JP2007029885A - 炭酸水製造装置 - Google Patents

炭酸水製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007029885A
JP2007029885A JP2005218524A JP2005218524A JP2007029885A JP 2007029885 A JP2007029885 A JP 2007029885A JP 2005218524 A JP2005218524 A JP 2005218524A JP 2005218524 A JP2005218524 A JP 2005218524A JP 2007029885 A JP2007029885 A JP 2007029885A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
carbon dioxide
line
static mixer
tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005218524A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Konishi
敏彦 小西
Tomohiro Kondo
智洋 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FORM KK
FUJI CHEMICAL MEASUREMENT CO L
FUJI CHEMICAL MEASUREMENT CO Ltd
Original Assignee
FORM KK
FUJI CHEMICAL MEASUREMENT CO L
FUJI CHEMICAL MEASUREMENT CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FORM KK, FUJI CHEMICAL MEASUREMENT CO L, FUJI CHEMICAL MEASUREMENT CO Ltd filed Critical FORM KK
Priority to JP2005218524A priority Critical patent/JP2007029885A/ja
Publication of JP2007029885A publication Critical patent/JP2007029885A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 水を循環させるためのポンプ圧が低く、混合安定槽が小型でありながら、高濃度の炭酸水を低コストで得ることができる炭酸水製造装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係る人工炭酸泉製造装置1は、合流部60において、炭酸ガス供給ライン40を流れた炭酸ガスが、水循環ライン10を循環する水中に吹き込まれる。この炭酸ガスは、スタティックミキサー23内を流れる際に高速で分散されて小気泡化され、水に一定程度溶け込む。次いで、スタティックミキサー23内を流れ出た水は、混合安定槽25内へと導入され、各ジャマ板によって乱流を生じつつ一定時間滞留する。混合安定槽25内では、スタティックミキサー23内で小気泡化された炭酸ガスが水に一定程度溶け込んでいるので、炭酸ガスと水との反応時間が短くても充分に安定化し、炭酸ガス濃度1000mg/L以上の高濃度の炭酸水(人工炭酸泉)となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水に炭酸ガスを溶け込ませた炭酸水(例えば浴場の人工炭酸泉)を製造する装置に関する。
特許文献1及び2を例に採って、背景技術を説明する。
特許文献1(特開2004−313749号公報)には、高濃度の炭酸水を製造することができる炭酸水製造装置が開示されている。この装置は、水供給手段や炭酸ガス供給手段、スタティックミキサー等を備えている。スタティックミキサーは、駆動手段を有しない静止型のミキサーであって、その内部に20〜100個のエレメントを備えている。スタティックミキサーでは、水供給手段から供給される水と、炭酸ガス供給手段から供給される炭酸ガスとが混合され、炭酸ガスが水中に溶解される。なお、スタティックミキサーについては、例えば非特許文献1に詳細な説明が記載されている。
この特許文献1の炭酸水製造装置は、スタティックミキサーのみを用いて水と炭酸ガスを反応させている。このように、スタティックミキサーのみを用いて安定した高濃度の炭酸水を製造しようとすると、エレメント数を著しく多くする必要がある。そして、エレメント数を多くすると、スタティックミキサーの全体構造が大型化する。あるいは、エレメント数の多いスタティックミキサーは、圧力損失が大きくなるため、水を供給するポンプを高圧にしなければならず、装置全体のエネルギ損失が大きくなる。
