察できる範囲が狭くなる。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、装置の小型化および低コスト化を図りながら高画質の映像を観察者に提供することができるとともに、接眼光学系を映像光と外光とのコンバイナとして用いる場合でも、外界像を観察する観察者の視野を広く確保することができる光学デバイスと、その光学デバイスを用いた映像表示装置と、その映像表示装置を備えたヘッドマウントディスプレイとを提供することにある。
本発明の映像表示装置は、体積位相型のホログラム光学素子が基板上に形成された光学デバイスであって、上記ホログラム光学素子は、再生時に照射される光束の上記基板上における照射範囲よりも小さい範囲に形成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、基板上において、ホログラム光学素子は、再生光の照射範囲よりも小さい範囲に形成されている。なお、再生光としては、本発明の光学デバイスが例えば映像表示装置に用いられる場合は、表示素子から出射される映像光を考えることができ、本発明の光学デバイスが例えば撮像装置に用いられる場合は、撮像対象(物体)からの光を考えることができる。
この構成では、再生光がホログラム光学素子に照射された場合に、例えば、再生光のうちで中心強度の50%未満の強度を有する周辺光束をホログラム光学素子にて回折させず、残りの中心光束(周辺光束の内側の光束であって、中心強度の50%以上の強度を有する光束)のみをホログラム光学素子にて回折させるようにすることができる。一般的に、中心光束は、収差が小さく、光学的に性能が高い光束であるので、本発明の光学デバイスが例えば映像表示装置に用いられる場合は、観察者は、光学的に性能が高い光束によって形成される高画質の映像を観察することができる。一方、本発明の光学デバイスが例えば撮像装置に用いられる場合は、光学的に性能が高い光束によって形成される高画質の物像を撮像素子(例えばCCD)にて撮像することができる。
また、本発明では、ホログラム光学素子の形成領域(面積)を規定することで、不要な光を観察者の瞳に導かせない(ホログラム光学素子にて回折させない)ようにしており、従来のように遮光板を観察者の眼前に配置する必要がないため、本発明の光学デバイスを例えば映像表示装置の接眼光学系(映像光と外光とのコンバイナ)に適用する場合でも、外界像を観察する観察者の視野を広く確保することができる。また、従来のような遮光板が不要なので、映像表示装置の小型化(特に薄型化)および低コスト化を図ることもできる。
また、再生時に基板に照射される光束は、中心強度の50%以上の強度を有する中心光束と、それ以外の周辺光束とからなり、上記ホログラム光学素子は、上記中心光束のみを回折させる大きさで形成されていることが望ましい。この場合は、光学的に性能が高い光束のみを利用して、観察者が観察する映像や撮像素子にて撮像される物像を確実に高画質にすることができる。また、中心光束の光強度として、中心強度の50%以上が確保されているので、そのような中心光束を用いて形成される映像や物像の明るさが極端に低下することはない。
また、上記ホログラム光学素子は、上記基板上に塗布されるホログラム感光材料に2光束を照射することにより、上記ホログラム感光材料に干渉縞を記録して作製されるものであり、上記ホログラム感光材料は、上記2光束の上記基板上での照射範囲が重畳する部分にのみ塗布されていてもよい。
作製時に用いられる2光束の基板上での照射範囲が重畳する部分にのみホログラム感光材料が塗布されていれば、上記2光束の基板上での照射範囲(または光束径)の大小に関係なく、基板上で必要な範囲にのみホログラム光学素子を形成することができる。したがって、2光束の照射範囲(または光束径)を、互いに揃えたり、ホログラム光学素子の形成領域にそれぞれ揃える必要がなくなる。
また、上記ホログラム光学素子は、上記基板上に塗布されるホログラム感光材料の一部において照射範囲が重畳するように2光束を照射することにより、上記ホログラム感光材料における上記2光束の照射範囲の重畳部分に干渉縞を記録して作製されるものであってもよい。
この場合でも、基板上におけるホログラム感光材料の塗布領域のうちで必要な範囲にのみホログラム光学素子を形成することができる。このとき、上記基板上における上記2光束の照射範囲は、同じであってもよいし、一方の照射範囲が他方の照射範囲よりも内側となるように異なっていてもよい。ただし、後者のように、上記2光束が、上記ホログラム感光材料に対する一方の照射範囲が他方の照射範囲の内側となるように、上記ホログラム感光材料に照射されている場合は、上記ホログラム感光材料において、上記2光束の照射範囲の重畳部分以外の部分は除去されていることが望ましい。この場合、ホログラム感光材料における一方の光束のみの照射によって形成された部分で回折された光が、フレア光またはゴースト光として観察者の瞳に到達し、観察する映像の品位が劣化するのを回避することができる。
また、上記2光束は、対応する点光源から出射される光の発散角を絞りで制限することによって形成されていることが望ましい。この場合、上記2光束の基板上での照射範囲を低コストで容易にかつ確実に制御することができ、基板上でのホログラム光学素子の大きさ(形成範囲)を低コストで容易にかつ確実に制御することができる。
また、上記ホログラム光学素子は、軸非対称な(正または負の)光学パワーを有していることが望ましい。このようなホログラム光学素子を用いて例えば映像表示装置や撮像装置を構成すれば、これらの装置を構成する各光学部材の配置の自由度を高めることができ、これらの装置を小型化することが容易となる。
本発明の映像表示装置は、映像を表示する表示素子と、上記表示素子からの映像光を観察者の瞳に導く接眼光学系とを有する映像表示装置であって、上記接眼光学系は、上述した本発明の光学デバイスを有していることを特徴としている。
上記の構成によれば、表示素子からの映像光は、本発明の光学デバイスを有する接眼光学系を介して観察者の瞳に導かれる。このとき、上記光学デバイスのホログラム光学素子は、再生時に照射される光束(上記映像光)の基板上における照射範囲よりも小さい範囲に形成されているので、再生光のうちで収差の大きい、光学的に性能が悪い周辺光束をホログラム光学素子にて回折させず、収差の小さい、光学的に性能が高い中心光束のみをホログラム光学素子にて回折させることができる。これにより、観察者は、光学的に性能が高い光束によって形成される高画質の映像を観察することができる。
しかも、ホログラム光学素子の形成領域(面積)を規定することで不要な光(光学的に性能の悪い周辺光束)を観察者の瞳に導かせない(ホログラム光学素子にて回折させない)ようにしており、従来のように遮光板を観察者の眼前に配置する構成ではないため、接眼光学系を映像光と外光とのコンバイナとして用いる場合でも、外界像を観察する観察者の視野を広く確保することができる。また、従来のような遮光板が不要なので、装置の小型化(特に薄型化)および低コスト化を図ることもできる。
また、上記光学デバイスのホログラム光学素子は、該ホログラム光学素子への光軸の入射面に平行な方向よりも上記入射面に垂直な方向に大きく形成されていることが望ましい。なお、ホログラム光学素子への光軸の入射面とは、ホログラム光学素子における入射光の光軸と反射光の光軸とを含む平面のことである。
ホログラム光学素子が軸非対称である場合、ホログラム光学素子への光軸の入射面に平行な方向では、ホログラム光学素子の波長特性(波長選択性)が大きく、入射光の入射角がずれると回折波長がずれやすい。したがって、上記入射面に垂直な方向にホログラム光学素子を大きく形成する、つまり、波長特性が小さい方向にホログラム光学素子を大きく形成することにより、上記入射面に垂直な方向に光学瞳を大きくする、つまり、波長特性が小さい方向に光学瞳を大きくすることができ、色ムラが少なく、かつ、観察しやすい映像を観察者に提供することができる。また、光学瞳の大きさは、上記入射面に垂直な方向よりも上記入射面に平行な方向で相対的に小さくなるので、映像光を無駄なく集光して明るい映像を観察者に提供することができる。
また、本発明の映像表示装置において、上記表示素子は、光を出射する光源と、上記光源からの光を変調して映像を表示する光変調素子とを有しており、上記光源は、上記ホログラム光学素子への光軸の入射面に平行な方向よりも上記入射面に垂直な方向に大きく形成されていてもよい。
なお、上記光源としては、例えば、3原色に対応した光を発光する3つの発光部を少なくとも1組有するものや、青色光または紫外光で蛍光体を励起して白色を発光する白色光源を考えることができる。前者の場合、各発光部は上記入射面に対して垂直な方向に並んで配置されていればよく、後者の場合、上記白色光源はホログラム光学素子への光軸の入射面に対して垂直な方向を長辺方向とするスリット状に白色を発光する構成であればよい。
上述したように、上記入射面に対して垂直な方向は、ホログラム光学素子における波長特性が小さい方向である。したがって、光源が上記ホログラム光学素子への光軸の入射面に平行な方向よりも上記入射面に垂直な方向に大きく形成されていれば、色ムラの少ない高画質の映像を観察者に提供することができる。
また、上記ホログラム光学素子は、上記表示素子からの映像光と外光とを同時に観察者の瞳に導くコンバイナであることが望ましい。この場合、観察者は、ホログラム光学素子を介して、表示素子から提供される映像と外界像とを同時に観察することができる。
また、上記ホログラム光学素子が形成された上記基板は、上記表示素子からの映像光を内部で全反射させて上記ホログラム光学素子を介して観察者の瞳に導く一方、外光を透過させて観察者の瞳に導く構成であってもよい。このような基板を用いることにより、表示素子からの映像を観察可能としながらも、外光の透過率が高くなるので、明るい外界像を観察することができる。
