JP2007013810A - 画像投射方法、プロジェクタ、及びコンピュータプログラム - Google Patents

画像投射方法、プロジェクタ、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 投射画像が被投射体(たとえばスクリーン)上の被投射領域に一致するようにズーム調整を自動的に行なう際に、ズーム調整に要する時間を削減し、その後に行なわれる台形歪み補正の際の画質の劣化を抑制する。
【解決手段】 カメラ部で撮像した画像上で被投射領域の四隅の位置と投射画像の四隅の位置とを検出し、投射画像を拡大する必要がある場合は適正な大きさよりも大き目になるようにズーム調整して拡大し、投射画像を縮小する必要があるがごく僅かである場合はズーム調整はせず、ある程度以上縮小する必要がある場合にのみ縮小するようにズーム調整する。従って、ズーム調整の回数が削減されると共に、投射画像は適正な大きさよりも常にごく僅か大き目に投射されるので、その後の台形歪み補正に際しては投射画像を必ず縮小して補正できると共に、画質の劣化を抑制することが可能になる。
【選択図】 図9

Description

本発明は、投射準備の段階で、被投射体(たとえばスクリーン等)上に設定されている被投射領域へ投射された画像の寸法を被投射領域の寸法に合わせて自動的にズーム調整することが可能な画像投射方法、及びそのような画像投射方法により画像を投射するプロジェクタ、更にそのようなプロジェクタの制御回路のための、又は汎用コンピュータで制御するためのコンピュータプログラムに関する。
スクリーン、白壁、及びホワイトボード等の被投射体に画像を投射するプロジェクタでは、プロジェクタの設置場所から適切な投射が行なえるように、先ず、投射準備として投射に関係する複数の設定項目を調整する必要がある。
上述の設定項目としては、焦点調整、色味補正、画像寸法調整(ズーム調整)、及び台形歪み補正(キーストン補正)等がある。このような各項目の設定の内、ズーム調整では、プロジェクタと被投射体、具体的にはたとえばスクリーンとの間の距離が予め判明しているか、またはプロジェクタに備えられている距離センサにより測定し、被投射領域(たとえばスクリーンの全面)のサイズ又は指定された画面サイズと、プロジェクタと被投射体との間の距離との関係に基づいてズーム機能を調節することにより、投射画像を拡大又は縮小する構成が採られていた(特許文献1、2、3及び4参照)。
また、プロジェクタから各調整項目に応じたテストパターン画像を順次投射し、被投射体上に投射されたテストパターン画像の状態を撮像装置で撮像する等によりフィードバックして調整及び補正を行なう構成のプロジェクタも知られている(特許文献5参照)。この特許文献5に記載のプロジェクタでは、例えばズーム調整では、被投射体上に投射された寸法調整用のテストパターン画像が被投射領域に程良く収まるように、ユーザの指示又はプロジェクタの自動的な判断に基づいて投射レンズのズーム機能を調節して投射画像を拡大又は縮小する。なお、プロジェクタは、投射レンズのレンズ中心を通る光軸が投射された画像の中心に対してオフセットされている(一致していない)ことが一般的であり、ズーム調整は、レンズ中心(レンズ中心を通る光軸)を通常、調整の基準にする。
特開平3−215841号公報 特開平6−27431号公報 特開2000−81601号公報 特開平5−323451号公報 特開2000−241874号公報
上述した特許文献5に開示されている従来のプロジェクタの投射準備は一般的には、被投射領域(通常は被投射体としてのスクリーンの全面)の四隅の位置及び投射される画像の四隅の位置をプロジェクタ側で認識し、投射される画像の四隅が被投射領域の四隅の位置に一致するように、投射される画像の大きさ及び台形歪みが調整される。このような調整に際して、台形歪み補正(キーストン補正)を行なうためには被投射領域の寸法よりも大きめ(小さめでも原理的には可能であるが、後述する理由で好ましくない)に画像が投射されるようにズーム調整を行ない、その状態において投射される画像を不均等に縮小することにより、具体的には投射される画像を実際に投射されて被投射体上に表示されている画像の台形歪みの状態とは逆に変形することにより、投射される画像の四隅を被投射領域の四隅に一致させて台形歪み補正が行なわれる。
ところで、ズーム調整による画像の拡大・縮小はズームレンズによる光学的な拡大・縮小であるので、個々の画素の被投射体上へ投射された状態での大きさが変わる点を除いては画質の劣化は生じないが、台形歪み補正は投射される画像をデジタルデータ処理、いわゆるデジタルズーム処理、しかも部分的に不均等に拡大・縮小することにより行なわれるので画質の劣化を伴なう。従って、この台形歪み補正の際の画像のデジタル的な拡大・縮小比(デジタルズーム比)が大きければ大きいほど、画質の劣化の程度も著しくなるため、台形歪み補正を行なう基準となる画像の大きさはできる限り被投射領域の大きさに近い方が望ましい。
たとえば図13、図14はいずれも台形歪み補正の前後の状態を示す模式図である。図13は台形歪み補正が開始される時点の基準となる画像が比較的小さい(具体的には、被投射領域としてのスクリーンSの大きさとほぼ同じでやや大きい)場合を、図14は台形歪み補正が開始される時点の基準となる画像が比較的大きい(具体的には、被投射領域としてのスクリーンSの大きさに比してかなり大きい)場合をそれぞれ示している。
図13(a)では被投射領域であるスクリーンS(以下、スクリーンSの全体が被投射領域であるとして説明する)に比して台形歪みの補正対象となる投射画像PJがスクリーンSの外郭の一部に接していてしかもスクリーンSの大きさよりは大きい。また、図14(a)ではスクリーンSに比して台形歪みの補正対象となる投射画像PJがスクリーンSの外郭の外側に完全にはみ出しており、かなり大きい。このような図13(a)、図14(a)にそれぞれ示す状態から図13(b)、図14(b)にそれぞれ示すように投射画像PJの四隅がスクリーンSの四隅に一致するように台形歪み補正が行なわれる際の投射画像PJのデジタル的な縮小比(デジタルズーム比)は、図13(a)に示す例では比較的小さいが、図14(b)に示す例では比較的大きくならざるを得ない。
以上のことから、図13に示す例では台形歪み補正のためのデジタルズーム比が比較的小さいので画質の劣化も比較的少ない。しかし、図14に示す例では台形歪み補正のためのデジタルズーム比が比較的大きいので画質の劣化も比較的著しい。従って、投射画像の台形歪み補正を行なう場合には、その基準となる投射画像の大きさをスクリーンS(被投射領域)よりは大きいができる限り小さくなるようにスクリーンS(被投射領域)を含む領域へ投射すれば、台形歪み補正のために過剰なデジタル画像処理(縮小処理)を行なわずに済むので、高画質の画像を投射することができることになる。
一方、台形歪み補正を行なう際の基準となる投射画像が被投射体上に被投射領域よりも小さく投射されている場合、または投射画像の四辺の内のいずれか一辺の一部でもが被投射領域内に位置する場合には、投射される画像を全体的に、又は少なくとも一隅の方向へは拡大する必要が生じる。従って、そのような場合には画像のデジタル的な拡大が伴なうことになるが、投射画像の元となる変調光を生成する液晶パネル,DMD(Digital Micromirror Device) 等の空間光変調手段上で画像データをデジタル的に拡大する場合には空間光変調手段の大きさ(画素数)以上に拡大することはできないという制約がある。従って、台形歪み補正の基準となる投射画像は被投射領域よりも大き目であることが望ましく、この場合には空間光変調手段上で画像データをデジタル的に縮小すればよいので、空間光変調手段の大きさ(画素数)により制約を受けることがない。
以上のことから、投射される画像の一辺が被投射領域の四隅のいずれかに接しており、他の三辺が被投射領域の外側に位置するような状態から台形歪みの補正を行なうことが理想的である。しかし、台形歪みを補正する前の投射画像と被投射領域との大きさの関係に基づいて投射画像のズーム量を調整した場合、ズーム機構のたとえばモータ,ギア等の遊び、回転の惰性等に起因していわゆるアンダーシュート又はオーバーシュートが生じてわずかに誤差が生じる場合が多い。従って、従来は何度か反復して調整することによって、投射される画像を理想的な大きさにズーミングする構成が多く採られているが、調整の都度、上述したような理由により誤差が生じる可能性は否定できない。
従って、投射される画像を台形歪みを補正するための完全に理想的な状態にするためには何度も調整を反復するか、またはある程度の誤差を容認するかのいずれかが考えられるが、前者はいわゆるハンチング現象が生じる可能性が高いために非実用的であるので後者を選択することが実用上は妥当である。しかしその場合でも、調整回数をなるべく少なくできれば投射準備に要する時間が短縮される。
従来、たとえば特許文献5に記載されている技術では、投射画像のズーム調整を自動的に行なった後、投射画像の上下、左右の対向する辺の長さ、傾き等を比較することにより台形歪みを補正している。従って、特許文献5に記載の発明では台形歪みの補正に際して、上述したような光学ズームによる画像の縮小・拡大と、デジタル画像処理による画像の拡大・縮小との関係に付いては考慮は払われていないのが実情である。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、投射画像の台形歪みを補正する際に、可及的に少ない回数のズーム調整で済むように、可能であれば1回のズーム調整で済むように、また投射画像を縮小して台形歪みを補正することが可能になるようにズーム調整を行なうようにして、プロジェクタの投射準備に要する時間を短縮した画像投射方法を提供することを、またそのようなプロジェクタそのものを提供することを、更にはそのようなプロジェクタの制御回路のための、又は汎用コンピュータでプロジェクタを制御するためのコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明は端的には、厳密な調整は行なわずに、投射画像を縮小することによって台形歪み補正(キーストン補正)を行なうことができるように、投射画像を適正な大きさに比してごく僅か大きいある程度の範囲内になるようにズーム調整を行なうようしたことを特徴とする。
