JP2007027195A - 洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 プローブによるパーティクルの除去において、パーティクルとプローブとの付着力をコントロールして、パーティクルの除去を確実にするようにした洗浄方法及び洗浄装置を提供するものである。
【解決手段】 温度コントロール可能なプローブ先端12を有する除去プローブ5を用い、プローブ先端12の周囲を含んで該プローブ先端12とウェーハ3表面のパーティクル21の間に存在する物質の相状態を変化させて、プローブ先端12にパーティクル21を付着させ、パーティクル12をウェーハ3表面から除去する。
【選択図】 図3
【解決手段】 温度コントロール可能なプローブ先端12を有する除去プローブ5を用い、プローブ先端12の周囲を含んで該プローブ先端12とウェーハ3表面のパーティクル21の間に存在する物質の相状態を変化させて、プローブ先端12にパーティクル21を付着させ、パーティクル12をウェーハ3表面から除去する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、例えば半導体製造工程等で用いる、ウェーハ上のパーティ クルを除去する洗浄方法及びこの洗浄方法を実地するための洗浄装置に関する。
半導体製造工程において、シリコンウェーハあるいはフォトマスクなどに付着したパーティクルを除去する方法として様々な洗浄方法が検討されてきた。半導体製造工程では、通常、アンモニアと過酸化水素水の混合液中でMHzの周波数の超音波をかけながら除去する方法が知られている。また、ブラシによる処理や高圧水を吹き付ける方法などが用いられている。また、液体(洗浄液)を使用せずに微細な針を用いて、個々にパーティクルを拾い上げる方法が提案されている。
液体(洗浄液)を用いた洗浄では、次のような問題点がある。
(1)通常の洗浄方法は、洗浄液に半導体基板(ウェーハ)を浸漬したり、洗浄液をスプレー状に噴射して半導体基板に吹きかけたり、回転する半導体基板に洗浄液を流す方法などが使われている。
また、物理力を働かせる補助手段と組み合わせて液体(洗浄液)の化学反応を用いて半導体基板表面等のパーティクル除去をしているが、これらの処理は、表面全体を同時に洗浄する方法であり、物理力を働かせる補助手段や液体の化学反応による素子等への影響を全く無くすことは非常に困難である。つまり、パーティクルに汚染されている部分と汚染されていない部分を含むウェーハ表面全体(パーティクル)にも洗浄の影響が現れる可能性が高い。特に、半導体製造工程でのウェーハ表面では、パーティクルの付着していない部分の方が多く、汚れが無い部分を含めて、影響を無視できない洗浄処理をしてしまうことになる。
(2)今後、微細化が進むにつれて液体を用いた洗浄では、用いる液体(薬品)中に存在する、現状より小さいパーティクルの数を更に少なくする必要がある。それは、液中にパーティクルが存在すると、そのパーティクルがウェーハに付着し汚染してしまうからである。
(3)液体の処理後に必ず、乾燥処理が必要になり、この乾燥処理の時にパーティクルが付着しやすい。
(4)半導体素子の微細化が進むと、その構造強度が低下するため、水や液体の表面張力によって素子構造が破壊される。
(5)液体を用いた洗浄では、化学薬品や純水を多量に使い、コストが高くなったり、薬品や純水の製造に関わったり、排液処理に関わる地球環境への影響が大きい。
その為、薬品や純水を多量に用いない、あるいはそれらを使わない洗浄が必要とされている。
(1)通常の洗浄方法は、洗浄液に半導体基板(ウェーハ)を浸漬したり、洗浄液をスプレー状に噴射して半導体基板に吹きかけたり、回転する半導体基板に洗浄液を流す方法などが使われている。
また、物理力を働かせる補助手段と組み合わせて液体(洗浄液)の化学反応を用いて半導体基板表面等のパーティクル除去をしているが、これらの処理は、表面全体を同時に洗浄する方法であり、物理力を働かせる補助手段や液体の化学反応による素子等への影響を全く無くすことは非常に困難である。つまり、パーティクルに汚染されている部分と汚染されていない部分を含むウェーハ表面全体(パーティクル)にも洗浄の影響が現れる可能性が高い。特に、半導体製造工程でのウェーハ表面では、パーティクルの付着していない部分の方が多く、汚れが無い部分を含めて、影響を無視できない洗浄処理をしてしまうことになる。
(2)今後、微細化が進むにつれて液体を用いた洗浄では、用いる液体(薬品)中に存在する、現状より小さいパーティクルの数を更に少なくする必要がある。それは、液中にパーティクルが存在すると、そのパーティクルがウェーハに付着し汚染してしまうからである。
(3)液体の処理後に必ず、乾燥処理が必要になり、この乾燥処理の時にパーティクルが付着しやすい。
(4)半導体素子の微細化が進むと、その構造強度が低下するため、水や液体の表面張力によって素子構造が破壊される。
(5)液体を用いた洗浄では、化学薬品や純水を多量に使い、コストが高くなったり、薬品や純水の製造に関わったり、排液処理に関わる地球環境への影響が大きい。
その為、薬品や純水を多量に用いない、あるいはそれらを使わない洗浄が必要とされている。
