JP2007010092A - ベルト式無段変速機の変速制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 Vベルト式無段変速機の駆動プーリおよび従動プーリの係合径変化から得られる可能レシオ幅が、ベルトの限界応力によって規制されているため、従来のベルト式無段変速機はその実用レシオ幅が狭かったという問題を解決する。
【解決手段】 アクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtが閾値以下のとき(ステップS1でNo)、最小変速比を大きく設定した通常変速制御を行い、広いレシオ幅を活かす。これに対しアクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtが大きいとき(ステップS1でYes)、目標エンジントルクを制限し(ステップS3)、ダウンシフトを行って(ステップS4)、ベルト19の作用応力を小さくする。
【選択図】 図2
【解決手段】 アクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtが閾値以下のとき(ステップS1でNo)、最小変速比を大きく設定した通常変速制御を行い、広いレシオ幅を活かす。これに対しアクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtが大きいとき(ステップS1でYes)、目標エンジントルクを制限し(ステップS3)、ダウンシフトを行って(ステップS4)、ベルト19の作用応力を小さくする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、Vベルト式無段変速機が実際に用いる変速比の実用域を、広く取り得る様に為す技術に関するものである。
Vベルト式無段変速機の発明としては、例えば特許文献1に記載のごときものが知られている。また、無段変速機の変速比を制御する発明として、本願出願人は特許文献2に記載のごときものを先に提案している。
特許文献1に記載のVベルト式無段変速機は周知のものであって、駆動プーリおよび従動プーリ間に掛け渡されるVベルトに作用する応力を検出する技術に関するものである。Vベルト式無段変速機が原動機トルクを伝達する際、Vベルトには原動機トルクに比例する応力が作用する。Vベルトの強度はVベルトの素材等から決定され、一般には限界応力で表される。もっとも、Vベルトに作用する作用応力が限界応力を超えてしまうと、Vベルトが破断することから、設計段階では、Vベルトに作用してもよい最大の応力であって、耐久性に悪影響を及ぼさず、限界応力よりも小さい許容応力を定めておく。そして、Vベルトの不可逆的変形を防止してVベルト無段変速機の耐久性を維持するために、作用応力が許容応力よりも小さくなるよう、実用的な変速比領域(実用域)で変速操作を実行するよう設定するとともに原動機(エンジン)トルクを設定する。
上記の実用的な変速比領域としては、例えば、特許文献2に記載されたようなものがある。特許文献2に記載された無段変速機の変速制御装置は、無段変速機特有の機能である大きなレシオ幅と、連続的な変速操作を利用することにより、自動変速モードから手動変速モードへ変速線をスライドさせるよう機能を持たせたものである。
ところで、Vベルト式無段変速機の変速操作は、それぞれのプーリを構成する可動フランジおよび固定フランジのフランジ間隔を変化させることにより、プーリとVベルトとが係合する係合径を変化させて行う。すなわち、Vベルト式無段変速機の変速比が最大変速比(最ロー側ともいう)となっているときは、一方のプーリの係合径が大きく他方のプーリの係合径が小さい。また、最小変速比(最ハイ側ともいう)となっているときは、他方のプーリの係合径が大きく一方のプーリの係合径が小さい。
したがって、Vベルト式無段変速機が同じ力または同じ原動機トルクを伝達中であっても、最大変速比および最小変速比を選択中はVベルトに作用する作用応力が大きく、両プーリの係合径が略等しい場合にはVベルトに作用する作用応力が小さい。
そして、最大変速比と最小変速比との差であるレシオ幅が大きいほど、作用応力の変動幅も大きなものとなる。このことは、駆動・従動プーリの係合径を大きく変化させてレシオ幅を大きく設定するほど、Vベルトの作用応力が大きくなることを意味する。
特許第3126811号公報
特開平11−344109号公報
したがって、Vベルト式無段変速機が同じ力または同じ原動機トルクを伝達中であっても、最大変速比および最小変速比を選択中はVベルトに作用する作用応力が大きく、両プーリの係合径が略等しい場合にはVベルトに作用する作用応力が小さい。
そして、最大変速比と最小変速比との差であるレシオ幅が大きいほど、作用応力の変動幅も大きなものとなる。このことは、駆動・従動プーリの係合径を大きく変化させてレシオ幅を大きく設定するほど、Vベルトの作用応力が大きくなることを意味する。
しかし、上記従来のような無段変速機の変速制御装置にあっては、以下に示すような問題が生じる。つまり、Vベルト式無段変速機のVベルトには許容応力があるため、あまり大きなレシオ幅を用いることができなかった。
