JP2007016272A - 基板上に被覆形成される保護膜及びその製造方法 - Google Patents

基板上に被覆形成される保護膜及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】静電チャックやウエハ支持装置などの製品をハロゲン含有ガスやプラズマ環境などの腐食環境においても耐用的に使用可能とする保護膜及びその製造方法を提供する。
【解決手段】窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸窒化アルミニウムまたはこれらの組合せの少なくともいずれか一からなる保護膜12を製品10の少なくとも表面に被覆形成する。この保護膜12は実質的にクラックを生じない。一例として、熱分解窒化ホウ素からなる基板上に3〜200μmの膜厚で保護膜1を形成する。保護膜12は、イオンプレーティング、膨張性熱プラズマ、プラズマ励起化学気相成長法、有機金属化学気相成長法、有機金属気相エピタキシー、スパッタリング、電子ビーム、プラズマスプレーなどにより成膜することができる。
【選択図】図1

Description

コンピュータ集積回路(コンピュータチップなど)の製造において、ある材料の層を選択的に成膜させ、あるいは除去する能力を持つことが望まれる。シリコンウエハにこれらの薄膜を形成するために様々な製品が用いられている。たとえば加熱エレメント、静電チャック、ウエハ支持装置などである。
ウエハコーティングの過程で、ウエハまたはチップに用いられるある種の材料が成膜チャンバ内の設備装置に付着する。このため定期的に設備装置をクリーニングする必要があり、これは一般的に高エネルギーガスプラズマを用いて行われている。積極的にクリーニング効果を持つ材料としては一般に三フッ化窒素ガスなどのハロゲンガスを用いてフッ素プラズマを発生させ、それで成膜チャンバのクリーニングを行っているが、同時に設備装置の部品に悪影響を与えて腐食を生じさせてしまう。腐食は部品及び設備装置の寿命を短縮させる。したがって耐性のある保護コーティングを用いることにより部品及び装置設備の耐用年数を向上することが望まれる。
下記特許文献1には、高純度カーボンを主体とする材料よりなる基板上に熱化学気相成長(CVD)法によりAlNの被膜層を形成したサセプタが開示されている。
特開昭62−123094号公報 また、下記特許文献2には、スパッタリング、イオンプレーティング、CVD法を含む方法により形成したAlN、Al2O3、AlONなどの保護被膜層を有する静電チャックが開示されている。 特開平6−61335号公報
ところが、これら従来技術における保護被膜層には多くのクラックが発生し、エッチング速度が5000Å/分を超える。
当業界において知られるように、膜内ないし膜厚方向応力はAlNなどの被膜層の面内にあって膜断面の単位面積当たりに働く力である。膜厚方向応力は特性として圧縮応力または引張応力である。熱CVDによるコーティングは圧縮応力を持つものとは考えられず、したがって過酷な半導体製造環境に晒されるとすぐに駄目になってしまう。圧縮応力はクラック発生を防止し、製品の耐用性を増大させる。
腐食環境で使用される設備装置の保護被膜層は、その下の基板に対して強固に接合していることが望まれる。熱CVDによる従来技術のAlNコーティングは、その下の熱分解窒化ホウ素(PBN)または熱分解黒鉛(PG)の基板に対して良好に接合しているものとして知られてはいない。
この発明は、基板上に被覆形成される保護膜及びその製造方法に関する。一つの実施形態において、この発明は、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al)、酸窒化アルミニウム(AlON)またはそれらの組み合わせのいずれか一からなる保護膜であって、基板上に成膜されたときに約50kg/cmと同等またはそれ以上の圧縮応力を有することを特徴とする。
この発明は、さらに、熱分解窒化ホウ素(PBN)、熱分解黒鉛(PG)及び/またはカーボンをドーピングした窒化ホウ素からなる基板上に、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al)、酸窒化アルミニウム(AlON)またはそれらの組み合わせのいずれか一からなる保護膜を形成し、且つ、該保護膜が約50kg/cmと同等またはそれ以上の圧縮応力を有することを特徴とする製品の製造方法である。
この発明は、また、前述の保護膜を有する製品、及び、前述の保護膜形成方法によって製造された製品に関する。
この明細書で使用する「第1」、「第2」などの用語はいかなる意味においても順序や重要性を示すものではなく、単に一の要素を他の要素と識別するために用いられているに過ぎない。また、個数が特別に示されている場合を除き、いかなる要素についてもその個数は任意である。また、ここに開示される範囲のすべては限界点を含み、それらは独立して組み合わせ可能である。
一つの実施形態において、この発明は、アンモニア、水素及びハロゲンなどを含み高温で行われる過酷な半導体製造環境においても有利に使用することができる保護コーティングを備えた製品に関する。このような被覆製品は、集積回路、半導体、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、液晶ディスプレイ装置、これらのガラス基板などの製造において、静電チャック、加熱エレメント、ウエハ支持装置などとして有利に使用される。
以下に本発明についてより詳細に記述するが、この明細書において、ある量的表現が変化してもそれが関連する基本的機能を変えないものであるとき、その量的表現を調整するために近似的用語が用いられることがある。したがって、「約」及び「実質的に」などの用語が用いられている場合は、その用語に続く特定の数値に必ずしも限定されない。少なくとも幾つかの場合において、このような近似的用語は、測定装置の精度に対応している。
この明細書において「基板」または「基材」は「表面」と実質的に同義に用いられることがある。
この明細書において「保護膜」は「被覆膜」、「被覆フィルム」、「保護層」、「保護コーティング」などと実質的に同義に用いられることがある。
膜特性について
