JP2007019174A - プラズマエッチング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 チャンバ内壁面にポリマが付着することを防止できるプラズマエッチング装置を提供する。
【解決手段】 本発明のプラズマエッチング装置は、チャンバ1の内壁面に設けられた複数のガス導入孔8と、当該ガス導入孔8にガスを供給するガス供給手段7とを備える。また、チャンバ1の内壁面は、ガス導入孔8から導入されたガスを、当該チャンバ1の内壁面近傍に滞留させるガス保持手段9を有している。
これにより、チャンバ1の内壁面近傍は、ガス導入孔8から噴出されたガスにより、常にパージが行われるため、チャンバ1の内壁面にポリマ14が付着することを防止でき、結果として、パーティクル15の発生を著しく低減することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プラズマを使用してエッチング対象物を加工するプラズマエッチング装置に関する。
公知のように、半導体素子を製造する際のエッチング工程において、平行平板型の電極により発生されたプラズマにより、エッチング対象物のエッチングを行うプラズマエッチング装置が広く使用されている。このようなプラズマエッチング装置の一般的な構成を図7に示す。
この種の装置は、図7に示すように、一対の円盤状の電極が内部に設けられたチャンバ1を備える。上記一対の電極は、通常、互いに平行に、かつ、上下に配置された上部電極2と下部電極3とより構成される。上部電極2は、下部電極3と対向する面にエッチングガスを吐出する複数のエッチングガス導入孔6を有しており、エッチングガス供給管5を介して導入されたエッチングガスが、エッチングガス導入孔6から下部電極3に向けて均一に吐出されるようになっている。また、チャンバ1の排気口12には、真空ポンプ4が接続されており、チャンバ1の内部圧力が所定の圧力に保持されている。
チャンバ1内に導入されたエッチングガスは、上部電極2と下部電極3の両方、あるいは、いずれか一方に接続されたプラズマ励起用の高周波電源から印加された高周波電力(RF電力)によってプラズマ化され、両電極間にプラズマ相13が生成される。そして、当該プラズマ相13に、下部電極3上に載置されたエッチング対象物21が曝されることによりエッチングが行われる。なお、図7では、上部電極2に高周波電源10が接続され、下部電極3に高周波電源11が接続された構成を例示している。
例えば、エッチング対象物21がシリコン基板上に形成されたシリコン酸化膜である場合、上記エッチングガスとして、C26、C38、C46、C58等に代表されるフルオロカーボン系のガスCxyが広く用いられている。そして、これらのガスがプラズマ化された際に生じるCFx +が主なエッチャントとなり、シリコン酸化膜のエッチングが行われる。
図8は、上述のようなプラズマエッチング装置におけるエッチング処理中の様子を示す模式図である。当該エッチング過程では、図8(a)に示すように、上記エッチングガスは、エッチャントを生成すると同時に炭素系ポリマ14(以下、単にポリマ14という。)を生成する。そして、実際のエッチング反応は、上記エッチャントとポリマ14とが競合しながら進む。このポリマ14は、非エッチング領域に堆積して被覆膜を形成するため、例えば、エッチング対象であるシリコン酸化膜と当該シリコン酸化膜の非エッチング部を被覆するレジストとの間等の異なる材質間のエッチング速度の差異(いわゆる、選択比)に寄与する。その一方で、ポリマ14はチャンバ1内を浮遊してチャンバ1の内壁面に付着し堆積する(図8(b))。
チャンバ1の内壁面(図8では、内壁側面)に堆積したポリマ14は、図8(c)に示すように、自重に耐え切れなくなった際に剥がれ落ち、エッチング対象物21上に一部のポリマ14がパーティクル15として落下する。このようにエッチング対象物21上に落下したパーティクル15は、加工不良の原因となり半導体素子の製造歩留まりに深刻な影響を及ぼす。
