JP2007027391A - 半導体処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 交換した処理液を目標温度まで昇温し、精度良く目標温度で安定するまでの時間を短くできる半導体処理装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係る半導体処理装置は、目標温度に保持された処理液5によって半導体ウエハ9を処理するものであって、処理液の温度を計測する温度センサ2と、応答性重視パラメータ3f、安定性重視パラメータ3g及び定常状態パラメータ3hのいずれか一のパラメータと温度センサによって計測された処理液の温度と目標温度に基づいて制御指令値11を演算する制御演算器3aと、制御指令値11に基づいて処理液を加熱することにより、処理液を目標温度に制御する加熱機構4と、処理液の温度と制御指令値11に基づいて、制御演算器に与えるパラメータを、前記いずれか一のパラメータに切り替えるパラメータ切替手段3dと、を具備することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体ウエハの処理を行う半導体処理装置に係わり、特に、半導体ウエハの洗浄等の処理を行う際の処理液の温度を制御する温度制御部を備えた半導体処理装置に関する。
図5は、従来の半導体処理装置を示す構成図である。この半導体処理装置は、半導体ウエハ9を処理液5で処理するものであり、処理液5を加熱するための加熱機構4及びその加熱機構4を制御して処理液5の温度を制御する温度制御部3を備えている。
半導体処理装置は処理槽1を有しており、この処理槽1には半導体ウエハ9を処理するための処理液5で満たされている。処理槽1の周囲には、処理槽1からオーバーフローした処理液5が導入されるオーバーフロー槽1aが配置されている。このオーバーフロー槽内の処理液5は、循環ポンプ6により循環ライン8を通って加熱機構4の熱源4a、フィルター7を経由して処理槽1に戻すようになっている。このような循環動作を行うことにより、熱源4aが必要な熱量を処理液5に与え、且つフィルター7が処理液5を清浄な状態に維持しながら、半導体ウエハ9を処理することができる。
また、半導体処理装置は温度制御部3を備えており、この温度制御部3は制御演算器3a、制御出力段3b及びパラメータ3cを有している。制御演算器3aは処理液5の温度を計測する温度センサ2に接続されており、温度センサ2で測定した処理液5の温度データが制御演算器3aに送られるようになっている。パラメータ3cは、目標温度(例えば140℃)やフィードバック制御に必要な制御定数、例えば比例と積分と微分からなるPID制御のための制御定数を制御演算器3aに設定するものである。前記制御定数は、所望の制御動作が得られるように予め調整される。
制御演算器3aにおいて、温度センサ2によりフィードバックされた処理液5の温度10とパラメータ3c、即ち目標温度及び制御定数から制御指令値11を演算し、この制御指令値11は制御演算器3aから制御出力段3bに送られるようになっている。制御出力段3bにおいて、前記制御指令値11を加熱機構4から処理液5へ与えるべき熱量に対応する電気信号に変換し、この電気信号を制御出力段3bから操作端4bに出力するように構成されている。操作端4bはサイリスタやソリッドステートリレー、電磁リレーなどを有している。
操作端4bにおいて前記電気信号により熱源4aに必要な電力を発生させ、この電力を操作端4bから熱源4aに与えることにより、循環ライン8を流れる処理液5が熱源4aによって加熱される。このようにして温度フィードバックループが形成され、温度フィードバック制御が機能する。
尚、図5には示されていないが、半導体処理装置には、温度制御部3に対して目標温度などの種々のパラメータ3cを設定する設定部が設置されている。この設定部は、温度制御部3に付帯して設置されていたり、また半導体処理装置の設定部として他機能の設定部と統合された形で設置されている。
ところで、上記半導体処理装置では、半導体ウエハの処理数や装置の使用時間などにより定期的に処理液を交換する必要がある。処理液交換中は半導体ウエハを処理できないので、処理液交換時間が長ければ長いほど半導体処理装置の稼働率は低下する。従って、処理液交換を短時間で行うことが要求され、そのためには処理液を短時間で目標温度に昇温することが要求される。さらに、処理液の温度は半導体ウエハの処理性能を左右する重要な要素であるから、交換した処理液を素早く目標温度まで昇温し、且つ精度良く目標温度で安定させるように制御することも要求される。
