JP2007010453A - 速度測定方法、速度測定装置、被測定物形状識別装置および飛しょう体 - Google Patents
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Abstract
【課題】
レーザードップラーを用いた速度測定装置において、速度測定装置とレーザー光源とを分離して、速度測定措置のみを飛しょう体に搭載することによって、製造コスト削減、及び、小型化を目的とした速度測定装置。
【解決手段】
被測定物にレーザー光を照射し、ドップラーシフトした被測定物からの投光ビームの反射光の強度を反射光の周波数に応じた強度に変換し、変換された強度と投光ビームとの強度とから速度を算出することを特徴とする速度測定方法。さらに、その速度分布情報から被測定物の形状を識別する。
【選択図】図1
レーザードップラーを用いた速度測定装置において、速度測定装置とレーザー光源とを分離して、速度測定措置のみを飛しょう体に搭載することによって、製造コスト削減、及び、小型化を目的とした速度測定装置。
【解決手段】
被測定物にレーザー光を照射し、ドップラーシフトした被測定物からの投光ビームの反射光の強度を反射光の周波数に応じた強度に変換し、変換された強度と投光ビームとの強度とから速度を算出することを特徴とする速度測定方法。さらに、その速度分布情報から被測定物の形状を識別する。
【選択図】図1
Description
本発明は被測定物にレーザー光を照射し、その反射光のドップラーシフトを利用することによって速度を測定する速度測定方法、及び、速度測定装置に関する。
従来のレーザー光を用いた速度測定装置としては、図11に示すような速度測定装置110がある。以下、従来の速度測定装置について、図11に基づいて説明する。
レーザー光源100から発光された投光ビーム101の一部は投光ビーム101を分配するスプリッター109等を介して受光回路102へ導かれる。また、分配されなかった投光ビーム101は、被測定物108で反射した後に反射光103となって光学系104を介して受光回路102へ導かれる。ここで、スプリッター109等を介して受光回路102へ導かれた投光ビーム101は周波数νであるのに対し、光学系104を介して受光回路102へ導かれた反射光103の周波数はドップラーシフトによって周波数ν’に変化する。
これらの周波数νを有する投光ビーム101と周波数ν’を有する反射光103とは受光回路102で混合され(干渉し)、電気信号105となり、速度算出回路106に入力される。ここで、速度算出回路106は、周波数νと周波数ν’とに周波数差が生じていれば、その周波数差から相対速度を算出し、その結果を出力する。
しかしながら、上述したような装置の場合、レーザー光源100から出力された投光ビーム101そのものの周波数とドップラーシフトした反射光103の周波数との干渉から相対速度を求めなければならず、レーザー光源を速度測定装置へ一体に設ける必要があった。このため、速度測定装置110を飛しょう体に搭載した場合には、レーザー光源100の搭載が必要不可欠となり、飛しょう体の体積増加や重量増加を招き、ひいてはコスト増加を招くという問題があった。さらに、飛しょう体の体積増加や重量増加の為に、飛しょう体を大量に運搬することが困難になるという問題もあった。
また、複数の速度測定装置を使用するシステムでは、それぞれの速度測定装置にレーザー光源が必要となるため、個々の装置の規模が大きくなり、ひいてはトータルコスト増加につながっていた。
本発明は上述した問題に鑑みて以下のような方法及び手段を採用する。
本発明に係る速度測定方法は、被測定物にレーザー光を照射し、ドップラーシフトした被測定物からのレーザー光の反射光の強度を、所定周波数特性を有する部材によって減衰させ、反射光の強度と減衰させられた反射光の強度との関係、所定周波数特性およびレーザー光の周波数から被測定物との相対速度を算出することを特徴とする。
本発明に係る速度測定方法は、被測定物にレーザー光を照射し、ドップラーシフトした被測定物からのレーザー光の反射光の強度を、所定周波数特性を有する部材によって減衰させ、反射光の強度と減衰させられた反射光の強度との関係、所定周波数特性およびレーザー光の周波数から被測定物との相対速度を算出することを特徴とする。
本発明の速度測定方法によれば、反射光の強度と所定周波数特性を有した部材によって減衰させられた減衰反射光の強度との比率がわかるので、既知の周波数ごとの光の減衰率の関係と既知の照射レーザー光の周波数とによって、反射光と照射レーザー光との周波数差を求めることができる。よって、その周波数差から被測定物との相対速度を算出することができる。