微細針形状のプローブによる、物理的にパーティクルを除去する方法には、次のような問題点がある。
液体を使わずに、微細な針などを用いてウェーハ表面に付着しているパーティクルを除去する方法が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。しかしながら、例えば、針状プローブの先端でパーティクルをウェーハ表面から除去する場合、パーティクルとウェーハ表面を結合している力、すなわちファンデルワース力や静電気力、湿度が高い場合は液架橋力などの力、が強いため、針状のプローブによってパーティクルを表面に沿って(つまり表面上を)移動させることは容易であっても、ウェーハ表面からパーティクルを引き離して針状のプローブ先端に捕獲することは難しい。ウェーハ表面からパーティクルを引き離して針状のプローブ先端に捕獲するためには、パーティクルとウェーハ表面を結合している力よりも強い力でパーティクルと針状のプローブの先端との付着力が働くようにする必要があるためである。
液体を使わずに、微細な針などを用いてウェーハ表面に付着しているパーティクルを除去する方法が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。しかしながら、例えば、針状プローブの先端でパーティクルをウェーハ表面から除去する場合、パーティクルとウェーハ表面を結合している力、すなわちファンデルワース力や静電気力、湿度が高い場合は液架橋力などの力、が強いため、針状のプローブによってパーティクルを表面に沿って(つまり表面上を)移動させることは容易であっても、ウェーハ表面からパーティクルを引き離して針状のプローブ先端に捕獲することは難しい。ウェーハ表面からパーティクルを引き離して針状のプローブ先端に捕獲するためには、パーティクルとウェーハ表面を結合している力よりも強い力でパーティクルと針状のプローブの先端との付着力が働くようにする必要があるためである。
このため、針先に静電気を持たせる方法(特許文献3参照)、粘着物質を付着させて置く方法(特許文献4、5参照)などが提案されている。例えば、針先に静電気を印加する方法では、パーティクルとウェーハ表面を結合している力が通常の静電気力よりも非常に強いために、それを上回る大きな静電気を印加することが必要である。その場合、基板との間において放電現象が発生したり、針が基板に静電気力で付着してしまうなど、実際には、不可能な場合が多い。また、粘着物質を介在させる方法において、大きなパーティクルであれば付着させることは可能であると思われる。しかし、1μm以下のパーティクルに関して有効性は定かではない。更に、被処理表面への粘着剤の残留防止や一旦付着させたパーティクルを針先から除去することは容易ではなく、粘着物質に対する溶剤等を用いて除去する必要があると考えられ、数多くのパーティクルを短時間に除去することは難しいと考えられる。
このように、従来の方法では、針先へのパーティクルの付着力を自由にコントロールすることが困難である。
本発明は、上述の点に鑑み、プローブによるパーティクルの除去において、パーティクルとプローブとの付着力をコントロールして、パーティクルの除去を確実にするようにした洗浄方法及び洗浄装置を提供するものである。
本発明に係る洗浄方法は、温度コントロール可能なプローブ先端を有する除去プローブを用い、プローブ先端の周囲に存在する物質のうち、プローブ先端とウェーハ表面のパーティクルの間に集まる物質の相状態を変化させて、プローブ先端にパーティクルを付着させ、パーティクルをウェーハ表面から除去することを特徴とする。
本発明に係る洗浄方法の好ましい形態は、温度コントロール可能なプローブ先端を有する除去プローブを用い、プローブ先端の液架橋力または固相化による接着力(例えば、水を用いる場合は凍結による結合力を指す)を用いて、除去プローブの付着力をコントロールし、この除去プローブを用いてウェーハ表面のパーティクルを除去することを特徴とする。
本発明に係る洗浄装置は、表面のパーティクルが付着された被処理ウェーハを搬入する処理チャンバーと、処理チャンバー内に配置された温度コントロール可能なプローブ先端を有する除去プローブと、処理チャンバー内に所要の物質の蒸気を供給する供給部とを備え、プローブ先端に蒸気の相変化で生じる液架橋力または固相化による接着力により、パーティクルを除去プローブに付着させて除去するようにして成ることを特徴とする。
本発明に係る洗浄方法によれば、プローブ先端の周囲に存在する物質のうち、プローブ先端とウェーハ表面のパーティクルの間に集まる物質の相状態を変化させる、例えば気相状態から液相状態、あるいは液相状態から固相状態に変化させることにより、プローブ先端とパーティクル間の付着力がコントールされ、ウェーハ表面のパーティクルを除去プローブ、つまりプローブ先端に強固に保持することできる。従って、この除去プローブによってウェーハ表面のパーティクルを確実に除去することができる。
本発明に係る好ましい形態の洗浄方法によれば、プローブ先端の液架橋力または固相化による接着力を用いることにより、除去プローブとパーティクル間の付着力をコントロールすることができ、ウェーハ表面のパーティクルを除去プローブ、つまりプローブ先端に強固に保持することができる。この除去プローブを用いることにより、ウェーハ表面のパーティクルを確実に除去することができる。
