JP2007005187A - 同軸ケーブル、ケーブル加工品、及び同軸ケーブル製造方法 - Google Patents
同軸ケーブル、ケーブル加工品、及び同軸ケーブル製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007005187A JP2007005187A JP2005185493A JP2005185493A JP2007005187A JP 2007005187 A JP2007005187 A JP 2007005187A JP 2005185493 A JP2005185493 A JP 2005185493A JP 2005185493 A JP2005185493 A JP 2005185493A JP 2007005187 A JP2007005187 A JP 2007005187A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coaxial cable
- conductor
- flux
- cable
- insulator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Multi-Conductor Connections (AREA)
- Communication Cables (AREA)
- Manufacturing Of Electric Cables (AREA)
Abstract
【課題】端末処理を施すに際し、絶縁不良を生じることなく中心導体にフラックスを付与することが可能な同軸ケーブルを提供する。
【解決手段】同軸ケーブル1は、金属材料からなる単線で形成された中心導体11と、中心導体11の周囲を覆う絶縁体12と、絶縁体12の周囲を覆う外部導体13と、外部導体13の周囲を覆う外被14とを備える。同軸ケーブル1において、少なくとも中心導体11には、その表面に半田接続のためのフラックスが事前に付与されているものとする。
【選択図】図1
【解決手段】同軸ケーブル1は、金属材料からなる単線で形成された中心導体11と、中心導体11の周囲を覆う絶縁体12と、絶縁体12の周囲を覆う外部導体13と、外部導体13の周囲を覆う外被14とを備える。同軸ケーブル1において、少なくとも中心導体11には、その表面に半田接続のためのフラックスが事前に付与されているものとする。
【選択図】図1
Description
本発明は、同軸ケーブル、ケーブル加工品、及び同軸ケーブル製造方法に関する。
近年、医療用のプローブや携帯電話等の通信機器など、あらゆる機器において、小型化及び高性能化が要求され、それに対応して、ケーブルハーネスとして或いは機器内部において利用される絶縁電線や同軸ケーブルも、きわめて細い外径のものが要求されている。例えば同軸ケーブルにおいては外径が0.25mm或いは0.16mmという極めて細い外径の極細同軸ケーブルが製造され、このような極細同軸ケーブルを、例えば複数本、撚り合わせて形成した多心ケーブルが実用に供されている。
そして、このような多心ケーブルに対して先端加工を施す場合、例えば極めて狭ピッチで配設されているプリント基板のケーブル接続用パッドに接続する場合、各極細同軸ケーブルの中心導体が極めて細いことと相俟って、接続作業が顕微鏡を介しての位置合わせを必要とするような半田接続など、微細かつ正確な処理を必要とし、接続作業者に多大な負担をかけていた。
このような問題を解決するため、複数本の極細絶縁電線或いは極細同軸ケーブルを有する多心ケーブルの各極細絶縁電線或いは各極細同軸ケーブルの中心導体を、狭ピッチで配設された接続部へ接続するに際し、生産性にすぐれると共に、容易に接続することができ、多心ケーブルの端末を処理することを目的とした多心ケーブル端末処理方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の方法は、複数本の極細絶縁電線或いは極細同軸ケーブルの中心導体を基板等に設けられた接続部に半田等を用いて接続する際に、整線用の溝を有する溝付熱線透過部材によって中心導体を接続部に合わせて配置し、整線して押圧固定したうえで溝付透過性部材越しに熱線を供給し、一括して接続する。
図5は、従来の多心ケーブル端末処理を説明するための図で、特許文献1に記載された、多心ケーブルの極細同軸ケーブルに端末処理を施して基板に接続する端末処理方法を説明するための概略図である。
