JP2007022564A - ファイバードラム - Google Patents

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Hiroyuki Fukui
啓之 福井
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FUKUI YOUTARU SEISAKUSHO KK
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Abstract


【課題】 安定的に段積み保管することができ、フォークリフトへの移載作業も容易に行うことができるファイバードラムを提供することを目的とする。
【解決手段】 ファイバードラム1は、底下板8bの周縁側に沿う状態で紙製で環状からなる突条9が備えられることとなる。このようにしてなるファイバードラム1は、下段に配設され、ファイバードラム本体10の上部開口4Aを閉塞し、さらにフランジ部11とファイバードラム本体10の段部6とを環状リング3で結合し、保持してなる蓋体2の凹溝12に、上段側に配設され、段積みするファイバードラム本体10の底面部に備えられる突条9を挿入し、図2の拡大部Cに示すように突条9と凹溝12とを嵌合させることが可能となる。この結果、段積みされた上段側のファイバードラム10は、下段側のファイバードラム10の蓋体2に対して強固に結合されることとなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば内部に粉末樹脂材等の粉状体を入れた袋を収容し、段積み保管するのに適したファイバードラムに関する。
一般に工場等で用いられるファイバードラムと称される紙製容器としては、従来より用途に応じて様々なタイプのものが存在し、紙材を円筒形に巻回して形成された紙製筒胴部の下面に、紙製面材からなる底板部を備えたファイバードラム本体を、縦長の長尺な高さとしたタイプ、これとは逆にファイバードラム本体を横広とし、高さを低く安定性の良いものにしたタイプがあり、用途に応じて使い分けていた。
内部に合成樹脂製の袋に入れて収容される粉末食品や、プラスチックの原材料としての粉体を入れるファイバードラムに関しては、ファイバードラムを段積み状態で保管したり、パレットに載せて段積み状態で例えばフォークリフトなどで移送するので、ファイバードラム本体を短尺な高さからなる幅広のものとした方が安定が良く、長尺で縦長のものを採用した場合、積載した下側のファイバードラムに無理な荷重がかかり、つぶされるなどの問題があった。
すなわち、こうしたファイバードラムにつぶれが生じた場合、内部に収容した粉体が、やぶれた袋から出て飛散するなどの不具合も報告されるため、こうした収容物を収容するファイバードラムに関しては、もっぱら安定性のある短尺な高さからなる幅広のものが採用されていた。
また、出願人は先に特開2003−237760号に示す蓋体自体も紙製のものとしたファイバードラムを提案しているが、上記のように段積みを行う場合においては、下方側に配設されるファイバードラムの蓋体が紙製だと、荷重により変形し易く、荷崩れを起こしたり、また上記のようにファイバードラム本体がつぶれて内部の収容物が飛散するなどの問題があるため、下記特許文献1および2に示すような金属製の蓋体を用いるファイバードラムが、適するものとされている。
特開2004−182268号公報 特開2001−31055号公報
すなわち、ファイバードラムにおいては、段積み状態にあって、下段側に配設されるファイバードラムの蓋体部分の全体で上段に配設されるファイバードラムの底面部を支持するようにするため、荷重による変形が少ない金属製の蓋体の方が、より安定して段積みを行うことが可能とされていた。
本願発明は、こうした金属製の蓋体にあって、フランジの内側に備えられる凹溝の部分に着目し、全体を紙製とするファイバードラム本体の更なる改善を図るものであり、極めて安定的に段積みすることが可能であって、また、フォークリストによる移載作業を容易に行うことができるファイバードラムを提供することを目的とする。
そして、こうした課題を解決すべく、本願の請求項1に係る発明は、紙材を円筒形に巻回して形成され、その上縁部の周部を変形させ、段部を形成してなる紙製筒胴部と、上記紙製筒胴部の下縁部を折り曲げ、該折り曲げ部に取着される円形の紙製面材からなる底板部とを備えたファイバードラム本体と、ファイバードラム本体の上記紙製筒胴部の上部開口を閉塞し、全体円形で周部に上記紙製筒胴部の段部に係合可能なフランジ部を備え、さらに該フランジ部の内側近傍に環状の凹溝を備えてなる金属製の蓋体と、ファイバードラム本体の上部開口を閉塞する蓋体のフランジ部と、これに係合される段部とを結合状態で緊締、保持する金属製の環状リングと、からなるファイバードラムであって、上記ファイバードラム本体の底板部底面の周縁側に、下段に配設されるファイバードラム本体の上部開口を閉塞し、フランジ部とファイバードラム本体の段部とを金属製の環状リングで結合し、保持した状態にある金属製の蓋体の凹溝の部分に嵌合可能な紙製の環状の突条を備えることとしてなるファイバードラムとしたものである。
本発明によれば、段積みされるファイバードラムの安定性を向上させることにより、その保管の効率性や安定性を向上させることができ、また、フォークリフトによる移載作業の効率化を図ることができるという効果を有する。また、金属製の蓋体のフランジ内側に備えられる凹溝をそのまま利用することができるので、極めて簡単な構成とすることができる。
