JP2007023201A - 軟質ポリウレタンフォーム - Google Patents
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Abstract
【課題】NOxや紫外線等による軟質ポリウレタンフォーム自体の変色や移染変色性を抑えることができ、衣料用途、特に衣料用パッド材としてブラジャーパッドや肩パッド等に好適であって、しかも安価で、かつ生産性の良好な軟質ポリウレタンフォームを提供する。
【解決手段】ポリオールとポリイソシアネートを水、触媒及び酸化防止剤の存在下に反応させて得られる軟質ポリウレタンフォームにおいて、前記酸化防止剤として、活性水素基を有するリン系酸化防止剤を添加した。活性水素基を有するリン系酸化防止剤としては、トリス(ジプロピレングリコール)フォスファイト、ヘプタキス(ジプロピレングリコール)フォスファイト、ジブチルピロリン酸プロピレンオキサイド付加物等を挙げる。
【選択図】 なし
【解決手段】ポリオールとポリイソシアネートを水、触媒及び酸化防止剤の存在下に反応させて得られる軟質ポリウレタンフォームにおいて、前記酸化防止剤として、活性水素基を有するリン系酸化防止剤を添加した。活性水素基を有するリン系酸化防止剤としては、トリス(ジプロピレングリコール)フォスファイト、ヘプタキス(ジプロピレングリコール)フォスファイト、ジブチルピロリン酸プロピレンオキサイド付加物等を挙げる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、NOxガスや紫外線による変色を抑えることのできる軟質ポリウレタンフォームに関する。
軟質ポリウレタンフォームは、優れた軽量性、クッション性及び耐久性を有することから、衣料用途、特に衣料用パッド材としてブラジャーパッドや肩パッド等に幅広く用いられている。通常、軟質ポリウレタンフォームは、ポリオールとポリイソシアネートを水、触媒及び酸化防止剤の存在下に反応させて得られる。
また、従来の軟質ポリウレタンフォームは、酸化防止剤としてBHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)が用いられており、発泡後に軟質ポリウレタンフォーム中に残存するBHTが大気中の窒素酸化物(NOx)と反応することにより、軟質ポリウレタンフォーム自体が黄変する変色性の問題や、軟質ポリウレタンフォームと接触する生地などを変色させる移染変色性の問題がある。さらに、従来の軟質ポリウレタンフォームは、紫外線によって黄変する問題もある。このような、軟質ポリウレタンフォームの変色は、衣料や医療、その他雑貨のような日用品用途においては、見た目の悪さから好ましくなかった。
従来、前記軟質ポリウレタンフォームの変色を抑えるため、ポリプロピレングリコールを主成分とするポリオールを用い、紫外線吸収剤、耐NOx化剤を添加したり、BHTのような揮発性の高い酸化防止剤の使用量を低減したり、不使用にすることが行われている。さらに別の方法として、耐黄変性に有効な脂肪族ポリイソシアネートを用いることも行われている。
しかし、紫外線吸収剤や耐NOx化剤を添加したり、BHT等の揮発性の高い酸化防止剤の使用量を制限したりしても、NOxや紫外線等による軟質ポリウレタンフォーム自体の変色や移染変色性を充分に抑えることができなかった。また、脂肪族ポリイソシアネートを用いることにより変色の抑制効果は得られるものの、脂肪族ポリイソシアネート自体が高価なために軟質ポリウレタンフォームのコストアップを招く問題があり、しかも脂肪族ポリイソシアネートは低反応性のために軟質ポリウレタンフォームの生産性に劣る問題がある。
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、NOxや紫外線等による軟質ポリウレタンフォーム自体の変色や移染変色性を抑えることができる安価な、かつ生産性の良好な軟質ポリウレタンフォームの提供を目的とする。
本発明は、ポリオールとポリイソシアネートを水、触媒及び酸化防止剤の存在下に反応させて得られる軟質ポリウレタンフォームにおいて、前記酸化防止剤として、活性水素基を有するリン系酸化防止剤を添加したことを特徴とする。
本発明によれば、活性水素基を有するリン系酸化防止剤を添加したことにより、NOxや紫外線等による軟質ポリウレタンフォーム自体の変色や移染変色性を抑えることができ、しかも変色や移染変色性を抑えるために高価かつ反応性の低い脂肪族ポリイソシアネートを必ずしも用いる必要が無くなり、安価、かつ生産性の良好な軟質ポリウレタンフォームが得られる。
本発明において使用されるポリオールは、軟質ポリウレタンフォーム用として知られているエーテル系ポリオールまたはエステル系ポリオールを用いることができる。エーテル系ポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコール、またはその多価アルコールにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオールを挙げることができる。また、エステル系ポリオールとしては、マロン酸、コハク酸、アジピン酸等の脂肪族カルボン酸やフタル酸等の芳香族カルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等の脂肪族グリコール等とから重縮合して得られたポリエステルポリオールを使用することもできる。