また、上記基板を第1の透明基板とすると、上記接眼光学系は、上記第1の透明基板での外光の屈折をキャンセルするための第2の透明基板を有していることが望ましい。この場合、観察者が接眼光学系を介して観察する外界像に歪みが生じるのを防止することができる。
本発明のヘッドマウントディスプレイは、上述した映像表示装置と、上記映像表示装置を観察者の眼前で支持する支持手段とを有していることを特徴としている。この構成によれば、映像表示装置が支持手段にて支持されるので、観察者は映像表示装置から提供される映像をハンズフリーで観察することができる。
本発明によれば、光学デバイスのホログラム光学素子は、再生時に照射される光束(例えば表示素子からの映像光や撮像対象からの光)の基板上における照射範囲よりも小さい範囲に形成されているので、再生光のうちで収差の大きい光学的に性能が悪い周辺光束をホログラム光学素子にて回折させず、収差の小さい光学的に性能が高い中心光束のみをホログラム光学素子にて回折させることができる。これにより、上記光学デバイスが例えば映像表示装置に用いられる場合は、観察者は、光学的に性能が高い光束によって形成される高画質の映像を観察することができる。一方、上記光学デバイスが例えば撮像装置に用いられる場合は、光学的に性能が高い光束によって形成される高画質の物像を撮像素子にて撮像することができる。
しかも、本発明では、ホログラム光学素子の形成領域を規定することで不要な光を観察者の瞳に導かせないようにしており、従来のように遮光板を観察者の眼前に配置する構成ではないため、本発明の光学デバイスを例えば映像表示装置の接眼光学系(映像光と外光とのコンバイナ)に適用する場合でも、外界像を観察する観察者の視野を広く確保することができる。また、従来のような遮光板が不要なので、映像表示装置ひいてはヘッドマウントディスプレイの小型化(特に薄型化)および低コスト化を図ることもできる。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(1−1.映像表示装置の構成)
図2は、本実施形態に係る映像表示装置1の概略の構成を示す断面図である。この映像表示装置1は、表示素子2と、接眼レンズ3と、光学デバイス4とを有している。
ここで、以下での説明の便宜上、方向を以下のように定義しておく。まず、表示素子2の表示領域の中心と、光学デバイス4によって形成される光学瞳Eの中心とを光学的に結ぶ軸を光軸とする。そして、表示素子2から光学瞳Eまでの光路を展開したときの光軸方向をZ方向とする。また、光学デバイス4の後述するホログラム光学素子12への光軸の入射面に垂直な方向をX方向とし、ZX平面に垂直な方向をY方向とする。なお、ホログラム光学素子12への光軸の入射面とは、ホログラム光学素子12における入射光の光軸と反射光の光軸とを含む平面、すなわち、YZ平面を指す。以下、上記入射面を単に入射面または光軸入射面と称する。なお、上記方向の定義は、他の図面でも同様である。
表示素子2は、例えばバックライトなどの光源を備えた透過型の液晶表示素子(LCD)で構成されており、映像を表示する。なお、表示素子2は、反射型の液晶表示素子やEL(エレクトロルミネッセンス)表示素子、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス;米国テキサスインスツルメント社製)などの他の光変調素子で構成されてもよい。接眼レンズ3は、光学的に正のパワーを有しており、表示素子2からの映像光を光学デバイス4に導く。光学デバイス4は、接眼レンズ3を介して得られる表示素子2からの映像光を観察者の瞳に導く接眼光学系を構成している。
光学デバイス4は、基板11上に体積位相型のホログラム光学素子12が形成されたものである。基板11は、例えば透明基板で構成されているが、カバーフィルムのような比較的薄いものであってもよい。ホログラム光学素子12は、本実施形態では、光学的なパワーを有しておらず、基板11に塗布されるホログラム感光材料12aに2光束を照射することにより、ホログラム感光材料12aに干渉縞を記録して作製される。なお、ホログラム光学素子12の作製方法の詳細については後述する。
上記の構成によれば、表示素子2からの映像光は、接眼レンズ3で虚像とされて、光学デバイス4のホログラム光学素子12により回折されて光学瞳Eに導かれる。光学瞳Eの位置に観察者の瞳を位置させれば、観察者は光学瞳Eの映像を観察することができる。
なお、基板11およびホログラム感光材料12a(ホログラム光学素子12を含む)の表面には、反射防止コート処理を施すことが望ましい。この場合、これらの表面および裏面での光の反射がなくなるので、このような光の反射に起因するフレアやゴーストを軽減することができる。
(1−2.ホログラム光学素子の形成範囲について)
次に、ホログラム光学素子12の基板11上での形成範囲について説明する。
図1は、ホログラム光学素子12の基板11上での形成範囲を模式的に示す平面図である。本実施形態では、ホログラム光学素子12は、再生時に照射される光束、すなわち、表示素子2からの映像光(以下、再生光とも称する)の、基板11上における照射範囲Pよりも小さい範囲Qに形成されている。より詳細には以下の通りである。
図3は、瞳位置と再生光の光強度との関係を示している。再生光を、中心強度の50%以上の強度を有する中心光束と、それ以外の周辺光束(中心光束よりも外側の光束であって、中心強度の50%未満の強度を有する光束)とからなっているものとすると、ホログラム光学素子12は、中心光束のみを回折させる大きさで基板11上に形成されている。すなわち、中心光束のみを回折させるホログラム光学素子12の大きさは、図1の範囲Qに対応している。
なお、ホログラム光学素子12は、上述したように、基板11上に塗布されるホログラム感光材料12aのうちで作製2光束の照射によって干渉縞が記録された部分を指しており、ホログラム感光材料12aのうちでホログラム光学素子12が形成された領域以外の領域は、依然としてホログラム感光材料12aのままである。
このようにホログラム光学素子12が基板11上に形成されていることにより、再生光が光学デバイス4に照射されると、再生光のうちの周辺光束は、ホログラム光学素子12の形成範囲である範囲Qよりも外側に照射されるため、ホログラム光学素子12にて回折されず、図2の破線Dで示すように光学デバイス4を透過する。一方、再生光のうちの中心光束は、ホログラム光学素子12にて回折されて光学瞳Eに導かれる。中心光束は、光学系での収差が小さく、光学的に性能が高い光束であるので、観察者は、光学的に性能が高い光束によって形成される高画質の映像を観察することができる。また、ホログラム光学素子12での周辺光束の不要な回折がないので、そのような周辺光束に起因するフレアやゴーストを軽減することもできる。
また、ホログラム光学素子12の形成範囲を上記のように制限しても、再生光のうちで中心強度の50%以上の光強度を有する中心光束を利用して映像を表示(提供)しているので、観察する映像の明るさが極端に低下するのを回避することができる。
また、本実施形態のようにホログラム光学素子12の形成領域(面積)を規定することで、不要な光を観察者の瞳に導かせないようにする、つまりはホログラム光学素子12にて回折させないようにしており、従来のように遮光板を観察者の眼前に配置する必要がないので、映像表示装置1の小型化(特に薄型化)および低コスト化を図ることができる。
また、本実施形態では、光学瞳Eに近い位置で、かつ、再生時の光束が平行に近い状態で光束の大きさを制限しているので、像高により制限される光束の大きさがほぼ同じとなり、光学瞳Eの中心だけでなく端部まで明るく、高画質の映像を観察することができる。
(1−3.ホログラム光学素子の作製方法について)
次に、ホログラム光学素子12の作製方法について説明する。図4は、ホログラム光学素子12の作製に用いられる光学系の概略の構成を示す断面図である。
まず、基板11上にホログラム感光材料12aを塗布する。なお、ここでは、ホログラム感光材料12aは、作製時に用いられる2光束(以下、作製2光束とも称する)の照射範囲よりも広い範囲にわたって基板11上に塗布されているものとする。そして、ホログラム感光材料12aが塗布された基板11を、図4に示す光学系の所定の位置に配置する。
上記光学系においては、図示しない光源からのレーザー光は、2つの平行光束、すなわち、レーザー光21・31に分岐されている。これらのレーザー光21・31は、上記した作製2光束に相当する。
一方のレーザー光21は、絞り22によってその光束径を制限され、対物レンズ23によって点光源24に変換され、その後、レンズ25によって平行光に変換されて、基板11上のホログラム感光材料12aにその表面側(基板11とは反対側)から照射される。なお、ホログラム感光材料12aに対するレーザー光21の照射範囲は、基板11上でのホログラム感光材料12aの塗布範囲(基板11全体)よりも狭い範囲であり、具体的には、図1で示した範囲Qと同じである。
他方のレーザー光31は、絞り32によってその光束径を制限され、対物レンズ33によって点光源34に変換され、その後、レンズ35によって平行光に変換されて、基板11上のホログラム感光材料12aにその裏面側(基板11側)から照射される。なお、ホログラム感光材料12aに対するレーザー光31の照射範囲についても、基板11上でのホログラム感光材料12aの塗布範囲よりも狭い範囲であり、具体的には、図1で示した範囲Qと同じである。
これら2光束の照射により、ホログラム感光材料12aにおける2光束の照射範囲の重畳部分に干渉縞が記録され、ホログラム光学素子12が作製される。その後、ベイク処理および定着処理を行うことによって、光学デバイス4が完成する。
本実施形態では、ホログラム感光材料12aは、作製2光束の照射範囲よりも広い範囲にわたって基板11上に塗布されていることから、ホログラム光学素子12は、基板11上に塗布されるホログラム感光材料12aの一部において照射範囲が重畳するように2光束を照射することにより、ホログラム感光材料12aにおける上記2光束の照射範囲の重畳部分に干渉縞を記録して作製されたものであると言うことができる。