この問題につき図4に示す変速線マップを参照しつつ説明する。図4は或る出力特性を具えたエンジンと、或るレシオ幅を具えたVベルト式無段変速機とを駆動結合し、このVベルト式無段変速機の通常変速制御に用いるアクセル開度毎に設定された変速線を示すものである。図4に示す変速線マップの横軸は車速VSPを、縦軸は駆動プーリの回転数を示す。図4の原点を通過する直線はVベルト式無段変速機の変速比を示す。これら直線の勾配が急なほど低速側の変速比、緩やかなほど高速側の変速比である。図4上には、プーリの係合径の比率から導出される最大変速比を表す最ロー線と、最小変速比を表す最ハイ線とを例示する。
この問題につき図4に示す変速線マップを参照しつつ説明する。図4は或る出力特性を具えたエンジンと、或るレシオ幅を具えたVベルト式無段変速機とを駆動結合し、このVベルト式無段変速機の通常変速制御に用いるアクセル開度毎に設定された変速線を示すものである。図4に示す変速線マップの横軸は車速VSPを、縦軸は駆動プーリの回転数を示す。図4の原点を通過する直線はVベルト式無段変速機の変速比を示す。これら直線の勾配が急なほど低速側の変速比、緩やかなほど高速側の変速比である。図4上には、プーリの係合径の比率から導出される最大変速比を表す最ロー線と、最小変速比を表す最ハイ線とを例示する。
前述および図4に示すように最ハイ線は、応力限界線a,b,c,d,e,f,gに接近している。理論上では最ロー線も応力限界線a,b,c,d,e,f,gに接近するが、実用域ではないため、図4には表れない。なお、応力限界線a,b,c,d,e,f,gは、Vベルトの耐久性を保証する原動機トルクを示す。応力限界線aは、原動機トルクが300[Nm]のときである。応力限界線bは、原動機トルクが280[Nm]のときである。応力限界線c は、原動機トルクが260[Nm]のときである。応力限界線dは、原動機トルクが240[Nm]のときである。応力限界線eは、原動機トルクが220[Nm]のときである。応力限界線fは、原動機トルクが200[Nm]のときである。応力限界線gは、原動機トルクが180[Nm]のときである。つまり、図4で左側の領域ほど、大きな原動機トルクであってもVベルトの耐久性を保証し得る。そして、原動機トルクがこれら応力限界線a,b,c,d,e,f,g以下となるようにすることが常套である。
つまり、このエンジンの出力特性が、その最大エンジントルクで例えば、2000[rpm]で300[Nm]であり、2500[rpm]で300[Nm]であり、3000[rpm]で300[Nm]であり、3500[rpm]で270[Nm]であり、4000[rpm]で240[Nm]である場合、これらの動作点を図4中に破線で示したハイ側限界線よりも左側の領域OをVベルト式無段変速機の実用域に定めていた。なお領域Oは、最ロー線およびハイ側限界線間の領域である。
これに対し、ハイ側限界線および最ハイ線間の領域をAとすると、最ハイ線である最小変速比近傍にある領域Aは実際の走行において用いられることなく、 Vベルト式無段変速機がとり得るレシオ幅を充分に活かすことができなかった。
ここで、Vベルト式無段変速機を変速比を領域Oよりもハイ側にして、最小変速比近傍の領域Aをも用いるよう変速操作を行い、広いレシオ幅を十分活かそうとすれば、Vベルトの作用応力が限界応力を超えないようエンジントルクに制限をかける必要がある。具体的には図4に示すように、エンジントルクを応力限界線a,b,c,d,e,f,g以下に制限する。
そうすると今度は、駆動輪がアクセル開度に応じた駆動力を出力することができなくなって、運転者が違和感を感じる等、運転性能が悪化する。
あるいは、Vベルトの強度が増大するよう、限界応力が大きくなるよう、Vベルトの断面積を大きくすれば、今度は、Vベルトの重量が増大してVベルト式無段変速機の軽量化・小型化を図ることができなくなる。さらに、Vベルトの可撓性が悪化するなどの懸念も生じ得る。
そうすると今度は、駆動輪がアクセル開度に応じた駆動力を出力することができなくなって、運転者が違和感を感じる等、運転性能が悪化する。
あるいは、Vベルトの強度が増大するよう、限界応力が大きくなるよう、Vベルトの断面積を大きくすれば、今度は、Vベルトの重量が増大してVベルト式無段変速機の軽量化・小型化を図ることができなくなる。さらに、Vベルトの可撓性が悪化するなどの懸念も生じ得る。
そこで本願出願人は、Vベルト式無段変速機がとり得る最ロー線から最ハイ線までの幅広いレシオ幅(領域OおよびA)を用い、かつ、駆動力の減少を回避することができるベルト式無段変速機の変速制御装置を提案することを目的とする。
この目的のため本発明によるベルト式無段変速機の変速制御装置は、請求項1に記載のごとく、
原動機トルクが入力される駆動プーリと、駆動輪側へ該原動機トルクを出力する従動プーリとの間に、該原動機トルクを伝達するためのベルトを掛け渡し、該ベルトとこれらプーリとの係合径を変化させることにより、最大変速比および最小変速比間で無段階に変速操作を行うベルト式無段変速機において、
最小変速比近傍で前記ベルトが原動機トルクを伝達する際に、該ベルトに作用する作用応力が、該ベルトが許容する許容応力以上となる場合には、
作用応力が許容応力以下となるようダウンシフト側へ変速操作を行うベルト応力調整手段を具えたことを特徴としたものである。