また、請求項2に係る速度測定装置は、被測定物にレーザー光を照射するレーザー光照射手段から照射されたレーザー光のドップラーシフトした反射光を二つの分配反射光に分配する分配手段と、所定周波数特性を有するフィルタによって、分配された分配反射光の一方の強度を減衰させる強度減衰手段と、強度減衰手段によって強度を減衰させられた減衰分配反射光と分配反射光とをそれぞれ電気信号に変換する電気信号変換手段と、電気信号変換手段によって変換されたそれぞれの電気信号の関係、フィルタの特性およびレーザー光の周波数によって被測定物との相対速度を算出する速度算出手段と、を有することを特徴とする。
本発明の速度測定装置によれば、投光ビームと反射光との光を混合(干渉)させる必要がなく、レーザー光源と速度測定装置とを一体に設ける必要がなくなる。したがって、速度測定装置自体を小型化することができる。
請求項3記載の速度測定装置によれば、被測定物にレーザー光を照射するレーザー光照射手段から照射されたレーザー光のドップラーシフトした反射光を二つの分配反射光に分配する分配手段と、分配された分配反射光を、それぞれ所定周波数特性の異なるフィルタによって、分配反射光の強度をそれぞれ減衰させる強度減衰手段と、強度減衰手段によってそれぞれ減衰させられた減衰分配反射光を電気信号に変換する電気信号変換手段と、それぞれの電気信号の関係、フィルタの特性およびレーザー光の周波数によって被測定物との相対速度を算出する速度算出手段と、を設けていることを特徴とする。
本発明の速度測定装置によれば、分配した反射光をそれぞれ異なる周波数特性をもった強度減衰手段によって強度を減衰させるので、強度減衰手段によって出力される強度の比率の変化量は周波数の変化量に対して大きくなる。したがって、速度算出手段によって被測定物との相対速度を算出する際に、速度算出精度を向上させることができる。
請求項4記載の速度測定装置によれば、被測定物にレーザー光を照射するレーザー光照射手段から照射されたレーザー光のドップラーシフトした反射光を集光する集光手段をさらに設け、集光手段によって集光された前記反射光を、前記分配手段によって分配することを特徴とする。
本発明の速度測定装置によれば、ドップラーシフトした反射光を集光しているので、弱い反射光を強めることができる。したがって、分配反射光の強度を強度減衰手段によって異なる強度に減衰させる際の高分解能化を可能とする。
請求項5記載の被測定物形状識別装置によれば、被測定物にレーザー光を照射するレーザー光照射手段から照射されたレーザー光のドップラーシフトした反射光を集光する集光手段と、素子板と、素子板から出力されるそれぞれの素子に対応した電気信号の関係、フィルタの特性およびレーザー光の周波数によって各素子に対応した被測定物との相対速度を算出する速度算出手段と、速度算出手段により算出された各素子に対応した速度情報から被測定物の形状を識別する被測定物形状識別手段と、を設けており、素子板は、集光手段によって集光された反射光を二つの分配反射光に分配する分配手段と、所定周波数特性を有するフィルタによって分配された分配反射光の一方の強度を減衰させる強度減衰手段と、強度減衰手段によって強度を減衰させられた減衰分配反射光と分配反射光とをそれぞれ電気信号に変換する電気信号変換手段と、を設けた素子が複数配置されていることを特徴とする。
本発明の被測定物形状測定装置によれば、分配手段と分配手段によって分配された分配反射光の一方を異なる強度に減衰させる強度減衰手段と電気信号変換手段とが設けられた複数の素子が整列して素子板を形成している。素子からは二つの電気信号が出力されるので、二つの電気信号が素子板の各素子から出力される。その各素子から出力されたそれぞれの電気信号は速度算出手段によって、それぞれの素子に対応した速度を算出する。さらに、その算出したそれぞれ速度分布に対応した素子の位置から被測定物の形状を識別することができる。
請求項6記載の被測定物形状識別装置によれば、被測定物にレーザー光を照射するレーザー光照射手段から照射されたレーザー光のドップラーシフトした反射光を集光する集光手段と、素子板と、素子板から出力されるそれぞれの素子に対応した電気信号の関係、フィルタの特性およびレーザー光の周波数によって各素子に対応した速度を算出する速度算出手段と、速度算出手段により算出された各素子に対応した被測定物との相対速度情報から被測定物の形状を識別する被測定物形状識別手段と、を設けており、素子板は、集光手段によって集光された反射光を二つの分配反射光に分配する分配手段と、分配された分配反射光を、それぞれ所定周波数特性の異なるフィルタによって、分配反射光の強度をそれぞれ異なる強度に減衰させる強度減衰手段と、強度減衰手段によってそれぞれ異なる強度に減衰させられた減衰分配反射光を電気信号に変換する電気信号変換手段と、を設けた素子が複数配置されていることを特徴とする。
