JP2007014750A - キッチンのカウンター構造 - Google Patents
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【課題】
カウンター本体と立ち上げ部及びサブカウンターを一体形成して、接続部分における水密性の向上とカウンターの製造の容易化等を図ると共に、接続部分が汚れ難く、また清掃等の手入れがし易いキッチンのカウンター構造を提供する。
【解決手段】
シンクを有してキャビネットの上面に水平状態で配置されるカウンター本体と、該カウンター本体の後端部に傾斜状態で一体形成され前面に平面や曲面からなる傾斜面を有する立ち上げ部と、該立ち上げ部の後端部に後方側に水平状態で一体形成されたサブカウンターと、を備えることを特徴とする。前記シンクは、立ち上げ部とカウンター本体の接続部分に一体形成される共に立ち上げ部がシンク内まで連続して形成され、また、前記立ち上げ部には、水栓が取り付けられたり各種の収納部が設けられる。
【選択図】 図1
カウンター本体と立ち上げ部及びサブカウンターを一体形成して、接続部分における水密性の向上とカウンターの製造の容易化等を図ると共に、接続部分が汚れ難く、また清掃等の手入れがし易いキッチンのカウンター構造を提供する。
【解決手段】
シンクを有してキャビネットの上面に水平状態で配置されるカウンター本体と、該カウンター本体の後端部に傾斜状態で一体形成され前面に平面や曲面からなる傾斜面を有する立ち上げ部と、該立ち上げ部の後端部に後方側に水平状態で一体形成されたサブカウンターと、を備えることを特徴とする。前記シンクは、立ち上げ部とカウンター本体の接続部分に一体形成される共に立ち上げ部がシンク内まで連続して形成され、また、前記立ち上げ部には、水栓が取り付けられたり各種の収納部が設けられる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、システムキッチン等のキッチンにおけるカウンター構造に係わり、特に、壁付け式でも対面式でも使用可能なキッチンのカウンター構造に関する。
一般的に、システムキッチンにおいては、キャビネットの上面にシンク等が設けられたカウンターが配置されており、近年、キッチン側にカウンター(カウンター本体という)を配置しダイニング部側にサブカウンターを配置した対面式のキッチンが使用されるようになってきている。従来、この種の対面式キッチンの場合、カウンター本体とサブカウンターはそれぞれ平板状に形成されて、サブカウンターがカウンター本体を支持するキャビネットの背面部に設けた収納部等の上面に取り付けられることにより、カウンター本体より所定寸法高い位置に配置されている。なお、この種の対面式キッチンに関する文献としては、例えば特許文献1が知られている。
特開2003−265246号公報
しかしながら、このようなキッチンにおいては、カウンター本体とサブカウンターとが別体で形成され、カウンター本体の後端部に収納部の垂直な前面壁等からなる立ち上げ部を介してサブカウンターの前端部が接続されているため、カウンター本体と立ち上げ部あるいは立ち上げ部とサブカウンターの接続部分における水じまい性(水密性)が劣ると共に、カウンター本体やサブカウンターの製造にそれぞれ別々の成形型が必要になる等、生産性の面でも劣ることになる。また、カウンター本体やサブカウンターとの接続部となる立ち上げ部が垂直面で形成されているため、互いの接続部分が汚れ易く、また汚れ除去等の清掃がやり難い等、キッチンの手入れの面でも劣ることになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、カウンター本体と立ち上げ部及びサブカウンターを一体形成して、接続部分における水密性の向上とカウンターの製造の容易化等を図ると共に、接続部分が汚れ難く、また清掃等の手入れがし易いキッチンのカウンター構造を提供することにある。
かかる目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、シンクを有してキャビネットの上面に水平状態で配置されるカウンター本体と、該カウンター本体の後端部に傾斜状態で一体形成された立ち上げ部と、該立ち上げ部の後端部に後方側に水平状態で一体形成されたサブカウンターと、を備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記シンクが、立ち上げ部とカウンター本体の接続部分に一体形成されると共に、前記立ち上げ部が前記シンク内まで連続して形成されていることを特徴とする。そして、前記立ち上げ部には、請求項3に記載の発明のように、水栓が取り付けられていたり、請求項4に記載の発明のように、カウンター本体側及びまたはサブカウンター側から収納物の出し入れが可能な収納部が設けられていることが好ましい。また、請求項5や請求項6に記載の発明のように、前記立ち上げ部及びまたはサブカウンターに、映像機器や音響機器が取り付けられていることが好ましく、さらに、前記立ち上げ部は、請求項7に記載の発明のように、カウンター本体及びサブカウンターに対して鈍角を有する略平板状に形成されていたり、請求項8に記載の発明のように、その表面が凹状もしくは凸状の曲面形状に形成されていることが好ましい。