しかしながら、前述した従来の半導体処理装置で行う温度制御部3による温度フィードバック制御は、処理液が目標温度(例えば140℃)で安定した状態、即ち定常状態において半導体ウエハの処理を行う場合に適するように調整されている。このため、外乱などが生じる過渡的な状態である処理液交換時においては、処理液温度がオーバーシュートするか、またオーバーシュートしない場合には目標温度に達するまでの時間が長くなることが多い。両者の場合にはともに目標温度で安定するまでに時間がかかるため、処理液交換を短時間で行うという要求に応えることはできない。
上記の両者の場合を図6及び図7を参照しつつ詳細に説明する。
図6は、図5に示す温度制御部のパラメータを定常状態に調整した半導体処理装置において、処理液交換を実施し、加熱制御した場合の経過時間に対する温度10と制御指令値11の挙動の一例を示す図である。図7は、図5に示す温度制御部のパラメータを処理液交換時の温度変化がオーバーシュートしないように調整した半導体処理装置において、処理液交換を実施し、加熱制御した場合の経過時間に対する温度10と制御指令値11の挙動の一例を示す図である。尚、図6及び図7のいずれの場合も目標温度は140℃である。
図5に示す半導体処理装置においては、複数の薬液同士や薬液と純水の混合液などが処理液5として用いられる。このため、処理液交換時には、薬液同士や薬液と純水を処理槽1で混合した後に、温度制御部3によって処理液の温度制御が実行される。図6及び図7の場合に用いた処理液は薬液の混合時に化学反応による反応熱を生じるものであるため、温度制御開始前の処理液の温度10が120℃付近から始まっている。
また、化学反応による反応熱が生じる場合、加熱制御を行うと余分な熱量が与えられやすいため、処理液の温度がオーバーシュートすることが多い。更に、薬液の混合による化学反応は、混合当初は大きいが、時間の経過とともに小さくなるという過渡的な現象であるため、処理液を素早く140℃の温度まで昇温し、且つ精度良く140℃で安定させるように制御するのは困難である。
図6の場合は、温度制御開始時に大きな制御指令値11を出力して処理液に熱量を過分に与えることにより、処理液の温度10が140℃に到達するまでの時間を短くできるが、温度10がオーバーシュートしてしまうため、140℃の温度で安定するまでに必要な時間が長くなる。
また、図7の場合は、温度制御開始時に出力する制御指令値11の大きさを小さくし、処理液に与える熱量を少なくするため、オーバーシュートを抑制することはできるが、最初に140℃に到達するまでの時間が長くなってしまうため、140℃の温度で安定するまでに必要な時間も長くなる。
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、交換した処理液を目標温度まで昇温し、精度良く目標温度で安定するまでの時間を短くできる半導体処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る半導体処理装置は、目標温度に保持された処理液によって半導体基板を処理する半導体処理装置において、
前記処理液の温度を計測する温度センサと、
応答性重視パラメータ、安定性重視パラメータ及び定常状態パラメータのいずれか一のパラメータと前記温度センサによって計測された前記処理液の温度と前記目標温度に基づいて制御指令値を演算する制御演算器と、
前記制御演算器によって演算された制御指令値に基づいて前記処理液を加熱又は冷却することにより、前記処理液を前記目標温度に制御する加熱機構又は冷却機構と、
前記温度センサによって計測された前記処理液の温度と前記制御演算器によって演算された制御指令値に基づいて、前記制御演算器に与えるパラメータを、前記応答性重視パラメータ、前記安定性重視パラメータ及び前記定常状態パラメータのいずれか一のパラメータに切り替えるパラメータ切替手段と、
を具備することを特徴とする。
上記半導体処理装置によれば、処理液交換後の温度制御開始時には応答性重視の制御を行い、加熱機構又は冷却機構が有する能力を大きく活用して温度制御し、熱量を与え過ぎる前に安定性重視の制御に切り替えることにより、応答性重視の制御で不足した熱量をオーバーシュートしないように抑制しながら制御することができる。従って、交換した処理液を目標温度まで昇温し、精度良く目標温度で安定するまでの時間を短くすることができる。
