JP2007010801A - フイルムケース製造システム及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】遮光部材を高精度且つ効率的にケース本体に組み付けることが可能となるフイルムケース製造システム及び製造方法を提供する。
【解決手段】位置決め部材でケース本体14を位置決めし且つ遮光部材位置決め機構で遮光部材54を位置決めした後に、前記位置決めされた遮光部材54の遮光シート片60側を吸引ブロック182で吸引しながら前記遮光部材54を切欠溝38上方まで移動させる。前記切欠溝38上方まで移動した遮光部材54の変位部材58側を前記切欠溝38を貫通するクランパ214で支持すると共に、押圧部材220によって前記遮光部材54の遮光シート片60側を押圧した状態で、該クランパ214の案内作用下に前記遮光部材54を前記切欠溝38にまで移動させると、前記遮光部材54によって前記切欠溝38を精度よく被覆することが可能となる。
【選択図】図11

Description

本発明は、インスタントフイルムパックのようなフイルムケースの製造システム及び製造方法に関する。
箱状のプラスチック製のフイルムケース内に、モノシートタイプのインスタントフイルム(以下、シート状フイルムという。)を複数枚収納したインスタントフイルムパックが各種販売されている。このインスタントフイルムパックは、インスタントカメラやプリンタ等に用いられる。
前記インスタントフイルムパックを構成するフイルムケースは、前記シート状フイルムを収容するケース本体と、該ケース本体を閉塞する蓋体とから構成される。この場合、前記ケース本体には、前記シート状フイルムの露光面を露呈させる露光用開口と、該露光用開口に装着されたフイルムカバーと、前記ケース本体の一端部に形成されたフイルム排出口と、前記ケース本体の他端部に形成され且つ爪部材を挿入することにより前記シート状フイルム及び前記フイルムカバーを前記フイルム排出口より排出させる切欠溝とが各々設けられる。一方、前記蓋体には、前記シート状フイルムを前記露光用開口側に押圧するフイルム押圧部材が設けられている(特許文献1参照)。
上記したフイルムケースでは、未使用時においては、前記フイルムカバーと、該フイルムカバーに貼着され且つ前記切欠溝に配置される第1遮光シートと、前記ケース本体の一端部に貼着され前記フイルム排出口を光密に保持する第2遮光シートとによって該フイルムケース内が光密に保持される。一方、使用時においては、前記爪部材を前記切欠溝に挿入することにより、前記フイルムカバーが前記フイルム排出口を介して除去され、この結果、前記シート状フイルムが露光されて、前記露光されたシート状フイルムが前記フイルム排出口から外部に排出される。なお、前記フイルムケース内の前記シート状フイルムは、前記フイルム押圧部材によって、常時、前記露光用開口に押圧された状態となっている。
また、近時、上記した露光用開口を有しないフイルムケースも販売されている。このフイルムケースでは、使用時においては、爪部材を切欠溝に挿入するとシート状フイルムがフイルム排出口より外部に排出され、次いで、前記排出されたシート状フイルムが外部で露光される。
特開2002−116526号公報
上記した特許文献1は、シート状フイルムをフイルムケース内に収容した状態で該シート状フイルムを露光させるフイルムケースの製造システム及び製造方法であり、前述した製造システム及び製造方法をそのまま利用して、露光用開口を有しないフイルムケースを製造することは困難である。
また、切欠溝の隙間精度は、遮光性を保持するために0.1[mm]〜0.2[mm]程度とされているので、遮光部材を精度よく位置決めした状態で前記切欠溝に組み付ける必要がある。
本発明は、前述した従来技術に係るフイルムケース製造システム及び製造方法をさらに改良したものであり、フイルム排出口よりシート状フイルムを排出させて該シート状フイルムを外部で露光させるフイルムケースにおいて、遮光部材を高精度且つ効率的にケース本体に組み付けることが可能となるフイルムケース製造システム及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るフイルム製造システムは、一端部に形成されたフイルム排出口及び他端部に形成されたフイルム排出用の切欠溝を有し且つ複数枚のシート状フイルムを収容するケース本体と、前記ケース本体を閉塞する蓋体と、前記蓋体に装着され且つ前記シート状フイルムを押圧するフイルム押圧部材と、前記ケース本体の一端部に貼着され且つ前記フイルム排出口を光密に保持する遮光シートと、前記切欠溝を被覆して前記ケース本体内を光密に保持する遮光部材と、前記ケース本体に貼着され且つ前記遮光部材を押圧して該遮光部材による前記ケース本体内の光密状態を保持する押圧シートと、前記ケース本体に貼着され且つ未使用時における前記フイルム排出口からの前記シート状フイルムの排出を防止する排出防止シートとを有し、使用時に前記フイルム排出口より前記シート状フイルムを排出させ、前記排出されたシート状フイルムを外部で露光させるフイルムケースの製造システムにおいて、前記遮光部材を供給する遮光部材供給ラインと、前記ケース本体及び前記蓋体を搬送するメイン組立ラインと、前記メイン組立ラインの搬送方向に沿って配設され且つ前記供給された遮光部材を前記ケース本体に組み付ける遮光部材組付装置とを有し、前記遮光部材組付装置は、前記ケース本体を位置決めするケース本体位置決め部材と、前記供給された遮光部材を位置決めする遮光部材位置決め機構と、前記位置決めされた遮光部材の一面側を吸引保持しながら該遮光部材を前記切欠溝近傍まで移動可能な遮光部材吸引機構と、前記切欠溝を貫通して前記ケース本体における前記遮光部材の組付位置を位置決めしながら前記遮光部材の他面側を支持し且つ前記遮光部材吸引機構と共働して前記遮光部材を前記切欠溝に案内する案内支持機構とを有することを特徴とする。
また、本発明に係るフイルムケース製造方法は、一端部に形成されたフイルム排出口及び他端部に形成されたフイルム排出用の切欠溝を有し且つ複数枚のシート状フイルムを収容するケース本体と、前記ケース本体を閉塞する蓋体と、前記蓋体に装着され且つ前記シート状フイルムを押圧するフイルム押圧部材と、前記ケース本体の一端部に貼着され且つ前記フイルム排出口を光密に保持する遮光シートと、前記切欠溝を被覆して前記ケース本体内を光密に保持する遮光部材と、前記ケース本体に貼着され且つ前記遮光部材を押圧して該遮光部材による前記ケース本体内の光密状態を保持する押圧シートと、前記ケース本体に貼着され且つ未使用時における前記フイルム排出口からの前記シート状フイルムの排出を防止する排出防止シートとを有し、使用時に前記フイルム排出口より前記シート状フイルムを排出させ、前記排出されたシート状フイルムを外部で露光させるフイルムケースの製造方法において、前記ケース本体及び前記蓋体をメイン組立ライン上に搬送する工程と、前記ケース本体をケース本体位置決め部材で位置決めする工程と、前記遮光部材を遮光部材供給ラインより前記メイン組立ラインに沿って配置された遮光部材組付装置に供給する工程と、前記遮光部材組付装置により前記遮光部材を前記ケース本体に組み付ける工程とを有し、前記組付工程は、前記遮光部材を遮光部材位置決め機構により位置決めする工程と、前記位置決めされた遮光部材の一面側を遮光部材吸引機構で吸引保持しながら該遮光部材を前記切欠溝近傍まで移動させる工程と、前記切欠溝近傍まで移動させた遮光部材の他面側を前記切欠溝を貫通し且つ前記ケース本体における前記遮光部材の組付位置を位置決めする案内支持機構で支持しながら前記切欠溝に案内する工程とで構成されることを特徴とする。
上記した構成によれば、前記ケース本体位置決め部材で前記ケース本体を位置決めし且つ前記遮光部材位置決め機構で前記遮光部材を位置決めした後に、前記位置決めされた遮光部材の一面側を前記遮光部材吸引機構で吸引しながら前記遮光部材を前記切欠溝近傍まで移動させ、前記切欠溝近傍まで移動した遮光部材の他面側を前記切欠溝を貫通する前記案内支持機構で支持した後に、該案内支持機構の案内作用下に前記遮光部材を前記切欠溝にまで移動させる。
この場合、前記遮光部材位置決め機構において位置決めされた前記遮光部材の一面側を前記遮光部材吸引機構で吸引すれば、該遮光部材吸引機構に対する前記遮光部材の吸引位置が位置決めされ、一方で、前記切欠溝を貫通した前記案内支持機構で前記ケース本体における前記遮光部材の組付位置を位置決めしながら前記位置決めされた遮光部材の他面側を支持すれば、前記案内支持機構を介して前記切欠溝に対する前記遮光部材の位置決めを行なうことができる。この結果、前記案内支持機構の案内作用下に前記遮光部材を前記切欠溝に移動すれば、該遮光部材を前記切欠溝に対して精度よく被覆させて、前記ケース本体内の遮光性を高めることができ、従って、前記フイルムケースの信頼性を向上させることが可能になると共に、精度の高いフイルムケースを効率よく、しかも同品質で大量に製造することが可能となる。
ここで、前記遮光部材組付装置は、前記遮光部材の一面側を押圧する遮光部材押圧機構をさらに有し、前記案内支持機構の案内作用下に前記遮光部材吸引機構及び前記遮光部材押圧機構により前記遮光部材を移動させて該遮光部材で前記切欠溝を被覆した際に、前記遮光部材吸引機構及び前記案内支持機構が前記遮光部材より離間し且つ前記ケース本体位置決め部材が前記ケース本体より離間すると共に、前記遮光部材押圧機構による前記遮光部材の押圧状態を維持しながら前記ケース本体及び前記遮光部材押圧機構を前記メイン組立ラインの搬送方向に沿って移動させることが好ましい。
この場合、前記遮光部材押圧機構によって前記遮光部材を押圧することにより、前記遮光部材を前記切欠溝に精度よく被覆させた状態で、前記ケース本体を次の工程にまで搬送することが可能となる。
また、前記遮光部材は、前記切欠溝を局部的に被覆し且つ該切欠溝に沿って移動可能な変位部材と、該変位部材に貼着され且つ前記切欠溝を被覆して前記ケース本体内を光密に保持する遮光シート片とで構成され、前記遮光部材吸引機構は、前記遮光シート片を吸引し、前記遮光部材押圧機構は、前記遮光シート片を押圧し、前記案内支持機構は、前記変位部材を支持することが好ましい。
この場合、前記案内支持機構の案内作用下に前記遮光部材吸引機構を前記切欠溝近傍に移動させると、前記変位部材及び前記遮光シート片が前記切欠溝を精度よく被覆するので、前記変位部材及び前記遮光シート片による前記ケース本体内の遮光性能をさらに向上することができる。
また、前記遮光シート片は、平面視で前記変位部材からはみ出るように該変位部材に貼着され、前記遮光部材組付装置は、前記遮光シート片のはみ出し部分が前記切欠溝を被覆した状態で前記はみ出し部分を前記ケース本体に貼着するシート片貼着機構をさらに有することが好ましい。
この場合、前記切欠溝を前記遮光シート片のはみ出し部分で漏れなく被覆した状態で該はみ出し部分が前記ケース本体に貼着されるので、前記ケース本体内の遮光性能をさらに向上することができる。
さらにまた、前記切欠溝は、前記ケース本体の他端部側の側部より底部にかけて形成され、前記変位部材は、前記切欠溝における前記底部を被覆し、前記シート片貼着機構は、前記遮光シート片のはみ出し部分の一部が前記切欠溝における前記側部を被覆した状態で前記はみ出し部分の一部を前記ケース本体の他端部側の側部に貼着することが好ましい。
この場合、前記変位部材で前記切欠溝における前記底部を被覆し、前記遮光シート片のはみ出し部分で前記切欠溝を被覆し、さらに、前記はみ出し部分の一部を前記ケース本体の他端部側の側部に貼着するので、前記ケース本体内の遮光性能をより一層向上することができる。
さらにまた、前記シート片貼着機構は、前記切欠溝における前記側部を囲繞する略Π字状のヒータを有することが好ましい。この場合、前記切欠溝における前記側部を前記遮光シート片のはみ出し部分で被覆しているので、前記はみ出し部分に前記ヒータを当接すれば、前記ケース本体に前記遮光シート片を確実に貼着することができる。
また、前記シート片貼着機構は、前記ヒータの間から前記遮光シート片における前記他端部側及び前記他端部近傍を押圧する押さえ部材をさらに有し、前記押さえ部材により前記遮光シート片における前記他端部側及び前記他端部近傍を押圧した状態で、前記ヒータを前記遮光シート片に当接させることが好ましい。
この場合、前記押さえ部材で前記遮光シート片における前記他端部側及び前記他端部近傍を押圧することにより、前記遮光シート片と前記ケース本体との間における隙間の発生が抑制され、前記遮光シート片に対する貼着をより確実に行うことが可能となり、この結果、前記ケース本体内の遮光性能をより一層向上することができる。
さらにまた、前記遮光部材組付装置は、前記メイン組み立てラインにおける前記ケース本体の搬送に同期して動作することが好ましい。これにより、前記ケース本体に対する前記遮光部材の組付作業を効率よく行うことができる。
本発明に係るフイルムケース製造システム及び製造方法によれば、ケース本体位置決め部材でケース本体を位置決めし且つ遮光部材位置決め機構で遮光部材を位置決めした後に、前記位置決めされた遮光部材の一面側を遮光部材吸引機構で吸引しながら前記遮光部材を切欠溝近傍まで移動させ、前記切欠溝近傍まで移動した遮光部材の他面側を前記切欠溝を貫通する案内支持機構で支持した後に、該案内支持機構の案内作用下に前記遮光部材を前記切欠溝にまで移動させる。
この場合、前記遮光部材位置決め機構において位置決めされた前記遮光部材の一面側を前記遮光部材吸引機構で吸引すれば、該遮光部材吸引機構に対する前記遮光部材の吸引位置が位置決めされ、一方で、前記切欠溝を貫通した前記案内支持機構で前記ケース本体における前記遮光部材の組付位置を位置決めしながら前記位置決めされた遮光部材の他面側を支持すれば、前記案内支持機構を介して前記切欠溝に対する前記遮光部材の位置決めを行なうことができる。この結果、前記案内支持機構の案内作用下に前記遮光部材を前記切欠溝に移動すれば、該遮光部材を前記切欠溝に対して精度よく被覆させて、前記ケース本体内の遮光性を高めることができ、従って、前記フイルムケースの信頼性を向上させることが可能になると共に、精度の高いフイルムケースを効率よく、しかも同品質で大量に製造することが可能となる。
本発明に係るフイルムケース製造システムについて、その製造方法との関連で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1及び図2は、本実施形態のフイルムケース製造システムにおいて製造されたフイルムケース10の斜視図であり、図3は、前記フイルムケース10の分解斜視図であり、図4は、前記フイルムケース10を構成するケース本体14の斜視図である。なお、シート状フイルム12は、自己現像処理型の感光材料によって構成され、前記フイルムケース10より外部に排出されることによって露光される。
フイルムケース10は、図1〜図4に示すように、シート状フイルム12を複数枚収容可能な略矩形状のケース本体14と、該ケース本体14を閉塞する蓋体16とから基本的に構成される。
ケース本体14の一端部18には、シート状フイルム12を外部に排出するためのフイルム排出口20が形成され、前記一端部18の外側(一面19a側)には、前記フイルム排出口20を覆う遮光シート22が貼着されている。
この場合、前記一端部18の側部及び底部(突出部)24は、フイルム排出口20が形成された該一端部18の剛性を確保するために外方に突出形成され、前記一端部18における前記遮光シート22の装着箇所は、前記ケース本体14の他端部26側に窪んだ凹部28とされている。これにより、前記凹部28は前記一端部18の側部、底部24及び上面部で構成される外縁突起30で囲繞されることになり、前記遮光シート22を前記凹部28に装着すると、該遮光シート22と前記外縁突起30とが共働してフイルム排出口20を光密に保持することが可能となる。そして、凹部28表面における上方の各隅部と前記フイルム排出口20の側部及び底部側とは、前記凹部28の他の部分と比較して表面が粗いシボ面とされ、該各シボ面は、前記遮光シート22を前記凹部28に装着した際に、該遮光シート22と共働して前記フイルム排出口20に対する遮光性をさらに向上させる。
また、遮光シート22は、凹部28における蓋体16側に片持ち状態で貼着されている。この場合、ケース本体14に対する前記遮光シート22の貼着シール部32の形状は、フイルム排出口20に向かって複数の突起が形成された凹凸形状とされている(図1及び図4参照)。すなわち、前記貼着シール部32は、前記フイルム排出口20の長手方向に沿って遮光シート22上を延在する基端部32aと、該基端部32aの両端側より前記フイルム排出口20に向かって突出する第1突起32bと、前記各第1突起32b間で前記フイルム排出口20に向かって突出する複数の第2突起32cと、基端部32aの中央部より前記フイルム排出口20側に向かって突出する第3突起32dとで構成されている。
ここで、第1突起32b及び第3突起32dは、第2突起32cよりもフイルム排出口20側に突出し、該第2突起32cは、前記第1突起32b及び前記第3突起32d間に所定間隔で形成されている。この場合、基端部32aからフイルム排出口20に対する各突起32b〜32dの突出量は、第1突起32b、第3突起32d、第2突起32cの順で小さくなる。
また、前記一端部18の内側(他面19b側)近傍には、略L字状に折曲された2つの排出防止シート34a、34b(以下、第1排出防止シート34a及び第2排出防止シート34bともいう。)がケース本体14の底部36に貼着されている(図3参照)。この場合、前記排出防止シート34a、34bの基端部分が前記底部36における前記一端部18のコーナ部分に貼着され、該排出防止シート34a、34bの先端部分が前記一端部18の他面19b側に接触している。これにより、前記排出防止シート34a、34bは、フイルムケース10の未使用時におけるフイルム排出口20からのシート状フイルム12の排出を防止することが可能になると共に、遮光シート22と共働してシート状フイルム12を光密に保持する。
一方、ケース本体14の他端部26のコーナ部分より該ケース本体14の底部36にかけて切欠溝38が形成されている。前記切欠溝38には、フイルムケース10をカメラやプリンタ等に装填した際に、シート状フイルム12をフイルム排出口20より外部に排出するための爪部材40が挿入される。
この場合、底部36には、切欠溝38を囲繞するように側壁42に沿って凹部44が形成されると共に、他端部26及び側壁42と共に前記凹部44を囲繞する突起46が形成されている(図3及び図4参照)。この場合、前記凹部44は、前記切欠溝38から離間して形成されており、この結果、前記切欠溝38と前記凹部44との間は、該切欠溝38を囲繞する突起48とされている。また、前記凹部44には、前記切欠溝38よりも一端部18側に所定間隔だけ離間した2つの突起50、52が各々形成されている。
切欠溝38は遮光部材54で被覆され、該遮光部材54は、突起46に貼着された略平行四辺形状の押圧シート56によって、凹部44側に押圧される。この場合、前記押圧シート56は、前記遮光部材54における凹部44側(底部36側)を被覆する。
上記した遮光部材54は、切欠溝38の凹部44側を被覆可能な略矩形状の変位部材58と、該変位部材58の上面に貼着され且つ略L字状に折曲された遮光シート片60とで構成される(図3〜図5参照)。
変位部材58の底部には、突起48の側部に沿ったレール62、64が突出形成され、該各レール62、64は、一端部18側において突起65(図5参照)で連結されている。この場合、前記変位部材58をケース本体14に載置し、且つ突起46に貼着された押圧シート56で遮光シート片60を上方より押圧すると、前記レール62が凹部44の側壁42側に嵌合し且つ前記レール64が凹部44の突起46側に嵌合すると共に、前記変位部材58の側部は、側壁42及び突起46の側部に当接する。
従って、遮光部材54をケース本体14の底部36に装着した状態で、爪部材40を切欠溝38に挿入すれば、前記遮光部材54は、該切欠溝38の押圧力によって突起46、48及び側壁42の案内作用下に一端部18側に変位し、前記遮光部材54は、突起65が突起50を乗り越えて突起52に当接する位置にまで変位可能である。
また、変位部材58の一端部18側の隅部には切欠71が形成され、遮光シート片60は、図3〜図5に示すように、その一部が前記変位部材58よりはみ出た状態で該変位部材58に貼着されている。すなわち、前記遮光シート片60は、前記変位部材58の長手方向の両側部とケース本体14の他端部26側とにはみ出している。
この結果、ケース本体14に遮光部材54を載置した際に、遮光シート片60における他端部26側のはみ出し部分(以下、短辺部分66ともいう。)は、前記切欠溝38における他端部26側を被覆し、一方で、前記遮光シート片60の長辺側のはみ出し部分は、前記底部36と前記変位部材58との境界を被覆する。
この場合、短辺部分66は、切欠溝38における他端部26側を被覆した状態で該他端部26に貼着されている。すなわち、前記短辺部分66に形成された貼着シール部67は、前記切欠溝38の前記他端部26側を囲繞する略Π字状に形成されており、この結果、前記切欠溝38における前記他端部26からの外光の進入が阻止される(図4参照)。
遮光部材54によって切欠溝38を被覆した状態で、短辺部分66を他端部26に貼着すると、変位部材58は、前記切欠溝38の凹部44側を被覆し、前記遮光シート片60は、切欠溝38における他端部26側と前記変位部材58及び前記底部36の境界とを被覆するので、前記遮光部材54は、前記切欠溝38からの外光の入射を阻止して、ケース本体14内部を遮光シート22及び排出防止シート34a、34bと共働して光密に保持する。
また、遮光シート片60のうち側壁42側のはみ出し部分(以下、長辺部分68ともいう。)は、該遮光シート片60の上面側に内折りされている。ここで、前記長辺部分68には切り込み70が形成され、短辺部分66は、前記変位部材58の他端部26側を基準として前記遮光シート片60の上面側に内折りされている(図4及び図5参照)。
長辺部分68は、短辺部分66に連結し且つ切り込み70よりも他端部26側の部分(以下、第1長辺部分72ともいう。)と、前記切り込み70よりも一端部18側で且つ前記変位部材58の側部からはみ出た部分(以下、第2長辺部分74ともいう。)とで構成される。
ここで、遮光部材54をケース本体14に装着すると、前記第1長辺部分72及び前記第2長辺部分74は側壁42に各々当接し、一方で、前記第1長辺部分72に連結する短辺部分66は他端部26に当接するが、長辺部分68に切り込み70を設けることにより、前記第1長辺部分72における前記切り込み70側の箇所を、前記第2長辺部分74における前記切り込み70側の箇所よりも内側に配置することができる(図4参照)。この結果、前記切欠溝38からの外光の入射を確実に阻止することが可能となる。