本発明の被測定物形状測定装置によれば、素子には分配手段と強度減衰手段と電気信号変換手段とが設けられており、複数の素子が整列して素子板を形成している。素子からは二つの電気信号が出力されるので、二つの電気信号が素子板の各素子から出力される。その各素子から出力されたそれぞれの電気信号は速度算出手段によって、それぞれの素子に対応した速度を算出する。さらに、その算出したそれぞれ速度分布に対応した素子の位置から被測定物の形状を識別することができる。さらに、分配した反射光の強度を、それぞれ異なる周波数特性をもった強度減衰手段によって減衰させられるので、強度減衰手段によって出力される強度の差の変化量は周波数の変化量に対して大きくなる。したがって、速度算出手段によって速度を算出する際に、速度算出精度を向上させることができ、ひいては、被測定物識別精度を向上させることができる。
請求項7記載の飛しょう体によれば、上述した速度測定装置又は被測定物識別装置を搭載したことを特徴とする。
本発明によれば、飛しょう体にレーザー光源を搭載しなくても、飛しょう体自身で目標物の速度を測定したり、形状を識別することができる。したがって、レーザー光源を搭載しない分、軽量化、小型化を図ることができる。
上述したように本発明に係る速度測定装置によれば、レーザー光源の投光ビームの光と飛しょう体から反射した反射光との混合(干渉)を生じさせることなしに被測定物の速度を求めることができる。言い換えれば、従来装置のように、投光ビームを速度測定装置に入力する必要がなく、反射光のみを速度測定装置に入力すればよい。よって、レーザー光源と速度測定装置とを一体として使用する必要がなくなり、速度測定装置自体の重量軽減化や小型化を図ることができる。
ひいては、本発明に係る速度測定装置を飛しょう体に搭載した場合には飛しょう体にレーザー光源を搭載する必要がなくなるので、飛しょう体製造コストの削減につながることになる。また、飛しょう体自体が小型化されるので、低燃費、低コスト化を図ることができる。
さらに、本発明に係る速度測定装置に係る素子板及び速度算出回路を用いることによって、二次元的な速度分布情報を取得し、その速度分布情報から被測定物の形状を識別することができる。このような被測定物の形状を識別することができる装置を飛しょう体に搭載することによって、飛しょう体に予め入力しておいた目標物の形状情報と本発明に係る速度測定装置から得られた形状情報とを比較することができる。これによって、飛しょう体が予め意図していた目標物以外の物体等を誤認して、目標物以外の物体に飛しょうしていくことを防ぐことができると共に、目標物への到達性能が向上する。
次に本発明の実施形態の一例について図を用いて示す。図1に本発明に係る速度測定装置1の実施形態を示す。
同図において、10はレーザー光源であり、高出力が可能な固体レーザーを用いることによってレンジを確保することが望ましいが、特に固体レーザーに制約されるものでなく、液体レーザー等でも良い。また、レーザー光源は、使用する人間が被測定物にレーザーを照射する態様に限られるものではなく、その他、追尾機能を有した装置を用いてレーザーを照射してもよい。また、2は被測定物であり、例えば、飛しょう体、自動車等である。
同図中の1は速度測定装置であり、被測定物2からの反射光11を集光する光学系12と、集光した反射光11を分配する分配器と、分配された分配反射光の強度を減衰させる所定の周波数特性を有するフィルタA14と、強度が減衰した減衰分配反射光およびフィルタによって強度が減衰していない分配反射光を電気信号に変換する受光回路A16及び受光回路B17と、受光回路A16及び受光回路B17によって変換されたそれぞれの電気信号から被測定物と速度測定装置との相対速度を算出する速度算出回路18を有している。また、速度算出回路18で得られた相対速度データは算出出力19として、図示しない速度測定装置内に設けられた記憶装置に記憶し、必要に応じて使用したり、他の演算装置等で利用されたりする。
ここで、速度測定装置1の各要素の一例について示す。
