JP2007016590A - 電波吸収不織布 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量で、柔軟性があり、GHz帯の電波を効率的に吸収できると電波吸収不織布を提供する。
【解決手段】 単繊維の炭素繊維(1a)を多数本集束してなる、平均繊維長が31〜200mmであり、平均繊維径が5〜25μmであり、平均繊維束が0.2〜200Texである炭素繊維束(1)をウェブ内に0.1g/リットル以上2.0g/リットル未満含有し、その隙間に無機繊維又は有機繊維を混合してなる綿状の繊維ウェブよりなる不織布(3)である。前記不織布(3)には集束の異なる炭素繊維束(1)が混合されて含有されていることで、不織布(3)は電波吸収の広帯域特性を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電波を吸収する不織布に関するものであり、主に無線通信を行う部屋の天井面、壁面等の構成材料、とりわけ天井材の素材として好適なものである。
電波は、正確に言えば電磁波であり、電界と磁界が相伴い、必ず同時に存在し進行する波である。電波の電界、磁界のどちらか一方を無くしてしまうと、電波として存在できない。この電波を吸収する電波吸収材として、一般には、低周波領域において磁性材としてのフェライトが、GHz帯以上の高周波波領域において導電材としてのカーボンが、それぞれ使用されている。磁性体は、電磁波の磁界成分に作用し、電磁波のエネルギーを吸収し熱に変換する。導電体は、電磁波の電界成分に作用し、そのエネルギーを熱エネルギーに変換する。具体的には、フェライトタイルが単体タイプとして、また、フェライト紛やカーボンブラックをウレタン、ポリエチレンその他の樹脂やゴム或いはそれらの発泡体に担持させたものが複合タイプとして、それぞれ使用されている。特に天井材には、電波吸収体とは別に、ガラス繊維等の音波吸収体を設けている。これらの他にも、例えば次の特許文献に記載の電波吸収体が知られている。
特許文献1には、繊維の凝集体を有し、電波の入射側から深さ方向にかけて複素比誘電率を傾斜させた電波吸収体(例えばグラスウールと炭素繊維)が記載されている。
特許文献2には、導電性繊維を含有する鉱物質繊維ボードとガラス繊維の層とそれらの境界部の樹脂とからなる無機質ボード(例えば、炭素繊維含有のロックウールとガラス繊維不織布と樹脂)が記載されている。
特許文献3には、無機質繊維に対し2〜40重量%の導電性繊維を、その含有量が前記無機質繊維の堆積方向に連続勾配を有するように含有させた導電性繊維含有未硬化無機質繊維ウェブを加圧・加熱成形した電磁波吸収体が記載されている。
特許文献4には、体積固有電気抵抗率の大きい多数本の炭素長繊維を平行に揃えて結合剤で結合してなる炭素繊維束を、表装材部の裏面に所定の間隔で且つ相互に平行に配置した電波吸収体が記載されている。
特開平2004−119643公報 特開平2003−11259公報 特開平2001−77586公報 特開平9−307269号公報
ところが、フェライトタイルや、フェライト粉体又はカーボンブラックを混ぜたゴムシートは、特に軽量面で問題がある。
また、特許文献1の電波吸収体は、炭素繊維の形状を特に限定せず、炭素繊維の混合量を変えることで、深さ方向に複素比誘電率の傾斜をなしているものである。また、グラスウール自体が電波吸収効果に寄与しているものでない。
特許文献2の無機質ボードは、柔軟性がない。また繊維長が短い抄造成形法の例である。また、ガラス繊維は電気絶縁材料であり、それ自体は電波吸収効果に寄与しているものでない。
特許文献3の電磁波吸収体は、無機質繊維又はその外周部に電磁波損失材料粉体を分散保持したものであり、無機質繊維自体が電波吸収効果に寄与しているものでなく、また粉体飛散の恐れもある。
