JP2007015148A - ジョイントブーツの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外周面と内周面とが異形状である大径側取付部を有するジョイントブーツを精度良く製造する。
【解決手段】大径側取付部2の製品形状をなす第1部分12と、小径側取付部4の製品形状をなす第2部分13と、両者を連結する第3部分14とからなるパリソン15を熱可塑性樹脂で射出成形する。その際、第1部分の開口端面12aからシール用筒状部77を一体に延設する。次いで、第3部分14とシール用筒状部77を加熱装置Bで加熱してから、第3部分14をブロー成形する。その際、パリソン15を支持させた支持体16に対してブロー外型51を型締めすることにより、支持体16とブロー外型51との間で、軟化したシール用筒状部77を圧潰させて支持体とブロー外型との隙間T2をシールし、その状態で第3部分14の内側に気体を噴射してブロー成形を行う。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ジョイントブーツを製造する方法に関する。
自動車のドライブシャフト等に設けられる等速ジョイントの一つに、軸方向に位置変更自在で回転力を伝達可能なトリポートタイプの等速ジョイントがある。この等速ジョイントは、図10,11に示すように、入力側と出力側の一方のシャフト3においてローラ32を持つ3本のトラニオン31を軸直角方向に突設して構成したトリポート33と、他方のシャフト40の端部に設けたアウターケース1とからなる。アウターケース1は、その内周にローラ32が転動する3本の溝34を周方向に分散配設して構成してある。
かかる等速ジョイントには、塵埃や異物の侵入を防止したり、グリースを保持するために、ジョイントブーツが装着される。ジョイントブーツは、アウターケース1に取り付けられる筒状の大径側取付部2と、シャフト3に取り付けられる小径側取付部4と、これらを連結する蛇腹部5とで構成されている。
前記アウターケース1の外周部は、軽量化のため、径方向内方側に凹む複数の凹部8が周方向に分散させて設けられており、そのため、ジョイントブーツの大径側取付部2の内周部には、径方向内方側に向けて突出する複数の凸部7が周方向に分散させて設けられている。一方、大径側取付部2の外周面は、リング状のバンド9による締め付けのため、断面円形状に形成されている。
従来、樹脂製ジョイントブーツは、一般に、小径側取付部を射出成形により成形した後、蛇腹部及び大径側取付部をブロー成形することにより製造されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、上記のような外周面と内周面が異形状である大径側取付部2を持つジョイントブーツについては、一般的な射出ブロー成形では製造することができない。なぜなら、ブロー成形では周方向の肉厚が均一又はほぼ均一になるため、大径側取付部をブロー成形したのでは、内周部の凸部7を成形することができないからである。
そこで、特許文献2には、ノズル口金の出口ギャップ上に小径側取付部形成用のキャビティを有する引出装置を当接させて、出口ギャップから該キャビティ内に溶融樹脂を射出することにより小径側取付部を成形した後、出口ギャップを通して溶融樹脂を押し出しつつ引出装置を離間させて筒状のパリソンを形成し、次いで、ノズル口金の最上部をブロー金型と入れ換えてブロー成形することで蛇腹部を成形し、また、下位のノズル口金により大径側取付部を射出成形することにより、上記したようなトリポートタイプのジョイントブーツを製造する方法が提案されている。
しかしながら、この特許文献2に記載の方法では、寸法的に最も大きいことから寸法精度の要求が最も高く成形しにくい大径側取付部について、これを射出成形するためのキャビティが、小径側取付部の射出成形時およびパリソンの押出時には溶融樹脂の流路として利用されている。そのため、このキャビティ部分を、溶融樹脂の流路として利用するときには高温に保持しつつ、射出成形時には冷却する必要があり、温度制御が複雑で、高い寸法精度を確保することが難しいという問題がある。