特許文献2(特許第2805593号公報)に開示された液体のガス混合装置は、液体の移送パイプ中に介装されたミキサータンクを備えている。このミキサータンク内には、少なくとも2個以上の仕切壁が取り付けられており、これら仕切壁に仕切られた少なくとも3個以上の混合室が形成されている。このようなミキサータンクを備える装置では、同文献2によると、複数の混合室内で渦流が発生し易くなり、短時間に効率よく液体とガスを混合させることができるとされている。
ところが、この特許文献2の混合装置のように、少なくとも2個以上の仕切壁と、少なくとも3個以上の混合室を備えるミキサータンクは、構造が大型化する。また、ミキサータンクだけで液体とガスを混合する場合は、一定以上の反応時間が必要であるため、ミキサータンク内において滞留時間を長くとらなければならず、ミキサータンクの容量を大きくする必要がある。
特開2004−313749号公報 特許第2805593号公報 化学工学会編、『化学工学の進歩34 ミキシング技術』、14.静止型混合器の特徴と用途開発、槇書店発行
この種の炭酸水製造装置は、圧力損失を抑えてエネルギ損失を少なくすること、あるいは、装置の構造をよりコンパクトにすること等が求められている。
本発明は、このような観点からなされたものであって、水を循環させるためのポンプ圧が低く、混合安定槽が小型でありながら、高濃度の炭酸水を低コストで得ることができる炭酸水製造装置を提供することを目的とする。
本発明の炭酸水製造装置は、 水循環ラインと、 炭酸ガス供給ラインと、 該炭酸ガス供給ラインから前記水循環ラインにガスを吹き込む合流部と、 該合流部の下流側に設置されたスタティックミキサーと、 該ミキサーの下流側に設置された混合安定槽と、を具備することを特徴とする炭酸水製造装置。
スタティックミキサーのみを備える装置の場合、炭酸ガス濃度が600mg/L、pH5.5程度の炭酸水であれば容易に製造できるが、それ以上高濃度の炭酸水を得るには、スタティックミキサーのエレメントを著しく多段化する必要がある。そして、スタティックミキサーのエレメントを多段化すると、ミキサー内における圧力損失が大きくなるため、水を循環させるためのポンプを高圧にしなければならず、装置全体のエネルギ損失が大きくなる。
一方、合流部及び混合安定槽のみを備える装置の場合、水と炭酸ガスとの反応に一定以上の時間がかかるため、混合安定槽における滞留時間を長くとる必要があり、混合安定槽の大型化を招く。
本発明によれば、スタティックミキサーにおいて炭酸ガスを高速で水中に分散させて小気泡化した後、混合安定槽において乱流下で一定時間かけて炭酸ガスと水を反応させ、安定化させる。本発明の装置では、エレメント数の多くないスタティックミキサーを通して水を循環させるため、ポンプ圧が低く、しかも混合安定槽が小型でありながら、1000mg/L〜1300mg/L以上、pH4.8程度の安定した炭酸水を低コストで得ることができる。
なお、スタティックミキサーのエレメント数は6〜10段、混合安定槽の滞留時間は6〜10秒程度が好ましく、6〜8秒程度がより好ましい。
本発明の炭酸水製造装置においては、前記炭酸ガス供給ラインが、ガス流量の多い多流量ラインと、ガス流量の少ない少流量ラインを含む少なくとも二系統以上のラインを備え、これら多流量ラインと少流量ラインを間欠的に開状態とする運転が可能となっており、 この間欠運転のピッチと、前記多流量ライン又は前記少流量ラインが開状態となる時間を設定する手段をさらに具備することができる。
本発明のこの態様では、多流量ライン、少流量ラインのそれぞれに電磁弁を取り付け、例えば、多流量ラインの電磁弁を1分間開状態とした後、次に少流量ラインの電磁弁を1分間開状態とする2分ピッチの間欠運転を15回繰り返すような時間設定を行うことができる。そして、本発明の装置で浴場の炭酸泉を製造する場合、入浴者が増える等によって二酸化炭素の消費量が増えた際に、手動又は自動で前述のような間欠運転をスタートする。これにより、急激な二酸化炭素濃度の変化を抑制しつつ、炭酸泉の濃度低下を防止することができる。
なお、多流量ラインのガス流量は循環水流量1m当たりに0.2〜0.4m程度が好ましく、0.29〜0.31m程度がより一層好ましい。また、少流量ラインのガス流量は循環水流量1m当たりに0.04〜0.10m程度が好ましく、0.06〜0.07m程度がより一層好ましい。
本発明によれば、ポンプ圧が低く、混合安定槽が小型でありながら、高濃度の炭酸水を低コストで得ることができる炭酸水製造装置を提供できる。
発明を実施するための形態
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施の形態においては、入浴用の人工炭酸泉を製造するものとして説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る人工炭酸泉製造装置の系統図である。