特許文献4の電磁波吸収体は、高層建築物の外壁用パネルの例であり、生コンクリートを流し込んで製造されたものであり、遮音効果はあるが音波吸収効果に寄与していない。
本発明の目的は、軽量で、柔軟性があり、GHz帯の電波を効率的に吸収できる電波吸収不織布を提供することにある。
本発明の電波吸収不織布は、単繊維の炭素繊維を多数本集束してなる、平均繊維長が31〜200mmであり、平均繊維径が5〜25μmであり、平均繊維束が0.2〜200Texである炭素繊維束をウェブ内に0.1g/リットル以上2.0g/リットル未満含有し、その隙間に無機繊維又は有機繊維を混合してなる綿状の繊維ウェブよりなる不織布であって、前記不織布には(前記0.1g/リットル以上2.0g/リットル未満の配合量を変えることなく)集束の異なる前記炭素繊維束が混合されて含有されていることで前記不織布が電波吸収の広帯域特性を有することを特徴とする。
(ア)炭素繊維束には、有機からなる繊維集束剤を0.1〜2.0質量%(炭素繊維束の全体質量に対する%)含むことが好ましい。
(イ)前記の繊維ウェブが、少なくともバサルト繊維を混合又は、一部に積層することで含んでもよい。
(ウ)前記不織布としては、ニードルパンチにて繊維ウェブの繊維間を絡めることにより結合してなる不織布を挙げることができる。また、不織布を折り曲げ又は切断し構成することにより、不織布の断面側をほぼ電波の伝播方向とすることができる。
(エ)前記の繊維ウェブの裏面に、主に炭素繊維からなる電波反射体を有してもよい。
上記手段における構成要素の様態を、以下に例示する。「炭素繊維」は、製法により、ピッチ系、PAN系等があるが、特に限定されない。なお、低温処理によるいわゆる耐炎繊維は電波吸収効果が少ないため好ましくない。一般に、強度を要する場合は、PAN系、配合量を抑えたい場合は、ピッチ系が適している。
炭素繊維束の平均繊維径は、市販品の通常サイズである3〜10μmが望ましい。この範囲を超えると、コストが高くなる。炭素繊維束の平均繊維束が0.2Tex以下であると開繊コストが高くなり、200Texを超えると硬直となり、容易に曲線状に絡まることができず、電波反射性能が高くなるとともに、電波吸収性能のばらつきも大きくなる。
集束剤としては、通常、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂が用いられるが、特に限定したものでない。集束剤の量は、0.1質量%未満であると、集束力が弱く、2.0質量%を超えると、開繊することが困難となり、硬直で容易に曲線状に絡まることができず、電波反射性能が高くなってしまう。炭素繊維束をウェブ内に0.1g/リットル以上2.0g/リットル未満としたのは、0.1g/リットル未満であると、電波吸収性能が十分でなく、2.0g/リットル以上になると、電波反射性能が著しく高くなり、電波吸収性能を阻害してしまうからである。
「集束の異なる炭素繊維束を混合する」ことは、集束数が少ないものと集束数が多いものとのTex番手の差によって、炭素繊維束の屈曲性と繊維間距離が変化することを利用し、電波吸収の周波数帯域を広帯域化することができる。
例えば炭素繊維束の細い0.2〜2Texのものは、同じ添加量の場合、炭素繊維束の硬直性が弱く、他の繊維との絡みがよいため、繊維配向もよく曲がった状態で、比較的均一分散しやすい。そのため、繊維間距離が短くなり、電波の波長の関係から、高周波(例えば6.9GHz)の吸収性に優れるようになる。
一方、例えば炭素繊維束の太い20〜200Texのものは、同じ添加量の場合、炭素繊維束の硬直性が強く、他の繊維との絡みが悪いため、繊維配向もあまり曲がらない状態で、比較的粗い分散となりやすい。そのため、繊維間距離が長くなり、電波の波長の関係から、低周波(例えば2.45Hz)の吸収性に優れるようになる。