一方、特許文献3には、大径側取付部と、小径側取付部と、蛇腹部に対応する中空のブロー部を有するパリソンを射出成形し、冷却後、成形したパリソンを、射出成形型の中子型とともに取り出して、ブロー成形型に装着し、中子型よりブロー部に空気を吹き込むことにより蛇腹部を成形する方法が記載されている。
しかしながら、この特許文献3では、ブロー成形に際し、パリソンの内周側を支持する支持体として射出成形時の中子型をそのまま使用しており、その場合、該中子型に気体を噴射するための機構を組み込む必要があり、中子型の構造が複雑化する。そのため、ブロー成形時の上記支持体としては、射出成形時の中子型とは別部材を用いることが望まれるが、その場合、パリソンの内側に噴射した気体が外部に漏れるのを防止することが蛇腹部を精度良くブロー成形する上で重要である。特に、上記のようにトリポートタイプのジョイントブーツでは、大径側取付部が周方向で異形状であることから、当該大径側取付部における気体の漏れを防止することが難しい。
特開平6−234150号公報 特開2002−361715号公報 特開2003−222155号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、外周面と内周面とが異形状である大径側取付部を有するジョイントブーツを精度良く製造することができるジョイントブーツの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の方法は、内周部に突設した複数の凸部がアウターケースの凹部に嵌合して取付けられる筒状の大径側取付部と、シャフトに取付けられる筒状の小径側取付部と、両者を一体に連結する蛇腹部とを備えるジョイントブーツを製造する方法であって、前記大径側取付部の製品形状をなす第1部分と、前記小径側取付部の製品形状をなす第2部分と、前記第1部分と第2部分を連結する第3部分と、を備えるパリソンを熱可塑性樹脂で射出成形するパリソン成形工程と、前記パリソンの第1部分と第2部分と第3部分のうち、前記第3部分を加熱装置で設定温度に加熱する加熱工程と、加熱した前記パリソンの内周側を支持体で支持させた状態で外周側をブロー外型で覆い、前記第3部分の内側に気体を噴射することで前記第3部分を前記ブロー外型に押し付けて前記蛇腹部を成形するブロー工程と、を含む。そして、前記パリソン成形工程において、前記第1部分の開口端面からシール用筒状部を前記パリソンに一体に延設し、前記加熱工程において、前記第3部分とともに前記シール用筒状部を加熱し、前記ブロー工程において、前記パリソンを支持した前記支持体に対して前記ブロー外型を型締めすることで、前記支持体と前記ブロー外型との間で前記シール用筒状部を圧潰させて前記支持体と前記ブロー外型との隙間をシールした状態で前記気体を噴射してブロー成形を行うものである。
この手段によれば、大径側取付部と小径側取付部は、パリソンの射出成形時に高い寸法精度を持って最終的な製品形状に成形しておき、蛇腹部はその後のブロー成形により最終的な製品形状に成形することができるため、大径側取付部と小径側取付部が異形状になっていても精度良く成形することができる。
また、パリソンの射出成形時に、大径側取付部に相当する第1部分の開口端面にシール用筒状部を設けておき、このシール用筒状部を加熱してから、ブロー成形時に、型締めにより支持体とブロー外型との間で軟化したシール用筒状部を圧潰して両者の隙間をシールするようにしたので、この部分からの気体の漏れが防止され、蛇腹部を精度良くブロー成形することができる。
上記本発明の製造方法においては、前記シール用筒状部を挟持する前記支持体と前記ブロー外型との挟持部に周方向に延びる突条を設けておき、型締め時に前記シール用筒状部を圧潰させることで、軸方向外方側に延伸するシール用筒状部を前記突条に食い込ませてもよく、これにより上記気体のシール性を一層確実なものにすることができる。
