JP2007024432A - 飛翔体の経路修正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の飛翔体の経路修正方法は、旋転しながら高速飛翔する飛翔体の経路計算において、飛翔体内部で行う飛翔体の経路及び到着点の計算誤差を小さくすることを目的とする。
【解決手段】 飛翔体内部で行う飛翔体の飛翔経路計算において、飛翔中の飛翔体の高度、温度、空気密度に応じたマッハ数を算出し、このマッハ数に応じた空気抗力を逐次使用することにより、経路計算結果の誤差を小さくしている。また、経路計算結果により飛翔体が目標点よりずれると判断すると、飛翔中に飛翔経路が変わるように物理的に抵抗翼を出し空気抗力を増加させ、または、飛翔体からガスを噴射させ飛翔体の飛翔方向を変更するようにしている。そして、飛翔体内部の電子機器に使われる圧電素子を飛翔体の中心軸上またはその近傍に配置することにより遠心力の影響をなくするようにしている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、短時間で遠距離の目標点に到着することができる飛翔体(例えば、撮影装置等の計測機器を内蔵し、飛翔中に到着点付近の状況を撮影又は計測し飛翔体の放出点に向け撮影又は計測データを伝送する計測機器の運搬手段として使用できるもの)、とくに旋転しながら高速飛翔する飛翔体の経路修正計算に係り、飛翔体内部のセンサーで取得した速度又は外部から伝送された飛翔体の速度を使用し、飛翔体のマッハ数に応じた空気抗力(又は空気抗力係数、飛翔体の断面積)を使用し、飛翔体が自律的に飛翔体の経路及び到着点を計算する飛翔体の経路修正方法に関する。
さらに飛翔方向を軸とした歳差運動を検知することにより空気抗力の増加を検知し、増加分を加味して飛翔体の経路及び到着点を計算する飛翔体の経路修正方法に関する。
また、前記飛翔体のマッハ数に応じた正確な空気抗力を知るために、飛翔体の飛翔中の高度に応じて外気温を算出し正確なマッハ数を算出できるようにし、そして、飛翔体の飛翔中の高度に応じて空気密度の変動分を空気抗力に加味して飛翔体の経路を計算する飛翔体の経路修正方法に関する。
また、経路修正計算した後、飛翔体が目標点を越えると判断すると空気抗力を増加させる物を飛翔体から突起させ、空気抗力の増加分を加算した飛翔体の経路及び到着点を修正する飛翔体の経路修正方法に関する。
また、経路計算した後、飛翔体が目標点をずれて到着すると判断すると遠近方向及び左右方向の方向修正を行う複数のガス噴射装置の内の任意のガス噴射装置を選択してガスを1回又は複数回噴射し、飛翔体の向きを修正させ、飛翔方向の経路及び到着点を修正する飛翔体の経路修正方法に関する。
そして、GPS受信機を搭載した飛翔体で飛翔体の向きを修正する場合において、アンテナの指向性を可変し、任意のGPS衛星からの電波の強弱による交流出力成分を検知してガス噴射時期を決定するための飛翔体自身の旋転角度、また、ガス噴射時間を決定するための単位時間あたりの旋転数を検知する飛翔体の経路修正方法に関する。
そして別の方法として、飛翔体の中心軸上にはなく近傍に配置した加速度センサにより、重力加速度を加算した交流出力成分を検知してガス噴射時期を決定するための飛翔体自身の旋転角度、また、ガス噴射時間を決定するための単位時間あたりの旋転数を検知する飛翔体の経路修正方法に関する。
飛翔体の経路修正方法において、GPS受信機出力の擬似距離又は測位結果、或いは加速度センサのXYZ成分(直交3軸成分)を飛翔体外部のコンピュータに伝送し(例えば飛翔体放出点である地上側のコンピュータに向けて伝送し)、前記コンピュータで経路計算し、飛翔体が目標点を越える地点に到着すると判断した場合、指定した時刻に突起物を出すように指令信号を伝送する経路修正方法に関する。
飛翔体の経路修正方法において、飛翔体に搭載した加速度センサが放出筒を出た直後までの加速度の過渡現象をメモリし、飛翔体の速度及び飛翔体が放出筒を出た時の衝撃による速度の減少分を、飛翔体内部又は外部で計算する経路修正方法に関する。
飛翔体の経路修正方法において、GPS受信機、加速度計及びテレメータに使われている水晶振動子や加速度センサ等の圧電素子を飛翔体の旋転の中心軸又はその近傍に配置し、発振周波数や加速度計出力が旋転により偏移しないようにする、或いは、重力加速度を利用し旋転数や旋転方向を検出し経路の修正に使用する圧電素子の配置に関する。
従来の一般的な旋転しながら高速飛翔する飛翔体の経路計算においては、飛翔体に高度や速度を検出するGPS受信機や加速度計を搭載していないため、飛翔体内部で正確な高度、初速及び放出後の速度を知ることができず、或いは外部から飛翔体に対して初速情報が伝送されないので、飛翔体内部で正確な放出後の速度を知ることができず、時々刻々と変化する速度(マッハ数)に応じた空気抗力を使用して、飛翔体自身が正確な経路を計算することができなかった。
また、飛翔体には歳差運動を検知する手段や、飛翔体が放出筒を出た時の衝撃による速度の低下を検知する手段を具備しておらず、飛翔体自身が正確な経路を計算することができない。
また、飛翔途中に突起物を出して経路を近方向に修正できるが、飛翔体を左右方向又は遠方向に修正する手段を具備していないため、経路修正方法が限定されている。
そして、飛翔体に搭載するGPS受信機や加速度センサやテレメータに使われている電子回路の圧電素子(水晶振動子を含む)を飛翔体の飛翔軸上又はその近傍の位置に置いていないので発振周波数や加速度に誤差が生じ、誤差を含んだ値を経路計算に使用している。
従来の旋転しながら高速飛翔する飛翔体の、飛翔体内部での経路計算にあっては、飛翔体に高度や速度を検出するGPS受信機や加速度計を搭載していないため、飛翔体内部で正確な高度、初速及び放出後の速度を知ることができず、或いは外部から飛翔体に対して初速情報が伝送されないので、飛翔体内部で正確な放出後の速度を計算することができず、そして予め外部から設定された予測初速を使用していたので、飛翔体のマッハ数にも誤差が生じ、飛翔体の飛翔経路計算に誤差が生じ、予測する到着点が実際の到着点とずれてしまい誤差が大きくなる。
また、歳差運動を検知する手段を具備していないため歳差運動による空気抗力の増加を知ることができず、さらに、飛翔体が放出筒を出た時の衝撃による速度の低下を検知する手段を具備していないため経路計算結果に誤差を生じる。
また、飛翔途中に突起物を出して空気抗力を増し物理的に経路修正を行う場合は近方向にしか修正できないので、飛翔体を左右方向又は遠方向に修正することができない。
そして、飛翔体に搭載するGPS受信機や加速度センサ、即ちセンサの電子回路及びテレメータに使われている電子回路の圧電素子(水晶振動子を含む)を飛翔体の飛翔軸上の位置に置いていないので発振周波数や加速度に誤差が生じ、結果として経路計算結果の誤差を大きくしている。
本発明は、上記の点に鑑み、飛翔体の経路計算のいっそうの精度向上を図ることのできる飛翔体の経路修正方法を提供することを目的とする。
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
上記目的を達成するために、第1発明は、旋転しながら高速飛翔する飛翔体の経路修正方法において、
飛翔体の飛翔軌跡を知るための加速度センサ又はGPS受信機と、マッハ数に応じて予め測定されている空気抗力若しくは空気抗力係数を記録したメモリとを用い、
(1) 前記メモリより逐次読み出すことにより逐次修正された空気抗力若しくは空気抗力係数、
(2) 前記メモリより読み出した所定の空気抗力若しくは空気抗力係数、又は
(3) 前記メモリを用いて任意時間間隔毎に修正される修正回数を制限した空気抗力若しくは空気抗力係数、
を基に飛翔体内部で経路計算をすることを特徴としている。
