JP2007030422A - 加熱ヘッド及び熱溶着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 加熱ヘッドの交換に必要な作業を簡易化することにより、作業時間の短縮と、作業に必要な技術レベルの引き下げとを図る。
【解決手段】 加熱ヘッド21は、多数のカートリッジヒーターHと熱電対Tとが組み込まれたヒーターブロック31を含むヘッド本体25と、ヒーターブロック31の前面に複数本の皿ネジ47によって着脱自在に取り付けられるワーク加熱部材26とからなる。ワーク加熱部材26は、その表面に非粘着表面処理が施されており、この処理を定期的にやり直すためにヘッド本体25から取り外される。この取り外しは、皿ネジ47を取り外すだけなので、短時間で行なうことができる。また、ワーク加熱部材26のヘッド本体25への取り付け時には、両者の結合面に設けられた凸部51及び凹部52からなるインロー構造を嵌合させることにより位置決めを行なうことができるので、難しい芯出し作業等は必要ない。
【選択図】 図8
【解決手段】 加熱ヘッド21は、多数のカートリッジヒーターHと熱電対Tとが組み込まれたヒーターブロック31を含むヘッド本体25と、ヒーターブロック31の前面に複数本の皿ネジ47によって着脱自在に取り付けられるワーク加熱部材26とからなる。ワーク加熱部材26は、その表面に非粘着表面処理が施されており、この処理を定期的にやり直すためにヘッド本体25から取り外される。この取り外しは、皿ネジ47を取り外すだけなので、短時間で行なうことができる。また、ワーク加熱部材26のヘッド本体25への取り付け時には、両者の結合面に設けられた凸部51及び凹部52からなるインロー構造を嵌合させることにより位置決めを行なうことができるので、難しい芯出し作業等は必要ない。
【選択図】 図8
Description
本発明は、ワークを加熱して熱溶着を行なう熱溶着装置と、この熱溶着装置においてワークの加熱に用いられる加熱ヘッドとに関する。
例えば、製版分野等で使用される感光フイルムは、長尺の感光材料シートを巻芯の外周に巻き取ったロール状の形態、すなわちロール状感光材料の形態で提供されている。特許文献1及び2に記載されているように、このロール状感光材料は、巻芯の両端部に取り付けられてロール状感光材料の両端面を覆う略円板形状の遮光ディスクと、ロール状感光材料の外周に巻き付けられる遮光シートと、この遮光シートの幅方向の両端部に設けられ、遮光ディスクの外周縁部に固着される遮光スカートとにより遮光包装されている。
遮光スカートは、熱収縮性フイルムの外側に遮光性を有する熱溶着性フイルムを積層したものであり、遮光シートをロール状感光材料の外周に巻き付ける際に熱風が吹き付けられて収縮され、遮光ディスクの外周縁部に沿うように屈曲される。その後、ロール状感光材料が熱溶着装置にセットされ、ロール状感光材料と同程度の径を有する略円板形状の加熱ヘッドが、該ロール状感光材料の両端面に押し付けられる。加熱ヘッドに設けられたリング状突起部は、遮光スカートを加熱して溶融し、熱溶着性フイルムと遮光ディスクとを溶着する。
加熱ヘッドは、熱伝導率のよい金属で形成された略円板形状のヒーターブロックと、このヒーターブロックに組み込まれる複数のヒーターと、ヒーターブロックの温度を測定する熱電対とから構成されている。加熱ヘッドの温度は、温度コントローラが熱電対から入力された測定結果に基づいて複数のヒーターの発熱量を変更することにより制御されている。
ヒーターブロックのリング状突起部の表面には、非粘着表面処理(例えば、製品名「ノンスティックNV−S」:日建塗装工業株式会社)が施され、熱溶着時に遮光スカートが粘着することを防止している。この非粘着表面処理は、使用によって損耗して非粘着性能が劣化する。非粘着性能が劣化すると、遮光スカートがヒーターブロックに粘着して溶着面が汚くなったり、溶着不良が生じることがある。特に、ロール状感光材料の幅寸法の誤差によって遮光スカートの端部にヒーターブロックが当接する場合には、熱収縮性フイルムと熱溶着性フイルムとの収縮率の違いによって熱収縮性フイルムが外部に露呈し、ヒーターブロックに接触して糸引し、ヒゲ状のゴミを生じることがある。このヒゲ状のゴミは、次の熱溶着時に遮光スカートに付着して外観品質を低下させたり、熱伝導を悪化させて溶着不良の原因となることがある。