この対策として、後掲の特許文献1では、チャンバの側壁にガス導入部を設けて当該ガス導入部からガスを導入することにより、チャンバ側壁近傍のガスを希釈してポリマの生成量を低減させ、ポリマがチャンバ側壁に付着することを抑制する技術が提案されている。
特開平6−77177号公報
しかしながら、特許文献1の技術を採用した場合であっても、チャンバ内壁側面からチャンバ内に導入されたガスは、高真空下にあるチャンバ1内に即座に拡散してしまう。このため、当該構成により得られるポリマ14がチャンバ内壁に付着することを抑制する効果は、十分に満足できるものではないというのが実状である。すなわち、パーティクル15の発生をより低減することができる技術の開発が求められている。
本発明は、上記従来の課題を鑑みて提案されたものであって、チャンバ内壁面にポリマが付着することをより確実に防止することができるプラズマエッチング装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために以下の手段を採用している。すなわち、本発明のプラズマエッチング装置は、チャンバの内壁面に設けられた複数のガス導入孔と、当該ガス導入孔にガスを供給するガス供給手段とを備える。また、前記チャンバの内壁面には、前記ガス導入孔から導入されたガスを当該チャンバ内壁面の近傍に滞留させるガス保持手段を備えている。
上記ガス保持手段は、例えば、以下のようにして構成することができる。すなわち、上記ガス導入孔は、特定のガス導入孔のガス噴出方向の延長線と、他の特定のガス導入孔のガス噴出方向の延長線とが交差する状態で配置される。ここで、当該交点と、この交点に対応するガス導入孔のガス噴出位置との間の距離は、エッチング対象物をエッチングする際のチャンバ内の圧力下において、ガス導入孔から噴出されるガスの平均自由行程以下の有限値に設定することが好ましい。
また、上記ガス保持手段は、チャンバの内壁面に周期的に配置された突部で構成することもできる。この場合、上記突部はそれぞれ複数の上記ガス導入孔を備え、特定の突部が備えるガス導入孔は、当該ガス導入孔のガス噴出方向の延長線が当該突部に隣接する他の突部の表面と交差する状態で配置される。このとき、ガス導入孔のガス噴出位置から、当該ガス導入孔のガス噴出方向の延長線が隣接する突部の表面との交点までの距離は、エッチング処理を行う際のチャンバ内の圧力下において、ガス導入孔から噴出されるガスの平均自由行程以下の有限値であることが好ましい。また、当該構成に加えて、各ガス導入孔は、特定のガス導入孔のガス噴出方向の延長線と、他の特定のガス導入孔のガス噴出方向の延長線とが交差する状態に配置してもよい。
なお、上記突部は、例えば、断面が三角形状の突条、円錐、多角錐、円錐台、角錐台等で構成することができる。また、上記ガス保持手段は、少なくとも、エッチング対象物をエッチングするプラズマと対向する位置に設ければよい。
本発明によれば、チャンバの内壁面近傍が、ガス導入孔から噴出されるガスにより常時パージされた状態を実現できるため、ポリマはチャンバの内壁面に到達することができない。したがって、ポリマがチャンバの内壁面に付着することがなく、パーティクルの発生を著しく低減することができる。
以下、本発明の実施の形態に係るプラズマエッチング装置を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係るプラズマエッチング装置の構成を示す概略断面図である。
まず、以下の各実施形態に係るプラズマエッチング装置に共通する構造について説明する。図1に示すように、本発明に係るエッチング装置は、上記従来のプラズマエッチング装置と同様に、円盤状の上部電極2と下部電極3とが内部に設けられたチャンバ1を備える。