ポリイソシアネートとしては、イソシアネート基を2以上有する芳香族系ポリイソシアネート、脂肪族系イソシアネート、脂環族系ポリイソシアネートを使用することができる。芳香族系ポリイソシアネートは芳香環を有するポリイソシアネートをいい、例えばトルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ポリメリックイソシアネート(クルードMDI)等を挙げることができる。一方、脂肪族系ポリイソシアネートは直鎖状の炭化水素鎖にイソシアネート基がついたポリイソシアネートをいい、例えばテトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等を挙げることができる。また、脂環族系ポリイソシアネートとは、環状炭化水素鎖にイソシアネート基がついたポリイソシアネートをいい、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキサメタンジイソシアネート等を挙げることができる。なお、その他プレポリマーも使用することができる。また、芳香族系ポリイソシアネート、脂肪族系ポリイソシアネート、脂環族系ポリイソシアネートは、一種類に限られず一種類以上であってもよい。例えば、芳香族系ポリイソシアネートの二種類と脂環族系ポリイソシアネートの一種類とを併用してもよい。特に、本発明のポリイソシアネートは、安価で反応性の良好な芳香族系ポリイソシアネートが好ましい。
水は、発泡剤として使用されるもので、ポリオール100重量部に対して0.5〜5.0重量部程度が好適である。
触媒としては、軟質ポリウレタンフォーム用として公知のものを用いることができ、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミノモルフォリン、N−エチルモルホリン、テトラメチルグアニジン等のアミン触媒や、スタナスオクトエートやジブチルチンジラウレート等の錫触媒やフェニル水銀プロピオン酸塩あるいはオクテン酸鉛等の金属触媒(有機金属触媒とも称される。)を挙げることができる。特に、アミン触媒の単独使用が好ましい。アミン触媒の単独使用により、黄変をより効果的に抑えることができる。触媒の一般的な量は、ポリオール100重量部に対して0.01〜2.0重量部程度である。
酸化防止剤としては、フェノール系、アミン系、イオウ系、リン系等が挙げられる。酸化防止剤は、一種類に限られず、複数種類用いてもよい。本発明においては、活性水素基を有するリン系酸化防止剤が必須とされる。活性水素基を有するリン系酸化防止剤の例として、トリス(ジプロピレングリコール)フォスファイト、ヘプタキス(ジプロピレングリコール)フォスファイト、ジブチルピロリン酸プロピレンオキサイド付加物等を挙げることができる。また、活性水素基を有するリン系酸化防止剤の添加量は、ポリオール100重量部に対して0.5〜13重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜10重量部の範囲である。前記活性水素基を有するリン系酸化防止剤の添加量が前記範囲よりも少ないと軟質ポリウレタンフォーム自体の変色や移染変色性を効果的に抑えることができなくなり、一方、前記範囲よりも多いと、発泡不良を生じやすくなる。なお、活性水素基を有するリン系酸化防止剤と他の酸化防止剤を組み合わせて使用してもよい。
活性水素基を有するリン系酸化防止剤と組み合わされる酸化防止剤としては、揮発性の低い酸化防止剤が好ましい。揮発性の低い酸化防止剤として、例えば、20℃における蒸気圧が1Paよりも低い、フェノール系酸化防止剤がある。具体的には、テトラキスメチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)メタン、オクタデシル3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−ブチルフェノール)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリエチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,2’−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、4,4’ブチリデンビス(2−t―ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、1,1,3−トリス(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6ジエチルビンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレン−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド]、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(1−メチルシクロヘキシル)フェノール]、1,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイル)ヒドラジン等がある。