JP2007006579A - 電力情報提供システムおよび方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電力需要家側でタイムリーに省エネルギー化を図ることができるようにする。
【解決手段】電力需要家ごとに設けられる通信端末12は、当該通信端末12と接続された電力量計11によって計測された電力量を含む電力情報を、自動検針サーバ2との通信により当該自動検針サーバ2に送信する。通信端末12の予測部121は、電力量計11によって計測された電力量を積算することで需要時限デマンド値を予測する。通信端末12は、予測された需要時限デマンド値と予め設定された目標デマンド値との関係を示すデマンド情報、および電力量計11によって計測された電力量を含む電力情報をサービス提供処理端末6(電力需要家に対応する需要家側端末)に送信する。
【選択図】 図1
【解決手段】電力需要家ごとに設けられる通信端末12は、当該通信端末12と接続された電力量計11によって計測された電力量を含む電力情報を、自動検針サーバ2との通信により当該自動検針サーバ2に送信する。通信端末12の予測部121は、電力量計11によって計測された電力量を積算することで需要時限デマンド値を予測する。通信端末12は、予測された需要時限デマンド値と予め設定された目標デマンド値との関係を示すデマンド情報、および電力量計11によって計測された電力量を含む電力情報をサービス提供処理端末6(電力需要家に対応する需要家側端末)に送信する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電力需要家側で省エネルギー化を図るのに利用可能な使用電力量を含む電力情報等をリアルタイムに提供するのに好適な電力情報提供システムおよび方法に関する。
一般に、電力会社の自動検針システムは、電力計測器に接続された通信端末とセンター側の計算機(センター計算機)との通信により、当該電力計測器によって計測された電力量等を含む電力情報をセンター計算機が通信端末から収集するのが一般的である。
このため従来は、電力需要家(ユーザ)が電力情報をリアルタイムで取得するには、主として次の2つの方法のいずれかを適用する必要がある。第1は、電力計測器が提供するサービスパルス機能を利用して、当該電力計測器にデマンドコントロール装置または電力測定装置を接続することによって電力情報を取得する方法である。第2は、CT(変流器)を利用して、上記電力計測装置(つまり自動検針システムの電力計測装置)とは別の電力計測装置にて別途電力測定を行う方法である。これらの方法は、いずれも電力需要家の負担が大きく、煩雑である。
そこで、例えば特許文献1には、電力、ガス、水道などの使用量の実積を需要家の要求するときに当該実績を自動的に通知する検針結果通知システムが記載されている。
特開平8−223659号公報(段落0004)
特許文献1に記載された検針通知システムによれば、電力、ガス、水道などの使用量の実積が需要家別に予め設定された通知条件に従って自動的に通知される。
一方、近年は、電力需要家における省エネルギー化およびエネルギーコスト削減への取り組みが盛んになってきている。そこで、特許文献1に記載のシステムにおける使用量実積通知機能を利用して、当該システムから電力需要家に通知される使用量実積に基づいて、当該電力需要家における省エネルギー化を図ることが考えられる。しかし、使用量は常に変化しており、使用量実績に基づく省エネルギー化ではきめ細かな効率的な制御は困難である。また、省エネルギー化だけでなく、電力料金の増加を防ぐためにも、電力量が一瞬でも契約量を超えないように制御することが要求される。しかし、電力需要家に通知される使用量実積に基づいて、このような制御を精度よく行うことは困難である。
本発明は上記事情を考慮してなされたものでその目的は、電力計測器に接続されセンター側の計算機との通信を司る通信端末から電力需要家側に、当該電力計測器によって計測された電力量を含む電力情報および需要時限デマンドの予測状況を反映したデマンド情報が提供される構成とすることにより、電力需要家側でタイムリーに省エネルギー化を図ることができる電力情報提供システムおよび方法を提供することにある。