本発明に係る画像投射方法は、矩形状の被投射領域へ投射される矩形状の投射画像を表す情報に従って空間光変調手段に変調光を生成させ、前記空間光変調手段が生成した変調光を前記矩形状の被投射領域へ光学的ズームが可能な投射レンズに投射させ、前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置を撮像手段で撮像し、該撮像手段により撮像された画像上での前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置の位置関係に基づいて投射画像が前記矩形状の被投射領域上で矩形の画像となる変形量を求め、求められた変形量に従って前記空間光変調手段に変調光を生成させる画像投射方法において、前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置せず、且つ投射画像が可及的に小さく投射される条件を満たすために必要な投射画像のズーム量を求め、前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺の内の少なくとも一辺の一部又は全部が前記被投射領域の内側に位置する場合は、前記条件を満たすべく投射画像を拡大するために必要なズーム量の調整を行なって投射画像を拡大し、前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置しておらず、前記条件を満たすべく投射画像を縮小するために必要なズーム量が第1の所定量以上である場合は、前記条件を満たすために必要なズーム量の調整を行なって投射画像を縮小し、前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置しておらず、前記条件を満たすべく投射画像を縮小するために必要なズーム量が前記第1の所定量未満である場合は、ズーム量の調整を行なわないことを特徴とする。
また本発明に係るプロジェクタは、矩形状の被投射領域へ投射される矩形状の投射画像を表す情報に従って変調光を生成する空間光変調手段と、該空間光変調手段が生成した変調光を前記矩形状の被投射領域へ投射する投射レンズと、該投射レンズが投射する投射画像をズーミングするズーム機構と、前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置を撮像する撮像手段と、該撮像手段により撮像された画像上での投射画像の四隅の位置と前記被投射領域との位置関係を判定する判定手段と、該判定手段による判定結果に基づいて投射画像が前記矩形状の被投射領域上で矩形の画像となる変形量を求め、求められた変形量に従って前記空間光変調手段に変調光を生成させる制御手段とを備えたプロジェクタにおいて、前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置せず、且つ投射画像が可及的に小さく投射される条件を満たすために必要な投射画像のズーム量を計算するズーム量計算手段を備え、前記ズーム制御手段は、前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺の内の少なくとも一辺の一部又は全部が前記被投射領域の内側に位置していると前記判定手段が判定した場合は、前記ズーム量計算手段が計算した必要なズーム量の調整を行なって投射画像を拡大するように前記ズーミング機構を制御し、前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置していないと前記判定手段が判定し、前記ズーム量計算手段が計算した必要なズーム調整量が第1の所定量以上である場合は、前記ズーム量計算手段が計算した必要なズーム量の調整を行なって投射画像を縮小するように前記ズーミング機構を制御し、前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置していないと前記判定手段が判定し、前記ズーム量計算手段が計算した必要なズーム調整量が前記第1の所定量未満である場合は、ズーム調整を行なわないように前記ズーミング機構を制御することを特徴とする。
このような本発明に係る画像投射方法及びプロジェクタでは、投射画像が適正な大きさよりもごく僅か大きい場合にはズーム調整が行なわれない。
また本発明に係る画像投射方法は上述の画像投射方法の発明に加えて、前記条件を満たすべく投射画像を拡大するために必要なズーム量が第2の所定量未満である場合は、前記条件を満たすために必要なズーム量よりも大きいズーム量の調整を行なうことを特徴とする。
また本発明に係るプロジェクタは上述のプロジェクタの発明に加えて、前記ズーム制御手段は、前記ズーム量計算手段が計算した投射画像を拡大するために必要なズーム量が第2の所定量未満である場合は、前記ズーム量計算手段が計算した必要なズーム量よりも大きいズーム量の調整を行なうように前記ズーミング機構を制御するようにしてあることを特徴とする。
このような本発明に係る画像投射方法及びプロジェクタでは上述の画像投射方法及びプロジェクタの発明に加えて、投射画像が適正な大きさよりもごく僅か小さい場合には適正な大きさよりもごく僅か大きくなるようにズーム調整が行なわれる。
更に本発明に係る画像投射方法は上述の画像投射方法の発明に加えて、前記条件を満たすために必要なズーム量が前記第1の所定量未満になるか、又は前記第2の所定量未満になるまでズーム量の調整を反復することを特徴とする。
更に本発明に係るプロジェクタは上述のプロジェクタの発明に加えて、前記ズーム制御手段は、前記ズーム量計算手段が計算した必要なズーム量が前記第1の所定量未満になるか、又は前記第2の所定量未満になるまでズーム量の調整を反復するようにしてあることを特徴とする。
このような本発明に係る画像投射方法及びプロジェクタでは上記の画像投射方法及びプロジェクタの発明に加えて、投射画像が適正な大きさよりもごく僅か大きくなるまでズーム調整が反復される。
また更に本発明に係るコンピュータプログラムは、矩形状の被投射領域へ投射される矩形状の投射画像を表す情報に従って変調光を生成する空間光変調手段と、該空間光変調手段が生成した変調光を前記矩形状の被投射領域へ投射する投射レンズと、該投射レンズが投射する投射画像をズーミングするズーム機構と、前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置を撮像する撮像手段とを備えたプロジェクタを制御するコンピュータに、前記撮像手段により撮像された画像上での投射画像の四隅の位置と前記被投射領域との位置関係を判定させ、該判定結果に基づいて投射画像が前記矩形状の被投射領域上で矩形の画像となる変形量を求めさせ、求めさせた変形量に従って前記空間光変調手段に変調光を生成させるコンピュータプログラムであって、前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置せず、且つ投射画像が可及的に小さく投射される条件を求める手順と、前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺の内の少なくとも一辺の一部又は全部が前記被投射領域の内側に位置する場合は、前記条件を満たすべく投射画像を拡大するために必要なズーム量の調整を前記ズーム機構に行なわせて投射画像を拡大させる手順と、前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置しておらず、前記条件を満たすべく投射画像を縮小するために必要なズーム量が第1の所定量以上である場合は、前記条件を満たすために必要なズーム量の調整を前記ズーム機構に行なわせて投射画像を縮小させる手順と、前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置しておらず、前記条件を満たすべく投射画像を縮小するために必要なズーム量が前記第1の所定量未満である場合は、ズーム量の調整を前記ズーム機構に行なわせない手順とを前記コンピュータに実行させることを特徴とする。
更に本発明に係るコンピュータプログラムは上述のコンピュータプログラムの発明において、前記ズーミング機構に投射画像を拡大させる手順は、前記条件を満たすべく投射画像を拡大させるために必要なズーム量が第2の所定量未満である場合に、前記条件を満たすために必要なズーム量よりも大きいズーム量の調整を行なうように前記ズーミング機構を制御することを特徴とする。
なお更に本発明に係るコンピュータプログラムは上述のコンピュータプログラムの発明において、前記条件を満たすために必要なズーム量が前記第1の所定量未満になるか、又は前記第2の所定量未満になるまで、前記各手順を反復させる手順を更に含むことを特徴とする。
このような本発明に係るコンピュータプログラムでは、従来のプロジェクタにインストールすることによって、本発明に係るプロジェクタが実現される。
更にまた本発明に係る画像投射方法は、矩形状の被投射領域へ投射される矩形状の投射画像を表す情報に従って空間光変調手段に変調光を生成させ、前記空間光変調手段が生成した変調光を前記矩形状の被投射領域へ光学的ズームが可能な投射レンズに投射させ、前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置を撮像手段で撮像し、該撮像手段により撮像された画像上での前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置の位置関係に基づいて投射画像が前記矩形状の被投射領域上で矩形の画像となる変形量を求め、求められた変形量に従って前記空間光変調手段に変調光を生成させる画像投射方法において、前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置せず、且つ投射画像が可及的に小さく投射される第1の条件を求め、前記第1の条件に従って前記被投射領域へ投射される矩形状の投射画像に所定倍率を乗じた矩形状の投射画像が投射される第2の条件を求め、前記第2の条件を満たすために必要な投射画像のズーム量を求め、求められたズーム量に従ってズーム量の調整を行なうことを特徴とする。
また更に本発明に係るプロジェクタは、矩形状の被投射領域へ投射される矩形状の投射画像を表す情報に従って変調光を生成する空間光変調手段と、該空間光変調手段が生成した変調光を前記矩形状の被投射領域へ投射する投射レンズと、該投射レンズが投射する投射画像をズーミングするズーム機構と、前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置を撮像する撮像手段と、該撮像手段により撮像された画像上での投射画像の四隅の位置と前記被投射領域との位置関係を判定する判定手段と、該判定手段による判定結果に基づいて投射画像が前記矩形状の被投射領域上で矩形の画像となる変形量を求め、求められた変形量に従って前記空間光変調手段に変調光を生成させる制御手段とを備えたプロジェクタにおいて、前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置せず、且つ投射画像が可及的に小さく投射される第1の条件を求める手段と、前記第1の条件に従って前記被投射領域へ投射される矩形状の投射画像に所定倍率を乗じた矩形状の投射画像が投射される第2の条件を求める手段と、前記第2の条件を満たすために必要な投射画像のズーム量を求めるズーム量計算手段と、該ズーム量計算手段が求めたズーム量に従って前記ズーミング機構を制御するズーム制御手段とを備えたことを特徴とする。
