JP2007028492A - 電力線搬送通信システム、通信方法、通信装置 - Google Patents

電力線搬送通信システム、通信方法、通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の通信装置による電力線搬送通信を共存させる。
【解決手段】電力線搬送通信システム1では、各モデムが、商用電源のゼロクロス点に基づいて生成される基準タイミングを取得し、この基準タイミングによって設定される基準区間の中で、基準タイミングを境にした前区間(区間A)で1組のベストエフォート型モデムが通信を行い、基準タイミングを境にした後区間(区間B)を時分割によって設定した2つの区間で2組の帯域保証型モデムがそれぞれ通信を行う。
【選択図】図10

Description

この発明は、宅内の通信装置がその宅内の電力線を利用して、宅内の他の通信装置または宅外の通信装置と通信を行う電力線搬送通信技術に関する。
電力線(一般に電灯線とも称する)を利用して通信を行う電力線搬送通信は150kHzから450kHzを利用するものと、2MHzから30MHzを利用するものがあり、日本では前者の周波数帯を利用する装置のみ認可されている。近年、後者の周波数帯を利用する装置が米国において認可され、日本においても現在認可に向けて利用条件の検討が行われている。後者の周波数帯を利用する通信装置は高速伝送が可能であることから、様々な用途が提案されており、今後普及が進むことが予想される。
なお、電力線搬送通信について開示されている特許文献として、たとえば以下のものを挙げることができる。
特開2001−197146号公報 特開2001−268045号公報 特開2002−077099号公報 特開2002−368831号公報
ところで、電力線を利用する通信装置には様々な方式が存在する。例えば、変調方式としてはASK(Amplitude Shift Keying)、FSK(Frequency Shift Keying)、PSK(Phase Shift Keying)などがあり、伝送方式としては単一キャリア方式、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式があり、またスペクトラム拡散方式といった方式も利用されている。これらの仕様が異なると互いに通信することができない。同じOFDM方式であっても、占有帯域幅、サブキャリア間隔、サブキャリアの変調方式、同期信号、符号方式、アクセス制御方式、データフォーマットなどの仕様のうちどれか1つでも異なると互いに通信することができない。
このように、電力線搬送通信では、互いに通信することのできない異なる方式の装置が同じ家庭に存在すると、両者の送信信号が衝突を起こし通信不良が発生する。最悪の場合には双方とも全く通信することができない状況が発生する。今後電力線搬送通信システムが普及したときには、通信装置間の共存問題が顕著となることが予想される。
ここで、通信方式が異なる通信装置を同一ネットワークで共存させるための従来の無線通信技術として以下の(1)〜(3)を、現状そのままでは電力線搬送通信に適用することが難しい理由について、以下順に説明する。
(1)キャリアセンスを用いた共存
(2)周波数分割による共存
(3)時分割による共存
(1)キャリアセンスを用いた共存
キャリアセンスを用いた通信では、各通信装置は、送信前に伝送路を観測して受信電力レベルから他の通信装置が送信中でないことを確認した後にデータを送信する。
しかしながら、電力線搬送通信システムにおいて、各通信装置は、家電機器が発生する雑音、アマチュア無線や短波放送の信号を周波数的にあるいは時間的に避けて通信するよう仕組まれ、非常に小さなSN比の環境で通信を行っている。さらに電力線は分岐が多数ある上、インピーダンスの整合がとれない伝送路であり、受信点における周波数特性は複雑な特性となっている。
したがって、受信信号レベルのような単純なキャリアセンスでは方式の異なる通信装置の有無の判別が困難である。なお、無線LAN(IEEE802.11)ではキャリアセンスの精度を向上するために互いのプリアンブルを検出する方法も採用しているが、方式の異なる装置間では利用できない。
(2)周波数分割による共存
周波数分割による共存とは、各通信装置が利用する周波数帯を違えることで、各通信装置の送信信号の衝突を回避し、互いに干渉せず共存させる方法である。
図1に、電力線搬送通信における宅内のシステム構成を示す。
図1において、分電盤10からは複数の電灯線が配線されていて、各電灯線にはコンセントや照明装置を初めとする様々な家電製品が接続されている。図1では、分電盤10からは電灯線11、12が取り出されている。電灯線11には通信装置13,14,17が接続されている。また、電灯線12には通信装置15,16,18が接続されている。図1に示すシステムにおいて、通信装置13,14は同じ通信方式の装置であり、通信装置15,16、そして通信装置17,18は、それぞれ別々の通信方式を採用する装置である。かかる場合、通信装置13と通信装置14の間、通信装置15と通信装置16の間、通信装置17と通信装置18の間は互いに通信可能であるが、通信方式の異なる組合せ、例えば通信装置13と通信装置15の間、通信装置15と通信装置17の間では通信することができない。このような通信方式が異なる通信装置が複数存在する状況では、電灯線上の送信信号の衝突が生じる可能性がある。
図1に示した、宅内の電力線搬送通信システムにおいて、周波数分割による共存方法を適用した場合には、たとえば図2に示すように、通信装置13と通信装置14が利用する周波数と、通信装置15と通信装置16が利用する周波数と、通信装置17と通信装置18が利用する周波数とがそれぞれ重ならないように、通信帯域が割り当てられる。
各通信帯域から十分離れた周波数では送信電力が40〜50dB程度低減されるが、近接する周波数帯同士では、各通信装置が送信する信号の帯域外漏洩を十分に低減することができないため、図3に例示するように、バンドギャップを設けることで互いの干渉を低減させるようにするのが一般的である。
しかしながら、電力線搬送通信における信号減衰は50dBあるいはそれ以上であることが多いために、帯域外漏洩信号であるのか、減衰信号であるのかを区別することができず、実際には通信装置間の送信信号の干渉を防止できない。
この点について、図4に示す宅内の電力線搬送通信システムを参照して、具体的に説明する。
図4に示す電力線搬送通信システムでは、通信装置13と通信装置15が同じコンセントあるいは非常に近い場所に設置されている。
図4において、分電盤10から電灯線11,12が引き出されている。電灯線11には通信装置13,14,15が接続されている。通信装置13と15は同じコンセント19に接続されている。一方、電灯線12には通信装置16が接続されている。通信装置15と通信装置16は分電盤を介して通信を行っているために伝送距離が長く、かつ、多くの分岐を通過しているために、信号の減衰が大きい。また、通信装置13は通信装置15の近くに存在するために、通信装置13からの送信信号が通信装置15によって非常に強く受信される。
このとき、通信装置15が受信する、通信装置13からの信号と、通信装置16からの信号の受信電力レベルを図5に示す。図5に示すように、通信装置16からの信号の減衰が大きいため、その信号の通信装置15における受信レベルは、通信装置13の送信信号の帯域外漏洩電力レベルとほぼ同じとなって、通信装置15が通信装置16からの信号を正しく受信することが難しい状態となる。
対策として、帯域外漏洩電力をさらに低減させるフィルタを設けることも考えられるが、通信装置の組合せに応じて通信周波数が変更され、伝送速度に応じて通信帯域幅を変える場合があるため、個々の通信ごとに周波数、帯域幅を可変としたバンドパスフィルタが必要となって現実的でない。
(3)時分割による共存
時分割による共存とは、各通信装置が信号を送信するタイミングを異ならせることで互いに共存できるようにする方法である。図1に示した電力線搬送通信システムにおいて、時分割による共存方法では、たとえば図6に示すように、各通信装置13〜18による送信信号が時間的に重ならないようにする。
時分割による共存の方法では、各通信装置は自分自身が送信しないときには出力をほぼ完全に停止させることが可能であり、互いの信号による干渉はほとんど生じないが、実際には各通信装置間を調停するためのアクセス制御装置が必要となり、これを短期間ですべての家庭内に実装することは難しいという課題がある。
この点について、図7に示す電力線搬送通信システムを参照して説明する。
図7に示す電力線搬送通信システムは、アクセス制御装置20が付加された点のみ、図1に示したシステムと異なる。すなわち、図1のシステム同様、通信装置13と通信装置14の間、通信装置15と通信装置16の間、通信装置17と通信装置18の間は互いに通信可能であるが、通信方式の異なる組合せ、例えば通信装置13と通信装置15の間、通信装置15と通信装置17の間では通信することができない。
図7において、アクセス制御装置20は各通信装置がどのタイミングで送信するかを指示する装置で、時分割で各通信装置を共存させるための調停機能を有する装置である。仮に、すべての通信装置13〜18が同一の通信方式を採用している場合には、このアクセス制御機能は、通信装置13〜18のうち1台(親機)に組み込むことも可能であるが、異なる方式の通信装置同士を時分割で共存させるためには、図7に示したように、アクセス制御装置20は各通信装置から独立してネットワーク上に設ける。そして、このアクセス制御装置20は、複数の通信方式に対応したうえで、各通信装置からの送信要求を調停し、各通信装置に送信タイミングを指示する必要があるので、かなり複雑な構成とならざるを得ない。
すなわち、時分割による共存方法は、周波数分割による共存方法と比較して、原理的に実現不可能ではないが、上述したアクセス制御装置を各家庭に実装しなければならず、実現に時間がかかる。
以上説明したように、従来の電力線搬送通信システムにおいては、通信方式が異なる複数の通信装置を同一ネットワーク内で共存させることが困難であることが課題である。
なお、上記特許文献1〜3は、同一の通信方式において、低速の通信装置と高速の通信装置を周波数分割で共存させる電力線搬送通信システムについて開示しているが、この技術では上記課題を解決することができない。また、上記特許文献4には、上記アクセス制御装置に相当する管理プロセッサによって、通信方式が異なる複数の通信装置を時分割制御する方法について開示しているが、その具体的な実現方法、たとえば時分割を行うための基準タイミングの生成方法について開示されていない。
上述した課題は、共存できない通信装置がそれぞれ帯域保証型通信を行うときに、一層顕著になる。帯域保証型通信とは、一定の伝送速度を維持することが必要な通信である。
図8に、宅内に配設された通信装置が、TV(Television)やPC(Personal Computer)などに内蔵され、電灯線を介して通信を行う通信装置による通信例を模式的に表す。図8において、たとえばビデオサーバ(Video Server)からTVに対する画像データの伝送(COM1)、オーディオサーバ(Audio Server)からオーディオ機器(Audio)に対する音声データの伝送(COM2)などのリアルタイム伝送などが、帯域保証型通信に相当する。