エッチングガスは、エッチングガス供給管5を通じて上部電極2に設けられたエッチングガス導入孔6から下部電極3に向けて均一に噴出される。また、上部電極2と下部電極3には、それぞれ高周波電源10、11が接続されており、当該高周波電顕10、11が、両電極にそれぞれ高周波(RF)電力を印加することにより、両電極間にプラズマ相13が生成される。なお、チャンバ1内は、排気口12に連結された真空ポンプ4により、所定の内部圧力に維持されている。さらに、チャンバ1の内部空間の形状は任意形状に設計することが可能であるが、ここでは、内部空間の容積をできるだけ小さくするため、内壁側面が円筒面で構成された円柱状の内部空間を採用している。
さて、本発明に係るプラズマエッチング装置は、上記構成に加えて、チャンバ1の内壁面に複数のガス導入孔8を備えるとともに、当該ガス導入孔8が設けられたチャンバ1の内壁面が、ガス導入孔8から噴出されたガスをチャンバ1の内壁面近傍に滞留させるガス保持手段9を有している。また、ガス導入孔8には、ガス供給管7を介してポリマ付着防止用のガスが供給される。ここで、ポリマ付着防止用のガスには、Ar、He、N2等の不活性ガスや、O2等の酸化性のガスを用いることができる。
(第1の実施形態)
以下、具体例に基づいて、本実施形態に係るプラズマエッチング装置をより詳細に説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係るプラズマエッチング装置のチャンバ1の要部拡大図である。ここで、図2(a)は前記チャンバ1内壁面の正面図であり、図2(b)は、図2(a)に示すA−A線における断面図である。
図2に示すように、本実施形態では、ガス保持手段9は、三角形の断面形状を有する突条91(91a、91b、91c、・・・)が所定方向に周期的に配置された三角波面により構成されている。当該ガス保持手段9は、チャンバ1内の内壁面の全面に設けることができる。しかしながら、チャンバ1の内壁面において、プラズマ重合等により生成されたポリマの付着が特に生じやすい領域は、プラズマ相13に近接し、かつプラズマ相13に対向する内壁面であるので、本実施形態では、上部電極2と下部電極3との間に位置するチャンバ1の内壁側面に、ガス保持手段9が設けられた構成を採用している。なお、突条91の配置方向は、特に限定されるものではなく任意の方向に配置することが可能であるが、ここでは、突条91がチャンバ1の内壁面に上下方向に周期的に配置された例を示す。
各突条91は、複数のガス導入孔8(図2(a)では、黒丸で示す。)を備えている。各ガス導入孔8は、図2(b)に示すように、各ガス導入孔8のガス噴出方向の延長線81が、当該ガス導入孔8が設けられた突条91bに隣接する突条91a、91cの表面と交差する状態で各突条91に設けられている。
上記構成によれば、各ガス導入孔8から噴出されたガスは、隣接する突条91の表面(すなわち、チャンバ1の内壁面)に衝突し、その表面に沿って拡散される。このとき、各ガス導入孔8のガス噴出位置82から、当該ガス導入孔8のガス噴出方向の延長線81と突条91a、91cの表面との交点92までの距離d1は、エッチング対象物21のエッチング処理を行う際のチャンバ1内の圧力下において、ガス導入孔8から噴出されるガスの平均自由行程程度、または、当該平均自由行程以下であることが好ましい。これにより、ガス噴出孔8から噴出されたガスは、突条91の表面に確実に衝突することになる。
また、突条91が備える各ガス導入孔8の配置間隔も、ガス導入孔8から噴出されるガスの平均自由行程以下であることが好ましい。本構成によれば、隣接するガス導入孔8からそれぞれ噴出されたガスが互いに衝突することになり、チャンバ1の内壁面の近傍に乱流を生成することができる。
図3は、本実施形態のプラズマエッチング装置おいて、エッチング処理中のチャンバ1内の様子を示す模式図である。なお、図3において、図1と同一の部分には同一の符号を付している。
図3に示すように、エッチング中に発生するプラズマ相13において生成される炭素系ポリマ14はチャンバ1内を浮遊し、その一部がチャンバ1の内壁面に向かう。このとき、チャンバ1の内壁面近傍は、ガス導入孔8から導入されたガスが、突部91の表面に衝突、あるいは、隣接するガス導入孔8から導入されたガスと衝突して拡散され、常に十分なパージが行われている状態になっている。このため、ポリマ14はパージされたガス16に阻害されてチャンバ1の内壁面に到達することができず、チャンバ1の内壁面にポリマ14が付着及び堆積することが抑制される。この結果、パーティクルの発生を著しく低減させることができるのである。