上記非粘着表面処理の劣化による定着不良等を防止するために、ヒーターブロックの非粘着表面処理は、定期的に再処理されている。この再表面処理は、表面処理の劣化したヒーターブロックを装置から取り外し、予め用意しておいた表面処理済みの予備のヒーターブロックに交換し、この予備のヒーターブロックの表面処理が維持されている間に取り外したヒーターブロックの表面処理を行なうというローテーションが用いられている。
特開2002−337810号公報
特開2003−191902号公報
上記ヒーターブロックを交換する際には、ヒーターブロックから複数本のヒーターと熱電対とを取り外し、ヒーターブロックを装置から取り外し、予備のヒーターブロックを装置に取り付ける作業が必要となり、交換作業に時間がかかるという問題があった。また、ヒーターブロックの取り付けには、芯出し作業等の精度及び難度の高い作業が必要となるため、熟練した一部の作業者にしか行なえないという問題もあった。
また、従来の加熱ヘッドの温度制御では、ヒーターブロックの温度を1個の熱電対で測定し、その測定結果に基づいて全てのヒーターの発熱量を一律に変更している。そのため、例えば、ヒーターの発熱特性の違いや、不良等によって、ヒーターブロック内で温度のバラツキ(ローカリティー)が発生することがあり、熱溶着不良の発生が懸念されている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、加熱ヘッドの交換に必要な作業を簡易化することにより、作業時間の短縮と、作業に必要な技術レベルの引き下げとを図る。また、加熱ヘッドの温度の均一性向上(ローカリティー排除)を図る。
上記課題を解決するために、本発明の熱溶着装置の加熱ヘッドは、ヒーターと、このヒーターが取り付けられて加熱されるヒーターブロックと、このヒーターブロックに着脱自在に取り付けられて加熱され、ワークに接触して熱溶着を行なうワーク加熱部材とを備えるものである。これによれば、非粘着表面処理の再処理を行なう際に、ワーク加熱部材だけを交換すればよいため、作業時間を短縮することができる。
また、ヒーターブロックとワーク加熱部材とが結合される結合面に、インロー構造を設けるようにしたので、ワーク加熱部材をヒーターブロックに取り付ける際の位置決め作業等を簡易化することができる。これにより、作業時間を短縮し、比較的技術レベルの低い作業者でも作業を行なえるようにすることができる。
また、本発明の加熱ヘッドは、ヒーターブロックを仮想的に複数の区画に分割し、各区画のそれぞれに少なくとも1個のヒータと、少なくとも1個の制御用温度センサとを組み込み、制御手段によって、各区画ごとに制御用温度センサで温度を測定してヒーターを制御するようにしている。これによれば、ヒーターブロックの各部位での温度差、いわゆる温度のローカリティーを小さくすることができ、ヒーターブロック、及びこれに加熱されるワーク加熱部材の温度の均一化を図ることができる。
なお、各区画の境界に、ヒーターブロックの温度を測定するモニター用温度センサを設けることにより、ヒーターブロック全体の温度を客観的に観察することができ、適性な熱溶着の実現に資することができる。
なお、各区画の境界に、ヒーターブロックの温度を測定するモニター用温度センサを設けることにより、ヒーターブロック全体の温度を客観的に観察することができ、適性な熱溶着の実現に資することができる。
また、ヒーターブロックの形状が略円板形状である場合には、略円板形状の中心を基準にして周方向に沿って等間隔に区画を設けるとよい。これにより、各区画の体積をほぼ同じにすることができ、より高精度な温度制御が可能となる。
また、ヒーター及び制御用温度センサと、モニター用温度センサとを略円板形状のヒーターブロックに取り付ける場合には、ヒーターブロックの略円板形状の中心から外周面に向かって放射状に取付穴を形成し、この取付穴内にヒーター及び各温度センサを組み込むとよい。これによれば、ヒーターブロックの中心部と外周縁部との温度差を小さくすることができ、かつ適切な温度測定を行なうことができる。
