JP2007017095A - 冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧縮機11から吐出される気相状態の冷媒を保温庫の被温調空間内飽和圧力以下に減圧させてエバポレータ17に導入する非凝縮加温運転が可能に構成された冷凍装置において、気相状態の冷媒をコンデンサ13及び電子膨張弁17をバイパスしてエバポレータ17に導入するホットガスバイパス配管6と、ホットガスバイパス配管6を流通する冷媒を被温調空間内温度飽和圧力以下に減圧させるキャピラリ管7A,7Bと、ホットガスバイパス配管6を開閉して冷媒の流通を断続するホットガス電磁弁7A、7Bとを備え、キャピラリ管7A,7Bの減圧能力を圧縮機11の回転数に応じて可変とした。
【選択図】図1
Description
このような陸上輸送用冷凍装置には、たとえば車両走行用の主エンジンで圧縮機を駆動する「直結方式」の他、車両走行用の主エンジンとは別に設けたサブエンジンで圧縮機を駆動する「サブエンジン方式」等がある。
また、上述した従来方式の問題点を解決し、保温状態にある庫内を迅速かつ効率よく加熱することを目的として、非凝縮加温方式が提案されている。この非凝縮加温方式は、圧縮機の吐出ガスと庫内空気とを熱交換させて加温運転を行う冷凍装置において、当該庫内温度にて冷媒が凝縮しない圧力まで減圧した後に庫内側熱交換器で放熱させ、冷媒を液化させることなく気相状態のまま加熱運転を行う加温方式である。
このような非凝縮加温方式のメリットは、1)冷媒を液化させないことによりアキュムレータの削除が可能になる、2)加温の立ち上がりが早い、3)アキュムレータへの液溜まりが発生しないため冷却運転に切り換えた場合の立ち上がり性が極めてよい、等があげられる。(たとえば、特許文献1参照)
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、非凝縮加温方式を採用して庫内を加熱する陸上輸送用冷凍装置等の冷凍装置において、圧縮機の回転数変動に追従し、気相状態の冷媒が常に非凝縮の圧力を安定して保つことができる圧力制御を可能にすることにある。
本発明に係る冷凍装置は、圧縮機から吐出される気相状態の冷媒を減圧手段により被温調空間内温度飽和圧力以下に減圧させてエバポレータに導入する非凝縮加温運転が可能に構成された冷凍装置において、
前記気相状態の冷媒をコンデンサ及び絞り機構をバイパスして前記エバポレータに導入するバイパス流路と、該バイパス流路を流通する前記冷媒を被温調空間内温度飽和圧力以下に減圧させる減圧手段と、前記バイパス流路を開閉して前記冷媒の流通を断続する開閉手段とを備え、前記減圧手段の減圧能力を前記圧縮機の回転数に応じて可変としたことを特徴とするものである。
図5に示す冷凍車1は、輸送用冷凍装置の一例として、荷台に積載したコンテナ(保温庫)2内を冷却または加熱して所望の庫内設定温度に維持する陸上輸送用冷凍装置10を装備している。なお、図示の陸上輸送用冷凍装置10は、コンテナ2内に設置されるエバポレータユニット3と、コンテナ2の外部に設置されるコンデンシングユニット4とに分割されたセパレート型であり、両ユニット3,4間が冷媒配管5、ホットガスバイパス配管(バイパス流路)6及び図示しない電気ケーブルで連結された構成とされる。
図4に示す冷媒回路構成は、コンテナ2の庫内を冷却する運転状態である。陸上輸送用冷凍装置10は、コンデンシングユニット4内に設置された圧縮機11からコンテナ2の庫内に設置されたエバポレータユニット3に冷媒を供給し、この冷媒と庫内の空気とが熱交換して庫内を温調する装置である。この場合の圧縮機11は図示省略の駆動源を備えており、たとえば車両走行用の主エンジンで駆動する「直結方式」や、車両走行用の主エンジンとは別に設けた圧縮機専用のサブエンジンを備えている「サブエンジン方式」等のいずれであってもよい。
コンデンサ13に供給された高温高圧のガス冷媒は、外気と熱交換して凝縮し、気液二相を含む高温の液冷媒となる。コンデンサ13で凝縮した液冷媒は、冷媒配管5を通り、レシーバタンク14を経由して気液熱交換器15に導かれる。この気液熱交換器15は、高温の液冷媒と後述する低温低圧のガス冷媒とを熱交換させる。