原動機トルクが入力される駆動プーリと、駆動輪側へ該原動機トルクを出力する従動プーリとの間に、該原動機トルクを伝達するためのベルトを掛け渡し、該ベルトとこれらプーリとの係合径を変化させることにより、最大変速比および最小変速比間で無段階に変速操作を行うベルト式無段変速機において、
最小変速比近傍で前記ベルトが原動機トルクを伝達する際に、該ベルトに作用する作用応力が、該ベルトが許容する許容応力以上となる場合には、
作用応力が許容応力以下となるようダウンシフト側へ変速操作を行うベルト応力調整手段を具えたことを特徴としたものである。
かかる本発明の変速制御装置によれば、原動機トルクが小さいときは、変速比を図4の領域Aにして走行することが可能となり、プーリが取り得る係合径変化から得られる広いレシオ幅(領域OおよびA)を最大限活かすことができる。
また、変速比を図4の領域Aにして走行中に、運転者がアクセルペダルを大きく踏み込む等、原動機トルクが大きくなるときは、ベルトの作用応力が許容応力以下となるようダウンシフトすることから、Vベルトに過度の負担が生じて、Vベルト式無段変速機の耐久性が悪化することがない。さらに、原動機トルクを応力限界線a,b,c,d,e,f,g以下に制限する必要がなくなって、運転性能が悪化するという問題を回避することができる。
また、変速比を図4の領域Aにして走行中に、運転者がアクセルペダルを大きく踏み込む等、原動機トルクが大きくなるときは、ベルトの作用応力が許容応力以下となるようダウンシフトすることから、Vベルトに過度の負担が生じて、Vベルト式無段変速機の耐久性が悪化することがない。さらに、原動機トルクを応力限界線a,b,c,d,e,f,g以下に制限する必要がなくなって、運転性能が悪化するという問題を回避することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例になるVベルト式無段変速機の変速制御装置を具えた車両のパワートレーンを、その制御系とともに示す制御システム図である。
まず、この実施例になるパワートレーンについて説明する。エンジン1のエンジン出力軸2は、流体伝動装置であるトルクコンバータ3の入力側と結合する。また、トルクコンバータ3の出力側にあるトルクコンバータ出力軸4はトランスアクスル5内に設けた前後進切換機構6と接続する。トルクコンバータ3は入力側にはタービンランナを、出力側にはポンプインペラを具え、これらの間にステータを具える他、ロックアップクラッチ16を具えた公知のものである。このロックアップクラッチ16を作動させることにより、エンジン出力軸2とトルクコンバータ出力軸4とを直結するロックアップ状態を形成することができる。ロックアップ状態では、流体伝動に基づくトルク増大効果は得られないものの、流体伝動に因る伝達効率の悪化を防止して、エネルギーロスのないようエンジン1からのエンジントルクをトランスアクスル5に伝達することができる。また、エンジン出力軸2とトルクコンバータ出力軸4とを直結させない非ロックアップ状態(コンバータ状態)では、流体伝動に基づくトルク増大効果が得られる。
図1は本発明の一実施例になるVベルト式無段変速機の変速制御装置を具えた車両のパワートレーンを、その制御系とともに示す制御システム図である。
まず、この実施例になるパワートレーンについて説明する。エンジン1のエンジン出力軸2は、流体伝動装置であるトルクコンバータ3の入力側と結合する。また、トルクコンバータ3の出力側にあるトルクコンバータ出力軸4はトランスアクスル5内に設けた前後進切換機構6と接続する。トルクコンバータ3は入力側にはタービンランナを、出力側にはポンプインペラを具え、これらの間にステータを具える他、ロックアップクラッチ16を具えた公知のものである。このロックアップクラッチ16を作動させることにより、エンジン出力軸2とトルクコンバータ出力軸4とを直結するロックアップ状態を形成することができる。ロックアップ状態では、流体伝動に基づくトルク増大効果は得られないものの、流体伝動に因る伝達効率の悪化を防止して、エネルギーロスのないようエンジン1からのエンジントルクをトランスアクスル5に伝達することができる。また、エンジン出力軸2とトルクコンバータ出力軸4とを直結させない非ロックアップ状態(コンバータ状態)では、流体伝動に基づくトルク増大効果が得られる。
トランスアクスル5は、前後進切換機構6の他、Vベルト式無段変速機構7と、減速歯車組8とディファレンシャルギア装置9と、図示しない左右駆動輪を駆動するためのドライブシャフト10,11等を具える。トランスアクスル5は、トルクコンバータ出力軸4から入力されるトルクおよび回転数を、これら前後進切換機構6、Vベルト式無段変速機構7、減速歯車組8、ディファレンシャルギア装置9、ドライブシャフト10,11を順次介して、図示しない左右駆動輪に出力する。これによって、これら左右駆動輪を駆動する。
Vベルト式無段変速機構7は、エンジン1側からトルクが入力される駆動プーリ17と、駆動輪側へトルクを出力する従動プーリ18との間に、トルクを伝達するためのVベルト19を掛け渡し、Vベルト19と駆動プーリ17との係合径を変化させること、および、Vベルト19と従動プーリ18との係合径を変化させることにより、最大変速比と最小変速比との間で無段階に変速操作を行う公知のものである。