このような本発明に係る画像投射方法及びプロジェクタでは、投射画像が適正な大きさよりもごく僅か大きい状態にズーム調整が行なわれる。
また本発明に係るコンピュータプログラムは、矩形状の被投射領域へ投射される矩形状の投射画像を表す情報に従って変調光を生成する空間光変調手段と、該空間光変調手段が生成した変調光を前記矩形状の被投射領域へ投射する投射レンズと、該投射レンズが投射する投射画像をズーミングするズーム機構と、前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置を撮像する撮像手段とを備えたプロジェクタを制御するコンピュータに、前記撮像手段により撮像された画像上での投射画像の四隅の位置と前記被投射領域との位置関係を判定させ、該判定結果に基づいて投射画像が前記矩形状の被投射領域上で矩形の画像となる変形量を求めさせ、求めさせた変形量に従って前記空間光変調手段に変調光を生成させるコンピュータプログラムであって、前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置せず、且つ投射画像が可及的に小さく投射される第1の条件を求める手順と、前記第1の条件に従って前記被投射領域へ投射される矩形状の投射画像に所定倍率を乗じた矩形状の投射画像が投射される第2の条件を求める手順と、前記第2の条件を満たすために必要な投射画像のズーム量を求める手順と、求められたズーム量の調整を前記ズーミング機構に行なわせる手順とを前記コンピュータに実行させることを特徴とする。
このような本発明に係るコンピュータプログラムでは、従来のプロジェクタにインストールすることによって、本発明に係るプロジェクタが実現される。
以上のような本発明に係る画像投射方法及びプロジェクタによれば、投射画像が適正な大きさよりもごく僅か大きい場合にはズーム調整が行なわれないので、ズーム調整に要する時間が短縮され、しかも投射画像を縮小して台形歪みを補正することができると共に、画質の劣化を抑制することが可能になる。
また本発明に係る画像投射方法及びプロジェクタによれば上述の画像投射方法及びプロジェクタの発明に加えて、投射画像が適正な大きさよりもごく僅か小さい場合には適正な大きさよりもごく僅か大きくなるようにズーム調整が行なわれるので、ズーム調整に要する時間が更に短縮され、しかも投射画像を縮小して台形歪みを補正することができると共に、画質の劣化を抑制することが可能になる。
更に本発明に係る画像投射方法及びプロジェクタによれば上記の画像投射方法及びプロジェクタの発明に加えて、投射画像が適正な大きさよりもごく僅か大きくなるまでズーム調整が反復されるので、台形歪みの補正を必ず投射画像を縮小することによって行なえるようになると共に、画質の劣化を抑制することが可能になる。
また本発明に係るコンピュータプログラムによれば、上述のようなプロジェクタを制御すること、又はプロジェクタを外部から汎用コンピュータで制御することが可能になると共に、前述のような本発明に係る画像投射方法を実現することが可能になる。
また更に本発明に係る画像投射方法及びプロジェクタによれば、通常は1回のズーム調整によって常に投射画像が適正な大きさよりもごく僅か大きい状態にズーム調整が行なわれるので、ズーム調整に要する時間が大幅に短縮され、しかも投射画像を縮小して台形歪みを補正することができると共に、画質の劣化を抑制することが可能になる。
また本発明に係るコンピュータプログラムによれば、上述のようなプロジェクタを制御すること、又はプロジェクタを外部から汎用コンピュータで制御することが可能になると共に、前述のような本発明に係る画像投射方法を実現することが可能になる。
以下、本発明をその最良の実施の形態を示す図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクタの内部構成例を示すブロック図である。なお、以下の説明は本発明に係る画像投射方法を本発明に係るプロジェクタで実施する場合の例であるが、本発明の画像投射方法はプロジェクタとして構成された装置のみならず、プロジェクタとしての機能を併せ持つ装置、又は画像を投射する機能のみを有するプロジェクタにたとえばパーソナルコンピュータを接続して制御するような場合にも適用可能である。
本実施の形態のプロジェクタ1は、投射準備を自動的に行なえるオート調整機能を有している。オート調整機能とは具体的には、投射準備時に投射レンズ2から被投射体であるスクリーンSへテストパターン画像を投射し、スクリーンSに投射されたテストパターン画像の状態をカメラ部3で撮像し、その結果として得られるスクリーンSの四隅の位置及びテストパターン画像の四隅の位置に基づいて、投射される画像の寸法、位置、台形歪み(キーストン)補正等の投射準備を行なう機能である。なお、オート調整機能には他に色補正、焦点調整等もあるが、本発明には直接の関係が無いのでそれらに関する説明は省略する。
プロジェクタ1は、外部から入力される投射用の画像に対する処理を主に行なう部分として外部接続部4及び画像変換部5を備えている。またプロジェクタ1は、主に投射に関与する処理を行なう部分として、色制御部6、テストパターン画像切替部7、投射デバイス部8、投射レンズ駆動部9、及び投射レンズ2を備えている。更にプロジェクタ1は、、主にオート調整機能に関与する処理を行なう部分としてカメラ部3及び検出部11を備えている。更にまた、プロジェクタ1は、ユーザによる操作を受け付ける手段として操作部12と、リモートコントローラ(以下、リモコンと称す)20のリモコン受光部13とを備えている。なお、プロジェクタ1の全体的な制御はシステムコントロール部10が行なう。
外部接続部4は、投射用の画像を出力する外部機器と接続されており、外部機器から出力された矩形状の画像を入力して画像変換部5へ伝送する。画像変換部5はシステムコントロール部10の制御に基づいてA/D変換等の所要の変換処理を行ない、変換処理を施した画像を投射デバイス部8へ伝送する。
色制御部6は投射する画像の色を調整する処理を行なう。具体的には、色制御部6はシステムコントロール部10の制御に基づいてR(赤)、G(緑)、B(青)の各色のバランスを調整することにより、投射される画像の色補正を行なう。また、テストパターン画像切替部7はオート調整機能に必要な種々のテストパターンをシステムコントロール部10の制御に基づいて生成し、テストパターン画像として投射デバイス部8へ伝送する。
投射デバイス部8は、投射画像、即ち投射されるべき画像の情報(デジタル画像データ)を光変調する空間光変調デバイス8aを内蔵している。そして投射デバイス部8は、画像変換部5、テストパターン画像切替部7、及び後述するシステムコントロール部10から伝送される各種画像のデジタル画像データを空間光変調デバイス8aで光変調した変調光を生成する。このようにして投射デバイス部8の空間光変調デバイス8aが生成した変調光は投射レンズ2を通じて外部のスクリーンSへ投射される。この結果、スクリーンS上には投射されるべき画像が映し出される。
なお空間光変調デバイス8aとしては、液晶パネルとDMD(Digital Micromirror Device) とのいずれかが一般的に用いられる。空間光変調デバイス8aとして液晶パネルが使用される場合は、投射されるべき画像のデジタルデータのドット単位に対応付けられた各画素が画像の各ドットを表示した状態で光源からの光線を透過又は反射させることにより、全体として画像を表示する変調光が投射され、最終的にスクリーンS上に画像が映し出される。また空間光変調デバイス8aとしてDMDが使用される場合は、投射されるべき画像のデジタルデータのドット単位に対応付けられた微小ミラー(Micromirror)の反射角を切り換えつつ光源からの光線を反射させることにより、投射されるべき画像が反射光(変調光)全体で表された状態で投射され、最終的にスクリーンS上に画像が映し出される。
なお、本実施の形態では空間光変調デバイス8aとしては液晶パネルを使用する構成を採っており、以下の説明においても、投射されるべき画像を空間光変調デバイス8aとしての液晶パネルに画像として表示し、その表示された画像に光源からの光線を透過させて投射レンズ2から投射することによりスクリーンS上に画像を投射する。但し、上述したように、DMDを使用する場合もデジタル画像データの画素に対応した微小ミラーの反射角を切り換えることにより反射光(変調光)全体として画像を表すようになっている。従って、液晶パネル上において個々の画素をデジタル画像データのドットに対応させて指定することが可能であるのと同様に、DMDにおいても個々の微小ミラーをデジタル画像データのドットに対応させて指定することが可能である。
図2は本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクタの上述した投射デバイス部8が有する液晶パネル製の空間光変調デバイス(以下、単にパネルという)8aの画素構成を示す模式図である。本実施の形態では一例として、パネル8aは水平方向に1024画素、垂直方向に768画素、即ちXGA規格に順じた矩形状の表示範囲を備えており、左上隅の座標値(0,0)の画素を原点として水平方向をx軸、垂直方向をy軸とするパネル座標系が設定されている。従って、水平方向及び垂直方向の各画素に対応したパネル座標系の座標値がシステムコントロール部10から投射デバイス部8へ送られると、このパネル座標系の座標値に基づいて投射デバイス部8はパネル8aの表示範囲に表示する画像の位置及び寸法をパネル座標系上で特定する。例えば、システムコントロール部10から水平方向の座標値として「127」、垂直方向の座標値として「127」がそれぞれ指定されると、投射デバイス部8はパネル8aの左上隅の画素を原点として水平方向及び垂直方向にそれぞれ128番目である画素の位置にドットを表示する。
なお、空間光変調デバイス8aとしてDMDを使用する場合にも、上述の液晶パネルを使用する場合と同様のパネル座標系を設定することが可能である。但し、前述したように本実施の形態では空間光変調デバイス8aとしては液晶パネルを使用した構成を採っているので、以下の説明においても液晶パネルを空間光変調デバイス8aとして使用する構成について説明するが、パネル座標系に関する考え方は空間光変調デバイス8aとして液晶パネルを使用する場合も、DMDを使用する場合も基本的には同様である。
投射レンズ2は図示はしないが、パネル8aを透過した光線(変調光)を拡大してスクリーンSに画像として投射するために必要な本来のレンズの他に、ズーム(画像寸法)調整用レンズ及び焦点調整用のレンズ等の複数のレンズで構成されている。投射レンズ駆動部9は、投射レンズ2のズーム調整用レンズ及び焦点調整用レンズの位置を変更させるアクチュエータを有している。そして投射レンズ駆動部9はシステムコントロール部10からの制御に従ってアクチュエータを駆動することによりズーム調整及び焦点調整を行なう。即ち、投射レンズ駆動部9はズーム機構として機能する。
