JP2007021832A - 転写フィルムおよび合成樹脂成形体の加飾方法 - Google Patents

転写フィルムおよび合成樹脂成形体の加飾方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加飾するために使用される紫外線硬化型インクの密着性を高めるアンカーコート剤を、加飾対象物に適切に付着させることが可能な転写フィルムおよび合成樹脂成形体の加飾方法を提供する。
【解決手段】熱可塑性合成樹脂材で形成される基体上に順次、剥離層と、二液硬化型ウレタン樹脂で形成され、紫外線硬化型インクジェットプリンタによりデザインが印刷される、紫外線硬化型インク用のアンカーコート層とを備える。アンカーコート層は下地露出箇所を有し、下地露出箇所の位置には予め色彩や絵柄などが付与された下地着色部が設けられる。
【選択図】なし

Description

本発明は、加飾するために使用される紫外線硬化型インクの密着性を高めるアンカーコート剤を、加飾対象物に適切に付着させることが可能な転写フィルムおよび合成樹脂成形体の加飾方法に関する。
従来、合成樹脂成形体に加飾するために使用される紫外線硬化型インクの密着性を高めるアンカーコート剤に関する技術として、例えば特許文献1が知られている。特許文献1には、3個以上のエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー50〜90重量%、2個以下のエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー0〜30重量%、エチレン性不飽和二重結合を有するプレポリマー15〜30重量%、イソシアネート化合物1〜10重量%および添加剤1〜30重量%からなる紫外線硬化型アンカーコート剤、およびその紫外線硬化型アンカーコート剤をドライオフセット印刷で施し、紫外線照射した後、印刷インキをオフセット印刷することを特徴とする印刷物の製造方法が開示されている。
特公平6−86580号公報
ところで近年、合成樹脂成形体にインクを用いて加飾を施す方法として、版の製作を必要とするオフセット印刷、グラビア印刷、シルク印刷などの印刷方法に替わり、高精度のフルカラー画像を無製版で印刷可能なインクジェットプリンターの利用が急速に普及しつつある。特に、凹凸や曲面を有する合成樹脂成形体の表面に印刷する場合には、プリンタヘッドから例えば5mm程度離れた位置までも正確にインクを吐出することができるインクジェットプリンターを使用することが有効である。
ところが、紫外線硬化型インクの密着性(接着性)が概して良好でないことが問題であった。皮膜の密着性を評価するには、碁盤目クロスカット剥離試験などにより行うことができるのであるが、例えば、ポリオレフィンやポリ塩化ビニルなどの樹脂に対する密着性が特に低いことが知られている。紫外線硬化型インクの密着性を高めるための1つの方法は、コロナ放電処理やフレーム処理など、対象物の表面を直接変化させる処理を行うことであった。しかしながら、コロナ放電などの処理は工程を増加させ、複雑化させる上に、処理可能な対象物に制限があるなどの問題がある。
紫外線硬化型インクの密着性を高めるためのもう1つの方法は、紫外線硬化型インクに対するアンカーコート剤を、印刷や塗布によって対象物に付着させる方法である。アンカーコート剤としては、従来よりインクや塗料として広く使用されている二液硬化型ウレタン樹脂が適しているということが、本発明者により見いだされた。ところが、二液硬化型ウレタン樹脂をアンカーコート剤に用いるには、以下のような各種の問題があった。すなわち、塗装によって二液硬化型ウレタン樹脂を対象物に付着させる場合には、気泡などのいわゆるブツ不良が発生したり、対象物の形状によっては塗装溜まりが生じてしまうことがあった。また、二液硬化型ウレタン樹脂は、二成分の架橋反応による硬化性重合体であるため可使時間(ポットライフ)が短く、大量生産の際に品質の安定したコーティングを行うことなどが困難であった。さらに、印刷によりアンカーコート剤を対象物に付着させる場合においても、例えばシルクスクリーン印刷ではインクジェットプリンターの特長である凹凸面にアンカーコート剤をコーティングすることが困難であり、あるいはパッド印刷では対象物が広い面積を有する場合に均一にコーティングすることが困難であった。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、加飾するために使用される紫外線硬化型インクの密着性を高めるアンカーコート剤を、加飾対象物に適切に付着させることが可能な転写フィルムおよび合成樹脂成形体の加飾方法を提供することを目的とする。