前記第1発明では、飛翔体に前記加速度センサ又はGPS受信機を搭載し、初速のみは飛翔体外部で測定し伝送してもらう、又は前記加速度センサにおいて加速度×時間から初速及びその後の速度を算出し、前記GPS受信機においては複数の測位点から近似曲線を求め初速を算出し、そして近似曲線または任意の測位座標間から速度を算出する又は当該GPS受信機から出力される速度データを使用でき、算出又は出力された速度と音速から算出されるマッハ数を基に、予め測定しメモリに記録されている、マッハ数に応じた空気抗力若しくは空気抗力係数を読み出し、逐次空気抗力若しくは空気抗力係数を修正し、又は経路計算の精度を悪くしない一定の空気抗力若しくは空気抗力係数を使用し、又は任意時間間隔毎に空気抗力若しくは空気抗力係数を修正して修正回数を制限した空気抗力を経路計算に代入し経路計算の精度を向上させることが可能である。
なお、ここでいう速度とは単位時間当たりの進んだ距離[SQR{(X−X+(Y−Y+(Z−Z}]であり(但し時刻tの位置をX、Y、Zとし、tの位置をX、Y、Zとする。)、対地速度及び対気速度ではない。対地速度の場合は飛翔体が斜め上方向に飛んでいく例の時は速度は水平成分の速度だけになり本来の速度にならない。また対気速度の場合はピトー管で測定しなくてはならず、実質的に飛翔体に組み込むことは無理である。
第2発明は、第1発明において、飛翔体の中心軸上又は当該中心軸近傍に配置されて直交3軸であるXYZ方向の加速度を検知する加速度センサを用い、
前記加速度センサの低周波交流出力を基に飛翔体の飛翔方向を軸とした歳差運動若しくは任意の時間における離軸角を検知し、
(1) 前記メモリより逐次読み出すことにより逐次修正された空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、
(2) 前記メモリより読み出した所定の空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、又は
(3) 前記メモリを用いて任意時間間隔毎に修正される修正回数を制限した空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、
に対して、前記歳差運動若しくは離軸角に応じた空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積の増加分を算出して修正を加え、修正後の空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算をすることを特徴としている。
前記第2発明において加速度センサを搭載する場合は、例えば飛翔体の中心軸上の1箇所以上の点や必要であれば飛翔体の重心位置に加速度センサを置き、飛翔体の歳差運動若しくは離軸角を検知し、歳差運動若しくは離軸角に応じた空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積の増加分を算出し、メモリから読み出した予め測定されているマッハ数に応じた空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を修正し、修正後の空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を経路計算に代入して経路計算の精度を向上させることができる。
第3発明は、第1発明において、飛翔体の中心軸上又は当該中心軸近傍に配置されて直交3軸であるXYZ方向の加速度を検知する加速度センサを用い、
前記加速度センサの低周波交流出力を基に飛翔体の飛翔方向を軸とした歳差運動若しくは任意の時間における離軸角を検知し、前記離軸角の違いに対応しかつマッハ数に応じた空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を前記メモリから読み出し、
(1) 前記メモリより逐次読み出すことにより逐次修正された空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、
(2) 前記メモリより読み出した所定の空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、又は
(3) 前記メモリを用いて任意時間間隔毎に修正される修正回数を制限した空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、
を基に経路計算をすることを特徴としている。
前記第3発明において前記加速度センサを搭載する場合は、例えば飛翔体の中心軸上の1箇所以上の点や必要であれば飛翔体の重心位置に前記加速度センサを置き、飛翔体の歳差運動若しくは離軸角を検知し、前記離軸角ごとに記録されている、マッハ数に応じた空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積をメモリから読み出して、前記離軸角で修正された空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を経路計算に代入し経路計算の精度を向上させることができる。
第4発明は、第1、第2又は第3発明において、予め測定されている空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積のある値を出力する過程にて、飛翔体を放出する地点の高度及びその高度での温度を基準とし、GPS測位又は加速度センサの出力積分により飛翔高度を算出し、算出された高度に対応した温度を算出して音速を算出し、算出された音速と飛翔体の速度とからマッハ数を算出し、算出されたマッハ数に対応する空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を前記メモリから読み出すことを特徴としている。
前記第4発明においては、飛翔体の放出点の高度及び温度を基準とし{飛翔体内で経路計算する場合には飛翔体に知らせ(設定し)}、前記GPS測位又は加速度センサにより得られる飛翔体の高度からその高度の温度を算出し、その温度での音速を算出し、その音速と飛翔体の速度から正確なマッハ数を算出し、正確なマッハ数に対応する空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積をメモリから読み出し経路計算に代入し経路計算の精度を向上させることができる。
第5発明は、第1、第2、第3又は第4発明において、予め測定されている空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積のある値を出力する過程において、飛翔体を放出する地点の高度及びその高度での気圧を基準とし、GPS測位又は加速度センサの出力積分により飛翔高度を算出し、算出された高度に対応した空気密度を算出し、前記メモリから読み出したマッハ数に対応する空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積に対し前記空気密度の変動分を補正することを特徴としている。
前記第5発明においては、飛翔体の放出点の高度及び温度を基準とし{飛翔体内で経路計算する場合には飛翔体に知らせ(設定し)}、GPS測位又は加速度センサにより得られる飛翔体の高度からその高度の空気密度を算出し、メモリから読み出した空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積に対し空気密度の変動分を補正し、経路計算の精度を向上させることができる。
