JP2007008568A - マイクロ波加熱器で加熱調理する食品の包装容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マイクロ波加熱調理に際して加熱ムラの生じにくい食品包装容器を提供する。
【解決手段】 マイクロ波加熱器で加熱調理する食品の包装容器であって、容器底部裏面に底部の中心点付近から外側方向に放射状に突条を複数列対称的に設ける。この際に、各突条の頂上部は同一平面上に位置するように設定されている。これら突条の中心側端部と底部中心点とが所定の距離で隔離されるように突条を設けることにより、容器全体にわたり均一に加熱することが可能となる。
【選択図】 図3
【解決手段】 マイクロ波加熱器で加熱調理する食品の包装容器であって、容器底部裏面に底部の中心点付近から外側方向に放射状に突条を複数列対称的に設ける。この際に、各突条の頂上部は同一平面上に位置するように設定されている。これら突条の中心側端部と底部中心点とが所定の距離で隔離されるように突条を設けることにより、容器全体にわたり均一に加熱することが可能となる。
【選択図】 図3
Description
この発明はマイクロ波で加熱する食品を充填包装するマイクロ波加熱器用食品の包装容器に関する。さらに詳しくは、マイクロ波加熱器(またはマイクロ波加熱調理器)による加熱調理において、内容物を容器に充填したままの状態で加熱する場合に、内容物を均一かつ短時間に加熱することが可能な汎用性を有するマイクロ波加熱器で加熱調理する食品の包装容器に関する。
本発明において使用するマイクロ波加熱器とは、電波法等の法令による規格、基準により製造された2450MHzのマイクロ波を熱源としたものや、900MHz帯などのマイクロ波を熱源とするものであり、一般的に電子レンジとして知られている。
近年、食の簡便化が進み、調理済みの食品を冷凍保存し、これを電子レンジで加熱調理する食品が多数販売されている。しかしながら、商品に記載された指示書に記載の所定時間だけ電子レンジで加熱を行っても、加熱が不十分なケースがしばしば発生する。
これは、その容器の形状や大きさにより温度上昇が速い場所と遅い場所とが生じ、加熱ムラが発生することによる。
これは、その容器の形状や大きさにより温度上昇が速い場所と遅い場所とが生じ、加熱ムラが発生することによる。
冷凍食品では、水はマイクロ波の損失係数が小さい氷の状態で存在するため、氷を溶解するためには長い加熱時間が必要となる。特に冷凍グラタン等水分を多く含む食品は、氷の部分が多い。この多量の氷を水に変化させるには水の場合に比べて格別に大きなエネルギーを要し、よって加熱調理時間が長くなってしまう。
一方、容器などには損失係数の小さい物質(例えばポリエチレン等のプラスチック類、ガラス、陶器など)を使用することでマイクロ波が透過し、その近傍にある食品は比較的短時間で加熱される。この部分で先に加熱融解された水は、その高誘電率のためにマイクロ波が集まりやすく過加熱状態となる。この結果、容器周辺部から内側近傍の食品はより加熱されやすくなり沸騰するが、この部分から離れた中心部では氷が水に浮いたような状態となり、加熱されにくい。
特に流動性の少ない冷凍グラタン等に使われている容器では、その内容物の流動性のみならず容器形状のために中央部が加熱ムラで冷たい状態(所謂コールドエリア)のままであり、そのために調理時間が長くなるという欠点があった。
このことから、冷凍食品、特に冷凍グラタンなどの流動性に乏しい食品の加熱ムラをできるだけ起こさないようにした容器が種々提案されている。例えば融解し易い容器の周辺部に、マイクロ波を遮蔽するフィルムを貼り付け、容器周辺部の内容物の昇温速度を抑制する方法、中央部を上げ底とし体積に対する表面積の割合を大きくすることでマイクロ波の入射量を多くする方法などが開発されている。
しかし、これらの方法によっても中央部の昇温速度は容器周辺部と比較して遅く、均一な加熱という観点からは不十分であった。また、この中央部を加熱するためにはさらなる加熱時間を必要とするために、むしろ調理時間が長くなってしまい、食品の風味を損なってしまうという問題点があった。
さらなる対策としては、容器底部の中央付近に中空の突起部(半球状の)を設けたマイクロ波加熱用容器が提案されている。この中央付近に設けた突起により加熱点を生じさせ、加熱点からの加熱と、加熱された内容物の対流とにより、全体を均一に昇温させようとしている(特許文献1参照)。
この容器においては、マイクロ波が中央部に設けた突起周辺で遮られることが無いようにするために、中央部のみあるいは中央以外に設ける場合には周方向に間隔を置いて突起部を形成しているために、加熱点が分散されてしまい、その結果ある程度の均一性しか得られず、改良効果は不十分であった。