また、上記製造方法においては、前記シール用筒状部が、軸方向外方側ほど大径のテーパ筒状をなしていてもよい。このようにシール用筒状部をテーパ筒状とした場合、ブロー成形後にブーツを支持体から脱型するときの脱型性に優れる。
上記したように、本発明によれば、外周面と内周面とが異形状である大径側取付部を有するジョイントブーツを精度良く製造することができ、また特にブロー成形時における大径側取付部での気体漏れを防止して、蛇腹部を精度良くブロー成形することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図8,9に、実施形態におけるジョイントブーツを示している。このジョイントブーツは、上記した図10,11に示す自動車用のトリポートタイプの等速ジョイントに装着される熱可塑性樹脂製ブーツであり、軸方向一端側の筒状の大径側取付部2と、該大径側取付部2と離間して同軸的に配置された他端側の筒状の小径側取付部4と、これらを一体に連結する中空状の蛇腹部5とからなる。そして、大径側取付部2が上記アウターケース1に外嵌して取付けられ、小径側取付部4が上記シャフト3に外嵌して取付けられる。大径側取付部2は、その外周面2aが断面円形状に形成され、内周部2bには、径方向内方側に向けて突出する3個の凸部7を、周方向に120度ごとに均等に分散させて設け、アウターケース1の外周部に形成した3個の凹部8に3個の凸部7を各別に外嵌可能に構成してある。
凸部7は、径方向内方に張り出す内側壁部71と、大径側取付部2の外周面2aの一部を構成する円弧状の外側壁部72とを備えてなり、これら内側壁部71と外側壁部72との間の空洞部に、両壁部71,72を周方向中央で連結する中央支持壁73と、その左右両側において両壁部71,72を連結する左右一対のサイド支持壁74,74とが設けられている。サイド支持壁74は、内側壁部71における外側壁部への付け根部71aと中央支持壁との連結部71bとの中間位置において内側壁部71を支持しており、外方ほど中央支持壁73に近づくように傾斜して形成されることで、内側壁部71に対して略垂直に設けられている。そして、これにより凸部7には、周方向に並ぶ複数の空洞部である肉抜き穴75a,75b,75c,75dが大径側取付部2の端面において開口して設けられている。
図8に示すように、大径側取付部2の外周面2aには、締付部材であるリング状のバンド9(図10参照)を受け入れるための周方向に延びる固定用凹部60が設けられている。また、大径側取付部2の内周面には、周方向に延びる2本のシール用リブ61が設けられている。同様に、小径側取付部4においても、その外周面には、締付部材であるリング状のバンド9を受け入れるための周方向に延びる固定用凹部62が設けられ、また、その内周面には、周方向に延びる2本のシール用リブ63が設けられている。
このジョイントブーツは下記のパリソン成形工程と加熱工程とブロー成形工程とを経て製造される。
[パリソン成形工程]
図1に示すように、熱可塑性樹脂(例えば、ポリエステル系熱可塑性エラストマー樹脂)をパリソン成形装置Aのノズル11から吐出し、大径側取付部2に対応する第1部分12と、小径側取付部4に対応する第2部分13と、蛇腹部5に対応する第3部分14とから成る筒状のパリソン15を射出成形する。
射出成形型80は、パリソン15の外周側を成形する周方向に複数に分割可能な射出用外型81と、その内部に装着されてパリソン15の内周側を成形する中子型82とを備えてなり、外型81と中子型82との間にキャビティ83が形成されている。射出用外型81は、この実施形態では左右2つに分割可能に構成されている。中子型82は、その頂部82aで第2部分13を成形するように設けられており、この頂部82aの上方を覆う外型81の上面部に上記ノズル11に通じるゲート孔84が設けられている。