本発明のうち請求項1に記載の発明によれば、キャビネットの上面に水平状態で配置されるカウンター本体と立ち上げ部及びサブカウンターとが一体形成されているため、立ち上げ部の前後端部における水密性を十分に確保できると共に、例えば一つの注型用の型で成形できて、サブカウンターを有するカウンターの製造を簡単かつ安価に行うことができる。また、立ち上げ部の前後端部に接続部が無くなることから、接続部分が汚れ難くなると共に清掃がし易くなり、キッチンの手入れ性を向上させることができる。さらに、下段のカウンター本体から上段のサブカウンターまで連続した意匠が得られて、キッチンのデザイン性を高めることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、カウンター本体に設けられるシンクが、立ち上げ部とカウンター本体の接続部分に一体形成されているため、シンクの外周縁部の水密性を十分に確保できると共に、シンクを有するカウンターの製造を簡単に行うことができる。また、立ち上げ部がシンク内まで連続して形成されているため、水栓等が取り付けられる立ち上げ部の水洗い等を一層容易に行うことができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明の効果に加え、立ち上げ部に水栓が取り付けられているため、例えば水栓周りの水洗いが可能となって、キッチンの手入れ等を一層容易に行うことができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項1ないし3に記載の発明の効果に加え、立ち上げ部に、カウンター本体側やサブカウンター側から収納物の出し入れが可能な収納部が設けられているため、立ち上げ部の後方側でサブカウンターの下部空間を収納用として有効利用できると共に、キッチン部側やダイニング部側から収納物を出し入れできて、キッチンの使い勝手の向上を図ることができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、請求項1ないし4に記載の発明の効果に加え、立ち上げ部やサブカウンターに液晶テレビやパソコンモニター等の映像機器が取り付けられているため、キッチンを使用しながらテレビ放送等を視聴できて、キッチンの使い勝手の一層の向上を図ることができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、請求項1ないし5に記載の発明の効果に加え、立ち上げ部やサブカウンターにスピーカやCDプレーヤ等の音響機器が取り付けられているため、キッチンを使用しながら音楽を聞くことができて、キッチンの使い勝手のより一層の向上を図ることができる。
さらに、請求項7に記載の発明によれば、請求項1ないし6に記載の発明の効果に加え、立ち上げ部が、カウンター本体及びサブカウンターに対して鈍角を有する略平板状に形成されているため、立ち上げ部の型成形が容易となって、カウンターの製造を一層簡単かつ安価に行うことができる。
また、請求項8に記載の発明によれば、請求項1ないし6に記載の発明の効果に加え、立ち上げ部の表面が凹状もしくは凸状の曲面形状に形成されているため、立ち上げ部に意匠的なアクセントを与えることができて、キッチンのデザイン性を一層高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図5は、本発明に係わるカウンター構造の一実施形態を示し、図1が該カウンター構造を採用したキッチンの斜視図、図2がそのカウンター部分の拡大断面図、図3がカウンターの平面図、図4がカウンターの変形例を示す断面図、図5が収納部の変形例を示す断面図である。
図1〜図5は、本発明に係わるカウンター構造の一実施形態を示し、図1が該カウンター構造を採用したキッチンの斜視図、図2がそのカウンター部分の拡大断面図、図3がカウンターの平面図、図4がカウンターの変形例を示す断面図、図5が収納部の変形例を示す断面図である。