コンテンツのダウンロードなど一定の伝送速度を維持する必要のないベストエフォート型通信とは異なり、帯域保証型通信では、帯域保証型通信を行う複数の通信装置により送出された信号が電灯線上で衝突すると、データ再送などのリカバリー方法をとることができない。この信号の衝突は、図8では、たとえばTVにおける画像の乱れとしてユーザに視認されてしまう。
また、以上の説明では、宅内の同一ネットワーク内の共存について言及してきたが、隣接する家屋でそれぞれ行われる通信についても、通信装置の共存が問題となる場合がある。
図9は、隣接する2つの家屋でそれぞれ行われる電力線搬送通信システムのシステム構成を示す図である。
図9において、家屋107,108には、それぞれ分電盤102,104が取り付けられる。この分電盤102,104は、それぞれ低圧配電線101,103を介して、共通の宅外変圧器100に接続される。宅外変圧器100は、他の宅外変圧器105とともに、中圧配電線106を介して、図示しない発電所から給電を受ける。家屋107では、通信装置21_1,21_2間で電力線搬送通信が行われ、家屋108では、通信装置22_1,22_2間で電力線搬送通信が行われる。
なお、実際には、図9に例示した図と異なり、1つの宅外変圧器100から2軒の家屋だけでなく、通常数軒〜10数軒の家屋に低圧配電線を用いて商用電源が供給される。
図9において、家屋107,108の各家屋内で行われる電力線搬送通信による送出信号は、低圧配電線101,103、分電盤102,104、電力計(図示しない)などによって減衰されるため、たとえば家屋107内の通信装置21_1が送出した信号が家屋108内の電力線搬送通信システムに影響を及ぼす場合は少ないと考えられるが、集合住宅のように近接した家屋間では、1つの住宅内の通信装置からの信号が他の住宅内に漏洩し、その信号を他の住宅内の通信装置が送出する信号と衝突する場合があり得る。
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、複数の通信装置による通信を共存させた電力線搬送通信システム、通信方法、並びに、そのための通信装置を提供することにある。
上記課題を克服するために、本発明の第1の観点は、宅内の電力線を利用して複数の通信装置間の通信を行う電力線搬送通信システムであって、
各通信装置は、
前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得するタイミング取得部と、
前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定する区間設定部と、を備え、
伝送速度を保証すべき1または複数の通信装置は、前記基準区間の中で、前記基準タイミングを境にして前または後のいずれか一方の、それぞれ異なる通信区間において通信を行う。
なお、基準区間は、基準タイミングを基準にして設定される、一定の通信期間の単位であって、必ずしも基準タイミングの間隔と同一である必要はない。基準区間内に1または複数の基準タイミングが存在してもよい。
上記課題を克服するために、本発明の第2の観点は、宅内の電力線を利用して複数の通信装置間の通信を行う電力線搬送通信システムにおける通信方法であって、
各通信装置が、前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得し、
各通信装置が、前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定し、
前記複数の通信装置の中で、伝送速度を保証すべき1つの通信装置が、前記基準区間の中で、前記基準タイミングの直後の通信区間において通信を行い、
前記複数の通信装置の中で、伝送速度を保証すべき他の通信装置が、前記基準区間の複数の通信区間の区間開始タイミングを境にして、前記電力線から受信した信号電力の変化を検出し、
伝送速度を保証すべき前記他の通信装置が、前記基準区間の複数の通信区間の中から、対応する区間開始タイミングを境にした信号電力の変化を検出しない通信区間を選択し、その通信区間において通信を行う。
上記課題を克服するために、本発明の第3の観点は、宅内の電力線に接続され、当該電力線を利用し、伝送速度を保証すべき通信を行う通信装置であって、
前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得するタイミング取得部と、
前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定する区間設定部と、
自己の通信が前記基準タイミングから開始されるか、または、前記基準タイミングで終了するように、前記基準区間の中から自己の通信区間を設定する第1通信設定部と、
を備える。
上記課題を克服するために、本発明の第4の観点は、同一の宅外変圧器から複数の宅内に配設された電力線を利用し、各宅内の通信装置間で通信を行う電力線搬送通信システムであって、
前記複数の宅内の各通信装置は、
前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得するタイミング取得部と、
前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定する区間設定部と、を備え、
前記複数の宅内の通信装置の中で、前記基準区間の中で、前記基準タイミングを境にして前または後のいずれか一方の、それぞれ異なる通信区間において通信を行う。
上記課題を克服するために、本発明の第5の観点は、同一の宅外変圧器から複数の宅内に配設された電力線を利用し、各宅内の通信装置間で通信を行う電力線搬送通信システムにおける通信方法であって、
各通信装置が、前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得し、
各通信装置が、前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定し、
伝送速度を保証すべき1つの通信装置が、前記基準区間の中で、前記基準タイミングの直後の通信区間において通信を行い、
伝送速度を保証すべき他の通信装置が、前記基準区間の複数の通信区間の区間開始タイミングを境にして、前記電力線から受信した信号電力の変化を検出し、
伝送速度を保証すべき前記他の通信装置が、前記基準区間の複数の通信区間の中から、対応する区間開始タイミングを境にした信号電力の変化を検出しない通信区間を選択し、その通信区間において通信を行う。
上記課題を克服するために、本発明の第6の観点は、宅内の電力線のみを利用して通信装置間で通信を行う第1システムと、前記宅内の通信装置が宅内の電力線を利用して宅外の通信装置と通信を行う第2システムと、を含む電力線搬送通信システムであって、
前記第1システム内の通信装置は、
前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得するタイミング取得部と、
前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定する区間設定部と、
前記基準区間のいずれかの通信区間において、予め割り当てられた第1周波数帯域にて通信を行うように、自己の通信区間を設定する第4通信設定部と、
前記自己の通信区間内において、前記電力線から受信した信号電力の変化を検出することで、前記第2システムによる通信を検出する通信検出部と、
前記第2システムによる通信を検出しないことを条件として、自己の通信の周波数帯域を、前記第1周波数帯域に加えて、前記第2システムに予め割り当てられた第2周波数帯域まで拡張する帯域設定部と、を備える。
上記課題を克服するために、本発明の第7の観点は、宅内の電力線のみを利用して通信装置間で通信を行う第1システムと、前記宅内の通信装置が宅内の電力線を利用して宅外の通信装置と通信を行う第2システムと、を含む電力線搬送通信システムにおける通信方法であって、
前記第1システム内の通信装置は、
前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得し、
前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定し、
前記基準区間のいずれかの通信区間において、予め割り当てられた第1周波数帯域にて通信を行うように、自己の通信区間を設定し、
前記自己の通信区間内において、前記電力線から受信した信号電力の変化を検出することで、前記第2システムによる通信を検出し、
前記第2システムによる通信を検出しないことを条件として、自己の通信の周波数帯域を、前記第1周波数帯域に加えて、前記第2システムに予め割り当てられた第2周波数帯域まで拡張する。
上記課題を克服するために、本発明の第8の観点は、宅内の電力線のみを利用して通信を行う通信装置であって、
前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得するタイミング取得部と、
前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定する区間設定部と、
前記基準区間のいずれかの通信区間において、予め割り当てられた第1周波数帯域にて通信を行うように、自己の通信区間を設定する第4通信設定部と、
前記自己の通信区間内において、前記電力線から受信した信号電力の変化を検出することで、宅外の他の通信装置にアクセスする他の通信を検出する通信検出部と、
前記他の通信を検出しないことを条件として、自己の通信の周波数帯域を、前記第1周波数帯域に加えて、前記他の通信に予め割り当てられた第2周波数帯域まで拡張する帯域設定部と、
を備える。
本発明によれば、複数の通信装置が電力線搬送通信を行う場合に、各通信装置による通信を共存させることができる。
以下、本発明のいくつかの実施形態を添付図面に関連付けて説明する。
《第1の実施形態》
本実施形態に係る電力線搬送通信システムには、宅内の電灯線に本発明の通信装置の一実施形態としてのモデムが複数接続される。そして、モデムによる送信信号が電灯線上で衝突を起こさないようにするため、モデムの送信区間が時分割によって設定される。
この時分割による送信区間の設定のため、各モデムは、その時分割処理を行うための基準タイミングを電灯線における商用電源電圧に基づいて生成するか、若しくは、その基準タイミングが通知されるか、または、その基準タイミングを検出することによって基準タイミングを取得する。
なお、以下の説明においては、「区間」は「期間」と同義で用いられる。
[システム構成]
先ず、本発明の電力線搬送通信システムの一実施形態に係る構成について説明する。
図10は、宅内に実装された電力線搬送通信システム1のシステム構成を示す。
図10において、分電盤10からは複数の電灯線が配線されていて、各電灯線にはコンセントや照明装置を初めとする様々な家電製品が接続されている。図10では、分電盤10からは電灯線11、12が取り出されている。電灯線11にはモデム30_1〜30_3が接続されている。また、電灯線12にはモデム30_4〜30_6が接続されている。
一般に、宅内における電力線搬送通信では、通信種別として、「帯域保証型通信」と「ベストエフォート型通信」の2種類の通信が行われる。
「帯域保証型通信」とは、一定の伝送速度を維持することが必要な通信、すなわち、伝送速度を保証すべき通信であり、たとえばTVセットに対する画像データの伝送、音楽伝送速度のリアルタイム伝送などがこれに相当する。