特許文献1に記載の方法は、まず、多心ケーブル41の端末部において多心ケーブル41の各極細同軸ケーブル42の絶縁体44を所定の長さだけ除去し、露出した中心導体43に例えば予備半田を施す。次いで、基板45に設けられたパッド46にも予備半田を施し、このパッド46の中央部に中心導体43の先端部分を配置し、さらにこの上からフラックスを塗布する。
次いで、各極細同軸ケーブル42の狭ピッチ間隔に対応するように櫛歯状の整線溝48が設けられている透明なガラス製の溝付熱線透過部材47を用いて、パッド46の中央部に配置された中心導体43が溝付熱線透過部材47の整線溝48に収容、案内されるように、溝付熱線透過部材47を中心導体43にあてがう。そして、中心導体43をパッド46上に位置合わせして整線すると共に押圧固定する。このとき、溝付熱線透過部材47が透明なので溝付熱線透過部材47の上面から目視することにより、中心導体43が良好に整線されていない場合には、中心導体43の位置合わせ及び整線を修正することができる。このように、特許文献1に記載の方法は、半田付け時にフラックスを塗布する必要がある。
次に、このように中心導体43をパッド46上に押圧固定した状態で、近赤外線を熱線すなわち熱として利用した加熱装置を用いて、溝付熱線透過部材47の上面から接合する部分に熱線を供給して加熱する。その結果、中心導体43及びパッド46に施した半田が溶融し、中心導体43と基板45に設けられたパッド46とが半田によって接続される。
また、フラックスを塗布した同軸ケーブルに関する技術として、金属編組遮蔽導体層に溶融金属を含浸せしめた金属めっき層の内周面の平滑性を良くし、且つ絶縁ケーブルの外周との密着性を改善することを目的とした同軸ケーブル及びその製造方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載の製造方法は、中心導体の外周に絶縁体層を被覆した絶縁ケーブルに金属編組遮蔽導体層を被覆した後、溶融金属めっき液中を通過させ、前記金属編組遮蔽導体層に溶融金属を含浸せしめて金属めっき層を形成する同軸ケーブルの製造方法である。この方法においては、金属編組遮蔽導体層を被覆する編組工程で、絶縁ケーブルにフラックス入半田線又はフラックス入錫線を1本以上添えて編組して中間ケーブルとしてから溶融金属めっき液中を通過させ、金属めっき層を形成させて同軸ケーブルとしている。
ところで、絶縁被覆にマイクロカプセルを混入した絶縁電線が知られている(例えば、特許文献3参照)。特許文献3に記載の電線は、高密度信号伝送用の導体の周囲を絶縁層が被覆し、絶縁層は更に、樹脂からなる保護層で覆われてなる。ここで、絶縁層は、樹脂の中に熱膨張性のマイクロカプセルが均一に分散することにより構成されている。特許文献3に記載の電線は、このような保護層により、全体の誘電率に影響を与えることなく、充分な被覆強度を持たせている。
特開2002−95129号公報
特開2001−250441号公報
特開平9−180546号公報
上述のごとく、狭ピッチで配設される多心ケーブルの端末処理作業は、熟練を要し、接続作業者に大きな負担を強いると共に、生産性向上の面でも限界がある。また、特許文献1に記載の多心ケーブル端末処理方法を適用した場合でも、半田付け時にフラックスを塗布する必要があり、狭ピッチで配置された同軸の中心導体間でフラックス残留若しくは予期せぬ飛散が生じ得る。そして、これにより絶縁不良を起こしてしまう。また、特許文献1に記載のごとき多心ケーブルに対してだけでなく、通常、単心を束ねたものに対しても同様の端末処理が施されており、この場合にも同様の絶縁不良の問題が生ずる。
また、特許文献2に記載のフラックスを塗布した同軸ケーブルは、極細同軸ケーブルではないが、もし極細同軸ケーブルの狭ピッチ端末加工に特許文献2のごとき金属編組遮蔽導体層にフラックスを入れたとしても、中心導体にはフラックスが塗布されていないので、端末処理を施す際にはフラックスを塗布する必要があり、上述した絶縁不良が生ずる可能性をなくすことはできない。
上述のごとく、従来の技術では、同軸ケーブルの狭ピッチのアセンブリ工程において、中心導体にフラックスを塗り半田付けなどにより接続加工を施す際、狭ピッチで配置された同軸の中心導体間でフラックス残留若しくは予期せぬ飛散が生じ、これによって絶縁抵抗不良を起こしてしまう。例えば、現在、医療用プローブケーブルハーネスの先端加工や携帯電話等に利用される極細同軸ケーブルの端末加工において、狭ピッチ一括加工を施す際には、絶縁体の一括剥離後に中心導体にフラックスを塗布している。その際のフラックス量のコントロールが事実上困難なうえに中心導体以外のコネクタ内面等にもフラックスが塗布若しくは飛散し、ケーブルハーネス完成後に良好な電気特性が得られないことがある。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、端末処理を施すに際し、絶縁不良を生じることなく中心導体にフラックスを付与することが可能な同軸ケーブル、該同軸ケーブルを複数本備えたケーブル加工品、及び同軸ケーブル製造方法を提供することを、その目的とする。