本発明にかかる転写フィルムは、熱可塑性合成樹脂材で形成される基体上に順次、剥離層と、二液硬化型ウレタン樹脂で形成され、紫外線硬化型インクジェットプリンタによりデザインが印刷される、紫外線硬化型インク用のアンカーコート層とを備えることを特徴とする。
前記アンカーコート層は下地露出箇所を有し、該下地露出箇所の位置には予め色彩や絵柄などが付与された下地着色部が設けられることを特徴とする。
前記アンカーコート層は孔部を有し、該孔部の位置には紫外線硬化型ハードコート層が設けられることを特徴とする。
前記アンカーコート層は孔部を有し、該孔部の位置には予め色彩や絵柄などが付与された下地着色部が設けられ、該下地着色部の前記剥離層側には紫外線硬化型ハードコート層が設けられることを特徴とする。
本発明にかかる合成樹脂成形体の加飾方法は、請求項1〜4いずれかの項に記載の転写フィルムを、加熱により合成樹脂成形体に付着させるステップと、前記剥離層を介して前記基体を上記合成樹脂成形体から剥離して前記アンカーコート層を露出させるステップと、該露出させたアンカーコート層上に、前記紫外線硬化型インクジェットプリンタを用いて前記紫外線硬化型インクによりデザインを印刷するステップとを備えたことを特徴とする。
前記付着させるステップは、合成樹脂材を射出して前記合成樹脂成形体を形成するインモールド成形用の成形型内に前記転写フィルムをインサートし、該成形型内に射出された上記合成樹脂材の熱により上記転写フィルムを上記合成樹脂成形体に一体的に接着するステップであることを特徴とする。
前記付着させるステップは、成形された前記合成樹脂成形体に前記転写フィルムを重ね合わせ、加熱しつつ該転写フィルムを上記合成樹脂成形体に対し圧接して一体的に接着するステップであることを特徴とする。
本発明にかかる転写フィルムおよび合成樹脂成形体の加飾方法にあっては、加飾するために使用される紫外線硬化型インクの密着性を高めるアンカーコート剤を、加飾対象物に適切に付着させることが可能となる。
以下に、本発明にかかる転写フィルム、およびこれを用いた合成樹脂成形体の加飾方法の好適な一実施形態について、詳細に説明する。本実施形態にかかる転写フィルムは、紫外線硬化型インクジェットプリンタにより紫外線硬化型インクを用いて加飾を施す対象物に、紫外線硬化型インクの密着性を高めるためのアンカーコート層を付着させるために使用されるもので、主に、熱可塑性樹脂材で形成されるシート状の基体と、基体上に形成される剥離層と、剥離層上に形成されるアンカーコート層とから構成される。アンカーコート層は、二液硬化型ウレタン樹脂で形成される。
加飾対象物(転写フィルムの転写対象物)としては、無機物、有機物を問わず、あらゆる素材の加飾対象物に対して適用することができる。また必要に応じて、アンカーコート層の、剥離層と反対側には、加飾対象物に当該転写フィルムを付着させるための接着層が形成される。加熱操作などによってアンカーコート層と、加飾対象物、例えば合成樹脂製の加飾対象物とが高い親和性を発揮する場合には、接着層は備えなくてもよい。
また転写フィルムには必要に応じて、各種の追加的な層を設けてもよい。例えば、各層間の密着性を高めるために各層間にアンカー層を設けてもよい。また、アンカーコート層の下地側、すなわち加飾対象物に接着される側には、予め転写フィルムに色や柄を付与しておくために下地着色部を設けてもよい。下地着色部を設けるためにはアンカーコート層に、部分的に形成された孔部や、透明部分などからなる下地露出箇所を形成するとともに、当該下地露出箇所の位置に下地着色部を設ける。「下地露出箇所の位置に設ける」とは具体的には、下地着色部をシート状に形成しアンカーコート層の剥離層と反対側に積層するか、あるいは、下地露出箇所が孔部である場合には、当該孔部内に当該孔部を埋めるように下地着色部を形成してもよい。このようにすれば、加飾対象物に接着された転写フィルムの下地露出箇所を介して、下地着色部の色や柄がが外方から見えるようになる。なお、下地露出箇所が透明部分により形成される場合、アンカーコート層に部分的に形成するのではなく、アンカーコート層全体を透明部分として形成してもよい。またその場合、必ずしも透明部分の全体に下地着色部を設ける必要はなく、少なくともアンカーコート層の、後に紫外線硬化型インクジェットプリンタによりデザインが印刷される部分以外の箇所に下地着色部を設ければよい。