保護膜は、AlN、AlON、Alまたはそれらの組み合わせのいずれか一からなる。一つの実施形態において、保護膜は、AlN、AlON、Alまたはそれらの組み合わせのいずれか一からなる単一の層である。他の実施形態において、それは同じ材料すなわちAlN、AlON、Alのいずれか一からなる層が多数積層されてなるものとして、またはAlN、AlONなどの異なる材料の層が順次に多数積層されてなるものとして形成される。
一例において、保護膜は実質的にアモルファス(非晶質)である。保護膜は、その全体重量に対して約10重量%と同等またはそれ以上のアモルファス含量を有することができる。一例によれば、保護膜は、その全体重量に対して約50重量%と同等またはそれ以上のアモルファス含量を有することができる。他の例によれば、保護膜は、その全体重量に対して約90重量%と同等またはそれ以上のアモルファス含量を有することができる。第四の例では、保護膜は完全にアモルファスである。アモルファスの保護膜にクリスタライトが存在する場合、そのクリスタライトの大きさは約10ナノメータと同等またはそれよりも小さいことが望ましい。他の例によれば、クリスタライトの大きさは約5ナノメータと同等またはそれよりも小さいことが望ましい。
一例において、保護膜は、窒化ホウ素(PBN)、熱分解黒鉛(PG)及び/またはカーボンをドーピングした窒化ホウ素(C−PBN)からなる基板上に成膜される。
保護膜を基板上に成膜する方法としては、膨張性熱プラズマ(ETP)、イオンプレーティング、プラズマCVD(PECVD)、有機金属化学気相成長法(MOCVDまたはOMCVD)、有機金属気相エピタキシー(MOVPE)、スパッタリングなどの物理気相成長法(PVD)、反応性電子ビーム蒸着法、プラズマスプレーなどがある。
また、保護膜は、基板上に成膜したときに圧縮応力の状態にあることが有利であり、これにより寸法安定性及び機械的強度を維持するとともに、クラック数を減少させる。この保護膜は、熱CVD法などにより製造された他の保護膜に比べて、実質的にクラック数が減少している。一の実施形態において、保護膜は基板にきわめて良好に接合しており、クラックが存在しない。保護膜の構造に加えてクラック数が少ないことは、設備装置の定期的クリーニングの間に基板がエッチングされてしまうことを最小限に抑制する。
ここで「クラックが存在しない」とか「クラックが実質的に発生していない」といった類の表現は、10K倍率の光学式顕微鏡または電子顕微鏡(SEM)でクラックが観察されないことを意味する。クラックは、穴、裂孔、微細孔、線状孔などを包含する概念である。接合ないし密着とは2つの異なる材料同士の接合を意味し、コヒージョンは分離に抵抗する質量を意味する。接合ないし密着が良好であるとは、保護膜の密着強度がその下の層(単数または複数)の材強度cohesive strengthを上回っていることを意味する。
この発明の保護膜が基板上に積層されると、製品のライフサイクルが顕著に増大する。ライフサイクルとは、保護膜が掻き取られてしまったために交換しなければならなくなるまでに製品がクリーニング環境に晒される回数である。適当なクリーニング環境の数例を挙げると、ハロゲン系のプラズマ、離れたプラズマ源から発生したハロゲン系の基、加熱により分解したハロゲン系の種、ハロゲン系の気体、酸素プラズマ、酸素系のプラズマなどである。ハロゲン系プラズマの一例は三フッ化窒素ガス(NF)プラズマである。テトラフルオラカーボン(四フッ化炭素、CF)のようなフッ化炭化水素を単独で、または酸素と共に用いることができる。製品はまた、反応性イオンエッチング環境に晒されることがあり、そのような環境において耐エッチング性を発揮し得るものでなければならない。
一例として、保護膜は、基板としてのPBNに保護膜が形成されていない製品より、製品のライフサイクルを約5時間またはそれ以上の時間長期化する。他の例として、保護膜は、保護膜が形成されていないPBNを有する同種製品よりも、製品のライフサイクルを約10時間またはそれ以上の時間長期化する。さらに他の例によれば、保護膜は、保護膜が形成されていないPBNを有する同種製品よりも、製品のライフサイクルを約50時間またはそれ以上の時間長期化する。さらに他の例によれば、保護膜は、保護膜が形成されていないPBNを有する同種製品よりも、製品のライフサイクルを約100時間またはそれ以上の時間長期化する。
保護膜の厚さは用途やクリーニング条件によって異なり得る。約1〜約5μmの厚さの保護膜はウエハと静電チャックとの間に概して良好な熱接触を与えるが、より厚い保護膜ほどは持続しない。しかしながら、5μm以上の厚さを有する保護膜は、5μm未満の厚さを有する保護膜よりもライフサイクルが長い。一例として、保護膜は約2μmと同等またはそれ以上の厚さを有する。他例では、保護膜の厚さは約10μmと同等またはそれ以上である。第三の例では、厚さは約50μmと同等またはそれ以上である。さらに他の例では、厚さは約75μmと同等またはそれ以上である。
当業界において知られているように、保護膜フィルムまたは層における圧縮応力はクラック発生を防止し、製品の耐用年数を長期化させる。この発明の保護膜は、PBN、PGまたはC−PBNからなる基板上に成膜したときに概して圧縮応力を持ち、この点で従来技術による熱CVDコーティングとは明確に区別される。
膜内応力はたとえば下記文献に記載された公知の技術を用いて測定される。
「Mechanical Properties of Thin Films」、W.D.Nix著、Metallurgical Transactions A, 20A, 2217, 1989年
「The Mechanical Properties of Thin Condensed Films」、R.W.Hoffman著、Physics of Thin Films, Vol 3, Academic Press, New York, 1966年
P.H.Townsend ら、J. Appl. Phys. 62, 4438, 1987年 (マルチレイヤー構造について)
残留応力は室温におけるコーティング内の応力である。AlNコーティング膜について言えば、残留(機械的)応力は、AlNと基板との間のCTEミスマッチによる応力と、成膜したAlNの真性応力(膜圧方向応力)との和である。膜の機械的応力ないし残留応力の合計sは、s=s+sで要約することができる。