なお、投射レンズ駆動部9は具体的には、アクチュエータとしてたとえばステッピングモータを備えており、このステッピングモータの回転ステップ数をシステムコントロール部10が制御することによってズーム調整用レンズを駆動(移動)させる。これにより、ズーム調整、即ちスクリーンSへ投射される画像のスクリーンS上での大きさが縮小又は拡大される。
また、図1に示すカメラ部3は、投射準備のオート調整時にスクリーンSへ投射された各種テストパターン画像を撮像し、撮像した画像を検出部11へ伝送する。なお、プロジェクタ1から投射されるテストパターン画像としては、前述した色補正用のテストパターン画像、図示しない焦点調整用テストパターン以外に、図3の模式図に示すようなズーム調整及び台形歪み補正(キーストン補正)用に兼用して用いられるテストパターン画像25が用意されている。このテストパターン画像25は、投射される画像の外郭に対応して周囲に設けられた太枠のテストパターン(以下、太枠部25bという)を有するが、後述するように種々のアスペクト比のものが用意されている。
なお、以下の説明では、色補正用のテストパターン画像及び焦点調整用テストパターン画像を使用する色補正及び焦点調整の処理に関しては本発明には基本的には関係がないので、これらの処理についての説明は行なわない。
検出部11は、カメラ部3から送られてくる撮像画像を解析する。この画像解析はカメラ座標系上で行なわれる。カメラ座標系とはカメラ部3に設定されている座標系である。より具体的には、カメラ座標系は、カメラ部3の撮像視野に設定されている座標系であり、前述した空間光変調デバイス8aに設定されているパネル座標系と同様に、カメラ部3の撮像視野の左上隅を原点として水平方向をx軸、垂直方向をy軸とする座標系である。但し、実際にはカメラ座標系はカメラ部3の撮像素子のパネル(CCDパネル)の左上隅を原点として設定されており、このことはカメラ部3が撮像した画像上にカメラ座標が設定されているとみなすことができる。
従って検出部11は、カメラ部3が撮像した画像に基づいて従来公知の手法により、カメラ座標系上でのスクリーンSの四隅の位置の座標値、図3のテストパターン画像25の太枠部25bのその時点のプロジェクタ1の状況に応じて投射された画像の四隅の位置等の座標値を検出する。またこれらの座標値が検出されれば、その結果に基づいてスクリーンS及び投射画像PJ(テストパターン画像25の太枠部25b)の台形歪みの状態等もそれぞれ演算により求めることが可能であることはいうまでもない。検出部11は、以上のような検出結果をシステムコントロール部10へ伝送する。
プロジェクタ1に設けられた操作部12は複数のボタン及びスイッチ等を有しており、これらのボタン及びスイッチ等をユーザが操作した場合に、操作されたボタン及びスイッチ等に応じた操作指示を受け付けてシステムコントロール部10へ伝送する。また、リモコン受光部13はリモコン20からの操作信号を受け付けてシステムコントロール部10へ伝送する。図4は本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクタのリモコン20の外観を示す模式図である。リモコン20は図4に示すように、複数のボタンに加えて上下左右の選択キー20a〜20d及び決定キー20eを有し、プロジェクタ1から投射されるOSD(On Screen Display)のメニュー画像に表示される複数の項目の中から所要の項目を選択キー20a〜20d及び決定キー20eの操作でユーザが選択できるようにしたGUIを採用している。
なお、操作部12にも、リモコン20と同様な上下左右の選択キー及び決定キーが設けられている。従って、操作部12とリモコン20とで同一の操作が行なわれた場合には、システムコントロール部10へ同一の指示が与えられる。
上述した各部の制御を行なうシステムコントロール部10はROM10a及びRAM10bを有している。ROM10aにはシステムコントロール部10が行なう制御内容を規定したプログラム10p(本発明に係るコンピュータプログラム)と、図3に示すテストパターン画像25を含む種々のテストパターン画像及び各種メニュー画像を表示するためのデータが予め記憶されている。RAM10bはシステムコントロール部10による制御に際して発生する種々のデータ等を一時的に記憶する。
以上のような構成の本実施の形態のプロジェクタ1のシステムコントロール部10により行なわれるオート調整の際のズーム調整について以下に具体的に説明する。なお、概略の手順は以下の通りである。但し、前述した如く、以下においてはスクリーンSの全面を被投射領域とする場合について説明する。まず、カメラ部3が撮像した画像3I上で、換言すればカメラ座標系上での被投射領域としてのスクリーンSの四隅の位置と投射画像PJの四隅の位置とに基づいてパネル(空間光変調デバイス)8aに設定されているパネル座標系上でのスクリーンSの四隅の座標値が求められる。ここで、カメラ座標系上での投射画像PJの四隅はパネル8aの四隅に対応しているので、公知の二次元の射影変換によりカメラ座標系上での投射画像PJの四隅の位置をパネル座標の四隅に変換するパラメータを求めることにより、カメラ座標系上でのスクリーンSの四隅の位置をパネル座標系上での対応する位置に変換することが可能である。
そして、パネル座標系上でのスクリーンSの四隅の位置に基づいて、パネル座標系上でスクリーンSに外接する、換言すればパネル座標系上でスクリーンSよりは大きい(スクリーンSを内包する)が可能な限り小さい矩形の目標枠(第1目標枠TF1)を設定し、この第1目標枠TF1を含み、投射画像のアスペクト比(基本的にはパネル8aのアスペクト比)等をも考慮した最終的な目標枠(第2目標枠TF2)がパネル座標系上で設定される。この第2目標枠TF2の大きさが、本来はパネル8aと同一の大きさである投射画像をスクリーンSよりは大きいが可能な限り小さくズームした大きさになる。従って、この第2目標枠TF2の大きさのパネル8aの大きさに対する比率に応じて投射レンズ2による光学的なズーム調整が行なわれる。この結果、第2目標枠TF2の四隅がパネル8aの四隅に一致する大きさにされると共に、パネル座標系上でのスクリーンSも第2目標枠TF2の拡大率に応じて拡大される。そして最後に、パネル座標系上で拡大されたスクリーンSの四隅にパネル8aの四隅が一致するように台形歪み補正が行なわれる。いうまでもないが、これらの演算そのものは、カメラ部3が撮像した画像を検出部11が解析した結果から得られる各座標値に基づいてシステムコントロール部10により実行される。
以下、上述の手順の詳細について説明する。なお、以下に説明する手順は本願発明者が発明し、本願出願人が先に出願した特願2004−304979に詳細に記載されている手法であるが、この手法による必要はなく、最終的にズーム比が求まれば他の手法を用いてもよい。
図5は本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクタ1のカメラ部3で撮像した画像、即ちカメラ座標系上で見たスクリーンSと投射画像PJ(具体的にはテストパターン25の太枠部25b)の状態を示す模式図である。撮像画像3I上には投射画像PJの外郭であるテストパターン画像25の太枠部25bがほぼ矩形状に撮像されているが、スクリーンSは大きく台形歪みを生じた状態に撮像されている。
ここで、前述したように、プロジェクタ1の投射レンズ2のレンズ中心を通る光軸は投射された画像の中心に対してオフセットされている(一致していない)ので、そのパネル座標系上での座標、即ち焦点座標をFPとする。この焦点座標のy軸方向(垂直方向)の位置のパネル8aのy軸方向長さに対する比率をプロジェクタ1の焦点座標比「pjshiftratio」とする。但し、焦点位置のパネル座標系上でのx軸方向(水平方向)の座標値はパネル8aのx軸方向長さの中央である(図2参照)。更に、パネル8aのサイズ(PJサイズ)、即ちパネル座標系のサイズを水平方向、垂直方向をそれぞれ「pjw 」、「pjh 」とする。(図2参照)。更に、カメラサイズ、即ちカメラ座標系のサイズは水平方向、垂直方向をそれぞれ「caw 」、「cah 」とする(図5参照)。
そして、投射画像PJ(具体的にはテストパターン画像25の太枠部25b)の四隅のカメラ座標系での座標値を以下のように定義する(図5参照)。
カメラ座標系上の投射画像PJの四隅の座標値=
(sx1, sy1), (sx2, sy2), (sx3, sy3), (sx4, sy4)
ここで二次元の射影変換のためのパラメータ(正変換パラメータ、即ちパネル座標系からカメラ座標系への変換パラメータ及び逆変換パラメータ、即ちカメラ座標系からパネル座標系への変換パラメータ)を計算する。この計算のために必要な要素は、カメラ座標系の正規化サイズ(caw, cah) と、投射画像PJのカメラ座標系での正規化オフセットである。但し、投射画像PJのカメラ座標系での正規化オフセットはそれぞれのカメラ座標系での座標値(sx1, sy1), (sx2, sy2), (sx3, sy3), (sx4, sy4)である。
上記の関係から、パネル座標系からカメラ座標系への変換のための正変換パラメータ(fa0, fb0, fc0, fa1, fb1, fa2, fb2)が求まる。また、同様にカメラ座標からパネル座標への変換のための逆変換パラメータ(ra0, rb0, rc0, ra1, rb1, ra2, rb2)が求まる。なお、これらのパラメータは公知の二次元の射影変換により求めることが可能である。
次に、パネル座標の正規枠、たとえば1024×768 画素のパネル8aの矩形のサイズをカメラ座標系に変換する。ここで、パネル座標系でのパネル8aの四隅P1, P2, P3, P4(図2参照)の座標値をそれぞれ(pj1px1, pj1py1), (pj1px2, pj1py2), (pj1px3, pj1py3), (pj1px4, pj1py4) とする(図6参照)。但し、本実施の形態では、pjw =1024, pjh =768 である。
次に、プロジェクタ1の焦点位置のパネル座標系での座標FP(図2、図6参照)をカメラ座標系上の座標FCに変換する。ここで、パネル座標系での焦点位置の座標値をFP= (pjfox, pjfoy) とすると、x座標値はパネルサイズ「pjw 」の中央であるので「pjw/2 」であり、y座標値は前述した焦点座標比「pjshiftratio」を乗じた値「pjh * pjshiftratio」である(図6参照)。このパネル座標系での焦点位置の座標値 (pjfox, pjfoy) を先に求めた正変換パラメータを使用してカメラ座標系での焦点位置FCの座標値(intpjfox, intpjfoy) に変換した値をそれぞれ「round(pjfox)」、「round(pjfoy)」とする(図5参照)。