第6発明は、第1、第2、第3又は第4発明において、前記メモリより逐次読み出すことにより逐次修正された空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、前記メモリより読み出した所定の空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、又は前記メモリを用いて任意時間間隔毎に修正される修正回数を制限した空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算した結果、飛翔体が目標点を越える地点に到着すると判断した時、飛翔途中で空気抗力又は空気抗力係数を更に増加させる突起物を飛翔体から突起させ、突起させた後は前記突起物による空気抗力又は空気抗力係数の増加分を加算した、マッハ数に応じて予め測定されている空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算をすることを特徴としている。
前記第6発明においては、メモリから読み出された空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算した結果、飛翔体が目標点を越える地点に到着すると判断したら、最適と思われる空間上の点で飛翔体から突起物を出し空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を増加させ経路を物理的に修正し、突起物を出した後の予め測定されているマッハ数に応じた空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を逐次読み出しそれを基に経路計算するようにして経路計算の精度を向上させることができる。
第7発明は、第5発明において、前記メモリから読み出したマッハ数に対応する空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積に対し前記空気密度の変動分を補正して得られた空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算した結果、飛翔体が目標点を越える地点に到着すると判断した時、飛翔途中で空気抗力又は空気抗力係数を更に増加させる突起物を飛翔体から突起させ、突起させた後は前記突起物による空気抗力又は空気抗力係数の増加分を加算して、マッハ数に応じて予め測定されている空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算をすることを特徴としている。
第8発明は、第1、第2、第3又は第4発明において、前記メモリより逐次読み出すことにより逐次修正された空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、前記メモリより読み出した所定の空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、又は前記メモリを用いて任意時間間隔毎に修正される修正回数を制限した空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算した結果、飛翔体が目標点をずれる地点に到着すると判断した時、遠近方向及び左右方向の方向修正を行う複数のガス噴射装置の内の任意のガス噴射装置を選択してガスを1回又は複数回噴射し、飛翔体の飛翔方向を修正させることを特徴としている。
第9発明は、第5発明において、前記メモリから読み出したマッハ数に対応する空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積に対し前記空気密度の変動分を補正して得られた空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算した結果、飛翔体が目標点をずれる地点に到着すると判断した時、遠近方向及び左右方向の方向修正を行う複数のガス噴射装置の内の任意のガス噴射装置を選択してガスを1回又は複数回噴射し、飛翔体の飛翔方向を修正させることを特徴としている。
第10発明は、第8又は第9発明において、飛翔体にGPS受信機が搭載され、前記GPS受信機の受信アンテナが飛翔体の中心軸又は飛翔方向軸を中心とした円形の指向性及び一方向の指向性を持つように指向性を切り替え自在であり、一方向に指向性を持つ状態の前記受信アンテナを使用している時に前記GPS受信機から出力される任意の衛星の受信信号強度の変化及び前記衛星の方角から、飛翔体自身の旋転角度、単位時間当たりの旋転数の一方又は両方を検出することを特徴としている。
第11発明は、第8又は第9発明において、一方向の加速度センサが飛翔体の中心軸の近傍に配置されており、前記加速度センサにおける重力加速度を加算した交流出力成分を基に、飛翔体自身の旋転角度、単位時間当たりの旋転数の一方又は両方を検出することを特徴としている。
第12発明は、第1、第2、第3、第4、第5、第6又は第7発明において、飛翔体が任意の衛星の擬似距離データ、GPS測位結果又は加速度センサのXYZ方向加速度をテレメータで飛翔体外部のコンピュータに伝送し、前記コンピュータで飛翔体の経路計算を行い、経路計算をした結果、飛翔体が目標点を越える地点に到着すると判断した時、飛翔途中の指定した時刻で空気抗力又は空気抗力係数を更に増加させる突起物を飛翔体から出すように指令信号を飛翔体に伝送することを特徴としている。
前記第12発明においては、例えば、飛翔体から時々刻々と伝送される擬似距離データ又はGPS測位結果又は加速度センサ出力を、外部計算機能としての放出点(地上)の高性能コンピュータで高速に高精度に解析し、飛翔体の歳差運動、放出角、初速及び任意の位置での速度、高度、高度に応じた外気温及び空気密度を算出し、或いは初速を飛翔体外部で測定して使用し、これらに応じて変化する空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を使用して経路計算し、飛翔体が目標点を越える地点に到着すると判断した時、飛翔体に対し指定した時刻に突起物を出すように前記コンピュータから指令信号を伝送する動作が可能である。
第13発明は、第1乃至第12発明のいずれかにおいて、飛翔体に加速度センサを設けておき、飛翔体が放出筒を出た直後までの、飛翔体が受ける加速度の過渡現象を前記メモリに記録するようにし、前記加速度の過渡現象値をもとに初速の補正値を算出し経路計算することを特徴としている。
前記第13発明においては、例えば飛翔体が放出される時点前から加速度センサを起動させ、飛翔体が放出筒を出た直後までの加速度の過渡現象を監視してメモリに記録し、放出されたときの衝撃の大きさにより初速の補正値を算出し経路計算に使用することが可能である。
第14発明は、第13発明において、前記加速度の過渡現象を記録した前記メモリの内容を、飛翔体が放出されてから予め設定した秒時後に又は予め設定した記録量に達した後にテレメータで飛翔体外部のコンピュータに送信し、前記コンピュータにおいて経路計算することを特徴としている。
前記第14発明では、地上において経路計算を行なうことができるとともに放出筒内部の加速度変化を監視することが可能である。
第15発明は、第1乃至第14発明のいずれかにおいて、飛翔体内の電子回路又は加速度センサの圧電素子を、飛翔体の旋転の中心軸上又はその近傍に配置したことを特徴としている。
前記第15発明においては、電子回路又は加速度センサの圧電素子を、飛翔体の旋転の中心軸上又はその近傍に配置したことによって、旋転に伴う信号出力偏移が起こりにくいようにしている。例えば、飛翔体内部の電子回路の入出力信号のずれが小さくなるように、また飛翔体放出点における受信機の受信周波数との間のずれがないように、また直流成分のオフセットによる解析装置の計算値の誤差が小さくなるように、またGPS受信機のクロック周波数がずれ衛星の初期捕捉が遅れないようにできる。