また、本発明の熱溶着装置は、ロール状物の外周に巻き付けられたシート体の幅方向両端部に、個別にまたは一体的に設けられた包装部を前記ロール状物の両端面外周縁に熱溶着する溶着装置であって、上述した加熱ヘッドと、この加熱ヘッドをロール状物の端面に押し付け、包装部をロール状部物の端面外周縁に熱溶着させる押圧機構とを備えるものである。この熱溶着装置によれば、ワーク加熱部材の交換を簡単に短時間で行なうことができ、温度のローカリティーによる熱溶着不良を少なくすることができる。
本発明によれば、非粘着表面処理の再処理の際に、ワーク加熱部材だけを交換すればよいので、ヒーターや温度センサ等の付け替え作業を無くすことができ、交換作業に必要な時間を短縮することができる。
また、ヒーターブロックとワーク加熱部材との結合にインロー構造を用いるようにしたので、ワーク加熱部材の位置決めという高精度で難度の高い作業を無くすことができ、作業可能な作業者の技術レベルを引き下げることができる。
更に、ヒーターブロックを複数の区画に分け、各区画に組み込まれたヒーター及び温度センサで区画ごとに温度制御を行なうようにしたので、ヒーターブロックの部位による温度差を小さくすることができる。これらにより、適性な熱溶着が行なえるようになる。
また、ヒーターブロックとワーク加熱部材との結合にインロー構造を用いるようにしたので、ワーク加熱部材の位置決めという高精度で難度の高い作業を無くすことができ、作業可能な作業者の技術レベルを引き下げることができる。
更に、ヒーターブロックを複数の区画に分け、各区画に組み込まれたヒーター及び温度センサで区画ごとに温度制御を行なうようにしたので、ヒーターブロックの部位による温度差を小さくすることができる。これらにより、適性な熱溶着が行なえるようになる。
図1は、包装時に本発明の熱溶着装置及び加熱ヘッドによって熱溶着が行なわれるロール状感光材料と、このロール状感光材料2を遮光包装する各包装材との外観形状を示し、図2,3は、各包装材によってロール状感光材料2が包装されてなる遮光包装ロール4を示している。
ロール状感光材料2は、長尺状の感光材料シート7を巻芯8の外周に巻回したもので、略円筒形状となっている。このロール状感光材料2を包装する包装材は、巻芯8の端部に挿入される円筒形状の嵌着部9aと、ロール状感光材料2の端面を覆う円板形状の遮光板9bとを備えた一対の遮光ディスク9と、接合テープ10によって感光材料シート7の先端7aに接合されてロール状感光材料2の外周に巻き付けられる遮光シート11と、この遮光シート11の幅方向の両端部11aに取り付けられ、遮光板9bの外周縁部に熱溶着されて該遮光シート11と遮光ディスク9との間を遮光する遮光スカート12とからなる。遮光シート11の先端11bは、端末止めテープ13によって外周に接合される。
遮光ディスク9は、例えば、PE,PP,PET,PS,PVC等の熱可塑性プラスチックで形成され、かつ遮光性が付与されている。遮光性の付与としては、カーボンブラック等の遮光材料を混合したり、成形後の遮光ディスク9の表面に遮光層を形成してもよい。遮光シート11は、例えば、PET等のプラスチックからなるシートの両面に、押し出しラミネートを介して遮光性を有するプラスチックシートを貼り合わせて構成されたもので、ロール状感光材料2の外周に巻き付けられる柔軟性と、遮光性とを備えている。遮光スカート12は、例えば、熱収縮性プラスチックシートの両面に、遮光性を有する熱可塑性プラスチックのシートを貼り合わせたものである。
図4は、上記ロール状感光材料2の包装工程を示す概念図である。この包装工程は、例えば、遮光ディスク取付け工程S1と、先端引出し工程S2と、接合テープ供給工程S3と、遮光シート巻付け工程S4と、熱溶着工程S5とから構成されている。
遮光ディスク取付け工程S1では、嵌着部9aが巻芯8の両端に挿入されて遮光ディスク9がロール状感光材料2に取り付けられ、円板形状の遮光板9bでロール状感光材料2の両端面が覆われる。先端引出し工程S2では、感光材料シート7の先端7aが把持されてロール状感光材料2から所定量が引き出される。接合テープ供給工程S3では、ロール状に巻かれた接合テープ10が所定長さだけ引き出され、カットされて感光材料シート7の先端7aに貼着される。