図1に示すように、キッチン1は、前面に扉5を有するキッチンキャビネット2と、このキッチンキャビネット2の後方側(背面板側)に一体的に組み付け配置された引き戸キャビネット3と、これら両キャビネット2、3の上面に配置されたカウンター4等を有している。前記引き戸キャビネット3は、左右の側板、上面板、底板、背面板及び引き戸(いずれも図示せず)等によって内部に収納部6を有する如く形成され、ダイニング部D側から引き戸を開閉することにより、収納部6内に収納物を収納したり取り出しできるように構成されている。
また、前記キッチンキャビネット2は、左右の側板、上面板、底板、背面板(いずれも図示せず)及び複数の前記扉5等によって内部に複数の収納部を有する如く形成され、キッチン部K側から扉5を開閉することにより、収納部内に収納物を収納したり取り出しできるように構成されている。そして、このキッチンキャビネット2と引き戸キャビネット3は、引き戸キャビネット3の上面がキッチンキャビネット2の上面より所定寸法高い位置に設定されている。また、両キャビネット2、3の左右の側板の外面には化粧側板7がそれぞれ固着され、この化粧側板7で両キャビネット2、3が一体化された状態で、キッチン部Kとダイニング部Dの境界部分の床面8上に設置されることにより、対面式のキッチン1として使用できるように構成されている。
この両キャビネット2、3の上面に配置される前記カウンター4は、キッチンキャビネット2の上面を覆う平板状のカウンター本体4aと、引き戸キャビネット3の略上面を覆う平板状のサブカウンター4cと、カウンター本体4aとサブカウンター4cとの間に設けられ前面に傾斜面11を形成する立ち上げ部4bとを有し、これらが人造大理石の一体成形によって形成されている。このうちカウンター本体4aは、左右幅方向の略中間位置にシンク9が設けられると共に、左右幅方向の例えば右端部にはコンロ10が設けられている。なお、シンク9は、例えば人造大理石によって形成され、その外周縁部がカウンター本体4aに設けた後述する取付孔18(図3参照)にシームレス接合等により水密性を有して固着されている。
また、カウンター4の立ち上げ部4bは、カウンター本体4aとサブカウンター4cに対する角度α、β(図2参照)が90度を超える鈍角に設定されることにより、その前面が平坦な傾斜面11で形成されている。また、この立ち上げ部4bのシンク9に対応する位置には、水栓12が取り付けられると共に、この水栓12の左右両側には、小物の調理道具を入れる収納部13、洗剤・スポンジ等を入れる収納部14、調理料等を入れる収納部15、及びまな板ラック16aや包丁差し16bを有する収納部16が設けられている。
この時、収納部13〜15は、図2に示すように、有底筒状で前面が開口した収納ボックス17を有し、この収納ボックス17の開口縁部の鍔部17aを立ち上げ部4bに設けた取付孔21の周縁に当接状態で固着することにより、立ち上げ部4bの後方側でサブカウンター4cの直下に形成される空間22内に固定的に配置されている。また、前記収納部16のまな板ラック16aは、例えば包丁差し16bと一体化された状態で立ち上げ部4bに固定的に配置されて、包丁差し16bに挿入された包丁の歯部が前記空間22内に位置している。
そして、収納部13〜15及び包丁差し16bは、立ち上げ部4bの傾斜面11に取り付けられることにより、収納ボックス17等の開口が斜め上方に指向しており、カウンター本体4a側から各種の収納物の収納ボックス17内等への出し入れがし易くなると共に、該収納ボックス17の傾斜した周壁と底壁によって、収納された収納物の前方への飛び出し等が防止されて安定収納されるようになっている。なお、収納部13〜15の収納ボックス17や収納部16のまな板ラック16aや包丁差し16bは、立ち上げ部4bに固定状態で配置する形態に限らず、例えば立ち上げ部4bの各取付孔21に取り外し可能に装着して、該収納ボックス17等を取り外して水洗い可能とし、その清掃性を高めることも勿論可能である。
このように構成されたカウンター4は、前述したように人造大理石用の樹脂を注型用の金型に流し込むこと(注型成形)によって、図3に示すように、カウンター本体4aと立ち上げ部4b及びサブカウンター4cが成形される。この時、カウンター本体4aとサブカウンター4bが所定板厚の平板状に形成され、立ち上げ部4bが傾斜面11を有する所定板厚の平板状に形成されていることから、カウンター4の金型による成形が比較的簡単に行えることになる。
そして、カウンター本体4aにシンク取付孔18とコンロ取付孔19が形成されると共に、立ち上げ部4bに水栓取付孔20や収納部13〜16取付用の所定形状の複数の取付孔21等が形成されて、キッチンキャビネット2と引き戸キャビネット3の上面に載置固定される。その後、このカウンター4の各取付孔18〜21にシンク9やコンロ10、各種収納部13〜16が取り付けられることにより、キッチン1が製造されるようになっている。このカウンター4に対する各種取付孔18〜21は後加工に限らず、特に大きな取付孔18、19等の場合は、成形と同時に形成することも勿論可能である。