第16発明は、第1乃至第14発明のいずれかにおいて、加速度センサの圧電素子を、飛翔体の旋転の中心軸の近傍に配置し、重力加速度の加算による加速度の交流出力が得られるようにしたことを特徴としている。
本発明に係る飛翔体の経路修正方法を使用することにより、飛翔体内部において正確な経路計算結果が逐次得られ到着点を予測できる。また、飛翔体から突起物を出し物理的に経路を修正することにより飛翔体がより目標点近くに到着するようになる。
さらに、ガス噴射装置を備える飛翔体においては、飛翔体の姿勢制御が可能となるため、飛翔体を近方向に到着させるだけでなく、遠近方向及び左右方向にも到着させることができるので、飛翔体がさらに目標点近傍に到着するようになる。
また、飛翔体が放出筒を出るときの飛翔体の受ける加速度を監視する場合、それにより正確な初速が分かり、経路計算結果が正確になる。そして、飛翔体に搭載する電子機器や加速度センサに使用する圧電素子を、飛翔体の旋転の中心軸に近づけて配置することにより、電気信号入出力の誤差が小さくなるので経路計算結果が正確になり、飛翔体がより目標点近くに到着するようになる。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、飛翔体の経路修正方法の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は飛翔体の経路修正方法の実施の形態1であって、飛翔体が加速度センサを具備し、また飛翔途中で空気抗力(又は空気抗力係数若しくは飛翔方向軸から見た飛翔体の断面積)を増大させる突起物を突出させる機能を有する場合における、放出前から到着点に到着するまでの経路修正に関するフローチャートである。
図2は飛翔体の断面図であり、飛翔体1の中心軸(旋転時の中心軸)と飛翔体の飛翔方向との関係を表しており、飛翔体1は通常離軸角αを持っており、この状態で旋転しながら飛翔する。即ち歳差運動をして飛んで行くことになる。なお、この歳差運動は飛翔体の動安定性が悪いため、そして速度が小さくなるほど歳差を生じると考えられる。図示の場合、加速度センサ2は飛翔体1の中心軸上に配置されている。
図3は離軸角の時間的変化を図示したものであり、飛翔高度について考えると飛翔体が放物線を描いて飛んで行く時の頂点(最も高い高度の位置)付近、また飛翔速度について考えると飛翔体を放出してから徐々に速度が落ちて行き一旦谷を作ってまた速度が増していく過程の、谷の時の離軸角が大きくなっている。
図4は離軸角αの変化に伴う、飛翔方向軸から見た飛翔体の断面積の変化を示している。また、離軸角αの変化とマッハ数の変化の合成に伴う、空気抗力又は空気抗力係数の変化を示している(空気抗力と空気抗力係数は比例関係にある)。
図5はマッハ数対空気抗力(空気抗力係数)の関係及び空気抗力の算出式(1)を示す説明図で、離軸角αを変数とした場合の曲線の違いを示したものである。離軸角αが異なったそれぞれの曲線の数値(予め測定することで得られる)をメモリ(飛翔体内のコンピュータ又は地上の放出点に設置のコンピュータに内蔵若しくは付属)に記録しておき必要に応じて数値を読み出すことにより、飛翔体の姿勢変化や飛翔体周辺の気象変化に伴うマッハ数に対応した空気抗力が瞬時に得られ、即ち逐次修正された空気抗力として扱うことができ、この空気抗力を基に経路計算することになる。
図6は飛翔体の飛翔距離及び飛翔高度の簡単な例としての算出式(2),(3)を含む概念図である。なお、算出式については修正質点弾道計算式、剛体弾道計算式、又は速度や測位点から算出した近似曲線による予測式を使用しても良い。図6の式において真の初速でない想定初速Voは外部で計測してもらい飛翔体に伝送してもらっても良いし、或いは加速度センサから算出しても良いし、さらに飛翔体がGPS受信機を備える場合には飛翔体内部でGPS受信機による測位結果から近似曲線を算出し放出点高度時の算出した速度の予測値を使用しても良い、又は放出時からの経過時間を遡った時の算出した速度の予測値を使用しても良い。また、放出角θも予め又は放出後に外部から伝送されても良いし、直交3軸の加速度センサ出力比を基に算出しても良い。例えば直交3軸加速度センサのX軸とY軸の比、又は、X軸とZ軸の比を基に計算する。さらに、GPS受信機の測位結果から求めてもよい。
また、放出角θは、予め若しくは飛翔中に外部から伝送されて取得しても良いし、飛翔体内部でGPS受信機による測位結果から算出しても良い。同様に、気象報から得られる風向風速から算出した、風による補正Kx、Kyも予め若しくは飛翔中に外部から伝送されて取得しても良い。
速度の補正Vx、Vyについては飛翔距離算出結果及び飛翔高度算出結果と飛翔体の現在位置との相違に基づき、飛翔体が飛翔中に補正値を算出することになる。なお、現在位置との相違を検知するには、GPS測位結果を利用するか、放出地点付近に設置した3次元レーダによる位置座標を利用する方法がある。
一方、空気抗力Fdは、飛翔体の姿勢変化やマッハ数に対応した空気抗力がメモリから読み出される。なお、飛翔体の姿勢及び高度については加速度センサの出力積分から算出でき又はGPS測位結果から求めることができる。
図7は飛翔体の偏流{右(左)旋転時は飛翔方向の右(左)側に偏りながら飛翔する現象}による偏差の算出式(4)を含む概念図である。なお、偏差の算出式はこの図の算出式に限らず修正質点弾道計算式、剛体弾道計算式、又は速度や測位点から算出した近似曲線による予測式を使用しても良い。
図8は飛翔体のマッハ数に応じた空気抗力(又は空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積)を使用し飛翔体内部又は飛翔体外部で経路修正計算した後、飛翔体内部又は飛翔体外部で、飛翔体が目標点を越えると判断すると空気抗力を増加させる突起物を飛翔体から突起させた(抵抗翼を開翼させた)時の飛翔経路を横から見た概念図である。
さて、図1のフローチャートのステップSA1では、飛翔体放出点の位置(高さ含む)、温度(外気温)、気圧、風向、風速、飛翔体が到達すべき目標点を飛翔体外部から取得する。
ステップSA2では、飛翔体の中心軸上又は当該中心軸近傍に配置されて直交3軸であるXYZ方向の加速度を検知する加速度センサから、3軸方向(XYZ方向)の加速度を取得する。但し、X方向が飛翔体の中心軸方向となるように設定する。
ステップSA3では、加速度×時間を基に速度(初速含む)を算出する。
ステップSA4では、3軸方向(XYZ方向)の加速度センサの信号出力比を基に飛翔体の姿勢角(放出角、離軸角含む)を算出する。後述する図19のように、3軸方向(XYZ方向)の加速度センサを搭載した飛翔体において、歳差運動による低周波交流成分から離軸角を求めることができる。
ステップSA5では、離軸角に応じた空気抗力曲線を選択し、マッハ数を算出し、離軸角に対応しかつマッハ数に応じた空気抗力をコンピュータ内蔵又は付属のメモリから読み出す。
ステップSA6では、図6の飛翔距離、飛翔高度を求める算出式(2),(3)における放出経過時間tを変化させ、飛翔体の飛翔距離、飛翔高度の算出、図7の偏流による偏差の算出式(4)から偏流による偏差の算出をコンピュータにて行う。
ステップSA7では、前記放出経過時間tを変化させ、飛翔体の高度が目標点の高度に達した時の、飛翔体到着点と目標点とのずれ量を算出する。
ステップSA8では、到着点が目標点を越えるかどうか判定する。到着点が目標点を越えると判定されたときは、ステップSA9に移行し、ステップSA9では、飛翔体が具備する突起物を展開した時の経路修正後のずれ量が最小になるように計算し、突起時期を算出する。
ステップSA10では、突起時期になったかどうか判定する。突起時期になったと判定されたときは、ステップSA11に移行し、空気抗力Fdを増加させる突起物を展開する。前記判定及び突起物を展開する指令信号は前記コンピュータより出す。