本発明の1つの観点によれば電力情報提供システムが提供される。この電力情報提供システムは、電力需要家ごとに設けられ、当該電力需要家の電力負荷で使用される電力量を計測する電力計測器と、前記電力需要家ごとに設けられた前記電力計測器によって計測された電力量を含む電力情報を収集するセンター側自動検針計算機と、電力需要家ごとに設けられ、当該電力需要家に対応する前記電力計測器によって計測された電力量を含む電力情報を前記自動検針計算機との通信により当該自動検針計算機に送信する通信端末とを具備する。この通信端末は、前記電力計測器によって計測された電力量を積算することで需要時限デマンド値を予測する予測手段を含み、予測された需要時限デマンド値と予め設定された目標デマンド値との関係を示すデマンド情報、および前記電力計測器によって計測された電力量を含む電力情報を当該電力需要家に対応する需要家側端末に送信する。
本発明によれば、電力計測器に接続されたセンター側の計算機(センター側自動検針計算機)との通信を司る通信端末から電力需要家側に、当該電力計測器によって計測された電力量を含む電力情報および需要時限デマンドの予測状況を反映したデマンド情報が提供される。この電力情報およびデマンド情報は、電力需要家側での省エネルギー化に利用可能である。つまり本発明によれば、電力需要家側での省エネルギー化に利用可能な電力情報およびデマンド情報を、センター側の計算機との通信を司る通信端末を利用して電力需要家側が効率良く低コストで確実に得ることが可能となり、電力需要家側での省エネルギー化およびエネルギーコスト削減に貢献する。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態に係る電力情報提供システムの構成を示すブロック図である。この電力情報提供システムは、検針端末1と、自動検針サーバ(自動検針計算機)2と、料金計算サーバ(料金計算計算機)3と、検針端末設定サーバ(検針端末設定計算機)4と、電力情報公開サーバ(電力情報公開計算機)5と、サービス提供処理端末6とから構成される。検針端末1およびサービス提供処理端末6は、電力需要家ごとに設けられる端末である。一方、自動検針サーバ2、料金計算サーバ3、検針端末設定サーバ4および電力情報公開サーバ5は、いずれも電力供給事業者(電力会社)のセンターに設けられたセンター側計算機である。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態に係る電力情報提供システムの構成を示すブロック図である。この電力情報提供システムは、検針端末1と、自動検針サーバ(自動検針計算機)2と、料金計算サーバ(料金計算計算機)3と、検針端末設定サーバ(検針端末設定計算機)4と、電力情報公開サーバ(電力情報公開計算機)5と、サービス提供処理端末6とから構成される。検針端末1およびサービス提供処理端末6は、電力需要家ごとに設けられる端末である。一方、自動検針サーバ2、料金計算サーバ3、検針端末設定サーバ4および電力情報公開サーバ5は、いずれも電力供給事業者(電力会社)のセンターに設けられたセンター側計算機である。
電力需要家ごとの検針端末1は、例えば専用回線7によって自動検針サーバ2および検針端末設定サーバ4と接続されている。検針端末1は、電力量計11と通信端末12とを含む。
電力量計11は電力系統13を介して電力需要家の電力負荷14で使用される電力量を計測する。電力負荷14は、電力需要家の空調設備(ユーザ空調設備)を含むものとする。電力量計11はさらに、電圧、電流、電力、力率および需要時限デマンド値(需要時限電力量)なども計測する。本実施形態において需要時限デマンド値は、例えば30分単位での使用電力量の計測値である。電力量計11は、通信端末12との間の通信により電力情報を出力可能な、通信機能を持つ電力需給用電力量計(電力計測器)である。
通信端末12は、自動検針サーバ2との間で通信を行う機能を有する。通信端末12は、自動検針サーバ2からの要求に従い、電力量計11から電力情報を取得して当該電力情報を自動検針サーバ2に送信する。通信端末12は、一定時間ごと(所定時限ごと)のデマンド値(需要時限デマンド値)を予測する予測部121を有する。通信端末12はまた、予測部121によって予測されたデマンド値(予測デマンド値)が目標デマンド値を超えることを検出することにより、このまま電力の使用量が増加すると、実際のデマンド値が目標デマンド値を超える可能性があることを予測する検出部122を有する。