また、リン系酸化防止剤である、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)ホスァイト、ビス(2,4−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(4−n−ノニルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスファイト等や、イオウ系酸化防止剤である、ジステアリル−3,3’−チオプロピオネート、ジラウリル−3,3’−チオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ドデシルチオプロピオネート)等を挙げることができる。
その他、整泡剤、顔料、架橋剤、光安定剤、紫外線吸収剤、などの添加剤を適宜配合することができる。
整泡剤は、軟質ポリウレタンフォームに用いられるものであればよく、シリコーン系整泡剤、含フッ素化合物系整泡剤および公知の界面活性剤を挙げることができる。
顔料は、求められる色に応じたものが用いられる。特に衣料用パッド材のフォームにおける顔料としては白顔料が好ましい。
架橋剤は軟質ポリウレタンフォームを用途に応じた硬度にするために用いられる。架橋剤としては、公知のものを使用することができ、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコール類、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヒドラジン、ジエチルトルエンジアミン、ジエチレントリアミン等のアミン類、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミノアルコール類、及びこれらの活性水素化合物にエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイド等を付加した化合物を挙げることができる。
また、光安定剤は、例えば、ヒンダドピペリジン骨格を持つヒンダードアミン系である、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ポリ((6−((1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ)−s−テトラジン−2,4−ジジル)(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)ヘキサメチレン(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)))、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート等を使用することができる。
紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系である、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−(1,1,3,3−テトラエチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(6−(2Hベンゾトリアゾール−2−イル)−4−1,1,3,3−(テトラメチルブチル)フェノール)、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(t−ブチル)フェノール等、ベンゾフェノン系である、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシベンゼンスルホニックアシッド2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等、ベンゾエート系である、2,4−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等、シアノアクリレート系である、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等を挙げることができる。
以上の添加剤に対して、過酸化物分解型リン系酸化剤とペルオキシラジカルを捕捉するタイプのフェノール系酸化防止剤との併用が好ましく、さらにベンゾフェノン系の紫外線吸収剤を添加することがより好ましい。また、さらに光安定剤を加えるとベンゾフェノン系紫外線吸収剤との相乗効果が見込まれる。
本発明における軟質ポリウレタンフォームの製造は、ポリオールとポリイソシアネートを水、触媒及び酸化防止剤等の存在下、直接反応させるワンショット法、あるいはポリオールとポリイソシアネートを事前に反応させて末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを得、このプレポリマーに水、触媒及び酸化防止剤等の存在下、ポリオールを反応させるプレポリマー法の何れの方法によって行うことができる。また、本発明の軟質ポリウレタンフォームとしては、スラブポリウレタンフォームが好ましい。スラブポリウレタンフォームは、混合攪拌された原料(反応混合原料)をベルトコンベア上に吐出し、該ベルトコンベアが移動する間に、原料が常温、大気圧下で自然発泡し、硬化することで連続的に製造される。その後、乾燥炉内で硬化(キュア)した後、所定形状に裁断される。