そこで、この両者を混合することで、高周波と低周波の何れに対しても優れた吸収性が得られる。このように炭素繊維束のTex番手のばらつきを広くすることで、又は、正規分布を有する複数のTex番手を混合することで、電波吸収の周波数帯域を広帯域化することができる傾向があることの知見を得た。
混合する「無機繊維又は有機繊維」は、特に限定されないが、(1)無機繊維であるガラス繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、バサルト繊維、(2)有機繊維であるポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維、アラミド繊維、フェノール系繊維等の化学繊維、ケナフ、サイザル麻、竹繊維等の天然繊維、(3)これらに難燃加工剤を付与した難燃性繊維や、難燃処理した耐炎化繊維、等を例示できる。
「バサルト繊維」は、鉱物である玄武岩を繊維化したもので、一般に鉄の化合物であるFeO又はFeO2 を9〜25%、チタンの化合物であるTiO又はTiO2 を1〜6%含有する。溶融状態でこれらの成分を増量することも可能である。これらの金属化合物を含有するバサルト繊維を用いることで、従来の磁性体電波吸収体に比べ安価であり、特に高周波であるGHz帯の吸収特性が存在することを見出した。従来のフェライトは人体に有害な成分を含む場合もあり、GHz帯の吸収性能に劣る。これに対し、バサルト繊維は、無公害で環境にやさしい天然鉱物である点でも、理想的な材料である。バサルト繊維は、30質量%以上とすることが好ましい。
一方、無機繊維の比率を高め、有機の含有量を約8質量%以下とすることで、不燃又は準不燃とすることができる。場合によっては、音波吸音性を損なわない範囲で、バインダーで補強してもよい。バインダーは、シリカゾル等の無機物でもよく、有機物又は有機繊維でもよい。
単機あるいは複数のローラーカード機で繊維ウェブを単層又は積層に成層し、ニードルパンチにて乾式により、繊維を絡めることで、容易に例えば平板状に成形することができる。ニードルパンチは、針深さ、針太さ、単位面積当たりの針打本数によって、炭素繊維が折れたり、繊維配向が変化し、屈曲性や三次元的に繊維が配列しやすくなり、電波吸収性能を高めるために適している。また、繊維ウェブは、炭素繊維束の他、少なくとも熱可塑有機繊維を混合し、山型に上下方向に積層した後、加熱処理にて熱融着して平板状に成形してもよい。
繊維ウェブの全体の厚みは、いわゆるCバンドの吸収性能として11mm以上あることが望ましい。Cバンドの中心周波数f=6.9GHzの場合、電波の波長λ=44mmである。ここで、最大の山となる位置λ/4は11mmであるから、この寸法以上の厚みとすることで、有効に電波を吸収することができる。
繊維ウェブの全体の嵩密度は、特に限定されないが、50〜150kg/m3 が望ましい。嵩密度によって、音波吸収性能、断熱性能が変化するため、適宜変更できる。
本発明の電波吸収不織布は、前記繊維ウェブの少なくとも片面を覆う主に繊維質の外皮材を設けることにより、電波音波吸収断熱体とすることができる。
「主に繊維質の外皮材」は、特に限定されないが、無機繊維や有機繊維からなる織物又はフェルト等の不織布(これらに耐熱性、難燃性を高めるため、コーティング加工を施すことを含む)が好ましく、ガラス繊維織物、シリカ繊維織物、難燃ポリエステル不織布等を例示できる。繊維ウェブに接着剤で貼り付け又は、糸で縫製することで、一体化することができる。繊維質の外皮材とするのは、音波吸収性能に適しているためである。また、この外皮材は、繊維ウェブの少なくとも片面(部屋の天井材や壁材として用いるときは室内側面)を覆うように設ければよいが、端面をも覆うように設けることが好ましく、ほぼ全面を包むように設けることが最も好ましい。外皮材は、繊維ウェブに対して例えば貼り合せ又は縫製により接合できる。