次にカメラ座標系でのスクリーンSの四隅の座標値(sc1px1, sc1py1), (sc1px2, sc1py2), (sc1px3, sc1py3), (sc1px4, sc1py4)を前述した逆変換パラメータを使用してパネル座標系の座標値(pjsx1, pjsy1),(pjsx2, pjsy2),(pjsx3, pjsy3),(pjsx4, pjsy4) に変換する(図6参照)。
以上により、カメラ座標系上のスクリーンの四隅の座標値を公知の二次元の射影変換を用いてパネル座標系へ変換した状態を示す模式図である図6に示すように、パネル座標系でのスクリーンSの四隅の座標値(pjsx1, pjsy1), (pjsx2, pjsy2), (pjsx3, pjsy3), (pjsx4, pjsy4)が求まったので、換言すればパネル8aと同じ大きさの投射画像に対するスクリーンSの相対的な大きさ及び四隅の相対的な位置関係が求まったので、パネル座標系上でスクリーンSよりは大きい(スクリーンSを内包する)が可能な限り小さい第1目標枠TF1を設定する。図7はパネル座標系上でスクリーンの四隅の座標値に基づいて第1目標枠TF1を設定した状態を示す模式図である。そして更に、この第1目標枠TF1を含み、投射される画像のアスペクト比等を考慮した可能な限り小さい第2目標枠TF2をパネル座標系上で設定する。図8はパネル座標系上で設定された第1目標枠TF1に基づいて第2目標枠TF2を設定した状態を示す模式図である。このようにして第2目標枠TF2がパネル座標系上で設定されると、この第2目標枠TF2の大きさのパネル8aに対する大きさがズーム比として求まる。
なお、第1目標枠TF1及び第2目標枠TF2はいずれもパネル座標系上でパネル座標のx軸及びy軸に平行な辺で構成される矩形である。その理由は、パネル8aの外郭が投射画像の本来の外郭に一致しているので、投射画像をズーミングするということは、パネル座標系上ではパネル8aと同一のアスペクト比の矩形を拡大・縮小することになるからである。
ここで、パネル座標系でのパネル8aの上辺(y=0)からの焦点位置FPの割合(shiftratio=fdy1/(fdy1+fdy3) ) は所定値であるとする。但し、「fdy1」はパネル座標系でのパネル8aの上辺(y=0)からの焦点位置FPまでのy軸方向(垂直方向)の距離、「fdy3」はパネル座標系での焦点位置FPからパネル8aの下辺までのy軸方向(垂直方向)の距離であり、具体的には後述する(図6参照)。
そして、パネル座標系上でのスクリーンSの四隅の座標値の内の最小のx座標値、最大のx座標値、最小のy座標値、最大のy座標値がそれぞれ求められる。本実施の形態では、最小のx座標値は「pjsx1 」、最大のx座標値は「pjsx3 」、最小のy座標値は「pjsy1 」、最大のy座標値は「pjsy4 」であるとする。従って、第1目標枠TF1の四隅のパネル座標系上での座標値をそれぞれ(slargex1, slargey1), (slargex2, slargey2), (slargex3, slargey3), (slargex4, slargey4)とすると、「slargex1」(及び「slargex4」)としてスクリーンSの四隅のx座標値の内の最小のx座標値が、「slargex2」(及び「slargex3」)としてスクリーンSの四隅のx座標値の内の最大のx座標値がそれぞれ選択され、また「slargey1」(及び「slargey2」)としてスクリーンSの四隅のy座標値の内の最小のy座標値が、「slargey3」(及び「slargey4」)としてスクリーンSの四隅のy座標値の内の最大のy座標値がそれぞれ選択される。計算式は以下のようになる(図7参照)。
slargex1(slargex4)= if (pjsx4< pjsx1, pjsx4, pjsx1)
slargey1(slargey2)= if (pjsy1< pjsy2, pjsy1, pjsy2)
slargex3(slargex2)= if (pjsx3< pjsx2, pjsx2, pjsx3)
slargey3(slargey4)= if (pjsy3< pjsy4, pjsy3, pjsy4)
これらの座標値で定められる矩形をパネル座標系上に設定すると、パネル座標系上でスクリーンSに外接する矩形となる。これが第1目標枠TF1である。
次に、第2目標枠TF2が設定される。まず第2目標枠TF2の水平枠、即ち左右方向枠の両端のx座標値が求められる。パネル座標系上での第1目標枠TF1の左辺(原点に近い側の辺)のx座標値(slargex1) と焦点位置との間のx方向距離「fdx1」と、右辺(原点から遠い側の辺)のx座標値(slargex3) と焦点位置(x座標値はpjforx) との間のx方向距離「fdx3」とがそれぞれ計算され、いずれか大である方が「maxfdx」として求めらる。そして、その2倍の値が第1目標枠TF1を焦点位置を中心として左右対象とした水平方向幅「snw 」として求められ、これが第2目標枠TF2の仮の水平方向幅となる。計算式は以下のようになる(図7参照)。
fdx1 = pjforx − slargex1
fdx3 = slargex3 − pjforx
maxfdx = if (fdx1 >fdx3, fdx1, fdx3)
但し、本実施の形態では「fdx1」の方が大であるとすると、maxfdx=fdx1になる。従って、第1目標枠TF1の焦点位置を中心とした水平方向幅「snw 」は
snw = maxfdx * 2
となる。
次に第2目標枠TF2の垂直枠、即ち上下方向枠の両端のy座標値を求める。なお、ここで投影画面情報、具体的にはパネル8aの四隅の座標値の最大、最小値をそれぞれ「avex1 」、「avey1 」、「avex3 」、「avey3 」とするが、これらの具体的な値はそれぞれパネル8aの解像度として既知である。
ここで、パネル座標系でのパネル8aの上辺(y=0)からの焦点位置FP(y座標値はpjfory) までのy軸方向(垂直方向)の距離「fdy1」と、焦点位置FPからパネル8aの下辺までのy軸方向(垂直方向)の距離「fdy3」とはそれぞれ以下のようになる(図7参照)。
fdy1 = pjfory − avey1
fdy3 = avey3− pjfory
なお、前述のパネル座標系でのパネル8aの上辺(y=0)からの焦点位置FPの割合「shiftratio」は以下のようになる。
shiftratio = fdy1/(fdy1 + fdy3)
次に、パネル座標系上での焦点位置からの拡大率(パネル8aの上下辺までの距離に対する第2目標枠TF2の上下辺の位置の比率)を、焦点位置よりも上側(原点側)を「fratioy1」として、下側を「fratioy3」としてそれぞれ求め、更に両者の内の大きい方を最大拡大率「maxfratioy」として求める。
fratioy1 = if (fdy1 < 0,
−(avey1 - slargey1)/fdy1, (avey1 - slargey1)/fdy1)
fratioy3 = if (fdy3 > 0,
−(avey3 - slargey3)/fdy3, (avey3 - slargey3)/fdy3)
maxfratioy = if (fratioy1 >fratioy3, fratioy1, fratioy3)
以上のようにして最大拡大率「maxfratioy」が求まると、パネル座標系上での焦点位置FPから上側への第2目標枠TF2の目標高さ「h1」及び焦点位置FPから下側への第2目標枠TF2の目標高さ「h2」が以下のようにして求められ、更にこの結果とパネル座標系上での焦点位置FPのy座標値との関係から第2目標枠TF2の上下の水平枠のy座標値「fity1 」、「fity3 」及び第2目標枠TF2の全体としての目標高さ「snh 」が求められる。それぞれを求める計算式は以下のようになる(図8参照)。
h1 = fdy1 * (1 + maxfratioy)
h2 = fdy3 * (1 + maxfratioy)
fity1= pjfory - h1
fity3= pjfory + h2
snh= h1 + h2
ここで、「 h1 + h2 」として求まる「snh 」の値は「fity1 」と「fity3 」との差(の絶対値)の値に等しいことから、以上の計算が正しいことを確認することが可能である。
以上のようにして第2目標枠TF2の仮の水平方向幅「snw 」と目標高さ「snh 」とが求まったので、パネル8aのアスペクト比を水平方向幅「snw 」と目標高さ「snh 」との内の大きい方に合わせて最終的に第2目標枠TF2を設定する。なお、本実施の形態ではパネル8aのアスペクト比は1024/768 、即ち1.3333…であり、一般的な4:3に設定されている。但し、このパネル8aのアスペクト比は本実施の形態の具体例としての数値であって、実際に使用されるパネル8aのアスペクト比を適宜使用して以下の計算を行なうことが可能である。また更に、本実施の形態のアスペクト比が4:3のパネル8aに、パネル8aのアスペクト比とは異なる実際に投射される画像のアスペクト比を仮想的に設定して以下の計算を行なうことも勿論可能である。
パネル8aのアスペクト比を「aspratio(= pjw/pjh) 」とすると、具体的な値は「1.333 …」となる。ここで、仮に設定されている第2目標枠TF2の実際のアスペクト比を「maxratioy 」として下記式で求める。
maxratioy = (snh * (pjw/pjh))/snw
この結果、パネル8aの実際のアスペクト比「aspratio」を仮に設定されている第2目標枠TF2の水平方向幅「snw 」と垂直方向高さ「snh 」との内の大きい方に合わせた値をそれぞれ「fitw」、「fith」として求める。
fitw = if (maxratioy < 1, snw, snh * aspratio )
fith = if (maxratioy > 1, snh, snw * aspratio )
次に、垂直方向の高さをパネル座標系上での焦点位置FPよりも上側の高さ「fith1 」と下側の高さ「fith2 」とに分けて求める。
fith1 = siftratio * fith
fith2 = fith - fith1
以上の結果から、第2目標枠TF2の実際の座標値が求まる。具体的には、第2目標枠TF2の四隅の内のパネル座標系の原点から最も近い隅と最も遠い隅との二隅の座標値(epx1, epy1), (epx3, epy3) がパネル座標系上の焦点位置の座標値(pjforx, pjfory) を基準として求められ、これに基づいて第2目標枠TF2が設定される。
epx1 = pjforx - (fitw/2)
epy1 = pjfory - fith1
epx3 = pjforx + (fitw/2)