「ベストエフォート型通信」とは、一定の伝送速度を維持する必要のない通信、すなわち、伝送速度を保証しなくてもよい通信であり、たとえば電子メールやウェブ情報のダウンロード、コンテンツのダウンロードなどリアルタイム性を必要としない通信が含まれる。ベストエフォート型通信は限られた帯域を分かち合って通信を行う方式であるため、ベストエフォート型通信を行うモデムが多い場合には通信の実効速度が低下するが、通信の衝突に対しては、データ再送を行う等によって許容できる場合が多い。
なお、帯域保証型通信またはベストエフォート型通信の一方だけを行うモデム、その両方を行うモデムなど様々存在するため、以下の説明では、「帯域保証型モデム」、「ベストエフォート型モデム」と表記する。したがって、単一のモデムであっても、「帯域保証型モデム」として機能する場合もあれば、「ベストエフォート型モデム」として機能する場合もあり得る。
図10では、モデム30_1〜30_4が帯域保証型モデムであり、モデム30_1〜30_2間で通信を行い、モデム30_3〜30_4間で通信を行う。また、モデム30_5,30_6がベストエフォート型モデムであり、通信を行う。
このように、図10に示す電力線搬送通信システム1は、複数組のモデム間で帯域保証型通信が行われるシステムの一例である。
一般に、帯域保証型モデムは、「制御モデム(制御装置)」または「被制御モデム(被制御装置)」に大別される。制御モデムは、いわゆる親機であり、子機との帯域保証型通信において主導的に動作する。被制御モデムは、いわゆる子機であり、親機との帯域保証型通信において受動的に動作する。帯域保証型モデムでは、通信状況に応じて、自身が制御モデム/被制御モデムのいずれにもなることができる場合がある。
本実施形態において、制御モデムは、電灯線における商用電源電圧に基づいて基準タイミングを生成し、被制御モデムは、基準タイミングを制御モデムから通知されるか、または、制御モデムが生成した基準タイミングを検出する。
電力線搬送通信システム1では、複数の帯域保証型モデム30_1〜30_4とベストエフォート型モデム30_5,30_6による通信を共存させるために、商用電源電圧に基づく基準タイミングを境にして、前区間をベストエフォート型通信、後区間を帯域保証型通信とする、一定間隔の基準区間が各モデム内で設定される。そして、後区間は、帯域保証型通信を行うモデムの数に応じて時分割され、分割された通信区間ごとに異なる帯域保証型通信が行われる。これにより、宅内における電力線搬送通信システムにおいて、複数の帯域保証型通信とベストエフォート型通信とを共存させるようにする。
[モデムの構成]
次に、図10に示した電力線搬送通信システム1の各モデム30_1〜30_6の構成について説明する。
図11は、本発明の一実施形態に係るモデム30の構成を示すブロック図である。なお、モデム30_1〜30_6は、図11に示すモデム30と同一の構成を有している。
図11において、上位層から受けとる送信データは、MAC(Media Access Control)層処理部31に入力され、PHY層送信処理部32、D/A変換器33、増幅器34、フィルタ35を介して、送受信切換部36に入力される。送受信切換部36は、MAC層処理部31から供給される送信指示信号Csに応じて送信信号を通過させ、カプラ37を経て電灯線に出力する。その際、送信信号は、PHY層送信処理部32にてフレーム化(フレーム信号)される。
一方、カプラ37を介して受信した信号は、MAC層処理部31から送信指示信号Csが送出されていないときに送受信切換部36を通過し、フィルタ38、増幅器39、A/D変換器40、PHY(Physical sublayer)層受信処理部41を介してMAC層処理部31に入力され、正しく受信されたデータが上位層に出力される。
カプラ42は、電灯線上の信号から商用電源電圧を抽出するフィルタを含む。電力線搬送通信システム1では、商用電源電圧に信号を重畳させて通信を行うため、カプラ42では、その信号を除去して商用電源電圧の信号S42を抽出する。
タイミング生成部43は、カプラ42によって抽出された交流の信号S42のゼロクロス点のタイミングをとることで基準タイミングを自らとるか、若しくは、基準タイミングが通知されるか、または、基準タイミングを検出することによって、基準タイミングを取得し、基準タイミング信号TGrefを生成するが、この基準タイミングの取得方法については後述する。
タイミング生成部43は、基準タイミングに基づいて一定間隔の基準区間を設定し、その基準区間内に自己の送信区間を設定する。そして、設定した送信区間に従って、送信タイミング信号TGsdを生成してMAC層処理部31に供給する。
なお、タイミング生成部43の構成の詳細、基準区間の設定方法、送信区間の設定方法については後述する。
MAC層処理部31では、タイミング生成部43からの送信タイミング信号TGsdに基づいて、送信指示信号Csによって送受信切換部36を制御する。これによって、タイミング生成部43が設定した送信区間に、送信信号が送出される。
なお、図11に示したモデム30の構成は、異なる構成とすることもできる。たとえばカプラ42およびタイミング生成部43を外付けとする構成をとり得る。一般に、モデム内の送受信回路は1チップで実装されることが多いが、かかる外付け構成とすることで、従来のモデムをモデム30の構成に容易に改変することができる。
[基準タイミングの取得方法]
次に、モデム30のタイミング生成部43で行われる、基準タイミングの取得方法について、図12〜14に関連付けて説明する。
基準タイミング信号TGrefは、前述したように、複数のモデムが送信するデータが電灯線上で互いに衝突しないように、適切に送信タイミングの時分割設定を行うための信号である。この時分割設定を行うためには、すべてのモデムで共通の基準タイミングをとることが前提となる。
実施形態に係る電力線搬送通信システム1では、各モデムが、(1)自ら基準タイミングを生成するか、(2)基準タイミングを通知されるか、または、(3)基準タイミングを検出することによって基準タイミングを取得し、基準タイミング信号TGrefを生成する。
以下、上記(1)〜(3)の基準タイミング取得方法について、順に説明する。
(1)基準タイミングの生成
本実施形態に係る電力線搬送通信システム1における帯域保証型モデムの中で、制御モデムは、商用電源電圧の交流周期を利用して、基準タイミング信号TGrefを生成する。
日本、米国の商用電源では、通常50Hz〜60Hzの周波数の単相三線式の交流電圧が使用される。また、その他の地域の多くでは三相交流式が使用される。
本実施形態において、基準タイミング信号TGrefは、商用電源電圧のゼロクロスのタイミング(ゼロクロス点)に同期させて生成されるが、商用電源の周期に同期していれば、ゼロクロスのタイミング間をどのように分割して基準タイミングをとるか、または、ゼロクロスのタイミングに対して時間オフセットをさせて基準タイミングをとるか否か等については、様々なバリエーションが考えられる。
ゼロクロスのタイミング間を分割することも含めたバリエーションとして、商用電源が単相三線式の交流電圧の場合には、基準タイミングは、位相角180度のn/m倍(m,n:整数)でとることができ、三相交流式の交流電圧の場合には、基準タイミングは、位相角60度のn/m倍(m,n:整数)でとることができる。
すなわち、単相三線式では、180度ごとにゼロクロス点が発生するため、先ず、このゼロクロス点のタイミングを検出し、そのタイミングを分割または選択することで、180度のn/m倍の基準タイミングをとる。三相交流式では、三相が60度ごとにゼロクロスするため、先ず、このゼロクロス点のタイミングを検出し、そのタイミングを分割または選択することで、60度のn/m倍の基準タイミングをとる。
上述した基準タイミングのとり方のいくつかの例について、具体的な波形に基づいて説明する。
図12は、様々な商用電源電圧に対する基準タイミングの位置を示す。図12において、(a)は単相三線式においてm=1,n=2とした場合(360度間隔)、(b)は単相三線式においてm=2,n=3とした場合(270度間隔)、(c)は三相交流式においてm=1,n=3とした場合(180度間隔)、(d)は三相交流式においてm=2,n=8とした場合(240度間隔)、をそれぞれ示し、基準タイミングが矢印によって表示されている。
図12(a)では、単相三線式の商用電源電圧の360度間隔のゼロクロスのタイミングに同期させて、基準タイミングをとっている。図12(b)では、単相三線式の商用電源電圧の540度間隔のゼロクロスのタイミングをとり、そのタイミング間を分割して270度間隔の基準タイミングをとっている。
図12(c)では、三相交流式の商用電源電圧のうち、任意の一相(図ではA相)の180度間隔のゼロクロスのタイミングに同期させて、基準タイミングをとっている。図12(d)では、三相交流式において、60度×4(=240度)で基準タイミングをとっている。
このようにして基準タイミングをとり、この基準タイミングに応じたクロック信号が基準タイミング信号TGrefとして生成される。
なお、上記m,nは、たとえば電力線搬送通信システム1で使用される通信の伝送速度を考慮し、通信パケットが収容できるような適切な基準タイミングの間隔がとれるように設定することができる。
(2)基準タイミングの被通知
本実施形態に係る電力線搬送通信システム1における帯域保証型モデムの中で被制御モデムは、制御モデムから定期的に基準タイミングを通知されることによって、基準タイミングを取得することもできる。
(3)基準タイミングの検出
本実施形態に係る電力線搬送通信システム1における帯域保証型モデムの中で、被制御モデム、および、ベストエフォート型モデムは、基準タイミングを検出することによって、基準タイミング信号TGrefを生成する。したがって、これらのモデムが基準タイミングを検出するためには、通信を開始するに際し、その時点において既に制御モデムとしての帯域保証型モデムが通信を行っていることが前提となる。
上述したように、制御モデムとしての帯域保証型モデムが、ゼロクロスが起こる任意のタイミングで基準タイミングをとる、または、ゼロクロスが起こるタイミング間を分割して基準タイミングとすると、被制御モデムなどのその他のモデムは、電力線搬送通信システム1に新たに接続された(通信を開始した)場合に、商用電源電圧を観測するだけでは基準タイミングをとることができない場合がある。基準タイミングが、単相三線式の場合には180度間隔、三相交流の場合には60度間隔であれば、基準タイミングは商用電源電圧から一意に決定されるが、たとえば三相交流式の商用電源に基準タイミングを180度間隔とした場合、電灯線に新たに接続されたモデムは、位相角60度ごとに生じるどのゼロクロスのタイミングが基準タイミングであるのか特定することができないからである。
そこで、被制御モデムおよびベストエフォート型モデムは、制御モデムが基準タイミングの前後の通信区間で送出する信号を観測することによって、基準タイミングを特定する。
以下、基準タイミングの検出方法について、具体例に基づいて説明する。
図13は、基準タイミングの検出方法について説明するための図であって、(a)は単相三線式における商用電源の波形、(b)はモデムが受信した信号の電力レベル(受信レベル)、を示す。
図13(a)では、基準タイミング候補として、たとえば位相角0度、180度、360度、540度に対応する基準タイミング候補RC1〜RC4が想定され、この中から基準タイミングが特定(検出)される。
