JP2007008394A - ウォッシャノズル取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】カウルパネルの内側にウォッシャノズルを取着する構造を有するものであり、カウルパネルに外力が作用しても、その外力によるウォッシャノズルへの悪影響を極力小さくすることができるウォッシャノズル取付構造を提供する。
【解決手段】カウルパネル3のガラス側壁部11には開口部12が設けられ、カウルパネル3内側の凹設部13内には装着壁部16が設けられる。ウォッシャノズル30の後部は開口部12の周縁に係止されて装着される。この場合、ウォッシャノズル30の後側係止部34が開口部12下縁に設けた開口側係止部17と挿入方向に係止し、側部係止片35に設けた係止段部35aが開口部12周縁のカウルパネル3内側面と反挿入方向において係止する。これに対し、ウォッシャノズル30の前部は、前側連結部42が装着壁部16の連結溝16aに対し隙間Sが設定され前後方向への移動が許容されて装着される。
【選択図】 図3
【解決手段】カウルパネル3のガラス側壁部11には開口部12が設けられ、カウルパネル3内側の凹設部13内には装着壁部16が設けられる。ウォッシャノズル30の後部は開口部12の周縁に係止されて装着される。この場合、ウォッシャノズル30の後側係止部34が開口部12下縁に設けた開口側係止部17と挿入方向に係止し、側部係止片35に設けた係止段部35aが開口部12周縁のカウルパネル3内側面と反挿入方向において係止する。これに対し、ウォッシャノズル30の前部は、前側連結部42が装着壁部16の連結溝16aに対し隙間Sが設定され前後方向への移動が許容されて装着される。
【選択図】 図3
Description
本発明は、車両のフロントガラス(ウインドシールドガラス)に洗浄液を噴射するためのウォッシャノズルを該フロントガラスの下部に配設されるカウルパネルに取り付ける、その取付構造に関するものである。
この種のウォッシャノズル取付構造は、例えば特許文献1にて開示されている。この特許文献1では、車両のカウルパネル(文献中、カウルトップガーニッシュ)に円筒状の隆起部が設けられており、該隆起部の先端にはカウルパネルの外側からウォッシャノズルが装着されている。
ウォッシャノズルは、カウルパネルの内側に延びるホース装着部(文献中、ホース連結部)を有している。ホース装着部には、ウォッシャタンクから延びるホースが装着される。そして、ウォッシャポンプの作動により、ホースを通じてウォッシャタンクから洗浄液がウォッシャノズルに供給されることで、該ウォッシャノズルからフロントガラスに洗浄液が噴射されるようになっている。
特開平11−334544号公報
ところで、上記したウォッシャノズルの取付構造では、ウォッシャノズルが人目に付くカウルパネルの外側に取り付けられることから、車両の外観見栄えが悪化する。そこで、ウォッシャノズルを人目に付かないようにカウルパネルの内側に取り付ける構造が考えられている。
しかしながら、カウルパネルに外力が作用した際、カウルパネルが変形する。このカウルパネルの変形に伴って該カウルパネルとウォッシャノズルとの相互間の係合が解除され、ウォッシャノズルがカウルパネルから脱落する場合がある。また、カウルパネルの変形が大きい場合、ウォッシャノズルが破損することも考えられる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、カウルパネルの内側にウォッシャノズルを取着する構造を有するものであり、カウルパネルに外力が作用しても、その外力によるウォッシャノズルへの悪影響を極力小さくすることができるウォッシャノズル取付構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両のフロントガラスの下部に配設されるカウルパネルに、前記フロントガラスの払拭面に向かって洗浄液を噴射するためのウォッシャノズルを取り付ける、その取付構造であって、前記カウルパネルは、内側において上方に凹設した形状をなす凹設部を有しており、該凹設部において前記フロントガラスと対向するガラス側壁部に開口部を有するとともに、前記凹設部内に装着壁部を有し、前記ウォッシャノズルは、前記洗浄液を噴射する噴射孔が後部に設けられその後部が前記開口部の周縁に係止されて装着され、前部が前記装着壁