なお、上述のAr、He、N2、O2等のガスの3〜20Pa(エッチング対象物21エッチングを行う際のチャンバ1内の圧力)での平均自由行程は2〜9mmであるので、上記突部91の形状、及び突部91に形成するガス導入孔8の配置間隔は、当該平均自由行程の値に基づいて設計すればよい。
ここで、エッチング対象物21がシリコン基板上に形成されたシリコン酸化膜であり、エッチングガスとして、CHF3とC48の混合気体をチャンバ1内に供給する事例を用いてより具体的に説明する。なお、本実施形態では、上記距離d1及び特定の突条91に形成したガス導入孔8の間隔は5mmとしている。
この場合、シリコン酸化膜のエッチング条件は、例えば、高周波電源10から上部電極2に印加する高周波電力を200W(周波数800kHz)、高周波電源11から下部電極3に印加する高周波電力を300W(周波数13.56MHz)、エッチングガスを導入したときのチャンバ1の内部圧力を17Pa、CHF3流量を60ml/min(標準状態)、C48流量を10ml/min(標準状態)とすることができる。
また、このとき、上部電極2の温度は60℃、下部電極3の温度は20℃、チャンバ1の壁面温度は50℃とすればよい。なお、シリコン基板上のシリコン酸化膜の膜厚は150nmであり、シリコン酸化膜の非エッチング領域は、レジスト(膜厚550nm)で被覆されている。そして、ガス導入孔8より導入するガスにはArを使用し、その流量を1000ml/min(標準状態)とした。
以上の状態において、複数のシリコン基板を連続してエッチング処理を行った場合のエッチング対象物21上のパーティクル(0.2μm以上のサイズ)増加数の変化を図4に示す。図4において、横軸は、エッチングの累積処理時間であり、縦軸はパーティクル増加数である。また、図4中に黒丸で示すデータAが、本実施形態に係るプラズマエッチング装置により取得された結果である。なお、図4中には、比較例として、従来のプラズマエッチング装置(チャンバ側壁に、単にガス導入口を配置した構成)により取得したデータB(図4中に、黒三角で示す)を示している。なお、パーティクル増加数とは、エッチング処理後に計数したエッチング対象物21上のパーティクル数から、エッチング処理前に計数したエッチング対象物21上のパーティクル数を減算した値である。
図4から理解できるように、従来例では、累積処理時間が100時間以下である領域では、パーティクル増加数は20個程度で推移している。しかしながら、累積処理時間が110時間に到達した時点で、パーティクル増加数は126個に急増している。これは、上述したように、チャンバ内壁面(特に、内壁側面)に堆積したポリマが剥がれ、当該剥がれに伴って発生したパーティクルが、エッチング対象物21上に付着したものである。この時点で、チャンバを開放し、アルコールによるチャンバ内壁面の洗浄を実施することで、以降のパーティクル増加数は再び20個程度に低下したが、累積処理時間が170時間に到達した時点で、再び97個に急増している。
これに対し、本実施形態のプラズマエッチング装置では、累積処理時間が200時間に到達するまでの間で、パーティクル増加数は常に10個程度であり、従来例のパーティクルの発生を半分程度に抑制できている。また、パーティクルが、特定の時間間隔をおいて急増する現象も存在しない。これは、上述したように、ガス導入孔8より噴出されたガスが、少なくとも1度はチャンバ1の内壁面に衝突するため、当該内壁面近傍において、十分なパージが実施されているためである。また、本実施形態では、エッチングガスの流量の13倍近い流量でガス導入孔8からガス(Ar)を導入し、チャンバ1の内壁面近傍のポリマ14の滞在時間がより短くなるようにしている。