この式において、sは真性応力であり、膜生成条件及び方法の基本的結果であり、多くは膜の構造と不純物の存在を反映したものである。sは膜と基板との間のCTE(熱膨張係数)ミスマッチによる膜内の熱応力である。熱応力sは、基板のCTE、保護膜のCTE、処理温度(Tdep)及び室温または所望の処理条件における装置温度であって良い基準温度(Tref)などの様々な要因によって変動する。基準温度Trefにおける応力は、処理温度Tdepを基準温度Tdepに近づけることや、熱応力sが(基板CTE−膜CTE)*(処理温度Tdep−基準温度Tref)である場合にある所定のデルタCTE(基板CTEと膜CTEの差)にして真性応力を調整することによって、小さくすることができる。
一例として、保護膜は約−10MPa(引張)と同等またはそれ以下の真性応力sを有する。他の例では、保護膜は約100MPa(圧縮)と同等またはそれ以上の真性応力sを有する。さらに他の例では、保護膜は約300MPa(圧縮)と同等またはそれ以上の真性応力sを有する。第四の例では、保護膜は約400MPa(圧縮)と同等またはそれ以上の真性応力sを有する。
高い圧縮応力としての真性応力特性を備えた一例によれば、AlNより小さいCTEを有するPBNなどのコーティング膜層からなる材料より小さいCTE値を有する各種の基板上において本来的に圧縮応力である残留応力を示す。
一例によれば、PBN上における保護膜の残留応力は概して約10MPaと同等またはそれ以上である。他の例によれば、残留応力は概して約100MPa(圧縮)と同等またはそれ以上である。さらに他の例によれば、残留応力は概して約200MPa(圧縮)と同等またはそれ以上である。
圧縮応力を有する保護膜は、クラックを発生させることなしに熱サイクルに耐える。保護膜はきわめて少数のクラックを有するのみであり、この特徴によりエッチングに対する顕著な耐性を発揮する。一例によれば、初期保護膜に見られるクラックは該膜の全量の10%未満を占めるにすぎない。他の例によれば、初期保護膜に見られるクラックは該膜の全量の5%未満を占めるにすぎない。さらに他の例によれば、製造直後の保護膜は完全にクラックフリーである。
この発明の保護膜は、高い加熱・冷却速度における熱サイクルにも有利に耐えることができる。一例によれば、保護膜を800℃もの高温に昇降温させた場合でもクラック発生が全く見られない。
保護膜は、耐エッチング性を示し、すなわちハロゲンからなる環境下においても、またプラズマエッチング、反応性イオンエッチング、プラズマクリーニング及びガスクリーニングに晒されたときであっても、低いエッチング速度を有する。保護膜のエッチング速度は、焼結された同種の化学物質よりもはるかに小さい。保護膜のエッチング速度はPBN基板のエッチング速度よりも小さい。この低いエッチング速度はPBNに対する保護を与え、製品寿命を延ばす。
一例によれば、この耐エッチング性保護膜は、ハロゲン含有雰囲気において1000Å/分未満のエッチング速度を有する。第二の例では、この速度が500Å/分未満である。第三の例では、この速度が100Å/分未満である。第四の例では、この耐エッチング性保護膜が、ハロゲンよりなるクリーニング環境において、または反応性イオンエッチング環境に晒されたときに示すエッチング速度が約30Å/分と同等またはそれ以下である。一例では、このエッチング速度が約20Å/分と同等またはそれ以下である。他の例では、このエッチング速度が約15Å/分と同等またはそれ以下である。さらに他の例では、このエッチング速度が約5Å/分と同等またはそれ以下である。さらに他の例では、このエッチング速度が約2Å/分と同等またはそれ以下である。
ホットプレート、静電チャック、ウエハ支持装置などのような製品が半導体処理工程において用いられるとき、しばしばホットプレートの裏面にパーティクルが付着する。このようなパーティクル付着は望ましくない。AlON、AlNまたはAlなどからなる保護膜により被覆された製品は、このような付着パーティクル数を激減させる。一例によれば、保護膜でコーティングされた製品の裏面に付着するパーティクル数は、保護膜でコーティングされない同種製品に較べて少なくとも25%減少する。他の一例によれば、パーティクル発生数は、保護膜でコーティングされない同種製品に較べて少なくとも50%減少する。第三の例によれば、パーティクル発生数は、保護膜でコーティングされない同種製品に較べて少なくとも75%減少する。
保護膜は、耐食性または耐エッチング性に対して悪影響を与えることなく、酸素及び/または水素などの非金属要素を小濃度含むことを許容する。酸素及び/または水素はアルミニウムに共有結合し得る。あるいは、酸素及び/または水素は保護膜の表面上またはその膜内に吸収または吸着され得る。一例によれば、保護膜は約20at%までの酸素及び/または水素を含有することができる。他の例によれば、保護膜は約10at%までの酸素及び/または水素を含むことができる。
保護膜の成膜プロセスについて−ETP
一実施形態によれば、保護膜はETPにより成膜される。ETPを用いることにより、比較的低温で速い成膜速度を実現することができる。さらに、単一の処理で基板の大面積に保護膜を成膜させることができる。保護膜は、単一のステップまたは望むならば複数のステップを経て成膜された単一の層とすることができる。望むならば基板の両面をコーティングしても良い。成膜速度及び/または被覆面積を増大させるために複数セットのプラズマ発生器を用いることができる。ETPプロセスは単一または複数の成膜チャンバ内で実施することができる。
保護膜を成膜するために用いられるETP法は、米国特許第6261674号公報及び同第6397776号公報に記載されており、これらの記載をここに参照する。保護膜をETPにより製品にコーティングする一例によれば、コーティングプリカーサーをETPに導入し、ETPにより生成したプラズマ蒸気を基板表面に衝突させる。保護膜を成膜させる前に、必要であれば基板をエッチングすることができる。一例によれば、基板をまず所望温度に加熱した後にコーティングプリカーサーをチャンバ内に導入する。