部に対し前後方向への移動が許容されて装着されることをその要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のウォッシャノズル取付構造において、前記カウルパネルの開口部の周縁には、カウル側係止部が設けられ、前記ウォッシャノズルには、前記カウル側係止部と係止するノズル側係止部と、該ノズル側係止部の係止状態を弾性力で保持する弾性保持片とが設けられることをその要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のウォッシャノズル取付構造において、前記カウル側係止部と前記ノズル側係止部との係止は、凹凸による係止であることをその要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のウォッシャノズル取付構造において、前記カウル側係止部は、第1カウル側係止部と第2カウル側係止部とを有し、前記ノズル側係止部は、前記第1カウル側係止部に対し前後方向一方に係止する第1ノズル側係止部と前記第2カウル側係止部に対し前後方向他方に係止する第2ノズル側係止部とを有することをその要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のウォッシャノズル取付構造において、前記ウォッシャノズルの前部には、前側連結部が設けられ、前記装着壁部には、前後方向に延びる長孔形状をなし前記前側連結部が嵌挿されて連結される連結溝が設けられることをその要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のウォッシャノズル取付構造において、前記ウォッシャノズルの前部には、前後方向に延びる前側連結部が設けられ、前記装着壁部には、前後方向に貫通し前記前側連結部が嵌挿されて連結される連結孔が設けられることをその要旨とする。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、カウルパネルは凹設部を有し、該凹設部を構成するガラス側壁部には開口部が設けられ、該凹設部内には装着壁部が設けられる。ウォッシャノズルは、洗浄液を噴射する噴射孔が後部に設けられその後部が開口部の周縁に係止されて装着される。これに対し、ウォッシャノズルの前部は、装着壁部に対し前後方向への移動が許容されて装着される。これにより、カウルパネルに外力が作用した際に、カウルパネルが変形して装着壁部がウォッシャノズルに近接しても、ウォッシャノズルの前部が装着壁部に対し前後方向への移動が許容されることから、その外力がウォッシャノズルに作用するのが防止される。そのため、ウォッシャノズルとカウルパネルとの相互間の係合が解除されることが防止され、ウォッシャノズルの脱落が未然に防止される。また、その外力がウォッシャノズルに作用するのが防止又は緩和されることから、ウォッシャノズルの破損が発生し難くなる。
請求項1に記載の発明によれば、カウルパネルは凹設部を有し、該凹設部を構成するガラス側壁部には開口部が設けられ、該凹設部内には装着壁部が設けられる。ウォッシャノズルは、洗浄液を噴射する噴射孔が後部に設けられその後部が開口部の周縁に係止されて装着される。これに対し、ウォッシャノズルの前部は、装着壁部に対し前後方向への移動が許容されて装着される。これにより、カウルパネルに外力が作用した際に、カウルパネルが変形して装着壁部がウォッシャノズルに近接しても、ウォッシャノズルの前部が装着壁部に対し前後方向への移動が許容されることから、その外力がウォッシャノズルに作用するのが防止される。そのため、ウォッシャノズルとカウルパネルとの相互間の係合が解除されることが防止され、ウォッシャノズルの脱落が未然に防止される。また、その外力がウォッシャノズルに作用するのが防止又は緩和されることから、ウォッシャノズルの破損が発生し難くなる。
請求項2に記載の発明によれば、カウルパネルの開口部の周縁にはカウル側係止部が設けられ、ウォッシャノズルにはノズル側係止部と弾性保持片とが設けられ、該ノズル側係止部がカウル側係止部と係止するとともに、弾性保持片がノズル側係止部の係止状態を弾性力で保持する。これにより、弾性保持片の弾性力によりノズル側係止部とカウル側係止部との係止状態が解除され難くなるため、ウォッシャノズルの装着がより確実となる。