以上説明したように、上記構成によれば、チャンバ1内壁面へのポリマ14の付着を防止することができ、パーティクルの発生を著しく低下することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る第2の実施形態を、図5に基づいて説明する。図5は、本実施形態のプラズマエッチング装置が備えるチャンバ1の要部拡大図である。ここで、図5(a)はチャンバ1内壁面の正面図であり、図5(b)は図5(a)に示すA−A線における断面図である。
図5に示すように、本実施形態では、第1の実施形態の突条91に代えて、ガス保持手段9が、チャンバ1の内壁面に設けられた複数のガス導入孔8(8a、8b、8c、・・・)のみで構成されている。この場合、各ガス導入孔8は、特定のガス導入孔のガス噴出方向の延長線と、他の特定のガス導入孔のガス噴出方向の延長線とが交差する状態でチャンバ1の内壁面に対して傾斜して配置される。そして、この交点と、当該交点に対応するガス導入孔8のガス噴出位置との間の距離が、エッチング対象物21のエッチング処理を行う際のチャンバ1内の圧力下において、ガス導入孔8から噴出されるガスの平均自由行程以下に設定されている。
例えば、図5(b)において、互いに隣接するガス導入孔8bとガス導入孔8cでは、ガス導入孔8bの延長線81bとガス導入孔8cの延長線81cとは、交点93で交差する。そして、交点93とガス導入孔8bのガス噴出位置82bとの間の距離d2が、ガス導入孔8から噴出されるガスの平均自由行程以下になっている。
なお、上述のAr、He、N2、O2等のガスの3〜20Pa(エッチング対象物21エッチングを行う際のチャンバ1内の圧力)での平均自由行程は2〜9mmであるので、ガス導入孔8の配置間隔は、当該平均自由行程の値に基づいて設計すればよい。
上記構成によれば、隣接するガス導入孔8から噴出されたそれぞれのガスは、少なくとも1度は互いに衝突し、図5(b)に示すように前記チャンバ1の内壁面に対して垂直方向に乱流22を発生させる。そして、この乱流22により、チャンバ1の内壁面近傍において、十分なパージを実施することができる。
ここで、上記第1の実施形態と同様に、本実施形態のプラズマエッチング装置により、シリコン基板上に形成したシリコン酸化膜をエッチング対象物21として、連続エッチング処理を行い、エッチング対象物21上のパーティクル増加量の累積処理時間に対する依存性を確認した。なお、ここでは、上記距離d2を5mmとし、ガス導入孔8から導入するArの流量を、800ml/min(標準状態)とした。その結果、図3に示した第1の実施形態の結果と比較して遜色のない、パーティクル発生防止効果を得ることができた。
このように、本実施形態の構成によれば、上記第1の実施形態と同様に、チャンバ1内壁面へのポリマの付着を防止することができるため、パーティクルの発生を著しく低減することができる。また、本構成によれば、第1の実施形態に比べて、ガス導入孔8から噴出するガスの流量を低減することができる。さらに、本構成では、チャンバ1の内壁面に突部を形成する必要がないため、第1の実施形態に比べてチャンバ1の内壁面の形状を簡素化することができ、その製造が容易となる。
(第3の実施形態)
続いて、本発明の第3の実施形態を、図6に基づいて説明する。図6は、本実施形態のプラズマエッチング装置が備えるチャンバ1の要部拡大図である。ここで、図6(a)はチャンバ1内壁面の正面図であり、図6(b)は図6(a)に示すA−A線における断面図である。
図6に示すように、本実施形態では、ガス保持手段9が、第1の実施形態の突条91に代えて、チャンバ1の内壁面に周期的に配置された円錐状の突部94で構成されている。当該円錐状突部94の配置は、特に限定されるものではないが、図6(a)に示すように、チャンバ1の内壁面に最密配置(特定の円錐状突部94の周囲に、他の6個の円錐状突部64が接触する配置)されることが好ましい。