epy3 = pjfory - fith2
以上のことから、第2目標枠TF2の四隅の最終的な座標値は以下のようになる(図8参照)。
(epx1, epy1) , (epx2, epy2) , (epx3, epy3) , (epx4, epy4)
最後に、拡大率、即ちズーム比を求める。具体的には、パネル8aの水平方向幅「avew」と第2目標枠TF2の水平方向幅「fitw」との差「diffzx」のパネル8aの水平方向幅「avew」に対する比率から拡大率「zratio」を求める。
diffzx = fitw - avew
zratio = diffzx/avew
即ち、この「 zratio = diffzx/avew」が投射画像を元のサイズから実際に変化させる必要があるズーム比ということになる。なお、このようにして変化させる必要があるズーム比が求まると、システムコントロール部10から投射レンズ駆動部9へ指示が与えられ、投射レンズ2に組み込まれているズーム調整用レンズが駆動されて、後述するようなズーム調整が行なわれる。
以上のようなズーム調整の結果、第2目標枠TF2の大きさがパネル8aの大きさと実質的に一致するので、この後はパネル座標系上でパネル8aの四隅をスクリーンSの四隅に一致させるように台形歪み補正を行なえばよい。このような台形歪み補正自体は従来公知の技術を利用することが可能である。
以上のような処理はシステムコントロール部10がROM10aに記憶されているプログラム10p(本発明に係るコンピュータプログラム)に従って実行するが、その手順について図9のフローチャートを参照して説明する。なお、以下の説明も、スクリーンSの全面が被投射領域として利用される場合の処理手順である。
まず、ユーザはプロジェクタ1をスクリーンSの前方に設置し、操作部12又はリモコン20を操作して投射準備のオート調整を行なう指示をプロジェクタに与える。システムコントロール部10は、投射準備のオート調整を行なう指示及びその他の指示を受け付けたか否かを監視している(ステップS11)。投射準備のオート調整を行なう指示以外の指示を受け付けた場合 (ステップS11でNO)、システムコントロール部10は受け付けた指示に対応する処理を実行し(ステップS12)、次の指示を受け付けたか否かを監視する。投射準備のオート調整を行なう指示を受け付けた場合(ステップS11でYES)、システムコントロール部10は色補正及び焦点調整の項目に対するオート調整は勿論のこと、上述したズーム調整を開始する(ステップS13)。なお、以下の説明では色補正及び焦点調整に関する説明は省略する。
オート調整の開始に際してシステムコントロール部10は、カメラ部3が撮像した画像から、まずスクリーンSの四隅のカメラ座標系での位置(座標値)を検出し (ステップS14)、次に投射画像枠検出用のテストパターンである太枠部25bの四隅のカメラ座標系での位置(座標値)を検出し (ステップS15)、両者の位置関係に基づいて、パネル座標系でのスクリーンSの四隅の位置(座標値)を求める(ステップS16)。
次に、システムコントロール部10は、パネル座標系上で、スクリーンSよりは大きい(スクリーンSを内包する)が可能な限り小さい、より具体的にはスクリーンSに外接する矩形の第1目標枠TF1を設定する(ステップS17)。第1目標枠TF1が設定されると、システムコントロール部10は次にパネル座標系上で、設定された第1目標枠TF1を含み、投射画像のアスペクト比に応じた最小の第2目標枠TF2を設定する(ステップS18)。このようにして第2目標枠TF2が設定されると、システムコントロール部10は次に設定された第2目標枠TF2のパネル8aに対する大きさの比率からズーム比を求める(ステップS19)。
以上のようにしてズーム比が求まると、システムコントロール部10は、投射レンズ駆動部9を制御して投射レンズ2のズーム調整用レンズを移動させることによってズーム調整を行なう(ステップS20)。なおこのズーム調整によるズーム量の調整に関しては図10に示すサブルーチンのフローチャートに詳細が示されている。そして、ズーム調整を行なった結果、再調整が必要な場合は(ステップS21でYES)、システムコントロール部10は処理を前述のステップS14へ戻す。一方、ズーム調整を行なった結果、再調整が不要な場合は(ステップS21でNO)、システムコントロール部10はパネル座標系上でパネル8aの四隅、換言すれば投射画像の四隅がパネル座標系上のスクリーンSの四隅に一致するように台形歪み補正を行なう(ステップS22)。
図10は図9に示すフローチャートのステップS20におけるズーム調整の詳細を示すフローチャートであり、図11はズーム調整の量を示すグラフであり、横軸に計算により求められたレンズ駆動必要量を、縦軸にレンズが実際に駆動されるレンズ駆動目標量をそれぞれとって、両者の関係を示している。但し、図11においてレンズ駆動目標量が「0」から「+3」に変わるのはレンズ駆動必要量が「0」を超えた位置であるが、理解を容易にするためにデフォルメしてある。なお、以下においては図9のステップS19で求められたズーム比に基づいてズーム調整を行なうこととしているが、上述した方法とは異なる他の方法によってズーム比を求めることも勿論可能である。
システムコントロール部10は、求められたズーム比に対応する必要なレンズの駆動量、即ちズーム機構である投射レンズ駆動部9のアクチュエータであるステッピングモータのステップ数(α)を求める(ステップS201)。なお、投射レンズ駆動部9のアクチュエータであるステッピングモータのステップ数とズーム比との関係は、投射レンズ2の焦点距離、ステッピングモータの1ステップの回転によるズームレンズの駆動量(移動量:具体的にはギヤ比によって定まる)との関係等は設計事項として既知であるので、これらに基づいて容易に求めることが可能である。また、計算により求められたレンズ駆動必要量は整数にはならないことが多いが、図11に示すグラフよってαを整数に変換することができる。
ここで、図10を参照して本発明に係るプロジェクタのズーム調整の原理について説明する。本発明に係るプロジェクタでは、たとえば上述のような計算により求まったズーム調整に必要なステップ数が「−」方向へ4以上である場合は投射画像が大きいために縮小する必要があるとして、計算により求まったステップ数をそのままレンズ駆動量の目標量とする。しかし、計算によって求まったステップ数が0である場合は投射画像が丁度適正な大きさであるのでズーム調整を行なう必要は勿論ないが、「−」方向へ4未満である場合、換言すれば投射画像がごく僅かだけ大きい場合にもズーム調整は行なわない。その理由は、前述したように、投射レンズ駆動部9のたとえばモータ,ギヤ等の遊び、回転の惰性等に起因していわゆるアンダーシュート又はオーバーシュートが生じて実際に必要な量以上に画像を縮小してしまう可能性があり得るからである。即ち、投射画像がごく僅かだけ大きい場合にはそのままの状態で台形歪み補正を行なったとしても画質にはほとんど影響はないので、ズーム補正に要する時間等を考慮してズーム補正を行なわないようにしている。
一方、たとえば計算により求まったズーム調整に必要なステップ数が「+」方向である場合は投射画像を拡大する必要がある。このように投射画像を拡大するズーム調整を行なう際には、ある程度以上に拡大する必要がある場合には計算により求まったステップ数をそのままレンズ駆動量の目標量とする。しかし、計算によって求まったステップ数がたとえば「0」よりも大であり、「+3」未満であるようなごく僅かだけ投射画像が小さい場合には、計算により求まったステップ数よりも若干多い目のステップ数を実際のレンズの駆動目標量として設定する。その理由は、前述したように、ズーム機構のたとえばモータ,ギア等の遊び等に起因して誤差が生じる可能性があるために、計算により求まったステップ数をそのまま実際のレンズの駆動目標量として設定した場合に、実際のレンズの駆動量が必ずしも目標量通りになるという保証が無いからである。
前述したように、画像を縮小する方向へ台形歪み補正を行なう方が、画像を拡大する方向へ台形歪み補正を行なう場合よりも都合がよいので、本発明では以上のように、計算によって求まったステップ数とは異なるステップ数を目標量にすることにより、投射画像がごく僅かだけ大きい場合にあえて縮小することによってハンチング現象等の惹起を回避してズーム調整に要する時間を短縮し、投射画像がごく僅かだけ小さい場合には適正な大きさよりも若干大き目になるように拡大することによって、台形歪みを補正する際に確実に画像を縮小する方向へ補正を行なえるようにしている。
具体的には、システムコントロール部10は次に、αが「−4(ステップ)」よりも大であり且つ「0(ステップ)」以下であるか否かを判断する(ステップS202)。この結果、αが「−4(ステップ)」よりも大であり且つ「0(ステップ)」以下である場合には(ステップS202でYES)、システムコントロール部10はズーム補正を行なわずに再調整フラグを「0」に設定し(ステップS205)、図9のステップ21へリターンする。
一方、αが「−4(ステップ)」未満であるか、又は「0(ステップ)」よりも大である場合には(ステップS202でNO)、システムコントロール部10は次にαが「0(ステップ)」よりも大であり且つ「+3(ステップ)」未満であるか否かを判断する(ステップS203)。この結果、αが「0(ステップ)」よりも大であり且つ「+3(ステップ)」未満である場合は(ステップS203でYES)、システムコントロール部10はαの実際の値には拘わらずにレンズを「+3(ステップ)」駆動し(ステップS204)、再調整フラグを「0」に設定し(ステップS205)、図9に示すフローチャートのステップ21へリターンする。即ち、投射画像がごく僅かだけ(+3ステップ分未満)小さい場合にはレンズを一律に「+3(ステップ)」駆動することによって適正な大きさよりは若干大き目に拡大し、これによって確実に縮小方向へ台形歪み補正を行なえるようにする。
一方、αが「0(ステップ)」以下であるか、又は「+3(ステップ)」以上である場合は(ステップS203でNO)、システムコントロール部10はレンズを計算により求まったズーム調整に必要なレンズの駆動量(ステップ数)である「α(ステップ)」だけ駆動し(ステップS206)、再調整フラグを「1」にセットし(ステップS207)、図9に示すフローチャートのステップ21へリターンする。
以上のように、このズーム調整の処理において再調整フラグが「1」にセットされた場合は、図9に示すフローチャートのステップS21における判断によりステップS14へ処理が戻され、前述同様にして再度ズーム比が求められ、この結果に基づいて再度図9に示すフローチャートのステップS20の処理、具体的には図10のフローチャートに示す処理が行なわれる。従って最終的には、計算により求まったレンズの駆動量(ステップ数)「α(ステップ)」が「−4(ステップ)」よりも大であり且つ「0(ステップ)」以下になるか、又は「0(ステップ)」よりも大であり且つ「+3(ステップ)」未満になって「+3(ステップ)」だけレンズが駆動されるまで、ズーム調整が反復される。そして、投射画像を縮小する方向へ台形歪み補正が行なわれる。