ステップSA12では、突起物展開後の加速度を取得する。
ステップSA13では、加速度×時間を基に速度を算出する。
ステップSA14では、3軸方向の加速度センサの信号出力比を基に飛翔体の姿勢角を算出する。
ステップSA15では、マッハ数を算出し、マッハ数に応じた突起物展開による抗力増加分を加算した後の空気抗力をメモリから読み出す。
ステップSA16では、飛翔体の飛翔距離、飛翔高度、偏流による偏差の算出、つまり飛翔体の位置の算出を行う。以後、ステップSA12〜SA16の各ステップを飛翔体が目標点付近に到着するまで繰り返す。
なお、飛翔体がGPS受信機を備える場合、そのGPS受信機の測位結果を用いて各ステップでの飛翔体の速度、飛翔距離、飛翔高度、放出角等を求めることができる。また、各ステップにおいて、空気抗力の代わりに空気抗力係数若しくは飛翔方向軸から見た飛翔体の断面積をメモリに格納しておき、それらを経路計算に利用してもよい。
この実施の形態1によれば、次の通りの効果を得ることができる。
(1) 離軸角に応じた空気抗力曲線(図5参照)を選択し、マッハ数を算出し、当該離軸角に対応しかつマッハ数に応じた空気抗力をコンピュータ内蔵又は付属のメモリ(離軸角の違いによる(離軸角をパラメータとした)マッハ数に応じた空気抗力が格納されている)から読み出して経路算出を行うため、飛翔体のマッハ数に応じた、かつ歳差運動に伴う空気抗力の増加を修正した飛翔体の経路算出が可能である。
(2) 経路修正計算した後、飛翔体が目標点を越えると判断すると空気抗力を増加させる突起物を飛翔体から突起させ、マッハ数に応じた空気抗力の増加分を加算して飛翔体の経路及び到着点を修正することが可能である。
図9は飛翔体の経路修正方法の実施の形態2であって、飛翔体がGPS受信機及び直交3軸方向の加速度センサを具備し、また飛翔途中で飛翔経路を修正するためのガス噴射装置を有する場合における、放出前から到着点に到着するまでの経路修正に関するフローチャートである。
図10(A),(B)は飛翔体1の前部に複数のガス噴射装置3が設けられた概要図であり、飛翔体1を遠近方向及び左右方向に方向修正することができる。後述するGPS又は加速度センサにより飛翔体の単位時間当たりの旋転数及び旋転角度の情報を取得する手段により、任意のガス噴射装置3からガスを1回又は複数回断続して短時間噴射し、飛翔体1の向きを修正し、飛翔方向の微修正を図ることができる。なお、ガス噴射装置の噴射口数は1個でも2個、3個、4個以上の複数でも良い。
図11(A),(B)は飛翔体1の前部にGPS受信機用アレイアンテナ4が設けられた概要図であり、図12はアレイアンテナ4の各アンテナ素子4−1,4−2,4−3,4−4とスイッチ5−1,5−2とGPS受信機6のつながりを示した回路図である。
また、図13はアンテナパターン図であり、図13(A),(B)では、スイッチ5−1及びスイッチ5−2をオンにし全てのアンテナ素子4−1〜4−4を使った状態でのアンテナパターンを示し、このとき飛翔体1の中心軸又は飛翔方向軸を中心とした円形の指向性を持ち、すなわち無指向性となる。図13(C)では、スイッチ5−1及びスイッチ5−2をオフにしアンテナ素子4−4のみ使った状態でのアンテナパターン(指向性有り)を示している。そしてアンテナ素子4のみ使った場合は、GPS受信機から出力される随時選択可能な任意のGPS衛星の受信信号強度、例えばスペクトラム拡散変調された衛星の信号をGPS受信機側で逆拡散復調後の連続波強度の強弱の変化から飛翔体の旋転角度及び単位時間当たりの旋転数を検知することを可能にしている。
図14(A),(B)は飛翔体自身の旋転角度について詳述するものであり、飛翔体外周の任意の点から飛翔体1の中心軸に垂線Pを引き、その垂線Pを図14(B)のように飛翔体の先頭方向から水平にみたとき、仮想地面(地面を飛翔体の中心軸(垂線Pの立ち上がり位置)まで移動した仮想の地面)と垂線Pとのなす角度φが地面に対する旋転角度となる。
このように、一方向に指向性を持つ状態の受信アンテナを使用している時にGPS受信機から出力される任意の衛星の受信信号強度の変化及び前記衛星の方角から、飛翔体自身の旋転角度(前記垂線Pを図14(B)のようにみたときに鉛直方向なのか、水平方向なのか、又は任意の角度を基準とした360度以内の角度)、単位時間当たりの旋転数を検出できる。また、この旋転角度、旋転数を用いて図10に示したガス噴射装置3のどれを選択してどの時期に噴射させるかを判断することができる。
さて、図9のフローチャートのステップSB1では、飛翔体放出点の位置(高さ含む)、温度(外気温)、気圧、風向、風速、飛翔体が到達すべき目標点、GPS時刻に同期した時刻、GPS衛星からのアルマナック(自衛星と他衛星の概略軌道データ)及びエフェメリス(自衛星が発信する自衛星の詳細な軌道データ)を飛翔体外部から取得する。
ステップSB2では、飛翔体の中心軸上又は当該中心軸近傍に配置されて直交3軸であるXYZ方向の加速度を検知する加速度センサから、3軸方向(XYZ方向)の加速度を取得するとともに、DGPS(GPS)測位を行う。ここで、DGPS測位は飛翔体搭載のGPS受信機と外部のFM放送局等からの補正情報とを用いた相対測位、GPS測位は飛翔体搭載のGPS受信機を用いた単独測位を意味する。
ステップSB3では、DGPS(GPS)測位又はGPS受信機出力の速度データを基に速度(初速含む)を算出する。
ステップSB4では、3軸方向(XYZ方向)の加速度センサの信号出力比を基に飛翔体の離軸角を算出する。後述する図19のように、3軸方向(XYZ方向)の加速度センサを搭載した飛翔体において、歳差運動による低周波交流成分から離軸角を求めることができる。
ステップSB5では、DGPS(GPS)測位を基に飛翔体の姿勢角(放出角含む)を算出する。
ステップSB6では、離軸角に応じた空気抗力曲線を選択し、マッハ数を算出し、離軸角に対応しかつマッハ数に応じた空気抗力をコンピュータ内蔵又は付属のメモリから読み出す。
ステップSB7では、図6の飛翔距離、飛翔高度を求める算出式(2),(3)における放出経過時間tを変化させ、飛翔体の高度が目標点の高度に達した時の、飛翔体到着点と目標点とのずれ量を算出する(必要に応じて飛翔体の飛翔距離、飛翔高度に加えて図7の偏流による偏差の算出式(4)から偏流による偏差の算出も行う。)。
ステップSB8では、到着点と目標点とのずれ量が予め設定した量を越えるかどうか判定する。到着点と目標点とのずれ量が予め設定した量を越えると判定されたときは、ステップSB9に移行し、ステップSB9では、飛翔体が具備するガス噴射装置からガス噴射した時の経路修正後のずれ量が最小になるように計算し、噴射時期を算出する。
ステップSB10では、噴射時期の数秒前になったかどうか判定する。噴射時期の数秒前になったと判定されたときは、ステップSB11に移行し、GPS受信機のGPSアンテナの指向性を一方向にする又は一方向加速度センサにより飛翔体の旋転角度を検出する。
そして、ステップSB12では、噴射時期になったかどうか判定する。噴射時期になったと判定されたときは、ステップSB13に移行し、前記ずれ量を減少させるために所定のガス噴射装置よりガス噴射する。ガス噴射は1回又は複数回断続的に短時間行う。
ステップSB14では、ガス噴射後の加速度を取得するとともにDGPS(GPS)測位を行う。
ステップSB15では、DGPS(GPS)測位又はGPS受信機出力の速度データを基に速度を算出する。
ステップSB16では、3軸方向の加速度センサの信号出力比を基に飛翔体の離軸角を算出する。
ステップSB17では、DGPS(GPS)測位を基に飛翔体の姿勢角を算出する。
ステップSB18では、離軸角に応じた空気抗力曲線を選択し、マッハ数を算出し、離軸角に対応しかちマッハ数に応じた空気抗力をコンピュータ内蔵又は付属のメモリから読み出す。