光学系12は被測定物で反射された反射光11を集光するためのレンズである。分配器13は半透明の鏡(拡散板)であり、光は集光点を中心に拡散する。その拡散された光はフィルタA14を通過して受光回路A16に入力されるものと、フィルタを通らずに受光回路B17に入力されるものとがある。さらに、図3に示すように受光回路A16及び受光回路B17を中心線から対称配置することにより、同じ強度の光が分配される。
光学系12は被測定物で反射された反射光11を集光するためのレンズである。分配器13は半透明の鏡(拡散板)であり、光は集光点を中心に拡散する。その拡散された光はフィルタA14を通過して受光回路A16に入力されるものと、フィルタを通らずに受光回路B17に入力されるものとがある。さらに、図3に示すように受光回路A16及び受光回路B17を中心線から対称配置することにより、同じ強度の光が分配される。
また、受光回路A16及び受光回路B17は、入力される光の強度に対応した電気信号を出力する回路であり、例えばフォトダイオードとアンプを組み合わせた回路が挙げられる。
次に図2を用いてフィルタA14について説明する。フィルタA14は周波数特性を有したものである。つまり、被測定物からのレーザー光の反射光の強度を、その反射光の周波数に対応した所定の割合で減衰させるフィルタである。例えば、入射光の周波数がf0ならば、入射光の強度の100%の強度で出力されるが、入射光の周波数がf1ならば、入射光の強度の80%の強度で出力される。つまり、入力された光の周波数に対応した強度の光を出力する。
本実施形態で使用されるローパスフィルタは、入力光の周波数が高くなるほど、通過した光の強度の減衰量が、大きくなるように作用する。ここで、被測定物からのレーザー光の反射光の周波数によってその光の強度の減衰率が変化する周波数域はf2からf3までである。つまり、この被測定物からのレーザー光の反射光の減衰率が変化する周波数域内にレーザー光および反射光の周波数が入るようにフィルタを設計する必要がある。ここで、レーザー光とは被測定物で反射してドップラーシフトする前の光である。もちろん、周波数が低くなるほどフィルタを通過した光の強度の減衰量が小さくなるハイパスフィルタを用いてもよい。
次に速度算出回路18について説明する。本実施例において、予め、周波数−強度データとして、フィルタA14を通過した光の強度の減衰率は周波数毎に求められている。つまり、光の強度の減衰率とは、フィルタに入力された光の強度とフィルタから出力される光の強度との比である。その周波数−強度データと光源周波数とを速度算出回路18内の図示しない記憶装置に記憶させておく。
そして、速度算出回路18は、上述したそれぞれの電気信号と、周波数−強度データと、既知の光源周波数とに基づいて速度を算出する。なお、算出手段については後述する。
そして、速度算出回路18は、上述したそれぞれの電気信号と、周波数−強度データと、既知の光源周波数とに基づいて速度を算出する。なお、算出手段については後述する。
次に、図1を用いて、速度測定の手順を示す。先ず、レーザー光源10から投光ビーム3を被測定物2に向けて照射する。すると、投光ビーム3は被測定物2で反射して反射光11となる。その反射光11を光学系12で集光し、分配器によって二つの光に分配する。一方の分配反射光は、所定周波数特性を有するフィルタA14を通過し、分配反射光の周波数に対応した強度に減衰する。さらに、その減衰させられた減衰分配反射光は、受光回路A16によって、その光の強度に対応した電気信号に変換される。また、もう一方の分配反射光はフィルタを通過せずに(つまり、フィルタによる光の強度の減衰はなく、)受光回路B17によって、その光の強度に対応した電気信号に変換される。
そして、速度算出回路18はそれぞれの電気信号に基づいて被測定物の速度を算出する。測定結果は算出出力19として出力される。ここで、速度算出回路は、受光回路A16及び受光回路B17によって電気信号に変換された分配反射光の強度の比率と上述した周波数−強度データとから反射光周波数を演算する。次に、その演算された反射光周波数と光源周波数との差から速度を求めることができる。
つまり、図10及び式を用いて説明すると、受光回路により、二つの分配反射光は、電気信号に変換され、その変換されたそれぞれの電気信号に基づいて、それぞれの減衰分配反射光の強度の比率B/Aを求めることができる。周波数−強度データは、周波数毎のフィルタAを通過した光の強度の減衰率を表したものである。この求められた比率に対応した反射光周波数を、上述した周波数−強度データから求めることができる。次に、反射光周波数と既知の光源周波数との周波数差△fを求めることができるので、その周波数差を式(1)に適用することによって、被測定物と速度計測装置の相対速度Vを求めることが出来る。ここでCは光速、νは投光ビーム3の周波数である。