本発明に係る洗浄装置によれば、処理チャンバー内に所要の物質の蒸気を供給し、除去プローブのプローブ先端を冷却することにより、プローブ先端付近の蒸気が局部的に液相に変化し、さらに冷却することにより固相に凍結する。このプローブ先端の液架橋力または固相化による接着力により除去プローブの付着力がコントロールされるので、被処理ウェーハ表面のパーティクルをプローブ先端に強固に付着させることができ、パーティクルを確実に除去することができる。
本発明に係る洗浄方法は、プローブを用いてパーティクルを除去する洗浄方法である。本実施の形態では、まず、温度コントロールされた処理雰囲気中でウェーハを室温程度に保った後、ウェーハ上の除去するパーティクルに最近傍に、冷却可能なプローブを接近させる。
その後、プローブを冷却し、プローブ先端のみに水蒸気が吸着し液膜を形成させる。十分にプローブとパーティクルが接近していれば、その液膜を介してプローブ先端とパーティクルが液架橋によって付着力が強められる。一方、この時、パーティクルとウェーハ表面では、温度が低くない為に水分の吸着量が少なく、プローブとパーティクル間に比較して、液架橋力が相対的に弱い状態を維持する。
更に、プローブの温度を低下させると、液架橋していた水分の温度も下がり、液架橋している液体の表面張力も強くなるので、相対的に液架橋力も強くなる。更にもっと温度を低下させることで、液が凍結し固化するためプローブとパーティクルの付着力が非常に大きくなる。液体が固体化することで物理的にパーティクルを固定、保持することができる。
このように、プローブ先端とパーティクルの付着力が高くなった状態でプローブを持ち上げることで、パーティクルをウェーハ表面から引き離して除去することができる。ウェーハ表面からパーティクルを除去した後、そのパーティクルをプローブ針先から除去する場合には、プローブの温度を上昇させて固体から液体に変化させて、針先から除去する。
以下、図面を参照してさらに、本発明の実施の形態に係る洗浄方法及びこの洗浄方法の実施に用いる洗浄装置について詳細説明する。
図1に、本実施の形態の洗浄装置、すなわちナノプローブによるパーティクル除去装置の概略構成を示す。本実施の形態のパーティクル除去装置1は、内部及び内壁面の温度をコントロール可能にした処理チャンバー(以下、単にチャンバーという)2を備え、チャンバー2内に被処理ウェーハ、本例では半導体ウェーハ(以下、単にウェーハという)3が載置されるウェーハステージ4と、除去プローブ5を有するパーティクル除去機構6と、それらの移動機構が組み込まれて成る。
チャンバー2には、図示していない温度および湿度を調整する温湿度調整装置7からのガス供給口8と、排気口9が設けられる。この構成によって、チャンバー2内に温度や湿度が調整されたガスを供給し、チャンバー2内部の温度やチャンバー内壁の温度をコントロールし、また供給ガスの圧力や排気量の調整によって、チャンバー2内部の温度、湿度、圧力が調整可能になっている。
チャンバー2の内部には種々の移動機構が組み込まれ、この移動機構により後述の除去プローブが移動できるようになされる。すなわち、パーティクル除去のためにチャンバー2内に搬入されたウェーハ3の表面上の任意の位置および任意の高さに、除去プローブ5が移動できる構成となっている。
例えば、移動機構として粗動はウェーハステージ4の移動機構を用い、微動はパーティクル除去機構の移動機構を利用する。さらに、微細な移動はパーティクル除去機構に組み込まれた、圧電素子などによるナノメータ(nm)精度の移動機構を用いるようにしている。図2に示すように、除去プローブ5は、熱伝導路を内包したカンチレバー11の先端部にプローブ先端(いわゆる針先)12を有した片持ち梁構造に形成され、カンチレバー11の後方部に温度調節素子13が一体に設けられ、プローブ先端12の部分を除いて全体が断熱材14で被覆されて構成される。そして、この除去プローブ5の全体が図示しない圧電素子などを用いて成る微動機構により3次元的に移動することができるようになっている。また、パーティクル除去機構、特にそのプローブ先端12の物体との接触の有無や接触圧力の計測のため、光てこを利用した計測機構が組み込まれている。この計測機構は、例えば、通常のAFM(原子間力顕微鏡)と同様な構成でもよい。
また、処理されるウェーハ3は、ウェーハステージ4に組み込まれた温度調整機構16によって、ウェーハ温度を任意にコントロールできるようになされる。図1ではウェーハステージ4内に温度調節機構16を組み込んだが、その他、例えば赤外線ヒータなどによる非接触の加熱手段であっても良い。
また、パーティクル除去装置1には、図1では図示しないが、チャンバー2内部に図3に示すようなパーティクル集積機構部25などを備えている。
また、パーティクル除去装置1には、図1では図示しないが、チャンバー2内部に図3に示すようなパーティクル集積機構部25などを備えている。
次に、図1及び図2のパーティクル除去装置1を用いて本実施の形態の洗浄方法、すなわちウェーハ3上のパーティクルを除去するパーティクル除去方法を説明する。ただし、ここでは、ウェーハ表面上の除去対象パーティクルのウェーハ上の付着位置は、事前に分かっているものとする。