ところで、以上の例においては、カウンター4の立ち上げ部4bを平坦な傾斜面11を有する平板状に形成したが、本発明はこれに限定されず、例えば図4に示すように、曲面からなる傾斜面11としても良い。すなわち、図4(a)に示すカウンター4は、立ち上げ部4bの前面を断面円弧状に窪んだ形状(凹状)の曲面の傾斜面11とし、図4(b)に示すカウンター4は、立ち上げ部4bの前面を断面円弧状に膨らんだ形状(凸条)の曲面の傾斜面11としたものである。
また、上記例においては、収納部13〜15の例えば収納ボックス17を、その鍔部17aが立ち上げ部4bの傾斜面11に密着する状態で固着することにより斜めの状態で取り付け、カウンター本体4a側から収納物の出し入れを可能に構成したが、例えば図5に示すように、収納ボックス17を立ち上げ部4bの傾斜面11に上下方向に向けて取り付け、矢印イの如くカウンター本体4a側から収納物を出し入れしたり、矢印ロの如くサブカウンター4c側から収納物を出し入れ可能に構成することもできる。この場合は、収納ボックス17への収納物の両側からの出し入れ操作を容易とするため、立ち上げ部4bの傾斜面11の角度α、βは比較的緩やかに(鈍角を大きく)設定することが好ましい。
このように、上記実施形態のキッチン1にあっては、キッチンキャビネット2の上面に水平状態で配置されるカウンター本体4aと、引き戸キャビネット3の上面に水平状態で配置されるサブカウンター4cと、これらを接続(連結)する立ち上げ部4bとが人造大理石によって一体形成されているため、立ち上げ部4bの前後端部に従来のような接続部が無くなり、該部分における水密性を十分に確保することができると共に、カウンター4を一つの注型用の型で成形できて、サブカウンター4cを有するカウンター4の製造を簡単かつ安価に行うことができる。特に、立ち上げ部4bが、カウンター本体4a及びサブカウンター4cに対して鈍角を有する平板状に形成されているため、立ち上げ部4bの型成形が容易となって、カウンター4の製造を一層簡単かつ安価に行うことが可能となる。
また、カウンター4の一体成形により立ち上げ部4bの前後端部に接続部が無くなるため、接続部分が汚れ難くなると共に清掃をし易くすることができて、キッチン1のカウンター4部分の手入れ性を向上させることができる。特に、立ち上げ部4bに水栓12が取り付けられているため、例えば傾斜面11を利用しつつ水栓12周りの水洗いが可能になると共に、収納部13〜15等を立ち上げ部4bに対して着脱可能に構成することにより、これらの水洗い等も可能となり、キッチン1の手入れを一層容易に行うことができる。
さらに、平板状のカウンター本体4aとサブカウンター4c及び立ち上げ部4bの一体成形により、下段のカウンター本体4aから上段のサブカウンター4cまで連続した状態のカウンター4が得られて、そのデザイン性を高めることができ、対面式のキッチン1に採用することで、従来にないデザインのキッチン1を提供することが可能となる。また、立ち上げ部4bの前面を凹状もしくは凸状の傾斜面11に形成すれば、立ち上げ部4bに意匠的なアクセントを付与することができて、キッチン1のデザイン性を一層高めることもできる。
また、カウンター4の立ち上げ部4bに、カウンター本体4a側から収納物の出し入れが可能な収納部13〜16が斜めの状態で設けられているため、立ち上げ部4bの後方側でサブカウンター4c直下の空間22を収納用として有効利用することができる。また同時に、傾斜した立ち上げ部4bの前面(傾斜面11)に収納ボックス17が斜めの状態で配置されているため、収納物の出し入れをキッチン部K側から斜め方向に行うことができて、その出し入れ操作が容易に行えると共に、収納物を収納ボックス17内に安定して収納することができる。この時、収納ボックス17を上方に向けて配置するように構成すれば、ダイニング部D側からも収納物を出し入れでき、これらのことから、立ち上げ部4bを有効利用しつつキッチン1の使い勝手の向上を図ることが可能となる。
図6〜図11は、本発明に係わるカウンター構造を採用したキッチンのそれぞれ他の実施形態を示している。以下、上記実施形態と同一部位には、同一符号を付して説明する。先ず、図6〜図8に示す実施形態のキッチン1の特徴は、カウンター4にシンク4dを一体成形によって形成すると共に、立ち上げ部4bをシンク4dまで連続して形成し、さらにキッチン1を壁付け式に構成した点にある。すなわち、図6及び図7に示すように、カウンター4のカウンター本体4aと立ち上げ部4bのシンク取付位置に、人造大理石によってシンク4dを一体成形し、この時、シンク4aの背面壁は立ち上げ部4bを下方に延長させた傾斜状態とし、その他の側壁は略垂直状態に設定する。