ステップSB19では、飛翔体の高度が目標点の高度に達した時の、飛翔体到着点と目標点とのずれ量を算出する。以後、ステップSB14〜SB19の各ステップを飛翔体が目標点付近に到着するまで繰り返す。
なお、各ステップにおいて、空気抗力の代わりに空気抗力係数若しくは飛翔方向軸から見た飛翔体の断面積をメモリに格納しておき、それらを経路計算に利用してもよい。
この実施の形態2によれば、次の通りの効果を得ることができる。
(1) 離軸角に応じた空気抗力曲線(図5参照)を選択し、マッハ数を算出し、離軸角に対応しかつマッハ数に応じた空気抗力をコンピュータ内蔵又は付属のメモリ(離軸角の違いによる(離軸角をパラメータとした)マッハ数に応じた空気抗力が格納されている)から読み出して経路算出を行うため、飛翔体のマッハ数に応じた、かつ歳差運動に伴う空気抗力の増加を修正した飛翔体の経路算出が可能である。
(2) 経路修正計算した後、到着点と目標点とのずれ量が予め設定した量を越えるかどうか判定し、到着点と目標点とのずれ量が予め設定した量を越えると判定されたときは、飛翔体が具備する所定位置のガス噴射装置から所定の噴射時期にガス噴射して前記ずれ量を減少させるように経路修正が可能である。また、ガス噴射後の飛翔体のマッハ数に応じた空気抗力から飛翔体の経路及び到着点を修正することが可能である。
上記実施の形態1のステップSA5や実施の形態2のステップSB6,SB18においては、
(1) メモリより逐次読み出すことにより逐次修正された空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を用いることが精度上最も好ましいが、
(2) 前記メモリより読み出した所定の空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、又は
(3) 前記メモリを用いて任意時間間隔毎に修正される修正回数を制限した空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を用いることができる。
これは、コンピュータ等の処理能力の関係で逐次修正が困難な場合に適用される。
また、ステップSA5やステップSB6,SB18においては、離軸角の違いによる(離軸角をパラメータとした)マッハ数に応じた空気抗力が格納されているメモリを用いたが、離軸角がゼロ又は想定値のときのマッハ数に応じた空気抗力が格納されているメモリを用い、メモリから読み出した値に対して、歳差運動若しくは離軸角に応じた空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積の増加分を算出して修正を加えることも可能である。この場合、修正後の空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算をする。
上記実施の形態1や実施の形態2では、飛翔体の高度上昇又は下降に伴う外気温の変化によってマッハ数が変化することについて配慮したステップは示されていないが、飛翔体を放出する地点の高度及びその高度での温度を基準とし、加速度センサの出力積分又はGPS測位により飛翔高度を算出し、算出された高度に対応した温度を算出して音速を算出し、算出された音速と飛翔体の速度とからマッハ数を算出し、算出されたマッハ数に対応する空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積をメモリから読み出す構成としてもよい。
また、上記実施の形態1や実施の形態2では、飛翔体の高度上昇又は下降に伴う空気密度変化について配慮したステップは示されていないが、飛翔体を放出する地点の高度及びその高度での気圧を基準とし、加速度センサの出力積分又はGPS測位により飛翔高度を算出し、算出された高度に対応した空気密度を算出し、メモリから読み出したマッハ数に対応する空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積に対し前記空気密度の変動分を補正する構成としてもよい。
上記実施の形態1や実施の形態2において、各ステップでの演算、判断等を行うコンピュータ及びこれに内蔵又は付属するメモリは、飛翔体に搭載されていてもよいし、外部(例えば、放出点等の地上)にあってもよい。飛翔体外部にコンピュータ及びメモリがある場合、飛翔体が任意の衛星の擬似距離データ、GPS測位結果又は加速度センサのXYZ方向加速度をテレメータで飛翔体外部のコンピュータに伝送し、前記コンピュータで飛翔体の経路計算を行えばよい。その経路計算をした結果、飛翔体が目標点を越える地点に到着すると判断した時、飛翔途中の指定した時刻で空気抗力又は空気抗力係数を更に増加させる突起物を飛翔体から出すように指令信号を飛翔体に伝送する。さらに、飛翔体外部のコンピュータでの経路計算に際して、飛翔体の高度、歳差運動、初期マッハ数、高度に応じた温度及び空気密度を計算し、又は空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積の連続変化をメモリから読み出し、修正した空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を使用して経路計算を高速高精度で行って、飛翔体が目標点を越える地点に到着するかどうか判断する構成とすることが可能である。
図15は飛翔体に内蔵した加速度センサの出力の変化の波形図であり、飛翔体が放出筒を出た直後辺りまでのものである。ここで、「放出筒の溝に食い込んだ」とは飛翔体の旋転を与える部分が放出筒の溝に食い込んだ時点を表し、一時的に加速度が低下している。また、「放出筒の先端を出た」とは飛翔体が放出筒の先端から放出された時点を表し、衝撃が発生していることが判る。
また、図16は加速度センサの出力をメモリに記録しておき、放出筒を出た後の予め設定した秒時又は予め設定した記録量に達した後に加速度の過渡現象を記録した記録内容をテレメータで地上(放出点)のコンピュータに送信する様子を示した波形図である。
そして、図15又は図16のメモリに記憶された加速度出力から飛翔距離算出式(2)及び飛翔高度算出式(3)の想定初速Voの補正値を飛翔体内部又は地上で算出し、経路計算に使用することで飛翔体の到着点の算出精度が向上する。
図17は飛翔体1に搭載する電子機器の電子回路に組み込まれている水晶振動子7(又は加速度センサに使用する圧電素子)の配置と、水晶振動子7(又は圧電素子)を使った機器としての発振回路の信号出力との関係を示した説明図である。水晶振動子7(又は圧電素子)を、飛翔体の旋転の中心軸上又は近接して配置することにより、例えば飛翔体の中心軸と水晶振動子(又は圧電素子)の中心までの距離を0から20mmの範囲内にすることによって、旋転に起因する遠心力がかからないように若しくは充分減少するようにできる。これにより、電気信号入出力(例えば発振周波数等)の誤差が小さくなる。この結果、例えば、放出点におけるGPS受信機の受信周波数との間のずれがないように、直流成分のオフセットによる解析装置の計算値の誤差が小さくなるように、またGPS受信機のクロック周波数がずれ衛星の初期捕捉が遅れないようにすることができ。従って、実施の形態1や実施の形態2における経路計算結果が正確になり、飛翔体がより目標点近くに到着するようになる。
図18は飛翔体1に搭載する圧電素子である直交3軸の加速度センサ8の配置と、飛翔体1の中心軸と直角方向の加速度センサ出力(Y又はZ方向)との関係を示した説明図であり、加速度センサ8が中心軸から離れるほど遠心力がオフセットとして加わることを示している。従って、直交3軸の加速度センサ8は飛翔体の中心軸上又はその近傍に配置することが好ましく、直交3軸の加速度センサ8を用いる実施の形態1や実施の形態2における経路計算結果が正確になる。