本発明による同軸ケーブルは、中心導体と、中心導体の周囲を覆う絶縁体と、絶縁体の周囲を覆う外部導体とを備え、少なくとも中心導体は、半田接続のためのフラックスが付与されていることを特徴としている。フラックスは、マイクロカプセル中に封入されたものであってもよく、また、外部導体に対しても、フラックスが付与されていてもよい。本発明によるケーブル加工品は、この同軸ケーブルを複数本備え、この同軸ケーブルの少なくとも一端に端末処理が施されているものである。
本発明による同軸ケーブル製造方法は、この同軸ケーブルを製造する際に、中心導体の周囲に半田接続のためのフラックスを付与した後に、絶縁体をフラックスが付与された中心導体の周囲に成形し、絶縁体の周囲に外部導体を配設するようにしたものである。
本発明によれば、同軸ケーブル及びケーブル加工品に対して、端末処理を施すに際し、絶縁不良を生じることなく中心導体にフラックスを付与しておくことが可能となる。
図1は、本発明に係る同軸ケーブルの一構成例を示す斜視図で、図2は、本発明に係る同軸ケーブルの他の構成例を示す斜視図である。図1及び図2において、1,2は同軸ケーブル、11,21は中心導体、12,22は絶縁体、13,23は外部導体、14,24は外被である。
図1で例示する同軸ケーブル1は、金属材料からなる単線で形成された中心導体11と、中心導体11の周囲を覆う絶縁体12と、絶縁体12の周囲を覆う外部導体13と、外部導体13の周囲を覆う外被14とを備える。また、本発明に係る同軸ケーブル1としては、外被14を有しない同軸ケーブル素線であってもよく、その他、外部導体13を2以上重ねたものなど様々な同軸ケーブルが採用できる。
中心導体11の金属材料は、例えば、銅を主成分として銀を含有するものが挙げられ、銀の含有率は導電性並びに引張強さなどを考慮して決定すればよい。また、中心導体11の外径は、同軸ケーブル1の屈曲寿命を鑑みて決めればよい。また、この金属材料の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、銅及び銀地金を所定量溶解、鋳造して鋳塊とし、この鋳塊を熱間又は冷間加工することにより線状とし、更に熱処理と冷間加工とを行うことで、中心導体11が得られる。
そして、同軸ケーブル1において、少なくとも中心導体11には、その表面にフラックスが塗布などによって付与されているものとする。付与するフラックスとしては、端末処理において半田付けを想定するのであれば、半田付けを良好に行うためのものであればよく、想定した端末処理に応じた加工性を改善するためのものであればよい。フラックスの塗布方法としては、例えば、中心導体11に直接塗布すればよい。直接塗布は、フェライトと呼ばれる厚手の繊維で中心導体11を挟み、そのフェライトにアルコール系の溶剤を利用したフラックス溶液を滴下させながら、中心導体11を長手方向に引くことによって行えばよく、これによりほぼ均一に塗布することができる。
また、フラックスは、マイクロカプセル中に封入されたものであってもよい。この場合、少なくとも中心導体11には、フラックスが封入されたマイクロカプセルを後述する塗布等により付与することとなる。マイクロカプセルにおけるフラックスを内包する外殻は、通常は、熱可塑性樹脂等の高分子を主成分とする。この熱可塑性樹脂には、ビニルモノマー(例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、アクリル酸、メタアクリル酸、アクリレート、メタアクリレート、スチレン等)等の単量体から形成された重合体、或いは2種以上の単量体から形成された共重合体が好ましく用いられる。
ここで、中心導体11にフラックスが封入されたマイクロカプセルを塗布する方法の一例を、図3を参照して説明する。ここで説明する方法は、中心導体11上だけでなく、後述する外部導体13の各導体上にマイクロカプセルを塗布する場合にも適用できる。