そして、図8に示すように、シンク4dを一体成形したカウンター4のカウンター本体4aの所定位置にコンロ取付孔19を形成すると共に、シンク4dの底板に排水孔23を形成し、また立ち上げ部4bに各種の取付孔24を形成する。なお、図6に示すキッチン1の場合、立ち上げ部4bのコンロ10と対応する位置には、コンロ10上の熱気等をキャビネット2内に吸引して排気する下引き排気口25が設けられ、その右側方には、ペーパータオルやラップ入れ用の収納部26が設けられ、かつ、水栓12の側方には、照明器具27a付きのブックスタンド27が設けられている。そして、このキッチン1は、サブカウンター4cの後端部を壁面29に当接状態で設置することにより、壁付け式のキッチンとして使用される。なお、この例のキッチン1におけるキャビネットは、前記引き戸キャビネット3を必要とせず、例えばキッチンキャビネット2のみによって形成される。
この実施形態のキッチン1によれば、カウンター4のカウンター本体4aと立ち上げ部4b及びサブカウンター4cが一体形成されているため、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる他に、シンク4dもカウンター4に一体成形されているため、シンク4dとカウンター本体4a等の前記シームレス接合作業が不要になる等、シンク4dの外周縁部に十分な水密性を簡単に確保することができると共に、立ち上げ部4bがシンク4d内に連続して形成されているため、水栓12周りの水洗い等をより一層容易に行うことができる。さらに、カウンター4の製造コストの一層の低減化が図れて安価なキッチン1の提供が可能となる。また、このキッチン1の場合は、カウンター4の立ち上げ部4bにブックスタンド27が配置されているため、料理本28を見ながら料理を行うことができて、キッチン1自体の使い勝手の一層の向上を図ることができる等、壁付け式のキッチン1に好適に採用することができる。
また、図9及び図10に示す実施形態のキッチン1の特徴は、カウンター4の立ち上げ部4bの右側に、映像機器としての液晶テレビ31を埋設状態で取り付けた点にある。すなわち、立ち上げ部4bに取付用の開口34を形成し、この開口34内に所定インチの薄型の液晶テレビ31を立ち上げ部4bの前面から該立ち上げ部4bに図示しないネジで固定すると共に、この液晶テレビ31の前面に透明なカバー35を取り付ける。この時、カバー35と立ち上げ部4bの開口34部分は、シリコン等のシール材36でシールされて液晶テレビ31の防水性が高められている。
この実施形態のチッチン1においても、一体型のカウンター4により上記実施形態と同様の作用効果が得られる他に、キッチン1を使用しながら液晶テレビ31でテレビ放送を視聴できて、キッチン1の使い勝手の一層の向上を図ることができる。この実施形態の場合、液晶テレビ31に換えてパソコンモニターを取り付けて、インターネットの画像を視聴できるようにしても良いし、液晶テレビ31の取付位置も立ち上げ部4bに限定されず、サブカウンター4cに取り付けても良く、このサブカウンター4cに取り付ける場合、液晶テレビ31は通常サブカウンター4c内に埋設状態とされ、使用時にサブカウンター4c内から引き出すこと等により所定角度傾斜状態となって前方から視認される構成を採用すれば良い。さらに、カバー35の表面がカウンター4の立ち上げ部4bの表面と面一となるようにカバー35を取り付けることにより、清掃性を向上させる構成とすることも可能である。
また、図11に示す実施形態のキッチン1の特徴は、カウンター4の立ち上げ部4bに、音響機器としてのCDプレーヤ32と一対のスピーカ33を取り付けた点にある。すなわち、立ち上げ部4bの左右端部に一対のスピーカ33を埋設状態で取り付け、右側のスピーカ33の例えば下部にCDプレーヤ32を埋設状態で取り付ける。この実施形態のチッチン1においても、一体型のカウンター4により上記実施形態と同様の作用効果が得られる他に、キッチン1を使用しながら音楽を視聴できて、キッチン1の使い勝手のより一層の向上を図ることができる。特にこの実施形態の場合、カウンター4の長手方向の両端部にスピーカ32がそれぞれ配置されると共に、スピーカ33を一体型の面積の大きなカウンター4に取り付けでき、かつスピーカ33後方のキッチンキャビネット2内の空間を音響空間として使用しつつ音楽等をステレオ再生できることから、音響特性的に優れた音楽を聴くことが可能となる。