上記各円錐状突部94は、複数のガス噴出孔8(図6(a)では、黒丸で示す。)を備えている。この場合、各円錐状突部94が6つのガス導入孔8を備え、各ガス導入孔8のガス噴出位置が、各円錐状突部94の表面において、隣接する円錐状突部94との接点と頂点とを結ぶ線上に配置されることが好ましい。この場合、隣接する2つの円錐状突部94において、互いに対向する位置関係にあるガス導入孔8(図6(a)では、8aと8b、8cと8d、8eと8f等)のガス噴出方向の延長線の交点と、当該ガス導入孔8のガス噴出位置との間の距離は、エッチング対象物21のエッチング処理を行う際のチャンバ1内の圧力下において、ガス導入孔8から噴出されるガスの平均自由行程以下に設定されていることがさらに好ましい。
例えば、図6(b)において、互いに対向するガス導入孔8eとガス導入孔8fでは、ガス導入孔8eの延長線81eとガス導入孔8fの延長線81fとは、交点95で交差する。そして、交点95とガス導入孔8eのガス噴出位置82eとの間の距離d3が、ガス導入孔8から噴出されるガスの平均自由行程以下になっているのである。
なお、上述のAr、He、N2、O2等のガスの3〜20Pa(エッチング対象物21エッチングを行う際のチャンバ1内の圧力)での平均自由行程は2〜9mmであるので、当該平均自由行程の値に基づいて、上記円錐状突部94のサイズ、及びガス導入孔8の配置を設計すればよい。
上記構成によれば、対向するガス導入孔8から噴出されたそれぞれのガスは、少なくとも1度は相互に衝突し、図6(b)に示すように前記チャンバ1の内壁面に対して垂直方向に乱流23を発生させる。そして、この乱流23により、チャンバ1の内壁面近傍では、十分なパージを実施することができる。また、本実施の形態では、ガス保持手段9を構成する突部に円錐状突部94を最密配置した構造を採用しているため、チャンバ1の内壁面と平行方向のガス分子の衝突が生じやすい。このため、前記チャンバ1の内壁面に対して平行な方向の乱流の発生も促進されるので、本実施形態によれば、上記第1、第2の実施形態に比べてより広範囲に渡るパージが行うことができる。
ここで、上記各実施形態と同様に、本実施形態のプラズマエッチング装置により、シリコン基板上に形成したシリコン酸化膜をエッチング対象物として連続エッチング処理を行い、エッチング対象物21上のパーティクル増加量の累積処理時間に対する依存性を確認した。なお、ここでは、上記距離d3を5mmとし、他の条件は、第1の実施形態と同一としてエッチングを行っている。その結果、図3に示した第1の実施形態の結果と比較して遜色のない、パーティクル発生防止効果を得ることができた。
このように、本実施形態の構成によれば、上記各実施形態と同様に、チャンバ1内壁面へのポリマの付着を防止することができるため、パーティクルの発生を著しく低減することができる。
なお、本実施形態では、複数の円錐状突部94によりガス保持手段9を構成したが、円錐状突部に変えて、多角錐状の突部、円錐台状の突部、または、多角錐台状の突部によりガス保持手段9を構成した場合にも、同様の効果を得ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、チャンバの内壁面近傍が、ガス導入孔から噴出されるガスにパージされる状態を常時実現できるため、ポリマがチャンバの内壁面に付着することがなく、パーティクルの発生を著しく低減することができる。
なお、上記各実施の形態では、上部電極と下部電極とに、それぞれ高周波電源が接続されたRIE(Reactive Ion Etching)方式のプラズマエッチング装置につい説明した。しかしながら、本発明は、一方の電極のみに高周波電源が接続されたRIE型のプラズマエッチング装置に適用することも可能である。また、ICP(Inductively Couple Plasma)や、ECR(Electron Cyclotron Resonance)方式のプラズマエッチング装置に適用することもできる。