この容器においては、マイクロ波が中央部に設けた突起周辺で遮られることが無いようにするために、中央部のみあるいは中央以外に設ける場合には周方向に間隔を置いて突起部を形成しているために、加熱点が分散されてしまい、その結果ある程度の均一性しか得られず、改良効果は不十分であった。
さらに、容器の底板部に下側に突出する凸部を形成した電子レンジ用食品容器が提案されている。設けられた凸部により底面の絶体表面積を大きくすることで温度上昇を促進して、全体として均一な加熱を実現しようとしている(特許文献2参照)。しかし、この容器においても、絶体表面積を大きくしたとしても、マイクロ波の集中加熱による部分は明確に差別化されておらず、その効果は不十分であった。
これに対して、本出願と同一出願人により、加熱ムラが生じない汎用性のあるマイクロ波加熱調理用包装容器が提案されている。容器底部裏面に放射状の突条を複数列、対称的に設けることで、前述のマイクロ波加熱調理用包装容器と比べて底部における加熱ムラが生じにくい包装容器としている(特許文献3)。しかし、この容器においてはその中心部の昇温速度が突条周辺部よりもやや遅くなることが判明し、やはり完全には加熱ムラは解消されていないことが判った。
上記何れの場合においても、底面側の中央部が加熱ムラの中心であること、また加熱ムラがマイクロ波の分散と集中とによること等の解明が進んだ結果としての対策ではあるが、やはり部分的に過加熱が生じてしまうホットスポットとその周辺部の冷たいコールドエリアとの間の加熱ムラ、即ち昇温速度の差異は十分には解消されていない。これは、何れの場合においてもこれらの間の加熱量のバランスがとれていないために、最終的にホットスポットとコールドエリアとの加熱時間の差が縮められずに、ホットスポットは過加熱状態で、コールドエリアは未加熱状態となってしまっていることが原因である。
そこで、発明者等は、本出願人による上記特許文献3に開示の発明をさらに改良すべく鋭意検討した結果、特定の形状を有する突条を所定領域に設けることで、マイクロ波の底面側に対する入射分布をより均一にし、それにより特に底面近傍の内容物の加熱状態を均一にすることができることから、本発明を完成するに至った。従って、本発明はマイクロ波加熱調理器による加熱調理特性に基づき、より加熱ムラの発生しにくい食品の包装容器を提案するものである。
この発明はマイクロ波加熱調理器による加熱調理の際の、昇温速度が遅くなってしまいがちな部分近傍にマイクロ波が集中するホットスポットの発生位置を制御することにより、包装容器の内容物の均一な加熱を行うことができるマイクロ波加熱器用食品の包装容器を提供するものである。
これらの問題を解決するため、容器の形状とホットスポットの発生状態を詳細に研究したところ、適度なアンテナ効果を表す突条をある特定領域に設けることで、昇温速度が遅くなってしまいがちな部分近傍にホットスポットを創出・発生させることができることを見出した。
すなわち、本発明はマイクロ波加熱器で加熱調理する食品の包装容器であり、容器底部裏面に底部の中心点付近から外側方向に放射状に突条を複数列対称的に設けると共に、前記各突条の頂上部を同一平面上に位置させ、ここで前記各突条の中心側端部と底部中心点とが所定の距離で隔離されるように突条を設けることにより、上記問題点を解決するに至った。
本発明の包装容器においては、前記中心点近傍に半球状の突起をさらに有することが好ましい。
本発明の包装容器においては、前記各突条の中心側端部と底部中心点との前記所定の距離が好ましくは0〜15mmであり、より好ましくは2〜10mmであり、さらに好ましくは5〜8mmである。
本発明の包装容器においては、前記突条が断面V字型の溝により構成されていることが好ましい。この場合、断面V字型の溝の側壁が前記平面に対して50度〜75度の角度をなすことが好ましい。
本発明の包装容器においては、前記容器の断面厚さが0.50mm〜0.65mmであることが好ましい。
本発明の包装容器においては、前記突条の数が4以上16以下であることが好ましい。また、前記突条の高さが1mm以上20mm以下であることが好ましい。
従来のマイクロ波加熱調理用食品包装容器において問題となっていた加熱ムラを、本発明による特定の突条を設けることで、昇温速度を制御することが可能となり、これにより食品全体に渡り均一に加熱することが可能となった。
また、本発明による特定の突条を設けることで、強度を維持したままで容器の薄肉化が可能となり、容器材料の使用量低減による経済的な効果も大きい。
以下、本発明の実施形態を添付の図面に基づき説明する。なお、図面に示された容器は実際の容器形状や寸法等を反映するものではなく、説明のために一部簡略化や強調を行ったものも含まれる。したがって、本発明の容器は図示の形状や寸法等に限定されるものではない。また同様の構成要件、構成部分については共通の参照符号を付すことがあり、その説明も省略する場合がある。