蓋体16には略長円状の開口80a、80bが形成され、該蓋体16の底面には、ケース本体14の側壁42、82に係合する凸部84a、84bが形成される(図1及び図3参照)。また、前記蓋体16の底面における前記開口80a、80b間には、底部36側に突出する支持片86が形成され、該支持片86は、前記凸部84a、84bと共にケース本体14に収容されたシート状フイルム12の蓋体16側への曲がり癖を回避する。さらに、前記支持片86近傍には、2本のかしめピン88a、88bが突出形成され、一方で、前記蓋体16の上面には、着色された箔90が貼着される。前記箔90は、カメラ等に対するフイルムケース10の装填方向をユーザに対して指示するために設けられる。
蓋体16の底部には、フイルム押圧部材92が装着される。前記フイルム押圧部材92には、その中央部にかしめピン88a、88bが挿通される孔94a、94bと、支持片86が挿通される孔96とが形成され、前記フイルム押圧部材92の切欠溝38側の隅部は、該切欠溝38に挿入される爪部材40との干渉を防止するために切欠92aとされている。前記かしめピン88a、88bは、孔94a、94bに挿通された後、その先端部がかしめられることにより、前記フイルム押圧部材92を前記蓋体16に固定する。前記孔94a、94b、96の近傍には、前記フイルム押圧部材92を撓曲容易とする複数の孔98が形成されている。
以上のように構成されるフイルムケース10は、シート状フイルム12を光密に収容した状態でカメラやプリンタ等に装填される。次いで、切欠溝38に挿入される爪部材40の押圧力によって、遮光シート片60の短辺部分66がケース本体14の他端部26より離間して一端部18側に変位する。次に、爪部材40を切欠溝38に再度挿入すると、遮光部材54及び底部36側に配置されたシート状フイルム12は、爪部材40の押圧力により前記一端部18側に変位する。この結果、排出防止シート34a、34bの先端部分が前記シート状フイルム12の押圧力によってフイルム排出口20より外部に突出し、該シート状フイルム12が前記フイルム排出口20より排出される。これにより、前記排出されたシート状フイルム12は、外部で露光されて所望の画像が記録される。この間、フイルムケース10に収容されているシート状フイルム12は、蓋体16の開口80a、80bから挿入される図示しないピン部材によって底部36側に常時押圧された状態に保持される。
図6は、以上のように構成されるフイルムケース10を製造するフイルムケース製造システム100の全体平面図である。
フイルムケース製造システム100は、ケース本体14及び蓋体16(図1〜図4参照)を供給する図示しないケース本体・蓋体供給装置と、遮光部材54(図3〜図5参照)を供給する遮光部材供給ライン102と、押圧シート56を供給する押圧シート供給装置104と、遮光シート22を供給する遮光シート供給装置106と、第1排出防止シート34aを供給する第1排出防止シート供給装置108と、第2排出防止シート34bを供給する第2排出防止シート供給装置110と、フイルム押圧部材92を供給するフイルム押圧部材供給ライン112と、前記供給された遮光部材54、押圧シート56、遮光シート22及び排出防止シート34a、34bを前記ケース本体14に対して組み付ける一方で、前記供給されたフイルム押圧部材92を前記蓋体16に対して組み付けるメイン組立ライン114とを有する。
メイン組立ライン114は、略直線状に構成されており、前記ケース本体・蓋体供給装置より供給されたケース本体14及び蓋体16を受け取る組付準備ライン116と、該組付準備ライン116より前記ケース本体14及び前記蓋体16を受け取り、前記受け取ったケース本体14及び蓋体16に対する組付作業を行う組付ライン118とを有する。
組付ライン118は、図6及び図7に示すように、前記受け取ったケース本体14に対する遮光部材54、押圧シート56、遮光シート22及び排出防止シート34a、34bの組み付けを行うケース本体組付ライン120と、該ケース本体組付ライン120に並設され且つ前記受け取った蓋体16に対するフイルム押圧部材92の組み付けを行う蓋体組付ライン122と、前記ケース本体組付ライン120上のケース本体14及び前記蓋体組付ライン122上の蓋体16を所定間隔毎に順次搬送する竿送り機構124とを有する。
また、ケース本体組付ライン120及び蓋体組付ライン122の両側には、遮光部材供給ライン102より供給された遮光部材54をケース本体14に組み付ける遮光部材組付装置126、押圧シート供給装置104より供給された押圧シート56を前記ケース本体14に組み付ける押圧シート組付装置128、遮光シート供給装置106より供給された遮光シート22を前記ケース本体14に組み付ける遮光シート組付装置130、第1排出防止シート供給装置108より供給された第1排出防止シート34aを前記ケース本体14に仮付する第1排出防止シート仮付装置132、フイルム押圧部材供給ライン112より供給されたフイルム押圧部材92を蓋体16に組み付けるフイルム押圧部材組付装置133、及び第2排出防止シート供給装置110より供給された第2排出防止シート34bを前記ケース本体14に仮付する第2排出防止シート仮付装置134が前記ケース本体14及び前記蓋体16の搬送方向(図6の右側より左側の方向)に沿って順に配置されている。
そして、上記した各装置126〜134は、前記ケース本体組付ライン120及び前記蓋体組付ライン122を挟んで互いに対向することなく配設されている。
図8は、前記ケース本体・蓋体供給装置から組付準備ライン116(図6参照)に対するケース本体14及び蓋体16の供給を示す部分拡大斜視図である。
前記ケース本体・蓋体供給装置は、ケース本体14に蓋体16を載置した状態で供給用コンベア138より前記組付準備ライン116の受取用コンベア136に受渡する。この場合、前記ケース本体14及び前記蓋体16は、一端部18が搬送方向(図8の左側から右側への方向)の上流側となり且つ他端部26が下流側とされた状態で前記供給用コンベア138上を搬送され、前記受取用コンベア136に受け渡される。また、受取用コンベア136における前記搬送方向と直交する方向の幅は、前記ケース本体14の幅よりも狭い。
一方、供給用コンベア138は、その先端部の両側部に各々並設される2つのコンベア140a、140bで構成される。
ここで、ケース本体14の両側部を供給用コンベア138の2つのコンベア140a、140bで支持した状態で、該コンベア140a、140bの先端部に係合するローラ144を回転させる一方で、受取用コンベア136の端部に係合するローラ142を回転させると、前記コンベア140a、140b上に載置された前記ケース本体14及び蓋体16は、該ケース本体14の中央部を受取用コンベア136で支持された状態で、前記ケース本体・蓋体供給装置より組付準備ライン116に受け渡される。
組付準備ライン116では、受取用コンベア136上を連続して搬送される複数のケース本体14及び蓋体16を切り離して一組のケース本体14及び蓋体16に分離した後に、組付準備ライン116の下流側に配置された検査装置146(図6参照)によって、前記ケース本体14及び前記蓋体16に対する検査が行われる。
前記検査装置146は、テーパ状の位置決め部材148(図7参照)でケース本体14の隅部を位置決めした状態で、(1)蓋体16の有無、(2)ケース本体14に対する前記蓋体16の方向及び(3)前記ケース本体14に対する前記蓋体16の浮き(高さ)の各検査を行う。
この場合、(1)では、蓋体16の開口80a、80b(図1及び図3参照)の形状に合わせた図示しない検査片を下降させることにより、前記ケース本体14に対して前記蓋体16が正常に載置されているか否かを検査する。また、(2)及び(3)では、レーザセンサによって前記蓋体16の高さを調べることにより前記ケース本体14に対する前記蓋体16の浮き(高さ)を検査する。
(1)〜(3)のいずれかの検査で不合格とされたケース本体14及び蓋体16は、不良品(以下、NG品ともいう。)としてNG品排出ライン150より外部に排出される。
一方、(1)〜(3)の検査に合格したケース本体14及び蓋体16は、組付準備ライン116の下流側に配置された移載装置152によって、90°向きを変えてケース本体組付ライン120に移載される(図6及び図7参照)。
ケース本体組付ライン120における遮光部材組付装置126の上流側には、移載されたケース本体14及び蓋体16のうち前記蓋体16のみを蓋体組付ライン122に移載する移載装置154と、該移載装置154の下流側で前記ケース本体14と前記蓋体16とが分離されているか否かを検査する検査装置156とが配置されている。
前記移載装置154は、前記蓋体16を上方から吸着把持した状態で組付ライン118の搬送方向と直交する方向に、該蓋体16を前記ケース本体組付ライン120より前記蓋体組付ライン122に移載する。この場合、前記蓋体16は、その上面が上向きとなるように前記蓋体組付ライン122に移載される。また、前記検査装置156は、図示しないセンサを用いて前記ケース本体14と前記蓋体16との分離確認を行う。
図7に示すように、組付ライン118には前記搬送方向に沿って1枚の板体158が配置され、その両側部及び中央部に形成された側壁160a〜160cによって区画された2つの通路でケース本体組付ライン120と蓋体組付ライン122とが構成される。
この場合、ケース本体14は、その長手方向が前記搬送方向の直交方向となるように板体158上の側壁160b、160c間に配置され、一方で、蓋体16は、その長手方向が前記搬送方向の直交方向となるように前記板体158上の前記側壁160a、160b間に配置される。
板体158には、前記搬送方向に沿って2つの溝162a、162bがケース本体組付ライン120側及び蓋体組付ライン122側に各々形成され、前記各溝162a、162bには、竿送り機構124を構成する爪部164a、164bが挿通する。前記竿送り機構124では、前記搬送方向に沿って延在する1枚の板体166の両側部に、該搬送方向に沿って複数の爪部164a、164bが所定間隔で上方に向かって突出形成されている。
この場合、前記所定間隔は、ケース本体14及び蓋体16の幅に略一致しており、前記爪部164a、164bが溝162a、162bを挿通することにより、ケース本体組付ライン120内において、前記ケース本体14は、2つの爪部164bで搬送方向に位置決めされると共に側壁160b、160cによって前記搬送方向の直交方向に位置決めされ、一方で、蓋体組付ライン122内において、蓋体16は、2つの爪部164aによって前記搬送方向に位置決めされると共に側壁160a、160bによって前記搬送方向の直交方向に位置決めされる。
なお、図7では、蓋体組付ライン122上において、蓋体16の底面が上向きとされた場合を図示しているが、前記蓋体16の上面が上向きとなる場合もあり得る。
前記竿送り機構124は、図示しないカム・リンク機構によって板体166を前記搬送方向に所定量移動させると共に、該板体166を上下動させることにより、ケース本体14及び蓋体16を所定ピッチで搬送する。なお、この竿送り機構124では、前記所定量を上流側の爪部164a、164bと下流側の爪部164a、164bとの間隔とし、図7では、前記竿送り機構124の往復動作及び上下動作を矢印で図示している。
また、ケース本体組付ライン120では、ケース本体14に遮光部材54、押圧シート56、遮光シート22、第1排出防止シート34a及び第2排出防止シート34b(図1〜図4参照)を組み付ける際に、前記ケース本体14を位置決め部材148で位置決めする一方で、蓋体組付ライン122では、蓋体16にフイルム押圧部材92を組み付ける際に、前記蓋体16を位置決め部材148で位置決めする。図7では、側壁160cに切欠168を形成し、該切欠168を介して前記ケース本体14の一端部18側の隅部を位置決めし、一方で、位置決め部材148を下降させて前記蓋体16を位置決めする場合について図示している。
上記した位置決めに代えて、位置決め部材148を下降させてケース本体14の側壁42、82を位置決めする一方で、側壁160aに図示しない切欠を形成し、該切欠を介して前記蓋体16の隅部を位置決めしてもよいことは勿論である。
図9は、遮光部材組付装置126の主要部の構成を示す要部斜視図であり、図10は、遮光部材供給ライン102より供給された遮光部材54を遮光部材位置決め機構170で位置決めしてからケース本体14に載置するまでの動作を示す要部斜視図であり、図11A〜図11Eは、前記遮光部材54を前記ケース本体14に載置する一連の動作を示す要部断面図である。また、図12は、遮光シート片60の短辺部分66をケース本体14の他端部26に貼着する遮光シート片貼着機構172の要部斜視図であり、図13A〜図13Cは、前記遮光シート片貼着機構172による前記短辺部分66の貼着動作を示す要部断面図である。
遮光部材組付装置126は、図9、図10及び図12に示すように、ケース本体14の一端部18の隅部を位置決めする位置決め部材(ケース本体位置決め部)148と、遮光部材供給ライン102(図6参照)より供給された遮光部材54を位置決めする遮光部材位置決め機構170と、前記位置決めされた遮光部材54の遮光シート片60側を吸引保持しながら該遮光部材54を切欠溝38近傍まで移動可能な遮光部材吸引機構174と、前記切欠溝38を貫通して変位部材58の底面側を支持し且つ前記遮光部材吸引機構174と共働して前記遮光部材54を前記切欠溝38に案内する案内支持機構176と、前記遮光部材54の遮光シート片60側を上方より押圧する遮光部材押圧機構178と、遮光シート片60の短辺部分66をケース本体14の他端部26に貼着する遮光シート片貼着機構172とを有する。
遮光部材位置決め機構170は、遮光部材供給ライン102(図6参照)より供給された遮光部材54を構成する変位部材58の位置決めを行う位置決め部材180a〜180dを有する。この場合、前記遮光部材位置決め機構170は、前記変位部材58の底部を図示しない吸引部材で吸引把持した状態で、前記変位部材58の長辺側の側部を位置決め部材180a、180cで狭持し、前記変位部材58の短辺側の側部を位置決め部材180b、180dで狭持することにより、前記遮光部材54を位置決めする。
ここで、前記各位置決め部材180a〜180dは、図示しないカム機構によって移動可能であり且つ図示しない弾性部材の弾発力で付勢されて変位部材58を押圧する。この場合、対向する2つの位置決め部材の一方は基準側とされ、大きな弾発力で付勢されて前記変位部材58を押圧し、他方は小さな弾発力によって付勢されて前記変位部材58を押圧するようにしている。
遮光部材吸引機構174は、遮光部材54を遮光シート片60側で吸引する略矩形状の吸引ブロック182を有し、該吸引ブロック182は、上方に延在する2つの支持部材184a、184bを介してスライドブロック186に支持されている。この場合、前記吸引ブロック182は、前記遮光シート片60の変位部材58に対する貼着部分の一部を吸引する。また、前記スライドブロック186は、立設されたスライドテーブル188上に設けられたガイドレール190に沿って前記搬送方向の直交方向(図9に示すケース本体14の長手方向)に移動可能である。さらに、前記スライドテーブル188は、立設されたテーブル192上に設けられたガイドレール194に沿って上下方向に移動可能である。
スライドブロック186は、連結部材196を介して略V字状のリンク部材198の一端側に連結され、該リンク部材198の他端側はリンク部材200に連結されている。また、スライドテーブル188は、連結部材202を介して略V字状のリンク部材204の一端側に連結され、該リンク部材204の他端側はリンク部材206に連結されている。
ここで、リンク部材200が図示しないカム機構の駆動作用下に上下方向に移動すると、リンク部材198は折曲部分を中心に回転し、この結果、連結部材196を介してスライドブロック186及び吸引ブロック182は、ガイドレール190の案内作用下に前記搬送方向の直交方向に移動可能である。また、リンク部材206が図示しないカム機構の駆動作用下に上下方向に移動すると、リンク部材204は折曲部分を中心に回転し、この結果、連結部材202を介してスライドテーブル188、前記スライドブロック186及び前記吸引ブロック182は、上下方向に移動可能である。
これにより、遮光シート片60の変位部材58に対する貼着部分を吸引ブロック182によって上方より吸引把持した状態で、リンク部材200、206を上下動させることにより、遮光部材54を遮光部材位置決め機構170からケース本体14の切欠溝38上方まで移動可能となる。
上記した吸引ブロック182に連結される支持部材184a、184bは、スライドブロック186内を挿通して、該スライドブロック186上面に配置された板状部材208に連結されている。また、前記スライドブロック186の底部には、前記支持部材184a、184bが挿通する円筒部材210a、210bが係合し、前記円筒部材210a、210bと前記吸引ブロック182との間には、ばね部材212a、212bが介挿されている。
この場合、円筒部材210a、210bが下降すると、前記ばね部材212a、212bの弾発力によって前記吸引ブロック182は下方に押圧される。
ここで、遮光部材位置決め機構170で位置決めされた遮光部材54を前記吸引ブロック182で吸引把持する際には、先ず、スライドテーブル188の下降作用下に前記吸引ブロック182の底面(吸引面)を遮光シート片60に対して所定位置まで下降させ、ばね部材212a、212bの弾発力によって前記吸引ブロック182の底面を前記遮光シート片60の上面に当接し、この状態で前記遮光シート片60に対する前記吸引ブロック182の吸引動作を開始する。
案内支持機構176は、ケース本体14の切欠溝38直下に配置されたブレード状のクランパ(案内支持部材)214と、前記クランパ214の基端部を支持する支持部材216とで構成され、前記支持部材216は、リンク部材218に連結されている。この場合、クランパ214の先端部は上方に向かって傾斜したテーパ状とされ、該クランパ214の幅は、前記切欠溝の底部36を挿通可能な程度の幅とされている。これにより、前記クランパ214が上方に移動して前記切欠溝38を挿通した際に、該クランパ214の先端部は、変位部材58の底部を高精度に位置決めして、遮光部材54を前記切欠溝38にまで案内することが可能となる。
すなわち、リンク部材218が図示しないカム機構の駆動作用下に上下方向に移動すると、支持部材216を介してクランパ214は、切欠溝38に対して挿通自在となる(図11A〜図11E参照)。この場合、吸引ブロック182の吸引作用下に前記切欠溝38上方に遮光部材54が位置決めされていれば、前記切欠溝38を挿通して前記クランパ214の先端部で前記遮光部材54における変位部材58の底部を支持することが可能となる。
また、遮光部材54をケース本体14の底部36にまで案内する際に、遮光シート片60の短辺部分66が他端部26に当接し且つ長辺部分68が側壁42に当接することで、前記他端部26及び前記側壁42より短辺部分66及び前記長辺部分68に対して反力が作用し、この結果、前記反力によって前記底部36に対する前記遮光部材54の位置ずれが発生することが想定される。この場合、遮光部材54の遮光シート片60側を吸引ブロック182で上方から吸引把持し、一方で、前記遮光部材54の変位部材58側をクランパ214で下方から支持している。これにより、前記遮光部材54は、前記反力の発生に関わりなく、上下方向より確実に保持された状態で、ケース本体14の所定位置に配置される。
遮光部材押圧機構178は、遮光部材54における遮光シート片60を押圧する略L字状の押圧部材220を有し、該押圧部材220の先端部222aは、遮光シート片60の変位部材58に対する貼着部分の一部を上方から押圧する一方で、略矩形状の基端部222bは、押圧部材回動部224を介して支持部材226に支持されている。
この場合、遮光シート片60の上面は、吸引ブロック182で吸引されているので、押圧部材220の先端部222aは、前記遮光シート片60における前記貼着部分のうち前記吸引ブロック182で吸引されていない残余部分(遮光シート片60のうちケース本体14の一端部18側の部分)を押圧する。また、前記支持部材226は、ケース本体14の長手方向に延在し、その中央部分に形成された切欠228に前記基端部222bが配置される。さらに、前記支持部材226における前記切欠228近傍の底部に固定される前記押圧部材回動部224は、回動用ロッド230で基端部222bを軸支する。押圧部材220上面には、支持部材226を貫通する略T字状の回動範囲規制部材232が取着され、前記支持部材226と前記押圧部材220との間には、遮光シート片60側に該押圧部材220を押圧するばね部材234が介挿されている。
ここで、押圧部材220の上面と回動範囲規制部材232の先端部236との範囲内で前記押圧部材220は移動可能である。
支持部材226の基端部分は、ねじ238を介して矩形状のスライドブロック240に固定され、立設されたスライドテーブル242上に設けられたガイドレール244に沿って前記搬送方向に移動可能である。また、前記スライドテーブル242は、立設されたテーブル246上に設けられた2つのガイドレール248a、248bに沿って上下方向に移動可能である。さらに、前記スライドブロック240にはリンク部材250が連結され、一方で、前記スライドテーブル242にはリンク部材252が連結されている。
ここで、リンク部材250が図示しないカム機構の駆動作用下に前記搬送方向に移動すると、スライドブロック240、支持部材226及び押圧部材220は、前記搬送方向に移動可能である。一方、リンク部材252が図示しないカム機構の駆動作用下に上下方向に移動すると、スライドテーブル242、前記スライドブロック240、前記支持部材226及び前記押圧部材220は、上下方向に移動可能である。
遮光シート片貼着機構172は、図10、図12及び図13A〜図13Cに示すように、略Π字状のヒータ254及び略L字状の押圧部材256を有する。前記押圧部材256の先端部258は、ヒータ254の両側部内方を非接触で挿通してケース本体14の他端部26側に突出し、前記遮光シート片60を前記ケース本体14の底部36側に対して押圧することが可能である。
一方、前記ヒータ254は、前記押圧部材256により遮光シート片60が底部36側に押圧された状態において、他端部26側に進行して前記遮光シート片60の短辺部分66に当接することにより該短辺部分66を前記他端部26に貼着可能である。すなわち、前記ヒータ254は、前述したように、切欠溝38の他端部26側を囲繞する略Π字状に形成され、一方で、短辺部分66の前記他端部26と対向する裏面には、図示しない熱溶融性のシール部材が形成されているので、前記ヒータ254が短辺部分66に当接して当接部分を加熱することにより、シール部材における前記ヒータ254との対向部分が前記他端部26に溶着し、この結果、前記短辺部分66は、略Π字状の貼着シール部67を介して前記他端部26に貼着される(図4参照)。
なお、遮光シート片貼着機構172は、ヒータ254の加熱温度を監視しており、所定の温度範囲を外れた温度で短辺部分66がケース本体14の他端部26に貼着された場合には、前記ケース本体14をNG品としたり、あるいはフイルムケース製造システム100全体を停止させることが可能である。
前記ヒータ254は、支持ブロック260で支持され、前記支持ブロック260は、略L字状の断熱連結部材264を介して駆動部266のシリンダロッド268に連結されている。