(1) 先ず、ウェーハ3を図1のパーティクル除去装置1のチャンバー2の内部に搬入して、ウェーハステージ4上に載置する。
(2) ウェーハ3の温度、チャンバー2の温度を処理温度に調整する。本例では25℃として説明する。この時、温湿度調節機構7を通して、乾燥窒素ガス(パージガス)を供給してチャンバー2内部やウェーハ3表面上の結露水や過剰な吸着水を除去して、後のチャンバー2内の温度・湿度の制御を容易にできるようにコンディショニングを行う。このとき、過剰水分を除去するために、チャンバー2内部を減圧するようにしても良い。
また、本例では、上記したパージ用のガス(チャンバー内部の置換や状態コントロールをするためのガス)や後に述べる水分(水蒸気)を含んだガス(搬送ガス、キャリアガス)として窒素ガスを用いるが、窒素ガスに代えて不活性ガスや空気を用いてもよい。酸素ガスを含む場合には、ウェーハ3表面の酸化などが発生するため、必要によって使い分けることが望ましい。
また、本例では、上記したパージ用のガス(チャンバー内部の置換や状態コントロールをするためのガス)や後に述べる水分(水蒸気)を含んだガス(搬送ガス、キャリアガス)として窒素ガスを用いるが、窒素ガスに代えて不活性ガスや空気を用いてもよい。酸素ガスを含む場合には、ウェーハ3表面の酸化などが発生するため、必要によって使い分けることが望ましい。
(3) 次に、チャンバー2の内壁、ウェーハステージ4、ウェーハ3の温度を25℃に保ったまま、温度25℃、相対湿度40%の窒素ガス(湿り窒素)をガス供給口8から供給して、チャンバー2内部の環境を温度25℃、相対湿度40%、1気圧に保つ。湿り窒素の供給を開始した直後は、チャンバー2の内壁面やウェーハ3などの表面に水分が吸着する。この為、若干、湿度が低下するが、湿り窒素の供給と排気口9からのガス排気を一定時間以上行うことで、チャンバー2内部の環境を、25℃、相対湿度40%、圧力1気圧に安定させることができる。チャンバー2内部の環境を安定させた後、湿り窒素の供給を停止し、チャンバー2を密閉状態にする。
(4) 次に、図3Aに示すように、除去プローブ5をウェーハ3表面上に付着したパーティクル21の上方部(上空)に相対的に移動する。
次の段階で除去プローブ5をパーティクル21に近接させた時に、除去プローブ5の最接近物が除去目的のパーティクル21であることが望ましいため、位置合せ精度が高いことが望まれる。本実施の形態では、事前にパーティクル21の位置が特定されているとしたが、その位置精度が悪い場合には、再度、この装置内部で位置測定を行うようにしても良い。
次の段階で除去プローブ5をパーティクル21に近接させた時に、除去プローブ5の最接近物が除去目的のパーティクル21であることが望ましいため、位置合せ精度が高いことが望まれる。本実施の形態では、事前にパーティクル21の位置が特定されているとしたが、その位置精度が悪い場合には、再度、この装置内部で位置測定を行うようにしても良い。
その方法として、例えば、除去プローブ5を用いてAFMの探針による表面形状測定機構と同様の構造および機構を持つようにして置き、ウェーハ3にダメージが発生しない条件にて表面形状を測定し、パーティクル21の位置を特定するようにしてもよい。また、別にパーティクル21の位置を精度良く測定できる機構、例えば光散乱式測定や別の探針を用いた表面形状計測、表面画像取得によるパーティクル検出など、を設けても良い。
(5) 次に、図3Bに示すように、除去プローブ5をパーティクル21に接近させる。ここで、除去プローブ4のプローブ先端12をできるだけ近接させることが好ましく、例えば、軽く接触するようにしても良い。ただし、その接触よってパーティクル21が破砕したり、下地のパターンなどに影響を及ぼさない接触圧力とする必要がある。例えば、既存のAFMなどの様に、プローブ先端12とパーティクル21などの表面の接触具合、つまり接触高さの位置や接触圧力を、光てこを用いた方法にて検出して調節する。
ここで、除去プローブ5のパーティクル21が存在する位置への移動には、例えば次のようにすることもできる。予め分かっているパーティクル21の位置へ、ウェーハステージ4を動かして、除去プローブ5の直下にパーティクル21を移動する(粗動)。次に、この動作の精度や予め分かっているパーティクル21の位置の精度がそれほど正確でないので、除去プローブを含むパーティクル除去機構の粗動移動機構を用いて更に調整する。このとき、移動精度の高い移動機構は一般に可動範囲が狭いので、移動精度の高い移動機構の可動範囲になるように、粗動移動機構を用いて位置調整をするようにする。次に、後述するナノメータ(nm)精度のピエゾ素子を利用した微動移動機構を用いて、プローブ先端を再接近させる(微動)。
(6) 次に、プローブ先端12を温度調節素子13にて冷却する。温度調節素子13は、熱伝導性の高い熱伝導路(カンチレバー)11を伝わってプローブ先端12を冷却する。プローブ先端12以外の表面は温度を低下させる必要が無く、逆に温度が低下させない方が良いので、図2、図3で示すように、断熱材14で覆うことが好ましい。さらに、外部表面は温度が下がらないように加熱することができるような機構や赤外線照射などによる非接触加熱を行う機構を設けても良い。