本発明の容器の底部裏面には突条が底部の略中心点から放射状に外側方向に設けられており、この時、各突条の頂上部が同一平面上に位置していることが好ましい。さらに、特にその突条の中心側端部と底部中心点との距離が、これに限定されないが、0〜15mm、好ましくは2〜10mm、さらに好ましくは5〜8mmである。これを図面に沿って説明する。
図1は従来の容器1(特許文献3類似の容器)を示す平面図であり、図2は図1のI−I線に沿った断面図である。図1に示されるように容器1の底部2の裏面には、複数の突条3が設けられている(図示は突条が6つの例)。この突条3は図2に示されるように中心点Cから距離d1だけ隔離された位置にそれぞれが放射状に設けられている。この時、従来容器1の突条3の中心側端部4は中心点から約20mm隔離された位置に設けられていた。しかし、図1に示すような従来容器1の場合、突条3近傍、特に突条3と中央部Cとの間の部分でコールドエリアが残る傾向にあり、よって昇温速度向上効果があまり大きくないことが判った。
これに対して、図3は本発明の容器1を示す平面図であり、図4は図3のI−I線に沿った断面図である。図から判るように、従来の容器と同様に底部2の裏面に複数の突条3を設けることは同一であるが、本願発明によれば、上記した特定の範囲内に突条3の中心側端部4を位置させる。すなわち、図4の断面図に示すように、突条3の中心側端部4と中心点Cとの距離d2を上記した好ましい範囲内に収めることで、中心点Cを挟んで対向する突条3の距離がより短くなり、突条3で囲まれた中心部Cの昇温速度が速くなることが判った。昇温速度が速くなることにより、ホットスポットとコールドエリアとの間の差が少なくなり、これにより、加熱ムラがなく均一に加熱できることになり、ひいては加熱時間の短縮が達成される。
本発明において使用される「中心点」は、数学的な意味での「中心点」とほぼ一致する点である。即ち、円形や楕円形の容器の場合には、その円または楕円の中心であり、矩形の容器の場合には、その対角線の交点が中心点である。
この突条3は特に断面V字型の溝により構成されていることが好ましく、それぞれのV字溝頂上部が同一平面上に位置していることが好ましい。これによりマイクロ波の入射効率がそれぞれ等しくなり、より昇温速度の均一化を図ることができる。
以下、突条3の形状をさらに詳しく説明する。図5は図1に示す従来容器1の突条3のII−II線に沿った断面図であり、図6は図3に示す本発明の容器1の突条3のII−II線に沿った断面図である。V字溝頂上部が位置する平面はHにて示し、それに対する垂線をVにて示す。この時、従来容器1の突条3の側壁と平面とのなす角度をα1とした時、約50度未満となってしまっている。これによりマイクロ波の集中は分散されてしまう。
これに対して図6に示した本発明の容器1の突条3においては、その突条(V字溝)3の側壁と平面とのなす角度α2はこれに限定されないが、50度〜75度であることが好ましい。この角度となる突条3を底部に設けることで、全体としてより均一な加熱速度を得ることができ、コールドエリアを少なくすることが可能となる。
これに対して図6に示した本発明の容器1の突条3においては、その突条(V字溝)3の側壁と平面とのなす角度α2はこれに限定されないが、50度〜75度であることが好ましい。この角度となる突条3を底部に設けることで、全体としてより均一な加熱速度を得ることができ、コールドエリアを少なくすることが可能となる。
なお、設ける突条の長さ、高さ、幅、数などは上記本発明の条件を満たす範囲内で、充填する食品の特性や容器の大きさに応じて変更することが可能である。
容器底部の裏面に設けた突条の形成は、一般的なプラスチック容器の成形方法により形成することができる。例えば本発明はこれに限定されないが、シート成形あるいは真空成形、圧縮成型、射出成形、ブロー成形、射出ブロー成形により容器成型時に同時に一体で形成することが好ましい。
容器底部の裏面に設けた突条の列数は、これに限定されないが、4列以上16列未満が好ましい。さらに好ましくは4列以上10列以下である。突条が4列未満の場合は、ホットスポットの発生箇所が少なすぎて加熱ムラの解消ができない。また、16列を越えると、マイクロ波が分散してしまい、ホットスポットの温度が低く、突条を設ける効果が少ない。
また、容器底部の裏面に設けた突条の高さは、これに限定されないが、1mm以上20mm未満であることが好ましい。突条が1mm未満である場合、マイクロ波の集中が弱くホットスポットの温度が低いので突条を設ける効果が少ない。また本発明による所定の側壁の角度を得ることができない。20mmを越えると、突条から食品表面までの距離が長すぎ、ホットスポットの熱をその内部に伝導できなくなる。