第1部分12は、上記キャビティ83内で、大径側取付部2として成形され、即ち、大径側取付部2の最終的な製品形状に射出成形される。従って、第1部分12は、外周面が断面円形状をなし、かつ内周部に複数の上記凸部7を備える形状に成形され、該凸部7には上記した複数の肉抜き穴75a〜75dが成形される。また、外周面には上記固定用凹部60が成形され、内周面には2本のリブ61が成形される。
第2部分13は、上記キャビティ83内で、小径側取付部4として成形され、即ち、小径側取付部4の最終的な製品形状に射出成形される。その際、第2部分13は、第1部分12よりも小径の筒状に成形され、その外周面には上記固定用凹部62が、内周面には2本のリブ63がそれぞれ成形される。また、第2部分13の上端の開口面は射出成形後には閉塞部13aにより閉塞されており、即ち、パリソン15は有天筒状に成形される。
一方、第3部分14は、最終的な製品形状に相当する蛇腹状ではなく、第1部分12と第2部分13との間に介設されたパリソン部分であって、両者を連結するテーパー筒状に射出成形される。すなわち、第3部分14は、大径の取付部2から小径の取付部4に向かって直径が次第に小さくなるテーパー状に成形される。
そして、この実施形態では、第1部分12の開口端面(即ち、パリソン15の第1部分12側の軸方向端面)12aからシール用筒状部77が一体に延設されている。詳細には、シール用筒状部77は、第1部分12の開口端面12aの全周縁において、当該開口端面12aから軸方向外方側(図では下方)に延設されており、軸方向外方側ほど大径のテーパ筒状に形成されている。また、この実施形態のシール用筒状部77は、周方向における上記凸部7の領域では、外側壁部72における開口端面に設けられている。更に、図4(a)に示すように、シール用筒状部77は、上記テーパ筒状をなすテーパ筒状部分77aと、該テーパ筒状部分77aと第1部分12の開口端面12aとの間に介在した軸方向に平行な短円筒状をなす切断部77bとで構成されており、この切断部77bにおいてブロー成形後にカットされる。また、シール用筒状部77は、軸方向においてほぼ一定の肉厚T1に形成されている。
このようにして射出成形されたパリソン15は、射出成形型80から取り出され、従って中子型82からも外されて、室温で冷却(自然放冷)される。
[加熱工程]
次いで、冷却されたパリソン15は、図2に示すように、第1部分12と第2部分13と第3部分14とのうち第3部分14だけを加熱装置Bで設定温度(例えば160℃〜200℃)に加熱される。
加熱装置Bは、パリソン15の内周側15aを支持する略柱状の支持体16を縦姿勢に配設するとともに、支持体16をその軸芯O周りに回転させる回転駆動機構Mを備える。支持体16は、第1部分12が同芯状に外嵌する下側の第1嵌合部20と、第2部分13が同芯状に外嵌する上側の第2嵌合部22と、第3部分14により囲まれる中間部21と、下端部側の支持台部19とを備えてなる。第2嵌合部22は支持体16の上端部を構成しており、この第2嵌合部22と第1嵌合部20の間にテーパー柱状の上記中間部21が設けられており、中間部21は第3部分14の内周面が上下中間部21に対し隙間なく当接支持されるように第3部分14の内周面に合致した外形形状を有する。そして、第1嵌合部20と支持台部19との間に、上方ほど小径のテーパ面状をなすテーパ面部23が設けられ、このテーパ面部23に上記シール用筒状部77が同芯状に外嵌するように構成されている。