上記の光学系においては、絞り22・32の大きさを制御することにより、ホログラム感光材料12aに対して互いに同じ大きさ(光束径)のレーザー光を照射して、必要な範囲にのみ干渉縞を記録することができる。また、2つのレーザー光がホログラム感光材料12aにて互いに同じ範囲で干渉するので、一方のレーザー光だけでの干渉が発生しにくく、不要な干渉縞が記録されないので、ゴーストやフレアを軽減することができる。
また、作製時に用いられる2光束、すなわち、ホログラム感光材料12aに照射される2光束は、対応する点光源24・34から出射される光の発散角を絞り22・32で制限することによって形成されているので、上記2光束の基板11上での照射範囲を低コストで容易にかつ確実に制御することができ、基板11上でのホログラム光学素子12の大きさ(形成範囲)を低コストで容易にかつ確実に制御することができる。
ところで、本実施形態では、ホログラム感光材料12aに対するレーザー光21・31の照射範囲が互いに同じ範囲Qとなるように、絞り22・32によってレーザー光21・31の光束径を制限しているが、ホログラム感光材料12aに対するレーザー光21・31の照射範囲に重畳部分が生じるのであれば、2光束の照射範囲は完全に一致していなくてもよい。
例えば、図5は、作製2光束の照射範囲(大きさ)が互いに異なる場合の、ホログラム光学素子12の基板11上での形成範囲を模式的に示す平面図である。ホログラム感光材料12aに対するレーザー光21・31の照射範囲は、一方の照射範囲(範囲Q)が他方の照射範囲(範囲Q’)よりも内側となるように形成されていてもよい。
この場合でも、ホログラム感光材料12aにおける作製2光束の照射範囲の重畳部分は範囲Qとなり、再生光のうちで中心光束のみを回折させる大きさでホログラム光学素子12が形成される。したがって、この場合でも、観察者は、光学的に性能が高い光束によって形成される高画質の映像を観察することができる。
このとき、ホログラム感光材料12aにて作製2光束のうちの一方のみが照射された部分(図5では範囲Q’から範囲Qを差し引いた部分)が残存していると、この部分に再生光が照射されたときの回折光がフレア光またはゴースト光として観察者の瞳に到達し、観察する映像の品位を劣化させることがある。したがって、このような不都合を回避するために、ホログラム感光材料12aにおいて、作製2光束の照射範囲の重畳部分(範囲Q)以外の部分は除去されていることが望ましい。
また、図6に示すように、ホログラム感光材料12aは、作製2光束の基板11上での照射範囲が重畳する部分(つまり範囲Q)にのみ塗布されていても構わない。この場合、作製2光束の光束径が異なっていても、ホログラム感光材料12a上では、作製2光束は実質的に同じ大きさとなるので、作製2光束の基板11上での照射範囲(または光束径)の大小に関係なく、基板11上で必要な範囲にのみホログラム光学素子12を形成することができる。したがって、絞り22・32を制御することによって、作製2光束の照射範囲(または光束径)を互いに揃えたり、それらをホログラム光学素子12の形成領域にそれぞれ揃える必要がなくなる。
なお、上述したホログラム光学素子12の作製方法(作製2光束の照射範囲を異ならせる点、その場合には照射範囲の重畳部分以外のホログラム感光材料12aを除去する点、照射範囲の重畳部分にのみホログラム感光材料12aを基板11上に塗布する点)は、後述する実施の形態にも勿論適用することが可能である。
(1−4.光学デバイスの応用例について)
次に、再生光のうちで中心光束のみを回折させる大きさでホログラム光学素子12が基板11上に形成された光学デバイス4の種々の応用例について説明する。
図7は、光学デバイス4を適用した実像投射型映像表示装置の概略の構成を示す断面図である。この装置は、表示素子2と、光学デバイス4と、投射レンズ5・6と、スクリーン7とを有している。
表示素子2からの映像光(再生光)のうちで中心光束は、投射レンズ5を介して光学デバイス4に入射し、ホログラム光学素子4にて回折され、投射レンズ6を介してスクリーン7に投射される。一方、上記映像光のうちで周辺光束(同図の破線Dで示される光束)は、投射レンズ5を介して光学デバイス4に入射しても、ホログラム光学素子12には入射しないので、基板11を透過する。したがって、スクリーン7には、中心光束のみによって形成される高画質の映像を表示することができる。
なお、光学デバイス4の基板11は、ホログラム光学素子12にて回折されない周辺光束を吸収する黒色の基板で構成されてもよい。
また、図8は、光学デバイス4を適用した撮像装置の概略の構成を示す断面図である。この装置は、光学デバイス4と、撮像レンズ8・9と、例えばCCDで構成される撮像素子10とを有している。なお、光学デバイス4のホログラム光学素子12は、光学的に負のパワーを有し、撮像レンズ8・9と協働して高い光学性能を実現できるように作製されている。
物体の光(再生光)のうちで中心光束は、撮像レンズ8を介して光学デバイス4に入射し、ホログラム光学素子12にて回折され、撮像レンズ9によって撮像素子10の結像面に集光され、そこで撮像される。一方、物体光のうちで周辺光束(同図の破線Dで示される光束)は、撮像レンズ8を介して光学デバイス4に入射しても、ホログラム光学素子12には入射せず、基板11を透過する。したがって、撮像素子10では、物体光の中心光束のみによって形成される高画質の映像を撮像することができる。
また、図9は、光学デバイス4を適用した撮像装置の他の構成を示す断面図である。この装置は、光学デバイス4と、撮像レンズ9と、撮像素子10とを有している。なお、光学デバイス4のホログラム光学素子12は、光学的に正のパワーを有し、撮像レンズ9と協働して高い光学性能を実現できるように作製されている。
物体の光(再生光)のうちで中心光束は、光学デバイス4に入射し、ホログラム光学素子12にて回折され、撮像レンズ9によって撮像素子10の結像面に集光され、そこで撮像される。一方、物体光のうちで周辺光束(同図の破線Dで示される光束)は、光学デバイス4に入射しても、ホログラム光学素子12には入射せず、基板11を透過する。したがって、撮像素子10では、物体光の中心光束のみによって形成される高画質の映像を撮像することができる。また、ホログラム光学素子12は、特定の波長の特定の角度で入射した光以外の光を透過するので、観察者は、ホログラム光学素子12を透過した物体光による像を観察することができる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形態1と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
(2−1.映像表示装置の構成)
図10は、本実施形態に係る映像表示装置1の概略の構成を示す断面図であり、図11は、上記映像表示装置1における光路を光学的に一方向に展開して示す説明図である。この映像表示装置1は、表示素子2と、光学デバイス4とを有している。
表示素子2は、光源13と、集光レンズ14と、光変調素子15とを有している。光源13は、光変調素子15に供給する光を出射するものであるが、本実施形態では、特に、青色光または紫外光で蛍光体を励起して白色を発光する白色光源(白色LED)で構成されている。ここで、図12は、光源13を光変調素子15側から見たときの平面図である。光源13は、ホログラム光学素子12への光軸の入射面に対して垂直な方向(X方向)を長辺方向とするスリット状の発光領域13aを有している。発光領域13aの大きさは、X方向に例えば4mmであり、Y方向に例えば1.5mmである。光源13は、この発光領域13aからスリット状に白色(3原色に対応したRGBの波長域の光を含む)を発光する。
集光レンズ14は、例えば光源13からの光をY方向に集光するシリンダレンズで構成されている。光変調素子15は、光源13から供給される光を画像データに応じて変調し、上記画像データに応じた映像を表示するものであり、例えば透過型のLCDで構成されている。なお、光変調素子15は、反射型LCD、EL表示素子、DMD等の素子で構成されてもよい。
光学デバイス4は、基板11上にホログラム光学素子12が形成されたものであるが、本実施形態においても、実施の形態1と同様に、ホログラム光学素子12は、再生光のうちで中心光束のみを回折させる範囲にのみ形成されている。また、本実施形態では、ホログラム光学素子12は、軸非対称な正のパワーを有しており、回折効率ピークおよびその半値波長幅で465±5nm、521±5nm、634±5nmの波長域の映像光を回折するように作製されている。なお、本実施形態におけるホログラム光学素子12の作製方法の詳細については後述する。
上記の構成において、光源13の発光領域13aから出射された光は、集光レンズ14にてY方向に集光されて光変調素子15を照明し、光変調素子15にて変調される。光変調素子15からの映像光のうちの中心光束は、光学デバイス4のホログラム光学素子12にて回折されて光学瞳Eに導かれる。このとき、ホログラム光学素子12は、光軸入射面に平行な方向よりも光軸入射面に垂直な方向に大きく形成されており、光源13と光学瞳Eとはほぼ共役な関係となるように設定されているので、光学瞳Eは、光源13の発光領域13aの大きさ(x=4mm、y=1.5mm)が光学系の像倍率3倍に拡大され、さらに光変調素子15で約1°の拡散により少し大きくなる結果、x=13mm、y=7mmの大きさとなっている。一方、光変調素子15からの映像光のうちの周辺光束は、ホログラム光学素子12には入射せず、基板11を透過する。
このように、本実施形態においても、再生光のうちで中心光束のみを回折させる範囲にのみホログラム光学素子12が形成されているので、観察者は、光学的に性能が高い中心光束によって形成される高画質の映像を観察することができるとともに、周辺光束(図10および図11中の破線Dで示される光束)に起因するフレアやゴーストを軽減することができる。