図2は、図1の人工炭酸泉製造装置の混合安定槽を構成する槽本体を示す図である。(A)は上面図であり、(B)は側面図である。
図3は、混合安定槽の構成(図2の槽本体を上下に2つ組み合わせたもの)を示す側面図である。
図1に示すように、人工炭酸泉製造装置1は、大きく分けて水循環ライン10と炭酸ガス供給ライン40を備えている。これら両ライン10、40は、図1のほぼ中央に示す合流部(ティー継手)60で合流している。合流部60においては、炭酸ガス供給ライン40から水循環ライン10を流れる水(炭酸泉)に炭酸ガスが吹き込まれる。この人工炭酸泉製造装置1は、図1の上側に示す操作盤2のスイッチ等を操作して運転することができる。
水循環ライン10について詳細に説明する。
水循環ライン10は、図1の左側に示す浴槽11の水を循環させる。この浴槽11内には、入浴に適した温度(約40℃前後)の温水(人工炭酸泉)が溜められている。浴槽11の下部(図1の右側)からは、配管13が出ている。この配管13の先には、循環ポンプ15が繋がれている。配管13の途中には、ヘアーキャッチャー14が取り付けられている。このヘアーキャッチャー14は、浴槽11内から出た水に混じった髪の毛等を捕らえるためのものである。
循環ポンプ15の下部からは、開閉弁17aを備えるドレン配管17が出ている。循環ポンプ15の上部からは、配管19が出ている。この配管19の先には、前述した合流部60の接続口60aが繋がれている。循環ポンプ15と合流部60の間の配管19には、フロースイッチ18が取り付けられている。このフロースイッチ18は、循環ポンプ15が正常に稼動して送水しているか否かを確認するためのものである。
合流部60の接続口60bには、図1の右側へ延びるポンプ出側配管21が繋がれている。このポンプ出側配管21の先には、スタティックミキサー23が取り付けられている。このスタティックミキサー23は、駆動手段を有しない静止型のミキサーであって、一例として螺旋のエレメントの数が6〜10枚程度(より好ましくは8〜10枚程度)と比較的少ないタイプのものである。なお、この例の他に、ガイドベーン1枚を備えたOHL式のスタティックミキサーも使うことができる。エレメント数の少ないスタティックミキサー23は、圧力損失が小さい(この例では0.1MPa以下)ので、循環ポンプ15のポンプ圧が低くて済み、ランニングコストも安くて済む。スタティックミキサー23では、合流部60で吹き込まれた炭酸ガスが高速で分散されて小気泡化され、この小気泡化された炭酸ガスが水に一定程度溶け込む。
スタティックミキサー23の先の配管24は、混合安定槽25の上部に繋がれている。この混合安定槽25は、図2に示す槽本体26を、図3に示すように上下に2つ連ねて結合したものである。これらの図に示す槽本体26は、透明な塩化ビニール製(一例)の円筒管である。槽本体26の両開口端部には、塩化ビニール製(一例)のフランジ26Aが溶接等により取り付けられている。図2(A)に示すように、各フランジ26Aには、円周方向に等間隔おきに孔26Bが形成されている。これらの孔26Bは、図3に示すように2つの槽本体26を連ね、両者のフランジ26A同士を対向させて結合する場合や、槽本体26を図示せぬ基台に固定する場合等に、締結ボルト等を通すための孔である。
槽本体26の内面には、複数のジャマ板26C、26D、26Eが取り付けられている。各ジャマ板26C〜26Eは、塩化ビニール製(一例)の半円板であって、円弧状の側面が槽本体26内面の円周方向に沿うように溶接等で取り付けられている。図2(B)に示すように、ジャマ板26Cと26Eは、槽本体26の軸芯Xから右側(図2(B)の右側)において、上下に離れて配置されている。ジャマ板26Dは、槽本体26の軸芯Xから左側(図2(B)の左側)において、ジャマ板26Cと26Eとの中間に配置されている。なお、ジャマ板の形状は、半円板以外にも、例えば円板に複数の貫通孔を流路がジグザグになるように形成したものや、板を斜めに取り付けそれぞれの板を交差させたもの等、他にも様々な形態ものを用いることができる。
図3に示すように、2段の槽本体26で構成される混合安定槽25は、上下の開口端部が閉塞されている。上下の槽本体26の対向するフランジ26A間には、仕切板27が挟まっている。上下の槽本体26の内部は、穴28で連通している。そして、混合安定槽25の上端(入側)には、ジャマ板26C(上側の槽本体26のジャマ板26C)の上方において、前述した配管24が接続されている。一方、混合安定槽25の下端(出側)には、ジャマ板26E(下側の槽本体26のジャマ板26E)の下方において、槽出側配管31が接続されている。混合安定槽25では、その内部に導入された水(スタティックミキサー23で小気泡化された炭酸ガスが一定程度溶け込んだ水)に各ジャマ板26C〜26Eで乱流を生じさせつつ、一定時間滞留させ、炭酸ガスを水に充分に混合溶解させる。