本発明で用いるのに適している食品包装容器の形状としては、これに限定されないが、一般的なグラタン皿状の平皿(略楕円形)や丸皿(円形)、角皿(方形)等が例示される。これらの包装容器は一般的なプラスチック容器の成形方法により形成することができる。例えばこれに限定されないがシート成形あるいは真空成形、圧縮成型、射出成形、ブロー成形、射出ブロー成形等が挙げられる。
また本発明の包装容器を平皿型にし、容器の開口部上縁を水平の形状にすることで、内容物を充填した後、マイクロ波を透過するシート状の素材でトップシールを施すことができる。これを冷凍保存し、加熱調理する場合は、これを冷凍庫から取り出し、そのまま直ちに電子レンジで加熱調理ができる。
また本発明の包装容器を平皿型にし、容器の開口部上縁を水平の形状にすることで、内容物を充填した後、マイクロ波を透過するシート状の素材でトップシールを施すことができる。これを冷凍保存し、加熱調理する場合は、これを冷凍庫から取り出し、そのまま直ちに電子レンジで加熱調理ができる。
本発明の包装容器を形成する材料としては、各種市販のマイクロ波加熱用樹脂を使用することができ。材料の例としては、本発明はこれに限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。また生分解性樹脂も好ましく用いることが出来る。また、樹脂製包装材料に用いられる各種添加剤についても適宜使用することができ、これらは例えば、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、顔料、可塑化剤などが挙げられる。具体例としては、タルク(25%添加)入りポリプロピレンのシートで、厚さ0.60mmの樹脂シートを挙げることができる。また、他の耐熱性を有する紙、陶器、耐熱ガラスでマイクロ波を透過する素材等を使用することもできる。
本発明においては、底部裏面に突条、即ち断面V字型の溝を複数列設けているために、加熱ムラを防止すると同時に、容器の力骨としての機能を果して、容器の強度が増す。さらに本発明では、底部の中心点付近から所定距離の位置にこの突条を密に設けているために、従来の容器よりもさらに強度が増す。したがって、従来用いられていた容器の厚みを薄くすることができる。例えば、従来0.65mmであったものを0.60mmのシート厚にすることができ、これにより使用プラスチック量を減らすことができ経済的効果が大であるとともに、アンテナ効果がさらに増すことが確認された。厚みとしてはこれに限定されないが、好ましくは0.50mm〜0.65mmである。
なお、ホットスポットの発生メカニズムなどの詳細については、その記載全てを援用する特許文献3を参照されたい。
本発明の包装容器を適用する食品は、水分含有量が多く、適度に粘度があり、これを冷凍して保存した後、レンジで加熱調理することのできる食品である。その具体的な例示としては、これに限定されないが、グラタン、ドリア、ラザニア、カレー、シチュー、スープなどが含まれる。
以下、本発明を具体的な実施例を挙げて説明するが、本発明はこれに限定されない。
(試験方法)
常法により調製したグラタンソース200gを、楕円形平皿型プラスチック製容器(開口部145×110×26mm、底部130×95mm、タルク(25%添加)入りポリプロピレン)に充填し、これを−18℃に冷凍した後、電子レンジで5分間加熱し、調理直後に温度を測定した。図7は温度測定箇所を示す概略斜視図である。測定箇所は、平面に示す中心から放射状十字に沿った9箇所において、深さ方向にそれぞれ3点、合計27箇所の温度を測定した。得られた中心点の温度(図7において番号1の箇所)とその周辺の平均温度(図7において番号2〜9の箇所)とを比較し、その差ΔTを絶対値で評価した。また、中心点の温度上昇値についても評価した。
常法により調製したグラタンソース200gを、楕円形平皿型プラスチック製容器(開口部145×110×26mm、底部130×95mm、タルク(25%添加)入りポリプロピレン)に充填し、これを−18℃に冷凍した後、電子レンジで5分間加熱し、調理直後に温度を測定した。図7は温度測定箇所を示す概略斜視図である。測定箇所は、平面に示す中心から放射状十字に沿った9箇所において、深さ方向にそれぞれ3点、合計27箇所の温度を測定した。得られた中心点の温度(図7において番号1の箇所)とその周辺の平均温度(図7において番号2〜9の箇所)とを比較し、その差ΔTを絶対値で評価した。また、中心点の温度上昇値についても評価した。
なお本実施例では、加熱用の電子レンジとして、東芝社製のターンテーブル方式電子レンジ(商品名ER−K38、出力500W)を使用した。
上記評価試験において使用したプラスチック製容器は、以下の通りである。なお、容器厚みをt、突条3の中心側端部4の中心点Cからの距離をd、水平面に対する突条(V字型溝)側壁の成す角度をαとする。