マイクロカプセル16をアルコール系溶剤で溶く。サプライ装置より繰り出された中心導体11は塗布装置33に入り、塗布装置33のポイント31及びダイス32を通る。マイクロカプセル16を溶かした溶剤15がポイント31とダイス32との間から中心導体11の表面に供給されて中心導体11の外周に塗布層17が形成される。中心導体11にフラックス入りマイクロカプセル16を塗布した後引き続いて(タンデム)で絶縁樹脂をその外周に被覆することができる。
樹脂塗布装置33としては、内部にマイクロカプセル16を含んだ比較的粘度の高い被覆用樹脂組成物を均一に塗布できる装置が好ましく、例えば圧力ダイスによる塗布、オープンダイスによるディッピング等の公知技術を用いることができる。
樹脂塗布装置33としては、内部にマイクロカプセル16を含んだ比較的粘度の高い被覆用樹脂組成物を均一に塗布できる装置が好ましく、例えば圧力ダイスによる塗布、オープンダイスによるディッピング等の公知技術を用いることができる。
絶縁体12は、可撓性と絶縁性を有する材料よりなっており、その材料は特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、フェノール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂等の樹脂、それら樹脂からなる有機質繊維、又は無機物質からなる無機質繊維等を用いることができ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート等のフッ素系の樹脂が好ましく用いられる。絶縁体12は、例えば、中心導体11を筒状の中空部を有するポイント内に配置し、この中心導体11の周囲に、上述の樹脂材料を押し出して成形することにより、図1に示すような形状に形成される。
外部導体13は、細径の同軸ケーブルにおいて一般的に使用される可撓性を有する外部導体を適宜選択して用いることができる。このような外部導体13は、例えば、薄肉細幅のテープ状導体や細径導線を、中心導体11の周囲に被覆された絶縁体12の外周に横巻することにより形成させることができる。また、細径導線や、極細径導線を撚り合わせた細線(例えば、リッツ線)を、図1に示すように絶縁体12の外周に沿って編組させてもよい。なお、本明細書中においては、図1に示すように、中心導体11の周囲(外周面)に絶縁体12及び外部導体13を設けた状態のものを同軸ケーブル素線という。
また、外部導体13に対しても、少なくともその外側表面にフラックスを上述した直接塗布などにより塗布するようにすることが好ましい。フラックスの塗布は、外部導体13を絶縁体12の外周に配設する前に各導体に塗布することが好ましいが、外部導体13を配設した後に行うようにしてもよい。また、外部導体13にフラックスを塗布する際にも、フラックスが封入されたマイクロカプセルを図3で例示したように塗布してもよい。なお、外部導体13を絶縁体12の外周に配設した後にフラックス塗布を行う場合にも、図3で例示したような装置に絶縁体12及び外部導体13付きの中心導体11を通過させればよい。
外被14は、同軸ケーブルで一般的に使用される外被部材から適宜選択して用いることができ、例えば、上述した樹脂材料のうち熱可塑性を有するもの、或いは他の熱可塑性材料で同軸ケーブル素線を挟み込み、又は巻き込んだ後、加熱溶着して形成される。また、上述した絶縁体12の形成方法と同様に、樹脂材料を同軸ケーブル素線の周囲に押出成形させてもよい。さらに、熱硬化性材料を円筒状に加工したものを外被14とし、この外被14に同軸ケーブル素線を収容することも可能であるが、同軸ケーブル素線の線径が細い場合には、前記二者の方法が平易であって好ましい。
また、本発明の構成例としては、例えば図2で示した同軸ケーブル2であってもよい。同軸ケーブル2は、撚線或いはリッツ線等の複線で形成された中心導体21と、中心導体21の周囲を覆う絶縁体22と、絶縁体22の周囲を覆う外部導体23と、外部導体23の周囲を覆う外被24とを備える。ここで、外部導体23は、複数本の細径導線を、中心導体21の周囲に被覆された絶縁体22の外周に横巻することにより形成させたものである。
図4は、本発明に係る同軸ケーブルの製造方法の一例を説明するためのフロー図である。図4を参照して、図1で説明した同軸ケーブルの製造方法を概略的に説明する。