この場合、前記駆動部266の駆動作用下に前記シリンダロッド268がケース本体14の長手方向に所定時間間隔で進退動作を繰り返すと、前記断熱連結部材264、前記支持ブロック260及び前記ヒータ254は、前記長手方向に沿って移動可能である。
ここで、前記シリンダロッド268は、前述した竿送り機構124(図7参照)の動作に連動して進退動作を繰り返し行うことが望ましいが、シリンダロッド268がケース本体14の他端部26側に進行した状態で停止したり、あるいは、前記竿送り機構124の動作速度よりも低速で進退動作を繰り返し行った場合には、ヒータ254が遮光シート片60の短辺部分66を長時間押圧することになり、前記ケース本体14がNG品となるおそれがある。そこで、駆動部266は、シリンダロッド268の進行によってヒータ254が前記短辺部分66を所定時間加熱すると、該シリンダロッド268を後退させて、前記ヒータ254による前記短辺部分66の必要以上の加熱を防止するようにしている。
また、前記断熱連結部材264は、支持ブロック260及びヒータ254からシリンダロッド268及び駆動部266への伝熱を遮断する断熱部材としても機能する。
さらに、駆動部266は、立設するスライドテーブル270に固定され、押圧部材256は、支持ブロック262を介して前記スライドテーブル270に支持されている。前記スライドテーブル270は、立設されたテーブル272上に設けられたガイドレール274に沿って上下方向に移動可能である。
また、前記スライドテーブル270にはリンク部材276が連結されている。ここで、該リンク部材276が図示しないカム機構の駆動作用下に上下方向に移動すると、ガイドレール274の案内作用下にスライドテーブル270が上下方向に移動し、前記スライドテーブル270に連結された駆動部266、シリンダロッド268、断熱連結部材264及び支持ブロック260を介してヒータ254が上下方向に移動すると共に、該スライドテーブル270に連結された支持ブロック262を介して押圧部材256も上下方向に移動可能である。
上記した押圧部材256は、その基端部259が支持ブロック262に連結され、該支持ブロック262の先端部には、押圧変位部材261が形成されている。前記押圧変位部材261は、前記した押圧部材220の基端部222b、回動用ロッド230、回動範囲規制部材232及びばね部材234(図9参照)と略同様の構成を有する。
すなわち、押圧部材256の基端部259は、回動用ロッド263を介して支持ブロック262に軸支され、押圧変位部材261の先端部は、前記基端部259に沿って延在している。そして、押圧変位部材261の先端部には、該押圧変位部材261を貫通する略T字状の回動範囲規制部材265が取着され、前記押圧部材256と前記押圧変位部材261との間には、遮光シート片60側に該押圧部材256を押圧するばね部材267が介挿されている。
ここで、押圧部材256は、該押圧部材256の上面と回動範囲規制部材265の先端部269との範囲内で移動可能である。
遮光部材組付装置126において、上記したリンク部材200、206、218、250、252、276(図9及び図12参照)を駆動させる前記各カム機構は、竿送り機構124を駆動させる図示しないカム・リンク機構と同期して駆動すると共に、遮光部材位置決め機構170も前記カム・リンク機構と同期して位置決め動作を行う。この結果、前述した遮光部材組付装置126を構成する遮光部材位置決め機構170、遮光部材吸引機構174、案内支持機構176、遮光部材押圧機構178及び遮光シート片貼着機構172は、前記竿送り機構124(図7参照)の竿送り動作に同期して動作可能である。
そして、遮光部材組付装置126では、図9〜図13Cに示すように、ケース本体組付ライン120(図6及び図7参照)上を搬送方向に沿って搬送されたケース本体14の一端部18の隅部が位置決め部材148で位置決めされる。一方、遮光部材供給ライン102より遮光部材54が供給されると、位置決め部材180a、180cが変位部材58の長辺側の側部を狭持し且つ位置決め部材180b、180dが変位部材58の短辺側の側部を狭持することにより前記遮光部材54が位置決めされる(図10参照)。
前記位置決めされた遮光部材54は、遮光シート片60上面が遮光部材吸引機構174の吸引ブロック182によって吸着された状態で、前記遮光部材吸引機構174による前記吸引ブロック182の移動作用下にケース本体14の切欠溝38上方にまで搬送される(図9、図10及び図11A参照)。
前記搬送された遮光部材54は、変位部材58底面が切欠溝38を挿通するクランパ214により支持され、この結果、該遮光部材54は、前記クランパ214及び吸引ブロック182によって上下方向に狭持される(図11B)。この狭持状態において、遮光シート片60の一部を押圧部材220で下方に押圧し、前記押圧部材220、前記吸引ブロック182及び前記クランパ214を下降させると、前記クランパ214の案内作用下に前記遮光部材54をケース本体14の底部36にまで案内して載置することができる(図11C及び図11D)。
前記載置された遮光部材54は、押圧部材220によってケース本体14の底部36側に押圧されているので、吸引ブロック182及びクランパ214を該遮光部材54より離間可能である(図11E)。そして、前記押圧部材220によって前記遮光部材54を押圧しながら、前記ケース本体14が竿送り機構124(図7参照)によって遮光シート片貼着機構172に配置された次のステーションにまで搬送される(図10及び図12参照)。
そして、前記搬送されたケース本体14に対して遮光シート片貼着機構172を遮光シート片60近傍まで下降させる。さらに下降させると、該先端部258が前記遮光シート片60に当接し、前記遮光シート片の底部36側を下方に押圧する(図13B参照)。
押圧部材256の先端部258が遮光シート片60を押圧すると、押圧部材220は、遮光シート片60より離間して上流側のステーションに戻る(図10及び図13C参照)。また、シリンダロッド268の前記ケース本体14の他端部26側への変位動作によって、ヒータ254が前記他端部26側に変位して前記短辺部分66に当接し、前記短辺部分66における前記他端部26の被覆部分が前記ヒータ254で所定時間加熱される(図10及び図13C参照)。この結果、前記他端部26に対して前記被覆部分を貼着する略Π字状の貼着シール部51が形成される(図4参照)。
遮光シート片60の短辺部分66を所定時間加熱したヒータ254は、駆動部266によるシリンダロッド268の後退作用下に前記短辺部分66より離間し、次いで、スライドテーブル270の上昇作用下に前記ヒータ254及び押圧部材256が遮光部材54の上方に離間する。なお、図10では、上記したケース本体14に対する遮光部材54の組付作業時における押圧部材220の一連の動作を矢印で示している。
押圧シート供給装置104は、図6に示すように、押圧シートリボン278を所定長フィードさせ、前記フィードされた押圧シートリボン278を切出加工機構280において所定寸法にカットすることにより略矩形状の押圧シート56を切り出し、前記切り出された押圧シート56を押圧シート組付装置128に供給する。
この場合、切出加工機構280は、押圧シートリボン278を吸引ブロック182(図9参照)と同様の図示しない吸着ブロックとカッターとで挟み、その後、前記押圧シートリボン278に対して斜め方向に配置されたカッターで該押圧シートリボン278をカットすることにより、平行四辺形状の押圧シート56を形成する。この結果、前記押圧シートリボン278を所定形状にカットしてから押圧シート組付装置128に供給するまでの間において、吸引手段を有するカッターを用いることなく押圧シート56を確実に押圧シート組付装置128に供給することが可能となる。なお、前記押圧シートリボン278は、前記吸着ブロックによる挟み込みと同時に前記カッターによってカットされても構わない。
押圧シート組付装置128は、図14及び図15に示すように、先細り形状の押圧シート貼着ブロック282を有し、前記押圧シート貼着ブロック282の先端部284には、押圧シート56を吸引可能な複数の吸引口286が押圧シート56の長手方向に沿って形成されている。前記各吸引口286は、前記押圧シート貼着ブロック282内に形成された吸引通路288を介して図示しない吸引ポンプに連結される吸引通路290に接続されている。また、前記先端部284には、前記各吸引口286に沿って突出部(押圧シート貼着部)292が外方に向かって突出形成され、前記突出部292には前記各吸引口286に沿って複数の突起294が形成されている。
この場合、吸引口286は、座ぐり加工によって突出部292から離間する方向に拡開されている。すなわち、前記吸引口286の中心軸は、前記吸引通路288の軸線に対して前記突出部292から離間する方向にオフセットされている。この結果、先端部284において、前記吸引口286より吸引通路288、290を介して図示しない吸引ポンプで押圧シート56を吸引する際に、該押圧シート56に対する押圧シート貼着ブロック282の吸引面積が増大して、前記押圧シート56を確実に吸引することができる。
また、突出部292は、先端部284において前記吸引口286を介して押圧シート56を吸引した際に超音波振動を発生して前記押圧シート56の接触部分に伝達する。また、突起294は、前記押圧シート56が吸引された際に、前記押圧シート56に食い込んで押圧シート貼着ブロック282による該押圧シート56の吸引把持状態を高めると共に、前記超音波振動を確実に押圧シート56に伝達するために設けられる。
さらに、前述した各吸引口286及び各吸引通路288、290は、基本的には、その長手方向(図14の上下方向)及び幅方向に沿って対称の形状とされており、この結果、超音波振動子により該突出部292への超音波振動の伝達に対する影響を回避することが可能となる。
なお、押圧シート組付装置128において押圧シート貼着ブロック282を上下方向に移動させる機構は、前述した遮光部材吸引機構174及び遮光部材押圧機構178(図9参照)と同様の移動機構で構成可能であり、その詳細な説明は省略する。
上記した押圧シート組付装置128では、押圧シート供給装置104より供給された押圧シート56の上面側を押圧シート貼着ブロック282の先端部284で吸引把持し、前記吸引把持した押圧シート56をケース本体14に装着された遮光部材54近傍にまで移動させる(図15A参照)。
この場合、前記押圧シート56のうち遮光部材54との対向部分は吸引口286を介して吸引保持され、一方で、突起46との対向部分は突出部292に沿って湾曲すると共に突起294が食い込まれている。この状態で、前記押圧シート貼着ブロック282をケース本体14の底部36側に下降して、前記押圧シート56を突起46に押圧すると共に、突出部292において超音波振動を所定時間発生させる。この結果、前記超音波振動が前記押圧シート56に伝達されて、該押圧シート56が前記突起46に溶着される。
そして、押圧シート56が前記溶着部分を介してケース本体14に装着されると、前記押圧シート貼着ブロック282は、前記押圧シート56に対する吸引動作と、前記突出部292における超音波振動動作とを停止して、前記押圧シート56の上方に離間する。
なお、上記した押圧シート56の組付作業は、遮光部材組付装置126と同様に、竿送り機構124(図7参照)の竿送り動作と同期して行われる。
押圧シート組付装置128の下流側には、図6に示すように、ケース本体14に対する押圧シート56の貼着位置及び形状の検査を行う画像検査装置299が配置され、前記画像検査装置299の下流側には、遮光部材54(図4参照)の貼着高さを検査する遮光部材検査装置300が配置されている。前記遮光部材検査装置300では、位置決め部材148(図7参照)で予めケース本体14を上方より位置決めした後に、板体158に開口された図示しない孔を介して下方よりレーザを用いた測長センサで前記ケース本体14に対する遮光部材54の貼着高さを検査する。また、これとは別に、移動可能なセンサヘッドを有し、このセンサヘッドの移動により、前記遮光部材54の有無や該遮光部材54が所定位置に貼着されているか否かの検査も行うことができる。
また、前記遮光部材検査装置300の下流側には、ケース本体14に対する遮光部材54の貼着位置を検査する画像検査装置302が配置されている。前記画像検査装置302でも位置決め部材148(図7参照)で予めケース本体14を上方より位置決めした後に、板体158に開口された図示しない孔を介して下方より前記変位部材58の底面側を図示しないカメラで撮影し、前記カメラの画像よりケース本体14に対する変位部材58の貼着位置を検査する。なお、前記遮光部材54の下方に図示しないプリズムを配置し且つ前記カメラを横向きに配置した状態で前記変位部材58の撮影を行うことも可能である。
前記画像検査装置302の下流側には、箔90(図1参照)を蓋体16に貼着する箔貼着装置304がケース本体組付ライン120及び蓋体組付ライン122を跨ぐように配置されている。前記箔貼着装置304は、箔テープ306を図示しない加熱金属板によって蓋体16(図1参照)の上面に所定時間押圧することにより前記箔テープ306の押圧部分を前記箔90として該蓋体16に転写することができる。
また、箔貼着装置304では、ケース本体組付ライン120及び蓋体組付ライン122の両側に図示しないテンションローラが設けられ、前記各テンションローラから箔テープ306に所定量のテンションを付与することにより、箔90が転写された蓋体16より箔テープ306を引き剥がす際における該箔テープ306のテンションを所定量に維持することが可能となる。
さらに、箔テープ306がケース本体組付ライン120及び蓋体組付ライン122を跨いでいるので、箔90が剥離した後の箔テープ306には、前記箔90の微小な切端が付着している。そこで、箔テープ306の下流側には、落下した前記切端を収容可能な図示しない切端受けが配置されている。これにより、前記切端がケース本体14や蓋体16に落下することを回避することができる。
箔貼着装置304の下流側には、箔90の転写品質を画像検査するための画像検査装置307が蓋体組付ライン122に沿って配置されている。
前記画像検査装置307の下流側には、遮光シート片60の第2長辺部分74(図3〜図5参照)に対する第1長辺部分72の折込状態を検査する画像検査装置308がケース本体組付ライン120に沿って配置されている。前記画像検査装置308では、前記第1長辺部分72及び前記第2長辺部分74を図示しないカメラで撮影し、前記カメラの画像より前記第1長辺部分72における切り込み70側の箇所が前記第2長辺部分74における切り込み70側の箇所よりも上側にあるか否かを検査する。
前記画像検査装置308の下流側には、竿送り機構124(図7参照)の竿送り動作と同期して蓋体16の底部を上向きに反転する蓋体反転装置310が蓋体組付ライン122に沿って配置されている。
遮光シート供給装置106は、図6に示すように、押圧シート供給装置104と同様に、遮光シートリボン320を所定長フィードさせ、前記フィードされた遮光シートリボン320を切出加工機構322において所定寸法にカットすることにより略矩形状の遮光シート22を形成し、前記形成された遮光シート22を遮光シート組付装置130に供給する。
図16は、切出加工機構322による遮光シート22の切出加工に先立って、遮光シートリボン320を所定長フィードするために用いられるフィード量制御機構324の主要構成を示すブロック図であり、図17は、カメラ326で撮影された前記遮光シートリボン320の画像を示している。
フィード量制御機構324は、ローラ328を回転させて遮光シートリボン320をフィードさせるサーボモータ330と、前記フィードされた遮光シートリボン320を撮影して該遮光シートリボン320の画像を出力するカメラ326と、前記カメラ326からの前記画像に基づいて前記遮光シートリボン320を前記所定長フィードさせるために必要な現在位置を算出する画像検査部(フィード量算出部)332と、前記検出した現在位置よりフィード量を算出し、前記算出されたフィード量に基づいて前記サーボモータに対する制御信号を生成するPLC(プログラマブルコントローラ)334と、前記PLC334からの制御信号に基づいてサーボアンプ338を介して前記サーボモータ330を制御するモータコントローラ336とを有する。
この場合、遮光シートリボン320には、ケース本体14の一端部18(図1〜図4参照)に遮光シート22を貼着可能な熱溶融性で且つ略矩形状のシール部材321がフィード方向に沿って所定間隔で形成され、カメラ326は、前記シール部材321を含む前記遮光シートリボン320を撮影し、撮影した画像を画像検査部332に出力する。前記画像検査部332では、前記入力された画像に基づいて前記シール部材321の現在位置と前記遮光シートリボン320の基準の位置との偏差を算出し、前記算出された偏差を前記フィード量としてPLC334に出力する。
すなわち、ローラ328の回転によってフィードされる遮光シートリボン320の近傍に、基準の位置を示す略コ字状の貼着基準片340がカメラ326の視野内に入るように配置され、該カメラ326は、前記シール部材321を含む前記遮光シートリボン320及び前記貼着基準片340を撮影し、撮影した画像を画像検査部332に出力する。前記画像検査部332では、前記入力された画像より前記貼着基準片340の下方の突出部に対するシール部材321の相対位置と、前記貼着基準片340の上方の突出部の相対位置を算出して、予め分かっている貼着基準片340の寸法よりシール部材321の偏差を算出し、前記算出された偏差を現在位置としてPLC334に出力する。前記PLC334では、前記入力された現在位置よりフィード量を算出し、前記フィード量に基づく制御信号を生成してモータコントローラ336に出力し、前記モータコントローラ336は、サーボアンプ338を介してサーボモータ330を制御し、該サーボモータ330に軸着されたローラ328を前記フィード量に対応する所定角度だけ回転させる。
この結果、フィード量制御機構324によって所定長フィードされた遮光シートリボン320は、所定の裁断位置において、切出加工機構322を構成する図示しない吸着ブロックで吸着され且つ該吸着ブロックの吸引口に配置されたカッターにより裁断される。前記裁断された遮光シートリボン320は、遮光シート22として遮光シート組付装置130に供給される。なお、前記吸着ブロックにおける吸引部分の構成は、基本的には、吸引ブロック182(図9参照)や押圧シート貼着ブロック282(図14参照)の吸着部分と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
また、フィード量制御機構324では、所定長だけ遮光シートリボン320をフィードさせた後にシール部材321をカメラ326で撮影することにより、画像検査部332で算出されたフィード量と、前記フィード量に基づいてフィードされた遮光シートリボン320の実際のフィード量とを比較し、前記シール部材321の移送ずれを検査して補償することも可能である。
上記した遮光シートリボン320に光を照射すると、黒色の遮光シートリボン320と白色のシール部材321との反射光量の相違によって、これらの境界は前記反射光量の急変箇所となる。そこで、フィード量制御機構324では、カメラ326及び画像検査部332の代わりに、図示しない光学センサを用いて検出することも可能である。この場合、前記光学センサを用いて前記反射光量の急変箇所(遮光シートリボン320とシール部材321との境界)を検出し、検出結果である前記急変箇所より前記遮光シートリボン320を所定長フィードさせればよい。
遮光シート組付装置130は、図6に示すように、ケース本体組付ライン120に沿って配置され且つ遮光シート供給装置106より供給された遮光シート22(図1、図2及び図4参照)をケース本体14の一端部18に仮付する遮光シート仮付機構341と、該遮光シート仮付機構341の下流側に配置され且つ前記仮付された遮光シート22を前記ケース本体14における一端部18の一面19a側に本付する遮光シート本付機構342と、該遮光シート本付機構342と対向して蓋体組付ライン122に沿って配置され且つ前記遮光シート22を本付けする際に前記一端部18における他面19b側を押圧するケース本体押圧機構343とを有する。
この場合、遮光シート仮付機構341は、図示しないスポット状のヒータを有し、切出加工機構322の前記吸着ブロックで遮光シート22を吸引しながら、該遮光シート22をケース本体14の凹部28に押圧した状態で、前記遮光シート22の上面に前記ヒータを当接して、シール部材321の一部を前記凹部28に溶着し、前記遮光シート22を前記ケース本体14に仮付する。
図18は、遮光シート本付機構342及びケース本体押圧機構343の要部側面図であり、図19は、前記ケース本体押圧機構343を構成する押圧部材360a〜360cを示す要部断面図である。
前記遮光シート本付機構342は、遮光シート本付部(遮光シート貼着部)344を有し、前記遮光シート本付部344は、スライドブロック346に支持されている。前記スライドブロック346は、テーブル348上に配置されるステージ350に取着されたガイドレール352に沿ってケース本体14の一端部18に対して進退可能である。また、前記スライドブロック346は、略V字状のリンク部材354の一端側に連結され、該リンク部材354の他端側はリンク部材356に連結されている。さらに、前記遮光シート本付部344と前記スライドブロック346との間には、ばね部材345が介挿され、該ばね部材345の弾発力によって遮光シート本付部344をケース本体14の一端部18側に圧接させることが可能である。
ここで、リンク部材356が図示しないカム機構の駆動作用下に上下方向に移動すると、リンク部材354はテーブル348に軸支された折曲部分を中心に回転し、この結果、スライドブロック346及び遮光シート本付部344は、ガイドレール352の案内作用下にケース本体14の一端部18に進退可能である。
この場合、遮光シート本付部344の先端部はヒータ347となっており、前記遮光シート本付部344をケース本体14に進行させ、遮光シート22(図1、図2及び図4参照)上部を前記ヒータ347表面で押圧しながら加熱すると、シール部材321のうち該ヒータ347のヒータ面形状に対応する部分が凹部28に対して溶着され、この結果、前記ヒータ面形状を有する貼着シール部32を介して前記遮光シート22がケース本体14に本付される。
なお、遮光シート本付機構342は、遮光シート片貼着機構172(図12参照)と同様に、ヒータ347の加熱温度を監視しており、所定の温度範囲を外れた温度で遮光シート22がケース本体14の凹部28に貼着された場合には、前記ケース本体14をNG品としたり、あるいはフイルムケース製造システム100全体を停止させることが可能である。
一方、ケース本体押圧機構343は、図18及び図19に示すように、ケース本体14の一端部18における他面19bを押圧する略L字状の3つの押圧部材(シート貼着用押圧部材)360a〜360cを有し、前記各押圧部材360a〜360cは、スライドブロック359を介して略L字状の押圧部材取付用ブロック372に支持されている。前記押圧部材取付用ブロック372は、支持用ロッド362を介して略L字状の支持部材364に支持され、該支持用ロッド362にはばね部材363が同軸に介挿されている。