ここでいう最大変速比および最小変速比とは、上記の係合径を最大および最小に変化させることにより実行される。すなわち、係合径を最大にするとは、プーリ17,18を構成する固定フランジおよび可動フランジ間のフランジ幅を最も狭くすることにより、これらフランジの外縁部にVベルト19を係合させることをいう。また、係合径を最小にするとは、プーリ17,18を構成する固定フランジおよび可動フランジ間のフランジ幅を最も広くすることにより、これらフランジの軸中央部にVベルト19を係合させることをいう。
プーリ17,18のうち、一方の係合径を最大にし、他方の係合径を最小にすることで最大変速比とする。これに対し、一方の係合径を最小にし、他方の係合径を最大にすることで最小変速比とする。
ここでいう最大変速比および最小変速比とは、上記の係合径を最大および最小に変化させることにより実行される。すなわち、係合径を最大にするとは、プーリ17,18を構成する固定フランジおよび可動フランジ間のフランジ幅を最も狭くすることにより、これらフランジの外縁部にVベルト19を係合させることをいう。また、係合径を最小にするとは、プーリ17,18を構成する固定フランジおよび可動フランジ間のフランジ幅を最も広くすることにより、これらフランジの軸中央部にVベルト19を係合させることをいう。
プーリ17,18のうち、一方の係合径を最大にし、他方の係合径を最小にすることで最大変速比とする。これに対し、一方の係合径を最小にし、他方の係合径を最大にすることで最小変速比とする。
トルクコンバータ3のロックアップ、前後進切換機構6の切り換えおよびVベルト式無段変速機構7の変速操作は、変速機コントローラ12が行う。これがため、変速機コントローラ12には、エンジン1のエンジン出力を制御するエンジンコントローラ13からのエンジン出力情報と、このパワートレーンおよび制御系を搭載した車両14の車速VSPと、運転者が操作するアクセルペダル15のアクセル開度APOと、をそれぞれ入力する。
これにより、変速機コントローラ12は、車両14が目標進行方向に走行するよう、前後進切換機構6に前進、後進または中立いずれかの切り換え指令を与える。また、車速VSPおよびアクセル開度APOに基づき周知の変速制御マップを用いてVベルト式無段変速機構7の目標変速比を算出し、この目標変速比となるようVベルト式無段変速機構7に変速指令を与える。さらに、車速VSPが所定のしきい値以上の場合にはトルクコンバータ3がロックアップ状態となるよう、ロックアップ機構16に油圧指令を与える。
エンジン出力軸2と結合するポンプインペラと、トルクコンバータ出力軸4と結合するタービンランナとを直結するため、トルクコンバータ3に設けられたロックアップクラッチ16は、公知のものであって、ロックアップクラッチ16のロックアップ油室(図示せず)の油圧を制御することにより、上記ポンプインペラおよびタービンランナを機械的に締結または解放する。そしてロックアップクラッチ16が締結されたロックアップ状態では、上記油圧に比例してエンジン出力軸2およびトルクコンバータ出力軸4間で伝達される締結トルク容量(ロックアップ締結容量ともいう)を可変とすることが可能である。
すなわち、変速機コントローラ12は、上記した1の油圧指令で、トルクコンバータ3のロックアップを指令する他、ロックアップ状態にあっては、ロックアップ締結容量を指令するものである。
また、油圧を供給する手段は、エンジン1で駆動されるオイルポンプと、このオイルポンプから吐出された作動油の油圧を調圧するコントロールバルブとで構成する。
また、油圧を供給する手段は、エンジン1で駆動されるオイルポンプと、このオイルポンプから吐出された作動油の油圧を調圧するコントロールバルブとで構成する。
次に、本発明が狙いとする変速比の実用域を広く設定したVベルト式無段変速機構7の制御を遂行するため、変速機コントローラ12が実行する処理について、図2に示すフローチャートに基づき説明する。
この処理は通常の変速制御の中の1つとして実行され、Vベルト式無段変速機構7に与える変速指令が略最小変速比(最ハイ線付近)のとき、本処理に入る。
まずステップS1においては、逐一読み込んでおいたアクセル開度APOのうち、前回読み込んだアクセル開度APOと、今回読み込んだアクセル開度APOとを対比して単位時間当たりのアクセル開度変化量ΔAPO/Δtを算出する。そして、算出したアクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtが、所定の閾値よりも大きいか否かを判断する。アクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtが、所定の閾値よりも大きくない場合(No)、ステップS2〜S5を省略して、ステップS6へ進み、通常の変速制御を実行する。
なお、通常の変速制御とは、前述した図4中に示した変速線マップを参照し、車速および運転者が操作するアクセル開度に基づき、対応する変速線に一致するよう変速操作を行うことをいう。
この処理は通常の変速制御の中の1つとして実行され、Vベルト式無段変速機構7に与える変速指令が略最小変速比(最ハイ線付近)のとき、本処理に入る。