通信端末12はまた、当該通信端末12と接続される需要家側端末との間で通信を行う機能も有する。本実施形態では、サービス提供処理端末6が需要家側端末として通信端末12と接続されている。通信端末12は、電力量計11によって計測された電力量を含む電力情報(ここでは、電力量に加えて、電圧、電流、電力、力率および需要時限デマンド値を含む電力情報)を指定されたタイミング(通知タイミング)の都度サービス提供処理端末6に送信する。このタイミングは、通信端末12に設定される情報通知条件によって指定される。この情報通知条件は、後述するユーザ端末16からの要求に従って、サービス提供処理端末6により設定される。また情報通知条件は、ユーザ端末16からの要求に従って、検針端末設定サーバ4によっても設定可能である。情報通知条件は、目標デマンド値、情報の通知先および当該情報の通知タイミングを含む。通信端末12は、検針端末設定サーバ4によって設定される情報通知条件に従い、当該条件の示す通知タイミングの都度、当該条件の示す通知先に例えば電力情報を送信する。
通信端末12はまた、サービス提供処理端末6によって設定された通知タイミングで、当該サービス提供処理端末6に対してデマンド情報を送信する。デマンド情報は、予測デマンド値と目標デマンド値との関係を示す情報、例えば予測デマンド値が目標デマンド値を超えており、したがって需要時限デマンド値が目標デマンド値を超える可能性があることを示す情報を含む。通信端末12はまた、検針端末設定サーバ4によって設定された情報通知条件の示す通知タイミングで、当該情報通知条件の示す通知先にデマンド情報を送信する。
通信端末12はさらに、特定規模電力事業者(PPS)の端末(PPS端末)15との間で例えばインターネット8を介して通信を行い、当該PPS端末15からの要求に応じて当該PPS端末15に電力情報を提供する。図1では、1台のPPS端末15が示されているが、通信端末12は複数の特定規模電力事業者(PPS)のPPS端末15に対して電力情報を提供することが可能である。特定規模電力事業者(PPS)は、電力供給事業者の電力系統13を利用して電力需要家の電力負荷14に電力を供給する。つまりPPSは、電力供給事業者の電力系統13を利用して電力需要家に電力を販売する。通信端末12は、検針端末設定サーバ4およびサービス提供処理端末6を除き、外部からの侵入(情報設定)を防止するセキュリティ機能を有する。
自動検針サーバ2は、電力需要家ごとに設けられた電力量計11の計測データを含む電力情報を当該電力量計11と対をなす通信端末12を介して収集する。料金計算サーバ3は、自動検針サーバ2によって電力需要家ごとに収集された電力情報に基づき、電力需要家ごとの料金を計算する。
検針端末設定サーバ4は、ユーザ端末16から例えばインターネット8を介して設定された情報(設定情報)を、当該ユーザ端末16が配置されている電力需要家の通信端末12に設定する。この設定情報は、上記情報通知条件を含む。電力情報公開サーバ5は、自動検針サーバ2によって収集された電力情報をPPS端末15等にインターネット8を介して公開する。
サービス提供処理端末6は、通信端末12と接続して用いられる需要家側端末である。サービス提供処理端末6は、通信端末12との間の相互認証等によりセキュリティを確保して、予め定められた種類の情報設定のみが可能なように構成されている。即ちサービス提供処理端末6は、通信端末12を介して電力量計11のデータを改ざんしたり、自動検針サーバ2にアクセスすることができないように予め設定されている。そのため本実施形態では、サービス提供処理端末6には電力供給事業者から認定された端末だけが用いられ、例えば当該電力供給事業者から有償で提供される。ここではサービス提供処理端末6は、買い取りまたはリース(レンタル)が可能であるものとする。サービス提供処理端末6は、ユーザ端末16とも接続される。サービス提供処理端末6は、ユーザ端末16からの要求に従い、目標デマンド値、情報通知先および情報通知タイミングを含む情報通知条件を通信端末12に設定する。サービス提供処理端末6は、通信端末12からの情報に基づき、電力負荷14、例えばユーザ空調設備に対して操作指示を与えることで需要時限デマンド値が目標デマンンド値以内に収まるように当該設備の運転を制御する機能を有する。