遮光シート巻付け工程S4では、ロール状に巻かれた端末止めテープ13が引き出され、切断されて遮光シート11の先端11bに貼り付けられる。また、遮光シート11は、接合テープ10を利用して感光材料シート7の先端7aに接合される。更に、ロール状感光材料2が図中時計方向に回転されることにより、図5(A)に示すように、遮光シート11がロール状感光材料2の外周に巻き付けられる。なお、遮光シート11の先端11bは、端末止めテープ13によって封止される。同図(B)に示すように、この遮光シート11の巻付け作業中には、熱風器16によって遮光スカート12に熱風が吹き付けられる。これにより、遮光スカート12の熱収縮性プラスチックシートが収縮し、遮光ディスク9の外周縁部を覆うように屈曲される。
熱溶着工程S5では、外周に遮光シート11が巻き付けられたロール状感光材料2が熱溶着装置20にセットされる。図5(C)に示すように、熱溶着装置20では、ロール状感光材料2の端面に対して配置された一対の加熱ヘッド21が押圧機構22によって移動されて遮光スカート12に押し付けられる。加熱ヘッド21は、熱可塑性プラスチックを溶融可能な温度に加熱されており、遮光スカート12を加熱溶融して遮光ディスク9に溶着し、遮光シート11と遮光ディスク9との間が遮光包装される。
図6〜8に示すように、加熱ヘッド21は、ヘッド本体部25と、このヘッド本体部25に取り付けられて遮光スカート12に押し付けられるワーク加熱部材26とから構成されている。ヘッド本体部25は、複数本のボルト27によって、熱溶着装置20の押圧機構22に設けられた支持板28に取り付けられている。加熱ヘッド21は、支持板28が押圧機構22によって移動されることにより、ワーク加熱部材26を遮光スカート12に押し付ける。
ヘッド本体部25は、ヒーターブロック31と、背面スペーサー32と、スリーブ33と、取付ハブ34と、調整スペーサー35とから構成されている。ヒーターブロック31は、熱伝導性のよい金属によって略円板形状に形成され、外周に複数のカートリッジヒーターHと熱電対Tとが取り付けられている。背面スペーサー32は、ヒーターブロック31の背面側に配置されて支持板28との間に挟み込まれる。ヒーターブロック31と背面スペーサー32との間には、加熱ヘッド21がロール状感光材料2に押し付けられたときに、押圧機構22による押圧力を緩衝する複数個のコイルバネ37が組み込まれている。スリーブ33は、ヒーターブロック31の中央に形成された円形の開口38内に挿入され、外周縁に設けられたフランジ33aによってヒーターブロック31を保持する。取付ハブ34は、複数本のボルト27が挿通される穴34aを備えており、スリーブ33内に挿入され、このスリーブ33を介してヒーターブロック31を支持板28に取り付ける。調整スペーサー35は、スリーブ33と取付ハブ34との間に挟み込まれて間隔調整に使用される。
ワーク加熱部材26は、熱伝導性のよい金属によって略円板形状に形成されており、遮光スカート12に当接する前面には、遮光スカート12との間の粘着を防止する非粘着表面処理が施されている。ワーク加熱部材26の前面外周縁には、遮光スカート12に当接する押圧リング41が一体に形成されている。また、この押圧リング41の内側には、径の小さな小押圧リング42が形成され、1つのワーク加熱部材26で径の異なるワークの熱溶着に利用することができるようになっている。
ワーク加熱部材26の中央には、取付ハブ34が挿通される円形の開口45が形成されており、その外周には、周方向に沿って等間隔に形成された複数個の取付け穴46が設けられている。ワーク加熱部材26は、取付け穴46に挿通される複数本の皿ネジ47によって、ヒーターブロック31の前面に着脱時材に取り付けられる。当然のことながら、ヒーターブロック31の前面には、皿ネジ47が螺合されるネジ穴48が取付け穴46に対応して形成されている。非粘着表面処理の再処理を行なう際には、6本の皿ネジ47を緩めてワーク加熱部材26を交換するだけでよいので、従来の加熱ヘッドと比較して、作業時間を短縮することができる。