本実施形態に係る電力線搬送通信システム1では、基準タイミングの後に制御モデムが送信を行うため、基準タイミングの直後には、電灯線にはデータ送信開始に伴う大きな信号電力の変化が観測される。したがって、この信号電力の変化を検出することで、基準タイミングを検出することができる。
ただし、データ送信が必ず基準タイミング直後に行われる保証はないので、検出を一定の時間または複数回行って、上記4個の基準タイミング候補RC1〜RC4のうち尤もらしいタイミングを基準タイミングとして特定するようにして、検出精度を高める必要がある。
図14は、基準タイミングの検出を行うためのフローチャートである。
図14に示すフローチャートは、タイミング生成部43が、各基準タイミング候補に対応した複数のカウンタC(i)(i:1〜N、図13に示す例ではN=3)を備えることを前提としている。
ステップST3〜ST6は、各基準タイミング候補の前後に受信した信号の電力変化(信号電力が所定の閾値を越えることの検出)に基づいて、基準タイミング候補を境にしたデータの送信が開始されたと判断した場合に、対応するカウンタC(i)(i=1〜N)をインクリメントする処理である。
ステップST3〜ST6の処理が1回終了するごとに、所定の時間が経過したか否かが判断され(ステップST2)、所定の時間が経過すると、ステップST3〜ST6の処理は行わない。そして、カウンタC(i)(i=1〜N)のうちカウント値が最大のもの(max{C(i)})を特定し、その最大のカウント値が所定の閾値CTHより大きいことを条件として(ステップST8)、対応する基準タイミング候補を基準タイミングとして決定する(ステップST9)。これにより、最も多くデータ送信が検出されたタイミングが基準タイミングとして検出される。
たとえば、図13(b)に示した例では、時刻t1〜t4の直後にデータ送信が行われたと判断し、このデータ送信の回数を検出することで、基準タイミング候補RC2が基準タイミングとして決定される。
なお、ステップST8で、算出された最大のカウント値を閾値CTHと比較するのは、ステップST2で規定される時間によってカウント値が最大100程度の大きな値が期待されているにも関わらず、算出された最大のカウント値がたとえば1〜10程度の小さな値である場合には、この最大のカウント値をもって基準タイミングを特定することは適切でないからである。
なお、信号電力の変化を検出するのではなく、逆に、上記複数のカウンタC(i)が信号電力の変化がないことを検出してカウントし、最後に最もカウント値が小さいカウンタに対応する基準タイミング候補を基準タイミングとして決定することもできる。
また、データ送信が全く行われていない場合には基準タイミングを特定することは不可能であるが、帯域保証型モデムの場合にはビーコン信号が定期的に送信されていることがあり、データ送信が行われていないときでも、このビーコン信号のタイミングを利用して基準タイミングを決定することもできる。
三相交流式の商用電源の場合には、三相の信号が60度ごとにゼロクロスするため、たとえば位相角0度、60度、120度、…、660度の12点の基準タイミング候補を想定することができる。この場合には、12個のカウンタが必要となる。
また、基準タイミングが、商用電源のゼロクロス点のタイミングが分割されて生成された場合(単相三線式であれば、180度のn/m倍であってn<mの場合)には、基準タイミングはゼロクロス点と一致しないので、受信した信号電力の定期的な変化を観測することで基準タイミング候補を想定し、統計処理することによって基準タイミングを特定する。
[タイミング生成部43の構成]
次に、上述した[基準タイミングの取得方法]を実行するためのタイミング生成部43の構成について、図11に示したモデム30のブロック図を参照して説明する。
なお、基準タイミング生成部433は、本発明のタイミング取得部の一実施形態である。
送信タイミング生成部434は、本発明の区間設定部、第1電力検出部、第1通信設定部、第2通信設定部の一実施形態である。
図11に示すように、タイミング生成部43は、基準タイミング候補生成部431、受信電力計測部432、基準タイミング生成部433、送信タイミング生成部434を含んで構成される。
基準タイミング候補生成部431は、カプラ42の出力S42に基づいて、商用電源のゼロクロス点に同期した基準タイミング候補(タイミング信号TGrc)を生成して受信電力計測部432へ送出する。
受信電力計測部432は、基準タイミング候補(N個)を示すタイミング信号TGrcに応じた複数のカウンタC(i)(i=1〜N)を備えている。受信電力計測部432では、所定の期間、PHY層受信処理部41から供給される受信信号S41の信号電力を計測し、その信号電力が基準タイミング候補を境にして所定の閾値を越えることを検出するたびに、対応するカウンタをインクリメントし、上記所定の期間経過後に、各カウンタの値(カウント信号S_C(i)(i=1〜N))を基準タイミング生成部433に送出する。すなわち、受信電力計測部432では、図14に示したフローチャートの中で、ステップST1〜ST6に相当する処理が行われる。
基準タイミング生成部433では、受信電力計測部432から送出される、各基準タイミング候補に対応する複数のカウンタの値の中で最大のものを特定し、その最大のカウント値が所定の閾値CTHを越えることを条件として、対応する基準タイミング候補を基準タイミングとして特定し、基準タイミング信号TGrefを出力する。すなわち、基準タイミング生成部433では、図14に示したフローチャートの中で、ステップST7〜ST9に相当する処理が行われる。
たとえばすべてのカウンタのカウント値が小さい場合など、基準タイミングを特定することができない場合には、基準タイミングを特定できなかったことを示す所定の信号を送信タイミング生成部434に送出する。
なお、上述した基準タイミング生成部433の処理は、自身が被制御モデム、または、ベストエフォート型モデムの場合の処理である。
自身が制御モデムとして動作する場合には、カウンタ値に基づいた処理を行わず、図11に示すように、基準タイミング候補生成部431からタイミング信号TGrcを、受信電力計測部432をバイパスして取得し、自ら基準タイミングを生成する。
送信タイミング生成部434は、モデム30が帯域保証型モデムの場合に、自身が制御モデム/被制御モデムのいずれで動作するかを決定し、制御信号Copによって基準タイミング生成部433に通知する。これによって、基準タイミング生成部433では、制御モデム/被制御モデムのいずれかに対応した動作を行う。
たとえば送信タイミング生成部434は、PHY層受信処理部41からの受信信号S41を取得し、基準タイミング生成部433によって特定(検出)した基準タイミングの直後において受信信号S41の信号電力の変化があるか否かを観測し、変化がない場合には、自身が制御モデムとして動作するように制御信号Copを切り替えることができる。これにより、途中まで被制御モデムとして動作し、制御モデムがいなくなった時点で自身を制御モデムに切り替えて動作することができる。
自身が被制御モデムであって、制御モデムから基準タイミングの通知を受ける場合には、送信タイミング生成部434が、PHY層受信処理部41からその通知を受信する。
また、送信タイミング生成部434は、基準タイミング生成部433から供給される基準タイミング信号TGrefに基づいて、基準区間TGrefを設定し、その基準区間TGrefの中から送信区間を設定し、送信タイミング信号TGsdをMAC層処理部31に送出する。基準区間TGrefの区間長は、システムによって予め規定される。
自身がベストエフォート型モデムの場合には、基準区間TGrefの中で、基準タイミングを境にした前区間(固定期間)を自身の送信区間として設定する。
自身が帯域保証型モデムの場合には、基準区間TGrefの中で、基準タイミングを境にした後区間(固定期間)を自身の送信区間として設定するが、電力線搬送通信システム1(図10)では、2組の帯域保証型モデムが存在するため、この後区間を2分して設定する。たとえば、モデム30_1,30_2は、後区間の前半を自身の送信区間として設定し、モデム30_3,30_4は、後区間の後半を自身の送信区間として設定する。
この送信区間の設定方法の詳細については後述する。
[基準タイミングの設定動作]
次に、モデム30が基準タイミングを特定し、設定する動作について、図11と図15〜18のフローチャートを参照し、モデムの種別ごとに説明する。
(1)制御モデム(帯域保証型モデム)
図15は、制御モデムにおける、基準タイミングの設定動作を示すフローチャートである。
制御モデムでは、起動後、自身が基準タイミングを生成する(ステップST10)。すなわち、タイミング生成部43では、基準タイミング候補生成部431から生成される基準タイミング候補を示すタイミング信号TGrcに基づいて、基準タイミング生成部433が基準タイミングを決定する。
さらに、制御モデムは、一定時間ごとに(ステップST12)、被制御モデムに対して自ら生成した基準タイミングを通知する(ステップST11)。
(2)被制御モデム(帯域保証型モデム)
被制御モデムは、制御モデムから基準タイミングを通知されるか、または、基準タイミングを検出する動作を行う。
(2−1)基準タイミングの被通知
図16は、被制御モデムにおける、基準タイミングの被通知・設定動作を示すフローチャートである。
この場合、被制御モデムでは、起動後、制御モデムから基準タイミングを受信した場合には(ステップST13)、被制御モデムの基準タイミング生成部433は、その受信した基準タイミングを設定して(ステップST14)、基準タイミング信号TGrefを生成する。
(2−2)基準タイミングの検出
図17は、被制御モデムにおける、基準タイミングの検出・設定動作を示すフローチャートである。
この場合、被制御モデムは、起動後、基準タイミングの検出を行う(ステップST15)。すなわち、タイミング生成部43では、受信電力計測部432が基準タイミング候補の前後における受信電力の立ち上がり回数を測定し、基準タイミング生成部433で最大の立ち上がり回数となった基準タイミング候補を基準タイミングとして検出・特定する。基準タイミングを検出できない場合には(ステップST16)、ステップST15の処理を繰り返す。そして、検出した基準タイミングを設定して(ステップST17)、基準タイミング信号TGrefを生成する。
(3)制御モデム〜被制御モデムの切り替え
図18は、制御モデム〜被制御モデムの切り替える場合の、基準タイミングの設定動作を示すフローチャートである。
帯域保証型モデムであって、制御モデム/被制御モデムのいずれにもなることができるモデムでは、基準タイミングの検出可否に応じて、基準タイミングの設定方法を適宜変更させる。
かかるモデムが被制御モデムとして動作を開始した場合には、先ず、基準タイミングの検出を行う(ステップST18)。すなわち、タイミング生成部43では、受信電力計測部432が基準タイミング候補の前後における受信電力の立ち上がり回数を測定し、基準タイミング生成部433で最大の立ち上がり回数となった基準タイミング候補を基準タイミングとして検出・特定する。そして、基準タイミングを検出できた場合には(ステップST19)、検出した基準タイミングを設定して(ステップST20)、基準タイミング信号TGrefを生成する。