電波音波吸収断熱体の形状は、基本的に平板状のマットであるが、ピラミッド状、くさび状、ツイスト形、ウェッジ形、格子形、グリッド形等に成形しても良く、特に限定しない。大きさは、特に限定しないが、0.04m角〜1m角で、設置場所の広さ等に応じて切断、配列、又は積層し使用すればよい。
電波吸収体の裏面に金属製の反射板を設けることは、公知の事実であるが、金属板の代わりに、主に炭素繊維からなる電波反射板とすることで、錆や腐食等の経時劣化の不安が解消され、結露対策、通気性確保と軽量化を図ることができる。「主に炭素繊維からなる電波反射板」としては、炭素繊維からなる織物、不織布、これらを無機又は有機で圧着させたシート等を例示できる。有効な反射板とするためには、炭素繊維の量を100g/m2 以上とし、厚みを3mm以下とすることが好ましい。複数のローラーカード機で炭素繊維束の配合の異なる複数の繊維ウェブを積層し、その積層した繊維ウェブをニードルパンチにて一体化することで、電波吸収層と電波反射層を、乾式一体ラインにより、成形することも可能である。
本発明によれば、軽量で、柔軟性があり、GHz帯の電波を効率的に吸収できる電波吸収不織布が得られるという優れた効果を奏する。
単繊維の炭素繊維(1a)を多数本集束してなる、平均繊維長が31〜200mmであり、平均繊維径が5〜25μmであり、平均繊維束が0.2〜200Texである炭素繊維束(1)をウェブ内に0.1g/リットル以上2.0g/リットル未満含有し、その隙間に無機繊維又は有機繊維を混合してなる綿状の繊維ウェブよりなる不織布(3)である。前記不織布(3)には集束の異なる前記炭素繊維束(1)が混合されて含有されていることで、前記不織布(3)が電波吸収の広帯域特性を有する。前記炭素繊維束(1)は、平均繊維束0.2〜2Texのものと平均繊維束20〜200Texのものを混合してなるものがよい。不織布(3)の裏面に、主に炭素繊維からなる電波反射板(4)を設けるとよい。不織布を面に沿って垂直方向に切断した断面側を電波の伝播方向とするよう配列し、厚み方向に積層することで、炭素繊維束による反射量を抑えられ、電波の干渉によってより効果的に電波を吸収できる。
以下、本発明を具体化した実施例について、下記の表1及び図面に基づいて説明する。なお、実施例で記す材料、構成、数値は例示であって、適宜変更できる。
表1に示すように実施例1〜9の電波音波吸収断熱体10と、比較例1のガラス繊維マットとを作成した。図1(b)(c)に示すように、各実施例で用いた炭素繊維束1は、単繊維の炭素繊維を多数本集束したものを所定長さにカットしてなるものであり、カット後の平均繊維長が50mm、平均繊維径が6μmのPAN系繊維である。単繊維の炭素繊維1aには、繊維集束剤1bとしてのエポキシ樹脂が炭素繊維量に対して0.5質量%付着している。また、炭素繊維束1と炭素繊維束1との間の隙間にはEガラス繊維及び/又はバサルト繊維2が混合されている。言い換えれば、Eガラス繊維及び/又はバサルト繊維2のなかに、平均繊維長50mmの炭素繊維束1が分散して存在している。バサルト繊維2は、繊維長50mm、平均繊維径8μm、真比重2.85のものである。
Figure 2007016590
まず、実施例1〜6は炭素繊維束とEガラス繊維とを、実施例7〜8は炭素繊維束とEガラス繊維とバサルト繊維とを、実施例9は炭素繊維束とバサルト繊維とを、それぞれローラーカード機で均一に混合した単層の繊維ウェブ8を作成し(図2(a))、ニードルパンチ針9によるニードルパンチにて繊維間を絡めることにより結合して不織布3にした。