また、本発明に係る半導体処理装置において、前記応答性重視パラメータは、前記安定性重視パラメータ及び前記定常状態パラメータそれぞれに比べて温度制御の応答性が高くなるように調整された制御定数と、前記目標温度に近づいたら前記安定性重視パラメータに切り替える条件として用いられる制御指令値の上限値と下限値とを有することが好ましい。
また、本発明に係る半導体処理装置において、前記パラメータ切替手段は、前記制御演算器によって演算された制御指令値が前記上限値に到達することにより応答性重視の制御が開始したことを検出し、前記制御演算器によって演算された制御指令値が前記下限値まで下降することにより、前記応答性重視パラメータから前記安定性重視パラメータへ切り替えて前記制御演算器に与えることも可能である。
また、本発明に係る半導体処理装置において、前記応答性重視パラメータは、該応答性重視パラメータを用いて前記処理液を加熱又は冷却している時間を監視する監視時間をさらに有することも可能である。
また、本発明に係る半導体処理装置において、前記パラメータ切替手段は、前記制御演算器によって演算された制御指令値が前記上限値に到達することにより応答性重視の制御が開始したことを検出し、前記応答性重視パラメータを用いて前記処理液を加熱又は冷却している時間が前記監視時間を超えることにより、前記応答性重視パラメータから前記安定性重視パラメータへ切り替えて前記制御演算器に与えることも可能である。
また、本発明に係る半導体処理装置において、前記安定性重視パラメータは、前記応答性重視パラメータ及び前記定常状態パラメータそれぞれに比べて温度制御の安定性が高くなるように調整された制御定数と、前記目標温度で安定してきたら前記定常状態パラメータに切り替える条件として用いられる前記目標温度に対する切替温度偏差とを有することが好ましい。
また、本発明に係る半導体処理装置において、前記パラメータ切替手段は、前記温度センサによって計測された前記処理液の温度と前記目標温度との差が前記切替温度偏差内に到達することにより、前記安定性重視パラメータから前記定常状態パラメータへ切り替えて前記制御演算器に与えることも可能である。
また、本発明に係る半導体処理装置において、前記定常状態パラメータは、前記応答性重視パラメータ及び前記安定性重視パラメータそれぞれに比べて前記半導体基板の処理に適するように調整された制御定数を有することが好ましい。
また、本発明に係る半導体処理装置において、前記パラメータ切替手段により前記制御演算器に与えるパラメータを切り替えたときに、前記制御演算器を初期化してから再開することが好ましい。
以上説明したように本発明によれば、交換した処理液を目標温度まで昇温し、精度良く目標温度で安定するまでの時間を短くできる半導体処理装置を提供することができる。
発明を実施するための形態
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態による半導体処理装置を示す構成図である。
図1に示す半導体処理装置における処理槽1、オーバーフロー槽1a、温度センサ2、加熱機構4、熱源4a、操作端4b、処理液5、循環ポンプ6、フィルター7、循環ライン8については、図5に示すものと同様であるので説明を省略する。
また、半導体処理装置は、温度センサ2により計測された処理液の温度10に基づいて加熱機構4を制御する温度制御部3を備えている。この温度制御部3は、制御指令値11を演算する制御演算器3a、制御出力段3b、パラメータ3c及びパラメータ切替手段3dを有している。パラメータ3cは、一般パラメータ3e、応答性重視パラメータ3f、安定性重視パラメータ3g及び定常状態パラメータ3hから構成されている。
一般パラメータ3eは、パラメータ切替手段3dを介さずに制御演算器3aに与えられるようになっており、具体的には処理液の目標温度である。また、パラメータ3f乃至3hは、各々の制御特性が得られるように調整された制御定数であり、パラメータ切替手段3dにより制御演算器3aに設定されるものである。
応答性重視パラメータ3fは、温度制御の応答性が良く、目標温度に素早く近づくように調整された制御定数と、目標温度に近づいたら安定性重視の制御へ切り替える条件として、出力された制御指令値の上限値と下限値、下限値以上である時間(即ち応答性重視の制御を行っている時間)を監視する下限出力監視時間とから構成されている。