支持部材364は、支持部材380と共にテーブル384上に配設され、該テーブル384における押圧部材取付用ブロック372側の側部には、ガイドレール382が形成され、前記押圧部材取付用ブロック372は、前記ガイドレール382を介して上下方向に移動可能である。
また、ガイドレール382の下部にはスライドブロック366が配置され、該スライドブロック366は、テーブル384上に配置された支持部材385に軸支される回動部材386を介してリンク部材388に連結されている。この場合、スライドブロック366の上部には突起369が形成され、一方で、押圧部材取付用ブロック372には、前記突起369に対向してピン部材365が配設されている。また、スライドブロック366における押圧部材取付用ブロック372側の側部は、上側のストレート部分と下側のテーパ部分とで構成されている。
さらに、押圧部材取付用ブロック372の上部には支軸367を介して押込部材370が連結されている。前記押込部材370の中央部分にはカムフォロア361が連結され、該カムフォロア361は、スライドブロック366の側部に接触している。また、前記押込部材370の下部は、ねじ368a〜368cを介して押圧部材360a〜360cをリンク部材388の方向(図18の左側の方向)に支持している。
この場合、押圧部材取付用ブロック372と押圧部材360a〜360cとの間には、ばね部材(弾性部材)374a〜374cがねじ368a〜368cと同軸に介挿され、押込部材370と押圧部材取付用ブロック372との間には、ばね部材371が介挿されている。
ここで、リンク部材388が図示しないカム機構の駆動作用下に上下方向に移動すると、回動部材386は支持部材385で軸支された中央部を中心に回動し、前記回動部材386を介してスライドブロック366は、上下方向に移動する。
この場合、スライドブロック366がガイドレール382に沿って下方に移動すると、ばね部材363の弾発力により押圧部材取付用ブロック372は下方に移動する。これにより、前記押圧部材取付用ブロック372に連結された支持用ロッド362、押込部材370、ねじ368a〜368c及び押圧部材360a〜360cも支持用ロッド362で保持される高さにまで下方に移動する。
さらに、スライドブロック366の下降によって、該押込部材370に連結されたカムフォロア361は、スライドブロック366の側部におけるテーパー部分で相対的に変位する。これにより、押込部材370は、遮光シート本付機構342の方向(図18の右側の方向)に変位し、支持していたねじ368a〜368cを開放する。これにより、押圧部材360a〜360cは、前記ばね部材374a〜374cの弾発力によってケース本体14の一端部18に移動して他面19bを押圧する。このような状態で、前記遮光シート本付部344をケース本体14に進行させると、前記ケース本体14に対する遮光シート22の本付作業を行うことができる。
この場合、ケース本体14の一端部18に対する押圧部材360a〜360cの押圧面積は、前記押圧部材360bが前記押圧部材360a、360cよりも大きいが、前記押圧部材360bを押圧するばね部材374bの弾発力を前記押圧部材360a、360cを押圧するばね部材374a、374cの弾発力よりも大きくすることにより、前記一端部18に対する押圧部材360a〜360cの押圧力を均一とすることが可能である。
また、ケース本体14は、遮光シート22に対する本付作業を行う前に、一端部18の側部が位置決め部材390a、390bによって位置決めされ、一方で、側壁42、82が外方より位置決め部材392a、392bによって位置決めされることにより、前記ケース本体14に対する遮光シート22の本付作業を精度よく行うことができる。
一方、スライドブロック366がガイドレール382に沿って上方に移動すると、カムフォロア361は、スライドブロック366の側部におけるストレート部分よりテーパ部分に相対的に変位する。この結果、押込部材370の下部は、支軸367を中心にリンク部材388の方向(図18の左側の方向)に移動するので、ねじ368a〜368cを支持しながらリンク部材388の方向に移動することができる。これにより、押圧部材360a〜360cは、前記ばね部材374a〜374cの押圧状態から解除されてケース本体14の一端部18より離間する。
さらに、スライドブロック366が上方に移動すると、突起369がピン部材365に当接し、この結果、押圧部材取付用ブロック372は、ばね部材363の弾発力に抗して上方に移動する。これにより、前記押圧部材取付用ブロック372に連結された支持用ロッド362、押込部材370、ねじ368a〜368c及び押圧部材360a〜360cも上方に離間する。
図20Aは、従来技術に係るフイルムケース製造システムにおける遮光シート本付部400のヒータ402の形状を示す平面図であり、図20Bは、前記ヒータ402により形成された貼着シール部404の形状を示す平面図であり、図20Cは、前記貼着シール部404を介してケース本体14に本付された遮光シート22の遮光状態を示す部分断面図である。
図21Aは、従来技術に係るフイルムケース製造システムにおける遮光シート本付部400の他のヒータ406の形状を示す平面図であり、図21Bは、前記ヒータ406により形成された貼着シール部408の形状を示す平面図であり、図21Cは、前記貼着シール部408を介してケース本体14に本付された遮光シート22の遮光状態を示す部分断面図である。
図22Aは、本実施形態に係るフイルムケース製造システム100における遮光シート本付部344のヒータ347の形状を示す平面図であり、図22Bは、前記ヒータ347により形成された貼着シール部32の形状を示す平面図であり、図22Cは、前記貼着シール部32を介してケース本体14に本付された遮光シート22の遮光状態を示す部分断面図である。
図20Aにおいて、ヒータ402は、略矩形状の基端部分402aと該基端部分402aの両側部より下方に延在する突起402bとで構成される。ケース本体14に仮付された遮光シート22の上部を前記ヒータ402で外方より押圧しながら加熱すると、前記シール部材321(図16参照)のうちヒータ402に対向する部分が一端部18の凹部28に溶着され、この結果、遮光シート22は、前記ヒータ402の表面形状を有する貼着シール部404を介してケース本体14に貼着される(図20B参照)。
しかしながら、上記した貼着シール部404の形状では、前記貼着シール部404の基端部分404aより前記遮光シート22の下方に向かって大きな皺410が形成され、この結果、前記遮光シート22の下部がケース本体14の一端部18における底部24より浮き上がることになる。これにより、外光がフイルム排出口20よりケース本体14内に進入し、前記遮光シート22による前記フイルム排出口20及びケース本体14内の光密状態を維持することができない(図20C参照)。
一方、図21Aにおいて、ヒータ406は、略矩形状の基端部分406aと該基端部分406aの両側部より下方に延在する突起406bと、該各突起406b間に所定間隔で下方に延在する複数の突起406cとで構成される。この場合、前記突起406cの突出長は、前記突起406bの突出長よりも小さい。ここで、ケース本体14に仮付された遮光シート22の上部を前記ヒータ406で外方より押圧しながら加熱すると、前記シール部材321(図16参照)のうちヒータ406に対向する部分が一端部18の凹部28に溶着され、この結果、遮光シート22は、前記ヒータ406の表面形状を有する貼着シール部408を介してケース本体14に貼着される(図21B参照)。
上記した貼着シール部408では、前述した貼着シール部404(図20B参照)と比較して、前記突起406cの形成によって皺410よりも小さな皺412を遮光シート22に積極的に形成することで、底部24に対する前記遮光シート22の下部の浮き上がりを抑制することが可能であるが、前記遮光シート22の中央部において大きな皺414が形成されることにより、前記遮光シート22が局部的に前記底部24より大きく浮き上がる。この結果、外光がフイルム排出口20よりケース本体14内に進入し、この場合も、前記遮光シート22による前記フイルム排出口20及びケース本体14内の光密状態を維持することができない(図21C参照)。
これに対して、本実施形態に係るフイルムケース製造システム100では、図22Aに示すように、ヒータ347は、略矩形状の基端部分347aと、該基端部分347aの両側部より下方に延在する突起347bと、前記基端部分347aの中央部より下方に延在する突起347dと、該各突起347b、347d間に所定間隔で下方に延在する複数の突起347cとで構成され、前記各突起347cの突出長を前記突起347b、347dの突出長よりも小さくしている。
ここで、ケース本体14に仮付された遮光シート22の上部を前記ヒータ347で外方より押圧しながら加熱すると、前記シール部材321(図16参照)のうちヒータ347に対向する部分が一端部18の凹部28に溶着され、この結果、遮光シート22は、前記ヒータ347の表面形状を有する貼着シール部32を介してケース本体14に貼着される(図22B参照)。
上記した貼着シール部32では、前述した貼着シール部404、408(図20B及び図21B参照)と比較して、基端部分347aの中央部にも突起347dを形成することにより、皺410よりも小さな皺412が遮光シート22に所定間隔で積極的に形成され、この結果、底部24に対する前記遮光シート22の下部の浮き上がりを抑制することができる。この結果、前記遮光シート22の下部が底部24に当接してフイルム排出口20を被覆するので、前記フイルム排出口20及びケース本体14内の光密状態を確保することができる(図22C参照)。
そして、遮光シート組付装置130では、上記したリンク部材356、388を駆動させる前記各カム機構は、竿送り機構124(図7参照)を駆動させる図示しないカム・リンク機構と同期して駆動し、遮光シート仮付機構341も前記カム・リンク機構と同期して動作する。この結果、前述した遮光シート組付装置130を構成する遮光シート仮付機構341、遮光シート本付機構342及びケース本体押圧機構343は、前記竿送り機構124の竿送り動作に同期して動作可能である。
図23A〜図23Cは、遮光シート組付装置130の第1変形例を示す要部断面図であり、図24は、前記遮光シート組付装置130の第2変形例を示す要部断面図であり、図25は、前記遮光シート組付装置130の第3変形例を示す要部断面図である。
図23A〜図23Cに示す第1変形例は、ケース本体組付ライン120に沿った3つのステーションに遮光シート本付部420a〜420cを各々配置し、前記各ステーションにおいて遮光シート22に対する本付作業を行うものである。
この場合、ケース本体組付ライン120の上流側(図23Aに示す1番目のステーション)に配置された遮光シート本付部420aのヒータ422aは、遮光シート22における側壁42側に対して本付作業を行い、中流側(図23Bに示す2番目のステーション)に配置された遮光シート本付部420bのヒータ422bは、遮光シート22における中央部に対して本付作業を行い、下流側(図23Cに示す3番目のステーション)に配置された遮光シート本付部420cのヒータ422cは、遮光シート22における側壁82側に対して本付作業を行う。
ここで、遮光シート22に対するヒータ422aの加熱範囲(貼着範囲)は、前記遮光シート22に対するヒータ422bの加熱範囲と一部オーバーラップしている。また、前記遮光シート22に対するヒータ422bの加熱範囲は、前記遮光シート22に対するヒータ422cの加熱範囲と一部オーバーラップしている。この結果、ケース本体14に対する前記遮光シート22の貼着を確実に行うことが可能となる。
図24に示す第2変形例において、遮光シート本付部430は、シリンダロッド432を介して駆動部434に支持され、前記駆動部434は、支持部材436を介してスライドブロック438に連結され、該スライドブロック438はガイドレール440に沿ってケース本体14の搬送方向に移動可能である。
ここで、駆動部434によってシリンダロッド432を前記ケース本体14に対して進退させながら、図示しないカム・リンク機構によってスライドブロック438をガイドレール440の案内作用下に前記搬送方向に移動させると、1つのステーションにおいて、前記遮光シート本付部430を前記搬送方向に移動させながらケース本体14に対する遮光シート22の本付作業を行うことが可能となる。
図25に示す第3変形例では、ヒータ347のヒータ面に耐熱性のゴム部材450が取着され、一方で、押圧部材360a〜360cにおける一端部18への押圧面に耐熱性のゴム部材452a〜452cが取着されている。この場合、前記押圧部材360a〜360cより前記ゴム部材452a〜452cを介して前記一端部18を押圧すると、前記ゴム部材452a〜452cが前記一端部18内側に密着するので、前記一端部18をより均一に押圧することが可能となる。また、前記ヒータ347より前記ゴム部材450を介して遮光シート22を加熱すると、前記ゴム部材450が前記遮光シート22に密着するので、前記遮光シート22をより確実に加熱することができる。
図6に示すように、遮光シート組付装置130の下流側には、蓋体組付ライン122に沿ってケース本体14に対する遮光シート22の貼着状態及び形状を検査する画像検査装置460が配置されている。この場合、画像検査装置460に対向する側壁160cの一部は、画像検査の視野を確保するために薄肉とされ、該薄肉とされた側壁160cに対して外部より光を照射すると、該側壁160cを介して前記遮光シート22の貼着状態及び形状を検査することが可能となる。また、凹部28(図1参照)に形成された前記各シボ面は、該凹部28の他の部分よりも表面粗さが異なっているので、前記遮光シート22とコントラストの高い検査画像が得られ、この画像検査装置460では、ケース本体14に対して前記遮光シート22の四隅の位置が所定位置であるか否かの画像検査を行う。
第1排出防止シート供給装置108は、押圧シート供給装置104及び遮光シート供給装置106と同様に、排出防止シートリボン470を所定長フィードさせ、前記フィードされた排出防止シートリボン470を切出加工機構472において所定寸法にカットすることにより略矩形状の第1排出防止シート34a(図3参照)を形成し、前記形成された第1排出防止シート34aを第1排出防止シート仮付装置132に供給する。
この場合、切出加工機構472は、切出加工機構280(図6参照)と同様に、排出防止シートリボン470を吸引ブロック182(図9参照)と同様の図示しない吸着ブロックとカッターとで挟み込んだ状態で、前記排出防止シートリボン470を図示しないカッターで所定形状にカットすることにより、略矩形状の第1排出防止シート34aを形成する。この結果、前記排出防止シートリボン470を所定形状にカットしてから第1排出防止シート仮付装置132に供給するまでの間において、吸引手段を有するカッターを用いることなく第1排出防止シート34aを確実に第1排出防止シート仮付装置132に供給することが可能となる。
この場合、前記第1排出防止シート仮付装置132は、第1排出防止シート34aをケース本体14の底部36の所定位置に移載した後に図示しないスポット状のヒータを前記第1排出防止シート34aの上面に当接して、第1排出防止シート34aに形成されたシール部材の一部を前記底部36に溶着させて前記ケース本体14に対する前記第1排出防止シート34aの仮付を行う。
第1排出防止シート仮付装置132の下流側には、ケース本体14における第1排出防止シート34aの有無を検査する検査装置474が配置されている。
検査装置474の下流側には、蓋体組付ライン122に沿ってフイルム押圧部材組付装置133が配置されている。前記フイルム押圧部材組付装置133では、図示しない位置決め台に設けられた位置決めピンにフイルム押圧部材供給ライン112より供給されたフイルム押圧部材92の孔94a、94bを挿入して、該フイルム押圧部材92を正確に位置決めした後に、底部が上向きとなって搬送された蓋体16を位置決め部材148(図7参照)で位置決めした状態で、前記位置決めされたフイルム押圧部材92を搬送して前記蓋体16に組み付ける。
この場合、蓋体16のかしめピン88a、88b(図3参照)をフイルム押圧部材92の孔94a、94bに挿通し、且つ支持片86を孔96に挿通した後に、図示しないヒータブロックでかしめピン88a、88bを上方より押圧しながら加熱することにより、その先端部がかしめられ、この結果、前記フイルム押圧部材92が前記蓋体16に組みつけられる。また、フイルム押圧部材組付装置133には、かしめられたかしめピン88a、88bの先端部の高さを検査する検査装置476が配置されている。
第2排出防止シート供給装置110は、第1排出防止シート供給装置108と同様の構成を有し、排出防止シートリボン480を所定長フィードさせ、前記フィードされた排出防止シートリボン480を切出加工機構482において所定寸法にカットすることにより略矩形状の第2排出防止シート34b(図3参照)を形成し、前記形成された第2排出防止シート34bを第2排出防止シート仮付装置134に供給する。
この場合、第2排出防止シート仮付装置134は、第2排出防止シート34bをケース本体14の底部36の所定位置に移載した後に図示しないスポット状のヒータを前記第2排出防止シート34bの上面に当接して、前記第2排出防止シート34bに形成されたシール部材の一部を前記底部36に溶着させて前記ケース本体14に対する前記第2排出防止シート34bの仮付を行う。
第2排出防止シート仮付装置134の下流側には、ケース本体14における第2排出防止シート34bの有無を検査する検査装置484が配置されている。
検査装置484の下流側には、第1及び第2排出防止シート34a、34bの本付作業を行う排出防止シート本付装置490が配置されている。
この場合、排出防止シート本付装置490では、位置決め部材148(図7参照)によってケース本体14を位置決めした後に、図示しないヒータブロックによって第1及び第2排出防止シート34a、34bにおける仮付箇所を押圧しながら加熱することで、前記第1及び第2排出防止シート34a、34bのシール部材をケース本体14の底部36に溶着させて、前記ケース本体14に対して前記第1及び第2排出防止シート34a、34bを本付する。
なお、排出防止シート本付装置490は、遮光シート片貼着機構172(図12参照)及び遮光シート本付機構342(図18参照)と同様に、前記ヒータブロックの加熱温度を監視しており、所定の温度範囲を外れた温度で第1及び第2排出防止シート34a、34bがケース本体14の底部36に貼着された場合には、前記ケース本体14をNG品としたり、あるいはフイルムケース製造システム100全体を停止させることが可能である。
排出防止シート本付装置490の下流側には、ケース本体14における第1及び第2排出防止シート34a、34bの貼着位置及び形状を検査する画像検査装置492が配置されている。
画像検査装置492の下流側には、ケース本体14及び蓋体16にイオン風を吹き付けて除電及び除塵を行う除塵装置494が配置されている。この場合、除塵装置494では、前記ケース本体14及び前記蓋体16のそれぞれの外形に合わせた図示しない2つの集塵カップを上方より下降させて前記ケース本体14及び前記蓋体16と各々密着し、前記各集塵カップで覆われた各空間内を真空ポンプの吸引作用下に気密状態とした後に前記各空間内に配置された前記ケース本体14及び前記蓋体16に対して前記イオン風を吹き付ける。なお、前記各集塵カップは、前記ケース本体14及び前記蓋体16に密着しているので、前記イオン風の風圧による前記ケース本体14及び前記蓋体16の位置ずれは発生しない。
また、前記除塵装置494の下流側には、竿送り機構124(図7参照)の竿送り動作と同期して蓋体16の上面を上向きに正転する蓋体正転装置496が蓋体組付ライン122に沿って配置されている。この場合、前記蓋体正転装置496は、前記竿送り機構124による蓋体16の1ピッチ分の搬送距離の間に前記竿送り動作のタイミングに同期して前記蓋体16を正転させているので、正転動作でのケース本体14に対する前記蓋体16の位置ずれを防止することが可能となる。
さらに、蓋体正転装置496の下流側には、竿送り機構124(図7参照)の竿送り動作と同期して蓋体16をケース本体14に移載して前記ケース本体14と前記蓋体16とを合体させる移載装置498がケース本体組付ライン120に沿って配置されている。
さらにまた、移載装置498の下流側には、光電センサによりフイルム押圧部材92の有無と組付状態とを検査し且つレーザセンサにより蓋体16の有無及びケース本体14に対する該蓋体16の高さとを検査する検査装置500が配置されている。
図26は、検査装置500(図6参照)の下流側に配置されたサンプル取出ライン502の要部斜視図である。
サンプル取出ライン502では、移載装置498(図6参照)で組み合わされたケース本体14及び蓋体16をサンプル用のフイルムケース10として外部に排出する。この場合、検査装置500の下流側に配置された移載装置504のアーム506は、ケース本体組付ライン120上で順次搬送される前記ケース本体14の側部を把持した後に、竿送り機構124(図7参照)の竿送り動作と同期して前記ケース本体14及び前記蓋体16を前記サンプル取出ライン502に移載する。
前記サンプル取出ライン502のサンプル取出シュート508上には、以前に移載されたサンプル用のフイルムケース10が載置されているので、前記アーム506は、把持しているケース本体14で前記以前に載置されたフイルムケース10を前記サンプル取出シュート508の排出方向(押出方向)に押出しながら、前記ケース本体14及び前記蓋体16を該サンプル取出シュート508上に移載する。
サンプル取出シュート508には、ケース本体14の一端部18の底部24を収容可能な深さの切欠510が所定間隔で形成され、前記切欠510は、その深さが前記押出方向に沿って浅くなる形状とされる。この結果、サンプル取出シュート508上に載置されたサンプル用フイルムケース10をアーム506で把持されたケース本体14で押圧すると、前記フイルムケース10を前記サンプル取出シュート508の押出方向に容易に押出することが可能となる。
さらに、前記アーム506は、竿送り機構124(図8参照)の動作に同期して常時動作しているので、サンプル用のフイルムケース10をサンプル取出シュート508に移載しない場合であっても、既に前記サンプル取出シュート508に載置されているフイルムケース10を下流側に押し出す動作を行う。
また、移載装置504は、図6に示すように、上流側に配置された各検査装置156、300、302、307、308、460、474、476、484、492、500における検査で合格とされたケース本体14及び蓋体16のみを下流側に配置された搬送ライン512に移載し、該搬送ライン512では、前記移載されたケース本体14及び蓋体16を完成品のフイルムケース10として外部に排出する。一方、上記した各検査装置及び各画像検査装置における検査で不合格とされたケース本体14及び蓋体16は、前記移載装置504によって搬送ライン512に並設されたNG品排出ライン514に移載され、該NG品排出ライン514では、前記移載されたケース本体14及び蓋体16をNG品のフイルムケース10として外部に排出する。