請求項3に記載の発明によれば、カウル側係止部とノズル側係止部との係止が凹凸による係止とされるため、各係止部の形状が簡単となり、各係止部の形成が容易となる。
請求項4に記載の発明によれば、カウル側係止部及びノズル側係止部を構成する第1カウル側係止部と第1ノズル側係止部とは前後方向一方に係止し、第2カウル側係止部と第2ノズル側係止部とは前後方向他方に係止するため、ウォッシャノズルの装着がより確実となる。
請求項4に記載の発明によれば、カウル側係止部及びノズル側係止部を構成する第1カウル側係止部と第1ノズル側係止部とは前後方向一方に係止し、第2カウル側係止部と第2ノズル側係止部とは前後方向他方に係止するため、ウォッシャノズルの装着がより確実となる。
請求項5に記載の発明によれば、ノズル側係止部は弾性保持片に一体に設けられるため、ウォッシャノズルの形状の簡素化に貢献できる。
請求項6に記載の発明によれば、ウォッシャノズルの前部には前側連結部が設けられ、装着壁部には前後方向に延びる長孔形状をなす連結溝が設けられ、該連結溝に前側連結部が嵌挿されて連結されることで、ウォッシャノズルの前部が装着壁部に対し前後方向への移動が許容された状態で装着される。これにより、ウォッシャノズルの前部を装着壁部に対し前後方向に移動を許容して装着する構造を簡単に構成することが可能である。
請求項6に記載の発明によれば、ウォッシャノズルの前部には前側連結部が設けられ、装着壁部には前後方向に延びる長孔形状をなす連結溝が設けられ、該連結溝に前側連結部が嵌挿されて連結されることで、ウォッシャノズルの前部が装着壁部に対し前後方向への移動が許容された状態で装着される。これにより、ウォッシャノズルの前部を装着壁部に対し前後方向に移動を許容して装着する構造を簡単に構成することが可能である。
請求項7に記載の発明によれば、ウォッシャノズルの前部には前後方向に延びる前側連結部が設けられ、装着壁部には前後方向に貫通し連結孔が設けられ、該連結溝に前側連結部が嵌挿されて連結されることで、ウォッシャノズルの前部が装着壁部に対し前後方向への移動が許容された状態で装着される。これにより、ウォッシャノズルの前部を装着壁部に対し前後方向に移動を許容して装着する構造を簡単に構成することが可能である。
従って、本発明によれば、カウルパネルの内側にウォッシャノズルを取着する構造を有するものであり、カウルパネルに外力が作用しても、その外力によるウォッシャノズルへの悪影響を極力小さくすることができるウォッシャノズル取付構造を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1及び図2に示すように、車両のフロントガラス1の下部とボンネット2との間には、車幅方向に長い形状をなす樹脂製のカウルパネル3が配設されている。カウルパネル3には、対をなす車両用ワイパ4を駆動するためのピボット軸(図示略)が挿通されている。
図1及び図2に示すように、車両のフロントガラス1の下部とボンネット2との間には、車幅方向に長い形状をなす樹脂製のカウルパネル3が配設されている。カウルパネル3には、対をなす車両用ワイパ4を駆動するためのピボット軸(図示略)が挿通されている。
カウルパネル3は、上方に凸となるように屈曲された凸状部10が長手方向に連続して設けられ、該凸状部10はフロントガラス1に対向するガラス側壁部11を有している。ガラス側壁部11には、カウルパネル3の長手方向(車幅方向)の所定の2箇所に、それぞれ略矩形状の開口部12が設けられている。各開口部12は、カウルパネル3(凸状部10)の内側に配置されるウォッシャノズル30からの洗浄液Wの噴射を可能としている。
カウルパネル3の凸状部10の内側には、上方に凹設した形状をなす凹設部13が設けられている。凹設部13には、各開口部12が設けられる部分において、それぞれウォッシャノズル30を装着するためのノズル装着部15が設けられている。
図3及び図4に示すように、ノズル装着部15は、ウォッシャノズル30の後部を支持するための前記ガラス側壁部11と、ウォッシャノズル30の前部を支持するための装着壁部16とを有している。
ガラス側壁部11に設けられる開口部12の側縁には、図6に示すように、幅方向に凹む係止凹部12aが形成されている。また、開口部12の下縁近傍には、上方に板状に突出する開口側係止部17が形成されている。この開口部12には、カウルパネル3の外側から内側にウォッシャノズル30が挿入される。装着壁部16は、カウルパネル3の内側面から下方に板状に延出されている。装着壁部16には、後端から前方に向かって延びる長孔形状の連結溝16aを有している。