図1に戻って、混合安定槽25の下部からは、前述の通り槽出側配管31が延び出ている。この槽出側配管31の先には、気泡除去装置33が繋がれている。この気泡除去装置33の上部からは、開閉弁35aを備える排気管35が延び出ている。気泡除去装置33では、混合安定槽25内で水に溶け込まずに残存した炭酸ガスの気泡が取り除かれ、排気管35から外部へと放出される。気泡除去装置33には、図1の左側へ延びる配管37が繋がれており、この配管37の先は、前述した浴槽11へと繋がれている。配管37には、気泡除去装置33寄りに開閉弁36が取り付けられており、浴槽11寄りに逆止弁38が取り付けられている。
次に、炭酸ガス供給ライン40について詳細に説明する。
炭酸ガス供給ライン40は、ガス源である複数のガスボンベ41を備えている。各ガスボンベ41からは、それぞれ開閉弁43aを備える配管43が延び出ている。これらの配管43は一つに纏められ、圧力調整器45へと繋がっている。この圧力調整器45は、一次側圧力計45a及び二次側圧力計45bを備える。圧力調整器45には、図1の左側へ延びる配管47が繋がれている。この配管47の途中には、ガス流量計48、開閉弁49が取り付けられている。これらガスボンベ41や配管43、47、圧力調整器45、ガス流量計48等で、炭酸ガス集合装置が構成される。
配管47の先には、3つのガスライン(急速ライン51、中速ライン52、セーブライン53)が並列に配管されている。配管47と各ライン51〜53の入側は、クロス継手55で繋がれている。各ライン51〜53には、それぞれ電磁弁51A〜53A、ニードル弁51B〜53Bが取り付けられている。各電磁弁51A〜53Aは、前述した操作盤2にケーブル(図示されず)を介して個別に接続されており、操作盤2の設定にしたがってON/OFFされる。各ニードル弁51B〜53Bは手動式であって、予め個別に開閉度が設定されている。詳しくは、急速ライン51のニードル弁51Bは開閉度が大きく設定されており、中速ライン52のニードル弁52Bは開閉度が中程度に設定されており、セーブライン53のニードル弁53Bは開閉度が小さく設定されている。
ここで、各ライン51〜53の電磁弁51A〜53Aは、それぞれが間欠的に開状態となるよう、操作盤2で設定することができる。さらに、操作盤2では、各電磁弁51A〜53Aの間欠作動ピッチと、各電磁弁51A〜53Aが開状態となる時間とを設定することができる。これは、例えば、中速ライン52の電磁弁52Aを1分間開状態とした後、次にセーブライン53の電磁弁53Aを1分間開状態とする2分ピッチの間欠作動を15回繰り返すような設定である。浴槽11内の入浴者が増えて、炭酸泉に含まれる二酸化炭素の揮発量が増えた際には、操作盤2のスイッチ等を操作して、前述のように設定された運転をスタートさせる。これにより、容易な操作で急激な二酸化炭素濃度の変化を抑制しつつ、炭酸泉の濃度低下を防止することができる。また、ガスラインの数を少なくすることができる。
各ライン51〜53の出側は、クロス継手56で繋がれている。このクロス継手56と前述した合流部60の接続口60cとは、配管57で繋がれている。この配管57の途中には、逆止弁59が取り付けられている。
次に、前述した人工炭酸泉製造装置1の総合的な作用について述べる。
水循環ライン10において、循環ポンプ15が稼動すると、浴槽11の下部から配管13へと水(浴槽11内の温水)が引き込まれる。この水は、循環ポンプ15上部から配管19へと送られ、合流部60→ポンプ出側配管21→スタティックミキサー23→配管24→混合安定槽25→槽出側配管31→気泡除去装置33へと至り、配管37を通って再び浴槽11内に戻る。一方、炭酸ガス供給ライン40において、ガスボンベ41から供給される炭酸ガスは、配管43→圧力調整器45→配管47→急速ライン51、中速ライン52、セーブライン53のいずれか→配管57を流れ、合流部60へと至る。
合流部60においては、ガスボンベ41元圧から圧力調整器45で減圧調整し、さらにニードル弁で所定の流量に調整した炭酸ガスが、循環ポンプ15から配管19へと送られた水に吹き込まれる。ここで吹き込まれた炭酸ガスは、スタティックミキサー23内を流れる際に高速で分散されて小気泡化され、水に一定程度溶け込む。次いで、スタティックミキサー23内を流れ出た水は、混合安定槽25内へと導入され、各ジャマ板26C〜26E(図2、図3参照)によって乱流を生じつつ一定時間滞留する。混合安定槽25内では、スタティックミキサー23内で小気泡化された炭酸ガスが水に一定程度溶け込んでいるので、炭酸ガスと水との反応時間が短くても充分に安定化し、炭酸ガス濃度1000mg/L以上の高濃度の炭酸水(人工炭酸泉)となる。