V=C*Δf/(Δf−ν) (1)
V=C*Δf/(Δf−ν) (1)
次に本発明の第2実施形態について図4、図5、図6を用いて説明する。図4、図5、図6中において、図1、図2、図3と同一の機能を有する構成部材、回路については同一の符号を付し、その説明を省略する。
上述した第1実施形態において、フィルタは1つのみ用いており、フィルタを通さずに受光回路B17に分配反射光の一部を入力していたが、本実施例では、フィルタB15を受光回路B17の前に設ける。これによって、分配反射光は、フィルタB15を通過してから受光回路B17に入力される。ここでフィルタB15はフィルタA14とは異なる特性を有するフィルタを用いる。つまり、一方のフィルタをハイパスフィルタとして、もう一方のフィルタをローパスフィルタとすることが好ましい。
上述した構成により、分配器13によって分配された分配反射光の一方はフィルタA14を通過して、受光回路A16によって電気信号に変換され、もう一方はフィルタB15を通過して、受光回路B17によって電気信号に変換される。そして、それぞれの電気信号は、速度算出回路18に入力されて、速度を算出する。
本実施形態では、異なる特性のフィルタ(ローパスフィルタ、及び、ハイパスフィルタ)を用いており、フィルタA14、および、フィルタB15の周波数−強度(比率)データを所定の記憶手段に記憶させて参照可能とする構成を採用する。さらに、本実施形態では、異なる特性のフィルタを用いているので、第1実施形態のものよりフィルタA14を通過した光の強度とフィルタB15を通過した光の強度との比率の変化率が周波数の変化率に対して大きい。よって、反射光の周波数の微小な変化にも対応することができ、高分解能化することができる。
先ず、手順について述べる。レーザー光源10から投光ビーム3を被測定物2に向けて照射する。すると、投光ビーム3は被測定物2で反射して反射光11となる。その反射光11を光学系12で集光し、分配器によって拡散された分配反射光に分配する。分配反射光の一方がフィルタA14を通過して、その分配反射光の強度がフィルタA14の所定周波数特性に対応した強度に減衰し、受光回路A16によって電気信号に変換される。もう一方の分配反射光は、フィルタB15を通過して、その分配反射光の強度がフィルタB15の所定周波数特性に対応した強度に減衰し、受光回路B17によって電気信号に変換される。これらの電気信号を速度算出回路に入力し、それぞれの電気信号の比率と周波数−強度データから、反射光の周波数を求めることができる。次に、その反射光の周波数と予め定められている投光ビーム3の周波数との周波数差を求め、その周波数差と式(1)とから、相対速度を求めることができる。
第一実施形態では、ローパスフィルタ(フィルタA14)を用いていたが、本実施形態では、図5に示すような特性を有するローパスフィルタ(フィルタA14)とハイパスフィルタ(フィルタB15)を用いている。
それぞれのフィルタA14およびフィルタB15によって減衰させられた減衰分配反射光の比率B/Aがわかるので、その比率と予め求めてあるそれぞれのフィルタA14およびフィルタB15の周波数―強度データから、光源周波数22と反射光周波数23との周波数差を求めることができる。その周波数差と式(1)に基づいて、速度を算出することができる。
ここで図5に示すように、光源周波数22(fa)の周波数を有する光がそれぞれのフィルタA14およびフィルタB15を通過した際の光の強度の減衰率がそれぞれ同じとなるようにフィルタA14およびフィルタB15を設定する。次に、被測定物から反射してきた反射光の周波数によって、それぞれのフィルタによって減衰させられた分配反射光の強度の比率B/Aが求まる。すると、比率B/Aが1より大きいか小さいかにより被測定物が速度測定装置から遠ざかる方向に速度を有しているのか、速度測定装置に近づく方向に速度を有しているのかが求まる。
次の本発明の第3実施形態について図7及び図8を用いて説明する。図7は図8中の素子板25及び素子24の構成図である。
図7(a)は素子板を示す斜視図であり、図7(a)に示した素子板を構成している複数の素子24は、図7(b)及び図7(c)に示すように、反射光11を分配する分配器(拡散板)13と、分配された反射光11の強度をそれぞれ異なる強度に減衰させる周波数特性を有したフィルタA14及びフィルタB15と、それらのフィルタによって減衰させられた強度を有する反射光を電気信号に変換する受光素子A16−1と受光素子B17−1とを有している。