まずステップS1においては、逐一読み込んでおいたアクセル開度APOのうち、前回読み込んだアクセル開度APOと、今回読み込んだアクセル開度APOとを対比して単位時間当たりのアクセル開度変化量ΔAPO/Δtを算出する。そして、算出したアクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtが、所定の閾値よりも大きいか否かを判断する。アクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtが、所定の閾値よりも大きくない場合(No)、ステップS2〜S5を省略して、ステップS6へ進み、通常の変速制御を実行する。
なお、通常の変速制御とは、前述した図4中に示した変速線マップを参照し、車速および運転者が操作するアクセル開度に基づき、対応する変速線に一致するよう変速操作を行うことをいう。
通常の変速制御を実行する理由は、上記ステップS1でNoと判断する場合、アクセルペダル15の踏み増し量は大きくなく、エンジン1から駆動プーリ17に入力されるエンジントルクが大きく増大するということもない。つまり、大きな作用応力がVベルト19に作用することがないためである。
なお、本実施例でいう通常の変速制御においては、図4に示す従来用いられてきた領域Oに限ることなく、領域Aをも用いる。つまり、プーリ17,18とVベルト19との係合径を最大および最小に変化させ、これにより実行される最大変速比(最ロー線)および最小変速比(最ハイ線)を実行する制御。そして、これら最大変速比(最ロー線)および最小変速比(最ハイ線)間で大きなレシオ幅をとるものである。
説明を図2のフローチャートに戻す。上記ステップS1でアクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtが、所定の閾値よりも大きい場合(Yes)、エンジン1から駆動プーリ17に大きなトルクが入力されるため、ベルト19の許容応力よりも大きな作用応力が、ベルト19に作用する蓋然性がある。そこで、通常の変速制御は行わず、次のステップS2へ進む。
ステップS2~S4においては、通常の変速制御から離れ、Vベルト19の作用応力を減少側に調整するベルト応力調整制御を実行する。
ステップS2においては、アクセル開度APOと、車速VSPとを読み込み、減速歯車組8の減速比および左右駆動輪の接地半径等をも考慮して目標駆動力を算出する。この目標駆動力は、上記した通常の変速制御における目標駆動力と原則として同一である。
ステップS2においては、アクセル開度APOと、車速VSPとを読み込み、減速歯車組8の減速比および左右駆動輪の接地半径等をも考慮して目標駆動力を算出する。この目標駆動力は、上記した通常の変速制御における目標駆動力と原則として同一である。
次のステップS3においては、変速機コントローラ12に予め記憶された特性図または函数を参照し、制限エンジントルクを読み込む。この制限エンジントルクは、後述のように、現在選択中の変速比よりもダウンシフト側に変速するような値であり、前述および図4に示した応力限界線a,b,c,d,e,f,g以下のトルクとする。理由は、従来例のところで説明したとおり、Vベルト式無段変速機構7が最大変速比近傍を選択したままエンジントルクを入力するとVベルト19の作用応力が許容応力を超えてしまうため、変速比をダウンシフトして作用応力を許容応力以下にするためである。
ダウンシフトすると駆動力は増大するところ、上記ステップS2で算出した目標駆動力を実現するためには、駆動プーリ17に入力するエンジントルクを減少させる必要がある。そこで、通常の変速制御をおこなった場合の目標エンジントルクよりも小さな値を、制限エンジントルクとする。なお、制限エンジントルクは、上記ステップS1で算出したアクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtが増大側に大きいほど、より小さな値とする。この理由は、アクセルペダル15の踏み増し速度が急なほど、ベルト19に作用する作用応力が大きくなると考えられることから、以下に述べるステップS4におけるダウンシフト量を大きくしておくためである。
したがって、S3で読み込む制限エンジントルクは、駆動輪の駆動力が過大にならないよう、目標駆動力に一致させるためのものであって、図4に沿って前述した従来例の領域Aでエンジントルクを応力限界線a,b,c,d,e,f,g以下に制限する制御とは、その目的および効果が全く異なることを付言しておく。
したがって、S3で読み込む制限エンジントルクは、駆動輪の駆動力が過大にならないよう、目標駆動力に一致させるためのものであって、図4に沿って前述した従来例の領域Aでエンジントルクを応力限界線a,b,c,d,e,f,g以下に制限する制御とは、その目的および効果が全く異なることを付言しておく。
次のステップS4においては、上記ステップS2で算出した目標駆動力と、上記ステップS3で読み込んだ制限エンジントルクとに基づき、左右駆動輪の接地半径等を用いて目標変速比を算出する。そしてこの目標変速比となるよう、変速機コントローラ12はVベルト式無段変速機構7に変速指令を与え、Vベルト式無段変速機構7は与えられた変速操作を直ちに実行する。この変速操作は上記ステップS3のところで説明したとおり、ダウンシフトするものである。