アルミニウムプリカーサー源は一般に有機金属化合物である。適切なコーティングプリカーサーの例を挙げれば、トリアルキルアルミニウム(トリメチルアルミニウム(TMA)、トリエチルアルミニウム(TEA)など)、アルミニウム金属、ハロゲン化アルミニウム(塩化アルミニウム、臭化アルミニウムなど)、ヘキサキス(ジメチルアミド)二アルミニウム(Al(NMe)、トリメチルアルミニウムアンモニア、トリメチルアミンアラン(TMAA)、トリアルキルシロキシジハロアラン、金属アルコキサイドジケトナート、カルボキシレート(アセチルアセトンアルミニウム、アルミニウムブトキシド、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシドなど)、これらの少なくとも一を含む結合体などである。
プラズマの特定の化学的性質により、成膜された保護膜は非晶質、実質的に非晶質、実質的に結晶質、または非晶質と結晶質の両相の混合体として形成される。ここで「実質的に非晶質」とは少なくとも90%が非晶質相であることを意味し、「実質的に結晶質」または「高度に結晶質」とは少なくとも90%が結晶質相であることを意味している。
一例において、TMAがプリカーサーとして用いる場合、窒化アルミ膜形成を促進するためにアンモニアもチャンバ内に導入する。必要であればアルゴンをチャンバ内に任意に導入することができる。ETPで保護膜を成膜する場合、処理温度は一般に約700℃と同等またはそれ以下である。一例として、処理温度は約500℃と同等またはそれ以下に維持される。他の例として、処理温度は約200℃と同等またはそれ以下に維持される。約200℃と同等またはそれ以下の温度を用いることは、実質的に非晶質である保護膜の形成を促進する。
ETPの使用は、スパッタリングやPECVDなどの他の技術による場合に比べて、保護膜の成膜を迅速化することに役立つ。一例として、約1μm/分と同等またはそれ以上の速度で保護膜を成膜させることができる。他の例では、約2μm/分と同等またはそれ以上の速度で保護膜を成膜させることができる。第三の例では、約3μm/分と同等またはそれ以上の速度で保護膜を成膜させることができる。
保護膜の成膜プロセスについて−IP
一実施形態によれば、保護膜はイオンプレーティング(IP)を用いて成膜される。イオンプレーティングにおいて、アルミニウムは高周波(RF)放電を用いてイオン化される。イオン化及びプラズマは主として窒素からの窒素イオン生成によって維持される。イオン化はプラズマ放電によってもたらされ、これが、RFコイルによってだけでなく、容量性カップリングプラズマまたは誘電性カップリングプラズマを用いることによって維持される。成膜チャンバは概して真空条件に維持される。窒素ガスをチャンバに導入するとRF放電によって窒素ガスがイオン化する。基板は概してカソード上またはその近くに配置されて、イオン化されるガスに直面する。基板はアルミニウム金属と共にアルゴン/窒素のプラズマ内に配置され、加熱によりアルミニウム金属が蒸発して、放電領域に拡散しながら部分的にイオン化(チャージされた原子を獲得する)されて保護膜を形成する。
イオンプレーティング中のチャンバ内の温度は約400℃と同等またはそれ以下に維持される。一例として、チャンバ内の温度は約300℃と同等またはそれ以下に維持される。他の例として、チャンバ内の温度は約200℃と同等またはそれ以下に維持される。保護膜が窒化アルミニウムからなる場合、例示的温度は約170℃である。
イオンプレーティング中の成膜速度は約0.1μm/時と同等またはそれ以上である。一例としての成膜速度は約0.15μm/時と同等またはそれ以上である。他の例による成膜速度は約0.20μm/時と同等またはそれ以上である。さらに他の例による成膜速度は約0.25μm/時と同等またはそれ以上である。
AlN、AlONまたはAlよりなる保護膜を用いることには多くの優位性がある。保護膜は圧縮応力を持ち、PBNとの間に密接で強固な接触を与える。保護膜は高温適性と強い熱衝撃耐性を示す。さらに、製品が半導体処理作業において電圧に晒されたときにも、PBNなどの基層からパーティクルが発生することを防止する。加えて、ハロゲンからなる腐食環境において保護膜及び/または基板のエッチング速度は非常に遅い。
保護膜は、基板、ライナー、エバポレータ、クルーシブル、加熱エレメント、ウエハ支持装置、静電チャック、サセプターなどの半導体処理装置に好適に使用することができる。保護膜は、このような半導体処理装置がアンモニア、水素、フッ素・塩素・三フッ化窒素などのハロゲンなどに約200℃と同等またはそれ以上の温度で晒される場合に、その寿命を向上させる。
図1は、この発明の一実施形態として、保護膜が被覆形成された製品10を示す。この製品は、シリコンウエハ上に表面層を形成する工程中該ウエハを位置決め及び/または加熱するために用いられる加熱エレメント、静電チャックまたはウエハ支持装置であって良い。この製品は、グラファイトのコア2上に第1の窒化ホウ素(BN)層4が積層されている。コアは熱分解窒化ホウ素(PBN)、ホットプレスBNまたはコンポジットからなるものであっても良い。BN層4は、熱CVD、ホットプレス、焼結、プラズマ励起CVD(PECVD)などによって成膜される。BN層4上に熱分解黒鉛(PG)6の層が積層される。PG層は抵抗エレメント12として働き、CVDまたは他の公知のプロセスによってBN層4上に形成される。熱CVDにおいてメタンガスを分解してPG層6を形成する。PG層6は所望形状に機械加工(切削)される。切削後のPG層6が、第1のBN層4及びグラファイト基板2と共に、製品の本体を構成する。PBN被覆層8が製品本体上に積層されて、製品本体を実質的に被覆する。このPBN被覆層8は酸化を阻止し、電気絶縁性を示し、化学的及び物理的保護を与え、ウエハの炭素汚染の機会を最小化する。また、a−b方向において非常に高い熱伝導性を有するので、ヒータの頂部における熱の不均一を最小化する。次いで保護膜12がPBN被覆層8上に成膜される。