安定性重視パラメータ3gは、制御の安定性が良く制御指令値が過剰とならないように調整された制御定数と、処理液の温度が目標温度で安定してきたら定常状態の制御へ切り替える条件としての安定切替温度偏差とから構成されている。
定常状態パラメータ3hは、通常の半導体ウエハ9の処理時に最適になるように調整された制御定数である。
前記制御定数は、比例動作、積分動作、微分動作を組み合わせたPID制御を行う定数である。比例動作とは、入力に比例する大きさの出力を出す制御動作である。設定値に対して比例帯をもち、その中では操作量(制御出力量)が偏差に比例する動作を比例動作という。例えば、現在温度が比例帯より低ければ操作量は100%、比例帯に入れば操作量は偏差に比例して徐々に小さくなり、設定値と現在温度が一致(偏差なし)すると操作量は50%となるような動作である。
積分動作とは、入力の時間積分値に比例する大きさの出力を出す制御動作である。比例動作ではオフセットが発生するが、比例動作に積分動作を組み合わせることにより、時間が経過するにしたがい、オフセットをなくすことができる。
微分動作とは、入力の時間微分値に比例する大きさの出力を出す制御動作である。比例動作や積分動作は制御結果に対する訂正動作であるので急な温度変化に対して応答が遅くなる傾向にあるが、微分動作はその欠点を補うものであり、温度変化の傾斜に比例した操作量を追加して訂正動作を行い、急激な外乱に対して大きな操作量を与えて、早くもとの制御状態にもどるように働く動作である。
前記パラメータ切替手段3dは、温度センサ2で計測された温度10と制御演算器3aから出力された制御指令値11に基づいて、制御演算器3cに与える各制御特性用パラメータ(図1の参照符号3f,3g,3hに相当)を適したものに切り替える手段である。つまり、パラメータ切替手段3dによって制御演算器3cに与える各制御特性用パラメータを処理液の状態に適したものに切り替えることができる。制御演算器3cに与えるパラメータが切り替えられることによって制御演算器3cから出力される制御指令値11が異なるものとなり、その結果、温度制御特性が切り替わることになる。
制御演算器3aにおいて、温度センサ2によりフィードバックされた処理液5の温度10と一般パラメータ3eと温度制御特性に応じたパラメータ3f〜3hのいずれかのパラメータから制御指令値11を演算し、この制御指令値11は制御演算器3aから制御出力段3bに送られるようになっている。制御出力段3bにおいて、前記制御指令値11を加熱機構4から処理液5へ与えるべき熱量に対応する電気信号に変換し、この電気信号を制御出力段3bから操作端4bに出力するように構成されている。
操作端4bにおいて前記電気信号により熱源4aに必要な電力を発生させ、この電力を操作端4bから熱源4aに与えることにより、循環ライン8を流れる処理液5が熱源4aによって加熱される。このようにして温度フィードバックループが形成され、温度フィードバック制御が機能する。
次に、処理液交換時に目標温度に処理液を加熱する際の温度制御部3による制御シーケンス及びこの制御シーケンスによって温度制御した場合の処理液温度の挙動について図2及び図3を参照しつつ説明する。
図2は、図1に示す温度制御部による加熱制御動作のフローチャートを示す図である。図3は、図1に示す半導体処理装置において、処理液交換を実施し、図2に示す加熱制御動作を行った場合の経過時間に対する温度10と制御指令値11の挙動の一例を示す図である。尚、図3には、制御切替を模式的に表わした制御状態を併記しており、参照符号0が制御動作開始前の状態で、参照符号20が応答性重視の制御、参照符号90が安定性重視の制御、参照符号30が定常状態の制御を表わしている。
まず、図1に示す処理槽1内から使用済みの処理液を排出し、新しい処理液を処理槽1内に入れる。この際、第1薬液(例えばHSO)と第2薬液(例えばH)を処理槽1内で混合させた混合液を処理液5として用いる。
次いで、制御動作を開始する。処理槽1内で第1薬液と第2薬液を混合した際に反応熱が生じるため、図3に示すように、制御動作を開始する際の処理液の温度は120℃である。
次に、図2に示すように、温度制御部3の制御演算器3aに一般パラメータ3eである目標温度を140℃として設定し、パラメータ切替手段3dは応答性重視パラメータ3fを選択する(S1)。応答性重視パラメータ3fを選択するのは、温度センサ2で計測した処理液の温度10と目標温度との差が大きいため、素早く目標温度に近づけるように温度制御するためである。