なお、上記した各検査装置156、300、302、307、308、460、474、476、484、492、500は、図示しない設備コントローラとオンラインで接続されており、前記設備コントローラは、ケース本体14及び蓋体16の搬送動作と同期して前記各検査装置156、300、302、307、308、460、474、476、484、492、500から送信された各検査結果をシフト情報として取り込み、前記各検査結果を取り込む毎に前記シフト情報を更新している。この場合、前記設備コントローラは、前記更新されたシフト情報を前記各検査装置156、300、302、307、308、460、474、476、484、492、500より組付ライン118の下流側に配置された各組付装置及び各組立装置の動作条件としている。
すなわち、前記設備コントローラは、前記各検査結果のうちケース本体14、蓋体16及びフイルムケース10がNG品と判定された検査結果を受け取り、前記受け取った検査結果をシフト情報として更新した場合、前記検査結果を送信した検査装置156、300、302、307、308、460、474、476、484、492、500よりも下流側の各装置に対して、前記ケース本体14、前記蓋体16又はフイルムケース10がNG品であることを示す制御信号を送信する。これにより、前記制御信号を受け取った前記各装置は、前記NG品であるケース本体14、蓋体16又はフイルムケース10に対する部材の供給又は組付や前記ケース本体14、前記蓋体16又はフイルムケース10に対する検査を停止し、あるいは、前記フイルムケース10を外部に排出する。例えば、移載装置504は、前記制御信号を受け取った後に、NG品とされたフイルムケース10をNG品排出ライン514に移載する。
遮光部材供給ライン102は、変位部材58(図3〜図5参照)を供給する変位部材供給機構530と、前記供給された変位部材58の形状及び方向の検査を行う変位部材検査ライン532と、遮光シート片60を供給する遮光シート片供給機構534と、前記検査された変位部材58に前記供給された遮光シート片60を貼着して遮光部材54を形成する遮光部材組付ライン536とを有する。
変位部材供給機構530は、変位部材58を貯留するホッパ(貯留部)540と、該ホッパ540より供給された各変位部材58を所定方向に整えて搬送するボールフィーダ542及び直線フィーダ544(フィード部)と、前記直線フィーダ544より搬送された前記各変位部材58を収容して一個づつ切り離し、前記切り離した変位部材58を変位部材検査ライン532に送出する切出部546とを有する。
ホッパ540は、ボールフィーダ542の上方に配置されると共に、該ボールフィーダ542から直線フィーダ544に変位部材58が搬出される度に前記ボールフィーダ542に変位部材58を供給する。
ボールフィーダ542は、ボール548と、中央部において振動を発生する振動発生部550とで構成され、前記ホッパ540よりボール548内に供給された変位部材58に対して振動発生部550より振動を付与することによって、該変位部材58を前記回転方向に整列させて直線フィーダ544に送出する。なお、前記ボール548内では、図示しない除電装置により前記変位部材58にイオン風を吹き付けて除電を行っている。
直線フィーダ544は、前記供給された変位部材58を切出部546に供給する。
切出部546は、図27A及び図27Bに示すように、略矩形状のブロックに直線フィーダ544に臨む2つの孔552a、552bが形成されて構成され、該孔552a、552bに前記変位部材58を収容した後に該切出部546を移動しながら前記変位部材58を切り離し、前記切り離された変位部材58を前記切出部546の側部に配設された移載装置554(図6参照)を介して変位部材検査ライン532に移載する。
この場合、前記直線フィーダ544より一方の孔552aに前記変位部材58を挿入すると、前記切出部546は、前記変位部材58の挿入方向と直交する方向に円弧状に移動して、他方の孔552bと前記直線フィーダ544とが対向するように動作し、この結果、他方の孔552bに対する変位部材58の挿入動作が可能となる。この時間内に前記一方の孔552aに収容された変位部材58の移動及び取り出し作業が行われる。この移動時間内において、前記直線フィーダ544では、図示しないストッパによって切出部546側への変位部材58の突出を回避している。
なお、図27Aは、切欠71が切出部546側に向いている状態で変位部材58が搬送された場合を示し、図27Bは、前記切欠71が切出部546から離間する方向(図27Bの左側の方向)に向いている状態で変位部材58が搬送された場合を示し、図27A及び図27Bに示す位置に切欠71が配置されている場合、変位部材58は、その上面が表向き(上向き)となって搬送されているものとする。また、図27Bのように切欠71が上流側に配置されている場合に、変位部材58が正しい向きで搬送されているものとする。
変位部材検査ライン532には、図6に示すように、変位部材58(図3〜図5参照)の向きを検査する画像検査装置562、前記変位部材58の前後方向を反転する反転装置564、前記変位部材58の形状を検査する画像検査装置566、前記変位部材58をNG品としてNG品集積ケース568に移載するか又は合格品としてバッファコンベア570に移載する移載装置572とが検査用コンベア560に沿って順に配置されている。
検査用コンベア560は、切出部546より移載装置554を介して移載された変位部材58を所定ピッチで図6の右方向に搬送し、画像検査装置562は、(1)前記搬送される変位部材58の上面が上向きになっているか、及び(2)前記変位部材58が搬送方向に対して逆向きになっていないかについて検査を行う。
この場合、変位部材58では、隅部が切欠71(図3、図5、図27A及び図27B参照)とされ、前記画像検査装置562は、(1)において切欠71が図27A及び図27Bに示す位置にあるか否かを検査し、(2)において前記切欠71が前記搬送方向の上流側となっているか否かを検査する。
反転装置564は、画像検査装置562での(2)の検査結果に基づいて前記切欠71が下流側となっている変位部材58に対して位置決め部材148(図7参照)と同様の構成を有する位置決め部材で位置決めを行なった後に、図示しない吸着ブロックで吸引して検査用コンベア560から離間させた状態で180°反転し、前記反転した変位部材58を検査用コンベア560の次のステーションに移載する。
この場合、反転装置564による変位部材58の一連の反転作業を検査用コンベア560の1ピッチ分の移動時間内で行うことにより、移動する検査用コンベア560から一旦離間させた前記変位部材58を次のステーションにおいて元の位置に戻すことが可能となる。なお、(2)の検査結果が前記切欠71が前記搬送方向の上流側となっているという内容であれば、変位部材58に対する上記した反転作業は行わない。
画像検査装置566では、変位部材58の形状が所定形状であるか否かについて検査を行う。
移載装置572では、画像検査装置562における(1)の検査で不合格(裏向き)と判定された変位部材58や、画像検査装置566の検査で不合格(所定形状はでない)と判定された変位部材58をNG品としてNG品集積ケース568に移載する一方で、前記画像検査装置562の(1)の検査及び前記画像検査装置566の検査で合格とされた変位部材58を合格品としてバッファコンベア570に移載する。
ここで、検査用コンベア560を順次搬送される変位部材58の一部がNG品となった場合、前記検査用コンベア560よりバッファコンベア570に合格品の変位部材58をそのまま順次移載すれば、前記バッファコンベア570上を順次搬送する各変位部材58の流れが前記NG品によって歯抜け状態となるおそれがある。そこで、前記移載装置572では、前記検査用コンベア560においてNG品が発見されると、前記バッファコンベア570への合格品(変位部材58)の移載予定位置を変更して、前記歯抜け状態の発生を防止している。
なお、上記した変位部材検査ライン532では、図示しない除電装置により変位部材58にイオン風を吹き付けて除電を行っている。
バッファコンベア570の下流側には、移載装置574、位置決め台576及び移載装置578が各々配設されている。この場合、前記バッファコンベア570の下流側に搬送された変位部材58(図3〜図5参照)は、移載装置574によって前記位置決め台576に移載され、反転装置564の前記位置決め部材と同様の位置決め部材で位置決めされた後に、前記移載装置578によって遮光部材組付ライン536に移載される。
遮光部材組付ライン536では、上流側(移載装置578側)より下流側(メイン組立ライン114側)に向かって、変位部材58の上面に遮光シート片60を仮付する遮光シート片仮付機構580、前記仮付された遮光シート片60に対して予備シールを行う遮光シート片予備シール機構582、前記予備シールされた遮光シート片60に対して本付する遮光シート片本付機構584、前記遮光シート片60に切り込み70を入れる切込形成機構586、前記切り込み70が形成された遮光シート片60の長辺部分68を前記遮光シート片60の上面側に内折りする長辺折曲機構588、及び前記長辺部分68が折曲された遮光シート片60の短辺部分66を前記遮光シート片60の上面側に内折りする短辺折曲機構590の順番で配設されている。
また、遮光部材組付ライン536には、上流側(移載装置578側)から下流側(メイン組立ライン114側)に所定間隔で配設され且つ変位部材58の底面側を吸引可能な複数の第1吸引機構592と、遮光シート片予備シール機構582より下流側において所定間隔で配設され且つ前記変位部材58に予備シール又は本付された遮光シート片60の上面を吸引可能な複数の第2吸引機構594(図30参照)と、遮光シート片仮付機構580から遮光シート片予備シール機構582まで配設され且つ前記変位部材58を載置可能な載置用レール596とをさらに有する。
前述した移載装置578は、位置決め台576に位置決めされた変位部材58(図3〜図5、図27参照)を90°回転させて載置用レール596の上流側に移載する。この場合、前記移載装置578は、前記変位部材58の切欠71が遮光部材組付ライン536の下流側(メイン組立ライン114側)となるように移載する。
図28は、載置用レール596上に載置された変位部材58及び該変位部材58の底面側を吸引する第1吸引機構592の要部縦断面図であり、図29は、前記第1吸引機構592による前記変位部材58の搬送動作を示す要部横断面図であり、図30は、第2吸引機構594による前記変位部材58の搬送動作を示す要部横断面図である。
載置用レール596は、並行する2つの板体600a、600bより構成され、前記板体600a、600b間のギャップ602は、変位部材58のレール62、64が嵌合可能な間隔とされている。
第1吸引機構592は、基本的には、遮光部材吸引機構174の吸引ブロック182(図9参照)や押圧シート貼着ブロック282の吸引部分(図14及び図15参照)と同様の構成を有し、断面略T字状の吸引ブロック604内に上方に開口する複数の第1吸引通路606と、前記各第1吸引通路606に連通する第2吸引通路608とが形成されたものである。この場合、前記第2吸引通路608は、連結管610を介して図示しない真空ポンプに連通し、前記連結管610の途中には電磁バルブ611が配設されている。
ここで、前記載置用レール596に変位部材58が移載されると、ギャップ602直下に配置された吸引ブロック604が上昇して前記変位部材58の底面に接触する。次いで、連結管610に連結する前記真空ポンプを駆動し且つ電磁バルブ611を開放状態とすれば、第1及び第2吸引通路606、608及び連結管610が前記真空ポンプの吸引作用下に負圧状態となり、この結果、前記変位部材58が前記第1吸引機構592によって吸引され、該変位部材58は、前記載置用レール596上で所定位置に置かれる。
そして、前記第1吸引機構592、連結管610及び排気管612を図示しないカム・リンク機構によって一体的に上下動させると共に、搬送方向(図29に示す右側の方向)に所定量移動させることにより、前記吸引された変位部材58を載置用レール596に沿って所定ピッチで搬送することができる。
なお、前記所定ピッチは、前記第1吸引機構592の配置間隔とし、上記の搬送動作についても、メイン組立ライン114の竿送り機構124(図7参照)の竿送り動作に同期させることが好ましい。
また、第1吸引機構592及び連結管610が一体的に移動する箇所は、載置用レール596が配設されているステーションのみであり、遮光シート片予備シール機構582より下流側のステーションでは、第1吸引機構592及び連結管610は所定位置に固定される一方で、第2吸引機構594が遮光部材54の搬送方向に沿って移動可能である。
さらに、前記第1吸引機構592及び連結管610を一体的に動作させる場合には、前記連結管610をベローズ等の可撓性を有する配管で構成すると好適である。
第2吸引機構594は、前述した第1吸引機構592と同様の構成を有し、遮光シート片予備シール機構582(図6参照)より下流側の各ステーションにおいて、遮光シート片60を上方より吸引しながら遮光部材54を搬送する。この場合、前記第1吸引機構592は、前記遮光部材54を変位部材58側より吸引保持する位置決め機構として所定間隔に配設されているので、前記第2吸引機構594は、各第1吸引機構592間で前記遮光部材54を搬送する。
すなわち、上流側の第1吸引機構592によって遮光部材54の変位部材58側が吸引保持されている際に、第2吸引機構594を下降して吸引ブロック620の先端部を遮光シート片60の上面に接触させる。次いで、電磁バルブ611を開放状態とし且つ図示しない真空ポンプの駆動作用下に連結管624、第2吸引通路626及び第1吸引通路628を負圧状態にすると共に、前記第1吸引機構592による前記変位部材58への吸引動作を停止させると、前記第2吸引機構594によって前記遮光シート片60が吸引される。そして、前記第2吸引機構594、前記連結管624及び前記排気管622を図示しないカム・リンク機構によって一体的に上下動させると共に、搬送方向(図30に示す右側の方向)に所定量移動させることにより、前記吸引された遮光部材54を所定ピッチで下流側の第1吸引機構592にまで搬送して受渡することが可能となる。
この場合、前記所定ピッチは、前記第1吸引機構592の配置間隔とする。また、前記第2吸引機構594は、下流側の第1吸引機構592にまで遮光部材54を搬送して該下流側の第1吸引機構592が変位部材58を吸引保持すると、遮光シート片60に対する吸引動作を停止して、前記搬送方向と直交する方向に上昇及び後退した後に上流側の第1吸引機構592近傍まで後退する(図30参照)。この場合、前記後退した第2吸引機構594は、該上流側の第1吸引機構592に吸引保持された遮光部材54に向かって前記搬送方向と直交する方向に前進及び下降した後に、前述した搬送動作を繰り返し行う。
なお、図30では、前記第2吸引機構594が前記搬送方向に対して直交する方向に上昇及び後退する動作並びに前進及び下降する動作について説明したが、前述した動作に代えて、前記直交方向に対して円弧状に動作することも可能である。
さらに、前記第2吸引機構594及び連結管624を一体的に動作させる場合には、前記連結管624をベローズ等の可撓性を有する配管で構成すると好適である。
遮光シート片供給機構534は、図6に示すように、押圧シート供給装置104、遮光シート供給装置106、第1及び第2排出防止シート供給装置108、110と同様に、遮光シートリボン630を所定長フィードさせ、前記フィードされた遮光シートリボン630を切出加工機構632において所定寸法にカットすることにより略矩形状の遮光シート片60を形成し、前記形成された遮光シート片60を遮光シート片仮付機構580に供給する。
遮光シート片仮付機構580は、第1排出防止シート仮付装置132、遮光シート仮付機構341及び第2排出防止シート仮付装置134と略同様の構成を有し、遮光シート片供給機構534より供給された遮光シート片60を載置用レール596上に位置決めされた変位部材58の上面に仮付する。
この場合、載置用レール596上で第1吸引機構592により吸引保持された変位部材58の側部は、遮光部材位置決め機構170(図10参照)と略同様の図示しない位置決め機構によって搬送方向及び該搬送方向と直交する方向に位置決めされる。前記位置決めされた変位部材58の上面に遮光シート片60を載置して、図示しないスポット状のヒータを前記遮光シート片60における前記変位部材58との接触部分の上面に当接すると、該遮光シート片60の底面に形成されたシール部材の一部が前記変位部材58に溶着され、該変位部材58に対して前記遮光シート片60が仮付される。
遮光シート片予備シール機構582は、押圧シート組付装置128、遮光シート本付機構342及び排出防止シート本付装置490と略同様の構成を有し、変位部材58上面に仮付された遮光シート片60に対して予備シールを行う。
この場合、遮光シート片60における変位部材58との接触部分の一部に対して図示しないヒータブロックを局部的に押圧して前記シール部材の一部を前記変位部材58に溶着させて、前記遮光シート片60を前記変位部材58に予備シールする。この結果、前記予備シールされた遮光シート片60と前記変位部材58との貼着強度は、第2吸引機構594で吸引且つ搬送可能な強度にまで増大し、前記予備シールされた遮光シート片60及び前記変位部材58は、前記第2吸引機構594により遮光シート片本付機構584に対向する第1吸引機構592まで搬送される。
遮光シート片本付機構584は、押圧シート組付装置128、遮光シート本付機構342及び排出防止シート本付装置490と略同様の構成を有し、予備シールされた遮光シート片60を変位部材58上面に本付する。
この場合、第1吸引機構592により吸引保持された変位部材58の側部は、遮光部材位置決め機構170(図10参照)や遮光シート片仮付機構580における前記位置決め機構と略同様の図示しない位置決め機構によって搬送方向及び該搬送方向と直交する方向に位置決めされる。このような状態で、予備シールされた遮光シート片60における変位部材58との接触部分を図示しないヒータブロックで均一に押圧する。この結果、前記シール部材が前記変位部材58に溶着され、前記遮光シート片60が本付される。
なお、遮光シート片本付機構584は、遮光シート片貼着機構172(図12参照)、遮光シート本付機構342(図18参照)及び排出防止シート本付装置490(図6参照)と同様に、前記ヒータブロックの加熱温度を監視しており、所定の温度範囲を外れた温度で遮光シート片60が変位部材58に貼着された場合には、前記変位部材58に前記遮光シート片60が貼着された遮光部材54をNG品としたり、あるいはフイルムケース製造システム100全体を停止させることが可能である。
図31は、遮光シート片本付機構584(図6参照)と切込形成機構586との間に配置された画像検査装置640の要部斜視図であり、図32は、前記画像検査装置640を構成する位置決め機構642の位置決め部材660a、660c及びその駆動機構644を示す要部斜視図であり、図33は、前記位置決め機構642の位置決め部材660b、660d及びその駆動機構646を示す要部斜視図であり、図34A及び図34Bは、変位部材58に対する遮光シート片60の貼着位置検査を示す平面図である。
画像検査装置640は、本付された遮光シート片60及び変位部材58からなる遮光部材54を位置決めする位置決め機構642、該位置決め機構642を駆動する駆動機構644、646、前記位置決めされた遮光部材54の上方に配置され且つ該遮光部材54を撮影するカメラ648及び画像処理部650とで構成される。
位置決め機構642は、変位部材58の短辺側の側部(図31〜図33における上流側及び下流側の側部)を位置決めする位置決め部材660a、660cと、前記変位部材58の長辺側の側部(遮光部材54の搬送方向と直交する方向の側部)を位置決めする位置決め部材660b、660dとで構成される。
この場合、前記位置決め部材660a、660cは、互いに略同一の形状を有し且つ搬送方向に沿って配置され、上下方向に延在する略逆L字状の基端部分(基準部)662a、662cと、該基端部分662a、662cの上流側より上方に向かって突出形成された略逆L字状の先端部分664a、664cとで構成される。前記先端部分664aの下流側の側部と、前記先端部分664cの上流側の側部とは対向しており、ばね部材666aの弾発力によって前記基端部分662aの上流側を前記搬送方向に押圧し、一方で、ばね部材666cの弾発力によって前記基端部分662cの下流側を前記搬送方向とは逆方向に押圧すると、前記先端部分664a、664cが接近し、この結果、変位部材58の短辺側の側部を狭持することが可能である。
一方、前記位置決め部材660b、660dは、遮光部材54の搬送方向を中心に線対称となる形状とされており、前記搬送方向に沿って延在する略L字状の基端部分(基準部)662b、662dと、該基端部分662b、662dの下流側より上方に向かって突出形成された略逆L字状の先端部分(位置決め部)664b、664dとで構成される。前記先端部分664b、664dの先端面は対向しており、ばね部材666b、666dの弾発力によって前記基端部分662b、662dの上流側を前記搬送方向の直交方向に押圧すると、前記先端部分664b、664dが接近し、この結果、変位部材58の長辺側の側部を狭持することが可能である。
なお、上記したばね部材666a、666cやばね部材666b、666dにおいて、一方のばね部材の弾発力を他方のばね部材の弾発力よりも大きくすることによって、前記一方のばね部材で押圧される一方の位置決め部材を基準側として変位部材58の保持位置が決定され、前記他方のばね部材で押圧される他方いの位置決め部材は、前記基準側に倣って前記変位部材58の側部を押圧する。
図32の駆動機構644と図33の駆動機構646とは、略同一の構成であるので各構成要素には同一の参照符号を付して説明する。
前記駆動機構644、646は、立設したテーブル670の上方のコーナ部分より並行して延在する支持部材672、674にばね部材666a〜666dの基端部が各々固定されている。また、支持部材672、674下方には、テーブル670表面に対して垂直にロッド676、678がナット680、682を介して取着されている。この場合、前記ロッド676、678の先端部にはベアリング684、686が軸支され、該ベアリング684、686の側部には、前記ロッド676、678を中心軸として回動可能な略I字状の回動部材688、690が軸着されている。
