JP2007028663A - 通信装置および通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】テレビ会議の参加者どうしの視線を一致させる。
【解決手段】ディスプレイ部11−23が表示する映像が、例えばハーフミラーなどでなる光学素子51−23を透過して、参加者26に提供されるとともに、参加者26からの光が、光学素子51−23で反射されて、ビデオカメラ13−23に入射するように、ディスプレイ部11−23、ビデオカメラ13−23、および光学素子51−23が配置されている。即ち、光学素子51−23において、ディスプレイ部11−23が表示する映像が透過されるとともに、参加者26からの光が反射されることで、ビデオカメラ13−23とディスプレイ部11−23とが、等価的に同一の位置に配置されている。
【選択図】図7
【解決手段】ディスプレイ部11−23が表示する映像が、例えばハーフミラーなどでなる光学素子51−23を透過して、参加者26に提供されるとともに、参加者26からの光が、光学素子51−23で反射されて、ビデオカメラ13−23に入射するように、ディスプレイ部11−23、ビデオカメラ13−23、および光学素子51−23が配置されている。即ち、光学素子51−23において、ディスプレイ部11−23が表示する映像が透過されるとともに、参加者26からの光が反射されることで、ビデオカメラ13−23とディスプレイ部11−23とが、等価的に同一の位置に配置されている。
【選択図】図7
Description
本発明は、通信装置および通信システムに関し、特に、より臨場感をもって、例えば、テレビ会議などを行うことができるようにした通信装置および通信システムに関する。
図22は、従来のテレビ会議システムの構成例を表している。この例においては、4個の通信センタ151−1乃至151−4が、ネットワーク156を介して相互に接続されている。通信センタ151−1は、他の通信センタ151−2乃至151−4のいずれか1つから伝送されてきた映像信号に対応する画像を表示するディスプレイ部152−1と、その表示画像に対応する音声信号を出力するスピーカ部153−1を備えている。また、ビデオカメラ154−1は、所定の会議の参加者を撮影し、マイクロホン155−1は、その参加者の発言を取り込み、その撮影された映像信号と取り込まれた音声信号が、ネットワーク156を介して他の通信センタ151−2乃至151−4に送信されるようになされている。他の通信センタ151−2乃至151−4も同様に構成されている。
また、各通信センタは、それぞれ図23に示すように構成されている。例えば、通信センタ151−4において、図23に示すように、ビデオカメラ154−4は、テレビ会議の参加者161−4を撮影するとともに、マイクロホン155−4は、その参加者161−4の発言を取り込むようになされている。また、ディスプレイ部152−4は、ネットワーク156を介して送信されてきた他の通信センタ151−1乃至151−3のいずれか1つの映像信号に対応する映像を表示するとともに、その映像信号に対応する音声信号をスピーカ部153−4から出力する。よって、参加者161−4は、他の通信センタの参加者を見ることができ、その発言を聴取することができる。
このようにして、複数の参加者が、遠隔地にいながら、リアルタイムでネットワーク156を介してテレビ会議を行うことができる。
従来のこのシステムにおいては、例えば、通信センタ151−4の参加者161−4が発言をしているとき、この参加者161−4の映像信号と音声信号が、ネットワーク156を介して他の通信センタ151−1乃至151−3に送信される。従って、通信センタ151−1乃至151−3のディスプレイ部152−1乃至152−3とスピーカ部153−1乃至153−3から、参加者161−4の映像信号に対応する画像と音声信号に対応する発言が出力される。従って、通信センタ151−1乃至151−3における参加者は、全て同時に、通信センタ151−4の参加者の画像と音声を視聴することになる。
ところで、参加者161−4は、通信センタ151−1乃至151−3の参加者161−1乃至161−3(図示せず)のうちのいずれかに対して発言する場合、一般に、ディスプレイ部152−4の表示を、その参加者(以下、対話者という)の映像に切り換えて、その映像を見ながら話をする。対話者も、同様に、参加者161−4の映像を見ながら話をする。しかしながら、参加者161−4の映像は、図23に示すように、ディスプレイ部152−4の方向を見ている参加者161−4を、右方向から撮影して得られるものであるため、いわばそっぽを向いた映像となる。このため、臨場感が損なわれる課題があった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、臨場感に富んで、自然なテレビ会議等を行うことができるようにするものである。
本発明の第1の側面の通信装置は、他の通信装置と接続され、各通信装置間で、ユーザの映像のやりとりを行う通信システムにおける通信装置であって、前記他の通信装置から送信されてくる映像を表示する表示手段と、前記ユーザを撮影する撮影手段と、前記撮影手段が出力するユーザの映像を、前記他の通信装置に送信するとともに、前記他の通信装置から送信されている映像を受信し、前記表示手段に供給する送受信手段と、少なくとも一部の光を透過し、残りの光を反射する光学系と、前記光学系の反射した光を反射するミラーと、前記ミラーを駆動することにより、前記ユーザからの光を反射する反射面の向きを変える駆動手段と、前記撮影手段が出力するユーザの映像に基づいて、前記ユーザの動きを検出する検出手段と、前記検出手段により検出されるユーザの動きに基づき、前記ユーザの映像が、前記他の通信装置における前記表示手段において、所定の位置に表示されるように、前記駆動手段を制御する制御手段とを備え、前記表示手段が表示する映像が、前記光学系を透過して、前記ユーザに提供されるとともに、前記ユーザからの光が、前記光学系およびミラーで反射されて、前記撮影手段に入射するように、前記表示手段、撮影手段、光学系、およびミラーが配置されていることを特徴とする。
本発明の第1の側面の通信装置は、前記表示手段、撮影手段、および光学系を、前記他の通信装置が設けられている数と同一の数だけ備え、前記表示手段は、対応する前記他の通信装置からの映像を表示し、前記撮影手段が出力する前記ユーザの映像は、対応する前記他の通信装置に送信されるようにすることができる。