また、ワーク加熱部材26とヒーターブロック31との結合面である両者の背面及び前面には、インロー構造を構成する凸部51と、この凸部51が嵌合される凹部52とが形成されている。これらの凸部51及び凹部52は、ヘッド本体部25に対してワーク加熱部材26を交換する際に、凸部51と凹部52との嵌合だけで必要な芯出しを行なうことのできる寸法公差で形成されており、例えば、凸部51の寸法公差は、設計寸法−0.02〜−0.05mm、凹部52の寸法公差は、設計寸法+0.05mmの範囲が好ましい。これによれば、従来のヒータブロックごとの交換のように、難しい芯出し作業が不必要となるため、技術レベルの低い作業者であっても作業を行なうことができる。
ヒーターブロック31の正面図である図9、及びこの図9中のA−A断面を表す図10に示すように、ヒーターブロック31の外周面55には、棒状のカートリッジヒーターHが取り付けられるヒーター用取付け穴56と、温度センサとして熱電対Tが取り付けられる熱電対用雌ネジ57が、例えば6個ずつ形成されている。これらのヒーター用取付け穴56及び熱電対用雌ネジ57は、ヒーターブロック31の中心から外周面55に向かって放射状に、かつ周方向に一定間隔で形成されている。カートリッジヒーターHは、ヒーターブロック31の背面から螺合された固定ボルトによって、ヒーター用取付け穴56内で保持されている。これにより、ヒーターブロック31の中心近傍と、外周縁部との温度差を小さくすることができ、かつ適切な温度測定を行なうことができる。
上記ヒーターブロック31は、その温度を制御するにあたり、仮想的な複数の区画に分割されている。この区画は、例えば、ヒーターブロックの略円板形状の中心を基準として、周方向に沿って等間隔で3個に分割されている。第1〜第3区画には、それぞれ2本のカートリッジヒーターH1,H2と、これら2本のカートリッジヒーターH1,H2の中間に配置されて区画内の温度を測定する制御用熱電対Tcとが設けられている。
また、第1〜第3区画の各境界には、ヒーターブロック31の温度を測定するモニタ用熱電対Tm1〜Tm3が設けられている。図11に示すように、このモニタ用熱電対Tm1〜Tm3は、それぞれ温度デジタルパネルメータ61に接続され、測定温度が表示されるようになっている。
第1区画の回路構成を表す図12に示すように、制御用熱電対Tcは、温度コントローラ64に接続されている。2本のカートリッジヒーターH1,H2は、例えば、バリタップ等の電力調整器65に接続されており、波形制御によって発熱量が変化される。温度コントローラ64は、制御用熱電対Tcから入力された第1区画内の実温度と、予め入力されている設定温度とを比較し、実温度が設定温度と同じになるように電力調整器65を制御して、カートリッジヒーターH1,H2の温度を調整する。なお、このカートリッジヒーターH1,H2と制御用熱電対Tcとによる温度制御は、第2区画、第3区画でも第1区画と同様に個別に行なわれているため、詳しい説明は省略する。
これにより、各区画ごとに温度制御を行なうことができるので、例えば、第1区画のカートリッジヒーターH1,H2の発熱特性が他の区画のものと異なっていたり、不良によって所定の発熱量が得られない場合でも、その発熱量に合せて制御を行なうことができるので、他の区画との温度差を無くすことができる。また、モニタ用熱電対Tm1〜Tm3によって、ヒーターブロック31全体の温度を観察することができるので、これに基づいて、各区画の温度コントローラ64の設定温度を調整すれば、ヒーターブロック31全体の温度を均一にすることができる。更に、極端に温度が低下した区画も検出することができるので、カートリッジヒーターH1,H2の交換時期等も簡単に知ることができる。
次に、上記実施形態の作用について説明する。図4に示すように、外周に遮光シート11が巻き付けられ、遮光スカート12が熱収縮されたロール状感光材料2は、熱溶着工程S5の熱溶着装置20にセットされる。熱溶着装置20の加熱ヘッド21は、第1〜第3区画のそれぞれで温度制御が行なわれ、かつモニタ用熱電対Tm1〜Tm3によって、ヒーターブロック31全体の温度も適宜観察されるため、部位ごとの温度差を生じさせることなくワーク加熱部材26を加熱することができる。