図2は、保護膜が被覆形成された製品の他の実施形態を示す。この製品20は、グラファイトのコア22上に結合層24が積層されている。結合層24は、一般に、タンタリウムカーバイド、チタンカーバイド、タングステンカーバイド、シリコンカーバイド、シリコンオキシカーバイド、ジルコニウムカーバイド、ハフニウムカーバイド、ランタニウムカーバイド、バナジウムカーバイド、ニオビウムカーバイド、マグネシウムカーバイド、クロミウムカーバイド、モリブデンカーバイド、ベリリウムカーバイドなど、あるいはこれらの少なくとも一を含む結合体からなり、密着性を向上させ、AlNとグラファイトとの間のストレイン(歪み)を減少させる。結合層24上に第1の保護層26が形成される。この保護層26は、窒化アルミニウム、酸窒化アルミニウム、酸化アルミニウムまたはこれらの結合体からなるものとすることができる。第1の保護層26上に印刷パターン28が形成される。印刷パターン28は任意の導電性フィルムからなるものとすることができる。印刷パターン28は、たとえば、スクリーン印刷、タンタリウムまたはモリブデンの金属箔などによるモリブデン系及び/またはマンガン系の電極とすることができる。印刷パターン28はプラズマスプレーなどの他の技術によって形成しても良い。これらによる装置全体の上に第2の保護層30が積層される。
図3は、この発明による静電チャックの一実施形態を示す。この静電チャック40は、支持基板42と、発熱層44と、電極46と、絶縁層48と、保護膜50とを有する。支持基板42は概して絶縁体であり、BNコーティングされたグラファイトまたはBNからなるものとすることができる。発熱層44及び電極46は導電体である。電極46は静電チャックの目的を実現するために、高周波において高電圧を扱う能力を有する。絶縁層48もPBNから取得することができる。図3に示す静電チャック40はウエハ支持装置として用い、ウエハに層を成膜させる処理またはウエハから層を除去する処理の間にウエハを移動させるために用いられる。
静電チャックに関連する他の例示的実施形態によれば、導電層の形態を有する加熱エレメントが絶縁性保護膜に埋設される。したがって、グラファイトサセプターを間接的に加熱することに代えて、導電層に電流を流すことによって加熱することができる。静電チャックの他の実施形態によれば、単結晶ウエハまたは同等の基板を静電力で支持しホールドするために導電層が用いられる。さらに別の実施形態によれば、単結晶ウエハまたは同等の基板を静電力で支持しホールドすると共に該ウエハまたは基板を加熱するためのウエハ支持装置(またはウエハ処理プラットホーム)として導電層が用いられる。
下記に記述する実施例は、非限定的な例示であり、ここに記述した保護膜の様々な実施形態の内の幾つかについての組成とその製造方法を示す。
実施例/比較例1〜19ではETPによりPBN/グラファイト及びシリコンのウエハにAlNをコーティングしている。PBN/グラファイトのウエハは約4mm厚で、グラファイトのコアに熱CVDを用いてPBNがコーティングされている。PBNはイソプロパノールで拭きクリーニングされた後、コーティングチャンバに搬送される。シリコンウエハは約100mm(4インチ)径である。100mmシリコンウエハにコーティングすることによりAlN膜の応力、膜厚及び屈折率を測定する。
チャンバをポンプ吸引して約1ミリTorr(mTorr)の基本圧力とする。次いでチャンバにアルゴンを100Torrの圧力となるまで注入した後、再度ポンプ真空吸引する。これを3回繰り返してチャンバ内の空気及び湿度を最小化する。ETP源を50アンペアの電流、55ボルトの電圧、毎分2.5リットル(lpm)のアルゴン流速で操作する。基板をコーティング温度に高めるに十分な時間、アルゴンプラズマにより基板がエッチングされる。それ以上の加熱は行わない。典型的なコーティング温度は200〜650℃である。
成膜温度に達した後、ETPの中心と同心状に設けられたリングインジェクタからアンモニアを反応装置内に導入し、ETPのアノードから1インチ下流に配置する。トリメチルアルミニウム(TMA)もまた、リングインジェクタからTMAインジェクタの近くに導入する。アルゴンとアンモニアの流量を標準的なマスフローコントローラ(流量制御装置)で制御する。TMAは蒸気マスフローコントローラで制御する。TMA容器を60℃に維持して要求される蒸気圧を実現する。TMAの凝結を防ぐために、すべての供給ラインはこの温度以上に維持される。
残留応力はIonic System Stress Gauge II Analyzerで測定する。真性応力は、知られているシリコンウエハ及びAlNの熱膨張率(CTE)から換算する。コーティングのCTEは、選択したサンプル上で、2つの異なる基板上の温度関数としての残留応力を測定することによって求める。屈折率と膜厚はJ.A.Woollam Co.のモデルM−200U1分光エリプソメータで計測する。膜厚についてはさらに基板の重量に基づく計算による測定も行う。組成はX線光電子分光装置(XPS)とラザフォード後方散乱分析装置(RBS)の両方を用いて測定する。密着性はセバスチャンモデル5引張付着試験装置で測定する。
耐エッチング性の測定のため、サンプルを平行平板型プラズマ反応装置内で反応性イオンエッチング(RIE)処理する。典型的なエッチング条件は150ワット(0.24W/cm)、アルゴン流量34sccm、NF流量17sccm、電極温度25℃である。エッチングチャンバ内の圧力はスロットルバルブで150mTorrに維持する。エッチング速度は重量損失、基板のマスキング部の辺りでのステップ変化の段差計による測定、及び/または膜厚変化のエリプソメトリ測定のいずれかによって測定する。サンプルのエッチング時間は一般に5時間であるが、選択されたサンプルについては5時間、10時間及び15時間のエッチングが施される。表1に各サンプルに適用される処理条件が示されている。この表には、各サンプルについてのアンモニア流量、TMA流量、成膜温度、チャンバ圧力及び成膜時間が示されている。
実施例1
シリコン基板上に既述したようにして表1のパラメータでAlNをコーティングした。得られた膜は0.75μmの膜厚を有し、毎分0.79μmで成膜した。この膜は良好に密着しており、クラックは全く見られなかった。この膜のX線回析及びTEM分析を図4、図5及び図6に示す。これらは、この膜が非晶質と約10nmまでの結晶サイズを有するナノ結晶質とを有することを示している。
図4はAlN膜のX線回析パターンであり、サンプルが大部分非晶質フラクションを有することを示している。図5の左はAlN膜の透過型電子顕微鏡(TEM)による顕微鏡写真像であり、右はその電子線回析パターンである。回析パターン内の明るい散乱リングは微細構造に対してアモルファス化合物が大部分存在することを示唆している。図6は高分解能TEMによる実施例19のAlNコーティングの顕微鏡写真像である。マーカーは5nmを示す。図6から結晶サイズを測定すると、約10nmと同等またはそれ以下であることが分かる。