本発明の第1の側面の通信システムは、複数の通信装置を接続し、各通信装置間で、ユーザの映像のやりとりを行う通信システムであって、前記複数の通信装置のそれぞれは、他の前記通信装置から送信されてくる映像を表示する表示手段と、前記ユーザを撮影する撮影手段と、前記撮影手段が出力するユーザの映像を、他の前記通信装置に送信するとともに、他の前記通信装置から送信されている映像を受信し、前記表示手段に供給する送受信手段と、少なくとも一部の光を透過し、残りの光を反射する光学系と、前記光学系の反射した光を反射するミラーと、前記ミラーを駆動することにより、前記ユーザからの光を反射する反射面の向きを変える駆動手段と、前記撮影手段が出力するユーザの映像に基づいて、前記ユーザの動きを検出する検出手段と、前記検出手段により検出されるユーザの動きに基づき、前記ユーザの映像が、前記他の通信装置における前記表示手段において、所定の位置に表示されるように、前記駆動手段を制御する制御手段とを備え、前記表示手段が表示する映像が、前記光学系を透過して、前記ユーザに提供されるとともに、前記ユーザからの光が、前記光学系およびミラーで反射されて、前記撮影手段に入射するように、前記表示手段、撮影手段、光学系、およびミラーが配置されていることを特徴とする。
本発明の第1の側面においては、表示手段が表示する映像が、光学系を透過して、ユーザに提供されるとともに、ユーザからの光が、前記光学系およびミラーで反射されて、撮影手段に入射するように、前記表示手段、撮影手段、光学系、およびミラーが配置されている。
本発明の第2の側面においては、複数の通信装置のそれぞれにおいて、表示手段が表示する映像が、光学系を透過して、ユーザに提供されるとともに、ユーザからの光が、前記光学系およびミラーで反射されて、撮影手段に入射するように、前記表示手段、撮影手段、光学系、およびミラーが配置されている。
本発明の第1の側面と第2の側面によれば、撮影手段と表示手段とを、等価的に同一の位置に配置することができ、その結果、ユーザどうしの視線を一致させることが可能となる。
図1は、本発明を適用したテレビ会議システムの全体の構成を示している。なお、本明細書において、システムとは、複数の装置で構成される全体的な装置を表すものとする。
同図に示されるように、複数(この実施の形態の場合6つ)の通信センタ(通信装置)1−1乃至1−6が、例えば、ISDN(Integrated Service Digital Network)などの公衆網、インターネット、地上回線、CATV網、衛星回線などのネットワーク2を介して相互に接続されている。また、各通信センタは、例えば図2に示すような1つの会議室等の個室を備えている。
図2に示す会議室においては、1つのテーブルTA、1つの椅子及び5台のディスプレイ装置が設けられている。例えば、通信センタ1−6の会議室においては、図2に示される番号6の位置に椅子が配置されており、番号1乃至5の位置にディスプレイ装置が配置されている。また、通信センタ1−5の会議室においては、図2に示される番号5の位置に椅子が配置されており、番号1乃至4及び6の位置にディスプレイ装置が配置されている。さらに、通信センタ1−4の会議室においては、図2に示される番号4の位置に椅子が配置されており、番号1乃至3、5及び6の位置にディスプレイ装置が配置されている。また、通信センタ1−3の会議室においては、図2に示される番号3の位置に椅子が配置されており、番号1、2及び4乃至6の位置にディスプレイ装置が配置される。さらに、通信センタ1−2の会議室においては、図2に示される番号2の位置に椅子が配置されており、番号1及び3乃至6の位置にディスプレイ装置が配置される。また、通信センタ1−1の会議室においては、図2に示される番号1の位置に椅子が配置されており、番号2乃至6の位置にディスプレイ装置が配置される。
また、通信センタ1−6の会議室に配置されたディスプレイ装置において、図2に示される番号1の位置に配置されたディスプレイ装置には、通信センタ1−1の参加者(ユーザ)を撮影した画像が表示され、番号2の位置に配置されたディスプレイ装置には、通信センタ1−2の参加者を撮影した画像が表示され、番号3の位置に配置されたディスプレイ装置には、通信センタ1−3の参加者を撮影した画像が表示され、番号4の位置に配置されたディスプレイ装置には、通信センタ1−4の参加者を撮影した画像が表示され、番号5の位置に配置されたディスプレイ装置には、通信センタ1−5の参加者を撮影した画像が表示されるようになされている。他の通信センタも同様に、参加者が座る椅子以外の位置に配置されたディスプレイ装置には、対応する通信センタの参加者を撮影した映像が表示されることになる。
このように、それぞれの通信センタの会議室には、その通信センタの特定の位置に参加者が座るための椅子が配置されており、その他は、他の通信センタの参加者を表示するディスプレイ装置が配置されることになる。したがって、このように会議室を構成することにより、どの通信センタの会議室においても、参加者の配置が同一の位置となる。すなわち、あたかも、テーブルTAを中心にして、6人の参加者が、実際に特定の位置に配置されたような状態となる。ただし、各通信センタの会議室において、実在する参加者自身以外は、全てディスプレイ表示による参加者になるが、どの会議室においても、同様の会議状態が実現されていることになる。
次に、各通信センタの詳細について、図3を用いて説明する。なお、各通信センタとも、ディスプレイ装置の配置状態は多少異なるが、ほぼ同一の構成であるため、ここでは、通信センタ1−6についてのみ説明し、他の通信センタ1−1乃至1−5の説明は省略する。
まず、通信センタ1−6の会議室には、図2に示されるように、番号6の位置に椅子が配置されており、番号1乃至5の位置にディスプレイ装置がそれぞれ配置されている。従って、図3に示される参加者26は、図2の番号6の位置に配置されている椅子に座ることになる。また、各ディスプレイ装置21乃至25には、他の通信センタからそれぞれ供給される映像信号を表示するディスプレイ部11−21乃至11−25、その映像信号に対応する音声信号を出力するスピーカ部12−21乃至12−25、その会議室の参加者26を撮影するビデオカメラ13−21乃至13−25およびその参加者26の発言を取り込むマイクロホン14−21乃至14−25が設けられている。
ディスプレイ部11−21乃至11−25とスピーカ部12−21乃至12−25は、通信センタ1−1乃至1−5から送信されてきた映像信号に対応する画像とその映像信号に対応する音声信号をそれぞれ出力するようになされている。すなわち、例えば、ディスプレイ装置21のディスプレイ部11−21には、通信センタ1−1の参加者の映像が表示され、スピーカ部12−21からは、その参加者の発言が出力されるようになされている。また、ディスプレイ装置22のディスプレイ部11−22には、通信センタ1−2の参加者の画像が表示され、スピーカ部12−22からは、その参加者の発声が出力されるようになされている。さらに、ディスプレイ装置23のディスプレイ部11−23には、通信センタ1−3の参加者の画像が表示され、スピーカ部12−23からは、その参加者の発声が出力されるようになされている。