次に、図1の電力情報提供システムにおける動作について、通信端末12の動作を中心に、図2のフローチャートを参照して説明する。
通信端末12は、自動検針サーバ2によって設定されたタイミングまたは予め定められたタイミングが到来するごとに、つまり定期的に、図2のフローチャートに示す手順を実行する。まず通信端末12は、電力量計11から電力量、電圧、電流、電力、力率および需要時限デマンド値等のデータ(電力データ)を読み込む(ステップS1)。この読み込みのタイミングは、例えばサービス提供処理端末6によって設定された情報通知条件の示す通知タイミング以下の周期、例えば時間Δt(分)の間隔で到来する。なお、本実施形態で適用される需要時限デマンド値は30分単位での使用電力量の計測値である。このため、需要時限デマンド値の読み込みのタイミングを、他の電力量等のデータの読み込みタイミングより長い周期で、かつ30分よりも短い周期に設定しても構わない。
通信端末12は、自動検針サーバ2によって設定されたタイミングまたは予め定められたタイミングが到来するごとに、つまり定期的に、図2のフローチャートに示す手順を実行する。まず通信端末12は、電力量計11から電力量、電圧、電流、電力、力率および需要時限デマンド値等のデータ(電力データ)を読み込む(ステップS1)。この読み込みのタイミングは、例えばサービス提供処理端末6によって設定された情報通知条件の示す通知タイミング以下の周期、例えば時間Δt(分)の間隔で到来する。なお、本実施形態で適用される需要時限デマンド値は30分単位での使用電力量の計測値である。このため、需要時限デマンド値の読み込みのタイミングを、他の電力量等のデータの読み込みタイミングより長い周期で、かつ30分よりも短い周期に設定しても構わない。
通信端末12は、電力量計11から読み込まれたデータを、例えば当該通信端末12が有するメモリに保存する(ステップS2)。すると通信端末12の予測部121は、メモリに保存されている電力データのうち、定期的に(つまりΔt間隔で)読み込まれた電力量に基づいて、予測デマンド値(予測値)を算出する(ステップS3)。
この予測デマンド値の算出について、図3の電力デマンドの概念図を参照して説明する。一般に、電力需要家(高圧需要家)の使用電力量に関しては、電力量計11によって30分ごとのデマンドが積算される。つまり電力量計11は30分最大需要電力計としても機能する。契約電力は30分最大電力に基づいて決定される。このため需要家は、省エネルギー化のためにユーザ端末16からサービス提供処理端末6を介して通信端末12に目標デマンド値(目標電力量)を設定する。予測部121は、時間の経過に伴う使用電力量の推移から次のようにして予測デマンド値(予測電力量)を計算する。
まず、需要時限デマンド値の計測の起点となる時点t0から現時点tcまでの間に時間Δt間隔で読み込まれた使用電力量の積算値を現在値とする。また、今回読み込まれた時間Δtでの最新の使用電力量をΔp[kw]とする。このΔp[kw]は現在値(現在の積算値)と前回の積算値との差分に一致する。また、現時点tcから需要時限デマンド値の計測の終点となる時点t30(つまり、次に電力量計11によって需要時限デマンド値が計測される時点)までの時間[分]を「残り時間」とする。この場合、通信端末12は、次式
予測デマンド値[kw]=現在値[kw]+(Δp[kw]/Δt)×残り時間[分]
に従って、予測デマンド値(予測値)を算出する。
予測デマンド値[kw]=現在値[kw]+(Δp[kw]/Δt)×残り時間[分]
に従って、予測デマンド値(予測値)を算出する。