図3〜図5に示すように、ウォッシャノズル30は、樹脂製であって略直方体形状に形成されている。尚、ウォッシャノズル30は、前記開口部12側に装着されるのを後部とし、前記装着壁部16に装着されるのを前部とする。ウォッシャノズル30は、その前部が車両前方側に、後部が車両後方側に向けて装着される。
ウォッシャノズル30の後部から説明すると、ウォッシャノズル30の後面中央には、矩形状に開口するチップ嵌挿孔31が形成されている。チップ嵌挿孔31は、ウォッシャノズル30の前側に延びている。チップ嵌挿孔31には、略直方体形状をなすノズルチップ(流体素子)32が着脱可能に装着される。
ノズルチップ32は、後端部(チップ嵌挿孔31の開口側)に洗浄液Wを噴射する噴射孔33が形成されている。ノズルチップ32は、噴射孔33に通じる主流路(図示略)と、該主流路の下流側から上流側に連通されるフィードバック流路(図示略)とを有し、洗浄液Wをフィードバック流路を介して主流路に戻すことで該主流路内の洗浄液Wを自励発振させ、噴射孔33からフロントガラス1の払拭面1aに対する洗浄液Wの噴射を拡散噴射とするものである(図1参照)。このようなノズルチップ32は例えば車種毎に設けられ、ウォッシャノズル30のボディを複数の車種間で共用可能としている。
ウォッシャノズル30の後部下面には、凸状の後側係止部34が形成されている。後側係止部34は、前記開口部12下縁に設けた開口側係止部17と挿入方向に係止する。
また、ウォッシャノズル30の両側部には、前後方向の略中央位置から後部に向けて延びる側部係止片35がそれぞれ設けられている。側部係止片35は、幅方向に弾性を有しており、先端部寄りに幅方向外側に突出する係止段部35aを有している。このような側部係止片35は、前記開口部12に設けた係止凹部12aに嵌挿されるとともに、係止段部35aが該係止凹部12a周縁のカウルパネル3内側面に係止する。
また、ウォッシャノズル30の両側部には、前後方向の略中央位置から後部に向けて延びる側部係止片35がそれぞれ設けられている。側部係止片35は、幅方向に弾性を有しており、先端部寄りに幅方向外側に突出する係止段部35aを有している。このような側部係止片35は、前記開口部12に設けた係止凹部12aに嵌挿されるとともに、係止段部35aが該係止凹部12a周縁のカウルパネル3内側面に係止する。
つまり、この係止段部35aが係止凹部12a周縁のカウルパネル3内側面と反挿入方向において係止し、前記後側係止部34が開口部12下縁に設けた開口側係止部17と挿入方向に係止することで、ウォッシャノズル30が前後方向に移動規制された状態で装着される。また、側部係止片35が開口部12の係止凹部12aに嵌挿されることにより、ウォッシャノズル30が上下方向にも移動規制された状態で装着される。
因みに、ウォッシャノズル30は開口部12からカウルパネル3内部に挿入されるが、その挿入の際、側部係止片35が開口部12の係止凹部12a内に嵌め込まれた状態で挿入される。このとき、側部係止片35はその係止段部35aが開口部12を通過するまで内側に撓み、該係止段部35aが開口部12より内部に位置した時点で外側に弾性復帰して、該係止段部35aが係止凹部12a周縁のカウルパネル3内側面と反挿入方向に係止するようになっている。そして、側部係止片35は自身の弾性力にて、係止段部35aと係止凹部12a周縁のカウルパネル3内側面との係止状態を保持する。
一方、ウォッシャノズル30の前部下面における幅方向中央には、該ウォッシャノズル30の前方斜め下方に向けて円筒状に延びるホース装着部40が設けられている。ホース装着部40には、車両に搭載されるウォッシャタンク(図示略)から延びるゴム製のホース41が装着される(図2参照)。ホース装着部40内の流路は、前記ノズルチップ32の主流路の基端部(噴射孔33と反対側)に繋がっている。そして、ウォッシャポンプ(図示略)の作動により、ホース41を通じてウォッシャタンクから洗浄液Wがウォッシャノズル30(ノズルチップ32)に供給されることで、該ウォッシャノズル30の噴射孔33から払拭面1aに対して洗浄液Wの拡散噴射がなされる。