また、本実施形態では、光学瞳Eは、X方向およびY方向ともに人間の瞳(3mm程度)よりも大きいので、観察者は映像を観察しやすい。さらに、光源13と光学瞳Eとはほぼ共役な関係であるので、無駄なく明るい映像を観察者に提供することができる。
(2−2.色ムラを低減できる効果について)
本実施形態では、ホログラム光学素子12は、上記のように、光軸入射面に平行な方向よりも光軸入射面に垂直な方向に大きく形成されている。この結果、ホログラム光学素子12の波長特性(波長選択性)の影響をあまり受けずに、観察者は色ムラの少ない高画質の映像を観察することができる。その理由は以下の通りである。
まず、ホログラム光学素子12における入射角と波長選択性との関係について説明する。0度より大きい入射角を持つ光を回折させる干渉縞を持つホログラム光学素子12では、入射面に平行な方向よりも入射面に垂直な方向において、波長選択性が小さい(入射角のずれによる回折波長のずれが小さい)。言い換えると、入射面に平行な方向よりも入射面に垂直な方向のほうが、干渉縞への入射角のずれに対する角度選択性が低い。これは、ホログラム光学素子12の干渉縞に光が入射角を有して入射する場合、入射面(YZ平面)内での入射角の角度ずれは、そのまま入射角の角度ずれとなるため、回折波長に対する影響が大きいが、入射面に垂直な方向の角度ずれは、入射角のずれとしては小さく、回折波長に対する影響は小さいからである。
したがって、ホログラム光学素子12の干渉縞に所定の入射角からずれた角度の光が入射すると、同じ角度ずれでも、入射面に平行な方向での角度ずれのほうが、入射面に垂直な方向の角度ずれよりも、大きく回折波長がずれる(すなわち、入射面に平行な方向は、波長選択性が大きい)。
したがって、光軸入射面に平行な方向よりも光軸入射面に垂直な方向にホログラム光学素子12を大きく形成し、回折波長の変化が大きいY方向に光学瞳Eを小さく形成することにより、回折波長の変化の範囲が狭くなるので、光学瞳E上での色ムラを低減することができる。また、入射面に垂直な方向に光学瞳Eを大きく形成しても、色純度の高い映像を観察者に提供することができる。
なお、光軸入射面外の光は入射面が光軸入射面と若干平行ではないが、前述の通り、入射面に垂直な方向の角度ずれは回折波長に対する影響が小さいので、光軸入射面を基準にしても色ムラが大きくなることはない。
また、本実施形態では、光源13の発光領域13aの大きさがX方向に4mmであり、Y方向に1.5mmであることから、光源13は、ホログラム光学素子12への光軸の入射面に平行な方向よりも光軸入射面に垂直な方向に大きく形成されていると言える。上述したように、上記入射面に対して垂直な方向は、ホログラム光学素子12における波長特性が小さい方向であるので、波長特性が小さい方向に光源13を大きく形成することにより、色ムラの少ない高画質の映像を観察者に提供することができる。
(2−3.その他の効果について)
本実施形態では、光源13は、レンズ付のもので構成されており、放射角は例えば90度と小さく設定されている。これにより、光学瞳Eの形成に利用されない無駄な光が少なく(光利用効率が高く)、この点からも明るい映像を観察者に提供することができると言える。
また、光源13を白色光源で構成することにより、RGBの色を混ぜる必要がないので、安価な構成で光源13と光学瞳Eとを共役にして明るい映像を観察者に提供することができる。
また、光源13を上記の白色光源で構成すると、X方向に発光面積が大きくなるので、例えば入射光をX方向に拡散する一方向拡散板を設ける必要がなくなる。したがって、一方向拡散板を不要とする分、映像表示装置1を安価に構成することができる。
なお、上記の一方向拡散板を設けるようにしても勿論構わない。この場合は、波長選択性が高くないX方向に光を拡散することによって、色純度を高く保ちながらさらに光学瞳EをX方向に広げることができる。したがって、一方向拡散板は、必要に応じて設けられればよい。
なお、拡散板によってY方向にも光を拡散させて光学瞳EをY方向に大きくすることも可能である。この場合、Y方向には光学瞳Eを大きくするほど色ズレが大きくなるので、Y方向の光学瞳Eの大きさは、10mm程度までが望ましい。
(2−4.ホログラム光学素子の作製方法について)
次に、本実施形態のホログラム光学素子12の作製方法について説明する。図13は、本実施形態のホログラム光学素子12の作製に用いられる光学系の概略の構成を示す断面図である。
まず、基板11上にホログラム感光材料12aを塗布する。なお、ここでは、ホログラム感光材料12aは、作製2光束の照射範囲よりも広い範囲にわたって基板11上に塗布されているものとする。そして、ホログラム感光材料12aが塗布された基板11を、図13に示す光学系の所定の位置に配置する。
上記光学系においては、図示しない光源からのレーザー光は、2つの光束に分岐されてそれぞれ点光源41・51に変換されている。点光源41からの出射光(作製2光束のうちの一方)は、絞り42、製造光学系43および絞り44を順に介して、基板11上のホログラム感光材料12aにその表面側(基板11とは反対側)から照射される。上記出射光が製造光学系43を介してホログラム感光材料12aに照射されることで、形成するホログラム光学素子12に軸非対称な正のパワーを持たせることができる。なお、ホログラム感光材料12aに対する上記出射光の照射範囲は、再生光のうちで中心光束のみを回折させる範囲(図1の範囲Qと同じ)である。
一方、点光源51からの出射光は、絞り52にてその光束径を制限され、基板11上のホログラム感光材料12aにその裏面側(基板11側)から照射される。なお、ホログラム感光材料12aに対する上記出射光の照射範囲は、再生光のうちで中心光束のみを回折させる範囲(図1の範囲Qと同じ)である。
これら2光束の照射により、ホログラム感光材料12aにおける2光束の照射範囲の重畳部分に干渉縞が記録され、ホログラム光学素子12が作製される。その後、ベイク処理および定着処理を行うことによって、光学デバイス4が完成する。
上記の光学系においては、絞り42・44・52によって点光源41・51の開口数(出射光の光束径)が制限されるので、ホログラム感光材料12a上で作製2光束を同じ大きさにすることができ、再生光のうちで光学的に性能の良好な中心光束が照射される範囲にだけホログラム光学素子12を作製することができる。また、作製2光束が互いに同じ範囲で干渉するので、一方のレーザー光だけでの干渉が発生しにくく、不要な干渉縞がホログラム感光材料12aに記録されない。したがって、フレアやゴーストの発生しにくい光学的に性能が良好なホログラム光学素子12を作製することができ、高画質な映像を観察者に提供することができる。
さらに、作製時に用いられる2光束は、対応する点光源41・51から出射される光の発散角を絞り42・44・52で制限することによって形成されているので、基板11上でのホログラム光学素子12の大きさを低コストで容易にかつ確実に制御することができる。
また、点光源41からの出射光の光束径は、2つの絞り42・44で制限されているが、まず、絞り42で制限されることで、製造光学系43の端部などで反射や拡散する不要な光が発生するのを抑えることができる。そして、上記出射光の光束径が絞り44で制限されることにより、製造光学系43で発生した面間反射などの不要な光がホログラム感光材料12aに到達するのを抑えることができる。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形態1または2と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
(3−1.映像表示装置の構成)
図14は、本実施形態の映像表示装置1の概略の構成を示す断面図であり、図15は、上記映像表示装置1における光路を光学的に一方向に展開して示す説明図である。この映像表示装置1は、表示素子2と、光学デバイス4とを有しているが、これら表示素子2および光学デバイス4の構成が、実施の形態2とは若干異なっている。
表示素子2は、光源13と、一方向拡散板16と、集光レンズ14と、光変調素子15とを有している。
光源13は、本実施形態では、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色に対応する波長の光を出射する3つの発光部13R・13G・13B(図15参照)を有するRGB一体型のLEDで構成されており、光学瞳EとY方向で光学的に略共役となるように配置されている。発光部13R・13G・13Bは、光強度のピーク波長および光強度半値の波長幅で462±12nm、525±17nm、635±11nmとなる3つの波長帯域の光をそれぞれ発するものである。光源13の光強度は、ホログラム光学素子12の回折効率や光変調素子15の透過率を考慮して調整されており、これによって白色表示が可能となっている。
また、発光部13R・13G・13Bは、一方向拡散板16による拡散の大きい方向であるX方向に並んでいる。これにより、光学瞳E上での各色の強度ムラが小さくなり、色ムラを低減することができる。
一方向拡散板16は、光源13からの出射光を拡散させるものであるが、その拡散度は、方向によって異なっている。より詳細には、一方向拡散板16は、X方向には入射光を約40゜拡散させ、Y方向には入射光を約0.5゜拡散させる。また、一方向拡散板16は光源13側の面を光学的に平坦な面とし、集光レンズ14側の面を凹凸により拡散する凹凸面としている。それゆえ、光源13からの発散光が一方向拡散板16の平坦な面で屈折されてやや集光された状態で拡散されるので、集光状態が少し保存される。したがって、一方向拡散板16は凸レンズの機能を若干有しており、一方向拡散板16への入射光は光学瞳Eの形成に必要な方向に若干屈折する。