加熱装置Bは、また上記支持体16の上方から筒状のカバー部材24を昇降自在に吊り下げ支持し、支持体16の両横外方側に一対の遠赤外線ヒータ45をそれぞれ配置してなる。カバー部材24は、支持体16上に保持されたパリソン15に被せられて、ヒータ45からの熱線が照射される箇所を制限する部材であり、第1部分12の外周を隙間をあけて取り囲む大径円筒状の第1カバー部41と、第2部分13の外周を隙間をあけて取り囲む小径円筒状の第2カバー部42とを備え、これらの第1カバー部41と第2カバー部42が連結部43によって連結されて、第3部分14に相当する箇所に加熱用の開口部44が設けられたものである。これにより、カバー部材24は、第1部分12と第2部分13に対してはヒータ45からの熱線、即ち遠赤外線が当たらず、従って加熱されないように、かつ、第3部分14に対しては上記開口部44を介して高さ方向の全体にわたってヒータ45からの遠赤外線が照射されるように、パリソン15を覆う。また、この実施形態では、ヒータ45が、第1カバー部41の下端から露出している上記シール用筒状部77も加熱できるように、その高さ方向の寸法が設定されている。
上記加熱装置Bを用いて、まず、支持体16に対し、第1部分12が支持体16の第1嵌合部20に同芯状に外嵌し、第2部分13が支持体16の第2嵌合部22に同芯状に外嵌し、第3部分14が支持体16の中間部21に同芯状に外嵌し、シール用筒状部77がテーパ面部23に同芯状に外嵌した状態になるように、パリソン15を支持体16に支持させる。次いで、図2に示すように、カバー部材24を下降させて支持体16に支持させたパリソン15全体に被せ、支持体16をその軸芯O周りに回転させながら第3部分14とシール用筒状部77を両横外方側のヒータ45で加熱する。
[ブロー成形工程]
上記の加熱が完了した後、図3に示すように、パリソン15を支持体16に支持させたまま、パリソン15の外周側15bを、型面が蛇腹形状のブロー外型51で覆い、支持体16に設けた噴射口52から第3部分14の内周面に気体を噴射し、ブロー外型51に第3部分14を押し付けて蛇腹部5を成形する。
ブロー外型51は、周方向に複数に分割可能に形成されており、この実施形態では左右2つに分割可能である。また、ブロー外型51は、成形する蛇腹部5の各山の頂部毎に型合わせ面53がくるように板状型54を上下方向に複数層に積層してなり、これにより、ブロー成形時に型内の空気が型合わせ面53を介して排気可能とされている。また、ブロー外型51には各型合わせ面53に冷却水を流すための配管55が設けられている。
パリソン15を支持する支持体16は、ブロー成形の際にブロー外型51内に装着される中子型となるものであり、軸芯Oに沿って上下方向に延びる気体通路56を備える。気体通路56は、支持体16の第2嵌合部22の下面外周部に設けられた噴射口52に接続されるとともに、不図示の増圧タンクと排気タンクに切替可能に接続されており、増圧タンクからの気体を噴射口52に送るとともに、排気タンクの作用により型内の気体を排気するために用いられる。
ブロー外型51は、支持体16の支持台部19を同芯状に外嵌する嵌合型部57を備え、支持体16との型閉め時に、該嵌合型部57で支持台部19の外周を抱持するように構成されている。嵌合型部57の上端部の内周面には、支持体16の上記テーパ面部23に対応するテーパ面部58が設けられており、嵌合型部57のテーパ面部58と支持体16のテーパ面部23との隙間T2は、シール用筒状部77の肉厚T1よりも十分小さく設定されている(図4(a)及び(b)参照)。
上記支持体16に対してブロー外型51を型閉めする際、第2部分13の上端開口面は閉塞部13aで閉鎖されているので、パリソン15の上端部では気体のシールは不要である。そのため、下端部の第1部分12のみをシールすればよく、そのシールのため、上記のようにシール用筒状部77を設けている。
詳細には、ブロー外型51による型締め前の状態では、図4(a)に示すように、支持体16のテーパ面部23に被せられたパリソン15のシール用筒状部77は、その先端がテーパ面部23内に位置している。この状態からブロー外型51を型締めすると、図4(b)に示すように、ブロー外型51のテーパ面部58と支持体16のテーパ面部23との間にシール用筒状部77が挟み込まれて、上記加熱により軟化したシール用筒状部77が圧し潰される。これにより支持体16の外周面とブロー外型51の内周面との隙間T2が、圧潰されたシール用筒状部77により充填されることから、高いシール性が発揮される。すなわち、この実施形態では、ブロー外型51のテーパ面部58と支持体16のテーパ面部23とによりシール用筒状部77を挟持する挟持部59が構成され、軟化したシール用筒状部77をこの挟持部59で挟み込んで、上記隙間T2を埋めるように塑性変形させることでエアシールされる。