ウォッシャノズル30のホース装着部40の上部(幅方向中央)には、前側連結部42が前方に向けて突出形成されている。前側連結部42は、先端部において幅方向両側に延びる突起42aを有している。前側連結部42は、その先端部から前記装着壁部16に設けた連結溝16aに嵌挿される。前側連結部42は連結溝16aに嵌挿されると上下方向の移動が規制され、これによりウォッシャノズル30が上下方向に移動規制された状態で装着される。
ここで、ウォッシャノズル30の後部がカウルパネル3に装着された状態(カウルパネル3に対し係止段部35aと後側係止部34とで前後方向に係止した状態)では、前側連結部42の先端部と連結溝16aと水平方向において隙間Sが設定されている。つまり、この隙間Sにより、ウォッシャノズル30の前側連結部42は装着壁部16に対して前後方向に移動が許容されて装着される。
これにより、カウルパネル3(ノズル装着部15)に外力が作用した際に、カウルパネル3が変形して装着壁部16がウォッシャノズル30に近接しても、隙間Sだけウォッシャノズル30に外力が作用するのが防止される。そのため、ウォッシャノズル30とカウルパネル3との相互間の係合が解除されることが防止され、ウォッシャノズル30の脱落が未然に防止される。また、隙間Sだけウォッシャノズル30に外力が作用するのが防止されることから、ウォッシャノズル30の破損が発生し難くなっている。
次に、本実施の形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)カウルパネル3のガラス側壁部11には開口部12が設けられ、カウルパネル3内側の凹設部13内には装着壁部16が設けられている。ウォッシャノズル30は、洗浄液Wを噴射する噴射孔33が後部に設けられその後部が開口部12の周縁に係止されて装着される。この場合、ウォッシャノズル30の後側係止部34が開口部12下縁に設けた開口側係止部17と挿入方向に係止し、側部係止片35に設けた係止段部35aが開口部12(係止凹部12a)周縁のカウルパネル3内側面と反挿入方向において係止する。これに対し、ウォッシャノズル30の前部は、前側連結部42が装着壁部16の連結溝16aに対し隙間Sが設定され前後方向への移動が許容されて装着されている。これにより、カウルパネル3に外力が作用した際に、カウルパネル3が変形して装着壁部16がウォッシャノズル30に近接しても、ウォッシャノズル30の前部が装着壁部16に対し前後方向への移動が許容されることから、その外力がウォッシャノズル30に作用するのが防止される。そのため、ウォッシャノズル30とカウルパネル3との相互間の係合が解除されることを防止でき、ウォッシャノズル30の脱落を未然に防止することができる。また、その外力がウォッシャノズル30に作用するのが防止されることから、ウォッシャノズル30の破損の発生を抑制することができる。
(1)カウルパネル3のガラス側壁部11には開口部12が設けられ、カウルパネル3内側の凹設部13内には装着壁部16が設けられている。ウォッシャノズル30は、洗浄液Wを噴射する噴射孔33が後部に設けられその後部が開口部12の周縁に係止されて装着される。この場合、ウォッシャノズル30の後側係止部34が開口部12下縁に設けた開口側係止部17と挿入方向に係止し、側部係止片35に設けた係止段部35aが開口部12(係止凹部12a)周縁のカウルパネル3内側面と反挿入方向において係止する。これに対し、ウォッシャノズル30の前部は、前側連結部42が装着壁部16の連結溝16aに対し隙間Sが設定され前後方向への移動が許容されて装着されている。これにより、カウルパネル3に外力が作用した際に、カウルパネル3が変形して装着壁部16がウォッシャノズル30に近接しても、ウォッシャノズル30の前部が装着壁部16に対し前後方向への移動が許容されることから、その外力がウォッシャノズル30に作用するのが防止される。そのため、ウォッシャノズル30とカウルパネル3との相互間の係合が解除されることを防止でき、ウォッシャノズル30の脱落を未然に防止することができる。また、その外力がウォッシャノズル30に作用するのが防止されることから、ウォッシャノズル30の破損の発生を抑制することができる。