通信端末12の検出部122は、予測部121によって予測デマンド値が算出されると、以下の警報レベルチェック処理(ステップS4)を実行する。まず検出部122は、予測デマンド値が通信端末12に設定されている目標デマンド値を超えているかを判定する。もし、予測デマンド値が目標デマンド値を超えている場合、検出部122は時間(t30−tc)後の需要時限デマンド値が目標デマンド値を超えることが予測されるものとして、予測デマンド値と目標デマンド値との差分量に基づいて該当する警報レベルをチェックする。本実施形態では、予測デマンド値が目標デマンド値を超える程度、つまり実際の需要時限デマンド値が目標デマンド値を超える可能性がある場合における予測される超える程度に対応して、複数の警報レベルが予め設定されている。
検出部122は警報レベルをチェックした結果に基づき、警報(デマンド警報)が必要か否かを判定する(ステップS5)。本実施形態では、上記差分量が複数の警報レベルのいずれかに該当する場合には、実際の需要時限デマンド値が目標デマンド値を超える可能性があることを示すデマンド警報が必要であると判定される。
通信端末12は、検出部122によってデマンド警報が必要であると判定された場合、当該通信端末12にサービス提供処理端末6が接続されているかを判定する(ステップS6)。本実施形態のようにサービス提供処理端末6が接続されている場合、通信端末12は当該サービス提供処理端末6に対して実際の需要時限デマンド値が目標デマンド値を超える可能性があることを示すデマンド警報のためのデマンド情報(第1のデマンド情報)を送信する(ステップS7)。このデマンド情報は、警報レベル(つまり需要時限デマンド値が目標デマンド値を超える可能性がある場合における予測される超える程度)を示す。
サービス提供処理端末6は、通信端末12から送信されたデマンド情報を受け取ると、当該デマンド情報の示す警報レベルに応じて、電力負荷14を制御するための予め登録された処理を実行する。この処理により、現時点tcから時間(t30−tc)後における需要時限デマンド値が目標デマンド値(目標電力量)以下に収まるように、電力負荷14が制御される。この処理は、電力負荷14に含まれる空調設備に対しては、警報レベルが低い状態では設定温度を変更する処理または運転モードを変更する処理(例えば冷房モードから送風モードに変更する処理)であり、警報レベルが高い状態では運転を停止する処理である。このサービス提供処理端末6の処理により、電力需要家が煩雑な作業を行うことなく契約電力の低減を図ることができる。
通信端末12は、ステップS7を実行するとステップS8に進む。通信端末12はまた、本実施形態と異なって、通信端末12にサービス提供処理端末6が接続されておらず、当該通信端末12にユーザ端末16が需要家側端末として直接接続されている場合には、ステップS6からステップS8に進む。ステップS8において、通信端末12はデマンド情報の通知先が設定されているか否かを判定する。もし、通知先が設定されている場合、通信端末12は当該通知先に、需要時限デマンド値が目標デマンド値を超える可能性があることを示すデマンド情報を、例えば電子メールによりインターネット8を介して送信する(ステップS9)。これにより、電力需要家はサービス提供処理端末6を利用しない場合でも、指定の通知先(例えばユーザ端末16)に送信されたデマンド情報の示す警報レベルに基づき、需要時限デマンド値が目標デマンド値以下に収まるように、電力負荷14の例えば空調設備の運転状態を手動操作により切り替えることができる。
通信端末12は、ステップS5においてデマンド警報が必要でないと判定された場合、ステップS10に進む。通信端末12は、ステップS8において通知先が設定されていないと判定された場合にもステップS10に進む。通信端末12はまた、ステップS9を実行した後もステップS10に進む。ステップS10において、通信端末12の検出部122は以下の警報復帰レベルチェック処理を実行する。まず検出部122は、ステップS3で算出された予測デマンド値が上記目標デマンド値を下回っているかを判定する。もし、予測デマンド値が目標デマンド値を下回っている場合、検出部122は時間(t30−tc)後の需要時限デマンド値が目標デマンド値を下回ることが予測されるものとして、予測デマンド値と目標デマンド値との差分量に基づいて該当する警報復帰レベルをチェックする。本実施形態では、予測デマンド値が目標デマンド値を下回る程度、つまり実際の需要時限デマンド値が目標デマンド値を下回る可能性がある場合における予測される下回る程度に対応して、複数の警報復帰レベルが予め設定されている。なお、ステップS5においてデマンド警報が必要であると判定された場合、ステップS10に進まずに、図5のフローチャートに従う処理を終了しても構わない。