回動部材688の上側の一端部は、連結部材692を介して位置決め部材660a、660bの基端部分662a、662bに連結され、一方で、回動部材690の上側の一端部は、連結部材693を介して位置決め部材660c、660dの基端部分662c、662dに連結されている。また、前記回動部材688の下側の他端部にはテーブル670に臨む伝達部材694が取着され、一方で、前記回動部材690の下側の他端部には前記テーブル670に臨む伝達部材696が取着されている。
さらに、ロッド676、678より下方のテーブル670表面にはガイドレール698が上下方向に取着され、該ガイドレール698には、リンク部材700に接続するスライドブロック702が摺動自在に配置されている。前記スライドブロック702表面には、ねじ704を介して略L字状の伝達部材706、708が固着され、該伝達部材706、708上部に形成され且つ上方に拡開するテーパ710、712は、伝達部材694、696の側部に当接可能である。
上記した駆動機構644、646において、図示しないカム機構の駆動作用下にリンク部材700を上下動させると、スライドブロック702がガイドレール698の案内作用下に上下方向に移動し、この結果、前記スライドブロック702に連結された伝達部材706、708も上下方向に移動する。これにより、伝達部材694、696は、テーパ710、712の案内作用下に互いに近接するように移動し、この結果、前記伝達部材694、696に連結された回動部材688、690は、ロッド676、678を中心軸として回動する。従って、回動部材688、690より連結部材692、693を介して連結された位置決め部材660a〜660dは、前記回動部材688、690の回動作用下に変位部材58の側部に対して進退可能となる。
図31〜図34Bにおいて、第1吸引機構592によって変位部材58の底部を吸引保持し且つ位置決め部材660a〜660dによって変位部材58の側部を位置決めした状態で、カメラ648を用いて上方より遮光部材54を撮影しても、前記変位部材58が遮光シート片60で被覆されているので、画像処理部650では、前記変位部材58に対する前記遮光シート片60の貼着位置を遮光部材54の画像より直接知ることができない。
そこで、前記画像処理部650では、遮光部材54が位置決め部材660a〜660dによって位置決めされた際に、先端部分664a、664cの変位部材58に対する当接面と遮光シート片60の側部との距離da、dcより、前記変位部材58に対する遮光シート片60の貼着位置(突出長)を間接的に算出している。
図34Aでは、変位部材58に対する遮光シート片60の搬送方向の突出長(距離da、dc)を算出している。これに対して、前記搬送方向と直交する方向における遮光シート片60の貼着位置を算出する場合には、図34Bに示すように、先端部分664b、664dの前記搬送方向に沿った幅を前記遮光シート片60の長辺部分よりも長くして、先端部分664b、664dの変位部材58に対する当接面と遮光シート片60の側部との距離db、ddを検出することにより、前記変位部材58に対する遮光シート片60の貼着位置を間接的に算出することが可能である。
上記した画像検査装置640では、1つのステーションで変位部材58の2つの側部に対する遮光シート片60の貼着位置検査を行っているが、これに代えて、画像検査を2つのステーションに分け、最初のステーションでは、変位部材58の搬送方向に沿った2つの側部に対する遮光シート片60の貼着位置検査を行い、次のステーションでは、変位部材58の4つの側部に対する遮光シート片60の貼着位置検査を行ってもよいことは勿論である。
図6の切込形成機構586では、第1吸引機構592によって変位部材58の底部を吸引保持し且つ上記した位置決め部材660a〜660d(図31〜図34参照)と同様の位置決め部材で該変位部材58の側部を位置決めした状態において、遮光シート片60に図示しないカッターを押し当てて切り込み70(図3及び図5参照)を形成する。
図35は、長辺折曲機構588及び短辺折曲機構590による遮光シート片60の折曲動作を示す要部斜視図であり、図36は、長辺折曲機構588及び短辺折曲機構590を駆動させる折曲動作駆動機構728の主要構成を示す要部斜視図である。
図35に示す長辺折曲機構588は、切り込み70が形成された遮光シート片60の長辺部分68(図3〜図5参照)を該遮光シート片60の上面側に内折りする略L字状の長辺折曲型730と、前記遮光シート片60の他の部分を上方より保持する略L字状の保持型(第1保持型)732と、該保持型732と共働して前記遮光シート片60の短辺部分66及び前記遮光シート片60における他の長辺部分を下方より保持する略L字状の保持型734とを有する。
ここで、保持型732の長辺部分68側は、上下方向に対して傾斜面形状とされており、この傾斜部分のうち切り込み70から第2長辺部分74の中央部分までの部分は、テーパ状に形成された切欠736とされている。この場合、前記切欠736は、搬送方向の下流側より上流側に向かって切欠深さが大となる形状とされている。
これにより、遮光シート片60における変位部材58の貼着部分及び短辺部分66を保持型732で上方より保持し、且つ前記短辺部分66及び切り込み70が形成されていない長辺部分を保持型734で下方より保持した状態で、長辺部分68直下に配置された長辺折曲型730が上昇すると、該長辺折曲型730の先端部分738が前記長辺部分68に当接し、この結果、前記長辺折曲型730の押圧力によって前記長辺部分68が保持型732に沿って遮光シート片60の上面側に内折される。
この場合、第1長辺部分72と前記第2長辺部分74の下流側とは、保持型732の前記傾斜部分まで内折され、一方で、前記第2長辺部分74における切り込み70から第2長辺部分74の中央部分までの箇所は、前記遮光シート片60の上面側に僅かに内折される。従って、前記切欠736を設けることによって、前記第2長辺部分74の折り曲げ量が局所的に低下する。
短辺折曲機構590は、短辺部分66(図3〜図5参照)を遮光シート片60の上面側に内折りする略L字状の短辺折曲型740と、前記遮光シート片60における変位部材58の貼着部分を上方より保持する略L字状の保持型(第2保持型)742とを有する。
ここで、保持型742の短辺部分66側は、上下方向に対して傾斜面形状とされ、一方で、該保持型742の第2長辺部分74側には、該第2長辺部分74の中央部に対して押圧することが可能な突起744が形成されている。
この場合、第1吸引機構592で変位部材58の底部を吸引保持した状態で、遮光シート片60における変位部材58の貼着部分を保持型742で上方より保持すると、内折された第2長辺部分74が突起744で下方に押圧され、この結果、前記第2長辺部分74における切り込み70から中央部分までの箇所の折曲量が局所的に低下する。
また、短辺部分66直下に配置された短辺折曲型740が上昇すると、該短辺折曲型740の先端部分746が前記短辺部分66に当接し、この結果、前記短辺折曲型740の押圧力によって前記短辺部分66が保持型742に沿って遮光シート片60の上面側に前記保持型742の前記傾斜部分まで内折される。
図36の折曲動作駆動機構728は、長辺折曲機構588及び短辺折曲機構590を同期して一体的に駆動させるものであり、立設したテーブル750上に2つのガイドレール752、754が上下方向に並設され、前記ガイドレール752、754には、2つのスライドテーブル756、758が離間して摺動自在に配置されている。
スライドテーブル756上には、2つのガイドレール760、762及び2つの駆動部764、766が各々並設され、該駆動部764、766は、フレキシブル継手768、770を介して保持型732、742を支持する支持部材776、778に連結される。この場合、前記支持部材776、778の基端部は、前記フレキシブル継手768、770に連結され、他端部は、前記保持型732、742の基端部を支持する。
一方、スライドテーブル758上には、長辺折曲型730及び短辺折曲型740の底部を支持する支持部材780、782が取着されている。
ここで、図示しないカム・リンク機構を用いてガイドレール752、754の案内作用下にスライドテーブル756を上下方向に移動させると、ガイドレール760、762及び支持部材776、778を介して保持型732、742が上下方向に移動する。
また、駆動部764、766によってフレキシブル継手768、770を上下方向に各々進退させると、ガイドレール760、762の案内作用下に支持部材776、778を介して保持型732、742を個別に上下方向に移動可能である。
一方、図示しないカム・リンク機構を用いてガイドレール752、754の案内作用下にスライドテーブル758を上下方向に移動させると、スライドテーブル758に支持部材780、782を介して長辺折曲型730及び短辺折曲型740が上下方向に移動する。
短辺折曲機構590の下流側には、図6に示すように、短辺部分66の折曲位置を検査する検査装置790と、画像検査装置640及び前記検査装置790の検査で不合格とされた遮光部材54をNG品としてNG品集積ケース792に移載するか又は合格とされた遮光部材54を合格品としてメイン組立ライン114の位置決め機構170(図10参照)に移載する移載装置794とが順に配設されている。
フイルム押圧部材供給ライン112は、図6に示すように、コンテナ801に集積されたフイルム押圧部材92を供給するローラコンベア800と、該ローラコンベア800とメイン組立ライン114との間に配置されたベルトコンベア802と、前記コンテナより複数枚葉されたフイルム押圧部材92を前記ベルトコンベア802に移載する移載装置804と、前記ベルトコンベア802上の前記枚葉されたフイルム押圧部材92に対して重なり具合や方向を検査する検査装置806と、該検査装置806の検査で不合格とされたフイルム押圧部材92をNG品としてNG品集積ケース808に移載する移載装置810とを有する。
コンテナ801は、図示しないパーティションによって上方より見て、例えば、4行×3列に区画され、区画された各部分に複数枚葉されたフイルム押圧部材92が縦積みで収容されている。また、前記フイルム押圧部材92の側部は、前記コンテナ801の側壁及び前記各パーティションより前記区画部分の内方に突出する図示しない突起によって保持されている。さらに、前記各区画部分の底部には、図示しない孔が形成されている。
さらに、前記コンテナ801の隅部には、該コンテナ801の方向を示すために切欠が形成されている。フイルム押圧部材供給ライン112では、ローラコンベア800上を前記コンテナ801が搬送して所定位置に停止した際に、図示しない方向確認センサを用いて前記切欠の位置(前記コンテナ801の向き)を検出し、移載装置804は、検出結果に基づいて前記各区画部分に収容された各フイルム押圧部材92をベルトコンベア802に順次移載する。
前記所定位置に停止したコンテナ801がローラコンベア800上で位置決めされた後に、移載装置804は、図示しないガイド部材を前記区画部分に挿入して複数枚葉されたフイルム押圧部材92の4つの隅部を位置決めすると共に、前記コンテナ801の前記孔を介して下方より図示しないリフト部材を上昇させて、前記フイルム押圧部材92を取り出し可能な高さまで持ち上げる。この場合、前記フイルム押圧部材92が持ち上げられる高さは、図示しないセンサで監視され、前記センサは、前記フイルム押圧部材92が常に同一高さにまで持ち上げるように検出結果を前記リフト部材にフィードバックしている。
また、移載装置804では、図示しないロボットハンドで複数のフイルム押圧部材92を持ち上げ、前記持ち上げられた各フイルム押圧部材92にイオン風を吹き付けることによって該各フイルム押圧部材92を除電し、且つ前記イオン風によって前記各フイルム押圧部材92をさばくことにより上方のフイルム押圧部材92から2枚目以降の下方のフイルム押圧部材92を分離する。
また、検査装置806では、図示しない位置決め部材でフイルム押圧部材92の両端部を位置決めした後に、図示しない試験片を該フイルム押圧部材92表面に当接することで、前記フイルム押圧部材92の高さを検査すると共に、前記フイルム押圧部材92の切欠92a(図3参照)の位置を光電センサで検出することにより、該フイルム押圧部材92の方向を検査する。さらに、前記検査装置806の検査で合格とされたフイルム押圧部材92は、フイルム押圧部材組付装置133の図示しない移載機構によってベルトコンベア802の下流側より前記フイルム押圧部材組付装置133に移載される。
なお、上記したフイルム押圧部材供給ライン112では、各装置の動作速度を変化することが可能であるので、1つのフイルム押圧部材92がNG品となり、蓋体組付ライン122に対して前記フイルム押圧部材92の供給が歯抜け状態となる場合には、フイルム押圧部材供給ライン112における1サイクルの時間内に前記各装置を2サイクル分だけ動作させて、前述した歯抜き状態の影響が前記蓋体組付ライン122に及ばないようにしている。
本実施形態に係るフイルムケース製造システム100は、以上のように構成されるものであり、次に、その作用につき図1〜図36及び図37〜図48のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、前記ケース本体・蓋体供給装置から組付準備ライン116(図6参照)に対して、ケース本体14に蓋体16を載置した状態で供給する(図37のステップS1)。この場合、前記ケース本体14の一端部18を搬送方向(図8参照)の上流側とし且つ他端部26を下流側とした状態で、前記ケース本体・蓋体供給装置の供給用コンベア138より前記組付準備ライン116の受取用コンベア136に受渡する。
次いで、受取用コンベア136上を搬送する複数のケース本体14及び蓋体16に対して、図示しない切り離し装置により一組づつ分離する(ステップS2)。
次いで、検査装置146(図6参照)において、前記分離されたケース本体14及び蓋体16に対する検査を行う。この場合、前記検査装置146は、テーパ状の位置決め部材148(図7参照)でケース本体14の隅部を位置決めし(ステップS3)、蓋体16の有無の検査と、前記ケース本体14に対する前記蓋体16の方向の検査(ステップS4)と、前記ケース本体14に対する前記蓋体16の浮き(高さ)の検査(ステップS5)とを順次行う。
次いで、NG品排出ライン150(図6参照)において、上記したステップS4、S5で検査されたケース本体14及び蓋体16が合格品か否かが判定され(ステップS6)、検査結果で不合格とされたケース本体14及び蓋体16については、不良品(NG品)としてNG品排出ライン150より外部に排出される(ステップS7)。一方、前記検査に合格したケース本体14及び蓋体16は、移載装置152によってケース本体組付ライン120(図6及び図7参照)に移載される(ステップS8)。
前記ケース本体組付ライン120上にケース本体14及び蓋体16が載置された(図38のステップS9)後、移載装置154は、前記蓋体16のみを蓋体組付ライン122に移載する(ステップS10)。
次いで、ケース本体14が搬送されるケース本体組付ライン120では、前記ケース本体14に対する遮光部材54、押圧シート56、遮光シート22、第1排出防止シート34a及び第2排出防止シート34b(図1〜図4参照)の組付作業が行われ(ステップS11)、一方で、蓋体16が搬送される蓋体組付ライン122では、前記蓋体16に対するフイルム押圧部材92の組付作業が行われる(ステップS12)。
次いで、遮光部材54、押圧シート56、遮光シート22、第1排出防止シート34a及び第2排出防止シート34bの組付作業が完了したケース本体14に対して、フイルム押圧部材92の組付作業が完了した蓋体16を移載装置498(図6参照)を用いて載置する(ステップS13)。
次いで、検査装置500は、組み立てられたケース本体14及び蓋体16に対して、フイルム押圧部材92の有無及び組付状態の検査(ステップS14)と、蓋体16の有無及びケース本体14に対する該蓋体16の高さの検査(ステップS15)とを行う。
次いで、移載装置504によって、ケース本体組付ライン120上で順次搬送されるケース本体14及び蓋体16を、サンプル用のフイルムケース10としてサンプル取出ライン502(図6及び図26)に移載する(ステップS16)。これにより、前記サンプル取出ライン502に移載されたフイルムケース10は、サンプル取出シュート508において、その押出方向に押出されながら、外部に排出される(ステップS17)。
次いで、移載装置504(図6参照)は、組付ライン118に配置された各検査装置156、300、302、307、308、460、474、476、484、492、500における検査でケース本体14及び蓋体16が合格とされたか否かを判定し(ステップS18)、不良品とされたケース本体14及び蓋体16については、移載装置504を用いてNG品排出ライン514に移載し、NG品のフイルムケース10として外部に排出する(ステップS19)。一方、ステップS18において、合格とされたケース本体14及び蓋体16については、前記移載装置504を用いて搬送ライン512に移載し、該搬送ライン512では、前記移載したケース本体14及び蓋体16を完成品のフイルムケース10として外部のフイルム集積機等に排出する(ステップS20)。
図39は、ステップS11におけるケース本体14の組付作業工程を示すフローチャートである。
先ず、ステップS21において、ケース本体14と蓋体16との分離確認を検査装置156(図6参照)によって行う。
次いで、遮光部材供給ライン102より供給された遮光部材54を遮光部材組付装置126によってケース本体14に貼着し(ステップS22)、前記遮光部材54の上面を押圧する押圧シート56を押圧シート組付装置128によって前記ケース本体14に貼着する(ステップS23)。
次いで、画像検査装置299(図6参照)によって、ケース本体14に対する押圧シート56の貼着位置及び形状の検査を行い(ステップS24)、さらに、遮光部材検査装置300によって、ケース本体14に対する遮光部材54の貼着高さを検査し(ステップS25)、その後、前記ケース本体14に対する前記遮光部材54(変位部材58)の貼着位置を画像検査装置302によって検査する(ステップS26)。
次いで、画像検査装置308(図6参照)によって、遮光シート片60の第2長辺部分74(図3〜図5参照)に対する第1長辺部分72の折込状態を検査する(ステップS27)。
次いで、遮光シート供給装置106より供給された遮光シート22を、遮光シート組付装置130によってケース本体14の一端部18に貼着し(ステップS28)、画像検査装置460によって、ケース本体14に対する遮光シート22の貼着状態及び形状を検査する(ステップS29)。
次いで、第1及び第2排出防止シート供給装置108、110より供給された第1及び第2排出防止シート34a、34bを第1及び第2排出防止シート仮付装置132、134に供給して、ケース本体14に対する仮付を行い、さらに、排出防止シート本付装置490によって、前記第1及び第2排出防止シート34a、34bの本付を行う(ステップS30)。その後、画像検査装置492によって、ケース本体14における第1及び第2排出防止シート34a、34bの貼着位置及び形状を検査する(ステップS31)。
図40は、図39のステップS22におけるケース本体14への遮光部材54の組付作業工程を示すフローチャートである。
先ず、ステップS32において、遮光部材供給ライン102において遮光部材54を組み立て(ステップS32)、前記組み立てられた遮光部材54を遮光部材組付装置126に供給する(ステップS33)。前記遮光部材組付装置126の遮光部材位置決め機構170(図10参照)では、位置決め部材180a、180cによって変位部材58の長辺側の側部を狭持し、一方で、前記変位部材58の短辺側の側部を位置決め部材180b、180dで狭持することにより、前記遮光部材54を位置決めする(ステップS34)。
次いで、前記位置決めされた遮光部材54における遮光シート片60を遮光部材吸引機構174の吸引ブロック182(図9及び図10参照)で吸引しながら、前記前記吸引ブロック182をケース本体14の切欠溝38上方にまで搬送し(図11A参照)、搬送位置において、変位部材58底面を切欠溝38を挿通するクランパ214により支持して、該遮光部材54を前記クランパ214及び吸引ブロック182によって上下方向に狭持する(図11B)。次いで、この狭持状態において、前記遮光シート片60の一部を押圧部材220で下方に押圧しながら、前記押圧部材220、前記吸引ブロック182及び前記クランパ214を下降させて、前記クランパ214の案内作用下に前記遮光部材54をケース本体14の底部36にまで案内し、前記遮光部材54を該底部36に載置する(図11C及び図11D)。次いで、前記載置された遮光部材54より前記吸引ブロック182及び前記クランパ214を離間し(図11E)、前記押圧部材220のみで前記遮光部材54を前記ケース本体14に位置決め保持する(ステップS35)。
次いで、押圧部材220によって遮光部材54を押圧しながら、ケース本体14を竿送り機構124(図7参照)によって遮光シート片貼着機構172が配置された次のステーションにまでそのまま搬送する(図10、図12及びステップS36)。
次いで、前記搬送されたケース本体14に対して遮光シート片貼着機構172を遮光シート片60近傍まで下降し、押圧部材256の先端部258を遮光シート片60に当接して、該遮光シート片60を前記ケース本体14の底部36側に押圧する(図13B参照)。先端部258が遮光シート片60を押圧した後に、前記遮光部材54を押圧する押圧部材220は、前記遮光部材54より離間して上流側のステーションに戻る(図10参照)と共に、シリンダロッド268の前記ケース本体14の他端部26側への変位動作によって、ヒータ254を前記他端部26側に変位させて前記短辺部分66に当接し、前記短辺部分66における前記他端部26の被覆部分を前記ヒータ254で所定時間加熱して(図10及び図13C参照)、前記他端部26に対する前記被覆部分の貼着を行う(ステップS37)。これにより、略Π字状の貼着シール部51が形成され(図4参照)、前記遮光シート片60の短辺部分66が前記貼着シール部51を介して前記他端部26に貼着される。
そして、遮光シート片60の短辺部分66を所定時間加熱したヒータ254は、駆動部266によるシリンダロッド268の後退作用下に前記短辺部分66より離間し、さらに、テーブル272の上昇作用下に前記ヒータ254及び押圧部材256が遮光部材54の上方に離間する。
図41及び図42は、図40のステップS32における遮光部材54の組立工程を示すフローチャートである。
先ず、ステップS38では、ホッパ540(図6参照)よりボールフィーダ542に変位部材58(図3〜図5参照)を供給し、次いで、前記ボールフィーダ542において所定方向に整えられた変位部材58を直線フィーダ544を介して切出部546(図27参照)に送出し、切出部546において前記変位部材58を1個づつ切り離して分離する(ステップS39)。前記切り離された変位部材58は、移載装置554を介して変位部材検査ライン532に移載される(ステップS40)。