(2)カウルパネル3の開口部12の周縁には係止凹部12a及び開口側係止部17が設けられ、ウォッシャノズル30にはそれに対応して側部係止片35及び後側係止部34が設けられている。このカウルパネル3は開口部12からカウルパネル3内部に挿入されて装着されるが、その後側係止部34が開口側係止部17に挿入方向に係止し、側部係止片35に設けた係止段部35aが係止凹部12a周縁のカウルパネル3内側面に反挿入方向に係止する。また、側部係止片35は自身の弾性力にて、係止段部35aの係止状態を保持する。これにより、側部係止片35の弾性力により係止段部35aの係止状態が解除され難くなるため、ウォッシャノズル30の装着をより確実とすることができる。
(3)後側係止部34が開口側係止部17に挿入方向(前後方向一方)に係止し、側部係止片35に設けた係止段部35aが係止凹部12a周縁のカウルパネル3内側面に反挿入方向(前後方向他方)に係止するため、これによってもウォッシャノズル30の装着をより確実とすることができる。
(4)側部係止片35にカウルパネル3との係止を図る係止段部35aを一体に設けているため、ウォッシャノズル30の形状の簡素化することができる。
(5)ウォッシャノズル30の前部には前側連結部42が設けられ、装着壁部16には前後方向に延びる長孔形状をなす連結溝16aが設けられ、該連結溝16aに前側連結部42が嵌挿されて連結されることで、ウォッシャノズル30の前部を装着壁部16に対し前後方向への移動が許容された状態で装着させている。これにより、ウォッシャノズル30の前部を装着壁部16に対し前後方向に移動を許容して装着する構造を簡単に構成することができる。
(5)ウォッシャノズル30の前部には前側連結部42が設けられ、装着壁部16には前後方向に延びる長孔形状をなす連結溝16aが設けられ、該連結溝16aに前側連結部42が嵌挿されて連結されることで、ウォッシャノズル30の前部を装着壁部16に対し前後方向への移動が許容された状態で装着させている。これにより、ウォッシャノズル30の前部を装着壁部16に対し前後方向に移動を許容して装着する構造を簡単に構成することができる。
尚、本発明の実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態のウォッシャノズル30の取付構造に代えて、例えば図7〜図11に示すように変更してもよい。
・上記実施の形態のウォッシャノズル30の取付構造に代えて、例えば図7〜図11に示すように変更してもよい。
図7に示すように、上記実施の形態でウォッシャノズル30の両側部にそれぞれ側部係止片35を設けていたものを、ウォッシャノズル30の一方の側部にのみ側部係止片35を設けてもよい。
また上記実施の形態では、ウォッシャノズル30の後部下面に後側係止部34を設け、開口側係止部17とウォッシャノズル30の挿入方向において係止させていたものを、同図7に示すように、ウォッシャノズル30の他方の側部に側部係止部36を設け、開口部12周縁とウォッシャノズル30の挿入方向において係止させてもよい。
また上記実施の形態では、ウォッシャノズル30の前側連結部42を装着壁部16に設けた前後方向に延びる連結溝16aに嵌挿させて、ウォッシャノズル30の前部を前後方向に移動を許容した状態で装着壁部16に装着させていた。これを、同図7に示すように、前側連結部43を前方に延びる棒状とし、カウルパネル3内にその前側連結部43と対向するように装着壁部18を設け、該装着壁部18に前側連結部43が前後方向に嵌挿される連結孔18aを貫通形成してもよい。これによっても、ウォッシャノズル30の前部を装着壁部18に対し前後方向に移動を許容して装着する構造とでき、簡単に構成することができる。
また上記実施の形態では、後側係止部34を開口側係止部17に前後方向一方に係止させ、側部係止片35に設けた係止段部35aを係止凹部12a周縁のカウルパネル3内側面に前後方向他方に係止させて、ウォッシャノズル30を装着させていた。これを、図8及び図9に示すように、開口部12下縁に前方に延びる開口側係止片19を設け、該係止片19の下面に係止孔19aを形成する。また、ウォッシャノズル30の後部下面に開口側係止片19を上下方向に挟持する後側係止片37を設け、該後側係止片37の上面に係止突起37aを形成する。そして、係止孔19aに係止突起37aを係止させて後側係止片37が開口側係止片19を上下方向に挟持することで、ウォッシャノズル30の後部が開口側係止片19に装着される。因みに、後側係止片37は自身の弾性力にて係止突起37aの係止状態を保持するようになっている。このように係止孔19aと係止突起37aとの凹凸で相互間を係止する構成とすれば、開口側係止片19や後側係止片37の形状が簡単となり、これら開口側係止片19や後側係止片37の形成を容易とすることができる。