検出部122は警報復帰レベルをチェックした結果に基づき、警報(デマンド警報)が必要か否かを判定する(ステップS11)。本実施形態では、上記差分量が複数の警報復帰レベルのいずれかに該当する場合には、需要時限デマンド値が目標デマンド値を下回る可能性があること(警報復帰)を示すデマンド警報が必要であると判定される。
通信端末12は、検出部122によってデマンド警報が必要であると判定された場合、当該通信端末12にサービス提供処理端末6が接続されているかを判定する(ステップS12)。サービス提供処理端末6が接続されている場合、通信端末12は当該サービス提供処理端末6に対して需要時限デマンド値が目標デマンド値を下回る可能性があること(警報復帰)を示すデマンド情報(第2のデマンド情報)を送信する(ステップS13)。このデマンド情報は、警報復帰レベル(つまり需要時限デマンド値が目標デマンド値を下回る可能性がある場合における予測される下回る程度)をも示す。
サービス提供処理端末6は、通信端末12から送信された警報復帰レベルを示すデマンド情報を受け取ると、当該警報復帰レベルに応じて、電力負荷14を制御するための予め登録された処理を実行する。この処理により、現時点tcから時間(t30−tc)後における需要時限デマンド値が目標デマンド値(目標電力量)を超えない程度に、電力負荷14が制御される。これにより、警報復帰レベルが低い状態では、例えば運転停止状態にあった空調設備が送風モードで運転され、警報復帰レベルが高い状態では、例えば送風モードにあった空調設備が冷房モードに変更される。
通信端末12は、ステップS13を実行するとステップS14に進む。通信端末12はまた、通信端末12にユーザ端末16が直接接続されている場合には、ステップS12からステップS14に進む。ステップS14において、通信端末12はデマンド情報の通知先が設定されているか否かを判定する。もし、通知先が設定されている場合、通信端末12は当該通知先(例えばユーザ端末16)に電子メールにより、需要時限デマンド値が目標デマンド値を下回る可能性があることを示すデマンド情報を送信する(ステップS15)。
通信端末12はまた上記デマンド情報の送信とは別に、電力量計11から読み込んだ電力量を含む最新の電力情報を、当該通信端末12に設定された情報通知条件の示す通知タイミングで、当該情報通知条件の示す通知先に送信する。ここでは、ユーザ端末16など、サービス提供処理端末6以外の端末には、電子メールにより電力情報が送信される。これにより電力需要家は、新たな設備を導入することなく省エネルギー化あるいはエネルギーコスト削減のための必要最小限の情報を容易に得ることができ、低コストでの省エネルギーシステムの実現が可能となる。また電力供給事業者(電力会社)にとっては電力需要家に対する均等なサービスの提供が可能となる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。図4は本発明の第2の実施形態に係る電力情報提供システムの構成を示すブロック図である。図4において、図1のシステムと同様の要素には同一符号を付してある。図4のシステムの特徴は、図1のシステムにおいて通信端末12と接続されていたサービス提供処理端末6が存在しない点にある。図4のシステムでは、このサービス提供処理端末6に代えてユーザ端末16が需要家側端末として通信端末12に接続されている。この図4のシステムにおいてユーザ端末16は、検針端末設定サーバ4により通信端末12に対して情報通知条件を設定することができる。この設定された情報通知条件に従い、通信端末12は、指定の通知先に指定の通知タイミングで電力情報、さらにはデマンド情報を電子メール等により通知する。またユーザ端末16は、任意のタイミングでWeb機能等により通信端末12から電力情報を取得することもできる。