XPS及びRBSによる組成分析の結果、保護膜は、41at%のアルミニウム、28at%の窒素、14at%の酸素及び16at%の水素からなるものであった。屈折率は1.86であった。Siウエハ上における残留応力は161MPaの引張応力であった。計算による真性応力は〜133MPaの圧縮応力であった。エッチング速度は約17Å/分であった。
実施例2
この実施例では、PBN/グラファイトの基板に、実施例1と同様にして、しかしながらTMA流量(流速)をより速くすると共により長く15分間の処理を行うことにより25μm厚の保護膜を生成した。この膜を用いて膜の密着力と熱循環能力を測定した。エッチング速度は、シリコンウエハ上で測定されたように約12Å/分であった。これはクラックが存在しないAlN膜がPBN基板上に成膜されたことを示している。PBN/グラファイトのサンプルを約40℃/分の速度で25℃〜600℃の間でヒートサイクル試験を行った。サンプルにはいかなる層剥離も観察されなかった。ヒートサイクル試験後も密着力には変化がなかった。
比較例3
この例では、保護膜を有しないPBN/グラファイトのサンプルを実施例1と同様の条件でエッチングした。エッチング速度は約100,000Å/分であった。このことは、窒化アルミニウム膜を基板上に配置することによりエッチング速度が数倍低減することを示しており、製品の寿命を向上させるためにはAlN膜が必要であることを示している。
比較例4
PBN/グラファイトのサンプルに、従来の熱CVDプロセスにより1000℃にてアンモニアと三塩化アルミニウムとからAlNをコーティングした。この膜は室温に冷却したときにクラック及び基板の剥離が発生し、引張応力の膜であることを示した。X線回析の結果、この膜は高度に結晶質であることが分かった。AlN膜が基板から完全には剥離していない場所におけるエッチング速度は比較例3とほぼ同様であった。すなわち、従来の熱CVDにより成膜されたAlN膜は、ETPにより成膜された保護膜に比べると、保護機能が不十分であった。ステップ高さの変化から推測したこのAlN膜のエッチング速度は約250Å/分であった。
実施例5
この実施例では、100mm径のシリコンウエハに、コーティング前にチャンバを真空吸引及びアルゴン注入を行う標準的な処理を行った他は実施例1と同様にして、AlNをコーティングした。表1に示すように、成膜速度は1μm/分であった。エッチング速度は約9Å/分であった。膜の残留応力は252MPa(引張)であり、計算による真性応力は23MPa(圧縮)であった。XPS及びRBS分析の結果によれば、この保護膜の組成は、カーボン1.3at%、アルミニウム43at%、窒素35at%、酸素3.4at%、水素17at%であった。このことは酸素含量が実施例1の膜より大幅に低いことを示している。
表1に示すように酸素含量が低いとエッチング速度が低下し、このことは、反応チャンバのバックグランドエア及び湿度の含有量を制御することが、保護膜により優れた物性を与えるために有益であることを示唆している。屈折率(RI)は2.28であった。膜におけるRIと酸素含量との間の良好な相関性に基づいて、以降のサンプルにおいてはRIを酸素含量の指標として用いる。
実施例6〜8
これらの実施例では、PBN/グラファイトサンプルに対して実施例5と同様にしてコーティングを行った。コーティングのための時間を3分、30分及び60分として、それぞれ5μm、39μm及び80μm厚の保護膜を成膜した。最大の膜厚(80μm)を有するサンプルでさえ、いかなる剥離も見られなかった。このサンプルに対して空気中で600℃の熱衝撃を与えても、クラックや剥離は全く発生しなかった。
実施例9〜14
これらの実施例では、シリコンウエハに対して実施例23と同様にして、表1に示す条件でコーティングを行った。これらの実施例は、ETPプロセスで成膜したときの保護膜として保有し得る物性の範囲を示す。実施例30、31及び14は、残留応力が約420MPa〜約−113MPaの広い範囲において変化し得ることを示している。実施例29、30を実施例19と比較することにより、成膜速度が約0.7μm/分から約2.8μm/分と約4倍に増大していることが分かる。これらの成膜速度はETPプロセスの限界を示すものではなく、用いられる蒸気マスフローコントローラによってのみ限定される。これらの成膜速度は標準的なPECVDプロセスより10〜100倍速い。実施例10〜12はAlNのエッチング速度が3〜15Å/分と5倍の範囲に亘って変動し得ることを示している。
実施例15
この実施例では、シリコンウエハに対して、反応チャンバ内に酸素を意図的に導入した他は実施例9と同様にしてコーティングを行った。酸素の流速は0.2リットル/分とした。保護膜の屈折率は1.59であり、Alの屈折率に近いものであった。すなわち、ETPプロセスにおいて酸素を導入することによりAlNからAlに至る組成範囲を容易に調整することができる。
実施例16〜17
これらの実施例では、実施例5と同様にしてシリコンにコーティングを行った。コーティングに要した時間は0.57分であり、これにより0.40μm及び0.43μmの膜厚を有する保護膜を形成した。これらの保護膜は、成膜温度が大きく異なっているにもかかわらず、近似した真性圧縮応力を有するものであった。
実施例18
この実施例では、PBN/グラファイト及びTaC/グラファイトの各サンプルに対して実施例16と同様にしてコーティングを行った。しかしながら、関心のある材料基板上に厚い結晶質AlNを形成する能力を検証するため、基板温度を660℃に設定した。室温に冷却しても膜にはクラックも剥離も発生せず、低い引張/圧縮応力を有する膜であることを示した。X線回析の結果、サンプルは実質的に結晶質であることが分かった。800℃に至る昇降温を繰り返し行ってもスポーリングや剥離が見られなかったことによって実証されたように、基板に対する膜の密着力も大幅に向上した。
表1には、各サンプルの膜についての膜厚、残留応力(プラス値は引張応力、マイナス値は圧縮応力を示す)及びエッチング速度、並びに計算による膜の真性応力が要約して示されている。真性応力の計算については、AlN及びSiの熱膨張率としてそれぞれ4.7ppm/℃及び2.62ppm/℃を用い、AlNのヤング率として330GPaを用いた。