スタティックミキサーのみを備える装置(前述した特許文献1等)の場合、安定した高濃度の炭酸水を製造するためには、スタティックミキサーのエレメントを著しく多段化する必要があるが、本発明に係る人工炭酸泉製造装置1は、スタティックミキサー23がエレメント数の少ない小型のものであっても、安定した高濃度の人工炭酸泉を製造することができる。あるいは、合流部及び混合安定槽のみを備える装置(前述した特許文献2等)の場合、水と炭酸ガスとの反応に一定以上の時間をかけ、滞留時間を長くとるために、混合安定槽を大型化しなければならないが、本発明に係る人工炭酸泉製造装置1は、炭酸ガスと水との反応時間が短くても充分に安定化させることができるので、混合安定槽25を小型化することができる。そして、本発明に係る人工炭酸泉製造装置1は、スタティックミキサー23及び混合安定槽25を小型にできるので、装置全体の構成をコンパクトにできる。
以下、現状のスタティックミキサー(エレメント数6〜10)のみを備える人工炭酸水製造装置と、本発明に係る人工炭酸水製造装置(スタティックミキサー+混合安定槽)とをそれぞれ運転し、得られた炭酸水の性状を比較した試験の結果について述べる。この試験では、循環水の温度が約20℃であった。また、本発明の実施例に係る人工炭酸水製造装置については、エレメント数8のスタティックミキサーと、ジャマ板を複数枚備える混合安定槽を用いた。この場合の槽内の平均流速は約0.83m/secであり、滞留時間は約6.6secである。
図4は、現状のスタティックミキサーのみを備える装置を運転した場合の、運転時間(横軸:単位min)と炭酸水のpH(縦軸)との関係を示すグラフである。
図5は、本発明の実施例に係る装置(スタティックミキサー+混合安定槽)を運転した場合の、運転時間(横軸:単位min)と炭酸水のpH(縦軸)との関係を示すグラフである。
図4に示すグラフから読み取れるように、スタティックミキサーのみを備える装置を運転した場合、最初にpH=7.782であった水道水は、10分間の継続運転後にpH=5.68と変化し、20分間の継続運転後にpH=5.39と変化し、36分間の継続運転後にpH=5.21と変化した。36分間の継続運転後のpH=5.21を炭酸水の濃度に換算すると、780mg/Lとなる。
このように、スタティックミキサーのみを備える装置では、780mg/L程度の炭酸水しか得ることができず、この濃度以上の炭酸水を製造しようとすると、スタティックミキサーを大型化し、エレメントを多段化しなければならない。
これに対し、本発明に係る装置を運転した場合は、図5に示すグラフから読み取れるように、最初にpH=8.16であった水道水は、10分間の継続運転後にpH=5.66と変化し、20分間の継続運転後にpH=5.30と変化し、36分間の継続運転後にpH=5.00と変化した。36分間の継続運転後のpH=5.00を炭酸水の濃度に換算すると、1400mg/Lとなる。
このように、本発明に係る装置によれば、スタティックミキサーのみを備える装置に比べ、安定した高濃度の人工炭酸水が得られることがわかる。
本発明の一実施の形態に係る人工炭酸泉製造装置の系統図である。 図1の人工炭酸泉製造装置の混合安定槽を構成する槽本体を示す図である。(A)は上面図であり、(B)は側面図である。 混合安定槽の構成(図2の槽本体を上下に2つ組み合わせたもの)を示す側面図である。 現状のスタティックミキサーのみを備える装置を運転した場合の、運転時間(横軸:単位min)と炭酸水のpH(縦軸)との関係を示すグラフである。 本発明の実施例に係る装置(スタティックミキサー+混合安定槽)を運転した場合の、運転時間(横軸:単位min)と炭酸水のpH(縦軸)との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 人工炭酸泉製造装置 2 操作盤
10 水循環ライン 11 浴槽
13、19、21、24、31、37 配管
15 循環ポンプ 23 スタティックミキサー
25 混合安定槽 26 槽本体
26A フランジ 26B 孔
26C、26D、26E ジャマ板 27 仕切板
28 穴 33 気泡除去装置
40 炭酸ガス供給ライン 41 ガスボンベ
43、47、57 配管
45 圧力調整器 48 ガス流量計
51 急速ライン 52 中速ライン
53 セーブライン
51A〜53A 電磁弁 51B〜53B ニードル弁
60 合流部

Claims (2)

  1. 水循環ラインと、
    炭酸ガス供給ラインと、
    該炭酸ガス供給ラインから前記水循環ラインにガスを吹き込む合流部と、
    該合流部の下流側に設置されたスタティックミキサーと、
    該ミキサーの下流側に設置された混合安定槽と、
    を具備することを特徴とする炭酸水製造装置。
  2. 前記炭酸ガス供給ラインが、ガス流量の多い多流量ラインと、ガス流量の少ない少流量ラインを含む少なくとも二系統以上のラインを備え、これら多流量ラインと少流量ラインを間欠的に開状態とする運転が可能となっており、
    この間欠運転のピッチと、前記多流量ライン又は前記少流量ラインが開状態となる時間を設定する手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の炭酸水製造装置。