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。図4は本発明の第2の実施形態に係る電力情報提供システムの構成を示すブロック図である。図4において、図1のシステムと同様の要素には同一符号を付してある。図4のシステムの特徴は、図1のシステムにおいて通信端末12と接続されていたサービス提供処理端末6が存在しない点にある。図4のシステムでは、このサービス提供処理端末6に代えてユーザ端末16が需要家側端末として通信端末12に接続されている。この図4のシステムにおいてユーザ端末16は、検針端末設定サーバ4により通信端末12に対して情報通知条件を設定することができる。この設定された情報通知条件に従い、通信端末12は、指定の通知先に指定の通知タイミングで電力情報、さらにはデマンド情報を電子メール等により通知する。またユーザ端末16は、任意のタイミングでWeb機能等により通信端末12から電力情報を取得することもできる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について図面を参照して説明する。図5は本発明の第3の実施形態に係る電力情報提供システムの構成を示すブロック図である。図5において、図1のシステムと同様の要素には同一符号を付してある。図5のシステムの特徴は、センター側に、ユーザ環境管理サーバ(ユーザ環境管理計算機)9とサービスアプリケーションサーバ(サービスアプリケーション計算機)10が設けられていることである。
次に、本発明の第3の実施形態について図面を参照して説明する。図5は本発明の第3の実施形態に係る電力情報提供システムの構成を示すブロック図である。図5において、図1のシステムと同様の要素には同一符号を付してある。図5のシステムの特徴は、センター側に、ユーザ環境管理サーバ(ユーザ環境管理計算機)9とサービスアプリケーションサーバ(サービスアプリケーション計算機)10が設けられていることである。
ユーザ環境管理サーバ9は、電力需要家ごとの設備情報を含むユーザ環境情報を保持・管理する。このユーザ環境情報の一例を図6に示す。図6に示すように、本実施形態で適用されるユーザ環境情報は、ユーザ情報61、デバイス情報62及びサブデバイス情報63を含む。ユーザ情報61は、ユーザIDおよびユーザ名に加えて、当該ユーザID及びユーザ名で特定されるユーザが受けるサービスを示す利用サービス名、当該サービスの実現に必要なソフトウェア(サービスソフトウェア)の名前、および当該ソフトウェアのダウンロード先を含むサービス情報である。デバイス情報62は、サービス提供処理端末6のID(デバイスID)を含む。サブデバイス情報63は、サービス提供処理端末6によるデマンド情報に従う制御の対象となる設備(サブデバイス)の情報であり、当該設備のID(サブデバイスID)および当該設備(機器)の名前を含む。
サービスアプリケーションサーバ10は、ユーザ環境管理サーバ9によって保持・管理されているユーザ環境情報に基づき、サービス提供処理端末6での処理に必要なソフトウェアを当該サービス提供処理端末6に配信する。サービスアプリケーションサーバ10は、ユーザ環境管理サーバ9によって保持・管理されているユーザ環境情報に基づき、サービス提供処理端末6から電力需要家での電力情報および設備運転情報等を収集する。サービスアプリケーションサーバ10はまた、気象情報提供サーバ(図示せず)より入手した気象情報を利用してユーザ環境での温度を予測して、当該ユーザ環境での空調設備等の最適運転を計画するエネルギーマネジメントを実行する。サービスアプリケーションサーバ10は、この運転計画をサービス提供処理端末6に配信することで、当該サービス提供処理端末6に対して運転を指示する。
サービス提供処理端末6は、サービスアプリケーションサーバ10によって配信されるプログラムを実行することにより、当該サービスアプリケーションサーバ10によって配信される運転計画と通信端末12から通知されるデマンド情報とに基づいて、省エネルギー化のために空調設備等の適切な運転を行う。
1…検針端末、2…自動検針サーバ(センター側自動検針計算機)、4…検針端末設定サーバ(センター側設定計算機)、5…電力情報公開サーバ、6…サービス提供処理端末、9…ユーザ環境管理サーバ、10…サービスアプリケーションサーバ、11…電力量計(電力計測器)、12…通信端末、14…電力負荷、16…ユーザ端末、121…予測部、122…検出部。