実施例1:t=0.65mm、d=7mm、α=60°
実施例2:t=0.60mm、d=7mm、α=60°
比較例1:t=0.65mm、d=17mm、α=50°
得られた結果を表1に示す。
実施例1:t=0.65mm、d=7mm、α=60°
実施例2:t=0.60mm、d=7mm、α=60°
比較例1:t=0.65mm、d=17mm、α=50°
得られた結果を表1に示す。
表1に示された測定結果からも明らかなように、本発明の実施例1、実施例2の容器を用いた加熱調理では、中心部とその周辺部との温度差が比較例1に比べて著しく小さくなっていることがわかる。即ち、本発明による突条を設けることで中心部の昇温速度があがり、その結果としてコールドエリアが消失していると考えられる。また、薄肉の容器である実施例2においては、中心部の温度が比較例1に対して5〜10℃の温度差があり、昇温速度が著しく高くなっていると考えられる。
本発明により、加熱ムラの生じやすいマイクロ波加熱調理における昇温速度を均一にすることのできる食品包装容器を提供することができる。
1 容器
2 底部
3 突条
4 突条の中心側端部
C 中心点
V 垂線
H 水平面
2 底部
3 突条
4 突条の中心側端部
C 中心点
V 垂線
H 水平面
Claims (10)
- マイクロ波加熱器で加熱調理する食品の包装容器で、容器底部裏面に底部の中心点付近から外側方向に放射状に突条を複数列対称的に設けると共に、前記各突条の頂上部を同一平面上に位置させている包装容器であって、前記各突条の中心側端部と底部中心点とが所定の距離で隔離されるように突条を設けてあることを特徴とするマイクロ波加熱調理用食品包装容器。
- 前記中心点近傍に半球状の突起をさらに有することを特徴とする請求項1記載のマイクロ波加熱調理用食品包装容器。
- 前記所定の距離が0〜15mmであることを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロ波加熱調理用食品包装容器。
- 前記所定の距離が2〜10mmであることを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロ波加熱調理用食品包装容器。
- 前記所定の距離が5〜8mmであることを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロ波加熱調理用食品包装容器。
- 前記突条が断面V字型の溝により構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のマイクロ波加熱調理用食品包装容器。
- 前記断面V字型の溝の側壁が前記平面に対して50度〜75度の角度をなすことを特徴とする請求項6に記載のマイクロ波加熱調理用食品包装容器。
- 前記容器の断面厚さが0.50mm〜0.65mmであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のマイクロ波加熱調理用食品包装容器。
- 前記突条の数が4以上16以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のマイクロ波加熱調理用食品包装容器。
- 前記突条の高さが1mm以上20mm以下であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のマイクロ波加熱調理用食品包装容器。
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JP2005194814A JP2007008568A (ja) | 2005-07-04 | 2005-07-04 | マイクロ波加熱器で加熱調理する食品の包装容器 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011255189A (ja) * | 2011-07-05 | 2011-12-22 | Lekue Sl | 電子レンジでの調理に適用可能な容器 |
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JP2004210367A (ja) * | 2002-12-26 | 2004-07-29 | Meiji Milk Prod Co Ltd | マイクロ波加熱器で加熱調理する食品の包装容器 |
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2005
- 2005-07-04 JP JP2005194814A patent/JP2007008568A/ja active Pending
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