また、ディスプレイ装置24のディスプレイ部11−24には、通信センタ1−4の参加者の画像が表示され、スピーカ部12−24からは、その参加者の発声が出力されるようになされている。さらに、ディスプレイ装置25のディスプレイ部11−25には、通信センタ1−5の参加者の画像が表示され、スピーカ部12−25からは、その参加者の発言が出力されるようになされている。また、各ディスプレイ装置のディスプレイ部とスピーカ部は、それぞれ近接した位置(対応する位置)(そのディスプレイ部に表示されている参加者からの音声として認識し得る位置)に配置されている。
また、ディスプレイ装置21に配置されているビデオカメラ13−21は、通信センタ1−6の参加者26を撮影し、マイクロホン14−21は、その参加者26の発言を取り込み、その参加者26の映像信号及び音声信号が、通信センタ1−1に供給される。また、ディスプレイ装置22に配置されているビデオカメラ13−22は、通信センタ1−6の参加者26を撮影し、マイクロホン14−22は、その参加者26の発声を取り込み、その参加者26の映像信号及び音声信号が、通信センタ1−2に供給される。さらに、ディスプレイ装置23に配置されているビデオカメラ13−23は、通信センタ1−6の参加者26を撮影し、マイクロホン14−23は、その参加者26の発声を取り込み、その参加者26の映像信号及び音声信号が、通信センタ1−3に供給される。また、ディスプレイ装置24に配置されているビデオカメラ13−24は、通信センタ1−6の参加者26を撮影し、マイクロホン14−24は、その参加者26の発声を取り込み、その参加者26の映像信号及び音声信号が、通信センタ1−4に供給される。
さらに、ディスプレイ装置25に配置されているビデオカメラ13−25は、通信センタ1−6の参加者26を撮影し、マイクロホン14−25は、その参加者26の発声を取り込み、その参加者26の映像信号及び音声信号が、通信センタ1−5に供給される。なお、各ディスプレイ装置のビデオカメラ及びマイクロホンは、そのディスプレイ装置のディスプレイ部およびスピーカ部に対応する位置(近傍の位置)(そのディスプレイ部に表示されている参加者に向かって話している参加者を正面から撮影し、その音声を取り込むことができる位置)(図3の実施の形態では、ビデオカメラおよびマイクロホンのいずれも、ディスプレイ部の上部)に配置されている。
また、各ディスプレイ装置21乃至25のマイクロホン14−21乃至14−25は、指向性を有するマイクロホンであり、主に参加者26の発言を取り込むようになされている。また、各ディスプレイ装置21乃至25のビデオカメラ13−21乃至13−25は、参加者26を撮影するように、参加者26に対して指向されて配置されている。したがって、各ビデオカメラ13−21乃至13−25はそれぞれ異なるアングルから参加者26を撮影することになる。
即ち、例えば、図4に示すように、参加者26が位置する点Aを1つの頂点とする正6角形を考えた場合に、ビデオカメラ13−21は、頂点Aの左隣の頂点Bの位置に、ビデオカメラ13−22は、頂点Bの左隣の頂点Cの位置に、ビデオカメラ13−23は、頂点Cの左隣の頂点D(ここでは、頂点Aと対向する頂点となる)の位置に、ビデオカメラ13−24は、頂点Dの左隣の頂点Eに、ビデオカメラ13−25は、頂点Eの左隣の頂点F(ここでは、参加者26が位置する頂点Aの右隣の頂点となる)の位置に、それぞれ配置されている。そして、ビデオカメラ13−21乃至13−35は、頂点B乃至Fそれぞれと、頂点Aとを結ぶ直線の方向であって、参加者26の方向を、それぞれ撮影するように、その撮影方向が設定されている。
従って、ディスプレイ装置23のビデオカメラ13−23では、参加者26が正面から、ディスプレイ装置22のビデオカメラ13−22では、参加者26が斜め左側から、ディスプレイ装置24のビデオカメラ13−24では、参加者26が斜め右側から撮影される。また、ディスプレイ装置21のビデオカメラ13−21では、参加者26がほぼ左側から、ディスプレイ装置25のビデオカメラ13−25では、参加者26がほぼ右側から撮影される。
そして、ディスプレイ装置21乃至25は、それぞれのディスプレイ部11−21乃至11−25の表示画面の法線方向が、ビデオカメラ13−21乃至13−35の撮影方向と一致するように配置されている。
なお、いわゆる社交距離として適当な距離は、一般に、1.2m程度であるといわれている。そこで、図4において、正6角形の1辺の長さは、約1.2m程度とされている(正確には、ディスプレイ部に表示される参加者が、そのような距離に位置するように感じられるように、1辺の長さを設定する必要がある)。
次に、図5を用いて、各通信センタの装置の構成例について説明する。なお、各通信センタとも、ほぼ同一の構成であるため、ここでは、通信センタ1−6についてのみ説明し、他の通信センタ1−1乃至1−5の説明は省略する。
図5に示されるように、ビデオカメラ13−21からの映像信号は、A/D変換部31−21に供給され、A/D変換部31−21は、映像信号をA/D変換し、その出力データを圧縮符号化部32−21に供給する。圧縮符号化部32−21は、入力データを、例えば、DCT(離散コサイン変換:Discrete Cosine Transform)方式及び動き補償符号化方式を用いたハイブリッド符号化方式(例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)方式など)によって圧縮符号化し、出力データとして、圧縮映像データをマルチプレクサ33−21に供給するようになされている。なお、この圧縮符号化方式は、DCT方式及び動き補償符号化方式を用いたハイブリッド符号化方式に限らず、ウェーブレット変換方式や、その他の符号化方式を使用してもよい。
また、マイクロホン14−21からの音声信号は、A/D変換部34−21に供給され、A/D変換部34−21は、音声信号をA/D変換し、その出力信データを圧縮符号化部35−21に供給する。圧縮符号化部35−21は、入力データを、例えば、ADPCM(適応差分PCM:Adaptive Differential PCM)方式やSB−ADPCM(帯域分割適応差分PCM:Sub-band Adaptive Differential PCM)方式によって圧縮符号化し、出力データとして圧縮音声データをマルチプレクサ33−21に供給するようになされている。なお、この圧縮符号化方式は、ADPCM方式やSB−ADPCM方式に限らず、その他の符号化方式を使用してもよい。
マルチプレクサ33−21は、圧縮符号化部32−21から供給された圧縮映像データと圧縮符号化部35−21から供給された圧縮音声データとを合成(多重化)し、合成データをマルチプレクサ36に供給するようになされている。