JP2005218524A 2005-07-28 2005-07-28 炭酸水製造装置 Pending JP2007029885A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005218524A JP2007029885A (ja) 2005-07-28 2005-07-28 炭酸水製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005218524A JP2007029885A (ja) 2005-07-28 2005-07-28 炭酸水製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007029885A true JP2007029885A (ja) 2007-02-08

Family

ID=37789782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005218524A Pending JP2007029885A (ja) 2005-07-28 2005-07-28 炭酸水製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007029885A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011218087A (ja) * 2010-04-14 2011-11-04 Showa Tansan Co Ltd 炭酸泉の製造装置
JP2014014796A (ja) * 2012-07-11 2014-01-30 Shinyu Giken Kk 流体循環混合装置
JP2019018138A (ja) * 2017-07-14 2019-02-07 サッポロビール株式会社 炭酸水の製造装置、炭酸水の製造方法及び水に高濃度で炭酸ガスを溶解させる方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011218087A (ja) * 2010-04-14 2011-11-04 Showa Tansan Co Ltd 炭酸泉の製造装置
JP2014014796A (ja) * 2012-07-11 2014-01-30 Shinyu Giken Kk 流体循環混合装置
JP2019018138A (ja) * 2017-07-14 2019-02-07 サッポロビール株式会社 炭酸水の製造装置、炭酸水の製造方法及び水に高濃度で炭酸ガスを溶解させる方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101969772B1 (ko) 기체 용존수 생성장치
WO2015147048A1 (ja) ナノバブル製造装置
US20040131514A1 (en) Apparatus for dissolving gas into liquid
JP2009056442A (ja) オゾン水製造装置
KR102102811B1 (ko) 오존수 공급 시스템
JP2007268376A (ja) 微細気泡発生装置
EP3385231A1 (en) Ozone water treatment system using low energy
CN107047444A (zh) 一种高效增氧方法
WO2001085623A1 (en) Process and plant for the efficiency solubility of gas and sludge mixing
Xie et al. Preparation of microbubbles with the generation of Dean vortices in a porous membrane
FI96388C (fi) Menetelmä ja laitteisto kaasun liuottamiseksi
JP2004188246A (ja) オゾン水製造システム
JP2007029885A (ja) 炭酸水製造装置
CN104136107B (zh) 多级曝气装置
JP2006263641A (ja) ガス溶解方法とその装置
CN103648627A (zh) 碳酸泉生成装置
JPH1066962A (ja) 汚水処理装置
JP6075674B1 (ja) 流体混合装置
JP2007111324A (ja) 二酸化炭素溶解装置
KR100506187B1 (ko) 가스 흡수 장치
KR101024323B1 (ko) 가스 용해반응장치
JP4711227B2 (ja) 浴用ガス溶解製造装置
JP2004188240A (ja) 水処理装置
JP2008274394A (ja) 酸洗装置及び方法
JP2001225088A (ja) オゾン接触方法、オゾン接触装置および水処理装置