図3Cに示すように、プローブ先端12の温度が低下し、約10℃以下になると、チャンバー2内に充填された温度25℃、相対湿度40%、圧力1気圧の状態の湿り窒素は、プローブ先端12の表面の温度では水分が過飽和状態になるので、プローブ先端12の表面に水分22が結露する。すなわち、温度25℃、相対湿度40%、圧力1気圧の状態の湿り窒素中の水分量は、温度が10℃の飽和水蒸気量よりも多くなるため、多い分の水分が液化(凝結)する。そして、パーティクル21とプローブ先端12間にも、プローブ先端12に結露した水分22が、毛細管現象で移動し、パーティクル21とプローブ先端12間に液架橋を形成する。
図6に、温度(℃)と空気1立方メートル当たりの水蒸気量(g)との関係を示す。曲線は飽和水蒸気量を示し、曲線上の数値は各温度における水蒸気に含まれる水分量(g)を示す。25℃で湿度40%の水分量は、点P付近になる。この雰囲気を10℃以下に冷却すると、水分量が飽和水蒸気量よりも多くなり、その差分dの水分がプローブ先端12に結露することになる。
上記の様に、気相から吸着する水分は、蒸留と同じであるため、純度が高く、ウェーハ3を汚染することがない。例えば、水を液体状でプローブ先端12に供給する場合、非常に少量を非常に小さいプローブ先端12に供給することは、機械的に困難である。それは、純度の高い純水を用意する必要があったり、純度の高い純水を用意することができたとしても、微量の水分を供給する配管は細い必要がある。このため、水の粘性や表面張力などによって配管抵抗が大きく高い圧力が必要であったり、液量に比較して液の接している配管内壁の表面積が広いので、そこからの汚染の溶質が発生する可能性が高いといった問題がある。更に、次の工程で水を凍結させるが、水が凍結すると体積が膨張するため、配管内で凍結した場合、配管を破壊してしまう可能性があるなど、様々な問題がある。このため本実施の形態のように、水分を気中から結露させる方法は非常に有効に作用する。
(7) 次に、図3Dに示すように、更に、プローブ先端12の冷却を続け、0℃以下になると結露した水分22が凍結する。すなわち氷23になる。結露し、液架橋を形成している水22は、パーティクル21が一般的に不定形である為、毛細管現象によってパーティクル21の表面の様々な凹凸に入り込み、または、包み込んだ状態になる。このため、この水が凍ることによって、物理的にプローブ先端12とパーティクル21は結合する、いわゆる接着状態となる。
図3C,図3Dの工程において、温度を低下させた状態で、プローブ先端12への水の結露が必要以上に多い場合は、初期に充填ガスの湿度を低下させたり(つまり、温度、相対湿度を調整して、絶対湿度を低下させる)、図3C,図3Dの工程の途中において温湿度調整装置7を通して湿度の低いガスを供給し、およびチャンバー内のガスを排気することでチャンバー2内の雰囲気を調整できる。また、結露が少ない場合には、初期に充填するガスの湿度を上昇させたり(つまり、温度、相対湿度を調整して、絶対湿度を向上させたり)、内部のガスを攪拌してプローブ先端12への水分結露を促進しても良い。
また、図3C,図3Dの工程を時間をかけて行うと、結露し、凍る水分が多くなり、逆に、短時間で行うと結露水および氷の量が現象するため、温度低下レートや保持時間を調整することが望ましい。
(8) 次に、図3Eに示すように、図3Dの工程で形成した氷23によるパーティクル接着状態を維持したまま、除去プローブ5を上昇させる。この時、プローブ先端12とパーティクル21間は氷23によって物理的に強く結合されているのに比較して、パーティクル21とウェーハ3表面は、氷23による接着状態が形成されないために結合力が弱い。このため、パーティクル21はプローブ先端12側に接着されたまま、除去プローブ5によってウェーハ3表面から除去される。
(9) 次に、図4Fに示すように、パーティクル接着状態を維持したまま、除去プローブ5をウェーハ3の外に設置されたパーティクル集積機構部25の上部に移動する。
(10) 次に、除去プローブ5の温度調節素子13の温度を上昇させ、プローブ先端12の温度を上昇させる。例えば、数℃として、プローブ先端12の氷23が溶解して液化するような状態にする。ただし、プローブ表面上の水分が急速に蒸発しないような温度とする。実際には、プローブ周辺の温湿度との兼ね合いで蒸発あるいは、逆の結露の状態が変化するので、周囲のガス状態を含めて調整することが望ましい。
好ましくは、図4Gに示すように、プローブ先端12部分の液がプローブ最先端部分に凝集した液滴(水滴)24を形成するような状態にすることが望ましい。
例えば、プローブ先端12の付け根部分は、疎水性の表面とし、プローブ最先端部分を親水性とすることで液化した水が先端部分に集まるようにしても良い。
好ましくは、図4Gに示すように、プローブ先端12部分の液がプローブ最先端部分に凝集した液滴(水滴)24を形成するような状態にすることが望ましい。
例えば、プローブ先端12の付け根部分は、疎水性の表面とし、プローブ最先端部分を親水性とすることで液化した水が先端部分に集まるようにしても良い。