同軸ケーブル1の製造工程としては、まず、中心導体11にフラックスを塗布する(ステップS1)。次に、フラックスが塗布された中心導体11に絶縁体12を被覆する(ステップS2)。絶縁体12の製造加工において熱的に高温になるものは耐熱フラックス等を使用するとよい。その後、外部導体13を絶縁体12上に設け(ステップS3)、その外部導体13にフラックスを塗布する(ステップS4)。ステップS4では、上述したように外部導体13を構成する各導体にフラックスを塗布してから絶縁体12上に設けるようにしてもよい。最後に、外部導体13上に外被14を被覆する(ステップS5)。なお、図2の同軸ケーブル2を製造する場合は、ステップS2の前に中心導体21を構成する各導体を撚り合わす工程が行われる。
このように、本発明に係る方法は、同軸ケーブル1を製造する際に、中心導体11の周囲に半田接続のためのフラックスを塗布などで付与した後に、絶縁体12をフラックスが付与された中心導体の周囲に成形し、絶縁体12の周囲に外部導体13を配設するようにしたものである。
本発明では、従来技術による望まない箇所への過剰塗布、飛散等が原因で起こるケーブルハーネスの電気的、外観的不具合を防ぐため、端末加工途中の不安定条件下でのフラックス塗布を中止している。その代わりとして、本発明では、少なくとも中心導体に半田接続のためのフラックスを事前に塗ってあるものを使用して、同軸ケーブルを形成する。すなわち、本発明においては、同軸ケーブルの製造過程で、その中心導体及び必要に応じて外部導体表面に半田付け性等を改善するためのフラックスを前もってコーティング(塗布)しておく。
ここでは、平面上に多心化して一括加工を施す目的で使用される同軸ケーブル(特に極細同軸)の中心導体表面(金属体表面)に、フラックスを均一にプレコーティングしたもの若しくはフラックスを封入したマイクロカプセルを塗布などで付与したものを用いて、同軸ケーブルを製造する。これにより、同軸ケーブルに対して端末処理を施すに際し、絶縁不良を生じることなく中心導体にフラックスを付与することが可能となる。
以上、本発明による同軸ケーブルについて説明したが、本発明は、この同軸ケーブルを複数本備えて連結材で連結したり、チューブで複数本の同軸ケーブルを覆った多心ケーブル(同軸多心ケーブルともいう)としての形態も採り得る。さらに、本発明は、この同軸ケーブルを複数本或いは多心ケーブルを備え、ケーブルの少なくとも一端に端末処理が施されているケーブル加工品としての形態も採り得る。このケーブル加工品としては、端末に各種コネクタや基板が半田付けなどによって接続されたものなど、様々なものが挙げられる。同軸多心ケーブルは、例えば上述した同軸ケーブルを束ねて一括被覆するなどして製造すればよい。また、ケーブル加工品は、例えば同様に被覆した後に端末処理を施すようにして製造すればよい。
これにより、多心ケーブルに対しても端末処理を施すに際し、絶縁不良を生じることなく中心導体にフラックスを付与することが可能となり、ケーブル加工品も絶縁不良を生じることなく製造することができる。本発明に係る同軸多心ケーブル及びケーブル加工品は、本発明に係る単心の同軸ケーブルと同様に、電気機器用配線として特に有用である。
1,2…同軸ケーブル、11,21…中心導体、12,22…絶縁体、13,23…外部導体、14,24…外被。
Claims (6)
- 中心導体と、該中心導体の周囲を覆う絶縁体と、該絶縁体の周囲を覆う外部導体とを備えた同軸ケーブルであって、少なくとも前記中心導体は、半田接続のためのフラックスが付与されていることを特徴とする同軸ケーブル。
- 前記フラックスは、マイクロカプセル中に封入されたものであることを特徴とする請求項1に記載の同軸ケーブル。
- 前記外部導体に対しても、前記フラックスが付与されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の同軸ケーブル。
- 前記外部導体の周囲を覆う外被をさらに備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の同軸ケーブル。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の同軸ケーブルを複数本を備えたケーブル加工品であって、前記同軸ケーブルの少なくとも一端に端末処理が施されていることを特徴とするケーブル加工品。