次いで、変位部材検査ライン532では、画像検査装置562(図6参照)によって変位部材58(図3〜図5参照)の向きを検査し(ステップS41)、反転装置564では、検査結果が前記変位部材58は搬送方向に対して逆向きになっている(正常ではない)という内容であれば(ステップS42)、逆向きとなっている変位部材58を180°反転させる方向修正を行う(ステップS43)。なお、ステップS42において、前記検査結果が正常である場合には上記した方向修正作業は行わない。
次いで、画像検査装置566において、変位部材58の形状が所定形状であるか否かについて検査を行い(ステップS44)、その後、移載装置572において、画像検査装置562の検査で変位部材58が不合格(裏向き)と判定された場合や、画像検査装置566の検査で変位部材58が不合格(所定形状はでない)と判定された場合には(ステップS45)、該変位部材58をNG品としてNG品集積ケース568に移載する(ステップS46)。一方、前記画像検査装置562の上記した検査及び前記画像検査装置566の検査で合格とされた変位部材58については、合格品としてバッファコンベア570に移載する(ステップS47)。
バッファコンベア570に移載された変位部材58(図42のステップS48)は、該バッファコンベア570より、移載装置574を介して位置決め台576に移載され、前記位置決め台576で位置決めされた後に、移載装置578を介して遮光部材組付ライン536の載置用レール596に移載される(ステップS49)。
遮光部材組付ライン536では、変位部材58に対する遮光シート片60の貼着作業が行われ(ステップS50)、次いで、変位部材58に対する遮光シート片60の貼着位置検査が画像検査装置(図6及び図31〜図34参照)によって行われる(ステップS51)。
この場合、前記変位部材58が遮光シート片60で被覆されているので、カメラ648を用いて上方より遮光部材54を撮影しても、画像処理部650では、前記変位部材58に対する前記遮光シート片60の貼着位置を遮光部材54の画像より直接知ることができない。そのため、前記画像処理部650では、変位部材58の底面が第1吸引機構592によって吸引保持された状態で、遮光部材54を位置決め部材660a〜660dによって位置決めして、先端部分664a、664cの変位部材58に対する当接面と遮光シート片60の側部との距離da、dc(及び/又は距離db、dd)より、前記変位部材58に対する遮光シート片60の貼着位置を間接的に算出している。
次いで、第1吸引機構592で変位部材58の底部を吸引保持し且つ位置決め部材で該変位部材58の側部を位置決めした状態において、切込形成機構586(図6参照)により遮光シート片60に切り込み70(図3及び図5参照)を形成する(ステップS52)。
次いで、長辺折曲機構588(図35及び図36参照)によって、切り込み70が形成された遮光シート片60の長辺部分68(図3〜図5参照)を長辺折曲型730を用いて該遮光シート片60の上面側に内折りする(ステップS53)。
この場合、前記遮光シート片60における変位部材58の貼着部分及び短辺部分66を保持型732で上方より保持し、且つ前記短辺部分66及び切り込み70が形成されていない長辺部分を保持型734で下方より保持した状態で、折曲動作駆動機構728の駆動作用下に長辺部分68直下に配置された長辺折曲型730を上昇させると、該長辺折曲型730の先端部分738が前記長辺部分68に当接し、前記長辺折曲型730の押圧力で前記長辺部分68が保持型732に沿って遮光シート片60の上面側に内折される。
また、第1長辺部分72と前記第2長辺部分74の下流側とは、保持型732の前記傾斜部分まで内折され、一方で、前記第2長辺部分74における切り込み70から第2長辺部分74の中央部分までの箇所は、前記遮光シート片60の上面側に僅かに内折される。従って、前記切欠736を設けることによって、前記第2長辺部分74の折り曲げ量が局所的に低下することになる。
次いで、短辺折曲機構590の短辺折曲型740を用いて、短辺部分66(図3〜図5参照)を遮光シート片60の上面側に内折りする(ステップS54)。
この場合、第1吸引機構592で変位部材58の底部を吸引保持した状態で、遮光シート片60における変位部材58の貼着部分を保持型742で上方より保持すると、内折された第2長辺部分74が突起744で下方に押圧され、この結果、前記第2長辺部分74における切り込み70から中央部分までの箇所の折曲量が局所的に低下する。
また、折曲動作駆動機構728の駆動作用下に短辺部分66直下に配置された短辺折曲型740が上昇させると、該短辺折曲型740の先端部分746が前記短辺部分66に当接し、この結果、前記短辺折曲型740の押圧力によって前記短辺部分66が保持型742に沿って遮光シート片60の上面側に前記保持型742の前記傾斜部分まで内折される。
次いで、検査装置790によって短辺部分66の折曲位置を検査し(ステップS55)、移載装置794において、画像検査装置640及び前記検査装置790の検査で不合格とされた遮光部材54(ステップS56)は、NG品としてNG品集積ケース792に移載される(ステップS57)。一方、検査結果が合格とされた遮光部材54は、合格品として移載装置794によりメイン組立ライン114の位置決め機構170(図10参照)に移載される(ステップS58)。
図43は、図42のステップS50の変位部材58に対する遮光シート片60の貼着作業工程を示すフローチャートである。
先ず、遮光シート片供給機構534(図6参照)において遮光シート片60の切出加工を行い(ステップS59)、前記切出加工された遮光シート片60を遮光シート片仮付機構580に供給する(ステップS60)。
遮光シート片仮付機構580では、載置用レール596上で第1吸引機構592(図28及び図29参照)により吸引保持された変位部材58の側部を、図示しない位置決め機構によって搬送方向及び該搬送方向と直交する方向に位置決めし(ステップS61)、前記位置決めした変位部材58の上面に遮光シート片60を載置して、該遮光シート片60の仮付を行う(ステップS62)。
次いで、遮光シート片予備シール機構582によって、変位部材58上面に仮付された遮光シート片60に対して予備シールを行い(ステップS63)、遮光シート片本付機構584において、予備シールされた遮光シート片60を変位部材58上面に本付する(ステップS64)。
図44は、図39のステップS23における押圧シート56のケース本体14に対する貼着作業工程を示すフローチャートである。
先ず、押圧シート供給装置104(図6参照)によって押圧シート56の切出加工を行い(ステップS65)、前記切出加工された押圧シート56を押圧シート組付装置128に供給する(ステップS66)。次いで、押圧シート組付装置128では、前記供給された押圧シート56の上面側を押圧シート貼着ブロック282の先端部284で吸引把持し(ステップS67)、前記吸引把持した押圧シート56をケース本体14に装着された遮光部材54近傍にまで移動させる(図15A参照)。
この場合、前記押圧シート56のうち遮光部材54との対向部分を吸引口286を介して吸引保持し、突起46との対向部分は突出部292に沿って湾曲させて突起294で食い込ませる。これにより、前記押圧シート56を遮光部材54の遮光シート片60及び突起46に押圧して、突出部292において超音波振動を所定時間発生させると、前記超音波振動が前記押圧シート56に伝達され、この結果、前記押圧シート56が前記突起46に溶着される(ステップS68)。
図45は、図39のステップS28における遮光シート22のケース本体14に対する貼着作業工程を示すフローチャートである。
先ず、遮光シート供給装置106(図6参照)によって、遮光シート22の切出加工を行い(ステップS69)、前記切出加工された遮光シート22を遮光シート組付装置130に供給する(ステップS70)。この場合、フィード量制御機構324を用いて遮光シートリボン320を所定長フィードして遮光シート22の切出加工を精度よく行うようにしている。
次いで、遮光シート組付装置130は、位置決め部材148でケース本体14を位置決めした後に(ステップS71)、遮光シート供給装置106より供給された遮光シート22(図1、図2及び図4参照)を遮光シート仮付機構341によってケース本体14の一端部18に仮付する(ステップS72)。
次いで、遮光シート本付機構342によって前記仮付された遮光シート22を前記ケース本体14における一端部18の一面19a側に本付する(ステップS73)。この場合、ケース本体14の一端部18における他面19bを3つの押圧部材360a〜360cで均一に押圧した状態で、ヒータ347を前記ケース本体14の一端部18における一面19aに押圧することにより、遮光シート22が貼着シール部32を介してケース本体14の一端部18に確実に貼着される。
図46は、図39のステップS30における排出防止シート34a、34bのケース本体14に対する貼着作業工程を示すフローチャートである。
先ず、第1排出防止シート供給装置108によって第1排出防止シート34a(図3参照)の切出加工を行い(ステップS74)、前記切出加工された第1排出防止シート34aを第1排出防止シート仮付装置132に供給する(ステップS75)。
次いで、第1排出防止シート仮付装置132は、位置決め部材148によってケース本体14の位置決めを行った後に(ステップS76)、第1排出防止シート34aを前記ケース本体14の底部36の所定位置に仮付する(ステップS77)。次いで、検査装置474によってケース本体14における第1排出防止シート34aの有無が検査される(ステップS78)。
一方、第2排出防止シート供給装置110では、第1排出防止シート供給装置108と同様に、第2排出防止シート34b(図3参照)の切出加工を行い(ステップS79)、前記切出加工された第2排出防止シート34bを第2排出防止シート仮付装置134に供給する(ステップS80)。
次いで、第2排出防止シート仮付装置134では、位置決め部材148によってケース本体14の位置決めを行った後に(ステップS81)、第2排出防止シート34bをケース本体14の底部36の所定位置に仮付する(ステップS82)。次いで、検査装置484によって、ケース本体14における第2排出防止シート34bの有無を検査する(ステップS83)。
次いで、位置決め部材148(図7参照)によってケース本体14を位置決めした後に(ステップS84)、排出防止シート本付装置490によって第1及び第2排出防止シート34a、34bの本付作業を行う(ステップS85)。
図47は、図38のステップS12における蓋体16に対する組付作業工程を示すフローチャートである。
先ず、箔貼着装置304によって箔90(図1参照)を蓋体16に貼着し(ステップS86)、画像検査装置307によって箔90の転写品質を検査する(ステップS87)。
次いで、蓋体反転装置310によって蓋体16の底部を上向きに反転し(ステップS88)、フイルム押圧部材供給ライン112より供給されたフイルム押圧部材92を前記反転した蓋体16に載置した後に(ステップS89)、前記フイルム押圧部材92をフイルム押圧部材組付装置133によって前記蓋体16にかしめることにより取着される(ステップS89)。次いで、蓋体正転装置496によってフイルム押圧部材92が装着された蓋体16を正転し(ステップS91)、前記正転した蓋体16を移載装置498によってケース本体組付ライン120に載置されたケース本体14に移載し、前記ケース本体14と前記蓋体16とを組み立てる(ステップS92)。
図48は、図47のステップS89における蓋体16に対する組付作業工程を示すフローチャートである。
先ず、フイルム押圧部材供給ライン112(図6参照)では、フイルム押圧部材92が集積されたコンテナ801をローラコンベア800に供給し(ステップS93)、次いで、前記コンテナ801より複数枚葉されたフイルム押圧部材92を移載装置804によって前記ベルトコンベア802に移載する(ステップS94)。前記移載されたフイルム押圧部材92は、ベルトコンベア802上で搬送され(ステップS95)、該ベルトコンベア802上で検査装置806により前記枚葉されたフイルム押圧部材92に対する重なり具合や方向が検査される(ステップS96)。この検査において、不合格とされたフイルム押圧部材92(ステップS97)は、NG品として移載装置810によりNG品集積ケース808に移載される(ステップS98)。
一方、ステップS97において合格品とされたフイルム押圧部材92は、図示しない位置決め部材で位置決めされた後に(ステップS99)、フイルム押圧部材組付装置133の図示しない移載機構によってベルトコンベア802の下流側より前記フイルム押圧部材組付装置133に移載される(ステップS100)。
蓋体組付ライン122では、底部が上向きとなって搬送された蓋体16が位置決め部材148(図7参照)で位置決めされ(ステップS101)、フイルム押圧部材供給ライン112より供給された前記フイルム押圧部材92が前記位置決めされた蓋体16に載置される(ステップS102)。
このように、本実施形態に係るフイルムケース製造システム100及びその製造方法では、メイン組立ライン114に遮光部材54、押圧シート56、遮光シート22、第1及び第2排出防止シート34a、34b並びにフイルム押圧部材92が供給され、該メイン組立ライン114は、前記供給された遮光部材54、押圧シート56、遮光シート22、第1及び第2排出防止シート34a、34bをケース本体14に組み付ける一方で、前記供給されたフイルム押圧部材92を蓋体16に組み付ける。この場合、フイルムケース10を人手を介することなく自動的に製造することができるので、精度の高いフイルムケース10を効率よく、しかも同品質で大量に製造することが可能となる。
また、組付準備ライン116で予めケース本体14及び蓋体16を検査することにより、組付ライン118(ケース本体組付ライン120及び蓋体組付ライン122)には、前記検査に合格したケース本体14及び蓋体16のみが供給される。この結果、フイルムケース10の精度や歩留まりを向上することが可能となる。
さらに、前記ケース本体・蓋体供給装置と組付準備ライン116との間のケース本体14及び蓋体16の受取箇所において、供給用コンベア138を構成する2つのコンベア140a、140bの内方に受取用コンベア136が配設されているので、前記受取用コンベア136が前記ケース本体14及び前記蓋体16を受け取る際に、前記ケース本体14の中央部分は前記受取用コンベア136で支持され、一方で、該ケース本体14の両側部は、前記2つのコンベア140a、140bによって支持される。この結果、前記受取箇所における前記ケース本体14及び前記蓋体16の位置ずれの発生を防止することができ、前記受け取ったケース本体14及び蓋体16に対する位置補正を行うことなく前記組付ライン118にまで搬送することが可能となる。
さらにまた、前記組付ライン118を前記ケース本体組付ライン120と前記蓋体組付ライン122とで構成することにより、前記ケース本体14及び前記蓋体16に対する各部品(遮光部材54、押圧シート56、遮光シート22、排出防止シート34a、34b及びフイルム押圧部材92)の組み付けを互いに独立して行うことが可能となり、組付作業の効率化を図ることができる。また、竿送り機構124を用いて前記ケース本体14及び前記蓋体16を順次搬送することにより、前記ケース本体14及び前記蓋体16の搬送速度は、組付ライン118上では同一速度となる。この結果、前記ケース本体14及び前記蓋体16に対する前記各部品の組み付けを前記竿送り機構124の動作に同期して行うことにより、組付作業のさらなる効率化を実現することが可能となる。
さらにまた、1つのステーションには1つの組付装置のみが配置されることとなり、この結果、装置同士の干渉が発生しない。また、各装置のメンテナンスに必要なスペースを確保することが可能となるので、前記各装置のメンテナンスが容易となる。
さらにまた、前記押圧シート56を吸引しながら該押圧シート56を前記ケース本体14に貼着(溶着)することにより、遮光部材54が前記押圧シート56で上方より押圧された状態で前記ケース本体14の底部36に配置されるので、切欠溝38に対する前記遮光部材54の被覆状態を保持しながらケース本体14内の光密状態を維持することが可能となる。
さらにまた、押圧シート組付装置128では、押圧シート貼着ブロック282の各吸引口286及び各吸引通路288、290を介して押圧シート56を吸引しながら、突出部292の超音波振動で該押圧シート56をケース本体14に貼着する(溶着)ことにより、遮光部材54が前記押圧シート56で上方より確実に押圧されて前記ケース本体14の底部36に保持されるので、切欠溝38に対する前記遮光部材54の被覆状態を確実に保持することができる。
さらにまた、各吸引口286を突出部292から離間する方向に拡開することにより、押圧シート56に対する吸引面積が増加し、該押圧シート56をより確実に吸引しながら前記押圧シート56の貼着を行うことができる。
さらにまた、各吸引口286の吸引作用で前記押圧シート56が吸引された際に、各突起294が押圧シート56に食い込むので、前記押圧シート56をより確実に吸引保持しながら前記押圧シート56の貼着を行うことができる。
さらにまた、検査装置(排出防止シート検査機構)474、484及び画像検査装置(排出防止シート検査機構)492において排出防止シート34a、34bの形状及び貼着位置の検査を行うことにより、フイルムケース10をより高精度に製造することが可能となる。
さらにまた、フィード量制御機構324では、遮光シートリボン320の画像に基づいて前記遮光シートリボン320のフィード量を制御しているので、常時、前記所定長の遮光シート22をメイン組立ライン114に供給することが可能となる。
さらにまた、フィード量制御機構324では、シール部材321を含む遮光シートリボン320の画像に基づいて前記遮光シートリボン320のフィード量を制御しているので、遮光シート22を精度よくメイン組立ライン114に供給することが可能となる。
さらにまた、フィード量制御機構324では、シール部材321及び貼着基準片340を含む遮光シートリボン320の画像に基づいて前記遮光シートリボン320のフィード量を制御しているので、より精度の高い遮光シート22をメイン組立ライン114に供給することが可能となる。
そして、上述した画像検査による前記フィード量の制御に代えて、遮光シートリボン320とシール部材321との成分濃度の差異に基づく反射光量の変化をセンサで検出することにより、より正確に前記フィード量を制御することが可能となり、精度の高い遮光シート22をメイン組立ライン114に供給することができる。
さらにまた、メイン組立ライン114とは別個の遮光部材供給ライン102において、蓋体16及びケース本体14の組付作業に独立して遮光シート片60と変位部材58との貼着を行うので、遮光部材54の組付作業や前記ケース本体14の組付作業を効率よく行うことができる。
さらにまた、直線フィーダ544より切出部546の1つの孔に変位部材58が挿入される毎に、該切出部546が移動して前記直線フィーダ544と他の孔とが対向するので、短時間でより多くの変位部材58に対する切り離し作業を行うことが可能となり、この結果、前記切出部546の作業効率を高めることができる。また、前記切出部546は、前記変位部材58の挿入方向と直交する方向に対して円弧状に移動するので、前記切出部546の移動中に前記直線フィーダ544より前記変位部材58が突出しても、前記突出した変位部材58と前記切出部546との干渉は発生しない。この結果、前記変位部材58の歩留まりを向上することが可能となる。
さらにまた、変位部材検査ライン532で予め変位部材58を検査することにより、遮光部材組付ライン536には、前記検査に合格した変位部材58のみが供給される。この結果、前記遮光部材54の精度や歩留まりを向上することが可能となる。
さらにまた、変位部材58から遮光シート片60がはみ出るように該遮光シート片60を前記変位部材58の上面に仮付し、前記仮付された遮光シート片60に対して予備シール及び本付を行うことにより、前記遮光部材54を切欠溝38に配置した際に、前記遮光シート片60のはみ出し部分で前記変位部材58と前記切欠溝38との境界を覆うことができ、ケース本体14内の光密状態を一層高めることが可能となる。
さらにまた、切り込み70側の長辺部分68と短辺部分66とを折り曲げ、遮光シート片60の一部が折り曲げられた遮光部材54によって切欠溝38を被覆すれば、前記短辺部分66は、前記切欠溝38のうち前記ケース本体14の他端部26側を被覆し、一方で、前記切り込み70側の長辺部分68は、前記切欠溝38における前記ケース本体14の底部36側を被覆する。この結果、未使用時における前記ケース本体14内の遮光性能をより一層高めることができる。また、前記切り込み70を設けることにより、前記短辺部分66の折り曲げ位置を容易に特定することができ且つ前記短辺部分66を容易に折り曲げることができるので、折曲作業の効率化を図ることが可能となる。
さらにまた、遮光部材54で切欠溝38を被覆した際に、内折りされた長辺部分68のうち切り込み70より短辺部分66側の第1長辺部分72は、第2長辺部分74よりもケース本体14の内側に配置されるので、前記切欠溝38における前記ケース本体14の他端部26側に対する遮光性能をさらに高めることができる。
さらにまた、長辺部分68を長辺折曲型730で内折りし、一方で、遮光シート片60における変位部材58に貼着された部分及び短辺部分66とを保持型732で保持することにより、前記長辺部分68を確実に折り曲げることが可能となる。
さらにまた、保持型732に切欠736を形成することにより、短辺部分66を折り曲げた際に、前記短辺部分66に連結する第1長辺部分72が第2長辺部分74よりも遮光シート片60側に内折りされる。このようにして内折りされた遮光シート片60を有する遮光部材54によって切欠溝38を被覆すれば、前記第1長辺部分72は、前記第2長辺部分74よりも前記ケース本体14の内側に配置されるので、前記切欠溝38におけるケース本体14の他端部26側に対する遮光性能をより一層高めることができる。
さらにまた、短辺折曲機構590では、短辺部分66を折り曲げる短辺折曲型740と、遮光シート片60における変位部材58に貼着された部分を保持する保持型742とを有するので、前記短辺部分66を確実に折り曲げることが可能となる。
さらにまた、突起744によって第2長辺部分74の折り曲げ量が局所的に低下するので、前記遮光部材54によって切欠溝38を被覆した際に、短辺部分66に連結する第1長辺部分72を前記第2長辺部分74よりもケース本体14の内方に内折りすることが可能となり、切欠溝38におけるケース本体14の他端部26側に対する遮光性能をより一層高めることができる。
さらにまた、遮光シート片60の上面又は変位部材58の底面を第1吸引機構592又は第2吸引機構594で吸引しながら搬送を行うので、遮光部材54及び変位部材58に対する作業を行う際に、搬送方向及び該搬送方向と直交する方向に対する位置決めを容易に行うことができ、この結果、作業効率をさらに向上させることが可能となる。また、遮光シート片60及び変位部材58を順次搬送しているので、搬送のタイミングに同期して遮光部材供給ライン102に配置された各装置を動作させれば、前記遮光部材54を効率よく組み付けることが可能となる。