(11) 次に、図4Hに示すように、除去プローブ5を下降させて、パーティクル集積機構部25の表面に接触させる。パーティクル集積機構部25の表面は親水性になっており、また、温度は周囲の温度(例えば、ここでは25℃)と同じになっている。プローブ先端12の表面の水滴24は、液体の表面張力でパーティクル集積機構部25の表面に広がると同時に、プローブ先端12にあるパーティクル21をプローブ先端12より引き離し、パーティクル集積機構部25の表面に移動させる。この状態で、除去プローブ5を上昇さあせてプローブ先端12からパーティクル21が除去されれば問題ないが、好ましくは以下のプロセスを行う。
(12) 即ち、図4Iに示すように、除去プローブ5を下降させて、パーティクル集積機構部25の表面に接触させた状態で、パーティクル集積機構部25の表面の温度を低下させる。この低下温度を0℃以下にすると、プローブ先端12からパーティクル集積機構部25の表面に広がった水分がパーティクル21を内包しながら凍結する。同時にプローブ先端12の温度をコントロールして、プローブ先端12の表面では水分が凍結しないようにすると、プローブ先端12の水分は表面張力でパーティクル集積機構部25の表面の氷表面に移動して固化する、すなわち氷26になる。
(13) 次に、図4Iの状態を維持したまま、除去プローブ5を引き上げる。これにより、図4Jに示すように、プローブ先端12はパーティクル21が除去された状態にクリーニングされる。
(14) この後、必要であれば、別のパーティクルを除去するために、上記(3)から(13) の工程(図3A〜図4Jの工程参照)を繰り返し行う。
(15) パーティクル21の除去処理が全て終了したら、チャンバー2の内部の温度、湿度、圧力をチャンバー2の外部と同じにした後、ウェーハ3を取出し、全ての処理を終了する。
次に、本発明の他の実施の形態(変化例)について説明する。
〔変化例1〕
上述の実施の形態では、除去プローブ5の先端(いわゆるプローブ先端12)を針状にしたが、針状でなくともよい。例えば、図5Aに示すように、プローブ先端5を円錐台形状にして、ウェーハ3の表面と対向する面の面積を大きくしても良い。また、プローブ先端をウェーハ表面のパターンや材質によって変更するようにしても良い。
プローブ先端のウェーハ表面と対向する面積が大きい場合は、そのプローブ先端の表面のどこかにパーティクル21が接触するようになるため、ウェーハ表面上のパーティクル21と除去プローブ5との位置合わせの必要精度を緩和することができる。ただし、図5Bに示すように、ウェーハ表面の凹凸パターン31の溝部分の大きさに比較して、大きな形状の底面を持つプローブ先端12を用いる場合、パターン31の溝部分に入り込んで、パターン31より低い状態のパーティクル21を除去することは困難である。このため、プローブ先端12の底面の大きさは、プローブ先端12と凹凸パターン31との相対的な関係で決めることが必要である。すなわち、プローブ先端12の底面の大きさは、凹凸パターン31の溝部分の大きさに合わせて決めれば良い。
上述の実施の形態では、除去プローブ5の先端(いわゆるプローブ先端12)を針状にしたが、針状でなくともよい。例えば、図5Aに示すように、プローブ先端5を円錐台形状にして、ウェーハ3の表面と対向する面の面積を大きくしても良い。また、プローブ先端をウェーハ表面のパターンや材質によって変更するようにしても良い。
プローブ先端のウェーハ表面と対向する面積が大きい場合は、そのプローブ先端の表面のどこかにパーティクル21が接触するようになるため、ウェーハ表面上のパーティクル21と除去プローブ5との位置合わせの必要精度を緩和することができる。ただし、図5Bに示すように、ウェーハ表面の凹凸パターン31の溝部分の大きさに比較して、大きな形状の底面を持つプローブ先端12を用いる場合、パターン31の溝部分に入り込んで、パターン31より低い状態のパーティクル21を除去することは困難である。このため、プローブ先端12の底面の大きさは、プローブ先端12と凹凸パターン31との相対的な関係で決めることが必要である。すなわち、プローブ先端12の底面の大きさは、凹凸パターン31の溝部分の大きさに合わせて決めれば良い。
また、プローブ先端12が尖っていると、パーティクルとの接触点が小さくなる。このため例えば、図5Cに示すように、プローブ先端12のウェーハ表面と対向する面をすり鉢状に形成し(凹面状のアールRを付けて)、パーティクル21と近接するプローブ先端の表面積を増加させて、パーティクル21のプローブ先端12への付着力を増加させるようにしても良い。
また、図5Dに示すように、プローブ先端12を複数の針状32の集合体として形成し、水の表面張力でプローブ先端12に水が溜まり易くすること、また、図5Cと同様にパーティクル21と近接するプローブ先端の表面積を大きくすること、および複数方向からのパーティクル21の保持を可能にして、プローブ先端全体としてのパーティクル保持を向上させるようにしても良い。
また、図5Dに示すように、プローブ先端12を複数の針状32の集合体として形成し、水の表面張力でプローブ先端12に水が溜まり易くすること、また、図5Cと同様にパーティクル21と近接するプローブ先端の表面積を大きくすること、および複数方向からのパーティクル21の保持を可能にして、プローブ先端全体としてのパーティクル保持を向上させるようにしても良い。