- 中心導体と、該中心導体の周囲を覆う絶縁体と、該絶縁体の周囲を覆う外部導体とを備えた同軸ケーブルを製造する同軸ケーブル製造方法であって、前記中心導体の周囲に半田接続のためのフラックスを付与した後に、前記絶縁体を前記フラックスが付与された中心導体の周囲に成形し、該絶縁体の周囲に外部導体を配設することを特徴とする同軸ケーブル製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005185493A JP2007005187A (ja) | 2005-06-24 | 2005-06-24 | 同軸ケーブル、ケーブル加工品、及び同軸ケーブル製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005185493A JP2007005187A (ja) | 2005-06-24 | 2005-06-24 | 同軸ケーブル、ケーブル加工品、及び同軸ケーブル製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007005187A true JP2007005187A (ja) | 2007-01-11 |
Family
ID=37690593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005185493A Pending JP2007005187A (ja) | 2005-06-24 | 2005-06-24 | 同軸ケーブル、ケーブル加工品、及び同軸ケーブル製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007005187A (ja) |
-
2005
- 2005-06-24 JP JP2005185493A patent/JP2007005187A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1532641B1 (en) | Separable multi-member composite cable | |
JP3719693B2 (ja) | 電線加工品の製造方法 | |
JP2007280772A (ja) | 多心ケーブル、コネクタ付き多心ケーブル、及びそれらの製造方法 | |
JP2008166251A (ja) | 多心ケーブルハーネス及びコネクタ付き多心ケーブルハーネス | |
WO2009139041A1 (ja) | ケーブルハーネス、コネクタ付きケーブルハーネス及びケーブルハーネスの接続構造 | |
JP2008153205A (ja) | 電気制御ケーブル | |
CA2367667A1 (en) | Electrical cable | |
JP6674065B1 (ja) | センサとケーブルとの接続構造、接続用ケーブル、及び製造方法 | |
JP2019021596A (ja) | フラットケーブル及びその製造方法 | |
JP2000322943A (ja) | フラット型同軸ケーブル | |
US10522272B2 (en) | Method of manufacturing a twisted pair wire cable and a twisted pair wire cable formed by said method | |
JP2008181817A (ja) | 多心ケーブル、コネクタ付き多心ケーブル及び多心ケーブルの接続構造 | |
JP2011228298A (ja) | 多心ケーブル | |
JP2007005187A (ja) | 同軸ケーブル、ケーブル加工品、及び同軸ケーブル製造方法 | |
JP2001084850A (ja) | 端末加工同軸ケーブル及びその製造方法 | |
JP2020021620A (ja) | 絶縁電線、ケーブル | |
JP2003123552A (ja) | シース付き丸形フラット極細同軸多心ケーブル及びその端末接続部 | |
JP2009224142A (ja) | 細径同軸ケーブルハーネスおよびその製造方法 | |
JP2009211855A (ja) | 同軸フラットケーブル | |
JP2011181352A (ja) | 超極細同軸ケーブル及びその製造方法 | |
US4859258A (en) | Method of manufacturing a flexible electric cable including a conductor comprising a plurality of fine strands of aluminum or aluminum alloy | |
CN112837853A (zh) | 医用线缆组件、医用线缆及其制造方法 | |
JP6361309B2 (ja) | フラットケーブルの製造方法及びフラットケーブル | |
JP5488181B2 (ja) | ケーブルハーネス及びその製造方法 | |
JP2001006442A (ja) | 多線構造ケーブル及び同軸ケーブル |