そして、実施例1〜4は、図2(a)に示すように、不織布3の厚みが25mmのものを、そのまま単層で用いた。また、実施例5〜8は、図2(b)に示すように、不織布3の厚みが10mmのものを、面に対し垂直方向に切断して50mm幅又は25mm幅の短冊状とし、不織布3の断面(切口)側を電波の伝播方向(本実施例では電波音波吸収断熱体の厚さ方向)とするように配列し、所定の大きさとなるように同図では横方向に複数積層した。また、実施例9は、図2(c)に示すように、不織布3の厚みが10mmのものを、面に対し山形に折り曲げ50mm幅で交互に重ねて同図では横方向に積層し、不織布の断面(端面)側を電波の伝播方向とするように配列した。
そして、いずれの実施例1〜9についても、図1(a)に示すように、前記不織布3の裏面に、主に炭素繊維からなる電波反射板4を設けた。そして、不織布3及び電波反射板4の略全面を外皮材5としてのガラス繊維製織物にて包み、ガラス繊維の糸6で縫製した。さらに、外皮材5の外表面にはガラス繊維の飛散を防止する耐熱性飛散防止被覆7として、市販の耐熱シリコン樹脂をコーティングした。
主に炭素繊維からなる電波反射板4は、同様の炭素繊維束と芯鞘構造の低融点ポリエステルで、繊維長38mm、繊度2デニールで、鞘の融点が110℃、芯の融点が253℃、芯と鞘の重量が同量の繊維を用いた。炭素繊維束が80質量%、低融点ポリエステル繊維が20質量%とした。ニードルパンチにて混繊された目付150g/m2 の不織布を、温度170℃の熱間プレス機に1分加圧し、冷間プレスに通すことで、鞘の低融点層を溶解し、厚さ1mmに圧着して電波反射板4とした。この電波反射板4のKEC法での電界シールド特性は、1GHzで45.0dB、遮蔽率で99.4%であった。磁界シールド特性は、1GHzで31.0dB、遮蔽率で97.2%であった(受信部と発信部の距離が10mmの場合)。
吸音性能は、実施例1〜9の電波音波吸収断熱体10及び比較例1のガラス繊維マットからJIS−A−1405に規定される円板形状の試験片に刃物で打ち抜き、管内法による垂直入射吸音率測定法に従って各周波数における吸音率を測定した。また、電波吸収特性は、フリースペース法により電磁波を試料に入射し、その周波数を変化させ反射損失を測定した。15dBは吸収率97%となり、7.5dB(吸収率82%)を特に好ましい結果として判断目安とした。
この電波音波吸収断熱体10の用途例として、LAN、通話等のために無線通信を行う部屋の建築用内装材を例示できる。図3に示すように、軽量鉄骨11等の軸組みに、ケイカル板、石こうボード、樹脂板等の下地板12を取り付け、該下地板12に接着剤13で貼り付けるか又は固定金具で取り付けることにより、天井材として適用することができる。また、無線、赤外線等を送受信する装置のセキュリティー対策用のカバーや仕切板にも適用できる。
本発明に係る実施例の不織布を用いた電波音波吸収断熱体を示す断面図である。 同電波音波吸収断熱体に用いる繊維ウェブとしての3種の不織布を示す斜視図である。 同電波音波吸収断熱体を天井材に適用した例を示す部分斜視図である。
符号の説明
1 炭素繊維束
1a 炭素繊維
1b 繊維集束剤
2 バサルト繊維
3 繊維ウェブとしての不織布
4 電波反射板
5 外皮材
6 糸
7 耐熱性飛散防止被覆
8 ニードルパンチ前の繊維ウェブ
9 ニードルパンチ針
10 電波音波吸収断熱体

Claims (1)

  1. 単繊維の炭素繊維を多数本集束してなる、平均繊維長が31〜200mmであり、平均繊維径が5〜25μmであり、平均繊維束が0.2〜200Texである炭素繊維束をウェブ内に0.1g/リットル以上2.0g/リットル未満含有し、その隙間に無機繊維又は有機繊維を混合してなる綿状の繊維ウェブよりなる不織布であって、前記不織布には集束の異なる前記炭素繊維束が混合されて含有されていることで前記不織布が電波吸収の広帯域特性を有することを特徴とする電波吸収不織布。
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