次いで、温度制御部3は制御演算器3aにおいて制御指令値の演算をスタートさせる(S2)。前記制御演算器3aは、温度センサ2で計測された温度10と応答性重視パラメータ3fに基づいて制御指令値11を演算するが、制御開始時点では図3に示すように目標温度(140℃)に対して処理液の温度10が120℃と低いので、応答性重視パラメータ3fにより大きな制御指令値11が演算され、素早く目標温度に加熱しようとする制御となる。応答性重視の制御は、加熱機構4の能力を最大限使用できるように制御指令値11を演算し、処理液の温度10が上昇すると制御指令値11が減少し始めるように演算する。
次に、パラメータ切替手段3dは、制御指令値11が応答性重視パラメータ3fに設定されている上限値(例えば100%)に到達したことにより応答性重視の制御が開始したことを検出し(S3)、安定性重視の制御への切替監視を開始するとともに下限出力監視タイマをスタートさせる(S4)。
半導体処理装置において温度フィードバックループが形成されているため、処理液を加熱することにより処理液の温度が上昇すると制御演算器3aは加熱を抑制する方向に演算し始める。これにより、図3に示すように、制御演算器3aから出力される制御指令値11が減少する。そして、制御指令値11が応答性重視パラメータ3fに設定されている下限値(例えば98%)まで下降したことをパラメータ切替手段3dが判定すると、応答性重視の制御から安定性重視の制御へ遷移させる(S5)。
また、制御指令値11が応答性重視パラメータに設定されている下限値まで下降していない場合でも、温度制御開始時の処理液の温度が低い場合、目標温度との差が大きく、より大きな制御指令値11が演算されるが、発生する反応熱は小さくはならないので、応答性重視の制御は熱量を与え過ぎてオーバーシュートを起こす可能性がある。このようなオーバーシュートを防止するには、必要以上の熱量を処理液に与えないようにする必要がある。そこで、制御指令値11が応答性重視パラメータに設定されている下限値まで下降していない場合でも、下限出力監視タイマにより下限出力監視時間を超えたと判定したら応答性重視の制御から安定性重視の制御へ遷移させる(S6)。これにより、温度制御開始時の処理液の状態や温度フィードバック系の無駄時間の影響を少なくすることができる。尚、下限出力監視時間は実験により求めることが好ましい。
上記の安定性重視の制御への遷移を判定すると、パラメータ切替手段3dは応答性重視パラメータ3fから安定性重視パラメータ3gへ切り替えて制御演算器3aに設定する(S7)。温度フィードバック制御は連続的に行われているため、制御定数を切り替えても、制御演算器3aは応答性重視の制御における状態から演算を継続することになり、安定性重視パラメータによる演算とバランスするまでは応答性重視の制御が影響を与える。このような影響を排除するために、制御演算器3aの初期化と再開すなわちリスタート処理を行う(S8)。安定性重視の制御においては、応答性重視の制御で不足した熱量分をオーバーシュートしないように補足する形で制御指令値11の演算を行うので、緩やかに加熱する温度制御が継続される。
次に、温度センサ2によって計測された処理液の温度10と目標温度との差が安定性重視パラメータ3gに設定されている安定切替温度偏差内(例えば目標温度に対して−3℃)に到達したことをパラメータ切替手段3dが判定することにより、安定性重視の制御から定常状態の制御へと遷移させる(S9)。これにより、半導体処理装置が実際に稼動する状態に滑らかに遷移することができる。そして、パラメータ切替手段3dは、安定性重視パラメータ3gから定常状態パラメータ3hへ切り替えて制御演算器3aに設定し(S10)、安定性重視の制御の影響を排除するために、制御演算器3aの初期化と再開すなわちリスタート処理を行う(S11)。定常状態の制御においては、目標温度と処理液の温度10との差が安定切替温度偏差内であるので、制御演算器3aで演算された制御指令値11が大きな値とはならず、処理液の温度は滑らかな挙動を示すものとなる。
上記実施の形態によれば、応答性重視、安定性重視、定常状態といった温度制御特性に応じたパラメータ3e〜3hを用意し、パラメータ切替手段3dにより処理液5の温度状態に適したパラメータに切り替えて制御演算器3aに設定する。このため、処理液の温度状態に適した制御指令値11を制御演算器3aにおいて演算することができ、この制御指令値11によって処理液の温度を制御するので、図3に示すように、交換した処理液を目標温度まで昇温し、精度良く目標温度で安定するまでの時間を短くすることができる。つまり、従来の半導体処理装置では、定常状態のパラメータのみで温度制御しているため、図6及び図7に示すように目標温度で安定するまでの時間が長くなるのに対し、本実施の形態による半導体処理装置では、3種類のパラメータ3f〜3hを用いて温度制御しているため、図3に示すように目標温度で安定するまでの時間を短くすることができる。