また、ウォッシャノズル30の前部を装着壁部18に対し前後方向に移動を許容して装着する構造を、図8及び図9に示すようにしてもよい。即ち、ウォッシャノズル30の前部寄りの両側部に前側連結部44を設けるとともに、カウルパネル3内にそれら前側連結部44とそれぞれ対向するように装着壁部20を設ける。この装着壁部20に対し、下端から上方に延び開口部12中央と同じ高さになった時点から後方に屈曲する案内溝20aを設けるとともに、該案内溝20aと連続するように更に後方に延びる長孔形状の連結溝20bを形成する。そして、ウォッシャノズル30の前側連結部44を案内溝20aに挿入し該案内溝20aに沿って連結溝20bまで移動させ、前側連結部44を連結溝20bに連結させる。つまり、図8及び図9に示す形態は、ウォッシャノズル30をカウルパネル3の下方から装着するタイプとなっている。因みに、案内溝20aの溝幅は前側連結部44の径より小さく設定されており、連結溝20bの溝幅は前側連結部44の径と同等に設定される。また、前側連結部44を連結溝20bに挿入するまでに、上記したウォッシャノズル30の後側係止片37の装着を行う。そして、ウォッシャノズル30の後側係止片37が装着されると、前側連結部44の前方と連結溝20bの内周面との間に隙間Sが生じるようになっており、この隙間Sによりウォッシャノズル30の前部を装着壁部20に対し前後方向に移動を許容して装着する構造となっている。
また、ウォッシャノズル30の前部を装着壁部18に対し前後方向に移動を許容して装着する構造を、図10及び図11に示すようにしてもよい。即ち、ウォッシャノズル30の前側上面から前方に延びる前側連結部45を設け、カウルパネル3内にその前側連結部45と対向するように装着壁部21を設ける。この装着壁部21に対し、下端から上方に延びる案内溝21aを設けるとともに、該案内溝21aと連続するように前後方向に貫通する連結孔21bを形成する。そして、ウォッシャノズル30の前側連結部45を案内溝21aに挿入し該案内溝21aに沿って連結孔21bまで移動させ、前側連結部45を連結孔21bに連結させる。つまり、同図10及び図11に示す形態においても、ウォッシャノズル30をカウルパネル3の下方から装着するタイプとなっている。因みに、案内溝21aの溝幅は前側連結部45の径より小さく設定されており、連結孔21bの径は前側連結部45の径と同等に設定される。このように前側連結部45が連結孔21bに前後方向に嵌挿されることにより、ウォッシャノズル30の前部を装着壁部21に対し前後方向に移動を許容して装着する構造となっている。尚、同図10及び図11に示す形態では、前側連結部45を連結孔21bに挿入した後に、ウォッシャノズル30を後方にスライドさせてウォッシャノズル30の後側係止片37の装着を行う。
・上記実施の形態では、拡散噴射を行うためのノズルチップ32を内装したウォッシャノズル30を用いたが、ノズルチップ32を用いずウォッシャノズル自体に噴射孔を有するものを用いてもよい。
1…フロントガラス、1a…払拭面、3…カウルパネル、11…ガラス側壁部、12…開口部、12a…カウル側係止部及び第2カウル側係止部としての係止凹部(係止凹部周縁)、13…凹設部、16…装着壁部、16a…連結溝、17…カウル側係止部及び第1カウル側係止部としての開口側係止部、18…装着壁部、18a…連結孔、19…カウル側係止部としての開口側係止片、20…装着壁部、20b…連結溝、21…装着壁部、21b…連結孔、30…ウォッシャノズル、33…噴射孔、34…ノズル側係止部及び第1ノズル側係止部としての後側係止部、35…弾性保持片としての側部係止片、35a…ノズル側係止部及び第2ノズル側係止部としての係止段部、36…ノズル側係止部及び第1ノズル側係止部としての側部係止部、37…ノズル側係止部及び弾性保持片としての後側係止片、42…前側連結部、43…前側連結部、44…前側連結部、45…前側連結部、W…洗浄液。
Claims (7)
- 車両のフロントガラスの下部に配設されるカウルパネルに、前記フロントガラスの払拭面に向かって洗浄液を噴射するためのウォッシャノズルを取り付ける、その取付構造であって、
