JP2007024016A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】摺動部箇所を減らす構造を設けることによって、リーク量の低減および小型化を図った燃料噴射弁1を提供する。
【解決手段】シリンダ21内に配設する制御ピストン41を、その後端に摺動部を設けることなく圧力制御室40に臨ませ、先端はばね受座41Bを設けて、ばね室44Aにばね44を介装してノズルニードル42に当接させ、そしてノズルニードル42の摺動部の略中央付近の適正な位置に、有効な容量を有する回収溝45Dを設け、リーク通路47に連通させる。これにより、ばね室44Aが圧力制御室40を兼ねることとなって、圧力制御室40の制御圧は、直接ノズルニードル42の摺動部45Aの後端面に印加されるので、高圧燃料の摺動部が一箇所にまとめられ、リーク量を低減でき、通電時においても最小のリーク量に抑制して、全量を確実にドレンタンクに戻すことができる。また、制御ピストン41の摺動部の廃止により全長も短く小型化できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁弁を駆動することにより燃料噴射を断続する燃料噴射弁に関し、例えば、高圧供給ポンプによって加圧し、コモンレール内に蓄圧した高圧燃料を、内燃機関の燃焼室に噴射するための電磁制御式燃料噴射弁に適用して好適なものである。
〔従来の技術〕
従来の燃料噴射弁としては、ディーゼルエンジンなどの蓄圧(コモンレール)式燃料噴射装置に用いられ、コモンレールから供給される高圧燃料をエンジンの燃焼室に噴射する図2に示すものがよく知られている。
この燃料噴射弁100は、噴射弁本体102の内部のシリンダ121に収容された制御ピストン141の反噴射側に圧力制御室140を設け、圧力制御室140と燃料低圧側とを電磁弁103で断続することにより燃料噴射時期を制御するものである。圧力制御室140はオリフィスプレート107に設けられ、圧力制御室140の燃料入口側および出口側にそれぞれ入口オリフィス174および出口オリフィス173を備え、出口オリフィス173の流路面積を入口オリフィス174の流路面積よりも大きく設定している。電磁弁103の通電(オン)時、ばね136により先端方向(閉弁方向)に付勢されるアーマチャ(可動子)105が吸引され、弁体が開弁し、出口オリフィス173が開放される。これにより高圧燃料が燃料低圧側に逸早く多量に流れ出し、圧力制御室140の燃料圧力が略瞬時に低下する。
制御ピストン141は、噴射弁本体102の軸心に設けられたシリンダ121の摺動部121Aにおいて摺動可能にシールされており、後端は圧力制御室140に臨み、先端はノズルニードル142の後端部と当接して配置されている。上記圧力制御室140の燃料圧力の略瞬時の低下に伴い両端方向の圧力バランスが崩れ、制御ピストン141は後端方向に摺動移動をする。これと同時にノズルニードル142も後端方向に摺動移動を起こし、リフトが生じてノズルニードル142が開弁し、インレット部126から供給される高圧燃料流入路111と連通する高圧燃料通路122を経由して、高圧燃料が噴射されるものが知られている(特許文献1参照)。なお、電磁弁103内は低圧燃料油に満されており、出口オリフィス173より流出した低圧燃料は流出路113を経由して、電磁弁103内のばね室136Aを通過してドレンパイプ131より図示しないドレンタンクに戻される。