その他のビデオカメラ13−22乃至13−25からの映像信号及びマイクロホン14−22乃至14−25からの音声信号も、ビデオカメラ13−21からの映像信号及びマイクロホン14−21からの音声信号と同様に処理され、マルチプレクサ33−22乃至33−25のそれぞれから合成データがマルチプレクサ36に供給するようになされている。
マルチプレクサ36は、各マルチプレクサ33−21乃至33−25から供給される5つ(5チャンネル分)の合成データ(圧縮映像データと圧縮音声データからなる)とを合成し、出力信号として、送受信部37に出力するようになされている。なお、このマルチプレクサ36は、各チャンネルからの合成データを合成する際に、各チャンネルからの合成データを所定の大きさにパケット化し、そのパケット化したデータを時分割多重して送受信部37に供給する。また、マルチプレクサ36は、各パケット化したデータに、どのチャンネルからのデータであるかを示すIDをヘッダ情報として付加する。
パケット送受信部37は、マルチプレクサ36から供給されたデータをネットワーク2を介して、通信センタ1−1乃至1−5のいずれかに送信するようになされている。
また、送受信部37は、通信センタ1−1乃至1−5より送信されてきたデータを受信し、受信データをデマルチプレクサ38に供給するようになされている。デマルチプレクサ38は、受信データを受信し、通信センタ1−1乃至1−5から送信されてきた時分割多重されたパケット化データを、それぞれ個々のチャンネルのパケット化されたデータに分離する。そして、パケット化されたデータのヘッダ情報であるIDを検出し、この通信センタ1−6に対応するパケット化されたデータのみを抽出して、そのパケット化されたデータをIDに対応するチャンネルのデマルチプレクサ39−21乃至39−25に供給する。
デマルチプレクサ39−21は、デマルチプレクサ38から供給されたパケット化されたデータから圧縮映像データと圧縮音声データとを分離し、圧縮映像データを復号部40−21に、圧縮音声データを復号部42−21にそれぞれ供給する。復号部40−21は、映像データに対して行った圧縮符号化処理に対応する伸長処理(復号処理)を実行し、その出力信号をD/A変換部41−21に供給する。D/A変換部41−21は、入力信号をD/A変換し、復号された映像信号をディスプレイ部11−21に供給するようになされている。また、復号部42−21は、音声データに対して行った圧縮符号化処理に対応する伸長処理(復号処理)を実行し、その出力信号をD/A変換部43−21に供給する。D/A変換換部43−21は、入力信号をD/A変換し、復号された音声信号をスピーカ部12−21に供給するようになされている。
その他のデマルチプレクサ39−22乃至39−25の出力データも、デマルチプレクサ39−21の出力データと同様に処理され、各ディスプレイ部に映像信号が供給され、各スピーカ部に音声信号が供給されるようになされている。
さらに、通信センタ1−6は、制御部42を有し、この制御部42は、制御線は記載していないが、各部を制御するようになされている。
次に、各通信センタの動作について説明する。なお、上述したように、各通信センタとも、ほぼ同一の構成であるため、ここでは、通信センタ1−6についてのみ説明し、他の通信センタ1−1乃至1−5の説明は省略する。
通信センタ1−6において、ビデオカメラ13−21で、参加者26が撮影される。図3および図4に示すように、ビデオカメラ13−21は、参加者26の左側に配置されているため、参加者26が正面(図4において、点Dの方向)を向いていれば、その左側から見た映像を取り込む。ビデオカメラ13−21からの映像信号は、A/D変換部31−21に供給され、A/D変換部31−21は、映像信号をA/D変換し、その出力信号を圧縮符号化部32−21に供給する。圧縮符号化部32−21は、入力信号を所定の方式によって圧縮符号化する。
また、マイクロホン14−21は、参加者26の発言を取り込む。そして、マイクロホン14−21からの音声信号は、A/D変換部34−21に供給され、A/D変換部34−21は、音声信号をA/D変換し、その出力信号を圧縮符号化部35−21に供給する。圧縮符号化部35−21は、入力信号を所定の方式によって圧縮符号化する。
マルチプレクサ33−21は、圧縮符号化部32−21から供給された圧縮映像データと圧縮符号化部35−21から供給された圧縮音声データとを合成し、合成データをマルチプレクサ36に供給する。
上述した同様の処理が、他のビデオカメラ13−22乃至13−25と、マイクロホン14−22乃至14−25によって取り込まれた信号に対しても実行される。ただし、これらのビデオカメラ13−22乃至13−25とマイクロホン14−22乃至14−25は、図3に示すように、それぞれ参加者26の左側から右方向に順番に配置されているため、それぞれ対応する異なる位置からの映像と音声を取り込むことになる。
マルチプレクサ36は、マルチプレクサ33−21乃至33−25から供給された5チャンネル分の合成データ(圧縮映像データと圧縮音声データからなる)とをパケット化し、さらにそのパケットを時分割多重化して、その出力データを送受信部37に供給する。なお、この際、各パケットには、ヘッダ情報として、各チャンネルのIDが付加される。送受信部37の出力データは、ネットワーク2を介して他の通信センタに送信される。すなわち、ビデオカメラ13−21とマイクロホン14−21によって取り込まれた画像と音声は、通信センタ1−1で使用され、ビデオカメラ13−22とマイクロホン14−22によって取り込まれた画像と音声は、通信センタ1−2で使用され、ビデオカメラ13−23とマイクロホン14−23によって取り込まれた画像と音声は、通信センタ1−3で使用される。また、ビデオカメラ13−24とマイクロホン14−24によって取り込まれた画像と音声は、通信センタ1−4で使用され、ビデオカメラ13−25とマイクロホン14−25によって取り込まれた画像と音声は、通信センタ1−5で使用される。
一方、送受信部37は、他の通信センタ1−1乃至1−5より送信されてきた時分割多重されているパケット化されたデータ(映像データと音声データ)を受信し、デマルチプレクサ38に供給する。デマルチプレクサ38は、時分割多重されているパケット化データを、それぞれ個々のパケットデータに分離する。そして、パケットデータのヘッダ情報であるIDを検出し、この通信センタ1−6に対応するパケットデータのみを抽出して、そのパケットデータ(合成データ)をIDに対応するチャンネルのデマルチプレクサ39−21乃至39−25に供給する。