前記カウルパネルは、内側において上方に凹設した形状をなす凹設部を有しており、該凹設部において前記フロントガラスと対向するガラス側壁部に開口部を有するとともに、前記凹設部内に装着壁部を有し、
前記ウォッシャノズルは、前記洗浄液を噴射する噴射孔が後部に設けられその後部が前記開口部の周縁に係止されて装着され、前部が前記装着壁部に対し前後方向への移動が許容されて装着されることを特徴とするウォッシャノズル取付構造。 - 請求項1に記載のウォッシャノズル取付構造において、
前記カウルパネルの開口部の周縁には、カウル側係止部が設けられ、
前記ウォッシャノズルには、前記カウル側係止部と係止するノズル側係止部と、該ノズル側係止部の係止状態を弾性力で保持する弾性保持片とが設けられることを特徴とするウォッシャノズル取付構造。 - 請求項2に記載のウォッシャノズル取付構造において、
前記カウル側係止部と前記ノズル側係止部との係止は、凹凸による係止であることを特徴とするウォッシャノズル取付構造。 - 請求項2に記載のウォッシャノズル取付構造において、
前記カウル側係止部は、第1カウル側係止部と第2カウル側係止部とを有し、
前記ノズル側係止部は、前記第1カウル側係止部に対し前後方向一方に係止する第1ノズル側係止部と前記第2カウル側係止部に対し前後方向他方に係止する第2ノズル側係止部とを有することを特徴とするウォッシャノズル取付構造。 - 請求項2〜4のいずれか1項に記載のウォッシャノズル取付構造において、
前記ノズル側係止部は、前記弾性保持片に設けられることを特徴とするウォッシャノズル取付構造。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載のウォッシャノズル取付構造において、
前記ウォッシャノズルの前部には、前側連結部が設けられ、
前記装着壁部には、前後方向に延びる長孔形状をなし前記前側連結部が嵌挿されて連結される連結溝が設けられることを特徴とするウォッシャノズル取付構造。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載のウォッシャノズル取付構造において、
前記ウォッシャノズルの前部には、前後方向に延びる前側連結部が設けられ、
前記装着壁部には、前後方向に貫通し前記前側連結部が嵌挿されて連結される連結孔が設けられることを特徴とするウォッシャノズル取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005194247A JP2007008394A (ja) | 2005-07-01 | 2005-07-01 | ウォッシャノズル取付構造 |
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JP2005194247A JP2007008394A (ja) | 2005-07-01 | 2005-07-01 | ウォッシャノズル取付構造 |
Publications (1)
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JP2007008394A true JP2007008394A (ja) | 2007-01-18 |
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ID=37747427
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JP (1) | JP2007008394A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE102016115123B4 (de) | 2015-08-27 | 2022-11-17 | GM Global Technology Operations LLC | Bündig installierte Waschanordnung für Fahrzeuge |
-
2005
- 2005-07-01 JP JP2005194247A patent/JP2007008394A/ja active Pending
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