Figure 2007016272
密着強度の実施例
これらの実施例では、PBN/グラファイト及びTaC/グラファイトの各サンプルに対して実施例5と同様にしてコーティングを行った。これらのサンプルに対して引張試験を行ってAlN膜と基板との間の密着強度を計測した。TaC/グラファイトの基板上にAlNをコーティングしたサンプルでは、引張試験の結果、サンプルが破断する前の引張強度3100psiを示した。破断した界面はグラファイト基板内であった。PBNにAlNをコーティングしたもう一つのサンプルでは、破断前の引張強度525psiを示した。破断した界面はPBN層内であった。このデータは、AlNとその下層ないし基板(すなわちTaC/グラファイト及びPBN/グラファイト)との間の密着強度がこれら下層/基板自体のcohesive強度を上回っていることを示している。
イオンプレーティングの実施例
以下の実施例ではAlNの保護膜をイオンプレーティングを用いて生成した。イオンプレーティングのプロセスにおいて、アルミニウム金属をアルゴンプラズマの存在下においてイオン化した。アルゴン流速は約5〜15sccmの範囲で変えた。800Wパワーの高周波源を用いてアルミニウム金属をイオン化した。窒素ガスを40cmの流速で反応チャンバに導入し、プラズマ内でイオン化した。処理温度は170℃に調節した。反応チャンバの内圧は5×10−4Torrとした。AlNの成膜速度は0.15〜0.22μm/時であった。
実施例19
この実施例は、AlNでコーティングされたPBN静電チャックについて好適な吸着力が与えられていることを検証するためにホットプレートを用いて行った。200mm(8インチ)径のシリコンウエハを実質的に同径のPBN静電チャック(双極型)上に載置した。静電チャックは2つのスパイラル型PG電極を有しており、これらを用いて電界を生じさせる。2kVのチャック電圧を用いて直流電流を流した。+1kVの電圧を一方の電極に印加し、−1kVの電圧を他方の電極に印加した。ホットプレートからシリコンウエハを浮き上げるために必要な力を測定したところ3500gであった。AlNをホットプレートにコーティングした後に同様の試験を行ったところ、チャック力は3000gであった。いずれの場合も、印加電圧をオフにすると直ちにシリコンウエハをデチャックすることができた。
実施例20
この実施例は、イオンプレーティングにより成膜したAlN膜に対するヒートサイクルの影響を判定するために行った。200mm径PBN型ホットプレートにイオンプレーティングで1.5μm厚のAlNをコーティングした。その表面を光学式顕微鏡で倍率150倍にて観察したところ、クラックは全く見られなかった。このホットプレートを200℃に加熱して1時間保持した後室温に冷却した。このサンプルを再度光学式顕微鏡(倍率150倍)で観察したが、やはりクラックは全く見られなかった。このホットプレートを400℃に加熱して1時間保持した。同様に、光学式顕微鏡(倍率150倍)での観察によってもクラックは全く見られなかった。
実施例21
この実施例は応力に対する処理条件の影響を検証するために行った。イオンプレーティングにより成膜した保護膜に対するアルゴン流速の影響を検証するため、アルゴン流速を15sccmから5sccmに下げた。各サンプルを走査型電子顕微鏡(SEM)で倍率1000倍にして観察した。15sccmで成膜したAlNにはクラックが見られたが、5sccmで成膜したAlNにはクラックが無かった。
実施例22
イオンプレートにバイアスをかけることにより各サンプルにAlNを成膜した。この方法を用いると、熱電対溝穴、取付用スルーホールなどの基板の垂直特性が通常は損なわれる。これを改善し、垂直面へのコーティングを円滑に行うため、図7に示すように、カソードとグラファイト基板とを互いに電気接続可能に配置した。13.8mmの板厚を有するPBN被覆グラファイト板に貫通穴を形成し、この貫通穴の内部の被覆性をSEMで測定した。すべての厚さは、貫通穴のすぐ外側の水平面における厚さを基準に標準化された。300Vを用いてグラファイトをバイアスすることにより貫通穴の内側は水平方向厚さの85%に相当する厚さを有していた。同様に、貫通穴の中間では厚さが水平方向厚さの65%であり、貫通穴の底部では水平方向厚さの45%であった。
実施例23
この実施例は、AlNサンプルの結晶質含量を測定するために行った。イオンプレーティングによりシリコンウエハ上に成膜したAlN保護膜をXRDで測定した。この回析パターンを、シリコンウエハについて得られた回析パターン及び焼結AlNを含むサンプルについて得られた回析パターンと比較した。XRDによる結果が図8〜図10に示されている。
図8はシリコンウエハから得られたXRDパターンを示す。図8に見られるピークはシリコンによるものである。図9はイオンプレーティングによりシリコン基板上に成膜したAlN保護膜から得られたXRDパターンを示す。図9は唯一のピークを示している。このピークは図8のピークと同じ場所にあり、同様にシリコンによるものであることを示している。AlN膜について他のピークが存在しないことは、この膜が非晶質であることを示している。図10は焼結AlNから得られた比較用のXRDパターンを示す。このパターンは多数のピークを含み、焼結により得られるAlNが本質的に結晶質であることを示している。イオンプレーティングにより成膜されるAlNは非晶質である。
実施例24
この実施例では、AlN保護膜の内部応力をエリプソメトリで測定した。既述のようにしてイオンプレーティングにより100mm径のシリコンウエハ上に保護膜を成膜した。この保護膜は2.338μmの膜厚であった。このAlN保護膜の内部応力を測定したところ、約50MPaの圧縮応力であった。
実施例25
加熱エレメントと静電クランプ用電極とを備えた100mm径のPBN型ホットプレートを製造した。2つの異なる部品を作成した。第1の部品は、グラファイトコアと、PBNのベースコートと、パターン化されたPG電極と、C−PBNのオーバーコートとを有する構成の比較例として用いた。第2の部品は同様の構成であるがC−PBNオーバーコート上にイオンプレーティングによりAlN保護膜を成膜した、この発明の実施例である。保護膜の膜厚は3μmであった。