換言すれば、温度制御開始時には応答性重視の制御を行い、加熱機構4が有する能力を最大限活用して温度制御し、熱量を与え過ぎる前に安定性重視の制御に切り替えることにより、応答性重視の制御で不足した熱量をオーバーシュートしないように抑制しながら制御することができる。
また、本実施の形態では、制御切替時には初期化して再開することにより、前の制御状態の影響を受けないで各々の特性に応じて制御することができる。
また、本実施の形態では、全ての制御状態において温度フィードバックループが形成されているため、状態変動に対して自律的に適応することができる。また、本実施の形態では、応答性と安定性を両立した温度制御を再現性良く実施することが可能となる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、熱源4aを処理槽1の内部又はオーバーフロー槽1aの内部に設置することも可能である。
また、上記実施の形態では、加熱機構4を用いて処理液5に加熱制御を行う半導体処理装置に本発明を適用しているが、加熱機構4に代えて冷却機構を用いて処理液に冷却制御を行う半導体処理装置に本発明を適用することも可能であり、前記冷却機構としては熱源4aに用いるペルチェ素子と操作端4bに専用電源を使用した冷熱器を使用することが可能である。加熱制御を行う場合は、処理液の温度10が低いほど制御指令値11が高くなり、処理液の温度10が高いほど制御指令値11が低くなるように、温度10と制御指令値11が反比例する動作となる。これに対し、冷却制御を行う場合は、図4に示すように、処理液の温度10が高いほど制御指令値11が高くなり、処理液の温度10が低いほど制御指令値11が低くなるように、温度10と制御指令値11が比例する逆動作となる。この点以外は冷却制御を行う場合も加熱制御を行う場合と同様である。図4に示す参照符号10は冷却制御動作を行った場合の経過時間に対する温度であり、参照符号11は制御指令値であり、参照符号0,20,90,30は図3の場合と同様に制御切替を模式的に表わした制御状態である。
また、加熱制御を行う場合の図2に示すS9では、前述したように安定切替温度偏差内の一例を目標温度に対して−3℃としているが、冷却制御を行う場合の図2に示すS9では、安定切替温度偏差内の一例として目標温度に対して+0.5℃を挙げることができる。詳細には、冷却制御の場合、温度センサによって計測された処理液の温度10と目標温度との差が安定性重視パラメータに設定されている安定切替温度偏差内(例えば目標温度に対して+0.5℃)に到達したことをパラメータ切替手段が判定することにより、安定性重視の制御から定常状態の制御へと遷移させる(S9)。
また、上記実施の形態では、処理槽1内で第1薬液と第2薬液を混合した際に反応熱が生じる処理液を用いているが、混合した際に反応熱が生じない処理液を用いることも可能である。
また、上記実施の形態では、処理液5で満たされた処理槽1内に半導体ウエハ9を浸漬させて処理する半導体処理装置に本発明を適用しているが、これに限定されるものではなく、半導体ウエハ9の表面に処理液を塗布して処理する半導体処理装置に本発明を適用することも可能である。この場合は、半導体ウエハ9に塗布する処理液を貯蔵しているタンク内の処理液の温度制御に本発明が用いられる。
本発明の実施の形態による半導体処理装置を示す構成図である。 図1に示す温度制御部による加熱制御動作のフローチャートを示す図である。 図2に示す加熱制御動作を行った場合の経過時間に対する温度10と制御指令値11の挙動を示す図である。 冷却制御動作を行った場合の経過時間に対する温度10と制御指令値11の挙動を示す図である。 従来の半導体処理装置を示す構成図である。 図5に示す温度制御部のパラメータを定常状態に調整した半導体処理装置において、経過時間に対する温度10と制御指令値11の挙動を示す図である。 図5に示す温度制御部のパラメータをオーバーシュートしないように調整した半導体処理装置において、経過時間に対する温度10と制御指令値11の挙動を示す図である。
符号の説明