特に、この実施形態では、上記挟持部59に周方向に延びる突条90が全周にわたって設けられている。突条90は、図4(a)に示すように、支持体16側に設けられており、詳細には、支持体16のテーパ面部23から円柱状の支持台部19に至る角部(エッジ部)として構成されている。そして、図4(b)に示すように、型締め時に、シール用筒状部77が上記のように圧潰されることで軸方向外方側に延伸して上記突条90に食い込み、これによりより高いシール性が発揮されるようになっている。
このようにしてシール性を確保した上で蛇腹部5をブロー成形した後、第2部分13の上端開口面の閉塞部13aとシール用筒状部77を切除することにより、ジョイントブーツが得られる。
以上よりなる本実施形態であると、大径側取付部2と小径側取付部4は、パリソン成形時に射出成形により高い寸法精度を持って最終的な製品形状としておき、蛇腹部5はその後のブロー成形により最終的な製品形状に成形するので、小径側取付部4はもちろんのこと、内周部2bの形状が外周部とは大きく異なる大径側取付部2についても精度良く成形することができる。
また、パリソン15にシール用筒状部77を設けておき、ブロー成形時に、ブロー外型51の型締めにより支持体16の外周面とブロー外型51の内周面との間でシール用突条77を圧潰させてシールするので、第3部分14の内側に吹き込まれた気体が第1部分12の内周側を通って外側に漏れてしまうのを防止することができ、蛇腹部5を精度良くブロー成形することができる。
また、第1部分12と第2部分13は加熱せずに蛇腹部5を成形する第3部分14を加熱装置Bで設定温度に加熱し、その後にこの第3部分14をブロー成形するから、ブロー成形する前の状態の第3部分14の温度分布にばらつきが生じにくく、そのため、ブロー成形したときに第3部分14を均一に膨らませることができ、従って蛇腹部5の肉厚を均一に成形することができる。また、加熱時に使用した支持体16をそのまま用いてブロー成形するため、第3部分14の加熱が完了した後、噴射口を備えたブロー成形専用の部材にパリソンを新たに支持させる必要がなくて、ブロー成形にかかる手間を少なくすることができる。
図5〜7は、上記シール用筒状部77の変更例を示したものである。
第1の変更例では、図5(a)に示すように、シール用筒状部77は軸方向に一定の口径を持つ円筒状に形成されている。そのため、シール用筒状部77を挟持する支持体16の外周面16aとブロー外型51の内周面51aも軸方向に平行な円柱面状に形成されている。また、突条90が、支持体16の外周面16aに断面山形に突出形成されている。そして、図5(b)に示すように、型締め時に、支持体16の外周面16aとブロー外型51の内周面51aとの間で圧潰されるシール用筒状部77が、下方に延伸して突条90に食い込み、高いシール性が発揮されるように構成されている。
第2の変更例では、図6(a)に示すように、シール用筒状部77は軸方向に一定の口径を持つ円筒状に形成されている。そのため、シール用筒状部77を挟持する支持体16の外周面16aとブロー外型51の内周面51aも軸方向に平行な円柱面状に形成されている。但し、この例では、円柱面状をなす上記外周面16a及び内周面51aの下端に、下方ほど大径のテーパ面部16b及び51bがそれぞれ設けられている。また、突条90が、ブロー外型51の円柱面状の内周面51aからテーパ面部51bに至る角部に形成されている。そして、図6(b)に示すように、型締め時に、支持体16の外周面16aとブロー外型51の内周面51aとの間で圧潰されるシール用筒状部77が、下方に延伸して突条90に食い込み、高いシール性が発揮されるように構成されている。