以下、本願発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。実施形態に係るファイバードラム1は、紙製からなるファイバードラム本体10と、その上部開口を閉塞する金属製の蓋体2を備え、さらに上部開口を閉塞する蓋体2の閉塞状態を保持する金属製の環状リング3により構成される。
ファイバードラム本体10の製造は、先ずロール状のクラフト紙を型ローラに巻き付けるなどして図3(A)に示すようにして紙製筒胴部4を形成する。すなわち、この紙製筒胴部4は、紙材を円筒形に巻回して形成され、その製造工程は従来より公知であるため特に図示していない。
次に紙製筒胴部4の上部開口4Aの開口縁である上縁部とその近傍部位の内外周面に例えばクラフトテープやガムテープ等の粘着テープ5を貼着する(図3(B)参照)。
さらに粘着テープ5を貼着した上縁部とその近傍部を外巻きに曲げ、紙製筒胴部4において、上縁部の周部を変形させてリング状の段部6を形成するようにする(図3(C)、(D)参照)。
次いで紙製筒胴部4の下部開口4Bの開口縁である下縁部に多数の切り込み7を形成する(図3(E)参照)。そして、この切り込み7によって形成される下縁部の周縁片7aを筒胴部4の内側へ略直角に折り曲げ、これら折り曲げ部としての周縁片7aを上下から挾むように、全体紙製で、円形の面材からなる底上板8aと底下板8b(それぞれ底板部)を接着剤等を用いて接着するようにしている(図3(F)参照)。
このようにして形成される全体紙製からなるファイバードラム本体10には、紙製筒胴部4の上部開口4Aを、全体をアルミニウム材等形成してなり、全体略円板状の金属製の蓋体2により閉塞するようにしているが(図3(G)参照)、こうした蓋体2には外周縁部において、閉塞を行う筒胴部4の上部開口4Aの上縁部に形成された段部6と係合可能な湾曲された形状からなるフランジ部11が形成される(図2参照)。さらにフランジ部11の内側近傍には環状の凹溝12が備えられ、こうした凹溝12には、金属製の円板をプレス成型する際、フランジ部11の形成に伴い、必然的に形成されるものとされる(図2参照)。すなわち平板状からなる金属円板をプレス加工し、上側に湾曲されるフランジ部11の形成を行うに際して、蓋体2全体の強度を保持させるために凹溝12がその内側に配設されることが通常行われるところとされる。
こうした形状からなる金属製の蓋体2は、ファイバードラム本体10の上部開口4Aを閉塞する状態において、湾曲されたフランジ部11が同じく外側に湾曲して変形され、フランジ部11に相応する形状で、形成された段部6を覆うように係合されることとなる(図2参照)。
こうして係合されるフランジ部11と段部6には、図2に示すように外側より断面コ字に形からなる金属製の緊締リング3が装着され、フランジ部11とこれに係合される段部6とが結合状態で緊締、保持されることとなる。なお、緊締リング3の具体的構成については従来より公知であるため説明を省略する。
このようにして形成されるファイバードラム本体10の底下板8bの底面部には、全体紙製で環状からなる突条9が図3(G)の矢印方向で示すように接着剤を用いて取着される。すなわち、この突条9は、円形をなす紙製筒胴部の底面部において、同心円状に配設され、接着されることとなり、この結果、図2に示すように底下板8bの周縁側に沿う突条9がファイバードラム本体10の底面に備えられることとなる。
ここで環状からなる突条9は、複数枚の紙材を積層して形成される平板状の合紙を型抜きして形成され、大きな強度を有するものとされている。
このようにして形成されるファイバードラム1を図4に示すように、パレット13の上に段積み状態で載置する場合、図2の矢印Aに示すように下段に配設され、ファイバードラム本体10の上部開口4Aを閉塞し、さらにフランジ部11とファイバードラム本体10の段部6とを環状リング3で結合し、保持してなる蓋体2の凹溝12に、上段側に配設され、段積みするファイバードラム本体10の底面部に備えられる突条9を挿入し、図2の拡大部Cに示すように突条9と凹溝12とを嵌合させることが可能となる。
この結果、段積みされた上段側のファイバードラム10は、下段側のファイバードラム10の蓋体2に対して強固に結合されることとなり、例えば図4に示すパレット13上に積載されたファイバードラム1をフォークリフトで運ぶ場合においても荷崩れを生じることなく安定した状態で移送することが可能となる。
また、倉庫等において複数段に段積みする場合においても、凹溝12と突条9との強固な嵌合により、多少の外力が加わった場合においても崩れることがなく、紙製のファイバードラム本体10がつぶれて内部に収容される例えば粉体などが飛散するなどの不具合も軽減される。
さらにファイバードラム本体10は、突条9を含めて全て紙製とされるため、例えばファイバードラム本体10を焼却処分したり、廃棄する場合、さらに紙材として新たにリサイクルする場合においても、いちいち突条9の部分に取外さなくてもすみ、きわめて利便性を有するものとされる。
本発明の実施形態に係るファイバードラムの全体を示す斜視図である。 実施形態に係るファイバードラムの特徴部分の構造例を示す断面図である。 実施形態に係るファイバードラムのファイバードラム本体の製造プロセスを示す斜視図である。 ファイバードラムの段積み状態を示す斜視図である。
符号の説明
1 ファイバードラム
2 蓋体
3 環状リング
4 紙製筒胴部
4A 上部開口
4B 下部開口
5 粘着テープ
6 段部
7 切り込み
7a 周縁片
8a 底上板(底板部)
8b 底下板(底板部)
9 突条
10 ファイバードラム本体
11 フランジ部
12 凹溝
13 パレット