次のステップS5においては、アクセル開度APOを読み込み、アクセル開度APOが所定の閾値よりも小さいか否かを判断する。
アクセル開度APOが閾値よりも小さい場合(Yes)、上記ステップS6へ進み、通常の変速制御に移行して、本処理を終了する。
理由は、アクセル開度APOが小さいため、エンジン1から駆動プーリ17に入力されるエンジントルクも小さく、ベルト19に作用する作用応力も小さいためである。
アクセル開度APOが閾値よりも小さい場合(Yes)、上記ステップS6へ進み、通常の変速制御に移行して、本処理を終了する。
理由は、アクセル開度APOが小さいため、エンジン1から駆動プーリ17に入力されるエンジントルクも小さく、ベルト19に作用する作用応力も小さいためである。
これに対し、上記ステップS5でNoと判断する場合には、上記ステップS2へ戻り、本発明が狙いとするシフトダウンを続行する。
なお、上記ステップS6で実行する通常変速制御において、目標変速比を求めるにあたっては周知の変速マップ(図4)を用いる。
次に、この実施例になるベルト式無段変速機の作用について、図3の変速線マップ上で説明する。図3に示す変速線マップは、従来例のところで説明した図4に示すものと同様であり、通常の変速制御で用いる。
図3中、原点を通る急勾配の実線の直線は、本実施例の変速制御で用いられる最大変速比を表す最ロー線である。また図3中、原点を通る緩勾配の実線の直線は、本実施例の変速制御で用いられる最小変速比を表す最ハイ線である。これら最ロー線および最ハイ線で挟まれた区間が本実施例でいう通常の変速制御で用いるレシオ幅(領域OおよびA)であり、従来のレシオ幅(領域O)よりも広くすることができる。
図3中、原点を通る急勾配の実線の直線は、本実施例の変速制御で用いられる最大変速比を表す最ロー線である。また図3中、原点を通る緩勾配の実線の直線は、本実施例の変速制御で用いられる最小変速比を表す最ハイ線である。これら最ロー線および最ハイ線で挟まれた区間が本実施例でいう通常の変速制御で用いるレシオ幅(領域OおよびA)であり、従来のレシオ幅(領域O)よりも広くすることができる。
本実施例における通常の変速制御で、実際の変速比が最ハイ線近傍、つまり領域Aであるとき、例えば動作点αで車両が走行中に実行する制御について説明する。
前述したステップS1でNoと判断する場合、動作点は引き続きα付近にあるか、実線で示す最ハイ線に沿って動作点が移動する。
前述したステップS1でNoと判断する場合、動作点は引き続きα付近にあるか、実線で示す最ハイ線に沿って動作点が移動する。
これに対し、前述したステップS1でYesと判断する場合、ステップS4でダウンシフトを実行する。ここで、前述したアクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtが小さい時は、通常の変速制御によって走行状態は動作点αから動作点βへ小さく移動する。
また、アクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtが大きい時は、通常変速制御を離れ、走行状態は動作点αから動作点γへ大きく移動する。
動作点αから動作点γへ大きくダウンシフトすると言っても、最ロー線に接近するような過大なダウンシフトは到底行われないこと勿論である。駆動プーリ17の係合径と従動プーリ18の係合径との差を少なくして、ベルト19の作用応力を減少させれば充分だからである。
また、アクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtが大きい時は、通常変速制御を離れ、走行状態は動作点αから動作点γへ大きく移動する。
動作点αから動作点γへ大きくダウンシフトすると言っても、最ロー線に接近するような過大なダウンシフトは到底行われないこと勿論である。駆動プーリ17の係合径と従動プーリ18の係合径との差を少なくして、ベルト19の作用応力を減少させれば充分だからである。
図3には、前述した図4に示す応力限界線a,b,c,d,e,f,gを併記する。上記のダウンシフト、例えばαからβへダウンシフトすることによって応力限界トルクはe,d間の225[Nm]からb,c間の270[Nm]となり、言い換えればベルト19の作用応力を小さくすることが可能になる。したがって、運転者がアクセルペダル15を踏み増すことにより目標駆動力が増大しても、Vベルト19の安全率を確保することができる。
また、例えばαからγへダウンシフトすることによって、応力限界トルクはe,d間の225[Nm]からa,b間の290[Nm]となり、言い換えればベルト19の作用応力をさらに小さくすることが可能になる。したがって、運転者がアクセルペダル15を急に踏み増す場合であっても、Vベルト19の安全率を確保することができる。
これまでに説明したように、本実施例では、Vベルト19の作用応力が許容応力を超えないよう、アクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtが大きいほど、変速比のダウンシフト量を大きくするものである。しかし、本発明の目的とする広いレシオ幅を持った実用域の実現と、Vベルトの耐久性の確保は、本実施例に限られず、次に説明する制御処理によっても達成することができる。