集光レンズ14は、一方向拡散板16にて拡散された光をY方向に集光するシリンダレンズで構成されており、一方向拡散板16によって拡散された光が効率よく光学瞳Eを形成するように配置されている。本実施形態では、光学瞳Eは、X方向の大きさが6mmであり、Y方向の大きさが2mmとなっている。このように、光学瞳Eは、一方向(X方向)には人間の瞳(3mm程度)よりも大きい6mmの大きさなので、観察者は映像を観察しやすい。一方、光学瞳Eは、他の方向(Y方向)には人間の瞳よりも小さい2mmの大きさなので、光源13からの光は上記方向においては光学瞳Eに無駄なく集光する。これにより、観察者は、明るい映像を観察することができる。
光変調素子15は、カラーフィルタを有し、光源13からの出射光を画像データに応じて変調してカラー映像を表示するもの(例えばLCD)である。光変調素子15は、矩形の表示領域の長辺方向がX方向となり、短辺方向がY方向となるように配置されている。
光学デバイス4は、光変調素子15からの映像光、すなわち、光変調素子15にて表示されたカラー映像に対応する光を観察者の瞳に導く接眼光学系を構成している。本実施形態では、光学デバイス4は、接眼プリズム16(基板、第1の透明基板)と、偏向プリズム17(第2の透明基板)と、ホログラム光学素子12とを有して構成されている。
接眼プリズム16は、光変調素子15からの映像光を内部で全反射させてホログラム光学素子12を介して観察者の瞳に導く一方、外光を透過させて観察者の瞳に導くものであり、偏向プリズム17とともに、例えばアクリル系樹脂で構成されている。この接眼プリズム16は、平行平板の下端部を下端に近くなるほど薄くして楔状にし、その上端部を上端に近くなるほど厚くした形状で構成されている。また、接眼プリズム16は、その下端部に配置されるホログラム光学素子12を挟むように、偏向プリズム17と接着剤で接合されている。
偏向プリズム17は、平面視で略U字型の平行平板で構成されており(図17(c)参照)、接眼プリズム16の下端部および両側面部(左右の各端面)と貼り合わされたときに、接眼プリズム16と一体となって略平行平板となるものである。この偏向プリズム17を接眼プリズム16に接合することにより、観察者が光学デバイス4を介して観察する外界像に歪みが生じるのを防止することができる。
つまり、例えば、接眼プリズム16に偏向プリズム17を接合させない場合、外光は接眼プリズム16の楔状の下端部を透過するときに屈折するので、接眼プリズム16を介して観察される外界像に歪みが生じる。しかし、接眼プリズム16に偏向プリズム17を接合させて一体的な略平行平板を形成することで、外光が接眼プリズム16の楔状の下端部を透過するときの屈折を偏向プリズム17でキャンセルすることができる。その結果、シースルーで観察される外界像に歪みが生じるのを防止することができる。
ホログラム光学素子12は、光変調素子15からの映像光(3原色に対応した波長の光)を回折し、光変調素子15にて表示される映像を拡大して観察者の瞳に虚像として導く体積位相型の反射型ホログラムである。本実施形態においても、実施の形態1と同様に、ホログラム光学素子12は、再生光のうちで中心光束のみを回折させる範囲にのみ接眼プリズム16上に形成されている(図17(a)参照)。ホログラム光学素子12の具体的な大きさは、x=10mm、y=5mmであり、光軸入射面に平行な方向よりも光軸入射面に垂直な方向に大きく形成されている。なお、本実施形態のホログラム光学素子12の作製方法については後述する。
また、ホログラム光学素子12は、軸非対称な正のパワーを有しており、回折効率ピークおよびその半値波長幅で465±5nm、521±5nm、634±5nmの波長域の映像光を回折するように作製されている。ホログラム光学素子12の回折効率の半値波長幅は20nm未満であるので、色純度の高い映像を観察者に提供することができる。また、光源13の光強度のピーク波長と、ホログラム光学素子12における回折効率のピーク波長とのずれが、RGBのそれぞれについて10nm以下となっているので、光源13の光の利用効率が高く、明るい映像を観察者に提供することができる。
上記の構成において、光源13から出射された光は、一方向拡散板16にて拡散され、集光レンズ14にて集光されて光変調素子15に入射する。光変調素子15に入射した光は、画像データに応じて変調され、カラーフィルタを介して映像光として出射される。つまり、光変調素子15には、カラー映像が表示される。
光変調素子15からの映像光のうちの中心光束は、光学デバイス4の接眼プリズム16の内部にその上端面から入射し、対向する2つの面で複数回全反射されて、ホログラム光学素子12に入射する。ホログラム光学素子12に入射した光は、反射されて光学瞳Eに達する。光学瞳Eの位置では、観察者は、光変調素子15に表示された映像の拡大虚像を観察することができる。また、上記映像光のうちの周辺光束は、接眼プリズム16に入射しても、ホログラム光学素子12には入射しないので、光学瞳Eには導かれない。
一方、接眼プリズム16および偏向プリズム17は、外光をほとんど全て透過させるので、観察者は外界像を観察することができる。したがって、光変調素子15からの映像光のうちで中心光束のみによって形成される映像(虚像)は、外界像の一部に重なって観察されることになる。
(3−2.効果について)
本実施形態においても、再生光のうちで中心光束のみを回折させる範囲にのみホログラム光学素子12が形成されているので、観察者は、光学的に性能が高い光束(中心光束)によって形成される高画質の映像を観察することができるとともに、周辺光束(図15中の破線Dで示される光束)に起因するフレアやゴーストを軽減することができる。
また、周辺光束に起因するフレアやゴーストを軽減するための、従来のような遮光板が不要なので、本実施形態のように光学デバイス4を映像光と外光とのコンバイナとして用いる場合でも、外界像を観察する観察者の視野を広く確保することができるとともに、映像表示装置1の小型化(特に薄型化)および低コスト化を図ることができる。
また、本実施形態の映像表示装置1では、光変調素子15から出射される映像光を、接眼プリズム16内での全反射によってホログラム光学素子12に導く構成としているので、通常の眼鏡レンズと同様に、接眼プリズム16および偏向プリズム17の厚さを3mm程度にすることができ、映像表示装置1を小型化、軽量化することができる。また、光変調素子15からの映像光を内部で全反射させる接眼プリズム16を用いることにより、高い外光の透過率を確保して、明るい外界像を観察者に提供することができる。
また、ホログラム光学素子12は、軸非対称な正の光学パワーを有しており、正のパワーを持つ非球面凹面ミラーと同様の機能を持っているので、装置を構成する各光学部材の配置の自由度を高めて装置を容易に小型化することができるとともに、良好に収差補正された映像を観察者に提供することができる。さらに、ホログラム光学素子12は、光変調素子15からの映像光と外光とを同時に観察者の瞳に導くコンバイナとして機能しており、観察者は、ホログラム光学素子12を介して、光変調素子15から提供される映像と外界像とを同時に観察することができる。
また、本実施形態においても、実施の形態2と同様に、ホログラム光学素子12は、光軸入射面に平行な方向よりも光軸入射面に垂直な方向に大きく形成されている。これにより、ホログラム光学素子12の波長特性(波長選択性)の影響をあまり受けずに、観察者は色ムラの少ない高画質の映像を観察することができる。なお、その詳細な理由は、実施の形態2で述べた通りである。
なお、本実施形態では、X方向およびY方向の両方向において、再生光のうちで光学性能の良好な中心光束のみを回折させる大きさでホログラム光学素子12を形成した例について説明したが、光源13と光学瞳EとはY方向において共役であることから、ホログラム光学素子12を光学性能の良好な光束が照射される範囲よりもY方向に大きく形成するようにしてもよい。この場合、光学性能の良好な光束が光学瞳Eに到達するように光源13を小さく形成することで、高画質な映像を表示することができる。
ただし、光学性能の良好な光束が照射される範囲よりも大きくなるようにホログラム光学素子12を形成すると、光源13の発光部13R・13G・13Bの周辺が光ったり、ホログラム光学素子12が光源光を拡散したりして、共役であっても不要な光が光学瞳Eやその周辺に到達することがある。したがって、本実施形態のように、ホログラム光学素子12を性能が良好な光束のみを回折させるだけの大きさで形成するほうが望ましい。つまり、本実施形態のような大きさでホログラム光学素子12を形成することにより、光学性能の悪い周辺光を確実にカットして、フレアやゴーストを軽減し、高画質な映像を表示することができる。
なお、本実施形態では、光変調素子15がカラーフィルタを有する構成とすることでカラー表示を実現しているが、光源13からのRGBの各色光を時分割で光変調素子15に供給するようにすれば、光変調素子15を例えば強誘電液晶表示素子で構成してカラー表示を実現することも可能である。
(3−3.ホログラム光学素子の作製方法について)
次に、本実施形態のホログラム光学素子12の作製方法について説明する。図16は、本実施形態のホログラム光学素子12の作製に用いられる光学系の概略の構成を示す断面図である。また、図17(a)〜図17(e)は、接眼プリズム16の平面図および右側面図、偏向プリズム17の平面図および下面図、光学デバイス4の平面図をそれぞれ示している。
まず、図17(a)に示すように、接眼プリズム16における偏向プリズム17との貼り合わせ面にホログラム感光材料12aを塗布する。なお、ここでは、ホログラム感光材料12aは、作製2光束の照射範囲よりも広い範囲にわたって接眼プリズム16上に塗布されているものとする。そして、ホログラム感光材料12aが塗布された接眼プリズム16を、図16に示す光学系の所定の位置に配置する。
上記光学系においては、図示しない光源からのレーザー光は、2つの光束に分岐され、それぞれ、RGBの3色を発光する点光源61・71に変換されている。点光源61からの出射光(作製2光束のうちの一方)は、絞り62を介してホログラム感光材料12aにその裏面側(接眼プリズム16側)から照射される。なお、ホログラム感光材料12aに対する上記出射光の照射範囲は、再生光のうちで中心光束のみを回折させる範囲である。