エバポレータ17に供給された液冷媒は、庫内の空気と熱交換して気化し、低温低圧のガス冷媒が気液熱交換器15を通って圧縮機11に吸い込まれる。この結果、気化する冷媒が庫内の空気から吸熱するので、庫内の空気は冷却されて庫内温度が低下する。
このように、圧縮機11で圧縮されたガス冷媒は、保温庫内の冷却運転時にコンデンサ13、電子膨張弁16及びエバポレータ17の順に循環して凝縮及び気化による状態変化を繰り返すので、圧縮機11で冷媒を循環させる閉回路の冷凍サイクルが構成される。
両分岐部6A,6Bには、開閉手段及び流路切換手段となる比較的小口径の第1ホットガス電磁弁7A及び第2ホットガス電磁弁7Bと、減圧抵抗(減圧手段)となる第1キャピラリ管8A及び第2キャピラリ管8Bとが設けられている。図示の例では、第1キャピラリ管8AのCv値が第2キャピラリ管8BのCv値より大きくなるように設定されている。換言すれば、第1キャピラリ管8Aを通過して生じる圧力損失δ1が、第2キャピラリ管8Bを通過して生じる圧力損失δ2より小さく(δ1<δ2)なるように設定されている。
このホットガスバイパス配管6を用いてコンテナ2の庫内を加温する場合には、たとえば図1ないし図3に示すように、コンデンサ入口電磁弁12及び電子膨張弁16が全閉とされる。そして、非凝縮加温運転を行う際には、圧縮機11の回転数に応じてホットガスバイパス配管6を通過する際の減圧能力が可変とされる。すなわち、圧縮機11の回転数が大きく冷媒押退量も大きい高速回転時程減圧能力が小さくなり、圧縮機11の回転数が小さく冷媒押退量も小さい低速回転時程減圧能力が大きくなるように、圧縮機11の回転数に追従して減圧手段の減圧能力を可変とする。
なお、エバポレータ17で庫内を加温したホットガスは、温度低下して低温低圧のガス冷媒となるので、圧縮機11に再度吸引されて冷媒回路を循環することにより、加温時の冷凍サイクルが形成される。
なお、エバポレータ17で庫内を加温したホットガスは、温度低下した低温低圧のガス冷媒となるので、圧縮機11に再度吸引されて冷媒回路を循環することにより、加温時の冷凍サイクルが形成される。
なお、エバポレータ17で庫内を加温したホットガスは、温度低下した低温低圧のガス冷媒となるので、圧縮機11に再度吸引されて冷媒回路を循環することにより、加温時の冷凍サイクルが形成される。
換言すれば、減圧能力が異なる複数の減圧回路から、圧縮機11の回転数に対応した選択切換が可能な構成としたので、圧縮機11の回転数を変更した場合もこれに追従し、安定した非凝縮の圧力を保つことができる。
また、非凝縮加温サイクルの運転は全てがガス冷媒の循環であるため、レシーバタンク14を含む液回路内の冷媒は加温運転中もそのままの位置に留まることとなる。従って、加温運転終了後に冷却運転を行う場合にも、冷却運転の立ち上がり性が損なわれるようなことはなく、加温運転と冷却運転との運転切換は、冷媒位置の変動がないためスムーズになる。
さらに、上述した流路切換手段及び減圧手段は、小型(小口径)の電磁弁と固定絞りのキャピラリ管とにより構成されるため、低コストによる減圧回路の構築が可能となる。
このように、本発明の陸上輸送用冷凍装置10によれば、たとえば冷媒がR404Aの場合、圧縮機11のある使用回転数において減圧後の圧力が0.1MPaGでバランスするように減圧量を設定することで、庫内の空気温度が−30℃以上の低温でも非凝縮加温運転が可能となる。
この実施形態では、上述した第1の実施形態と減圧手段の構成が異なっており、たとえば電動減圧弁9のような開度調整可能な弁体の開度を変化させることにより、Cv値を調整して減圧能力を可変としている。すなわち、圧縮機11の回転数が高速回転である場合は電動減圧弁9の開度及びCv値を大きく設定し、圧縮機11の回転数が減少するのに応じて電動減圧弁9の開度及びCv値も減少させるように操作して、圧縮機11の回転数変動に応じた減圧能力の制御を行うものである。