さらにまた、メイン組立ライン114の下流側には、一体的に組み立てられたケース本体14及び蓋体16をフイルムケース10のサンプルとして前記メイン組立ライン114より取り出すサンプル取出ライン502が配設されているので、効率よく前記メイン組立ライン114から前記サンプル用フイルムケース10を取り出すことが可能となる。
さらにまた、サンプル取出ライン502のサンプル取出シュート508に切欠510を形成し、この切欠510にケース本体14の一端部18における底部24が収容されるので、サンプル用フイルムケース10をメイン組立ライン114より前記サンプル取出シュート508を介して確実に取り出すことができる。
さらにまた、前記切欠510の深さは、メイン組立ライン114側の箇所が最も深いので、サンプル取出シュート508に載置されたサンプル用フイルムケース10が該メイン組立ライン114の方向に逆送することを防止することが可能となる。また、前記切欠510の深さは、前記搬送方向に沿って浅くなるので、前記メイン組立ライン114より前記サンプル取出シュート508に前記サンプル用フイルムケース10を順次移載した際に、該サンプル取出シュート508上に既に載置されているサンプル用フイルムケース10を前記搬送方向に押し出すことが可能となる。この結果、前記サンプル取出シュート508を静止させた状態でサンプル用フイルムケース10を取り出すことが可能となる。
さらにまた、メイン組立ライン114において、ケース本体14及び蓋体16に対する組み付け及び検査を行う際に、前記ケース本体14及び前記蓋体16の側部を位置決めする位置決め部材148を配置すると、前記ケース本体14及び前記蓋体16が高精度に位置決めされるので、前記ケース本体14及び前記蓋体16に対する精度よく組み付け且つ検査することが可能になり、この結果、前記フイルムケース10の歩留まりをさらに向上させることができる。
また、本実施形態に係るフイルムケース製造システム100及びその製造方法によれば、ケース本体14の一端部18に厚みや形状の局部的な変化があっても、他面19b側を押圧部材360a〜360cで均一に押圧しながら一面19a側に遮光シート22を貼着すれば、該遮光シート22を前記ケース本体14の一端部18に対して均一に貼着することが可能となる。この結果、前記ケース本体14に対する前記遮光シート22の貼着性能が確保され、フイルム排出口20に対する前記遮光シート22の遮光性能を向上することが可能となる。また、前記ケース本体14の一端部18に厚みや形状の変化があっても、前記ケース本体14に前記遮光シート22を均一に貼着することができるので、前記遮光シート22を均一に貼着するために前記ケース本体14の成形条件を調整し、あるいは前記ケース本体14の一端部18に対するヒータ347及び押圧部材360a〜360cの押圧位置を調整することが不要となり、この結果、フイルムケース10を効率よく、しかも同品質で大量に製造することが可能となる。
ここで、ばね部材374a〜374cの弾発力によって押圧部材360a〜360cを一端部18に押圧すれば、ケース本体14の一端部18をより確実に押圧することができる。
また、押圧部材360a〜360cからゴム部材452a〜452cを介してケース本体14の一端部18を押圧すると、前記ゴム部材452a〜452cは他面19b側に密着し、この結果、前記ケース本体14の一端部18をより均一に押圧することが可能となる。一方、ヒータ347からゴム部材450を介して遮光シート22を貼着すると、前記ゴム部材450は一面19a側に密着し、この結果、前記ケース本体14の一端部18に対して前記遮光シート22をより均一に貼着することが可能となる。
さらに、メイン組立ライン114の搬送方向に沿って複数の遮光シート本付部420a〜420cを配置し、遮光シート22に対する遮光シート本付部420a〜420cの貼着範囲を、局部的にオーバーラップすることで、前記ケース本体14の一端部18に対して前記遮光シート22を一層確実に貼着することが可能となる。
また、遮光シート本付部430の幅を前記遮光シート22の幅よりも小さくし、前記遮光シート本付部430を前記メイン組立ライン114の搬送方向及び該搬送方向と直交する方向に移動可能とすれば、前記ケース本体14の一端部18に対して前記遮光シート22を一層確実に貼着することが可能となる。
さらに、本実施形態に係るフイルムケース製造システム100及びその製造方法によれば、位置決め部材148でケース本体14を位置決めし且つ遮光部材位置決め機構170で遮光部材54を位置決めした後に、前記位置決めされた遮光部材54の遮光シート片60側を遮光部材吸引機構174の吸引ブロック182で吸引しながら前記遮光部材54を切欠溝38上方まで移動させ、前記切欠溝38上方まで移動した遮光部材54の変位部材58側を前記切欠溝38を貫通する前記案内支持機構176のクランパ214で支持した後に、該クランパ214の案内作用下に前記遮光部材54を前記切欠溝38にまで移動させる。
この場合、前記遮光部材位置決め機構170において位置決めされた遮光部材54の遮光シート片60側を吸引ブロック182で吸引すれば、該吸引ブロック182に対する前記遮光部材54の吸引位置が位置決めされ、一方で、前記切欠溝38を貫通した前記クランパ214によってケース本体14における前記遮光部材54の組付位置を位置決めしながら前記位置決めされた遮光部材54の変位部材58側を支持すれば、前記クランパ214を介して前記切欠溝38に対する前記遮光部材54の位置決めを行なうことができる。この結果、前記クランパ214の案内作用下に前記遮光部材54を前記切欠溝38に移動すれば、該遮光部材54を前記切欠溝38に対して精度よく被覆させて、前記ケース本体14内の遮光性を高めることができ、従って、フイルムケース10の信頼性を向上させることが可能になると共に、精度の高いフイルムケース10を効率よく、しかも同品質で大量に製造することが可能となる。
ここで、遮光部材押圧機構178の押圧部材220によって前記遮光部材54の遮光シート片60側を押圧することにより、前記遮光部材54を前記切欠溝38に精度よく被覆させた状態で、前記ケース本体14を次の工程にまで搬送することが可能となる。
また、クランパ214の案内作用下に吸引ブロック182を切欠溝38近傍に移動させると、前記変位部材58及び前記遮光シート片60が前記切欠溝38を精度よく被覆するので、前記変位部材58及び前記遮光シート片60による前記ケース本体14内の遮光性能をさらに向上することができる。
さらに、切欠溝38を変位部材58に対する遮光シート片60のはみ出し部分で漏れなく被覆した状態で前記はみ出し部分の一部である短辺部分66が前記ケース本体14に貼着されるので、前記ケース本体14内の遮光性能をさらに向上することができる。
さらにまた、変位部材58で切欠溝38における底部36側を被覆し、遮光シート片60の短辺部分66で前記切欠溝38を被覆し、さらに、前記短辺部分66の一部を前記ケース本体14の他端部26に貼着するので、前記ケース本体14内の遮光性能をより一層向上することができる。
さらにまた、切欠溝38における他端部26側を前記遮光シート片60の短辺部分66で被覆しているので、前記短辺部分66に前記ヒータ254を当接すれば、前記ケース本体14に前記遮光シート片60を確実に貼着することができる。
さらにまた、押圧部材256で遮光シート片60を押圧することにより、前記遮光シート片60とケース本体14との間における隙間の発生が抑制され、前記遮光シート片60に対する貼着をより確実に行うことが可能となり、この結果、前記ケース本体14内の遮光性能をより一層向上することができる。
さらにまた、遮光部材組付装置126をメイン組立ライン114におけるケース本体14の搬送に同期して動作することにより、前記ケース本体14に対する前記遮光部材54の組付作業を効率よく行うことができる。
さらにまた、本実施形態に係るフイルムケース製造システム100及びその製造方法によれば、ヒータ347の形状がフイルム排出口20側に向かう凹凸形状となっているので、該ヒータ347によりケース本体14の一端部18に遮光シート22を片持ち状態で貼着すれば、前記遮光シート22には、前記凹凸に起因する小さな皺412が多数形成される。これらの皺は、前記遮光シート22のカールや収縮、あるいは前記ケース本体14の一端部18における厚みや形状の局部的な変化によって発生する前記遮光シート22の起伏よりも小さいので、このような皺412を強制的に発生させることで前記起伏を抑制することが可能となる。従って、前記遮光シート22のカールや収縮、あるいは前記ケース本体14の一端部18における厚みや形状の局部的な変化があっても、前記各皺412を積極的に発生させることにより、前記フイルム排出口20の遮光性能を確保することができると共に、精度の高いフイルムケース10を効率よく、しかも同品質で大量に製造することができる。
ここで、フイルム排出口20側に突出するヒータ347の突起347bの突出長を、突起347cの突出長よりも長くすることにより、前記遮光シート22における前記突起347bから前記フイルム排出口20側までの箇所における該遮光シート22の起伏をさらに抑制することが可能となり、前記フイルム排出口の遮光性能を一層高めることができる。
また、前記突起347dを基端部分347aの中央部に形成し、前記突起347cを前記各突起347b、347d間に所定間隔で形成することにより、前記遮光シート22の両端側及び中央部における起伏をさらに抑制することが可能となるので、前記フイルム排出口20の遮光性能をより一層高めることができる。
さらにまた、本実施形態に係るフイルムケース製造システム100及びその製造方法によれば、変位部材58に遮光シート片60を貼着して遮光部材54を形成した後に、画像検査装置640により前記変位部材58に対する前記遮光シート片60の貼着位置の検査を行うので、前記検査に合格した遮光部材54のみを遮光部材供給ライン102よりメイン組立ライン114に供給することが可能となる。この結果、ケース本体14内の遮光性能が向上し、精度の高いフイルムケース10を効率よく、しかも同品質で大量に製造することができる。
ここで、画像処理部650は、カメラ648からの画像より、位置決め部材660a〜660dが変位部材58を狭持する際における前記変位部材58に対する前記位置決め部材660a〜660dの当接面と、前記遮光シート片60の前記当接面側の側部との間隔を、前記変位部材58に対する前記遮光部材54の突出長として検出する。これにより、前記変位部材58の上面に前記遮光シート片60が貼着されて前記変位部材58に対する前記遮光シート片60の貼着位置を前記画像より直接特定することが困難であっても、前記遮光シート片60が前記変位部材58に対して所定位置に貼着されているか否かを間接的に検査することが可能となる。
また、位置決め部材660a〜660dによって変位部材58は、四方で位置決めされているので、検査時の遮光部材54の位置ずれを防止することができる。さらに、ばね部材666a〜666dによって位置決め部材660a〜660dを前記変位部材58に押圧すれば、より正確に遮光部材54を位置決めすることが可能となる。さらにまた、変位部材58を第1吸引機構592で吸引保持すれば、遮光部材54の位置決めをより一層正確に行うことが可能となる。
なお、本発明に係るフイルムケース製造システム及び製造方法は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは勿論である。
本実施形態のフイルムケース製造システムにおいて製造されたフイルムケースを上方より見た斜視図である。 図1のフイルムケースを下方より見た斜視図である。 図1及び図2のフイルムケースの分解斜視図である。 図1〜図3のフイルムケースを構成するケース本体の斜視図である。 図4のケース本体に装着される遮光部材の斜視図である。 本実施形態のフイルムケース製造システムの平面図である。 組付ラインの構成を示す要部斜視図である。 ケース本体・蓋体供給装置から組付準備ラインへのケース本体及び蓋体の受渡を示す要部斜視図である。 遮光部材組付装置を示す要部斜視図である。 遮光部材組付装置において押圧部材の動作を示す要部斜視図である。 図11A〜図11Eは、遮光部材をケース本体に載置する一連の動作を示す要部断面図である。 遮光部材組付装置を構成する遮光シート片貼着機構172の要部斜視図である。 図13A〜図13Cは、遮光シート片をケース本体の他端部に貼着する一連の動作を示す要部断面図である。 押圧シート組付装置を構成する押圧シート貼着ブロックの斜視図である。 図15A〜図15Cは、押圧シート貼着ブロックによる押圧シートの貼着動作を示す要部断面図である。 フィード量制御機構の主要構成を示すブロック図である。 図16のフィード量制御機構において、カメラから画像検査部に入力された画像を示す平面図である。 遮光シート本付機構及びケース本体押圧機構の要部側面図である。 図18のケース本体押圧機構を構成する押圧部材を示す断面図である。 図20Aは、従来技術に係るフイルムケース製造システムにおけるヒータの形状を示す平面図であり、図20Bは、前記ヒータにより形成された貼着シール部の形状を示す平面図であり、図20Cは、前記貼着シール部を介してケース本体に本付された遮光シートの遮光状態を示す部分断面図である。 図21Aは、従来技術に係るフイルムケース製造システムにおける他のヒータの形状を示す平面図であり、図21Bは、前記ヒータにより形成された貼着シール部の形状を示す平面図であり、図21Cは、前記貼着シール部を介してケース本体に本付された遮光シートの遮光状態を示す部分断面図である。 図22Aは、本実施形態に係るフイルムケース製造システムにおけるヒータの形状を示す平面図であり、図22Bは、前記ヒータにより形成された貼着シール部の形状を示す平面図であり、図22Cは、前記貼着シール部を介してケース本体に本付された遮光シートの遮光状態を示す部分断面図である。 図23A〜図23Cは、遮光シート組付装置の第1変形例を示す要部断面図である。 遮光シート組付装置の第2変形例を示す要部断面図である。 遮光シート組付装置の第3変形例を示す要部断面図である。 サンプル取出ラインの要部斜視図である。 図27A及び図27Bは、切出部の円弧状動作を示す平面図である。 第1吸引機構の要部縦断面図である。 第1吸引機構の要部横断面図である。 第1吸引機構及び第2吸引機構の要部横断面図である。 画像検査装置の要部斜視図である。 図31の画像検査装置を構成する位置決め機構及びその駆動機構を示す要部斜視図である。 図31の画像検査装置を構成する位置決め機構及びその駆動機構を示す要部斜視図である。 図34A及び図34Bは、変位部材に対する遮光シート片の貼着位置検査の概要を示す平面図である。 長辺折曲機構及び短辺折曲機構による遮光シート片の折曲動作を示す要部斜視図である。 長辺折曲機構及び短辺折曲機構を駆動する折曲動作駆動機構の主要構成を示す要部斜視図である。 組付準備ラインのフローチャートである。 組付ラインのフローチャートである。 ケース本体組付ラインのフローチャートである。 ケース本体に対する遮光部材の組付工程を示すフローチャートである。 遮光部材供給ラインのフローチャートである。 遮光部材供給ラインのフローチャートである。 遮光部材供給ラインのフローチャートである。 ケース本体に対する押圧シートの組付工程を示すフローチャートである。 ケース本体に対する遮光シートの組付工程を示すフローチャートである。 ケース本体に対する第1及び第2排出防止シートの組付工程を示すフローチャートである。 蓋体組付ラインのフローチャートである。 フイルム押圧部材供給ラインのフローチャートである。
符号の説明
10…フイルムケース 14…ケース本体
16…蓋体 38…切欠溝
54…遮光部材 58…変位部材
60…遮光シート片 100…フイルムケース製造システム
102…遮光部材供給ライン 114…メイン組立ライン
118…組付ライン 120…ケース本体組付ライン
124…竿送り機構 126…遮光部材組付装置
148…位置決め部材 170…遮光部材位置決め機構
172…遮光シート片貼着機構 174…遮光部材吸引機構
176…案内支持機構 178…遮光部材押圧機構
180a〜180d…位置決め部材 182…吸引ブロック
214…クランパ 220、256…押圧部材
254…ヒータ

Claims (9)

  1. 一端部に形成されたフイルム排出口及び他端部に形成されたフイルム排出用の切欠溝を有し且つ複数枚のシート状フイルムを収容するケース本体と、前記ケース本体を閉塞する蓋体と、前記蓋体に装着され且つ前記シート状フイルムを押圧するフイルム押圧部材と、前記ケース本体の一端部に貼着され且つ前記フイルム排出口を光密に保持する遮光シートと、前記切欠溝を被覆して前記ケース本体内を光密に保持する遮光部材と、前記ケース本体に貼着され且つ前記遮光部材を押圧して該遮光部材による前記ケース本体内の光密状態を保持する押圧シートと、前記ケース本体に貼着され且つ未使用時における前記フイルム排出口からの前記シート状フイルムの排出を防止する排出防止シートとを有し、使用時に前記フイルム排出口より前記シート状フイルムを排出させ、前記排出されたシート状フイルムを外部で露光させるフイルムケースの製造システムにおいて、
    前記遮光部材を供給する遮光部材供給ラインと、前記ケース本体及び前記蓋体を搬送するメイン組立ラインと、前記メイン組立ラインの搬送方向に沿って配設され且つ前記供給された遮光部材を前記ケース本体に組み付ける遮光部材組付装置とを有し、
    前記遮光部材組付装置は、前記ケース本体を位置決めするケース本体位置決め部材と、前記供給された遮光部材を位置決めする遮光部材位置決め機構と、前記位置決めされた遮光部材の一面側を吸引保持しながら該遮光部材を前記切欠溝近傍まで移動可能な遮光部材吸引機構と、前記切欠溝を貫通して前記ケース本体における前記遮光部材の組付位置を位置決めしながら前記遮光部材の他面側を支持し且つ前記遮光部材吸引機構と共働して前記遮光部材を前記切欠溝に案内する案内支持機構とを有する
    ことを特徴とするフイルムケース製造システム。
  2. 請求項1記載のフイルムケース製造システムにおいて、
    前記遮光部材組付装置は、前記遮光部材の一面側を押圧する遮光部材押圧機構をさらに有し、
    前記案内支持機構の案内作用下に前記遮光部材吸引機構及び前記遮光部材押圧機構により前記遮光部材を移動させて該遮光部材で前記切欠溝を被覆した際に、前記遮光部材吸引機構及び前記案内支持機構が前記遮光部材より離間し且つ前記ケース本体位置決め部材が前記ケース本体より離間すると共に、前記遮光部材押圧機構による前記遮光部材の押圧状態を維持しながら前記ケース本体及び前記遮光部材押圧機構を前記メイン組立ラインの搬送方向に沿って移動させる
    ことを特徴とするフイルムケース製造システム。
  3. 請求項2記載のフイルムケース製造システムにおいて、
    前記遮光部材は、前記切欠溝を局部的に被覆し且つ該切欠溝に沿って移動可能な変位部材と、該変位部材に貼着され且つ前記切欠溝を被覆して前記ケース本体内を光密に保持する遮光シート片とで構成され、
    前記遮光部材吸引機構は、前記遮光シート片を吸引し、
    前記遮光部材押圧機構は、前記遮光シート片を押圧し、
    前記案内支持機構は、前記変位部材を支持する
    ことを特徴とするフイルムケース製造システム。
  4. 請求項3記載のフイルムケース製造システムにおいて、
    前記遮光シート片は、平面視で前記変位部材からはみ出るように該変位部材に貼着され、
    前記遮光部材組付装置は、前記遮光シート片のはみ出し部分が前記切欠溝を被覆した状態で前記はみ出し部分を前記ケース本体に貼着するシート片貼着機構をさらに有する
    ことを特徴とするフイルムケース製造システム。
  5. 請求項4記載のフイルムケース製造システムにおいて、
    前記切欠溝は、前記ケース本体の他端部側の側部より底部にかけて形成され、
    前記変位部材は、前記切欠溝における前記底部を被覆し、
    前記シート片貼着機構は、前記遮光シート片のはみ出し部分の一部が前記切欠溝における前記側部を被覆した状態で前記はみ出し部分の一部を前記ケース本体の他端部側の側部に貼着する
    ことを特徴とするフイルムケース製造システム。
  6. 請求項5記載のフイルムケース製造システムにおいて、
    前記シート片貼着機構は、前記切欠溝における前記側部を囲繞する略Π字状のヒータを有する
    ことを特徴とするフイルムケース製造システム。
  7. 請求項6記載のフイルムケース製造システムにおいて、
    前記シート片貼着機構は、前記ヒータの間から前記遮光シート片における前記他端部側及び前記他端部近傍を押圧する押さえ部材をさらに有し、
    前記押さえ部材により前記遮光シート片における前記他端部側及び前記他端部近傍を押圧した状態で、前記ヒータを前記遮光シート片に当接させる
    ことを特徴とするフイルムケース製造システム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のフイルムケース製造システムにおいて、
    前記遮光部材組付装置は、前記メイン組み立てラインにおける前記ケース本体の搬送に同期して動作する
    ことを特徴とするフイルムケース製造システム。
  9. 一端部に形成されたフイルム排出口及び他端部に形成されたフイルム排出用の切欠溝を有し且つ複数枚のシート状フイルムを収容するケース本体と、前記ケース本体を閉塞する蓋体と、前記蓋体に装着され且つ前記シート状フイルムを押圧するフイルム押圧部材と、前記ケース本体の一端部に貼着され且つ前記フイルム排出口を光密に保持する遮光シートと、前記切欠溝を被覆して前記ケース本体内を光密に保持する遮光部材と、前記ケース本体に貼着され且つ前記遮光部材を押圧して該遮光部材による前記ケース本体内の光密状態を保持する押圧シートと、前記ケース本体に貼着され且つ未使用時における前記フイルム排出口からの前記シート状フイルムの排出を防止する排出防止シートとを有し、使用時に前記フイルム排出口より前記シート状フイルムを排出させ、前記排出されたシート状フイルムを外部で露光させるフイルムケースの製造方法において、
    前記ケース本体及び前記蓋体をメイン組立ライン上に搬送する工程と、
    前記ケース本体をケース本体位置決め部材で位置決めする工程と、
    前記遮光部材を遮光部材供給ラインより前記メイン組立ラインに沿って配置された遮光部材組付装置に供給する工程と、
    前記遮光部材組付装置により前記遮光部材を前記ケース本体に組み付ける工程と、
    を有し、
    前記組付工程は、前記遮光部材を遮光部材位置決め機構により位置決めする工程と、前記位置決めされた遮光部材の一面側を遮光部材吸引機構で吸引保持しながら該遮光部材を前記切欠溝近傍まで移動させる工程と、前記切欠溝近傍まで移動させた遮光部材の他面側を前記切欠溝を貫通し且つ前記ケース本体における前記遮光部材の組付位置を位置決めする案内支持機構で支持しながら前記切欠溝に案内する工程とで構成される
    ことを特徴とするフイルムケース製造方法。
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