一方、点光源71からの出射光は、製造光学系72、絞り73および反射ミラー74を順に介してホログラム感光材料12aにその表面側(接眼プリズム16とは反対側)から照射される。上記出射光が製造光学系72を介してホログラム感光材料12aに照射されることで、形成するホログラム光学素子12に軸非対称な正のパワーを持たせることができる。なお、ホログラム感光材料12aに対する上記出射光の照射範囲は、再生光のうちで中心光束のみを回折させる範囲である。
これら2光束の照射により、ホログラム感光材料12aにおける2光束の照射範囲の重畳部分に干渉縞が記録され、ホログラム光学素子12が作製される(図17(a)参照)。その後、ベイク処理および定着処理を行い、ホログラム光学素子12が形成された接眼プリズム16(図17(a)(b)参照)と、偏向プリズム17(図17(c)(d)参照)とを貼り合わせることで、光学デバイス4が完成する(図17(e)参照)。
上記の光学系においては、絞り62・73によって点光源61・71の開口数(出射光の光束径)が制限されるので、ホログラム感光材料12a上で作製2光束を同じ大きさにすることができ、再生光のうちで光学的に性能の良好な中心光束が照射される範囲にだけホログラム光学素子12を作製することができる。また、作製2光束が互いに同じ範囲で干渉するので、一方のレーザー光だけでの干渉が発生しにくく、不要な干渉縞がホログラム感光材料12aに記録されない。したがって、フレアやゴーストの発生しにくい光学的に性能が良好なホログラム光学素子12を作製することができ、高画質な映像を観察者に提供することができる。
さらに、作製時に用いられる2光束は、対応する点光源61・71から出射される光の発散角を絞り62・73で制限することによって形成されているので、基板11上でのホログラム光学素子12の大きさを低コストで容易にかつ確実に制御することができる。
また、図18(a)〜図18(c)は、接眼プリズム16の他の構成を示す平面図、偏向プリズム17の他の構成を示す平面図、これらのプリズムを貼り合わせて形成される光学デバイス4の平面図をそれぞれ示している。なお、図18(a)では、接眼プリズム16における偏向プリズム17との貼り合わせ面において、再生光のうちで中心光束のみが回折される範囲にのみホログラム感光材料12aが塗布されて、このホログラム感光材料12aに作製用の2光束を照射して干渉縞を記録することでホログラム光学素子12が形成されている。
図18(a)(b)に示す接眼プリズム16および偏向プリズム17は、互いの貼り合わせ面が1面となるような形状で形成されているが、これらの機能は図17(a)(c)の接眼プリズム16および偏向プリズム17とそれぞれ同じである。したがって、図18(a)(b)の接眼プリズム16および偏向プリズム17を用いても、表示素子2からの映像光を観察者の瞳に導く光学デバイス4を構成することができる。
(3−4.他の映像表示装置について)
本実施形態では、光源13が、RGBに対応する発光部13R・13G・13Bを1組有して構成されている例について説明したが、光源13は、発光部13R・13G・13Bを複数組有して構成されていてもよい。
図19は、発光部13R・13G・13Bを2組有する光源13を有する映像表示装置1における光路を光学的に一方向に展開して示す説明図である。なお、説明の便宜上、一方の組の光源13を光源群13Pと称し、他方の組の光源13を光源群13Qと称することとする。
ここで、図20は、上記の光源13を光変調素子15側から見たときの平面図を示している。光源13の光源群13Pは、RGBの各色光を出射する3つの発光部13R1・13G1・13B1を有するRGB一体型のLEDで構成されている。また、光源群13Qも同様に、RGBの各色光を出射する3つの発光部13R2・13G2・13B2を有するRGB一体型のLEDで構成されている。つまり、光源13は、RGBの光を出射する3つの発光部を2組有している。
各光源群13P・13Qの各発光部は、ホログラム光学素子12への光軸の入射面(YZ平面)に対して垂直な方向に並んで配置されているが、さらに、上記入射面に対して各色ごとに面対称となるように配置されている。より詳細には、発光部13R1・13R2が上記入射面に近い位置で面対称となるように配置され、そのX方向外側に発光部13G1・13G2が上記入射面に対して面対称となるように配置され、さらにそのX方向外側に発光部13B1・13B2が上記入射面に対して面対称となるように配置されている。つまり、各光源群13P・13Qでは、上記入射面側からX方向外側に向かうにつれて出射光の波長が短くなるような順序で、各発光部が配置されている。
このように、各発光部を各色ごとに上記入射面に対して面対称に配置することにより、同じ色についての2つの発光部(例えば13R1と13R2)からの出射光の光強度を足し合わせたトータルの光強度の重心を、RGBの各色ともに対称面内(上記入射面内)に位置させることができる。つまり、RGBの各色ともにその強度分布を、対称面を中心にしてX方向に対称にすることができる。これにより、光学瞳Eの中心において色ムラの少ない映像を観察者に提供することができる。
なお、各発光部の面対称の中心となる面は、上記入射面に平行な面であってもよい。つまり、各発光部の面対称の中心となる面は、上記入射面からX方向に多少ずれた面であっても構わない。この場合は、光学瞳Eの中心付近において色ムラの少ない映像を観察者に提供することができる。
ところで、光源13が光源群2個で構成され、各発光部が各色ごとに面対称に配置される場合には、上記入射面に垂直な方向における各発光部の配列順序は、隣接する各組間で逆になる。一方、光源13を構成する光源群の個数が4個以上の偶数個であっても、つまり、光源13がRGBの各発光部を4組以上の偶数組設けて構成される場合でも、上記入射面に対して垂直な方向における各発光部の配列順序を隣接する各組間で逆にすれば、各発光部からの出射光の光強度を足し合わせたトータルの光強度の重心を、RGBの各色ともに上記入射面に平行な同一面(上記入射面を含む)内に位置させることができ、光学瞳Eの中心またはその近傍において色ムラの少ない映像を観察者に提供することができる。
したがって、以上のことをまとめると、結局、光源13は、RGBの3つの発光部を2組以上の偶数組有しており、上記入射面に対して垂直な方向における各発光部の配列順序が隣接する各組間で逆であれば、光学瞳Eの中心またはその近傍において色ムラの少ない映像を観察者に提供することができると言える。
また、光源13を構成する光源群の個数が4個以上の偶数個であっても、各発光部が上記入射面に対して面対称に配置され、かつ、上記入射面に対して垂直方向の両側で上記入射面から同じ距離に位置する発光部が同じ色の光を発光するように配置されていれば、各発光部からの出射光の各色について、光強度の重心が上記入射面上で一致する。したがって、光源13を構成する光源群の個数が偶数個であれば、各発光部を上記のように配置することで、光学瞳の中心で色ムラの少ない映像を観察者に提供することができると言える。
また、光源群13P・13Qの各発光部は、ホログラム光学素子12への光軸の入射面(YZ平面)に対して垂直な方向(X方向)に並んで配置されていることから、光源13は、X方向に大きく形成されていることになり、特にX方向での周辺光の強度が高い。したがって、ホログラム光学素子12を光学性能が良好な中心光束のみを回折させる大きさに形成することによって、特にX方向において、光学性能の悪い周辺光(図19中の破線Dの光線)をカットして、フレアやゴーストを軽減する効果が高く、高画質な映像を提供できる効果が高い。
また、ホログラム光学素子12は、上述したように、回折効率ピークおよびその半値波長幅で465±5nm、521±5nm、634±5nmの各波長の映像光を回折するように作製されている。このように各色で回折効率の半値波長幅が同じなので、波長の長い光ほど角度選択性が大きい(波長の変化に対する入射角のずれ方が小さい)。したがって、各光源群13P・13Qにおいて、光軸入射面側からX方向外側に向かうにつれて出射光の波長が短くなるような順序で各発光部が配置されていることにより、光学瞳E内での各色の強度差を小さくすることができ、光学瞳E内で色ムラの少ない映像を観察者に提供することができる。以下、この点について詳細に説明する。
回折効率ピークの波長をλ、ホログラム光学素子12の媒質(干渉縞)の屈折率をn、媒質の厚さをh、入射角をθとすると、これらの間には、
λ=2nhcosθ
の関係が成り立つ。ここで、波長の短いB光および波長の長いR光において、それぞれの波長が例えば同じ5nmだけずれた場合、波長の変化の割合は、B光については465/470であり、R光については634/639である。つまり、波長の変化の割合は、波長の短いB光に比べて波長の長いR光のほうが小さい。したがって、波長の短いB光に比べて波長の長いR光のほうが、波長の変化に対する入射角θのずれ方は小さい(角度選択性が大きい)。よって、光源13からの出射光のRGBの波長幅が同じ場合には、ホログラム光学素子12によって回折されてできる光学瞳の大きさは、波長が長い光ほど小さい。なお、光学瞳Eは、各色の光学瞳の範囲を全て含むものとする。
一方、光源13のLED(各発光部)からの出射光の強度は、一般的に中心付近ほど強く、周囲ほど弱い。また、各発光部は、Y方向においては、光学瞳と略共役となるように配置されているが、X方向では、一方向拡散板12により拡散されるので、光学瞳とは共役ではない。しかし、光学瞳において最も強度の強い位置は、一方向拡散板12がないとした場合の各発光部と共役な位置にほぼ同じである。
したがって、光学瞳が小さい長波長(R光)の瞳中心を光学瞳Eの中心側に位置させ、光学瞳が大きい短波長(B光)の瞳中心を光学瞳Eの中心よりも外側に位置させることで、光学瞳E内での瞳位置による強度差を各色について小さくすることができる。この点について、もう少し詳細に説明する。