また、目標とする加温能力(たとえば、吹出温度制御、吸込/吹出温度差制御、サーモONの時間制御等)に応じて、減圧後のホットガス圧力(低圧値)を変更し、この低圧値となるように電動減圧弁9の開度を調整すれば加温能力の制御が可能となる。
なお、図7に示す冷却時の運転は、電動減圧弁9を全閉とすることにより、上述した第1の実施形態と同じになる。
さらに、圧縮機11の回転数変動が連続的であれば、これに対応して減圧能力を連続的に変動させた非凝縮加温運転が可能になる。
また、ホットガスの減圧をCv値可変の電動減圧弁で行う構成とし、圧縮機の回転数変動に応じて非凝縮サイクルを維持可能な圧力に開度制御することにより、連続的な回転数変動にも対応することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、たとえば陸上輸送用冷凍装置に限定されないなど、冷凍装置一般に広く適用できるものであり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
6 ホットガスバイパス配管(バイパス流路)
6A 第1分岐部
6B 第2分岐部
7A 第1ホットガス電磁弁(開閉手段)
7B 第2ホットガス電磁弁(開閉手段)
8A 第1キャピラリ管(減圧手段)
8B 第2キャピラリ管(減圧手段)
9 電動減圧弁(開閉手段/減圧手段)
10 陸上輸送用冷凍装置
11 圧縮機
12 コンデンサ入口電磁弁
13 コンデンサ
14 レシーバタンク
15 気液熱交換器
16 電子膨張弁
17 エバポレータ
18 圧力センサ
Claims (3)
- 圧縮機から吐出される気相状態の冷媒を減圧手段により被温調空間内温度飽和圧力以下に減圧させてエバポレータに導入する非凝縮加温運転が可能に構成された冷凍装置において、
前記気相状態の冷媒をコンデンサ及び絞り機構をバイパスして前記エバポレータに導入するバイパス流路と、該バイパス流路を流通する前記冷媒を被温調空間内温度飽和圧力以下に減圧させる減圧手段と、前記バイパス流路を開閉して前記冷媒の流通を断続する開閉手段とを備え、前記減圧手段の減圧能力を前記圧縮機の回転数に応じて可変としたことを特徴とする冷凍装置。 - 前記減圧手段の減圧能力が、減圧抵抗の異なる流路を複数設けて流路切換手段により選択切換されることを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置。
- 前記減圧手段の減圧能力が、弁体の開度調整によりなされることを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005199875A JP2007017095A (ja) | 2005-07-08 | 2005-07-08 | 冷凍装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005199875A JP2007017095A (ja) | 2005-07-08 | 2005-07-08 | 冷凍装置 |
Publications (1)
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JP2007017095A true JP2007017095A (ja) | 2007-01-25 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101242192B1 (ko) | 2010-12-27 | 2013-03-11 | 조선대학교산학협력단 | 압축기의 회전수를 이용한 차량용 냉방 제어 시스템 |
JP2020101334A (ja) * | 2018-12-24 | 2020-07-02 | 株式会社デンソー | 配送車用冷却システム |
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2005
- 2005-07-08 JP JP2005199875A patent/JP2007017095A/ja active Pending
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