図19は直交3軸の加速度センサを具備した飛翔体1で、各々の加速度センサの出力を示した波形図である。X軸の出力図では主として飛翔体が放出筒を出たときの波形が描かれている。また、Y軸及びZ軸の出力図では主として歳差運動を検出している波形が描かれている。ここで、歳差運動に伴う交流成分は飛翔体の旋転に伴う重力を加算した交流波形より低周波となっている。そして、加速度センサを飛翔体の中心軸に近づけて配置する方が旋転に伴う交流成分が重畳しにくくなるので良い。
図20(A),(B)はY軸又はZ軸の1軸の加速度センサ9を具備した飛翔体であり、飛翔体の中心軸からわずかに距離を離して配置してある。また、図20(C)はこの加速度センサ配置のときの加速度センサの出力波形図である。この出力波形は重力加速度の加算による加速度の交流出力であり、重力の影響を利用し飛翔体の単位時間当たりの旋転数及び旋転角度を検出できることを示すもので、図11及び図12で述べたGPS受信機の受信アンテナの指向性を利用する手段とは別の旋転数及び旋転角度の検出手段となる。なお、フォトセンサを使って天空の光量と地面方向の光量の変化を検出する手段と違い、GPS又は加速度センサを使う手段の方が全天候性を有する。
以上本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
本発明に係る飛翔体の経路修正方法の実施の形態1であって、加速度センサを具備した飛翔体の、放出前から到着点に到着するまでの経路修正に関する処理の流れを示したフローチャートである。 飛翔体の中心軸と飛翔方向軸のなす角、即ち離軸角αの説明図である。 飛翔体が放出されてからの離軸角の推移を示す説明図である。 飛翔体が放出されてからの、空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積の推移を示す説明図である。 空気抗力の算出式、及び離軸角αを変数とした、マッハ数対空気抗力又は空気抗力係数の関係を示す説明図である。 飛翔距離及び飛翔高度算出式、並びに飛翔体が到着点に向かって飛翔する様子を側面よりみた説明図である。 偏差の算出式、及び飛翔体が到着点に向かって飛翔する様子を上面よりみた説明図である。 飛翔体の経路計算結果、及び経路途中で抵抗翼を開翼した時の経路修正後の到着点を説明する側面よりみた説明図である。 本発明に係る飛翔体の経路修正方法の実施の形態2であって、GPS受信機及び加速度センサを具備した飛翔体の、放出前から到着点に到着するまでの経路修正に関する処理の流れを示したフローチャートである。 飛翔体の前部にガス噴射装置が複数個設けられている構成であって、(A)は側面図、(B)は正面図である。 飛翔体の前部にGPS受信機用アレイアンテナが複数個設けられている構成であって、(A)は側面図、(B)は正面図である。 GPS受信機とアレイアンテナの各アンテナ素子との結線図である。 前記アレイアンテナのアンテナパターンであって、(A)は図12のスイッチが全てオンでアンテナ素子を4個を使ったときの先頭からみたアンテナパターン図、(B)は同じく側面からみたアンテナパターン図、(C)は図12のスイッチが全てオフでアンテナ素子1個のみを使ったときの先頭からみたアンテナパターン図である。 GPS受信機用アレイアンテナの指向性を利用した飛翔体の旋転角度の検出方法を示し、(A)は側面図、(B)は正面図である。 飛翔体が放出筒を出た直後までの加速度の過渡現象を示す波形図である。 飛翔体が放出筒を出た直後までの加速度の過渡現象を、放出筒を出てから少し時間遅延させた後に前記加速度の過渡現象を伝送することを説明する波形図である。 飛翔体内部に配置した圧電素子である水晶振動子の配置関係と、水晶振動子を利用した発振回路の発振周波数の偏差の関係を示す説明図である。 飛翔体内部に配置した圧電素子である加速度センサの配置関係と、加速度センサの遠心力によるゼロレベルの偏差(オフセット)の関係を示す説明図である。 直交3軸方向の加速度センサを具備した飛翔体で、3軸方向の各々の加速度センサ出力を示し、歳差運動による低周波交流成分が発生することを示す波形図である。 X軸方向又はY軸方向の加速度センサを具備した飛翔体で、飛翔体が重力加速度を利用して旋転数及び旋転角度を検知するための、加速度センサ出力の時間推移を説明する波形図である。
符号の説明
1 飛翔体
2,8,9 加速度センサ
3 ガス噴射装置
4 GPS受信機用アレイアンテナ
4−1〜4−4 アンテナ素子
5−1,5−2 スイッチ
6 GPS受信機
7 水晶振動子
8,9 加速度センサ
SA1〜SA16,SB1〜SB19 ステップ

Claims (16)

  1. 旋転しながら高速飛翔する飛翔体の経路修正方法において、
    飛翔体の飛翔軌跡を知るための加速度センサ又はGPS受信機と、マッハ数に応じて予め測定されている空気抗力若しくは空気抗力係数を記録したメモリとを用い、
    (1) 前記メモリより逐次読み出すことにより逐次修正された空気抗力若しくは空気抗力係数、
    (2) 前記メモリより読み出した所定の空気抗力若しくは空気抗力係数、又は
    (3) 前記メモリを用いて任意時間間隔毎に修正される修正回数を制限した空気抗力若しくは空気抗力係数、
    を基に飛翔体内部で経路計算をすることを特徴とする飛翔体の経路修正方法。
  2. 飛翔体の中心軸上又は当該中心軸近傍に配置されて直交3軸であるXYZ方向の加速度を検知する加速度センサを用い、
    前記加速度センサの低周波交流出力を基に飛翔体の飛翔方向を軸とした歳差運動若しくは任意の時間における離軸角を検知し、
    (1) 前記メモリより逐次読み出すことにより逐次修正された空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、
    (2) 前記メモリより読み出した所定の空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、又は
    (3) 前記メモリを用いて任意時間間隔毎に修正される修正回数を制限した空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、
    に対して、前記歳差運動若しくは離軸角に応じた空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積の増加分を算出して修正を加え、修正後の空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算をすることを特徴とする請求項1記載の飛翔体の経路修正方法。
  3. 飛翔体の中心軸上又は当該中心軸近傍に配置されて直交3軸であるXYZ方向の加速度を検知する加速度センサを用い、
    前記加速度センサの低周波交流出力を基に飛翔体の飛翔方向を軸とした歳差運動若しくは任意の時間における離軸角を検知し、前記離軸角の違い対応しかつマッハ数に応じた空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を前記メモリから読み出し、
    (1) 前記メモリより逐次読み出すことにより逐次修正された空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、
    (2) 前記メモリより読み出した所定の空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、又は
    (3) 前記メモリを用いて任意時間間隔毎に修正される修正回数を制限した空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、
    を基に経路計算をすることを特徴とする請求項1記載の飛翔体の経路修正方法。