つまり、領域Aのある動作点で走行中、運転者がアクセル開度APOを増大側に操作すると、通常変速制御においてはアクセル開度増大量ΔAPOに応じて、ダウンシフト操作を行う。例えば図3において、例えば車速140[km/h]でアクセル開度4/8の動作点αで走行中、運転者がアクセル開度を7/8まで増大側に操作すると、通常変速制御においてはアクセル開度増大量ΔAPO(4/8から7/8)に基づき動作点βになるようダウンシフト操作を行う。
この動作点βでは、エンジントルクがb,c間の270[Nm]に制限させるところ、当該エンジントルク制限によって、実際の駆動力が目標駆動力に対して不足するときは、不足量を算出し、この不足量を補償するよう動作点βから動作点γに変速操作して、より大きくダウンシフトする制御処理を行う。
この動作点βでは、エンジントルクがb,c間の270[Nm]に制限させるところ、当該エンジントルク制限によって、実際の駆動力が目標駆動力に対して不足するときは、不足量を算出し、この不足量を補償するよう動作点βから動作点γに変速操作して、より大きくダウンシフトする制御処理を行う。
これにより、運転者が駆動力を所望してアクセル開度を増大側に操作したにもかかわらずVベルト19の保護のためエンジントルクが応力限界線a,b,c,d,e,f,g以下に制限されても、ダウンシフト操作によって駆動輪の駆動力を確保することが可能となり、運転性能が悪化することがない。
ところで、上記した実施例によれば、エンジントルクが入力される駆動プーリ17と、駆動輪側へエンジントルクを出力する従動プーリ18との間に、エンジントルクを伝達するためのベルト19を掛け渡し、このベルト19およびこれらプーリ17,18との係合径を変化させることにより、最ロー線で表される最大変速比と最ハイ線で表される最小変速比との間で無段階に変速操作を行うVベルト式無段変速機構7において、上記ステップS1でアクセル開度APOおよびアクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtを検出する。そして、これら検出結果から、ベルト19が目標エンジントルクを最ハイ線付近の動作点αで伝達する際にベルト19に作用する作用応力が、ベルト19の許容応力以上となるおそれがあると判断した場合には(ステップS1でYes)、βやγへダウンシフト側に変速操作を行うよう構成したものである(ステップS4)。
このため、アクセルペダル15の踏み増しがない通常の変速制御においては、領域Aに最小変速比を設定することが可能となる。したがって、レシオ幅を大きく設定することが可能となり、プーリ17,18が取り得る係合径変化に合致した広いレシオ幅を十分活かすことができ、車両の走行性能の向上を図ることができる。
一方、アクセルペダル15の踏み増しがあれば、適宜ダウンシフトを行って、ベルト19に許容応力以上の応力が作用することを回避することから、エンジントルクに制限をかける必要がなく、運転者が違和感を覚えるなど運転性能が悪化することがない。あるいは、ベルト19に過大な負担をかけることがなく、Vベルト式無段変速機構7の耐久性を損なうことがない。
このため、アクセルペダル15の踏み増しがない通常の変速制御においては、領域Aに最小変速比を設定することが可能となる。したがって、レシオ幅を大きく設定することが可能となり、プーリ17,18が取り得る係合径変化に合致した広いレシオ幅を十分活かすことができ、車両の走行性能の向上を図ることができる。
一方、アクセルペダル15の踏み増しがあれば、適宜ダウンシフトを行って、ベルト19に許容応力以上の応力が作用することを回避することから、エンジントルクに制限をかける必要がなく、運転者が違和感を覚えるなど運転性能が悪化することがない。あるいは、ベルト19に過大な負担をかけることがなく、Vベルト式無段変速機構7の耐久性を損なうことがない。
また上記の実施例では、ステップS2で検出したアクセル開度時間変化量ΔAPO/Δtに基づき、このΔAPO/Δtが大きいほど、αからγへとダウンシフト量を大きくすることから(ステップS4)、運転者がアクセルペダル15の急踏みを行っても、急踏みによってベルト19の作用応力が許容応力を超えることを回避することが可能となる。したがって通常は広いレシオ幅を享受し、目標駆動力が大きな場合にはベルト19に過大な負荷がかかることを回避することができる。
また図2に示した制御処理以外にも、前述した他の実施例のようなものであってもよい。つまり、車速VSPおよび運転者が操作するアクセル開度APOに基づき領域OおよびAで通常変速操作を行う変速制御で、Vベルト19の作用応力が許容応力以下となるようエンジントルクを応力限界線a,b,c,d,e,f,g以下に制限するVベルト式無段変速機構7の変速制御において、
運転者がアクセル開度APOを増大側に操作するとき、エンジントルクの前記制限によって不足する駆動輪の駆動力不足量を補償するよう、ダウンシフト量を決定する。
これにより、運転者が駆動力を所望してアクセル開度を増大側に操作したにもかかわらずVベルト19の保護のためエンジントルクが応力限界線a,b,c,d,e,f,g以下に制限されても、ダウンシフト操作によって駆動輪の駆動力を確保することが可能となり、運転性能が悪化することがない。