図21は、光学瞳EにおけるX方向の瞳位置と光強度との関係を示す説明図である。なお、光強度は、同じ色については相対値で示されている。また、同図中の13R1・13R2・13G1・13G2・13B1・13B2で示される曲線は、それぞれ発光部13R1・13R2・13G1・13G2・13B1・13B2から出射される光に対応している。
上述したように、ホログラム光学素子12の角度選択性により、波長が長い光ほど光学瞳は小さいので、同図に示すように、波長が長い光ほど瞳位置による強度差が大きくなっている(光学瞳Eの中心と端部とにおける強度差が大きくなっている)。逆に、波長が短い光ほど光学瞳Eは大きいので、波長が短い光ほど瞳位置による強度差が小さくなっている。
また、波長が長い光を発光する発光部ほど光軸入射面側に配置されているので、光強度の高い位置は、波長が長い光ほど光学瞳Eの中心に近くなっている。逆に、波長が短い光を発光する発光部ほど光軸入射面から離れた位置に配置されているので、光強度の高い位置は、光学瞳Eの周辺となっている。
つまり、波長が長い光ほど瞳位置による強度差が大きいが、光軸入射面側からX方向外側に向かうにつれて出射光の波長が短くなるような順序で各発光部を配置し、波長が長い光ほど光強度の高い位置を光学瞳Eの中心に近づけることで、波長が長い光について、瞳位置による強度差、すなわち、光学瞳Eの中心と端部とにおける強度差を小さくすることができる。これにより、光学瞳Eの全体(瞳中心および瞳周辺)で色ムラの少ない映像を観察者に提供することができる。
また、光源群13P・13Qの各発光部は、光軸入射面側からX方向外側に向かうにつれて出射光の波長が長くなるような順序で配置されてもよい。この場合、各発光部は、一方向拡散板12での拡散が小さい波長順(波長が長いほど拡散する)にX方向に配置されているので、光学瞳E上での各色の強度差が小さくなり、色ムラを低減することができる。つまり、色純度の高い映像を観察者に提供することができる。
ところで、以上では、RGBの各発光部を2組設け、各組を個々のパッケージにした光源群13P・13Qで光源13を構成した例について説明したが、各組は1つのパッケージになっていてもよい。図22は、光源13の他の構成例を示すものであって、光源13を光変調素子15側から見たときの平面図を示している。
このように光源13は、RGBの光を出射する発光部13R1・13R2・13G1・13G2・13B1・13B2を1パッケージ化したもので構成されてもよい。この構成においても、上述した各発光部の配置方法を適用することにより、光学瞳E上での各色の強度差を小さくして、色ムラを低減することができる。また、発光点の距離が近いほどRGBの色が混ざりやすく、より明るい映像を提供することができるので、この点では、各発光部の距離を容易に小さくできる図22の構成のほうが望ましい。
〔実施の形態4〕
本発明のさらに他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形態1ないし3と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
図23は、本実施形態の映像表示装置1の概略の構成を示す断面図である。この映像表示装置1は、表示素子2の集光レンズ14を削除し、光源13を実施の形態2で示した白色光源で構成するとともに、光学デバイス4の構成を若干変更した以外は、実施の形態3と同様の構成である。
本実施形態の光学デバイス4は、接眼プリズム18(基板、第1の透明基板)と偏向プリズム19(第2の透明基板)とでホログラム光学素子12を挟持して構成されている。ホログラム光学素子12は、再生光のうちで中心光束のみを回折させる大きさで形成されている。
接眼プリズム18および偏向プリズム19は、実施の形態3の接眼プリズム16および偏向プリズム17と同様の機能を有している。ただし、接眼プリズム18は、光変調素子15からの映像光の入射面である第1の面18aと、光を選択的に透過または反射させる選択透過反射面である第2の面18bと、第2の面18bにて反射された光を反射させる第3の面18cとを有しているが、これらの3つの面が全て自由曲面である点で、実施の形態3の接眼プリズム16とは異なっている。上記のホログラム光学素子12は、第3の面18c上に形成されている。
また、本実施形態では、光変調素子15は、Y方向にのみ光を集光するシリンダレンズを各画素ごとに配置したシリンダレンズアレイを有している。この構成により、集光レンズ14を不要とすることができ、また、光学瞳EをY方向に小さくする一方、X方向に大きくすることができる。
上記の構成において、光源13から出射された光は、光変調素子15にて変調され、映像光となって光学デバイス4に入射する。光学デバイス4では、上記の映像光は、接眼プリズム18の第1の面18aから入射し、第2の面18bで全反射されて、ホログラム光学素子12を設けた第3の面18cに入射する。第3の面18cでは、特定波長の映像光(ただし中心光束のみ)がホログラム光学素子12にて反射され、第2の面18bを透過して光学瞳Eに射出される。観察者は光学瞳Eの位置で光を瞳に入射することにより、映像を虚像として観察することができる。一方、映像光のうちで周辺光束は、ホログラム光学素子12には入射せず、光学瞳Eには導かれない。
本実施形態においても、再生光のうちで中心光束のみを回折させる範囲にのみホログラム光学素子12が形成されているので、観察者は、光学的に性能が高い光束(中心光束)によって形成される高画質の映像を観察することができるとともに、周辺光束(図23中の破線Dで示される光束)に起因するフレアやゴーストを軽減することができる。
また、本実施形態では、実施の形態2と同様の光源13、すなわち、X方向に発光領域13aの長い光源13を用いているので、シリンダレンズアレイを有する光変調素子15とも相まって、X方向に光学瞳Eを大きくする一方、Y方向に光学瞳Eを小さく形成することができる。これにより、観察者が映像を観察しやすくなる、無駄なく明るい映像を観察者に提供することができる、色純度の高い映像を表示することができるなどの効果を得ることができる。
また、観察者は、外界像を偏向プリズム19および接眼プリズム18を介して歪み無く見ることができる。また、接眼プリズム18の第3の面18cに体積位相型のホログラム光学素子12が形成されているので、外光の透過率が高くなり、外界像が明るく見やすい。さらに、第2の面18bでの反射を全反射としているので、外界像を見る際には、外光の透過率を特に落とすことなく明るい外界像を見ることができる。
なお、接眼プリズム18の3つの面は、それぞれ平面や球面で構成されても構わない。特に、接眼プリズム18の3つの面が曲面で構成されていれば、光学デバイス4に矯正眼鏡レンズとしての機能を持たせることもできる。
〔実施の形態5〕
本発明のさらに他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形態1ないし4と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態では、実施の形態3の映像表示装置1が適用されるHMDについて説明する。なお、他の実施形態で説明した映像表示装置1を本実施形態のHMDに適用することは勿論可能である。
図24(a)は、本実施形態に係るHMDの概略の構成を示す平面図であり、図24(b)は、HMDの側面図であり、図24(c)は、HMDの正面図である。HMDは、映像表示装置101と、それを支持する支持手段102とを有しており、全体として、一般の眼鏡から一方(例えば左目用)のレンズを取り除いたような外観となっている。
映像表示装置101は、観察者に外界像をシースルーで観察させるとともに、映像を表示して観察者にそれを虚像として提供するものであり、例えば、実施の形態3の映像表示装置1で構成されている。したがって、図24(c)で示す映像表示装置101において、眼鏡の右目用レンズに相当する部分は、図14で示した接眼プリズム16と偏向プリズム17との貼り合わせによって構成されている。
支持手段102は、映像表示装置101を観察者の眼前(例えば右目の前)で支持するものであり、ブリッジ103と、フレーム104と、テンプル105と、鼻当て106と、ケーブル107と、外光透過率制御手段108とを有している。なお、フレーム104、テンプル105および鼻当て106は、左右一対設けられているが、これらを左右で区別する場合は、右フレーム104R、左フレーム104L、右テンプル105R、左テンプル105L、右鼻当て106R、左鼻当て106Lのように表現するものとする。
映像表示装置101の一端は、ブリッジ103に支持されている。このブリッジ103は、映像表示装置101のほかにも、左フレーム104L、鼻当て106および外光透過率制御手段108を支持している。左フレーム104Lは、左テンプル105Lを回動可能に支持している。一方、映像表示装置101の他端は、右フレーム104Rに支持されている。右フレーム104Rにおいて映像表示装置101の支持側とは反対側端部は、右テンプル105Rを回動可能に支持している。
ケーブル107は、外部信号(例えば映像信号、制御信号)や電力を映像表示装置101に供給するための配線であり、右フレーム104Rおよび右テンプル105Rに沿って設けられている。外光透過率制御手段108は、外光(外界像の光)の透過率を制御するためにブリッジ103に設けられており、映像表示装置101よりも前方(観察者とは反対側)に位置している。
観察者がHMDを使用するときは、右テンプル105Rおよび左テンプル105Lを観察者の右側頭部および左側頭部に接触させるとともに、鼻当て106を観察者の鼻に当て、一般の眼鏡をかけるようにHMDを観察者の頭部に装着する。この状態で、映像表示装置101にて映像を表示すると、観察者は、映像表示装置101の映像を虚像として観察することができるとともに、この映像表示装置101を介して外界像をシースルーで観察することができる。