1…処理槽
1a…オーバーフロー槽
2…温度センサ
3…温度制御部
3a…制御演算器
3b…制御出力段
3c…パラメータ
3d…パラメータ切替手段
3e…一般パラメータ
3f…応答性重視パラメータ
3g…安定性重視パラメータ
3h…定常状態パラメータ
4…加熱機構
4a…熱源
4b…操作端
5…処理液
6…循環ポンプ
7…フィルター
8…循環ライン
9…半導体ウエハ
10…温度
11…制御指令値

Claims (9)

  1. 目標温度に保持された処理液によって半導体基板を処理する半導体処理装置において、
    前記処理液の温度を計測する温度センサと、
    応答性重視パラメータ、安定性重視パラメータ及び定常状態パラメータのいずれか一のパラメータと前記温度センサによって計測された前記処理液の温度と前記目標温度に基づいて制御指令値を演算する制御演算器と、
    前記制御演算器によって演算された制御指令値に基づいて前記処理液を加熱又は冷却することにより、前記処理液を前記目標温度に制御する加熱機構又は冷却機構と、
    前記温度センサによって計測された前記処理液の温度と前記制御演算器によって演算された制御指令値に基づいて、前記制御演算器に与えるパラメータを、前記応答性重視パラメータ、前記安定性重視パラメータ及び前記定常状態パラメータのいずれか一のパラメータに切り替えるパラメータ切替手段と、
    を具備することを特徴とする半導体処理装置。
  2. 請求項1において、前記応答性重視パラメータは、前記安定性重視パラメータ及び前記定常状態パラメータそれぞれに比べて温度制御の応答性が高くなるように調整された制御定数と、前記目標温度に近づいたら前記安定性重視パラメータに切り替える条件として用いられる制御指令値の上限値と下限値とを有することを特徴とする半導体処理装置。
  3. 請求項2において、前記パラメータ切替手段は、前記制御演算器によって演算された制御指令値が前記上限値に到達することにより応答性重視の制御が開始したことを検出し、前記制御演算器によって演算された制御指令値が前記下限値まで下降することにより、前記応答性重視パラメータから前記安定性重視パラメータへ切り替えて前記制御演算器に与えることを特徴とする半導体処理装置。
  4. 請求項2又は3において、前記応答性重視パラメータは、該応答性重視パラメータを用いて前記処理液を加熱又は冷却している時間を監視する監視時間をさらに有することを特徴とする半導体処理装置。
  5. 請求項4において、前記パラメータ切替手段は、前記制御演算器によって演算された制御指令値が前記上限値に到達することにより応答性重視の制御が開始したことを検出し、前記応答性重視パラメータを用いて前記処理液を加熱又は冷却している時間が前記監視時間を超えることにより、前記応答性重視パラメータから前記安定性重視パラメータへ切り替えて前記制御演算器に与えることを特徴とする半導体処理装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項において、前記安定性重視パラメータは、前記応答性重視パラメータ及び前記定常状態パラメータそれぞれに比べて温度制御の安定性が高くなるように調整された制御定数と、前記目標温度で安定してきたら前記定常状態パラメータに切り替える条件として用いられる前記目標温度に対する切替温度偏差とを有することを特徴とする半導体処理装置。
  7. 請求項6において、前記パラメータ切替手段は、前記温度センサによって計測された前記処理液の温度と前記目標温度との差が前記切替温度偏差内に到達することにより、前記安定性重視パラメータから前記定常状態パラメータへ切り替えて前記制御演算器に与えることを特徴とする半導体処理装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項において、前記定常状態パラメータは、前記応答性重視パラメータ及び前記安定性重視パラメータそれぞれに比べて前記半導体基板の処理に適するように調整された制御定数を有することを特徴とする半導体処理装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項において、前記パラメータ切替手段により前記制御演算器に与えるパラメータを切り替えたときに、前記制御演算器を初期化してから再開することを特徴とする半導体処理装置。
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