また、プローブ先端12と凍結した水分の付着力を高める為、プローブ先端12の表面に微細な凹凸を形成しても良い。
〔変化例2〕
上述の実施の形態では、プローブ先端12とパーティクル21間に液架橋を形成した後、更に水分を凍らせるようにしたが、ウェーハ表面とパーティクルの付着力が弱く、液架橋力のみでプローブ先端に吸着させることができれば、凍結させる必要はない。
上述の実施の形態では、プローブ先端12とパーティクル21間に液架橋を形成した後、更に水分を凍らせるようにしたが、ウェーハ表面とパーティクルの付着力が弱く、液架橋力のみでプローブ先端に吸着させることができれば、凍結させる必要はない。
〔変化例3〕
上述の実施の形態では、パーティクル21に除去プローブ5を近接させた後、プローブ先端12の温度を低下させて、水分を結露、凍結させたが、パーティクル21に除去プローブ5を近接させる前に、プローブ先端12の温度を低下させて、水分を結露させた状態で、パーティクル21とプローブ先端12間に液架橋が形成されるまで除去プローブ12を近接させた後、図3D工程以降の処理を行うようにしても良い。また、変化例2の様に、液架橋を形成した後、除去プローブ5を引き上げてパーティクル21をウェーハ表面から除去するようにしても良い。
上述の実施の形態では、パーティクル21に除去プローブ5を近接させた後、プローブ先端12の温度を低下させて、水分を結露、凍結させたが、パーティクル21に除去プローブ5を近接させる前に、プローブ先端12の温度を低下させて、水分を結露させた状態で、パーティクル21とプローブ先端12間に液架橋が形成されるまで除去プローブ12を近接させた後、図3D工程以降の処理を行うようにしても良い。また、変化例2の様に、液架橋を形成した後、除去プローブ5を引き上げてパーティクル21をウェーハ表面から除去するようにしても良い。
〔変化例4〕
上述の実施の形態では、パーティクル21に除去プローブ5を近接させた後、プローブ先端12の温度を低下させて、水分を結露、凍結させたが、パーティクル21に除去プローブ5を近接させる前に、プローブ先端12の温度を低下させて、水分を結露させ、更に凍結させて、その状態を保持してパーティクル21にプローブ先端12を近接さあせるようにしても良い。
氷に覆われたプローブ先端12がパーティクル21に接触すると、パーティクル21との接触点で、パーティクル21の温度が氷点以上のため、一旦、溶解し、凍結する。このときパーティクル21を取り込む形で再凍結する為、パーティクル21とプローブ先端12の結合力が強くなる。すなわち物理的に固定される。その後、除去プローブ5を引き上げてパーティクル21を除去する。
上述の実施の形態では、パーティクル21に除去プローブ5を近接させた後、プローブ先端12の温度を低下させて、水分を結露、凍結させたが、パーティクル21に除去プローブ5を近接させる前に、プローブ先端12の温度を低下させて、水分を結露させ、更に凍結させて、その状態を保持してパーティクル21にプローブ先端12を近接さあせるようにしても良い。
氷に覆われたプローブ先端12がパーティクル21に接触すると、パーティクル21との接触点で、パーティクル21の温度が氷点以上のため、一旦、溶解し、凍結する。このときパーティクル21を取り込む形で再凍結する為、パーティクル21とプローブ先端12の結合力が強くなる。すなわち物理的に固定される。その後、除去プローブ5を引き上げてパーティクル21を除去する。
〔変化例5〕
上述の実施の形態では、除去プローブ5を一本としたが、複数の除去プローブを用いて一つのパーティクル21を除去するようにしても良い。
上述の実施の形態では、除去プローブ5を一本としたが、複数の除去プローブを用いて一つのパーティクル21を除去するようにしても良い。
〔変化例6〕
上述の実施の形態では、プローブ先端12とパーティクル21の付着力を、水を用いて強くするとしたが、他の物質でも良い。温度変化によって気相よりプローブ先端12に吸着し、液化または固体化する物質で、非処理物や装置に対して悪影響のないものであればよい。また、その物質は単一物質であっても、2種類以上の混合物質であっても良い(併用しても良い)。例えば、アルコール類などや、アルコール類と水の2種類を併用しても良い。
上述の実施の形態では、プローブ先端12とパーティクル21の付着力を、水を用いて強くするとしたが、他の物質でも良い。温度変化によって気相よりプローブ先端12に吸着し、液化または固体化する物質で、非処理物や装置に対して悪影響のないものであればよい。また、その物質は単一物質であっても、2種類以上の混合物質であっても良い(併用しても良い)。例えば、アルコール類などや、アルコール類と水の2種類を併用しても良い。
上述した本発明の実施の形態によれば、プローブ先端12の温度をコントロールしてプローブ先端12に液架橋あるいは固相化を生じさせることにより、プローブ先端12の付着力を自由にコントロールすることができる。従って、ウェーハ表面のパーティクル21の付着状態に応じて、プローブ先端12の付着力をコントロールすることで、ウェーハ3表面上のパーティクル21を除去プローブ5に、すなわちプローブ先端12に強固に保持することができ、ウェーハ3上のパーティクル21を確実に除去することができる。