このような本発明のプロジェクタによるズーム調整は、ズーム比が「1」丁度になるまでズーム調整を反復する場合に比して迅速に終了し、また台形歪み補正が必ず画像を小さくする方向で行なわれる状態にズーム調整が行なわれるので、台形歪み補正に伴なう画像の劣化を抑制することが可能になる。
以上のようにシステムコントロール部10がROM10aに記憶されているプログラム10pを実行することにより、投射画像(具体的にはテストパターン画像25の太枠部25b)がその後の台形歪みの補正のために最適なズーム比で自動的にスクリーンSへ投射される。
なお、図11に示した計算により求められたレンズ駆動必要量とレンズが実際に駆動される目標量との関係はあくまでも一例であって、他の数値(ステップ数)であってもよいし、ステッピングモータのステップ数以外の制御パラメータを使用してもよい。更に、ズーム機構である投射レンズ駆動部9のアクチュエータがステッピングモータではない場合には、実際に使用されているアクチュエータに応じた制御パラメータを使用することが可能である。
ところで、上述の第1の実施の形態では、投射画像が計算により求められた適正な大きさよりもごく僅か大き目になるようにズーム量を調整しているが、投射画像を適正な大きさよりもごく僅か大き目に予め設定し、このごく僅か大き目に設定された投射画像を対象としてズーム調整するようにした第2の実施の形態も可能である。このような第2の実施の形態では、常に投射画像が最適な大きさよりもごく僅か大き目にズーム調整されるので、上述した第1の実施の形態と実質的に同様の効果を奏する。
以下、第2の実施の形態について説明する。但し、第2の実施の形態では、プロジェクタ1の構成そのものは図1に示した構成例と同様である。第2の実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、前述したパネル8aの実際のアスペクト比「aspratio」を仮に設定されている第2目標枠TF2の水平方向幅「snw 」と垂直方向高さ「snh 」との内の大きい方に合わせた値をそれぞれ「fitw」、「fith」として求めた後に1よりは大きい所定の係数βを乗じる計算を行なう点にある。これによって、第2の実施の形態では、適正な大きさよりもごく僅か大き目の第2目標枠TF2が設定される。即ち、「fitw」及び「fith」をそれぞれ下記式により求めた後に、「β*fitw」及び「β*fith」とする。
fitw = if (maxratioy < 1, snw, snh * aspratio )
fith = if (maxratioy > 1, snh, snw * aspratio )
但し以降の計算においては、前述した第1の実施の形態での計算において「fitw」及び「fith」をそれぞれ「β*fitw」及び「β*fith」とみなせば、計算式そのものは同一であるので、説明は省略する。この結果、第1の実施の形態において最後に求められる拡大率、即ちズーム比は、β倍に拡大された第2目標枠TF2に対応するズーム比になる。このようにしてβ倍に拡大された第2第2目標枠TF2に対応するズーム比が求まれば、前述した第1の実施の形態の場合と同様に、ズーム調整のために必要な投射レンズ駆動部9のアクチュエータであるステッピングモータの回転ステップ数を求めることができる。
以上のような処理はシステムコントロール部10がROM10aに記憶されているプログラム10p(本発明に係るコンピュータプログラム)に従って実行するが、その手順について図12のフローチャートを参照して説明する。なお、以下の説明も、スクリーンSの全面が被投射領域として利用される場合の処理手順である。但し、上述の説明から既に明らかなように、図12に示すフローチャートは、図9に示した第1の実施の形態のフローチャートの内のステップS18までは同様である。図12に示すフローチャートでは、ステップS18の次に、上述したような第2目標枠TF2をβ倍に拡大する計算のための処理(ステップS31)が追加されている。また、図12に示すフローチャートでは、図9に示すステップS19,S20,S22に代えて、ステップS32,S33,S34の処理が実行され、図9に示すステップS21の処理は行なわれない。
ステップS19では、設定された第2目標枠TF2に基づいてズーム比が求められていたが、これに代わるステップS32では、β倍に拡大された第2目標枠TF2に基づいてズーム比が求められる。また、ステップS20では、図10に示したフローチャートに従ってズーム調整が反復されるが、これに変わるステップS33では、ズーム調整はステップS32においてβ倍に拡大された第2目標枠TF2に関して求められたズーム比に従って1回のみ行なわれる。なお、ステップS34における台形歪み補正の処理はステップS22と同様である。
以上のことから、第2の実施の形態においては、第2目標枠TF2を拡大する際に乗じられる所定の係数βは、投射レンズ駆動部9におけるモータ,ギア等の遊び、回転の惰性等に起因して生じるいわゆるアンダーシュート又はオーバーシュート等を考慮してそれらによる誤差を吸収することが可能な程度の値に設定すればよい。
なお上述の各実施の形態では、カメラ部3が撮像した画像に基づいて第1目標枠TF1及び第2目標枠TF2を設定しているが、被投射領域に関してはたとえばスクリーンSの全面を被投射領域とする場合にはスクリーンSの四隅にフォトダイオード等の光検出センサを設置してスクリーンSの四隅の位置を検出するように構成することにより、本発明を適用することが可能になる。また、被投射体がスクリーンSではない場合(壁面、ホワイトボード等)である場合にも、上述同様に、被投射領域の四隅にフォトダイオード等の光検出センサを設置することにより、本発明を適用することが可能になる。
また上述の各実施の形態では、被投射体であるスクリーンSの全面を被投射領域として利用する場合について説明したが、被投射領域は任意に、たとえばスクリーン上にスクリーンの外郭よりも小さい寸法で、あるいは壁面、ホワイトボード等の上に任意の矩形として設定することが可能である。
以上に詳述したように、本発明によれば、投射画像の台形歪みを補正する際に、可及的に少ない回数のズーム調整で済むように、可能であれば1回のズーム調整で済むように、また投射画像を縮小して台形歪みを補正することが可能になるようにズーム調整を行なうようにしたので、プロジェクタの投射準備に要する時間を短縮することが可能になると共に、台形歪み補正による画質の劣化が抑制される。
本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクタの内部構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクタの投射デバイス部が有する液晶パネル製の空間光変調デバイスの画素構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクタにおいてズーム調整及び台形歪み補正(キーストン補正)用に兼用して用いられるテストパターン画像の模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクタのリモートコントローラの外観を示す模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクタのカメラ部で撮像したスクリーンと投射された画像とをカメラ座標系上で見た状態を示す模式図である。 カメラ座標系上のスクリーンの四隅の座標値を公知の二次元の射影変換を用いてパネル座標系へ変換した状態を示す模式図である。 パネル座標系上でスクリーンの四隅の座標値に基づいて第1目標枠を設定した状態を示す模式図である。 パネル座標系上で設定された第1目標枠に基づいて第2目標枠を設定した状態を示す模式図である。 本発明の第1の実施の形態のプロジェクタによるオート調整のための本発明に係るコンピュータプログラムをシステムコントロール部が実行する処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のプロジェクタによるズーム調整の詳細を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のプロジェクタによる計算により求められたレンズ駆動必要量とレンズが実際に駆動される目標量との関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態のプロジェクタによるオート調整のための本発明に係るコンピュータプログラムをシステムコントロール部が実行する処理手順を示すフローチャートである。 従来技術の問題点を説明するための模式図である。 従来技術の問題点を説明するための模式図である。
符号の説明
1 プロジェクタ
2 投射レンズ
3 カメラ部
8 投射デバイス部
8a 空間光変調デバイス(パネル)
9 投射レンズ駆動部
10 システムコントロール部
10p プログラム
11 検出部
25 テストパターン画像
25b (テストパターン画像の)太枠部
S スクリーン
TF1 第1目標枠
TF2 第2目標枠

Claims (12)

  1. 矩形状の被投射領域へ投射される矩形状の投射画像を表す情報に従って空間光変調手段に変調光を生成させ、前記空間光変調手段が生成した変調光を前記矩形状の被投射領域へ光学的ズームが可能な投射レンズに投射させ、前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置を撮像手段で撮像し、該撮像手段により撮像された画像上での前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置の位置関係に基づいて投射画像が前記矩形状の被投射領域上で矩形の画像となる変形量を求め、求められた変形量に従って前記空間光変調手段に変調光を生成させる画像投射方法において、
    前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置せず、且つ投射画像が可及的に小さく投射される条件を満たすために必要な投射画像のズーム量を求め、
    前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺の内の少なくとも一辺の一部又は全部が前記被投射領域の内側に位置する場合は、前記条件を満たすべく投射画像を拡大するために必要なズーム量の調整を行なって投射画像を拡大し、
    前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置しておらず、前記条件を満たすべく投射画像を縮小するために必要なズーム量が第1の所定量以上である場合は、前記条件を満たすために必要なズーム量の調整を行なって投射画像を縮小し、