また、上記では、内壁側面が円筒面で構成された内部空間を有するチャンバ1に特に好適な構成として、上部電極と下部電極との間に位置するチャンバ1の内壁側面に、ガス保持手段が設けられた構成について説明した。しかしながら、本発明は、上記構成に限定されるものではなく、ガス保持手段及びガス導入孔は、チャンバ1内壁面の全面に設けることもできる。さらに、ガス保持手段及びガス導入孔は、パーティクルの発生を防止するためにポリマの付着を回避すべき特定の箇所に適宜設けることも可能である。
本発明は、パーティクルの発生を低減できるという効果を有し、各種のプラズマエッチング装置に適用可能である。
本発明の第1の実施形態のプラズマエッチング装置の概略断面図。 本発明の第1の実施形態のプラズマエッチング装置の要部を示す概略図。 本発明のプラズマエッチング装置によるエッチングを示す模式図。 本発明のプラズマエッチング装置におけるパーティクル増加数の処理時間依存性を示す図。 本発明の第2の実施形態のプラズマエッチング装置の要部を示す概略図。 本発明の第3の実施形態のプラズマエッチング装置の要部を示す概略図。 従来のプラズマエッチング装置の概略断面図。 従来のプラズマエッチング装置によるエッチングを示す模式図。
符号の説明
1 チャンバ
2 上部電極
3 下部電極
4 真空ポンプ
5 エッチングガス供給管
6 エッチングガス噴出孔
7 ガス供給管(ガス供給手段)
8 ガス導入孔
9 ガス保持手段
13 プラズマ相
14 炭素系ポリマ
15 パーティクル
21 エッチング対象物

Claims (11)

  1. チャンバ内に配置されたエッチング対象物のエッチング処理を行うプラズマエッチング装置において、
    前記チャンバの内壁面に設けられた複数のガス導入孔と、
    前記ガス導入孔にガスを供給するガス供給手段と、
    前記チャンバの内壁面に、当該内壁面近傍に前記ガス導入孔から導入された前記ガスを滞留させるガス保持手段と、
    を備えたことを特徴とするプラズマエッチング装置。
  2. 前記ガス保持手段は、
    前記各ガス導入孔が、特定のガス導入孔のガス噴出方向の延長線と、他の特定のガス導入孔のガス噴出方向の延長線とが交差する状態に配置されるとともに、当該交点と、当該交点に対応するガス導入孔のガス噴出位置との間の距離が、前記エッチング処理を行う際の前記チャンバ内の圧力下における前記ガスの平均自由行程以下の有限値に設定された構造である請求項1に記載のプラズマエッチング装置。
  3. 前記ガス保持手段が、前記内壁面に周期的に配置された突部である請求項1に記載のプラズマエッチング装置。
  4. 前記突部がそれぞれ複数の前記ガス導入孔を備えるとともに、当該各ガス導入孔は、ガス噴出方向の延長線が、当該ガス導入孔を備える突部に隣接する他の突部の表面と交差する状態に配置された請求項3に記載のプラズマエッチング装置。
  5. 前記ガス導入孔のガス噴出位置と、当該ガス導入孔に対応する前記隣接する突部表面との交点との間の距離が、前記エッチング処理を行う際の前記チャンバ内の圧力下における前記ガスの平均自由行程以下の有限値に設定された請求項4に記載のプラズマエッチング装置。
  6. さらに、前記各ガス導入孔が、特定のガス導入孔のガス噴出方向の延長線と、他の特定のガス導入孔のガス噴出方向の延長線とが交差する状態に配置された請求項4または5に記載のプラズマエッチング装置。
  7. 前記突部は、断面が三角形の突条である請求項3から6のいずれかに記載のプラズマエッチング装置。
  8. 前記突部が円錐である請求項3から6のいずれかに記載のプラズマエッチング装置。
  9. 前記突部が多角錐である請求項3から6のいずれかに記載のプラズマエッチング装置。
  10. 前記ガス保持手段が、少なくとも前記エッチング対象物をエッチングするプラズマと対向する位置に設けられた請求項1から9のいずれかに記載のプラズマエッチング装置。
  11. 前記チャンバの内壁側面が円筒面で構成された請求項10に記載のプラズマエッチング装置。

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