第3の変更例では、図7(a)に示すように、シール用筒状部77は、周方向における上記凸部7の領域において、凸部7の内周縁に沿って設けられている。そのため、シール用筒状部77は、凸部7の領域において、上記テーパ筒状部分77aと上記切断部77bとの間に径方向に延びる連結部77cが設けられている。その他の構成は、上記実施形態と同様であり、図7(b)に示すように、型締め時に、ブロー外型51のテーパ面部58と支持体16のテーパ面部23との間で圧潰されるシール用筒状部77が、下方に延伸して突条90に食い込み、高いシール性が発揮されるように構成されている。
本発明は、自動車の等速ジョイントなどに用いられるジョイントブーツを製造するために好適に利用することができる。
パリソン成形工程を示す図 加熱工程を示す図 ブロー成形工程を示す図 ブロー成形時の要部拡大断面図であり、(a)は型閉め前、(b)は型締め後をそれぞれ示す。 第1の変更例に係るブロー成形時の要部拡大断面図であり、(a)は型閉め前、(b)は型締め後をそれぞれ示す。 第2の変更例に係るブロー成形時の要部拡大断面図であり、(a)は型閉め前、(b)は型締め後をそれぞれ示す。 第3の変更例に係るブロー成形時の要部拡大断面図であり、(a)は型閉め前、(b)は型締め後をそれぞれ示す。 ジョイントブーツを示す一部切欠き断面図 ジョイントブーツの大径側取付部を示す図 等速ジョイント及びジョイントブーツを示す縦断面図 等速ジョイントを示す図
符号の説明
1…アウターケース、2…大径側取付部、3…シャフト、4…小径側取付部、5…蛇腹部、7…凸部、8…凹部、12…第1部分、12a…開口端面、13…第2部分、14…第3部分、15…パリソン、15a…パリソンの内周側、15b…パリソンの外周側、16…支持体、59…挟持部、77…シール用筒状部、77a…テーパ筒状部分、90…突条、T1…シール用筒状部の肉厚、T2…支持体とブロー外型の隙間

Claims (3)

  1. 内周部に突設した複数の凸部がアウターケースの凹部に嵌合して取付けられる筒状の大径側取付部と、シャフトに取付けられる筒状の小径側取付部と、両者を一体に連結する蛇腹部とを備えるジョイントブーツを製造する方法であって、
    前記大径側取付部の製品形状をなす第1部分と、前記小径側取付部の製品形状をなす第2部分と、前記第1部分と第2部分を連結する第3部分と、を備えるパリソンを熱可塑性樹脂で射出成形するパリソン成形工程と、
    前記パリソンの第1部分と第2部分と第3部分のうち、前記第3部分を加熱装置で設定温度に加熱する加熱工程と、
    加熱した前記パリソンの内周側を支持体で支持させた状態で外周側をブロー外型で覆い、前記第3部分の内側に気体を噴射することで前記第3部分を前記ブロー外型に押し付けて前記蛇腹部を成形するブロー工程と、を含み、
    前記パリソン成形工程において、前記第1部分の開口端面からシール用筒状部を前記パリソンに一体に延設し、
    前記加熱工程において、前記第3部分とともに前記シール用筒状部を加熱し、
    前記ブロー工程において、前記パリソンを支持した前記支持体に対して前記ブロー外型を型締めすることで、前記支持体と前記ブロー外型との間で前記シール用筒状部を圧潰させて前記支持体と前記ブロー外型との隙間をシールした状態で前記気体を噴射してブロー成形を行うことを特徴とするジョイントブーツの製造方法。
  2. 前記シール用筒状部を挟持する前記支持体と前記ブロー外型との挟持部に周方向に延びる突条が設けられ、前記型締め時に前記シール用筒状部を圧潰させることで、軸方向外方側に延伸するシール用筒状部を前記突条に食い込ませることを特徴とする請求項1記載のジョイントブーツの製造方法。
  3. 前記シール用筒状部が、軸方向外方側ほど大径のテーパ筒状をなすことを特徴とする請求項1記載のジョイントブーツの製造方法。
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