デマルチプレクサ39−21は、合成データから圧縮映像データと圧縮音声データを分離し、圧縮映像データを復号部40−21に、圧縮音声データを復号部42−21に、それぞれ供給する。復号部40−21は、圧縮映像データを復号し、出力データをD/A変部41−1に供給する。D/A変換部41−21は、入力データをD/A変換し、映像信号としてディスプレイ部11−21に供給して、画像が表示される。また、復号部42−21は、圧縮音声データを復号し、出力データをD/A変換部43−21に供給する。D/A変換部43−21は、入力声データをD/A変換し、音声信号としてスピーカ部12−21に供給して、音声が出力される。
従って、ディスプレイ部11−21とスピーカ部12−21から、通信センタ1−1の参加者の画像と音声が出力されることになる。以下、同様に、ディスプレイ部11−22乃至11−25と、スピーカ部12−22乃至12−25により、通信センタ1−2乃至1−5の各参加者の画像と音声が出力されることになる。
図2乃至図4で説明したように、ディスプレイ部11−21乃至11−25とそれに対応するスピーカ部12−21乃至12−25は、空間的に異なる位置となるように、参加者26の周囲に配置されている。そして、通信センタ1−1乃至1−5の参加者の画像は、ディスプレイ部11−21乃至11−25によってそれぞれ表示される。従って、例えば、参加者26は、あたかも、他の5人の参加者と1つのテーブルを囲んで会議を行っているように話をすることができる。
すなわち、参加者26は、他の5人の参加者のうち、例えば、通信センタ1−1の参加者と特に話をしたいと思った場合、その参加者の画像が表示されているディスプレイ11−21の方向を見ながら話をする。このとき、ビデオカメラ13−21は、図6に示すように、参加者26の正面の画像を取り込むことになる。そして、マイクロホン14−21は、指向性を有しているため、他のマイクロホン14−22乃至14−25に較べて、より大きなレベルの音声信号を取り込むことができる。従って、通信センタ1−1に配置されている通信センタ1−6に対応するディスプレイ部には、参加者26の正面の画像が表示され、対応するスピーカ部からは、大きなレベルの音声が出力されることになる。これにより、通信センタ1−1の参加者は、いま、通信センタ1−6の参加者26が、特に自分に向かって話をしていることを、直感的に認識することができる。
さらに、以上のようにして、参加者26が、ディスプレイ部11−21の方向に向かって話をしているとき、他のビデオカメラ13−22乃至13−25は、図6に示すように、それぞれ所定の角度を有する参加者26の横顔を撮影することになる。また、マイクロホン14−22乃至14−25も、参加者26の音声をマイクロホン14−21より小さいレベルで取得する。従って、通信センタ1−2乃至1−5の通信センタ1−6に対応するディスプレイ部とスピーカ部には、これらのビデオカメラとマイクロホンによって取り込まれた画像と音声が出力されるので、各通信センタ1−2乃至1−5の参加者は、そのディスプレイ部の表示を見て、いま、参加者26が自分以外の参加者と話をしていることを認識することができる。
このように、このテレビ会議システムにおいては、同一の部屋において、6人の参加者が、実際に会議をしているような感覚で、会議を行うことができる。
次に、この各通信センタ間でテレビ会議を始める際のネットワークの接続方法について説明する。6つの通信センタ1−1乃至1−6は、会議の始まる前にはそれぞれ接続されていない。そして、会議を行う際に、6つの通信センタのそれぞれに参加する参加者の中の1人が、一番最初に通信センタのテレビ会議システムの会議室の照明を点灯させたとき、接続命令が送信される。つまり、例えば、通信センタ1−6の参加者26が、他の通信センタに比べて一番早く自分自身の通信センタ1−6の会議室の照明を点灯させたとき、その点灯に同期して通信センタ1−6の制御部42が各通信センタに対して接続命令を送信する。そして、他の通信センタ1−1乃至1−5の制御部が、この接続命令に対応して接続処理を行うことにより、各通信センタ間の接続が完了する。
なお、上述の説明では、会議室の照明の点灯に同期して、接続命令を送信するようにしたが、例えば、最初の参加者が会議室のドアを開けたときに同期するようにしたり、最初の参加者が座席に座ったときに同期するようにしたり、最初の参加者がシステムの電源を入れたときに同期するようにしてもよい。また、その他の方法によって、接続命令を送信してもよい。
上述した説明では、6つの通信センタのすべてに参加者がいる状態でのテレビ会議の実行方法について説明したが、例えば、通信センタ1−4に参加者がいない場合、その参加者がいない状態での映像信号が各通信センタの対応するディスプレイ装置のディスプレイ部に表示されることになる。
ところで、参加者26は、他の通信センタ1−1乃至1−5のうちの、例えば、通信センタ1−3の参加者と話をする場合、図3において、ディスプレイ装置23の方向を向いて話をする。即ち、この場合、参加者26は、上述のように、通信センタ1−3の参加者の映像が表示されたディスプレイ部11−23の表示画面を見ながら話をする。
この場合、通信センタ1−3の参加者には、ディスプレイ装置23のビデオカメラ13−23が撮影した参加者26の映像が送信されるが、このビデオカメラ13−23は、図3の実施の形態では、通信センタ1−3の参加者の映像が表示されるディスプレイ部11−23の上部に配置されている。
従って、通信センタ1−3の参加者に提供される映像は、参加者26が、自身(ここでは、通信センタ1−3の参加者)を見ているようなものではなく、幾分下を向いているようなものとなる。その結果、通信センタ1−3の参加者は、参加者26の視線が、自身の方向を向いているように見えず、即ち、視線が一致せず、臨場感が損なわれることがある。
ここで、例えば、「画像通信のための視線一致」、NTT R&D, vol.42, no.1 1993などには、人間の検知限界は、上下左右方向に3度程度であることが掲載されており、従って、この範囲を越えて視線がずれると、臨場感が損なわれる。
そこで、ディスプレイ部の画面を小さくし、視線のずれを、検知限界の範囲内にする方法があるが、これでは表示される参加者の映像が小さくなり、やはり、臨場感が損なわれることになる。
また、ビデオカメラ13−23を、ディスプレイ部11−23の画面の正面に配置すれば、通信センタ1−3の参加者に対して、視線が向いている参加者26の映像を提供することができるが、これでは、参加者26が、ディスプレイ部11−23に表示される通信センタ1−3の参加者の映像を見るのを妨げることになる。
そこで、ディスプレイ装置23(他のディスプレイ装置も同様)は、例えば、図7に示すように構成することができる。なお、以下においては、音声に関する部分の説明は、省略する。