上記の特許文献1で開示される燃料噴射弁100は、噴射圧力の高圧化、噴射制御の高精度化に伴い、入口オリフィス174の流量の高精度・安定化が要望される中で、入口、出口の二段オリフィス174、173の中間圧力を利用して、噴射を制御しているため、入口オリフィス174の下流端を直接圧力制御室140に接続させ、このために圧力制御室140を可能な限り大きな空間を確保して、入口オリフィス174の下流端への流れのエネルギを減衰させ、入口オリフィス174の流れを安定させている。そして、このために圧力制御室140に通じる入口オリフィス174のオリフィス径やオリフィス長さを自由に変更可能なように、入口オリフィス174をオリフィスプレート107と別体とするのではなく、オリフィスプレート107と一体に設けることで、加工精度の向上を図り、少流量の要求オリフィス流量に対しても、適正かつ容易に流量を設定できることを特徴としている。
なお、制御ピストン141とシリンダ121の摺動部121Aとの高圧燃料のシール性は維持されるものの、長時間の稼動状況下では燃料油圧はもとより燃料油温も高くなって、繰返しの摺動動作に連れて大量のリーク燃料が発生して、シリンダ121の燃料流通部121Bを経由して噴射弁本体102の先端に設けられたばね室144Aに入り込み、ここから連通溝123Bを経由して低圧燃料通路123に流れ込むこととなる。
また、ノズルニードル142の開弁、閉弁動作である図中上下の摺動移動は、ノズルニードル142を内包するニードル穴145のニードル摺動部145Aとの高圧燃料のシール性は維持されるものの、長時間の繰返し稼動状況下ではやはり大量のリーク燃料が発生して、ばね室144Aに入り込み、同様に連通溝123Bを経由して低圧燃料通路123に流れ込むこととなる。
つまり、インレット部126から供給される高圧燃料は、高圧燃料流入路111を経由し、これと連通する高圧燃料通路128、122に分岐し、前者は入口オリフィス174から流入して圧力制御の用に供され、一方、後者は、傾斜する高圧燃料流路146を経由して燃料溜り145Cからニードル燃料通路145Bを通って噴射孔143から噴霧の用に供されると共に、噴射や圧力制御に使用されなかった燃料はそれぞれの摺動部145A、121Aからリークして低圧燃料通路123へ合流して、電磁弁103内のばね室136Aを経由してドレンパイプ131から排出され、ドレンタンクへ戻される構成となっている。
〔従来技術の不具合〕
しかしながら、入口、出口の二段オリフィスの中間圧力(背圧)を利用して、制御ピストンの移動を制御し、これに連動するノズルニードルのリフトを制御して、噴射燃料制御を図る燃料噴射弁では、噴射圧力の高圧化が益々進行する環境下においては、制御ピストンおよびノズルニードルの各摺動部からのリーク燃料がますます増えることが懸念される。
つまり、燃料圧力が高圧化になればリーク燃料が増え、リーク燃料が増えれば所望の高圧化にならずさらに圧力増加が必要となり、またリーク燃料は増える。結果、ロスが増えてポンプ効率が悪化することとなり、所要動力が大幅に増える。また、悪化したポンプ効率での燃料の高圧化は、当然、燃料自体の温度上昇となって、結果、燃料噴射弁自体の温度上昇が起こって、摺動部からのリーク燃料が益々増加するという悪循環に陥ることとなり、本制御方式の燃料噴射弁のリーク燃料の低減は、燃料高圧化に向けて本制御方式の存立に係わる基本的な重要課題である。
このため各摺動部長さを長く設定することによりシール性を改善してリーク量を減少させたり、また隙間管理を厳しくしてリーク量を減少させることは可能であるが、前者では起動初期と長時間稼動後においても燃料圧力および温度の全範囲にわたって均等にリーク量の減少を図ることは難しく、燃料噴射弁の全長が大型化することは避けられないこととなり、また後者では滑らかな摺動維持が困難になり、同じ背圧での滑らかな摺動確保には制御ピストンもしくはノズルニードルの径を大きくする必要があり、共に燃料噴射弁が大型化する問題がある。
特開2003−166457号公報