所定温度に加熱された加熱ヘッド21は、押圧機構22によって移動され、押圧リング41が遮光スカート12に押し付けられる。ワーク加熱部材26は、部位ごとの温度差が生じないように均一な温度で加熱されてるため、溶着不良が発生することはない。
規定回数の熱溶着を行なうと、ワーク加熱部材26の表面に設けられている非粘着表面処理が劣化する。そのため、この表面処理を再処理するために、ワーク加熱部材26の交換が定期に行なわれる。図7に示すように、この交換作業は、6本の皿ネジ47を取り外すだけでよいので、簡単、かつ迅速に行なうことができる。また、交換用のワーク加熱部材26をヘッド本体25に取り付ける際には、インロー構造を構成する両者の凸部51と凹部52とを嵌合させればよいので、芯出し等の高精度で難度の高い作業は必要ない。
なお、上記実施形態では、ロール状感光材料の包装時に熱溶着を行なう熱溶着装置を例に説明したが、その他の熱溶着装置にも適用することができる。また、ヒーターブロック及びワーク加熱部材の形状は円板形状に限定されるものではない。更に、ヒーターブロックの区画の数や、各区画に組み込まれるヒーターや熱電対の個数も限定されるものではなく、上記実施形態より多くても少なくてもよい。
2 ロール状感光材料
4 遮光包装ロール
9 遮光ディスク
11 遮光シート
12 遮光スカート
20 熱溶着装置
21 加熱ヘッド
25 ヘッド本体
26 ワーク加熱部材
31 ヒーターブロック
47 皿ネジ
51 凸部
52 凹部
61 温度デジタルパネルメータ
64 温度コントローラ
65 電力調整器
H1,H2 カートリッジヒーター
Tc 制御用熱電対
Tm1〜Tm3 モニタ用熱電対
4 遮光包装ロール
9 遮光ディスク
11 遮光シート
12 遮光スカート
20 熱溶着装置
21 加熱ヘッド
25 ヘッド本体
26 ワーク加熱部材
31 ヒーターブロック
47 皿ネジ
51 凸部
52 凹部
61 温度デジタルパネルメータ
64 温度コントローラ
65 電力調整器
H1,H2 カートリッジヒーター
Tc 制御用熱電対
Tm1〜Tm3 モニタ用熱電対
Claims (7)
- 加熱ヘッドをワークに接触させ、該ワークを加熱して熱溶着を行なう熱溶着装置において、
前記加熱ヘッドは、ヒーターと、
このヒーターが取り付けられて加熱されるヒーターブロックと、
このヒーターブロックに着脱自在に取り付けられて加熱され、ワークに接触して熱溶着を行なうワーク加熱部材とを備えることを特徴とする熱溶着装置の加熱ヘッド。 - 前記ヒーターブロックとワーク加熱部材とが結合される結合面は、インロー構造にされていることを特徴とする請求項1記載の熱溶着装置の加熱ヘッド。
- 前記ヒーターブロックを仮想的に分割した複数の区画と、
各区画にそれぞれ組み込まれ、該区画内を加熱する少なくとも1個のヒータと、
各区画にそれぞれ組み込まれ、該区画内の温度を測定する少なくとも1個の制御用温度センサと、
各区画ごとに制御用温度センサで温度を測定し、ヒーターを制御する制御手段とを設けたことを特徴とする請求項1または2記載の熱溶着装置の加熱ヘッド。 - 前記各区画の境界に、ヒーターブロックの温度を測定するモニター用温度センサを設けたことを特徴とする請求項3記載の熱溶着装置の加熱ヘッド。
- 前記ヒーターブロックは、略円板形状であり、前記区画は、略円板形状の中心を基準にして周方向に沿って等間隔に設けられていることを特徴とする請求項3または4記載の熱溶着装置の加熱ヘッド。
- 前記ヒーター及び制御用温度センサと、モニター用温度センサは、前記ヒーターブロックの略円板形状の中心から外周面に向かって放射状に形成された取付穴に組み込まれることを特徴とする請求項5記載の熱溶着装置の加熱ヘッド。
- ロール状物の外周に巻き付けられたシート体の幅方向両端部に、個別にまたは一体的に設けられた包装部を前記ロール状物の両端面外周縁に熱溶着する溶着装置であって、
前記請求項1ないし6いずれか記載の加熱ヘッドと、
この加熱ヘッドを前記ロール状物の端面に押し付け、前記包装部を該ロール状物の端面外周縁に熱溶着させる押圧機構とを備えることを特徴とする熱溶着装置。
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