この実施形態の場合の音響機器としては、CDプレーヤ32以外にラジオやテレビ用のチューナ、カセットデッキ等でも良いし、例えば図9に示す映像機器と組み合わせて取り付けることにより、ビデオデッキやDVD機器等の各種機器を使用することができる。また、この実施形態においても、図9に示す実施形態と同様に、各音響機器は防水性が高められた状態で取り付けられると共に、これらの取付位置も立ち上げ部4bに限定されず、サブカウンター4cに所定形態で取り付けることも可能である。
なお、本発明は、上記した各実施形態のそれぞれに限定されるものではなく、例えばシンクの一体化構造を図1に示す実施形態に適用することもできるし、図1に示す実施形態を壁付け式にしたり、或いは、図6に示す実施形態を対面式に構成することも可能である。また、図4に示す立ち上げ部4bの形態を図6、図9及び図11に示す実施形態に適用したり、図1と図6に示す立ち上げ部4bに設けられる各種収納部やブックスタンド等を適宜に選択使用する等、各実施形態の一部を適宜に組み合わせることができる。また、例えば各種収納部等の立ち上げ部4bへの取付形態を共通化し、所望の収納部をユーザーの有望に応じて選択使用できるように構成することもできる。
また、上記各実施形態における、キッチンキャビネット2や引き戸キャビネット3等のカウンター4が載置されるキャビネットの構造、各収納部等の形態、カウンター4の寸法(角度)や外形形状、シンクの形状等は一例であって、例えばカウンター本体4aのキッチンD側の前端縁を直線形状ではなく膨らんだ曲線形状にしたり、立ち上げ部4bの傾斜面11を平面と曲面の組み合わせで形成する等、本発明に係わる各発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜に変更することができる。
本発明は、カウンターにシンクが設けられたキッチンに限らず、カウンターにコンロや食器洗い乾燥機、ホットプレート等の各種の機能部材等が設けられたキッチンにも適用できる。
1・・・キッチン、2・・・キッチンキャビネット、3・・・引き戸キャビネット、4・・・カウンター、4a・・・カウンター本体、4b・・・立ち上げ部、4c・・・サブカウンター、4d・・・シンク、5・・・扉、7・・・化粧側板、9・・・シンク、10・・・コンロ、11・・・傾斜面、13〜16・・・収納部、17・・・収納ボックス、22・・・空間、25・・・下引き排気口、26・・・収納部、27・・・ブックスタンド、29・・・壁面、31・・・液晶テレビ、32・・・スピーカ、33・・・CDプレーヤ、34・・・開口、35・・・カバー、D・・・ダイニング部、K・・・キッチン部。
Claims (8)
- シンクを有してキャビネットの上面に水平状態で配置されるカウンター本体と、該カウンター本体の後端部に傾斜状態で一体形成された立ち上げ部と、該立ち上げ部の後端部に後方側に水平状態で一体形成されたサブカウンターと、を備えることを特徴とするキッチンのカウンター構造。
- 前記シンクは、立ち上げ部とカウンター本体の接続部分に一体形成されると共に、前記立ち上げ部が前記シンク内まで連続して形成されていることを特徴とする請求項1に記載のキッチンのカウンター構造。
- 前記立ち上げ部に、水栓が取り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のキッチンのカウンター構造。
- 前記立ち上げ部に、カウンター本体側及びまたはサブカウンター側から収納物の出し入れが可能な収納部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のキッチンのカウンター構造。
- 前記立ち上げ部及びまたはサブカウンターに、映像機器が取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のキッチンのカウンター構造。
- 前記立ち上げ部及びまたはサブカウンターに、音響機器が取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のキッチンのカウンター構造。
- 前記立ち上げ部は、カウンター本体及びサブカウンターに対して鈍角を有する略平板状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のキッチンのカウンター構造。
- 前記立ち上げ部は、その表面が凹状もしくは凸状の曲面形状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のキッチンのカウンター構造。
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