基準タイミングを検出できなかった場合には(ステップST19)、送信タイミング生成部434(図11参照)は、制御モデムに切り替わるか否かを判断する(ステップST21)。制御モデムに切り替わる場合には、自身が制御モデムとして動作するように制御信号Copを切り替え、基準タイミング生成部433は、これに応じて、基準タイミング候補生成部431から取得する基準タイミング候補に基づいて基準タイミングを生成する(ステップST22)。
(4)ベストエフォート型モデム
ベストエフォート型モデムは、(2)被制御モデムの(2−2)基準タイミングの検出と同一の基準タイミング設定動作を行う。
[送信区間の設定方法]
次に、基準タイミングに応じた送信区間の設定について説明する。
前述したように、送信タイミング生成部434(図11参照)では、基準タイミングの前後に一定区間を有する基準区間が予め設定され、その基準区間の中に、電力線搬送通信システム1内の各モデムが自己の送信区間を設定する。
図19は、基準タイミングに基づく送信区間の設定例を示すタイミングチャートであり、(a)は商用電源および基準タイミング、(b)および(c)は区間分割のタイミング例、(d)は送信区間の設定例を示す。
図19(a)に示すように基準タイミングを設定した場合、送信区間を割り当てるための基準タイミング間の分割方法は2通り考えられる。1つは、図19(b)に示すように、基準タイミング間をゼロクロス点によって分割する方法である。もう1つは、図19(c)に示すように、基準タイミング間を一定数(図19(c)では8分割)で分割する方法である。
図19(d)は、図19(c)に示すように基準タイミングを8分割した場合の送信区間の設定例である。図19では、隣接する基準タイミング間隔を区間長とする基準区間Trefを設定し、この基準区間Trefは、基準タイミングの前区間として、たとえば期間長が(1/8)Trefの区間A、基準タイミングの後区間として、たとえば期間長が(7/8)Trefの区間B、によって構成される。
以下の説明では、基準区間において、基準タイミングを境にした前区間(送信区間)を区間A、基準タイミングを境にした後区間(送信区間)を区間Bと、適宜呼称する。
本実施形態に係る電力線搬送通信システム1では、区間Aにベストエフォート型通信を割り当て、区間Bに帯域保証型通信を割り当てる。区間Aと区間Bの比率(区間長)は一定であるが、ベストエフォート型通信を割り当てる区間Aは基準区間の1/8〜1/10程度と小さく設定する。これは、ベストエフォート型通信では、利用する送信区間より短いデータ長で送信タイミングをランダムにばらつかせることで衝突を低減させる方法や、または、衝突が起こってもACK通信によって回復させる方法などをとることができるので、送信信号の衝突はある程度許容することができるためである。一方、帯域保証型通信では、送信信号の衝突は致命的となることが多いため、極力長い送信区間を確保する。
次に、電力線搬送通信システム1(図10)において行われる2つの帯域保証型通信の送信区間の設定例について、図20および図21を参照して説明する。
図20は、送信区間の設定例を示すタイミングチャートであって、(a)は商用電源、(b)は送信区間の設定、(c)はフレーム送信を示す。図20は、基準タイミング間隔と同一区間長の基準区間Trefを設定する場合の例である。
図20では、基準タイミング間を一定数で分割し、その分割単位によって区間Aを設定し、残りの区間を区間Bとして設定する。そして、図20(b)に示すように、区間Bの前半を区間B1、後半を区間B2とすると、電力線搬送通信システム1において帯域保証型通信である、モデム30_1〜30_2間の通信、および、モデム30_3〜30_4間の通信は、区間B1またはB2のいずれかに設定される。そして、図20(c)に示すように、設定された送信区間内において、各モデムからフレーム送信が行われる。
その際、後述するように、2組の帯域保証型通信の中で最初に通信を開始した方が区間B1を使用し、その後に通信を開始した方が区間B2を使用する。
図21は、送信区間の別の設定例を示すタイミングチャートであって、(a)は商用電源、(b)は送信区間の設定、(c)はフレーム送信を示す。図21は、基準タイミング間隔より長い区間長の基準区間Trefを設定する場合の例である。このように、基準基準区間Trefの区間長は、隣接する基準タイミング間隔と一致させる必要はない。
図21では、基準区間の中でゼロクロス点ごとに分割し、その分割単位によって区間Aを設定し、残りの区間を区間Bとして設定する。そして、図21(b)に示すように、区間Bの前半(商用電源の1周期分)を区間B1、後半(商用電源の1周期分)を区間B2とすると、電力線搬送通信システム1において帯域保証型通信である、モデム30_1〜30_2間の通信、および、モデム30_3〜30_4間の通信は、区間B1またはB2のいずれかに設定される。そして、図21(c)に示すように、設定された送信区間内において、各モデムからフレーム送信が行われる。
このように、電力線搬送通信システム1では、基準タイミングによって特定される基準区間の中で、基準タイミングを境にして後区間である区間Bに、2つの帯域保証型通信が時分割で割り当られるので、異なる帯域保証型通信による送信信号が電灯線上で衝突することが回避され、2つの帯域保証型通信を共存させることができる。
[各モデムにおける送信区間の具体的な設定方法]
次に、電力線搬送通信システム1内の各モデムで行われる、自身の送信区間の設定方法について説明する。なお、以下の送信区間の設定方法は、送信タイミング生成部434(図11参照)にて実行される。
(1)区間Bの前半(区間B1)を利用して通信を開始する帯域保証型モデム
実施形態に係る電力線搬送通信システム1では、ベストエフォート型モデムなどの基準タイミングを検出するモデムが存在するため、この検出が適切になされるように、システム内の帯域保証型モデムは、区間Bの前半(区間B1)を優先して使用することが望ましい。したがって、帯域保証型通信が行われていない状況において、通信を開始する帯域保証型モデムは、自己の送信区間を区間B1に設定する。これによって、その後に通信を開始するベストエフォート型モデムなどが、基準タイミングを特定することができるようになる。
かかる観点から、通信を開始しようとする帯域保証型モデムは、先ず、区間B1を使用することができるか否かを確認する。具体的には、この帯域保証型モデムの送信タイミング生成部434(図11参照)は、受信信号S41に基づき、電灯線上で通信を行っているモデムが存在しないと判断した場合には、自身を制御モデムとするように制御信号Copを切り替える。これによって、タイミング生成部43では、自ら基準タイミングを決定する。
図22は、このように基準タイミングを決定した後の、帯域保証型モデムの好ましい動作を示すフローチャートである。
帯域保証型モデムは、自身が決定した基準タイミングに基づいて、区間Bを利用して通信を開始する(ステップST30)。すなわち、この時点では、他の帯域保証型通信が行われていないので、基準区間において予め比率が規定される区間Bの全区間を利用して通信を行うことができる。
そして、通信を開始した帯域保証型モデムは、逐次、区間B2を利用して参入(通信を開始)する帯域保証型モデムが存在するか否かチェックを行う(ステップST31)。基準区間の設定後に区間B2の開始タイミングを特定できるので、送信タイミング生成部434は、そのタイミングで受信信号S41が立ち上がるか否かを検出することによって、他のモデムの存在をチェックする。
区間B2を利用する他のモデムが通信を開始したと判断した場合には、自己の通信を区間B1に限定して通信を行う(ステップST32)。
以上のようにして、自己の通信期間(送信区間)が逐次調整されて、タイミング生成部43からそれに応じた送信タイミング信号TGsdが出力される。
(2)区間Bの後半(区間B2)を利用して通信を開始する帯域保証型モデム
通信を開始する帯域保証型モデムが、区間B1を使用することができるか否かを確認した結果、他のモデムが存在すると判断した場合には、自身を被制御モデムとするように制御信号Copを切り替える。これによって、タイミング生成部43では、基準タイミングを検出することによって基準タイミングを決定する。
図23は、このように基準タイミングを決定した後の、帯域保証型モデムの好ましい動作を示すフローチャートである。
帯域保証型モデムは、決定した基準タイミングに基づいて、区間B2を利用して通信を開始する(ステップST40)。すなわち、基準区間において予め比率が規定される区間Bの後半の開始タイミングを特定し、区間B2の間で通信を行う。
ここで、帯域保証型モデムが区間B2を利用して通信を開始した後に、区間B1を利用して通信を行っているモデムが通信を終了する場合があり得る。前述したように、実施形態に係る電力線搬送通信システム1では、基準タイミングを検出するモデムのために、基準タイミング直後の区間B1を利用して通信を行うモデムが常に存在することが望ましい。
したがって、区間B2を利用して通信を行う帯域保証型モデムは、区間B1を利用するモデムが存在するか否かを逐次チェックし(ステップST41)、存在しない場合には、区間B1または区間Bの全区間を利用して通信を行うようにする。すなわち、通信開始タイミングを基準タイミングに同期させる(ステップST42)。
なお、区間B1を利用するモデムの存在は、送信タイミング生成部434によって、基準タイミングで受信信号S41が立ち上がるか否かを検出することによって、チェックされる。
以上のようにして、自己の通信期間(送信区間)が逐次調整されて、タイミング生成部43からそれに応じた送信タイミング信号TGsdが出力される。
図24は、区間Bの途中から通信を開始する帯域保証型モデムの送信区間の設定方法を説明するためのタイミングチャートであって、(a)は商用電源、(b)は電灯線上における信号、(c)および(d)は基準区間の分割を示す。
通信を開始しようとする帯域保証型モデムは、基準タイミングを生成した後、その基準タイミングによって設定した区間Bの最初から通信を開始することを優先するが、図24(b)に示したような電灯線上の信号を受信することで、他の帯域保証型モデムの信号を検出すると(図24(c)の矢印)、被制御モデムとして動作する。そして、図24(d)に示すように、区間Bを2等分に分割し、区間B2の最初のタイミングにおいて、他の帯域保証型モデムの信号が検出されるか確認する(図24(d)の矢印)。その結果、他の帯域保証型モデムの信号が検出されなければ、自己の送信区間を区間B2に設定して、通信を開始する。
なお、図22のフローチャートに示したように、区間B1を利用して通信する帯域保証型モデムも逐次区間B2を利用するモデムの存在をチェックしているので(図22のステップST31)、実施形態に係る電力線搬送通信システム1における帯域保証型モデムは、システムへの参入順序に応じて、区間B内で異なる送信区間が適切に割り当てられる結果となる。すなわち、最初にシステムに参入した帯域保証型モデムは区間B1を利用して通信を行い、後からシステムに参入した帯域保証型モデムは区間B2を利用して通信を行うようになる。
(3)ベストエフォート型モデム
ベストエフォート型モデムは、専ら基準タイミングを検出することによって基準タイミングを取得し、基準区間の中で区間Aを利用して通信を開始する。
図25は、ベストエフォート型モデムの好ましい通信区間の設定動作を示すフローチャートである。
先ず、基準タイミングの検出動作を行い(ステップST50)、基準タイミングが検出されると(ステップST51)、基準タイミングを設定する(ステップST52)。