比較例のC−PBNヒータには+−0.3kVを、実施例のAlN被覆ヒータには+−1.8kVをそれぞれ印加して、シリコンウエハを60秒間各ホットプレートにチャックした。この試験を200℃及び400℃で行った。シリコンウエハの裏面に発生したパーティクル数をカウントし、粒径によってソートした。
表2に示す結果は、AlN保護膜を有するホットプレートによれば比較的大きな粒径のパーティクルの発生数が激減することを示している。小さい粒径のパーティクル発生数もまた減少している。
Figure 2007016272
この発明の一実施形態として、保護膜が被覆形成された加熱エレメント10を示す。 他の実施形態による保護膜が被覆形成された加熱エレメント20を示す。 さらに別の実施形態による静電チャック40を示す。 熱CVDにより成膜されたAlNのX線回析パターンであり、該AlNコーティングが高度に結晶質であることを示す。 実施例1のAlNコーティングの2つの写真を示す。左の写真は透過型電子顕微鏡(TEM)による顕微鏡写真像であり、ナノ結晶AlNグレインを示す。右の写真は電子線回析パターンであり、回析パターン内の明るい散乱リングは微細構造に対するアモルファス化合物の存在を示唆する。 高分解能TEMによる実施例1のAlNコーティングの顕微鏡写真像である。マーカーは5ナノメータを示す。 イオンプレーティングの間、カソードとグラファイト基板とを互いに電気接続した一実施例を示す。 シリコンウエハのX線回析パターンである。 シリコンウエハ上にイオンプレーティングで成膜したアモルファスAlN保護膜のX線回析パターンである。 焼結AlNのX線回析パターンである。この回析パターンには焼結AlNの高結晶性により多くのピークが見られる。
符号の説明
2 グラファイトコア
4 BN層
6 PG層
8 PBN層
10 製品(加熱エレメント)
12 保護膜
20 製品(加熱エレメント)
22 グラファイトコア
24 結合層
26 第1の保護膜
28 印刷パターン
30 第2の保護膜
40 静電チャック
42 基板
44 発熱層
46 電極

Claims (15)

  1. ハロゲン含有ガス及び/またはプラズマ環境において用いられる製品の少なくとも表面を被覆するための保護膜であって、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸窒化アルミニウムまたはこれらの組合せの少なくともいずれか一からなり、実質的にクラックを生じないことを特徴とする保護膜。
  2. 製品の表面が、熱分解窒化ホウ素、グラファイト、熱分解黒鉛、カーボンドープされた窒化ホウ素、シリコンカーバイド、タンタリウムカーバイド、チタンカーバイド、タングステンカーバイド、シリコンオキシカーバイド、ジルコニウムカーバイド、ハフニウムカーバイド、ランタニウムカーバイド、バナジウムカーバイド、ニオビウムカーバイド、マグネシウムカーバイド、クロミウムカーバイド、モリブデンカーバイド、ベリリウムカーバイド及びこれらの組合せのうちのいずれか一よりなる基板である、請求項1記載の保護膜。
  3. 基板が熱分解窒化ホウ素であり、保護膜が3〜200μmの膜厚を有する、請求項1または2記載の保護膜。
  4. 保護膜が実質的に結晶質、実質的に非晶質、または結晶質と非晶質の混合体のいずれかである、請求項1ないし3のいずれかに記載の保護膜。
  5. 約10ナノメータと同等またはそれ以下の結晶サイズを有する、請求項1〜4のいずれかに記載の保護膜。
  6. 約10MPaと同等またはそれ以下の真性引張応力、または約200MPaと同等またはそれ以下の圧縮応力を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の保護膜。
  7. 保護膜は、製品がハロゲン含有ガス及び/またはプラズマ環境において用いられるときの寿命を、保護膜が被覆形成されない製品に比べて、少なくとも5時間延ばす、請求項1〜6のいずれかに記載の保護膜。
  8. 保護膜の全量の10%未満を占めるクラックが含まれる。請求項1〜7のいずれかに記載の保護膜。
  9. ハロゲン含有ガス及び/またはプラズマ環境に晒されたときに毎分30Å未満のエッチング速度である耐エッチング性を有する、請求項1〜8のいずれかに記載の保護膜。
  10. 保護膜が被覆形成された製品の裏面には、保護膜が被覆形成されない製品に比べて、少なくとも25%パーティクル発生が減少する、請求項1〜9のいずれかに記載の保護膜。
  11. 保護膜が、膨張性熱プラズマ、プラズマ励起化学気相成長法、有機金属化学気相成長法、有機金属気相エピタキシー、スパッタリング、電子ビーム及びプラズマスプレーのいずれかにより製品の表面上に成膜される、請求項1〜10のいずれかに記載の保護膜。
  12. イオンプレーティングにより製品の表面上に保護膜が成膜される、請求項1〜11のいずれかに記載の保護膜。
  13. 保護膜の密着強度が、該保護膜により保護されている表面の強度を上回っている、請求項1〜12のいずれかに記載の保護膜。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の保護膜を有する製品。
  15. ハロゲン含有ガス及び/またはプラズマ環境において用いられる製品の保護膜の膜内応力を調整する方法であって、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸窒化アルミニウムまたはこれらの組合せの少なくともいずれか一からなる保護膜を、熱分解窒化ホウ素、熱分解黒鉛、カーボンドープされた窒化ホウ素、シリコンカーバイド、タンタリウムカーバイド、チタンカーバイド、タングステンカーバイド、シリコンオキシカーバイド、ジルコニウムカーバイド、ハフニウムカーバイド、ランタニウムカーバイド、バナジウムカーバイド、ニオビウムカーバイド、マグネシウムカーバイド、クロミウムカーバイド、モリブデンカーバイド、ベリリウムカーバイド及びこれらの組合せのうちのいずれか一よりなる基板製品の少なくとも表面上に成膜させることを含み、ハロゲン含有ガス及び/またはプラズマ環境に晒されても実質的にクラックを生じない保護膜を製造することを特徴とする、保護膜の製造方法。
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