Claims (7)
- 電力需要家ごとに設けられ、当該電力需要家の電力負荷で使用される電力量を計測する電力計測器と、
前記電力需要家ごとに設けられた前記電力計測器によって計測された電力量を含む電力情報を収集するセンター側自動検針計算機と、
電力需要家ごとに設けられ、当該電力需要家に対応する前記電力計測器によって計測された電力量を含む電力情報を前記自動検針計算機との通信により当該自動検針計算機に送信する通信端末であって、前記電力計測器によって計測された電力量を積算することで需要時限デマンド値を予測する予測手段を含み、予測された需要時限デマンド値と予め設定された目標デマンド値との関係を示すデマンド情報、および前記電力計測器によって計測された電力量を含む電力情報を当該電力需要家に対応する需要家側端末に送信する通信端末と
を具備することを特徴とする電力情報提供システム。 - 前記通信端末と接続された前記需要家側端末としてのサービス提供処理端末であって、当該通信端末が設けられた電力需要家に対応するユーザ端末からの要求に従って当該通信端末に対して目標デマンド値を設定すると共に、当該通信端末から前記デマンド情報および前記電力情報を取得するサービス提供処理端末をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の電力情報提供システム。
- 前記サービス提供処理端末は、当該処理端末と接続された前記通信端末から取得した前記デマンド情報に基づいて、当該通信端末に対応する電力需要家の電力負荷に含まれるユーザ設備に対して操作指示を与えることで需要時限デマンド値が前記目標デマンンド値以内に収まるように当該設備の運転を制御することを特徴とする請求項2記載の電力情報提供システム。
- 前記電力需要家ごとに設けられたユーザ端末からの要求に従って、当該電力需要家に対応する前記通信端末に対して、目標デマンド値を含む、前記デマンド情報および前記電力情報の通知条件を設定するセンター側設定計算機をさらに具備し、
前記サービス提供処理端末は、当該処理端末と接続された前記通信端末に対し、前記ユーザ端末からの要求に従って前記目標デマンド値を含む、前記デマンド情報および前記電力情報の通知条件を設定し、
前記通信端末は、前記センター側設定計算機および当該通信端末と接続された前記サービス提供処理端末によってのみ、前記通知条件の設定を受け付けて、設定された通知条件に従って前記デマンド情報および前記電力情報を送信する
ことを特徴とする請求項2記載の電力情報提供システム。 - 前記通信端末は、前記需要家側端末としてのユーザ端末と接続されており、当該ユーザ端末と直接通信することを特徴とする請求項1記載の電力情報提供システム。
- 前記ユーザ端末からの要求に従って、当該ユーザ端末と接続されている前記通信端末に対して、目標デマンド値を含む前記デマンド情報および前記電力情報の通知条件を設定するセンター側設定計算機をさらに具備し、
前記通信端末は、前記センター側設定計算機によって設定された通知条件に従って、前記デマンド情報および前記電力情報を電子メールにより当該通信端末と接続されている前記ユーザ端末に送信することを特徴とする請求項5記載の電力情報提供システム。 - 電力需要家ごとに設けられた電力計測器によって計測された電力量を含む電力情報を当該電力需要家に対応する需要家側端末に提供するステップと、
前記電力計測器によって計測された電力量を定期的に読み込んで積算することにより需要時限デマンド値を予測するステップと、
予測された需要時限デマンド値と予め設定された目標デマンド値との関係を示すデマンド情報を前記需要家側端末に提供するステップと
を具備することを特徴とする電力情報提供方法。
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JP2005182086A JP2007006579A (ja) | 2005-06-22 | 2005-06-22 | 電力情報提供システムおよび方法 |
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