その基準タイミングに基づいて基準区間TGrefを設定し、その基準区間TGref内において基準タイミングを境にした、予め決められた比率の前区間(区間A)を利用して通信を行う(ステップST53)。したがって、区間Bを利用した帯域保証型モデムの通信を妨害することはない。
ステップST51で基準タイミングを検出できない場合には、検出動作が所定回数繰り返される(ステップST54)。この所定回数として、高い検出精度が得られる回数が設定される。その結果、基準タイミングを検出できないと判断した場合には、システム内で帯域保証型モデムの通信が行われていないと判断できるので、ベストエフォート型モデムは、区間Aのみならず、区間Bを含めた基準区間TGrefのすべてを利用して通信を行うことができる(ステップST55)。これにより、ベストエフォート型モデムが伝送路を効率的に利用することができる。
なお、ベストエフォート型モデムが基準区間のすべてを利用して通信を開始した後に、帯域保証型モデムが通信を開始する場合があり得るので、ベストエフォート型モデムは、所定時間ごとに基準タイミングの検出を行うようにする(ステップST56)。そして、帯域保証型モデムが通信を開始したことを基準タイミングの検出によって認識すると(ステップST51)、送信区間を区間Aに限定する(ステップST53)。
以上説明したように、第1の実施形態に係る電力線搬送通信システム1では、基準タイミングによって設定される基準区間の中で、基準タイミングを境にした前区間(区間A)でベストエフォート型通信を行い、基準タイミングを境にした後区間(区間B)を時分割によって設定した2つの区間で2つの帯域保証型通信を行うので、宅内の電力線搬送通信において、2つの帯域保証型通信とベストエフォート型通信を共存させることができる。
本実施形態に係る電力線搬送通信システム1では、商用電源の交流周期に基づいて、通信区間の時分割設定のための基準タイミングが容易に得られる。したがって、大幅な構成変更、コスト増加を伴わずに、本システムを宅内に実装することができる。
なお、上述した実施形態では、主として2つの帯域保証型通信を共存させる方法について説明してきたが、3以上の帯域保証型通信を共存させるようにすることもできる。
かかる場合には、区間Bを帯域保証型通信の数に応じて分割し、分割した通信区間をそれぞれ各帯域保証型通信に割り当てるようにすればよい。その際、各帯域保証型モデムが自己の送信区間を設定する際には、図24に示すように、伝送路上の信号の受信レベルに応じて、2分割、4分割、…、というように順に分割していき、他の帯域保証型モデムが通信を行っていない区間(複数の区間の中でどの区間でもよい)を特定して、その区間を自己の送信区間に設定すればよい。
上述した実施形態では、複数の帯域保証型通信を区間Bに割り当てたが、区間Aに割り当てるようにしてもよい。すなわち、区間Aに複数の帯域保証型通信を、区間Bにベストエフォート型通信を割り当てるようにしてもよい。その際には、区間Aの比率を区間Bよりも大きくするようにする(たとえば、区間Bが基準区間長の1/8〜1/10程度)。
一般的に帯域保証型通信は、一定の伝送速度で行っており、データの送信区間長は一定であるため、区間Aに帯域保証型通信を割り当てる場合には、各帯域保証型モデムは、自己の送信区間長を考慮して通信開始タイミングを決定する。たとえば、制御モデムとしての帯域保証型モデムは、基準タイミングで自己の送信が終了するように、区間Aにおける自己の送信区間を決定する。これによって、たとえばベストエフォート型モデムは、基準タイミング候補を境にした受信信号の立ち下がりによって基準タイミングを検出し、区間Bに自己の送信区間を設定することができる。
《第2の実施形態》
次に、本発明の電力線搬送通信システムの第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、宅内において複数の帯域保証型通信を共存させる電力線搬送通信システムについて説明したが、本実施形態では、近隣の家屋でそれぞれ行われる複数の帯域保証型通信を共存させる電力線搬送通信システムについて説明する。
図26は、隣接する2つの家屋でそれぞれ行われる、本実施形態に係る電力線搬送通信システムのシステム構成を示す図である。
図26において、2つの家屋107,108には、それぞれ分電盤102,104が取り付けられる。この分電盤102,104は、それぞれ低圧配電線101,103を介して、共通の宅外変圧器100に接続される。宅外変圧器100は、他の宅外変圧器105とともに、中圧配電線106を介して、図示しない発電所から給電を受ける。
図26に示すように、本実施形態に係る電力線搬送通信システムは、家屋107においてモデム50_1〜50_6間で行われる電力線搬送通信システム1aと、家屋108においてモデム51_1〜51_6間で行われる電力線搬送通信システム1bの2つの宅内システムを含む。
電力線搬送通信システム1a,1bにおけるモデムには、第1の実施形態で説明した帯域保証型モデム、ベストエフォート型モデムが含まれる。本実施形態では、電力線搬送通信システム1aにおいて、モデム50_4〜モデム50_5間で帯域保証型通信が行われ、電力線搬送通信システム1bにおいて、モデム51_2〜モデム51_3間で帯域保証型通信が行われる。
なお、各モデムは、図11に示したモデム30と同一の構成を有する。
特に、帯域保証型モデムにおいて、図11における送信タイミング生成部434は、本発明の第3電力検出部、第3通信設定部の一実施形態である。
図26において、家屋107,108の宅内でそれぞれ行われる電力線搬送通信による送出信号は、低圧配電線101,103、分電盤102,104、電力計(図示しない)などによって減衰される。しかしながら、宅外変圧器を共用する家屋107,108では、たとえば家屋107においてモデム50_4が送出した信号が、家屋108内の電灯線に伝達され、たとえばモデム51_2が送出する信号と衝突することによって、両家屋において通信不良が発生することが考えられる。
そこで、本実施形態に係る電力線搬送通信システムでは、宅外変圧器を共用する複数の異なる家屋間において行われる帯域保証型通信を、第1の実施形態に係る電力線搬送通信システム1と同様に、商用電源に基づく基準タイミングによって設定された基準区間の中の区間B(基準タイミングを境にした後区間)に割り当て、この区間Bにおいて、複数の帯域保証型通信を時分割で共存させる。
その際、家屋107,108には、同一の商用電源が供給されているので、システム内のモデムの構成、基準タイミングの取得方法、送信区間の設定方法などは、第1の実施形態で説明したものをそのまま適用することができる。
たとえば、本実施形態に係る電力線搬送通信システムの動作は、以下のようになる。
先ず、家屋107(電力線搬送通信システム1a)において、モデム50_4〜モデム50_5間の帯域保証型通信が開始された場合を想定する。その帯域保証型通信による送出信号が、分電盤102→低圧配電線101→低圧配電線103→分電盤104の経路によって、家屋108(電力線搬送通信システム1b)内の電灯線に伝達される。
電力線搬送通信システム1a,1bでは、基準タイミングが一致するので、電力線搬送通信システム1aから伝達された信号は、電力線搬送通信システム1bにおける基準タイミングの直後から立ち上がることになる。
電力線搬送通信システム1b内のモデム51_2は、電力線搬送通信システム1aから伝達された信号が特定の基準タイミング候補を境にして立ち上がることを観測することによって、基準タイミングを検出する。そして、検出した基準タイミングにより設定した基準区間の中で、区間Bの後半(区間B2)に自己の送信区間を設定し、通信を開始する。
このようにして、異なる家屋における帯域保証型通信(モデム50_4〜モデム50_5間の通信、モデム51_2〜モデム51_3間の通信)を共存させることができる。
なお、たとえば家屋107内のモデム50_4〜モデム50_5間で行われる帯域保証型通信による信号が、家屋間の低圧配電線、分電盤,電力計などによる減衰によって、家屋108内の電灯線に観測されない場合には、異なる家屋間での信号の衝突が問題とならず、各家屋内で独立に帯域保証型通信が行われる。すなわち、家屋107,108で別々に基準タイミングが生成され、ともに基準タイミングの直後(区間Bの開始)から帯域保証型通信を行っても通信不良は発生しない。
以上説明したように、本実施形態に係る電力線搬送通信システムでは、宅外変圧器を共用する複数の異なる家屋間において行われる複数の帯域保証型通信を時分割で共存させることができる。
なお、実際には、宅外変圧器は通常数軒〜10数軒で共用されるが、本実施形態で説明した共存方法は、第1の実施形態と同様に、3以上の帯域保証型通信の共存に容易に適用できる。また、第1の実施形態と同様に、帯域保証型通信を区間Aに割り当てるようにしてもよい。
《第3の実施形態》
次に、本発明の電力線搬送通信システムの第3の実施形態について説明する。
第1および第2の実施形態に係る電力線搬送通信システムは宅内で行われる通信システムであるが、これとは別に、インターネットへのアクセス回線として電力線を用いた電力線搬送通信が行われる場合がある。
図27に、宅内で電力線搬送通信が行われる宅内系通信(宅内系システム)と、宅内のモデムから外部のネットワークにアクセスするために電力線搬送通信が行われるアクセス系通信(アクセス系システム)とを模式的に示す。
図27において、宅内系システムでは、モデム60_1,60_2が電灯線11を介して電力線搬送通信を行い、アクセス系システムでは、宅内のモデム60_1が電灯線11、電力計120、低圧配電線110を介して、宅外に設定されたモデム70と電力線搬送通信を行う。モデム70は、光ケーブル111を介してインターネットにアクセスする。
このように、宅外のモデム70を利用すると、家庭内にケーブル等の引き込み工事なしにインターネットアクセスを提供することが可能となり、システムの設置自由度に優れる。
本実施形態では、図27に示したように同一宅内で宅内系システムとアクセス系システムとが存在する場合に、この2つのシステムを適切に共存できるようにした電力線搬送通信システムについて説明する。
先ず、本実施形態に係る電力線搬送通信システム2の構成について、図28を参照して説明する。図28は、図27により模式的に示したシステムの構成をより明確にした図である。
図28に示すように、電力線搬送通信システム2には、宅内系システム3(本発明の第1システムに相当)とアクセス系システム4(本発明の第2システムに相当)が存在する。
宅内系システム3には、電灯線11に接続されたモデム60_1〜60_4が含まれる。アクセス系システム4では、宅内のモデム60_1と宅外のモデム70とが電灯線11および低圧配電線110によって接続される。モデム70は、インターネットにアクセスするために光ケーブル111を備え、アクセス系システム4における親機として動作する。
実施形態に係る電力線搬送通信システム2において、宅内系システム3内の通信は、第1の実施形態で説明した時分割によって共存させるとともに、宅内系システム3による通信とアクセス系システム4による通信とを周波数分割多重(FDM:Frequency Division Multiplexing)によって共存させる。
図29は、宅内系システムとアクセス系システム信とを共存させるための周波数分割多重におけるチャネル構成例である。