燃料噴射弁は、噴射圧力の高圧化が益々進行する環境下においては、制御ピストンおよびノズルニードルの各摺動部からのリーク燃料を低減させることが必要となってくる。燃料圧力の高圧化と、高圧燃料の高温化に対し、摺動部の長さや隙間管理の適正化は、起こり得る圧力および温度範囲において成立させても効果は少なく、摺動部箇所自体を減らす根本的な構造もしくは構成の見直しが重要な課題となる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、摺動部箇所を減らす構造を設けることによって、リーク量の低減および小型化を図った燃料噴射弁を提供することを目的とする。
〔請求項1の手段〕
先端側に燃料の噴射孔が開孔したノズルボディ内に、摺動部を有するノズルニードルを摺動自在に収容した噴射ノズルと、ノズルニードルの後端に当接して連動変位する制御ピストンを収容した弁ボディを同軸的に接合した噴射弁本体と、噴射弁本体の後端部に設置されると共に、制御ピストンを先端方向に付勢する制御圧を発生させる圧力制御室と、圧力制御室と低圧通路との連通を開閉する電磁弁とを備え、制御圧と、制御ピストンを先端方向に付勢するばねの付勢力と、ノズルニードルを後端方向に付勢する燃料圧力とにより、ノズルニードルおよび制御ピストンが駆動される燃料噴射弁において、ノズルボディにおけるノズルニードルの摺動部にリーク通路の入口を形成し、入口と制御ピストンのばね室との間に、ノズルニードルの摺動部を設けたことを特徴としている。
この構成によれば、制御ピストンの摺動部が廃止でき、これにより、今まで制御ピストンの摺動部により密閉されて低圧燃料のリーク燃料溜りとして使用されていたばね室が、逆に高圧燃料の制御圧が付加されることとなって、直接ノズルニードルの摺動部の後端面に印加されるので、高圧燃料の摺動部が一箇所にまとめられ、その分低圧燃料側へのリーク量も低減できるとともに、制御ピストンの摺動部の廃止により全長も短く、小型化できることとなる。
〔請求項2の手段〕
請求項1に記載の燃料噴射弁において、ばねは、弁ボディ内に収容した制御ピストンに設けたばね室に配設され、制御圧はばね室を通じてノズルニードルの摺動部の後端面に印加されることを特徴としている。
この構成によれば、今まで制御ピストンの摺動部により密閉されて低圧燃料のリーク燃料溜りとして使用されていたばね室が、逆に高圧燃料の制御圧が付加されることとなって、直接ノズルニードルの摺動部の後端面に印加されるので、高圧燃料の摺動部が一箇所にまとめられ、その分低圧燃料側へのリーク量も低減できるとともに、ばね室にて圧力制御ができることとなって、従来の独立した大容量の圧力制御室の廃止により全長も短く、小型化できることとなる。
〔請求項3の手段〕
請求項1または2に記載の燃料噴射弁において、ノズルボディにおけるノズルニードルの摺動部の外周に、リーク通路に連通する回収溝を設けたことを特徴としている。
この構成によれば、ノズルニードルの摺動部の略中央付近の適正な位置に、摺動部の後端半分からリークする制御圧力の燃料と、先端半分からリークする燃料圧力の燃料を捕集する十分な容量を有する回収溝を設けたので、全量を確実にリーク通路に流出させることができる。これにより、リーク燃料による背圧異常が抑制でき、制御圧に依存する正常なノズルニードルのリフトによる所望の噴射量が確保できる。
この発明の最良の実施形態を、図に示す実施例1とともに説明する。
〔実施例1の構成〕
図1(a)は、本発明の実施例1における電磁制御式の燃料噴射弁の全体構成断面図である。
燃料噴射弁1は噴射弁本体2と、噴射弁本体2の後端に装着した電磁弁3と、先端に締結した燃料の噴射ノズル4とからなる。電磁弁3は、図示しないエンジン制御装置(ECU)からのワイヤーハーネスに接続されるコネクタCが設けられており、ECUから送出される制御信号により制御される。