以下この発明の実施例について、比較例とともに具体的に説明する。表1及び表2に示す各成分を同表中の配合割合にしたがって用い、前記ワンショット法及びスラブポリウレタンフォームの製造方法によって比較例及び実施例の軟質ポリウレタンフォームを製造した。
表1及び表2におけるポリオールは品名:GP3050F(ポリエーテルポリオール、OHV=56.1)、三洋化成工業株式会社製、架橋剤は品名:DABCO2035(エチレンジアミンPO付加物、OHV=620)、エアプロダクツ株式会社製、触媒は品名:DABCO33LV(トリエチレンジアミン33%プロピレングリコール溶液、OHV=974)、エアプロダクツ株式会社製、酸化防止剤1は品名:WESTON 430(トリス(ジプロピレングリコール)フォスファイト、OHV=395)、GE製、酸化防止剤2は品名:WESTON PTP(ヘプタキス(ジプロピレングリコール)フォスファイト、OHV=164)、GE製、酸化防止剤3は品名:Vircol 82(ジブチルピロリン酸PO付加物 OHV=179)、RHODIA INC製、酸化防止剤4は品名:JP308E(トリス(2−エチルヘキシル)フォスファイト)、城北化学工業株式会社製、整泡剤は品名:SZ−1136(ポリアルキレン変性シリコーン)、日本ユニカー株式会社製、紫外線吸収剤は品名:Tinuvin571(2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール)、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、ポリイソシアネートは品名:コロネート T−80(トルエンジイソシアネート、NCO%=48.2)、日本ポリウレタン工業株式会社製である。表1及び表2における各成分の数値は重量部である。なお、比較例4は、酸化防止剤1の添加量が15重量部と多すぎたため、良好に発泡しなかった。
このようにして得られた比較例及び実施例の軟質ポリウレタンフォームから30mm角の試験片を採取して、YI値測定器(COLOUR COMPUTER SM−4、スガ試験機製)で初期YI値を測定した。その後、変色試験としてNOxガス暴露試験とFOM試験を行い、△YI値を算出した。NOxガス暴露試験は、30mm角の試験片をデシケータにセットし、99.999%の二酸化窒素をシリンジで約2cc採取してデシケータ内に注入し、雰囲気が一定となるように攪拌翼で攪拌しながら2時間ほど暴露させ、その後YI値を測定し、初期YI値を減算して△YI値を算出した。NOxガス暴露試験による△YI値は、25以下を合格(○)とした。一方、FOM試験は、30mm角の試験片を63℃の雰囲気のフェードメーターに8時間ほど暴露させた後、YI値を測定し、初期YI値を減算して△YI値を算出した。FOM試験による△YI値は、20以下を合格(○)とした。結果は表1及び表2の下部に示す通りである。
また、前記比較例及び実施例の軟質ポリウレタンフォームに対し、燃焼ガス堅ろう度(規格:AATCC 23 1サイクル)、耐光堅ろう度(規格:AATCC 16E 20AFU)、オゾン堅ろう度(規格:AATCC 109)を測定した。なお、燃焼ガス堅ろう度は窒素酸化物に対する耐変色性、耐光堅ろう度は光に対する耐変色性、オゾン堅ろう度はオゾンに対する耐変色性を示す。結果は表1及び表2の下部に示すとおりである。
前記測定結果から、本発明の軟質ポリウレタンフォームは変色し難いことがわかる。これは、本発明において、活性水素基を有するリン系酸化防止剤を用いているため、イソシアネートの隣に反応性安定剤を重合させることができることによると考えられる。さらに、リン系酸化防止剤を用いたことにより、イソシアネート近傍が酸性雰囲気となり、その結果、酸性度が、リン系酸化防止剤>NOxとなってNOxによる攻撃を受けにくいと推測される。しかも、活性水素基を有するリン系酸化防止剤は反応性であるため、発泡後に酸化防止剤の揮発等に起因する移染変色を抑える効果も得られる。
Claims (2)
- ポリオールとポリイソシアネートを水、触媒及び酸化防止剤の存在下に反応させて得られる軟質ポリウレタンフォームにおいて、
前記酸化防止剤として、活性水素基を有するリン系酸化防止剤を添加したことを特徴とする軟質ポリウレタンフォーム。 - 前記活性水素基を有するリン系酸化防止剤の量が前記ポリオール100重量部に対して0.5〜13重量部であることを特徴とする請求項1に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
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---|---|---|---|---|
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2005
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