図29に示す例では、4〜30MHzの周波数帯域がf1〜f13の13個のサブチャネルに分割され、サブチャネルf1〜f6(本発明の第2周波数帯域に相当)がアクセス系システムに割り当てられ、サブチャネルf7〜f13(本発明の第1周波数帯域に相当)が宅内系システムに割り当てられる。そして、各システム内のモデムは、送信ライン上に、対応するサブチャネルの周波数領域のみを通過させて出力するためのバンドパスフィルタを備える。これによって、宅内系システム3による通信とアクセス系システム4による通信とを共存させることができる。
ここで、アクセス系システムでは常に通信が行われているとは限らないので、アクセス系システムで通信が行われていないときには、宅内系システムがすべてのサブチャネルを利用できるようにすることが通信効率の観点から望ましい。
そこで、本実施形態における宅内系システム3の各モデムは、宅内系システム内のモデムは、アクセス系システムによる信号を検出した場合には、予め割り当てらたサブチャネル(図29に示した例では、サブチャネルf7〜f12)で通信を行い、アクセス系システムによる信号を検出しない場合には、すべてのサブチャネル(図29に示した例では、サブチャネルf1〜f12)で通信を行うように、通信帯域を制御するようにする。
以下、宅内系システムにおける通信帯域の制御方法について説明する。
図30は、通信帯域の制御方法について説明するためのタイミングチャートであって、(a)は商用電源、(b)は送信区間の設定、(c)はフレーム送信、(d)はアクセス信号を示す。なお、アクセス信号とは、アクセス系システムの通信によって電灯線11上で観測される信号である。また、図30(a)〜(c)は、図21(a)〜(c)と同一である。
図30において、宅内系システムでは、(b)および(c)に示すように、基準タイミングによって設定された基準区間TGrefの中で、区間Aにベストエフォート型通信、区間Bに複数の帯域保証型通信が割り当てられる。そして、図30(d)に示すように、アクセス信号は、(b)に示すように割り当てられた送信区間とは関係ないタイミングで、電灯線11に送出される。
本実施形態では、宅内系システムにおいて、このアクセス信号の検出有無に応じて、宅内系システム用の通信帯域が制御される。
次に、図31および図32のフローチャートを参照して、宅内系システムにおける通信帯域の具体的制御方法について説明する。図31のフローチャートは、宅内系システムにおいて定期的に実行される。
その定期的なタイミングにおいて、先ず、宅内系システムの各モデムは、自己の送信区間におけるすべての送信を停止する(ステップST60)。これは、アクセス系システムによる通信(アクセス信号)の検出を、宅内系システムの各モデムが受信した信号電力に基づいて行うため、宅内系システムの各モデムがデータを送信すると、アクセス信号を正しく検出できないためである。
そして、アクセス系システムによる通信(アクセス信号)の検出が行われる(ステップST61)。この検出動作については、図32のフローチャートを参照して後述する。
ステップST61の結果、アクセス信号を検出した場合には(ステップST62)、予め宅内系システムのために割り当てられた周波数領域(サブチャネル)のみを利用することを決定し(ステップST63)、宅内系システムのすべての送信動作を再開させる(ステップST65)。
ステップST61の結果、アクセス信号を検出しない場合には(ステップST62)、予め宅内系システムのために割り当てられた周波数領域(サブチャネル)に加えて、予めアクセス系システムのために割り当てられた周波数領域(サブチャネル)、すなわち全周波数領域を利用することを決定し(ステップST64)、宅内系システムの各モデムは、自己の送信区間における送信を再開する(ステップST65)。
図32は、図31のステップST61にて実行される、アクセス系システムによる通信(アクセス信号)の検出動作を示すフローチャートである。この検出動作は、宅内系システムにおいて時分割に割り当てられたモデムごとに実行される。
そのため、宅内系システムの各モデムは、アクセス信号を検出するためのカウンタを備える。このカウンタ(カウント値Ca)は、先ず初期化される、すなわち、Ca=0とする(ステップST70)。そして、所定の時間内に(ステップST71)、自己の送信区間内に受信した信号電力が所定の閾値を越える(立ち上がる)回数を検出する。すなわち、自己の送信区間である場合に(ステップST72)、その送信区間内の受信レベルを逐次サンプルし、受信レベルが立ち上がるか否かを検出する(ステップST73)。図30(d)に示しように、アクセス信号は、基準タイミング等と同期することなく送出されるため、自己の送信区間内において、逐次その信号レベルをチェックする必要がある。なお、このアクセス信号の検出の際には、宅内系システムの送信動作が停止されているので、宅内系システム内のモデムによる送信信号を、アクセス信号として誤検出することはない。
さらに、所定の時間内に、受信レベルの立ち上がりを検出するたびに(ステップST74)、カウンタをカウントアップさせる(ステップST75)。
所定時間が経過すると(ステップST71)、所定時間内に得られたカウント値の評価が行われる。すなわち、カウント値Caを所定の閾値CTHaと比較し(ステップST76)、カウント値Caが閾値CTHaを越える場合には、アクセス系システムによる通信が行われていると判断し(ステップST78)、カウント値Caが閾値CTHa以下である場合には、アクセス系システムによる通信が行われていないと判断する(ステップST79)。
なお、本実施形態において、宅内系システム3の各モデムは、図11に示したモデム30と比較すると、カウンタを含みアクセス信号を検出する通信検出部と、その検出結果に応じて自己の通信の周波数領域を設定する帯域設定部とをさらに備えることで相違する。この通信検出部と帯域設定部は、たとえば、図11に示すMAC層処理部31内に実装するようにする。
また、図11における送信タイミング生成部434は、本発明の第4通信設定部の一実施形態である。
以上説明したように、本実施形態に係る電力線搬送通信システム2によれば、宅内で通信が行われる宅内系システム3と、宅内のモデムから外部のネットワークにアクセスするために通信が行われるアクセス系システム4とを備え、宅内系システム3とアクセス系システム4に対して、それぞれ重なり合わない異なる周波数領域を割り当てることで、周波数分割多重によって共存させるとともに、宅内系システム3は、定期的にアクセス系システム4による通信が行われているか否かを検出し、通信が行われていないことを条件として、宅内系システム3による通信を、自身に割り当てられた周波数領域に加えて、アクセス系システム4に割り当てられた周波数領域も使用して通信を行うようにした。
したがって、通信状況に応じて伝送路を効率的に利用させながら、宅内系システムとアクセス系システムを共存させることができる。
以上、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成及びシステムは本実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更や、他のシステムへの適応なども含まれる。
従来の電力線搬送通信システムにおける、宅内のシステム構成を示す図である。 従来の電力線搬送通信システムにおける、周波数分割による共存状態を示す図である。 従来の電力線搬送通信システムにおいて、近接する周波数帯間のバンドギャップを示す図である。 従来の電力線搬送通信システムのシステム構成を示す図である。 従来の電力線搬送通信システムにおいて、1つのモデムが受信する他のモデムからの信号レベルを示す図である。 従来の電力線搬送通信システムにおける、時分割による共存状態を示す図である。 従来の電力線搬送通信システムに対してアクセス制御装置が付加されたシステム構成を示す図である。 従来の電力線搬送通信システムにおいて、宅内に配設された通信装置が、家電製品などに内蔵され、電灯線を介して通信を行う通信装置による通信例を模式的に表す図である。 隣接する2つの家屋でそれぞれ行われる、従来の電力線搬送通信システムのシステム構成を示す図である。 宅内に実装された、実施形態に係る電力線搬送通信システムのシステム構成を示す図である。 第1の実施形態に係るモデムの構成を示すブロック図である。 様々な商用電源電圧に対する基準タイミングの位置を示す図である。 基準タイミングの検出方法について説明するための図である。 基準タイミングの検出を行うためのフローチャートである。 制御モデムにおける、基準タイミングの設定動作を示すフローチャートである。 被制御モデムにおける、基準タイミングの被通知・設定動作を示すフローチャートである。 被制御モデムにおける、基準タイミングの検出・設定動作を示すフローチャートである。 制御モデム〜被制御モデムの切り替える場合の、基準タイミングの設定動作を示すフローチャートである。 基準タイミングに基づく送信区間の設定例を示すタイミングチャートである。 送信区間の設定例を示すタイミングチャートである。 送信区間の設定例を示すタイミングチャートである。 基準タイミングを決定した後の、帯域保証型モデムの好ましい動作を示すフローチャートである。 基準タイミングを決定した後の、帯域保証型モデムの好ましい動作を示すフローチャートである。 区間Bの途中から通信を開始する帯域保証型モデムの送信区間の設定方法を説明するためのタイミングチャートである。 ベストエフォート型モデムの好ましい通信区間の設定動作を示すフローチャートである。 隣接する2つの家屋でそれぞれ行われる、第2の実施形態に係る電力線搬送通信システムのシステム構成を示す図である。 第3の実施形態に係る電力線搬送通信システムの構成を模式的に表す図である。 第3の実施形態に係る電力線搬送通信システムの構成を示す図である。 宅内系システムとアクセス系システム信とを共存させるための周波数分割多重におけるチャネル構成例である。 通信帯域の制御方法について説明するためのタイミングチャートである。 宅内系システムにおける通信帯域の具体的制御方法を示すフローチャートである。 アクセス系システムによる通信を検出するためのフローチャートである。
符号の説明
1,1a,1b…電力線搬送通信システム
10…分電盤
11,12…電灯線
30,30_1〜30_6,50_1〜50_6,51_1〜51_6…モデム
31…MAC層処理部、32…PHY層送信処理部、33…D/A変換器、
34…増幅器、35…フィルタ、36…送受信切換部、37…カプラ、
38…フィルタ、39…増幅器、40…A/D変換器、
41…PHY層受信処理部、42…カプラ、43…タイミング生成部
2…電力線搬送通信システム
3…宅内系システム、4…アクセス系システム
60_1〜60_4、70…モデム

Claims (19)

  1. 宅内の電力線を利用して複数の通信装置間の通信を行う電力線搬送通信システムであって、
    各通信装置は、
    前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得するタイミング取得部と、
    前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定する区間設定部と、を備え、
    伝送速度を保証すべき1または複数の通信装置は、前記基準区間の中で、前記基準タイミングを境にして前または後のいずれか一方の、それぞれ異なる通信区間において通信を行う
    電力線搬送通信システム。
  2. 伝送速度を保証すべき前記通信装置は、
    前記基準タイミングを含み、前記区間設定部により得られた複数の通信区間の区間開始タイミングを境にして、前記電力線から受信した信号電力が変化するか否かを検出する第1電力検出部と、