噴射弁本体2は、棒状を呈し、軸心に貫通したシリンダ21が設けられるとともに、シリンダ21に並行して高圧燃料通路22、および低圧燃料通路23が設けられた弁ボディ20を有する。弁ボディ20の後端には、円筒状の電磁弁設置室10が設けられ、電磁弁設置室10には電磁弁3が装着されてリテーニングナット24により固定されている。弁ボディ20の先端には、噴射ノズル4が、リテーニングナット25により同心に締結されている。弁ボディ20の後部には横方向に突出た高圧燃料を供給する筒状のインレット部26が設けられている。
電磁弁3は、電磁弁設置室10の後端部に設置された電磁ソレノイド30、および電磁弁設置室10の先端部に設置された開閉弁機構50からなる。開閉弁機構50は、可動子5と、可動子5を保持する可動子ホルダ6とを有する。可動子ホルダ6の先端部(電磁弁設置室10の先端部)はやや小径のプレート室70となっており、略円盤状のオリフィスプレート7が収容されている。
開閉弁機構50の開閉弁動作とオリフィスプレート7の圧力調整動作を併せて、圧力制御手段と称する。
電磁ソレノイド30は、強磁性材製で後端が鍔状の円筒の外周に、複合磁性材を積層した磁気コアを配し、磁気コアの外周を強磁性材製外筒で包囲し、磁気コア内に電磁コイル35を配設した構造を有する。電磁ソレノイド30の先端面は、可動子5を吸引する吸引面となっており、鍔状の円筒の先端部は、可動子5が衝突(当接)するストッパー面となっている。
可動子5は、平板部51およびシャフト部52とを有し、平板部51は、その後端面が略平面であり、電磁ソレノイド30の先端面に吸着される吸着面となっており、可動子室60内に配されている。シャフト部52は円柱状を呈し、可動子ホルダ6の中心穴に摺動自在に嵌め込まれている。可動子ホルダ6は、電磁弁設置室10の内周に螺合され、締結軸力を生じ、オリフィスプレート7をプレート室70の端面に接合させている。
シャフト部52の先端面の中心には、円筒部および円錐部からなる弁体室77が設けられ、弁体室77には窒化珪素製のボール弁78が収容されている。ボール弁78は上面が球状であるが、下面はオリフィスプレート7の上面の出口オリフィス73を塞ぐシール平面状となっている。可動子5は、電磁ソレノイド30の軸心内に配されたばね36で先端方向(閉弁方向)に付勢され、電磁コイル35で生じた磁力により後端方向(開弁方向)に吸引されて先後端方向(図中上下)に変位する。
オリフィスプレート7は、その外周端面の一部が切り欠いてある略円形の円盤であり、その先端面には、その中心に円錐形状の凹所が形成され、圧力制御室40を形成し、この中心の後端側に出口オリフィス73が設けられている。
インレット部26の内部には、高圧燃料流入路11が設けられ、高圧燃料通路22、28に枝分かれして連通する。高圧燃料通路22はノズルボディ48に設けられた傾斜する高圧燃料流路46を経由して袋穴部(燃料溜り)45Cと連通し、噴射のための高圧燃料を供給すると共に、供給された高圧燃料がノズルニードル42の受圧面に作用し開弁方向に付勢している。また、高圧燃料通路28は、オリフィスプレート7に設けられた入口オリフィス74と連通し、圧力制御室40の回復圧力を制御している。
また、アウトレット部を構成するドレンパイプ31は、低圧燃料通路23と連通するプレート室70および可動子室60を経て電磁弁3の略中心部に配せられたばね室36Aを経由して流れる余剰燃料を図示しないドレンタンクへ戻すためのものであり、圧力制御室40に設けられた出口オリフィス73から流出路13を経由して流出する制御用燃料と、低圧燃料通路23を経由して流れるノズルニードル42の摺動部からリークして噴射されなかった余剰燃料とをまとめて外部に排出する。
弁ボディ20の中心には、シリンダ21が貫通している。シリンダ21は、制御ピストン41を収容している。制御ピストン41は、摺動部を有しない円筒形の移動可能なプレッシャピンであり、制御ピストン41の後端は円錐台形状等を有して圧力制御室40に臨み、先端は常に法線方向に当接可能な球状接合面を有し、後端より径大であるが、ばね室44Aの内周より径小の所定クリアランスを有するばね受座41Bが設けられており、噴射ノズル4内に収容されるノズルニードル42の後端に当接している。