図7は(後述する図9、図11、図19も同様)、ディスプレイ装置23を、参加者26の頭上方向から見たものであるが、この実施の形態においては、例えば、ハーフミラーやPBSなどの、少なくとも一部の光を透過し、残りの光を反射する光学系である光学素子51−23が新たに設けられている。ここでは、光学素子51−23として、平板形状のハーフミラーが採用されている。そして、ディスプレイ部11−23が表示する映像が、光学素子51−23を透過して、参加者26に提供されるとともに、参加者26からの光が、光学素子51−23で反射されて、ビデオカメラ13−23に入射するように、ディスプレイ部11−23、ビデオカメラ13−23、および光学素子51−23が配置されている。
即ち、図7の実施の形態では、ディスプレイ部11−23の表示画面の法線方向の直線であって、その表示画面のほぼ中央(例えば、表示画面が長方形であると仮定した場合の、その長方形の2つの対角線の交点に相当する点)を通るもの(以下、適宜、ディスプレイ部11−23の光軸直線という)と、ビデオカメラ13−23の光軸とが同一平面内に含まれ、かつ直交するように、ディスプレイ部11−23およびビデオカメラ13−23が配置されている。光学素子51−23は、その反射面が、ディスプレイ部11−23の光軸直線およびビデオカメラ13−23の光軸の両方を含む平面に垂直で、かつディスプレイ部11−23の光軸直線またはビデオカメラ13−23の光軸それぞれとなす角度が、ほぼ45度になるように配置されている。従って、光学素子51−23によれば、ビデオカメラ13−23の光軸と、ディスプレイ部11−23の光軸直線とが、等価的に一致している状態とされている。
その結果、ディスプレイ部11−23において、例えば、図8に示すように、その表示画面の中央に、通信センタ1−3の参加者の映像が表示されている場合、この映像は、光学素子51−23を透過して、参加者26の眼球に入射し、これにより、参加者26において、通信センタ1−3の参加者の映像が観察される。そして、参加者26が、通信センタ1−3の参加者と話をするのに、その映像の方向を見ると、参加者26において反射された外光(照明光など)は、光学素子51−23において90度反射され、ビデオカメラ13−23に入射し、これにより、参加者26が撮影される。即ち、通信センタ1−3の参加者の映像が表示されているディスプレイ部11−23の画面中央に、等価的に配置されているビデオカメラ13−23において、その通信センタ1−3の参加者の映像を見ている参加者26が撮影される。
従って、通信センタ1−3の参加者に提供される映像は、参加者26が、通信センタ1−3の参加者を見ているようなものとなり、これにより、視線が一致し、臨場感が損なわれることを防止することができる。
次に、例えば、通信センタ1−6の会議室において、参加者26が、図2の番号6で示す位置に配置された椅子に腰掛けてテレビ会議を行う場合に、常時動かずに一定の姿勢を保つのは困難である。即ち、通信センタ1−6の参加者26(他の通信センタの参加者についても同様)は、テレビ会議中に動く場合がある。
具体的には、例えば、図9に示すように、参加者26が、本来の位置(ここでは、例えば、ビデオカメラ13−23の画枠のほぼ中央において、参加者26の顔が撮影されるような位置)から左方向にずれたような姿勢をとった場合には、ビデオカメラ13−23では、その画枠の左の位置において、参加者26の顔が撮影される。その結果、通信センタ1−3のディスプレイ部においては、例えば、図10に示すような、右端に、参加者26の映像が表示される。この場合、通信センタ1−3の参加者は、参加者26の映像を見ながら話をするため、その視線は、通信センタ1−3のディスプレイ部のほぼ中央ではなく、右端の方向に向く。そして、通信センタ1−3のビデオカメラでは、このように右方向を向いた通信センタ1−3の参加者が、光学素子を介して撮影されるから、通信センタ1−6のディスプレイ部11−23に表示される通信センタ1−3の参加者の映像も、右方向を向いたものとなる。
ディスプレイ部、ビデオカメラ、および光学素子は、上述したことから、参加者が、ディスプレイ部のほぼ中央に視線を向けた場合に、その視線が、いわゆるカメラ目線となるように配置されているため、通信センタ1−3の参加者が、左方向を向いて話をすると、通信センタ1−6のディスプレイ部11−23に表示される通信センタ1−3の参加者の映像は、いわばそっぽを向いているようなものとなる。従って、この場合、視線が一致せず、臨場感が損なわれる。
そこで、ディスプレイ装置23(他のディスプレイ装置も同様)は、例えば、図11に示すように構成することができる。
即ち、図11の実施の形態では、光学素子51−23が、例えば、パン方向またはチルト方向に回転可能とされ、参加者26からの光を反射する反射面の向きを変えることができるようになされている。これにより、参加者26が動いても、ビデオカメラ13−23の画枠のほぼ中央において、参加者26の顔が撮影されるように、光学素子51−23において、参加者26からの光が反射されるようになされている。
従って、この場合、通信センタ1−3のディスプレイ部においては、参加者26が本来の位置にいなくても、図12に示すように、その画面中央に、参加者26の映像が表示される。通信センタ1−3の参加者は、参加者26の映像の方向を見て話をするので、その視線は、常にカメラ目線となり、その結果、上述したように、参加者26が本来の位置にいないことに起因して、視線が一致しなくなることを防止することができる。さらに、参加者26は、適宜、自然な動きをしながら、リラックスした状態で、会話を行うことができる。
次に、図13は、以上のように光学素子51−23が回転可能なディスプレイ装置23の電気的構成例を示している。
ビデオカメラ11−23から出力される映像(参加者26の映像)は、上述したようにして、通信センタ1−3に送信される他、A/D変換器61に供給される。A/D変換器61では、ビデオカメラ11−23からの信号がA/D変換され、これによりディジタル信号とされる。ディジタル信号とされた映像信号は、窓領域検出部62に供給される。
窓領域検出部62では、A/D変換器61からの映像から、参加者26の動きを検出するために用いる所定の窓領域が検出される。即ち、ここでは、例えば、図14に示すように、画面のほぼ中央の所定の領域(例えば、参加者26が本来の位置にいるときに、その顔が表示される領域より幾分小さい領域)が、窓領域として検出される。窓領域の信号は、動き検出部63に供給される。