さらに別の追加的な層として、紫外線硬化型ハードコート層を設けてもよい。紫外線硬化型ハードコート層は、アンカーコート層に部分的に孔部が形成される場合に、当該孔部の位置に設けられ、当該孔部を介して露出される加飾対象物の表面硬度を高めるために設けられる。「孔部の位置に設けられる」とは例えば、当該孔部内に当該孔部を埋めるように紫外線硬化型ハードコート層を形成すればよい。孔部の位置に前述の下地着色部が設けられる場合には、当該下地着色部の剥離層側、例えば孔部内に位置するように紫外線硬化型ハードコート層を設けることにより、当該下地着色部の表面硬度を高めることができる。このようにすれば以下のような効果が得られる。すなわち、アンカーコート層の、孔部以外の部分に印刷されるデザインは紫外線硬化型インクによるので、比較的高い硬度を有する保護層として機能する。しかしながら、アンカーコート層に孔部を設ける場合、アンカーコート層の孔部を介して露出される加飾対象物や下地着色部の表面は、必ずしもそのような高い硬度を有するものではない。そこで追加的に紫外線硬化型ハードコート層を設けることによって、加飾対象物や下地着色部の表面の表面にも高い硬度を付与するようにすれば、耐水性、耐摩擦性や耐熱性などを向上させることができる。
各層の厚みは好ましくは、基体が5〜500μm、好ましくは10〜100μmである。薄すぎると基体が破断する可能性があり、厚すぎるとしわが発生してしまう可能性がある。二液硬化型ウレタン樹脂のアンカーコート層は0.1〜50μm、好ましくは1〜30μmである。
シート状の基体は、熱可塑性合成樹脂材で形成され、例えば、PET樹脂、PBT樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ナイロン樹脂、エラストマー樹脂、セロハン樹脂などが採用される。
剥離層は、基体と容易に分離する材質、例えばセルロース樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、塩化ビニル樹脂、およびワックスなどによって形成される。
紫外線硬化型インク用のアンカーコート層は、二液硬化型ウレタン樹脂が適していることが、本発明者によって見いだされた。本実施形態において使用する二液硬化型ウレタン樹脂は、ポリオールとポリイソシアネートプレポリマーとを混合する常温硬化型樹脂である。より具体的には、ポリオールとして、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリウレタンポリオールなどが使用できるが、密着強度の点からアクリルポリオールあるいはウレタンポリオールが特に好適に使用される。ポリイソシアネートプレポリマーとしては、TDI系、MDI系、XDI系、IPDI系、HDI系などに分けられるが、TDI系、MDI系は紫外線によって黄変しやすいので好ましくない。
また、必要に応じて別途接着層を形成する場合にも、接着層の素材として例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリオレフィン系またはポリスチレン系の熱可塑性エラストマー、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体などを使用することができる。
これら基体、剥離層、アンカーコート層、そしてまた必要に応じて接着層を備える転写フィルムは、グラビアコート、ナイフコート、コンマコート、ロールコート、リバースロールコート、フローコート、スクリーン印刷など、通常使用される塗装、印刷装置によって作成される。