    前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置しておらず、前記条件を満たすべく投射画像を縮小するために必要なズーム量が前記第1の所定量未満である場合は、ズーム量の調整を行なわないこと
    を特徴とする画像投射方法。
  2. 前記条件を満たすべく投射画像を拡大するために必要なズーム量が第2の所定量未満である場合は、前記条件を満たすために必要なズーム量よりも大きいズーム量の調整を行なうことを特徴とする請求項1に記載の画像投射方法。
  3. 前記条件を満たすために必要なズーム量が前記第1の所定量未満になるか、又は前記第2の所定量未満になるまでズーム量の調整を反復することを特徴とする請求項2に記載の画像投射方法。
  4. 矩形状の被投射領域へ投射される矩形状の投射画像を表す情報に従って変調光を生成する空間光変調手段と、該空間光変調手段が生成した変調光を前記矩形状の被投射領域へ投射する投射レンズと、該投射レンズが投射する投射画像をズーミングするズーム機構と、前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置を撮像する撮像手段と、該撮像手段により撮像された画像上での投射画像の四隅の位置と前記被投射領域との位置関係を判定する判定手段と、該判定手段による判定結果に基づいて投射画像が前記矩形状の被投射領域上で矩形の画像となる変形量を求め、求められた変形量に従って前記空間光変調手段に変調光を生成させる制御手段とを備えたプロジェクタにおいて、
    前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置せず、且つ投射画像が可及的に小さく投射される条件を満たすために必要な投射画像のズーム量を計算するズーム量計算手段を備え、
    前記ズーム制御手段は、
    前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺の内の少なくとも一辺の一部又は全部が前記被投射領域の内側に位置していると前記判定手段が判定した場合は、前記ズーム量計算手段が計算した必要なズーム量の調整を行なって投射画像を拡大するように前記ズーミング機構を制御し、
    前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置していないと前記判定手段が判定し、前記ズーム量計算手段が計算した必要なズーム調整量が第1の所定量以上である場合は、前記ズーム量計算手段が計算した必要なズーム量の調整を行なって投射画像を縮小するように前記ズーミング機構を制御し、
    前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置していないと前記判定手段が判定し、前記ズーム量計算手段が計算した必要なズーム調整量が前記第1の所定量未満である場合は、ズーム調整を行なわないように前記ズーミング機構を制御すること
    を特徴とするプロジェクタ。
  5. 前記ズーム制御手段は、前記ズーム量計算手段が計算した投射画像を拡大するために必要なズーム量が第2の所定量未満である場合は、前記ズーム量計算手段が計算した必要なズーム量よりも大きいズーム量の調整を行なうように前記ズーミング機構を制御するようにしてあることを特徴とする請求項4に記載のプロジェクタ。
  6. 前記ズーム制御手段は、前記ズーム量計算手段が計算した必要なズーム量が前記第1の所定量未満になるか、又は前記第2の所定量未満になるまでズーム量の調整を反復するようにしてあることを特徴とする請求項5に記載のプロジェクタ。
  7. 矩形状の被投射領域へ投射される矩形状の投射画像を表す情報に従って変調光を生成する空間光変調手段と、該空間光変調手段が生成した変調光を前記矩形状の被投射領域へ投射する投射レンズと、該投射レンズが投射する投射画像をズーミングするズーム機構と、前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置を撮像する撮像手段とを備えたプロジェクタを制御するコンピュータに、前記撮像手段により撮像された画像上での投射画像の四隅の位置と前記被投射領域との位置関係を判定させ、該判定結果に基づいて投射画像が前記矩形状の被投射領域上で矩形の画像となる変形量を求めさせ、求めさせた変形量に従って前記空間光変調手段に変調光を生成させるコンピュータプログラムであって、
    前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置せず、且つ投射画像が可及的に小さく投射される条件を求める手順と、
    前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺の内の少なくとも一辺の一部又は全部が前記被投射領域の内側に位置する場合は、前記条件を満たすべく投射画像を拡大するために必要なズーム量の調整を前記ズーム機構に行なわせて投射画像を拡大させる手順と、
    前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置しておらず、前記条件を満たすべく投射画像を縮小するために必要なズーム量が第1の所定量以上である場合は、前記条件を満たすために必要なズーム量の調整を前記ズーム機構に行なわせて投射画像を縮小させる手順と、
    前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置しておらず、前記条件を満たすべく投射画像を縮小するために必要なズーム量が前記第1の所定量未満である場合は、ズーム量の調整を前記ズーム機構に行なわせない手順と
    を前記コンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  8. 前記ズーミング機構に投射画像を拡大させる手順は、前記条件を満たすべく投射画像を拡大させるために必要なズーム量が第2の所定量未満である場合に、前記条件を満たすために必要なズーム量よりも大きいズーム量の調整を行なうように前記ズーミング機構を制御することを特徴とする請求項7に記載のコンピュータプログラム。
  9. 前記条件を満たすために必要なズーム量が前記第1の所定量未満になるか、又は前記第2の所定量未満になるまで、前記各手順を反復させる手順を更に含むことを特徴とする請求項8に記載のコンピュータプログラム。
  10. 矩形状の被投射領域へ投射される矩形状の投射画像を表す情報に従って空間光変調手段に変調光を生成させ、前記空間光変調手段が生成した変調光を前記矩形状の被投射領域へ光学的ズームが可能な投射レンズに投射させ、前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置を撮像手段で撮像し、該撮像手段により撮像された画像上での前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置の位置関係に基づいて投射画像が前記矩形状の被投射領域上で矩形の画像となる変形量を求め、求められた変形量に従って前記空間光変調手段に変調光を生成させる画像投射方法において、
    前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置せず、且つ投射画像が可及的に小さく投射される第1の条件を求め、
    前記第1の条件に従って前記被投射領域へ投射される矩形状の投射画像に所定倍率を乗じた矩形状の投射画像が投射される第2の条件を求め、
    前記第2の条件を満たすために必要な投射画像のズーム量を求め、
    求められたズーム量に従ってズーム量の調整を行なうこと
    を特徴とする画像投射方法。
  11. 矩形状の被投射領域へ投射される矩形状の投射画像を表す情報に従って変調光を生成する空間光変調手段と、該空間光変調手段が生成した変調光を前記矩形状の被投射領域へ投射する投射レンズと、該投射レンズが投射する投射画像をズーミングするズーム機構と、前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置を撮像する撮像手段と、該撮像手段により撮像された画像上での投射画像の四隅の位置と前記被投射領域との位置関係を判定する判定手段と、該判定手段による判定結果に基づいて投射画像が前記矩形状の被投射領域上で矩形の画像となる変形量を求め、求められた変形量に従って前記空間光変調手段に変調光を生成させる制御手段とを備えたプロジェクタにおいて、
    前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置せず、且つ投射画像が可及的に小さく投射される第1の条件を求める手段と、
    前記第1の条件に従って前記被投射領域へ投射される矩形状の投射画像に所定倍率を乗じた矩形状の投射画像が投射される第2の条件を求める手段と、
    前記第2の条件を満たすために必要な投射画像のズーム量を求めるズーム量計算手段と、
    該ズーム量計算手段が求めたズーム量に従って前記ズーミング機構を制御するズーム制御手段と
    を備えたことを特徴とするプロジェクタ。
  12. 矩形状の被投射領域へ投射される矩形状の投射画像を表す情報に従って変調光を生成する空間光変調手段と、該空間光変調手段が生成した変調光を前記矩形状の被投射領域へ投射する投射レンズと、該投射レンズが投射する投射画像をズーミングするズーム機構と、前記被投射領域の四隅の位置及び投射画像の四隅の位置を撮像する撮像手段とを備えたプロジェクタを制御するコンピュータに、前記撮像手段により撮像された画像上での投射画像の四隅の位置と前記被投射領域との位置関係を判定させ、該判定結果に基づいて投射画像が前記矩形状の被投射領域上で矩形の画像となる変形量を求めさせ、求めさせた変形量に従って前記空間光変調手段に変調光を生成させるコンピュータプログラムであって、
    前記撮像手段により撮像された画像上で投射画像の四辺のいずれの一部又は全部も前記被投射領域の内側に位置せず、且つ投射画像が可及的に小さく投射される第1の条件を求める手順と、
    前記第1の条件に従って前記被投射領域へ投射される矩形状の投射画像に所定倍率を乗じた矩形状の投射画像が投射される第2の条件を求める手順と、
    前記第2の条件を満たすために必要な投射画像のズーム量を求める手順と、
    求められたズーム量の調整を前記ズーミング機構に行なわせる手順と
    を前記コンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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