そして、弁ボディ20の先端面に設けられたばね室44Aにばね44が、制御ピストン41のばね受座41Bとの間に介装され、ノズルニードル42を先端方向(閉弁)に付勢している。よって、シリンダ21内においては、圧力制御室40は、ばね室44Aと、ばね室44Aの先端側の制御ピストン41のばね受座41Bとノズルニードル42の後端面とで囲まれる空間部まで連通することとなり、圧力制御室40の制御圧(背圧)は均等にノズルニードル42の後端面に作用できる構成となっている。
噴射ノズル4は大径部のノズルボディ48および小径部のノズル49を有する二段筒型形状であり、ノズルボディ48および小径部のノズル49の段差部にリテーニングナット25を掛け、弁ボディ20の先端に締結されている。ノズルボディ48の中心に、ノズルニードル42を収容するニードル穴45が形成され、ノズルニードル42を摺動するニードル摺動部45Aと高圧燃料油の通路となるニードル燃料通路45Bとを構成する。また、ニードル燃料通路45Bの上流側のニードル穴45の中間位置には径大の大容積を有する袋穴部(燃料溜り)45Cが、傾斜する高圧燃料流路46と交差して設けられている。また、ノズルボディ48に設けられたニードル摺動部45Aの略中間位置の外周側にニードル摺動部45Aより径大の容積を有する回収溝45Dが、傾斜するリーク通路47と交差して設けられている。
また、ニードル燃料通路45Bの下流側にはニードル穴45の先端を塞ぐ、適度に薄肉のテーパ構造を有するノズル先端室49Aが構成され、ノズル先端室49Aには1個もしくは複数個適切な数の噴射孔43が適切な位置に設けられ、高圧燃料を噴霧する。
ノズルニードル42は、圧力制御室40の制御圧、およびばね44のばね荷重による先端方向への付勢力と、噴射ノズル4内の袋穴部45Cの燃料圧によりノズルニードル42に加わる後端方向への付勢力とのバランスで先後端方向に移動(図中上下)し、噴射孔43を開閉する。すなわち、圧力制御室40が低圧になったとき、制御ピストン41とノズルニードル42とが後端方向に移動し、噴射孔43が開いて、高圧燃料通路22から噴射ノズル4に供給された高圧燃料が燃焼室に噴射される。
実施例1では、ばね室44Aに制御圧が付加されて、また略ノズルニードル42の摺動部の中間位置に回収溝45Dを設けたが、これに限ることなく、制御圧が通電時には低圧に曝されやすく、ノズルニードル42の摺動部からの燃料リークが少し減少するとの理由から、回収溝45Dの配置位置を中間位置より少し後端側にしても構わない。要は燃料圧力に応じ、摺動部のシール長さによってリーク量を抑制し、シール長さの比率が全リーク量を最小とするように任意の位置に決めることができる。
〔実施例1の作用〕
実施例1の燃料噴射弁1の作用を、図1を用いて説明する。
この燃料噴射弁1は、電磁ソレノイド30へ通電されると、可動子5は電磁力により吸引されて後端方向に移動し、そして、可動子5に連動してボール弁78は上位に変位し、出口オリフィス73が開放されて低圧燃料の流出路13に連通するため、圧力制御室40内の圧力は略瞬時に低圧となり、この圧力は即ばね室44Aに作用し、ノズルニードル42に作用する付勢力バランスが崩れ、ノズルニードル42は制御ピストン41と共に後端方向へ移動し、噴射孔43を開放するとともに、袋穴部45Cからの高圧燃料が噴射孔43から噴霧する。このとき、出口オリフィス73のオリフィス径より径小の入口オリフィス74は高圧燃料を供給させながら圧力制御室40の圧力回復を開始し、この圧力回復パターンが燃料噴射の噴射率プロフィールを決めることとなる。