  4. 予め測定されている空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積のある値を出力する過程において、飛翔体を放出する地点の高度及びその高度での温度を基準とし、GPS測位又は加速度センサの出力積分により飛翔高度を算出し、算出された高度に対応した温度を算出して音速を算出し、算出された音速と飛翔体の速度とからマッハ数を算出し、算出されたマッハ数に対応する空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を前記メモリから読み出すことを特徴とする請求項1,2又は3記載の飛翔体の経路修正方法。
  5. 予め測定されている空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積のある値を出力する過程において、飛翔体を放出する地点の高度及びその高度での気圧を基準とし、GPS測位又は加速度センサの出力積分により飛翔高度を算出し、算出された高度に対応した空気密度を算出し、前記メモリから読み出したマッハ数に対応する空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積に対し前記空気密度の変動分を補正することを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の飛翔体の経路修正方法。
  6. 前記メモリより逐次読み出すことにより逐次修正された空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、前記メモリより読み出した所定の空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、又は前記メモリを用いて任意時間間隔毎に修正される修正回数を制限した空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算した結果、飛翔体が目標点を越える地点に到着すると判断した時、飛翔途中で空気抗力又は空気抗力係数を更に増加させる突起物を飛翔体から突起させ、突起させた後は前記突起物による空気抗力又は空気抗力係数の増加分を加算した、マッハ数に応じて予め測定されている空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算をすることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の飛翔体の経路修正方法。
  7. 前記メモリから読み出したマッハ数に対応する空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積に対し前記空気密度の変動分を補正して得られた空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算した結果、飛翔体が目標点を越える地点に到着すると判断した時、飛翔途中で空気抗力又は空気抗力係数を更に増加させる突起物を飛翔体から突起させ、突起させた後は前記突起物による空気抗力又は空気抗力係数の増加分を加算して、マッハ数に応じて予め測定されている空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算をすることを特徴とする請求項5記載の飛翔体の経路修正方法。
  8. 前記メモリより逐次読み出すことにより逐次修正された空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、前記メモリより読み出した所定の空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積、又は前記メモリを用いて任意時間間隔毎に修正される修正回数を制限した空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算した結果、飛翔体が目標点をずれる地点に到着すると判断した時、遠近方向及び左右方向の方向修正を行う複数のガス噴射装置の内の任意のガス噴射装置を選択してガスを1回又は複数回噴射し、飛翔体の飛翔方向を修正させることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の飛翔体の経路修正方法。
  9. 前記メモリから読み出したマッハ数に対応する空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積に対し前記空気密度の変動分を補正して得られた空気抗力、空気抗力係数若しくは飛翔体の断面積を基に経路計算した結果、飛翔体が目標点をずれる地点に到着すると判断した時、遠近方向及び左右方向の方向修正を行う複数のガス噴射装置の内の任意のガス噴射装置を選択してガスを1回又は複数回断続的に噴射し、飛翔体の飛翔方向を修正させることを特徴とする請求項5記載の飛翔体の経路修正方法。
  10. 飛翔体にGPS受信機が搭載され、前記GPS受信機の受信アンテナが飛翔体の中心軸又は飛翔方向軸を中心とした円形の指向性及び一方向の指向性を持つように指向性を切り替え自在であり、一方向に指向性を持つ状態の前記受信アンテナを使用している時に前記GPS受信機から出力される任意の衛星の受信信号強度の変化及び前記衛星の方角から、飛翔体自身の旋転角度、単位時間当たりの旋転数の一方又は両方を検出する請求項8又は9記載の飛翔体の経路修正方法。
  11. 一方向の加速度センサが飛翔体の中心軸の近傍に配置されており、前記加速度センサにおける重力加速度を加算した交流出力成分を基に、飛翔体自身の旋転角度、単位時間当たりの旋転数の一方又は両方を検出する請求項8又は9記載の飛翔体の経路修正方法。
  12. 飛翔体が任意の衛星の擬似距離データ、GPS測位結果又は加速度センサのXYZ方向加速度をテレメータで飛翔体外部のコンピュータに伝送し、前記コンピュータで飛翔体の経路計算を行い、経路計算をした結果、飛翔体が目標点を越える地点に到着すると判断した時、飛翔途中の指定した時刻で空気抗力又は空気抗力係数を更に増加させる突起物を飛翔体から出すように指令信号を飛翔体に伝送することを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の飛翔体の経路修正方法。
  13. 飛翔体に加速度センサを設けておき、飛翔体が放出筒を出た直後までの、飛翔体が受ける加速度の過渡現象を前記メモリに記録するようにし、前記加速度の過渡現象値をもとに初速の補正値を算出し経路計算することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか記載の飛翔体の経路修正方法。
  14. 前記加速度の過渡現象を記録した前記メモリの内容を、飛翔体が放出されてから予め設定した秒時後に又は予め設定した記録量に達した後にテレメータで飛翔体外部のコンピュータに送信し、前記コンピュータにおいて経路計算することを特徴とする請求項13記載の飛翔体の経路修正方法。
  15. 飛翔体内の電子回路又は加速度センサの圧電素子を、飛翔体の旋転の中心軸上又はその近傍に配置したことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか記載の飛翔体の経路修正方法。
  16. 加速度センサの圧電素子を、飛翔体の旋転の中心軸の近傍に配置し、重力加速度の加算による加速度の交流出力が得られるようにしたことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか記載の飛翔体の経路修正方法。
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