運転者がアクセル開度APOを増大側に操作するとき、エンジントルクの前記制限によって不足する駆動輪の駆動力不足量を補償するよう、ダウンシフト量を決定する。
これにより、運転者が駆動力を所望してアクセル開度を増大側に操作したにもかかわらずVベルト19の保護のためエンジントルクが応力限界線a,b,c,d,e,f,g以下に制限されても、ダウンシフト操作によって駆動輪の駆動力を確保することが可能となり、運転性能が悪化することがない。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であり、本発明はその主旨に逸脱しない範囲において種々変更が加えられうるものである。例えば、図3に示す各数値は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。
1 エンジン
2 エンジン出力軸
3 ロックアップ機構付トルクコンバータ
4 トルクコンバータ出力軸
5 トランスアクスル
6 前後進切換機構
7 Vベルト式無段変速機構
8 減速歯車組
10,11 ドライブシャフト
12 変速機コントローラ
14 車両
15°アクセルペダル
16 ロックアップクラッチ
17°駆動プーリ
18 従動プーリ
19 Vベルト
2 エンジン出力軸
3 ロックアップ機構付トルクコンバータ
4 トルクコンバータ出力軸
5 トランスアクスル
6 前後進切換機構
7 Vベルト式無段変速機構
8 減速歯車組
10,11 ドライブシャフト
12 変速機コントローラ
14 車両
15°アクセルペダル
16 ロックアップクラッチ
17°駆動プーリ
18 従動プーリ
19 Vベルト
Claims (3)
- 原動機トルクが入力される駆動プーリと、駆動輪側へ該原動機トルクを出力する従動プーリとの間に、該原動機トルクを伝達するためのベルトを掛け渡し、該ベルトとこれらプーリとの係合径を変化させることにより、最大変速比および最小変速比間で無段階に変速操作を行うベルト式無段変速機において、
最小変速比近傍で前記ベルトが原動機トルクを伝達する際に、該ベルトに作用する作用応力が、該ベルトが許容する許容応力以上となる場合には、
作用応力が許容応力以下となるようダウンシフト側へ変速操作を行うベルト応力調整手段を具えたことを特徴とするベルト式無段変速機の変速制御装置。 - アクセル開度に応じて原動機トルクを出力する請求項1に記載のベルト式無段変速機の変速制御装置において、
前記ベルト応力調整手段は、検出したアクセル開度の単位時間当たり変化量が増大側に大きいほど、前記前記ベルト応力調整手段のダウンシフト量を大きくしたことを特徴とするベルト式無段変速機の変速制御装置。 - 前記ベルトの作用応力が許容応力以下となるよう原動機トルクを制限する原動機トルク制限手段を具えた請求項1に記載のベルト式無段変速機の変速制御装置において、
運転者がアクセル開度を増大側に操作するとき、前記原動機トルク制限手段によって不足する駆動輪の駆動力不足量を補償するよう、前記ベルト応力調整手段のダウンシフト量を決定することを特徴とするベルト式無段変速機の変速制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005194504A JP2007010092A (ja) | 2005-07-04 | 2005-07-04 | ベルト式無段変速機の変速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005194504A Withdrawn JP2007010092A (ja) | 2005-07-04 | 2005-07-04 | ベルト式無段変速機の変速制御装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2010116534A1 (ja) * | 2009-04-10 | 2010-10-14 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用駆動装置の制御装置 |
-
2005
- 2005-07-04 JP JP2005194504A patent/JP2007010092A/ja not_active Withdrawn
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CN102448786A (zh) * | 2009-04-10 | 2012-05-09 | 丰田自动车株式会社 | 车辆用驱动装置的控制装置 |
JP5144805B2 (ja) * | 2009-04-10 | 2013-02-13 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用駆動装置の制御装置 |
US8740747B2 (en) | 2009-04-10 | 2014-06-03 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control device for vehicle drive device |
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