    通信開始に際し、前記基準タイミングを境にした信号電力の変化を前記第1電力検出部が検出したことを条件として、前記複数の通信区間の中で、対応する区間開始タイミングを境にした信号電力の変化を前記第1電力検出部が検出しない通信区間に、自己の通信区間を設定する第1通信設定部と、を備えた
    請求項1記載の電力線搬送通信システム。
  3. 伝送速度を保証すべき前記通信装置において、
    前記第1通信設定部は、前記基準タイミングを境にした信号電力の変化を前記第1電力検出部が検出しないことを条件として、自己の通信終了タイミングまたは通信開始タイミングを前記基準タイミングに同期させる
    請求項2記載の電力線搬送通信システム。
  4. 前記複数の通信装置の中で、伝送速度を保証しなくてもよい通信装置は、
    前記タイミング取得部が、前記電力線から受信した信号電力が定期的に変化するタイミングを検出し、そのタイミングを前記基準タイミングとして特定するとともに、
    その特定した基準タイミングを境にして前または後のいずれか一方のうち、伝送速度を保証すべき前記通信装置が通信を行わない方で通信を行うように、前記複数の通信区間の中から自己の通信区間を設定する第2通信設定部、を備えた
    請求項1記載の電力線搬送通信システム。
  5. 伝送速度を保証しなくてもよい前記通信装置において、
    前記第2通信設定部は、前記タイミング取得部が前記基準タイミングを特定できないことを条件として、所望のタイミングで通信を開始するように自己の通信区間を設定する
    請求項4記載の電力線搬送通信システム。
  6. 伝送速度を保証しなくてもよい前記通信装置において、
    前記第2通信設定部は、前記タイミング取得部が前記基準タイミングを特定できるようになったことを条件として、前記基準区間の中で、その基準タイミングを境にして前または後のいずれか一方のうち、伝送速度を保証すべき前記通信装置が通信を行わない方に、自己の通信区間を設定する
    請求項5記載の電力線搬送通信システム。
  7. 宅内の電力線を利用して複数の通信装置間の通信を行う電力線搬送通信システムにおける通信方法であって、
    各通信装置が、前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得し、
    各通信装置が、前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定し、
    前記複数の通信装置の中で、伝送速度を保証すべき1つの通信装置が、前記基準区間の中で、前記基準タイミングの直後の通信区間において通信を行い、
    前記複数の通信装置の中で、伝送速度を保証すべき他の通信装置が、前記基準区間の複数の通信区間の区間開始タイミングを境にして、前記電力線から受信した信号電力の変化を検出し、
    伝送速度を保証すべき前記他の通信装置が、前記基準区間の複数の通信区間の中から、対応する区間開始タイミングを境にした信号電力の変化を検出しない通信区間を選択し、その通信区間において通信を行う
    通信方法。
  8. 伝送速度を保証すべき前記他の通信装置が、前記基準タイミングを境にした信号電力の変化を検出しなくなったことを条件として、自己の通信開始タイミングを前記基準タイミングに同期させる
    請求項7記載の通信方法。
  9. 宅内の電力線に接続され、当該電力線を利用し、伝送速度を保証すべき通信を行う通信装置であって、
    前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得するタイミング取得部と、
    前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定する区間設定部と、
    自己の通信が前記基準タイミングから開始されるか、または、前記基準タイミングで終了するように、前記基準区間の中から自己の通信区間を設定する第1通信設定部と、
    を備えた通信装置。
  10. 前記基準タイミングを含み、前記区間設定部により得られた複数の通信区間の区間開始タイミングを境にして、前記電力線から受信した信号電力が変化するか否かを検出する第1電力検出部を備え、
    前記第1通信設定部は、通信開始に際し、前記基準タイミングを境にした信号電力の変化を前記第1電力検出部が検出したことを条件として、前記複数の通信区間の中から、対応する区間開始タイミングを境にした信号電力の変化を前記第1電力検出部が検出しない区間に、自己の通信区間を設定する
    請求項9記載の通信装置。
  11. 前記第1通信設定部は、前記基準タイミングを境にした信号電力の変化を前記第1電力検出部が検出しないことを条件として、自己の通信終了タイミングまたは通信開始タイミングを前記基準タイミングに同期させる
    請求項10記載の通信装置。
  12. 同一の宅外変圧器から複数の宅内に配設された電力線を利用し、各宅内の通信装置間で通信を行う電力線搬送通信システムであって、
    前記複数の宅内の各通信装置は、
    前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得するタイミング取得部と、
    前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定する区間設定部と、を備え、
    前記複数の宅内の通信装置の中で、前記基準区間の中で、前記基準タイミングを境にして前または後のいずれか一方の、それぞれ異なる通信区間において通信を行う
    電力線搬送通信システム。
  13. 伝送速度を保証すべき前記通信装置は、
    前記基準タイミングを含み、前記区間設定部により得られた複数の通信区間の区間開始タイミングを境にして、前記電力線から受信した信号電力が変化するか否かを検出する第3電力検出部と、
    通信開始に際し、前記基準タイミングを境にした信号電力の変化を前記第3電力検出部が検出したことを条件として、前記複数の通信区間の中で、対応する区間開始タイミングを境にした信号電力の変化を前記第3電力検出部が検出しない通信区間に、自己の通信区間を設定する第3通信設定部と、を備えた
    請求項12記載の電力線搬送通信システム。
  14. 伝送速度を保証すべき前記通信装置において、
    前記第3通信設定部は、前記基準タイミングを境にした信号電力の変化を前記第3電力検出部が検出しないことを条件として、自己の通信終了タイミングまたは通信開始タイミングを前記基準タイミングに同期させる
    請求項13記載の電力線搬送通信システム。
  15. 同一の宅外変圧器から複数の宅内に配設された電力線を利用し、各宅内の通信装置間で通信を行う電力線搬送通信システムにおける通信方法であって、
    各通信装置が、前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得し、
    各通信装置が、前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定し、
    伝送速度を保証すべき1つの通信装置が、前記基準区間の中で、前記基準タイミングの直後の通信区間において通信を行い、
    伝送速度を保証すべき他の通信装置が、前記基準区間の複数の通信区間の区間開始タイミングを境にして、前記電力線から受信した信号電力の変化を検出し、
    伝送速度を保証すべき前記他の通信装置が、前記基準区間の複数の通信区間の中から、対応する区間開始タイミングを境にした信号電力の変化を検出しない通信区間を選択し、その通信区間において通信を行う
    通信方法。
  16. 伝送速度を保証すべき前記他の通信装置が、前記基準タイミングを境にした信号電力の変化を検出しなくなったことを条件として、自己の通信開始タイミングを前記基準タイミングに同期させる
    請求項15記載の通信方法。
  17. 宅内の電力線のみを利用して通信装置間で通信を行う第1システムと、前記宅内の通信装置が宅内の電力線を利用して宅外の通信装置と通信を行う第2システムと、を含む電力線搬送通信システムであって、
    前記第1システム内の通信装置は、
    前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得するタイミング取得部と、
    前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定する区間設定部と、
    前記基準区間のいずれかの通信区間において、予め割り当てられた第1周波数帯域にて通信を行うように、自己の通信区間を設定する第4通信設定部と、
    前記自己の通信区間内において、前記電力線から受信した信号電力の変化を検出することで、前記第2システムによる通信を検出する通信検出部と、
    前記第2システムによる通信を検出しないことを条件として、自己の通信の周波数帯域を、前記第1周波数帯域に加えて、前記第2システムに予め割り当てられた第2周波数帯域まで拡張する帯域設定部と、を備えた
    電力線搬送通信システム。
  18. 宅内の電力線のみを利用して通信装置間で通信を行う第1システムと、前記宅内の通信装置が宅内の電力線を利用して宅外の通信装置と通信を行う第2システムと、を含む電力線搬送通信システムにおける通信方法であって、
    前記第1システム内の通信装置は、
    前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得し、
    前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定し、
    前記基準区間のいずれかの通信区間において、予め割り当てられた第1周波数帯域にて通信を行うように、自己の通信区間を設定し、
    前記自己の通信区間内において、前記電力線から受信した信号電力の変化を検出することで、前記第2システムによる通信を検出し、
    前記第2システムによる通信を検出しないことを条件として、自己の通信の周波数帯域を、前記第1周波数帯域に加えて、前記第2システムに予め割り当てられた第2周波数帯域まで拡張する
    通信方法。
  19. 宅内の電力線のみを利用して通信を行う通信装置であって、
    前記電力線に供給される商用電源電圧のゼロクロス点に基づいて、一定間隔の基準タイミングを取得するタイミング取得部と、
    前記基準タイミングの間隔を1または複数の区間に分割し、この分割によって得られた区間を通信区間の単位として、前記基準タイミングの前後に1または複数の通信区間を含む基準区間を設定する区間設定部と、
    前記基準区間のいずれかの通信区間において、予め割り当てられた第1周波数帯域にて通信を行うように、自己の通信区間を設定する第4通信設定部と、
    前記自己の通信区間内において、前記電力線から受信した信号電力の変化を検出することで、宅外の他の通信装置にアクセスする他の通信を検出する通信検出部と、
    前記他の通信を検出しないことを条件として、自己の通信の周波数帯域を、前記第1周波数帯域に加えて、前記他の通信に予め割り当てられた第2周波数帯域まで拡張する帯域設定部と、
    を備えた通信装置。
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