先ず、レーザー光源10から投光ビーム3を被測定物2に向けて照射する。すると、投光ビーム3は被測定物2で反射して反射光11となる。その反射光11は光学系を介して集光し、上述した素子24が複数配置されている素子板25によって電気信号に変換される。
反射光11が素子板25を通過することで、それぞれの素子24で反射光11は、その周波数に対応した電気信号に変換される。その後、当該電気信号は、それぞれの素子24に対応した速度算出回路18に入力され、各素子に対応した被測定物2、又は、それ以外の物体(部分)の速度を算出する。各素子に対応した速度が得られることによって、図9(b)の二次元出力データのように、二次元平面上の速度分布を得ることができる。その二次元出力データから被測定物の形状情報を取得することが可能となる。二次元出力データは速度測定装置内の図示しない記憶装置に記憶させておき、必要に応じて使用することができる。
また、飛しょう体に速度測定装置を搭載した場合には、予め速度測定装置内の記憶装置に記憶させてある目標物の形状と速度測定装置によって測定した二次元出力データとを比較することによって、測定した二次元出力データ内に目標物の形状が存在しているかを識別することができる。そして、目標物の形状が存在していることをコンピューターなどによって判別し、その目標物に飛しょうしていくようにすることも可能である。
ここで、図9中の1マスは素子24一つに対応しており、実際は図9(a)のような形状を被測定物が有している場合でも図9(b)のように、各素子24からはモザイクのように見える。素子24を多く配置することによって、高分解能化が可能となり、形状をより正確に識別することが可能となる。
また、被測定物の形状を識別するだけの場合には、投光ビーム又は反射光どちらか一方が、光の強度の減衰量が変化するf2からf3までの周波数域の周波数を有していればよい。投光ビームの周波数と反射光の周波数とに差が生じていることが判れば、被測定物の形状を識別することができるからである。
本発明では、光の強度を用いて説明したが、振幅をパラメーターとして、フィルタを設けることも考えられる。また、受光回路に入力された光の強度に対応した電気信号が受光回路から出力され、その電気信号に基づいて、分配反射光の強度を求めているが、その電気信号として電圧を利用してもよい。
また、レーザーを用いて説明したが、本発明はレーザーを用いたものに限定されるものではなく、例えば、超音波などを用いてもよい。
さらに、実施形態1乃至3において、周波数―強度データを記憶装置に記憶させて、その後、演算に利用しているが、アナログ的回路を用いることも可能である。
1:速度測定装置
2:被測定物
100:レーザー光源
101:投光ビーム
102:受光回路
103:反射光
104:光学系
105:受光信号
106:速度算出回路
107:算出出力
108:被測定物
109:スプリッター
110:速度測定装置
2:被測定物
100:レーザー光源
101:投光ビーム
102:受光回路
103:反射光
104:光学系
105:受光信号
106:速度算出回路
107:算出出力
108:被測定物
109:スプリッター
110:速度測定装置
Claims (7)
- 被測定物にレーザー光を照射し、ドップラーシフトした前記被測定物からの前記レーザー光の反射光の強度を所定周波数特性を有する部材によって減衰させ、前記反射光の強度と前記減衰させられた反射光の強度との関係、前記所定周波数特性および前記レーザー光の周波数から前記被測定物との相対速度を算出することを特徴とする速度算出方法。
- 被測定物にレーザー光を照射するレーザー光照射手段から照射されたレーザー光のドップラーシフトした反射光を二つの分配反射光に分配する分配手段と、
所定周波数特性を有するフィルタによって、分配された前記分配反射光の一方の強度を減衰させる強度減衰手段と、
強度減衰手段によって強度を減衰させられた減衰分配反射光と前記分配反射光とをそれぞれ電気信号に変換する電気信号変換手段と、
前記電気信号変換手段によって変換されたそれぞれの前記電気信号の関係、前記フィルタの特性および前記レーザー光の周波数によって前記被測定物との相対速度を算出する速度算出手段と、
を設けていることを特徴とする速度測定装置。 - 被測定物にレーザー光を照射するレーザー光照射手段から照射されたレーザー光のドップラーシフトした反射光を二つの分配反射光に分配する分配手段と、
分配された前記分配反射光を、それぞれ所定周波数特性の異なるフィルタによって、前記分配反射光の強度をそれぞれ減衰させる強度減衰手段と、