そして、電磁ソレノイド30の通電がオフされると、可動子5がばね36の付勢力で先端方向に移動し、ボール弁78が出口オリフィス73を塞ぎ、入口オリフィス74から高圧燃料圧が圧力制御室40に作用し、この圧力は即ばね室44Aに伝わりノズルニードル42は制御ピストン41と共に先端方向に移動し、噴射孔43を塞いで、燃料の噴射は終了する。そして、噴射に使用されなかった余剰の燃料は回収溝45Dに溜まってリーク通路47および低圧燃料通路23を経由して、出口オリフィス73から流出する制御用燃料と共にドレンパイプ31から排出される。
〔実施例1の効果〕
本実施例では、シリンダ21内に配設する制御ピストン41を、その後端に摺動部を設けることなく圧力制御室40に臨ませ、先端はばね受座41Bを設けて、ばね室44Aにばね44を介装してノズルニードル42に当接させているので、今まで制御ピストン41の摺動部により密閉されて低圧燃料のリーク燃料溜りとして使用されていたばね室44Aが、逆に高圧燃料の制御圧が付加されることとなって、直接ノズルニードル42の摺動部の後端面に印加されるので、高圧燃料の摺動部が一箇所にまとめられ、その分低圧燃料側へのリーク量も低減できるとともに、制御ピストン41の摺動部の廃止により燃料噴射弁1の全長も短く、小型化できることとなる。
また、ノズルニードル42の摺動部の略中央付近の適正な位置に、有効な容量を有する回収溝45Dを設けているので、通電時において最小のリーク量に抑制して、確実に全量をドレンタンクに戻すことができる。
は燃料噴射弁の全体構成断面図である(実施例1)。 は燃料噴射弁の全体構成断面図である(従来例)。
符号の説明
1 燃料噴射弁
2 噴射弁本体
3 電磁弁
4 噴射ノズル
5 可動子(アーマチャ)
6 可動子ホルダ
7 オリフィスプレート
11 高圧燃料流入路
13 流出路
20 弁ボディ
21 シリンダ
22、28 高圧燃料通路
23 低圧燃料通路
30 電磁ソレノイド
36、44 ばね(付勢手段)
40 圧力制御室
41 制御ピストン
42 ノズルニードル
43 噴射孔
44A ばね室
45 ニードル穴
45D 回収溝
47 リーク通路
48 ノズルボディ
49 ノズル
50 開閉弁機構
60 可動子室
70 プレート室
73 出口オリフィス
74 入口オリフィス

Claims (3)

  1. 先端側に燃料の噴射孔が開孔したノズルボディ内に、摺動部を有するノズルニードルを摺動自在に収容した噴射ノズルと、
    前記ノズルニードルの後端に当接して連動変位する制御ピストンを収容した弁ボディを同軸的に接合した噴射弁本体と、
    該噴射弁本体の後端部に設置されると共に、前記制御ピストンを先端方向に付勢する制御圧を発生させる圧力制御室と、
    該圧力制御室と低圧通路との連通を開閉する電磁弁とを備え、
    前記制御圧と、
    前記制御ピストンを先端方向に付勢するばねの付勢力と、
    前記ノズルニードルを後端方向に付勢する燃料圧力とにより、
    前記ノズルニードルおよび前記制御ピストンが駆動される燃料噴射弁において、
    前記ノズルボディにおける前記ノズルニードルの前記摺動部にリーク通路の入口を形成し、該入口と前記制御ピストンのばね室との間に、前記ノズルニードルの前記摺動部を設けたことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
    前記ばねは、前記弁ボディ内に収容した前記制御ピストンに設けたばね室に配設され、
    前記制御圧は前記ばね室を通じて前記ノズルニードルの前記摺動部の後端面に印加されることを特徴とする燃料噴射弁。
  3. 請求項1または2に記載の燃料噴射弁において、
    前記ノズルボディにおける前記ノズルニードルの前記摺動部の外周に、前記リーク通路に連通する回収溝を設けたことを特徴とする燃料噴射弁。
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