また、追加的に下地着色部や紫外線硬化型ハードコート層を形成する場合は、アンカーコート層を、部分的に孔部を有するように、あるいは透明な二液硬化型ウレタン樹脂を用いて、部分的あるいは全面的に透明部分を有するように形成する。アンカーコート層を部分的に孔部あるいは透明部分を有するように形成する場合は、シルクスクリーン印刷などにより形成する。アンカーコート層の全面を透明に形成する場合には、ロールコートやグラビアコートなどの方法により形成する。下地着色部は、紫外線硬化型インクジェットプリンタによりアンカーコート層上に印刷されるデザインに対して、変化をつけることができるように、インクジェットプリンタのCMYKを基本とするインク色では表現できないデザインを施すこととすればより好ましい。具体的には、金やアルミニウムなどの金属蒸着や、ミラーインクなどの特殊なインクを用いた印刷などを行うことが好ましい。
このように形成された転写フィルムは、加飾対象物(転写対象物)の表面(加飾面)に対し、アンカーコート層を対面させて、あるいは接着層が形成されている場合には接着層を対面させて取り付けられた後、剥離層を介して基体が剥離されることによって、加飾対象物の表面にアンカーコート層が露出された状態とされる。これにより、加飾対象物の加飾面には、紫外線硬化型インクジェットプリンタを用いて紫外線硬化型インクによりデザインが印刷される。インクジェットプリンタを使用することによって、加飾対象面が凹凸や曲面を有する場合であっても容易にデザインを印刷することが可能である。
以上説明したように本実施形態にかかる転写フィルムにあっては、加飾するために使用される紫外線硬化型インクの密着性を高めるアンカーコート剤を、従来のように印刷や塗装によって対象物に付着させる方法よりも適切に加飾対象物に付着させ、アンカーコート層を形成せしめることが可能となる。具体的には、アンカーコート剤をシート状の転写フィルムの一部として形成した上で加飾対象物に転写することとしたので、従来、塗装していた場合のようにいわゆるブツ不良や塗装溜まりを生じることもない。また、二液硬化型のウレタン樹脂はポットライフが短いため、塗装による付着の場合は、加飾対象物を大量生産する際などに安定的に使用することができないという問題があったがそのような問題も生じない。また従来、各種の印刷方法によって付着させていた場合には、付着対象面が凹凸面である場合や広い面積を有する場合に、不均一を生ずるなど様々な問題が生じていたが、そのような場合にも問題なく、均一で良質なアンカーコート層を形成せしめることができる。そして、二液硬化型ウレタン樹脂で形成されたそのようなアンカーコート層に対しては、紫外線硬化型インクを使用して、良好なインク密着性を有する加飾を施すことが可能となる。
さらに、アンカーコート層に孔部や透明部分からなる下地露出箇所を設け、当該下地露出箇所の位置に下地着色部を設けた場合には、紫外線硬化型インクジェットプリンタによりアンカーコート層に印刷されるデザインとは異なる色彩や絵柄を有する層を、予め転写フィルム内に形成しておくことによって、変化に富んだ加飾を加飾対象物に施すことができる。特に、インクジェットプリンタでは表現できないような趣の異なるデザインを下地着色部に施すようにすれば、加飾対象物に、より変化に富んだ加飾を施すことが可能となり、有利である。
さらに、アンカーコート層に孔部を形成し、当該孔部の位置に紫外線硬化型ハードコート層を設けることとすれば、当該孔部を介して露出される加飾対象物の表面にも高い表面硬度を付与し、耐水性、耐摩擦性や耐熱性などを向上させることが可能となる。
さらに、アンカーコート層に孔部が形成される場合、当該孔部の位置に下地着色部を設け、当該下地着色部の剥離層側に紫外線硬化型ハードコート層を設けることとすれば、当該孔部を介して露出される下地着色部の表面にも高い表面硬度を付与し、耐水性、耐摩擦性や耐熱性などを向上させることが可能となる。
次に、加飾対象物として合成樹脂成形体を対象とし、前述の転写フィルムを使用する加飾方法について説明する。当該加飾方法は基本的には、前述の転写フィルムを、加熱により合成樹脂成形体に付着させるステップと、剥離層を介して基体を合成樹脂成形体から剥離してアンカーコート層を露出させるステップと、露出させたアンカーコート層上に、紫外線硬化型インクジェットプリンタを用いて紫外線硬化型インクによりデザインを印刷するステップとから構成される。インクジェットプリンタを使用することによって、加飾対象面が凹凸や曲面を有する場合であっても容易にデザインを印刷することが可能である。