前記強度減衰手段によってそれぞれ減衰させられた減衰分配反射光を電気信号に変換する電気信号変換手段と、
それぞれの前記電気信号の関係、前記フィルタの特性および前記レーザー光の周波数によって前記被測定物との相対速度を算出する速度算出手段と、
を設けていることを特徴とする速度測定装置。 - 被測定物にレーザー光を照射するレーザー光照射手段から照射されたレーザー光のドップラーシフトした反射光を集光する集光手段を設け、前記集光手段によって集光された前記反射光を、前記分配手段によって分配することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の速度測定装置。
- 被測定物にレーザー光を照射するレーザー光照射手段から照射されたレーザー光のドップラーシフトした反射光を集光する集光手段と、
素子板と、
前記素子板から出力されるそれぞれの素子に対応した電気信号の関係、前記フィルタの特性および前記レーザー光の周波数によって各素子に対応した前記被測定物との相対速度を算出する速度算出手段と、
前記速度算出手段により算出された各素子に対応した速度情報から被測定物の形状を識別する被測定物形状識別手段と、を設けており、
前記素子板は、前記集光手段によって集光された反射光を二つの分配反射光に分配する分配手段と、
所定周波数特性を有するフィルタによって分配された前記分配反射光の一方の強度を減衰させる強度減衰手段と、
強度減衰手段によって強度を減衰させられた減衰分配反射光と前記分配反射光とをそれぞれ電気信号に変換する電気信号変換手段と、
を設けた素子が複数配置されていることを特徴とする被測定物形状識別装置。 - 被測定物にレーザー光を照射するレーザー光照射手段から照射されたレーザー光のドップラーシフトした反射光を集光する集光手段と、
素子板と、
前記素子板から出力されるそれぞれの素子に対応した電気信号の関係、前記フィルタの特性および前記レーザー光の周波数によって各素子に対応した前記被測定物との相対速度を算出する速度算出手段と、
前記速度算出手段により算出された各素子に対応した速度情報から被測定物の形状を識別する被測定物形状識別手段と、を設けており、
前記素子板は、前記集光手段によって集光された反射光を二つの分配反射光に分配する分配手段と、
分配された前記分配反射光を、それぞれ所定周波数特性の異なるフィルタによって、前記分配反射光の強度をそれぞれ異なる強度に減衰させる強度減衰手段と、
前記強度減衰手段によってそれぞれ異なる強度に減衰させられた減衰分配反射光を電気信号に変換する電気信号変換手段と、
を設けた素子が複数配置されていることを特徴とする被測定物形状識別装置。 - 請求項2乃至6のいずれかに記載の速度測定装置又は被測定物形状識別装置を搭載したことを特徴とする飛しょう体。
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JP2005191027A JP2007010453A (ja) | 2005-06-30 | 2005-06-30 | 速度測定方法、速度測定装置、被測定物形状識別装置および飛しょう体 |
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Cited By (3)
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JP2012047578A (ja) * | 2010-08-26 | 2012-03-08 | Tokyo Kensetsu Consultant:Kk | 周波数計測装置、周波数計測方法、速度計測装置及び速度計測方法 |
CN103282783A (zh) * | 2010-12-30 | 2013-09-04 | 奥迪克激光应用技术股份有限公司 | 带有用于测量物体速度的测量设备的标记或扫描装置,以及使用该标记或扫描装置测量物体速度的方法 |
JP6447696B1 (ja) * | 2017-09-29 | 2019-01-09 | 日本電気株式会社 | 信号処理装置、信号処理方法及びプログラム |
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2005
- 2005-06-30 JP JP2005191027A patent/JP2007010453A/ja active Pending
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