動き検出部63には、窓領域検出部62から窓領域の信号が供給される他、A/D変換器61から出力される最初のフレームの映像信号も供給されるようになされている。即ち、テレビ会議を開始するのに、参加者26が本来の位置に腰掛けたときの映像(図7で説明したように、ディスプレイ部11−23、ビデオカメラ13−23、および光学素子51−23が配置されているときに、ビデオカメラ13−23で撮影される映像)についての信号、つまり、参加者26が、画面のほぼ中央に位置する映像が、A/D変換器61から動き検出部63に供給されるようになされており、動き検出部63では、その映像(以下、適宜、初期映像という)が記憶される。そして、動き検出部63は、窓領域検出部62から窓領域の信号を受信すると、初期映像を、いわゆる参照画像として、窓領域の動きベクトルが検出される。この動きベクトルは、駆動制御部64に供給され、駆動制御部64では、その動きベクトルに基づいて、駆動部65が制御される。駆動部65は、駆動制御部64の制御にしたがって、光学素子51−23を回転駆動し、これにより、光学素子51−23は、ビデオカメラ13−23において、参加者26が、画面中央で撮影されるように回転駆動する。
次に、図13の駆動部65の実現例について説明する。
駆動部65としては、例えば、ボイスコイルモータなどを採用することができる。この場合、例えば、図15(A)に示すように、4つのボイスコイルモータ71−1乃至71−4を、平板形状の光学素子51−23の左上、右上、左下、右下にそれぞれ配置し、光学素子51−23を、パン方向やチルト方向に回転させることができる。また、4つのボイスコイルモータ71−1乃至71−4を、図15(B)に示すように、平板形状の光学素子51−23の上、下、左、右にそれぞれ配置することによっても、光学素子51−23を、パン方向やチルト方向に回転させることができる。
さらに、駆動部65としては、直流モータや交流モータなどを採用することができる。この場合、例えば、図16(A)に示すように、光学素子51−23をパンまたはチルト方向に回転させるように、2つのモータ81−1または81−2をそれぞれ配置することができる。また、2つのモータ81−1または81−2は、同図(B)に示すように、その回転軸が、長方形状の光学素子51−23の2つの対角線とそれぞれ一致するように配置しても良い。
さらに、駆動部65としては、例えば、圧電素子などを採用することができる。この場合、例えば、図17に示すように、4つの圧電素子91−1乃至91−4を、平板形状の光学素子51−23の左上、右上、左下、右下にそれぞれ配置し、光学素子51−23を、パン方向やチルト方向に回転させることができる。また、図18に示すように、2つの圧電素子91−1または91−2を、平板形状の光学素子51−23の左下または右下にそれぞれ配置し、超音波モータと同様の原理によって、光学素子51−23を、パン方向やチルト方向に回転させることもできる。なお、圧電素子を利用したアクチュエータとしては、例えば、株式会社ニコン社製のNU−LPP25−1などがある。
駆動部65としては、その他、リニアモータや超音波モータなどを採用することが可能である。
次に、ディスプレイ装置23(他のディスプレイ装置も同様)は、例えば、図19に示すように構成することもできる。なお、図中、図7における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、図19の実施の形態では、ディスプレイ部11−23とビデオカメラ13−23との配置位置が、図7における場合と入れ替えられている。
従って、図19の実施の形態では、ディスプレイ部11−23において表示される通信センタ1−3の参加者の映像は、光学素子51−23で反射されて、参加者26の眼球に入射し、これにより、参加者26において、通信センタ1−3の参加者の映像が観察される。そして、参加者26が、通信センタ1−3の参加者と話をするのに、その映像の方向を見ると、参加者26において反射された外光が、光学素子51−23を透過して、ビデオカメラ13−23に入射し、これにより、参加者26が撮影される。即ち、この実施の形態においても、図7における場合と同様に、通信センタ1−3の参加者の映像が表示されているディスプレイ部11−23の中央に、等価的に配置されているビデオカメラ13−23において、その通信センタ1−3の参加者の映像を見ている参加者26が撮影される。
その結果、この場合においても、通信センタ1−3の参加者に提供される映像は、参加者26が、通信センタ1−3の参加者を見ているようなものとなり、これにより、視線が一致し、臨場感が損なわれることを防止することができる。
ところで、図19の実施の形態においても、参加者26が動くことにより、参加者どうしの視線が一致しなくなり、臨場感が損なわれることがある。そこで、図19の実施の形態では、ビデオカメラ13−23の撮影方向を変えることができるようになされており、これにより、参加者26が動いても、それを自動追尾し、ビデオカメラ13−23の画枠のほぼ中央において、参加者26の顔が撮影されるようになされている。
図20は、ビデオカメラ13−23が自動追尾を行うディスプレイ装置23の電気的構成例を示している。なお、図中、図13における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。
この実施の形態では、駆動部111は、ビデオカメラ13−23をパンまたはチルト方向に回転させる駆動機構を有しており、駆動制御部64の制御にしたがい、ビデオカメラ13−23を、その画面中央で参加者26が撮影されるように回転駆動する。従って、この場合においても、参加者26が動くことに起因して、視線が一致しなくなり、臨場感が損なわれることを防止することができる。
ところで、ディスプレイ装置23を、図7に示したような構成とする場合においては、光学素子51−23は、ディスプレイ部11−23の表示画面と同程度の大きさのものを使用する必要があり、従って、そのような大きな光学素子51−23を、図11で説明したように駆動するには、駆動部65(図13)として、パワーの大きなものが必要となり、従って、装置全体の消費電力も大となる。
そこで、ディスプレイ装置23を、図7に示したような構成とする場合においては、ビデオカメラ13−23を、例えば、図21に示すように構成することができる。なお、図中、図7における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。また、図21(A)または図21(B)は、ディスプレイ装置23を、参加者26の頭上または右方向から見たものを表している。
図21(A)の実施の形態においては、参加者26からの光は、光学素子51−23において、参加者26から見て、右方向に90度反射され、ビデオカメラ13−23に入射する。ビデオカメラ13−23では、参加者26からの光が、その光を、例えば、CCD(Charge Coupled Device)などでなる撮像素子123の受光面上に集光するためのレンズ121を透過して、ミラー122に入射する。