付着させるステップは、合成樹脂材を射出して合成樹脂成形体を形成するインモールド成形用の成形型内に転写フィルムをインサートし、成形型内に射出された合成樹脂材の熱により転写フィルムを合成樹脂成形体に一体的に接着することによって実施することができる。その場合、まず、成形型内に転写フィルムを、そのアンカーコート層もしくは接着層を合成樹脂材のインジェクションポートに向けてインサートする。次いで、インジェクションポートから成型型内に合成樹脂材を射出して、成型型内で合成樹脂材から合成樹脂成形体を成形する。成形段階では、射出される合成樹脂材の熱により、熱可塑性合成樹脂材で形成された基体が成形型に沿って熱変形されて、アンカーコート層もしくは接着層が、成形される合成樹脂成形体の表面に一体的に密着されて接着が完了する。成形型内で成形され、転写フィルムが一体化された合成樹脂成形体は、成形型から取り出される際に剥離層を介して基体が剥離され、これによりいずれかの面にアンカーコート層が露出された合成樹脂成形体が得られる。
また付着させるステップは、予め成形された合成樹脂成形体に転写フィルムを重ね合わせ、加熱しつつ転写フィルムを合成樹脂成形体に対し圧接して一体的に接着することによって実施することも可能である。この場合は、合成樹脂成形体の加飾面にアンカーコート層もしくは接着層を対面させた状態で転写フィルムの上から加熱ローラやプレス機で加熱・加圧し、これにより転写フィルムが加熱されつつ合成樹脂成形体に圧接されて一体的に接着される。
これらいずれの加飾方法にあっても、アンカーコート剤をシート状に形成した前述のような転写フィルムを使用することとしたので、従来のようにアンカーコート剤を印刷や塗装によって加飾対象物たる合成樹脂成形体に付着させる方法に較べ、より適切に、アンカーコート剤を付着させ、アンカーコート層を形成せしめることが可能となる。

Claims (7)

  1. 熱可塑性合成樹脂材で形成される基体上に順次、
    剥離層と、
    二液硬化型ウレタン樹脂で形成され、紫外線硬化型インクジェットプリンタによりデザインが印刷される、紫外線硬化型インク用のアンカーコート層と
    を備えることを特徴とする転写フィルム。
  2. 前記アンカーコート層は下地露出箇所を有し、該下地露出箇所の位置には予め色彩や絵柄などが付与された下地着色部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の転写フィルム。
  3. 前記アンカーコート層は孔部を有し、該孔部の位置には紫外線硬化型ハードコート層が設けられることを特徴とする請求項1に記載の転写フィルム。
  4. 前記アンカーコート層は孔部を有し、該孔部の位置には予め色彩や絵柄などが付与された下地着色部が設けられ、該下地着色部の前記剥離層側には紫外線硬化型ハードコート層が設けられることを特徴とする請求項1に記載の転写フィルム。
  5. 請求項1〜4いずれかの項に記載の転写フィルムを、加熱により合成樹脂成形体に付着させるステップと、
    前記剥離層を介して前記基体を上記合成樹脂成形体から剥離して前記アンカーコート層を露出させるステップと、
    該露出させたアンカーコート層上に、前記紫外線硬化型インクジェットプリンタを用いて前記紫外線硬化型インクによりデザインを印刷するステップと
    を備えたことを特徴とする合成樹脂成形体の加飾方法。
  6. 前記付着させるステップは、合成樹脂材を射出して前記合成樹脂成形体を形成するインモールド成形用の成形型内に前記転写フィルムをインサートし、該成形型内に射出された上記合成樹脂材の熱により上記転写フィルムを上記合成樹脂成形体に一体的に接着するステップであることを特徴とする請求項5に記載の合成樹脂成形体の加飾方法。
  7. 前記付着させるステップは、成形された前記合成樹脂成形体に前記転写フィルムを重ね合わせ、加熱しつつ該転写フィルムを上記合成樹脂成形体に対し圧接して一体的に接着するステップであることを特徴とする請求項5に記載の合成樹脂成形体の加飾方法。
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