Claims (1)

  1. 紙材を円筒形に巻回して形成され、その上縁部の周部を変形させ、段部を形成してなる紙製筒胴部と、上記紙製筒胴部の下縁部を折り曲げ、該折り曲げ部に取着される円形の紙製面材からなる底板部とを備えたファイバードラム本体と、
    ファイバードラム本体の上記紙製筒胴部の上部開口を閉塞し、全体円形で周部に上記紙製筒胴部の段部に係合可能なフランジ部を備え、さらに該フランジ部の内側近傍に環状の凹溝を備えてなる金属製の蓋体と、
    ファイバードラム本体の上部開口を閉塞する蓋体のフランジ部と、これに係合される段部とを結合状態で緊締、保持する金属製の環状リングと、
    からなるファイバードラムであって、
    上記ファイバードラム本体の底板部底面の周縁側に、下段に配設されるファイバードラム本体の上部開口を閉塞し、フランジ部とファイバードラム本体の段部とを金属製の環状リングで結合し、保持した状態にある金属製の蓋体の凹溝の部分に嵌合可能な紙製の環状の突条を備えることとしてなるファイバードラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009298438A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Fukui Yodaru Seisakusho:Kk 紙製筒型容器
CN113277198A (zh) * 2021-05-28 2021-08-20 无锡四方友信股份有限公司 桶体以及桶体生产工艺
KR102702489B1 (ko) * 2023-12-27 2024-09-04 박철형 다단으로 밀착 적층이 가능한 밀폐용기

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