ミラー122は、レンズ121からの光を反射し、撮像素子123に入射、結像させる。ここで、ミラー122は、その反射方向が可変なもので、参加者26が、ディスプレイ部の中央に表示されるように、レンズ121からの光を反射する。なお、ミラー122の反射方向を変えるには、例えば、ミラー122を、図15乃至図18で説明した手法で、パンまたはチルトさせても良いし、ミラー122として、半導体チップ上に設けられた微小ミラーを高速で動かし、光を反射することで画像を構成する光学素子を用いるようにしても良い。このような光学素子としては、例えば、テキサツインスツルメント社製のDMD(ディジタルマイクロミラーデバイス)(商標)と呼ばれるものがある。
撮像素子123では、ミラー122からの光が受光、光電変換され、これにより、参加者26の映像信号が出力される。
この場合、ミラー122として、光学素子51−23よりも小型のものを用いることができるので、それを駆動するパワーは小さくて済み、また、装置全体の消費電力の増加も抑制することが可能となる。さらに、この場合、参加者26からの光を、ミラー122によって曲げることで、ビデオカメラ13−23を小型に構成することが可能となる。
図21(A)の実施の形態では、参加者26からの光を、参加者26から見て、右方向に曲げるようにしたが、その他、例えば、同図(B)に示すように、参加者26からの光を、参加者26から見て、下方向に曲げることも可能である。
以上、本発明を、テレビ会議システムに適用した場合について説明したが、本発明は、その他、例えば、テレビ電話機などの、複数人で会合を行うためのシステムに適用可能である。
なお、光学素子51−23を用いる場合、そこで光が反射されることにより、左右が逆転するので、ディスプレイ部11−23やビデオカメラ13−23では、それを考慮して走査を行う必要がある。即ち、走査方向を、左右逆にする必要がある。但し、一般に、ビデオカメラ13−23よりは、ディスプレイ部11−23の走査方向を制御する方が、容易である。
また、本実施の形態では、6人でテレビ会議を行うこととしたが、テレビ会議を行う人数は、特に限定されるものではない。なお、N人でテレビ会議を行う場合、図4で説明したディスプレイ装置の配置関係は、正N角形を用いて考える必要がある(但し、2人でテレビ会議を行う場合は、ディスプレイ装置は、参加者と対向する位置に配置される)。
さらに、本実施の形態では、各通信センタにおいて、テレビ会議の参加人数−1だけのディスプレイ装置を用いることとしたが、各通信センタに設けるディスプレイ装置は、従来と同様に1台であってもよい。
1−1乃至1−6 通信センタ, 2 ネットワーク, 11−21乃至11−25 ディスプレイ部, 12−21乃至12−25 スピーカ部, 13−21乃至13−25 ビデオカメラ, 14−21乃至14−25 マイクロホン, 21乃至25 ディスプレイ装置, 32−21乃至32−25,35−21乃至35−25 圧縮符号化部, 37 送受信部, 40−21乃至40−25,42−21乃至42−25 復号部, 51−23 光学素子, 61 A/D変換器, 62 窓領域検出部, 63 動き検出部, 64 駆動制御部, 65 駆動部, 71−1乃至71−4 ボイスコイルモータ, 81−1,81−2 モータ, 91−1乃至91−4 圧電素子, 111 駆動部, 121 レンズ, 122 ミラー, 123 撮像素子
Claims (3)
- 他の通信装置と接続され、各通信装置間で、ユーザの映像のやりとりを行う通信システムにおける通信装置であって、
前記他の通信装置から送信されてくる映像を表示する表示手段と、
前記ユーザを撮影する撮影手段と、
前記撮影手段が出力するユーザの映像を、前記他の通信装置に送信するとともに、前記他の通信装置から送信されている映像を受信し、前記表示手段に供給する送受信手段と、
少なくとも一部の光を透過し、残りの光を反射する光学系と、
前記光学系の反射した光を反射するミラーと、
前記ミラーを駆動することにより、前記ユーザからの光を反射する反射面の向きを変える駆動手段と、
前記撮影手段が出力するユーザの映像に基づいて、前記ユーザの動きを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出されるユーザの動きに基づき、前記ユーザの映像が、前記他の通信装置における前記表示手段において、所定の位置に表示されるように、前記駆動手段を制御する制御手段と
を備え、
前記表示手段が表示する映像が、前記光学系を透過して、前記ユーザに提供されるとともに、前記ユーザからの光が、前記光学系およびミラーで反射されて、前記撮影手段に入射するように、前記表示手段、撮影手段、光学系、およびミラーが配置されている
ことを特徴とする通信装置。 - 前記表示手段、撮影手段、および光学系を、前記他の通信装置が設けられている数と同一の数だけ備え、
前記表示手段は、対応する前記他の通信装置からの映像を表示し、
前記撮影手段が出力する前記ユーザの映像は、対応する前記他の通信装置に送信される
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。 - 複数の通信装置を接続し、各通信装置間で、ユーザの映像のやりとりを行う通信システムであって、
前記複数の通信装置のそれぞれは、
他の前記通信装置から送信されてくる映像を表示する表示手段と、
前記ユーザを撮影する撮影手段と、
前記撮影手段が出力するユーザの映像を、他の前記通信装置に送信するとともに、他の前記通信装置から送信されている映像を受信し、前記表示手段に供給する送受信手段と、
少なくとも一部の光を透過し、残りの光を反射する光学系と、
前記光学系の反射した光を反射するミラーと、
前記ミラーを駆動することにより、前記ユーザからの光を反射する反射面の向きを変える駆動手段と、
前記撮影手段が出力するユーザの映像に基づいて、前記ユーザの動きを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出されるユーザの動きに基づき、前記ユーザの映像が、前記他の通信装置における前記表示手段において、所定の位置に表示されるように、前記駆動手段を制御する制御手段と
を備え、
前記表示手段が表示する映像が、前記光学系を透過して、前記ユーザに提供されるとともに、前記ユーザからの光が、前記光学系およびミラーで反射されて、前記撮影手段に入射するように、前記表示手段、撮影手段、光学系、およびミラーが配置されている
ことを特徴とする通信システム。
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JP2013110630A (ja) * | 2011-11-22 | 2013-06-06 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 会話映像表示システム |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091013 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091217 |