このとき、外光透過率制御手段108において、外光透過率を例えば50%以下に低く設定しておけば、観察者は映像表示装置101の映像を観察しやすくなり、逆に、外光透過率を例えば50%以上に高く設定しておけば、観察者は、外界像を観察しやすくなる。したがって、外光透過率制御手段108における外光透過率は、映像表示装置101の映像および外界像の観察のしやすさを考慮して適宜設定されればよい。
このように、本実施形態のHMDの構成によれば、映像表示装置101が支持手段102にて支持されるので、観察者は映像表示装置101から提供される映像をハンズフリーで観察することができる。
なお、HMDは、映像表示装置101を1個だけ備えたものには限られない。例えば、図25(a)は、HMDの他の構成を示す平面図であり、図25(b)は、上記HMDの側面図であり、図25(c)は、上記HMDの正面図である。このように、HMDは、観察者の両目の前に配置される2個の映像表示装置101を備えた構成であってもよい。この場合、左目の前に配置される映像表示装置101は、ブリッジ103と左フレーム104Lとによってその間で支持される。また、ケーブル107は、両方の映像表示装置101と接続され、外部信号等がケーブル107を介して両方の映像表示装置101に供給される。このようなHMDを構成すれば、観察者は各映像表示装置101から提供される映像をそれぞれの目でハンズフリーで観察することができる。
なお、実施の形態1〜4で説明した映像表示装置1は、本実施形態のHMD以外にも例えばヘッドアップディスプレイなどの装置に適用することも可能である。また、各実施の形態の構成を適宜組み合わせて映像表示装置1またはHMDを構成することも勿論可能である。
本発明の実施の一形態に係る映像表示装置に適用される光学デバイスのホログラム光学素子の基板上での形成範囲を模式的に示す平面図である。 上記映像表示装置の概略の構成を示す断面図である。 瞳位置と再生光の光強度との関係を示す説明図である。 上記ホログラム光学素子の作製に用いられる光学系の概略の構成を示す断面図である。 作製2光束の照射範囲が互いに異なる場合の、ホログラム光学素子の基板上での形成範囲を模式的に示す平面図である。 作製2光束の基板上での照射範囲が重畳する部分にのみホログラム感光材料が塗布されて形成されたホログラム光学素子を模式的に示す平面図である。 上記光学デバイスを適用した実像投射型映像表示装置の概略の構成を示す断面図である。 上記光学デバイスを適用した撮像装置の概略の構成を示す断面図である。 上記光学デバイスを適用した撮像装置の他の構成を示す断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る映像表示装置の概略の構成を示す断面図である。 上記映像表示装置における光路を光学的に一方向に展開して示す説明図である。 上記映像表示装置の光源をLCD側から見たときの平面図である。 上記映像表示装置における光学デバイスのホログラム光学素子の作製に用いられる光学系の概略の構成を示す断面図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る映像表示装置の概略の構成を示す断面図である。 上記映像表示装置における光路を光学的に一方向に展開して示す説明図である。 上記映像表示装置における光学デバイスのホログラム光学素子の作製に用いられる光学系の概略の構成を示す断面図である。 (a)ないし(e)は、それぞれ、上記光学デバイスを構成する接眼プリズムの平面図および右側面図、偏向プリズムの平面図および下面図、その光学デバイスの平面図である。 (a)ないし(c)は、それぞれ、上記接眼プリズムの他の構成を示す平面図、上記偏向プリズムの他の構成を示す平面図、これらのプリズムを貼り合わせて形成される光学デバイスの平面図である。 他の光源を備えた映像表示装置における光路を光学的に一方向に展開して示す説明図である。 上記光源をLCD側から見たときの平面図である。 光学瞳におけるX方向の瞳位置と光強度との関係を示す説明図である。 上記光源のさらに他の構成例を示すものであって、その光源をLCD側から見たときの平面図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る映像表示装置の概略の構成を示す断面図である。 (a)は、本発明のさらに他の実施の形態に係るヘッドマウントディスプレイの概略の構成を示す平面図であり、(b)は、上記ヘッドマウントディスプレイの側面図であり、(c)は、上記ヘッドマウントディスプレイの正面図である。 (a)は、他のヘッドマウントディスプレイの概略の構成を示す平面図であり、(b)は、上記ヘッドマウントディスプレイの側面図であり、(c)は、上記ヘッドマウントディスプレイの正面図である。
符号の説明
1 映像表示装置
2 表示素子
4 光学デバイス(接眼光学系)
11 基板
12 ホログラム光学素子
12a ホログラム感光材料
13 光源
15 光変調素子
16 接眼プリズム(基板、第1の透明基板)
17 偏向プリズム(第2の透明基板)
18 接眼プリズム(基板、第1の透明基板)
19 偏向プリズム(第2の透明基板)
22 絞り
24 点光源
32 絞り
34 点光源
41 点光源
42 絞り
44 絞り
51 点光源
52 絞り
61 点光源
62 絞り
71 点光源
73 絞り
101 映像表示装置
102 支持手段

Claims (16)

  1. 体積位相型のホログラム光学素子が基板上に形成された光学デバイスであって、
    上記ホログラム光学素子は、再生時に照射される光束の上記基板上における照射範囲よりも小さい範囲に形成されていることを特徴とする光学デバイス。
  2. 上記光束は、中心強度の50%以上の強度を有する中心光束と、それ以外の周辺光束とからなり、
    上記ホログラム光学素子は、上記中心光束のみを回折させる大きさで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学デバイス。
  3. 上記ホログラム光学素子は、上記基板上に塗布されるホログラム感光材料に2光束を照射することにより、上記ホログラム感光材料に干渉縞を記録して作製されるものであり、
    上記ホログラム感光材料は、上記2光束の上記基板上での照射範囲が重畳する部分にのみ塗布されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光学デバイス。
  4. 上記ホログラム光学素子は、上記基板上に塗布されるホログラム感光材料の一部において照射範囲が重畳するように2光束を照射することにより、上記ホログラム感光材料における上記2光束の照射範囲の重畳部分に干渉縞を記録して作製されるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の光学デバイス。
  5. 上記ホログラム感光材料に対する上記2光束の照射範囲は、同じであることを特徴とする請求項4に記載の光学デバイス。
  6. 上記2光束は、上記ホログラム感光材料に対する一方の照射範囲が他方の照射範囲の内側となるように、上記ホログラム感光材料に照射されていることを特徴とする請求項4に記載の光学デバイス。
  7. 上記ホログラム感光材料において、上記2光束の照射範囲の重畳部分以外の部分は、除去されていることを特徴とする請求項6に記載の光学デバイス。
  8. 上記2光束は、対応する点光源から出射される光の発散角を絞りで制限することによって形成されていることを特徴とする請求項3から7のいずれかに記載の光学デバイス。
  9. 上記ホログラム光学素子は、軸非対称な光学パワーを有していることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の光学デバイス。
  10. 映像を表示する表示素子と、
    上記表示素子からの映像光を観察者の瞳に導く接眼光学系とを有する映像表示装置であって、
    上記接眼光学系は、請求項1から9のいずれかに記載の光学デバイスを有していることを特徴とする映像表示装置。
  11. 上記光学デバイスのホログラム光学素子は、該ホログラム光学素子への光軸の入射面に平行な方向よりも上記入射面に垂直な方向に大きく形成されていることを特徴とする請求項10に記載の映像表示装置。
  12. 上記表示素子は、
    光を出射する光源と、
    上記光源からの光を変調して映像を表示する光変調素子とを有しており、
    上記光源は、上記ホログラム光学素子への光軸の入射面に平行な方向よりも上記入射面に垂直な方向に大きく形成されていることを特徴とする請求項11に記載の映像表示装置。
  13. 上記ホログラム光学素子は、上記表示素子からの映像光と外光とを同時に観察者の瞳に導くコンバイナであることを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載の映像表示装置。
  14. 上記ホログラム光学素子が形成された上記基板は、上記表示素子からの映像光を内部で全反射させて上記ホログラム光学素子を介して観察者の瞳に導く一方、外光を透過させて観察者の瞳に導くことを特徴とする請求項10から13のいずれかに記載の映像表示装置。
  15. 上記基板を第1の透明基板とすると、
    上記接眼光学系は、上記第1の透明基板での外光の屈折をキャンセルするための第2の透明基板を有していることを特徴とする請求項14に記載の映像表示装置。
  16. 請求項10から15のいずれかに記載の映像表示装置と、
    上記映像表示装置を観察者の眼前で支持する支持手段とを有していることを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
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