また、除去プローブ5によりウェーハ3表面からパーティクル21を除去した後、パーティクル集積機構部25においてプローブ先端12に付着したパーティクル21を容易に除去することができる。
そして、チャンバー2内において一旦、気相状態にした物質を用いるため、例えば蒸発した水分を用いるため、結露した水分中には不純物が無く純度が高いこと、加えて、ウェーハ3上の水分は容易に蒸発させることができるため、処理によるウェーハを汚染することがない。
上述の実施の形態においては、水蒸気、あるいはアルコール蒸気、あるいはアルコールと水分の混合物質による蒸気を冷却して、プローブ先端12に液架橋あるいは固相化を生じさせるようにして、プローブ先端12の付着力をコントロールし、パーティクル21をウェーハ表面から除去するようにしたが、本発明の洗浄方法は、上述の実施の形態に限らない。本発明の洗浄方法は、要は、温度コントロール可能なプローブ先端を有する除去プローブを用い、プローブ先端の周囲に存在する物質のうち、プローブ先端とウェーハ表面のパーティクルの間に集まる物質の相状態を変化させて、プローブ先端にパーティクルを付着させ、パーティクルをウェーハ表面から除去する。好ましくは、所要の物質の気相を冷却して液相または固相に変化させることである。ここで、存在する物質の相状態を変化させる場合、液体から固体、固体から液体への相変化では物質の密度変化はそれほど大きくない。気体から液体への相変化の場合は、密度が大きく変化するので、周囲からの物質ガスがそのガス状態の分子の自由運動として結果的に自然にプローブ先端とパーティクルの間に集まり相変化する。
1・・洗浄装置、2・・処理チャンバー、3・・被処理ウェーハ、4・・ウェーハステージ、5・・除去プローブ、6・・除去プローブ機構、7・・温湿度調整装置、8・・ガス供給口、9・・排気口、11・・熱伝導路を内包したカンチレバー、12・・プローブ先端、13・・温度調節素子、14・・断熱材、21・・パーティクル、22・・水分、23・・氷、25・・パーティクル集積機構部、24・・液滴、26・・氷
Claims (10)
- 温度コントロール可能なプローブ先端を有する除去プローブを用い、
前記プローブ先端の周囲に存在する物質のうち、前記プローブ先端とウェーハ表面のパーティクルの間に集まる物質の相状態を変化させて、
前記プローブ先端に前記パーティクルを付着させ、前記パーティクルを前記ウェーハ表面から除去する
ことを特徴とする洗浄方法。 - 前記物質の気相を液相または固相に変化させる
ことを特徴とする請求項1記載の洗浄方法。 - 温度コントロール可能なプローブ先端を有する除去プローブを用い、
前記プローブ先端の液架橋力または固相化による接着力を用いて、前記除去プローブの付着力をコントロールし、
前記除去プローブを用いてウェーハ表面のパーティクルを除去する
ことを特徴とする洗浄方法。 - 水分による液架橋力または凍結による結合力を用いる
ことを特徴とする請求項3記載の洗浄方法。 - 前記水分を気相より供給する
ことを特徴とする請求項4記載の洗浄方法。 - 液相や固相の溶解及び固相状態をコントロールして、前記除去プローブに付着させた前記パーティクルを除去する
ことを特徴とする請求項3記載の洗浄方法。 - アルコール、またはアルコールと水分の混合物による液架橋力または固相化による接着力を用いる
ことを特徴とする請求項3記載の洗浄方法。 - 前記アルコール、またはアルコールと水分の混合物を、気相より供給する
ことを特徴とする請求項7記載の洗浄方法。 - 表面のパーティクルが付着された被処理ウェーハを搬入する処理チャンバーと、
前記処理チャンバー内に配置された温度コントロール可能なプローブ先端を有する除去プローブと、
前記処理チャンバー内に所要の物質の蒸気を供給する供給部とを備え、
前記プローブ先端に前記蒸気の相変化で生じる液架橋力または固相化による接着力により、パーティクルを前記除去プローブに付着させて除去するようにして成る
ことを特徴とする洗浄装置。 - 前記処理チャンバー内に、前記除去プローブに付着したパーティクルを除去するための、温度コントロール可能なパーティクル集積機構部が配置されて成る
ことを特徴とする請求項9記載の洗浄装置。
Priority Applications (1)
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JP2005203258A JP2007027195A (ja) | 2005-07-12 | 2005-07-12 | 洗浄方法及び洗浄装置 |
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---|---|---|---|---|
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2005
- 2005-07-12 JP JP2005203258A patent/JP2007027195A/ja active Pending
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