JP2007002994A - 油圧緩衝器のピストン装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 油圧緩衝器のピストン装置において、ピストンリングを径方向及び軸方向で移動自由に保持させるに際し、構成簡素にするとともに、ダンパシリンダへの組付性を向上すること。
【解決手段】 油圧緩衝器10のピストン装置において、ピストン15の一端面の外周に環状段差溝31を設け、該段差溝31にピストンリング32を装填し、該端面に押え板30を添設することにより、押え板30により塞いだ段差溝31内にピストンリング32を移動自由に保持するもの。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動二輪車等の車両に用いて好適な油圧緩衝器のピストン装置に関する。
油圧緩衝器のピストン装置として、特許文献1に記載の如く、ダンパシリンダにピストンロッドを挿入し、ピストンロッドの挿入端に固定したピストンをダンパシリンダに摺動自在にし、ダンパシリンダの内部に、ピストンロッドを収容するロッド側室と、ピストンロッドを収容しないピストン側室とを区画するものがある。
特許文献1のピストン装置は、ピストンリングをピストンの端面と押え部材により挟んで該ピストンに保持させている。
特開昭50-153185
特許文献1のピストン装置は、ピストンリングをピストンの端面と押え部材により挟んで保持するものであるから、その保持状態でピストンリングがダンパシリンダの内周に追従して摺接可能となるように、ピストンリングを径方向及び軸方向で移動自由に保持するため、格別な構成を必要とする。即ち、ピストン固定用ナットを用いてピストンをピストンロッドの第1の段差部に固定し、かつ押え部材固定用ナットを用いて押え部材をピストンロッドの第2の段差部に固定し、ピストンの端面と押え部材の間に、ピストンリングを移動自由にする一定のピストンリング保持間隔を形成するものである。従って、以下の不都合がある。
(1)ピストンロッドに第1と第2の2つの段差部を設け、かつピストン固定用ナットと押え部材固定用ナットの2つのナットを必要とし、構成複雑になる。
(2)ピストンリングはピストンの端面と押え部材の間に形成される間隔内で移動自由に保持され、径方向に位置決めされない。このため、ダンパシリンダへのピストン及びピストンリングの組付時に、ピストンリングをシリンダ端面に干渉させない注意が必要であり、組付性が悪い。
本発明の課題は、油圧緩衝器のピストン装置において、ピストンリングを径方向及び軸方向で移動自由に保持させるに際し、構成簡素にするとともに、ダンパシリンダへの組付性を向上することにある。
請求項1の発明は、ダンパシリンダにピストンロッドを挿入し、ピストンロッドの挿入端に固定したピストンをダンパシリンダに摺動自在にし、ダンパシリンダの内部に、ピストンロッドを収容するロッド側室と、ピストンロッドを収容しないピストン側室とを区画する油圧緩衝器のピストン装置において、ピストンの一端面の外周に環状段差溝を設け、該段差溝にピストンリングを装填し、該端面に押え板を添設することにより、押え板により塞いだ段差溝内にピストンリングを移動自由に保持するようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記ロッド側室とピストン側室を連通する油路をピストンに設けるとともに、該油路に連通する油孔を押え板に設け、該押え板の油孔を減衰力発生用オリフィスとするようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項2の発明において更に、前記ピストンの押え板が添設する端面に、該ピストンに設けてある油路につながる環状溝を設けたものである。
請求項4の発明は、請求項2の発明において更に、前記ピストンと押え板に、該ピストンに対する押え板の添設位置を位置決めする手段を設けるようにしたもの。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記ピストンのピストン側室に臨む端面の外周に段差溝を設け、該ピストンのロッド側室に臨む端面を弁シート面にするようにしたものである。
(請求項1)
(a)ピストンの一端面の外周に設けた環状段差溝にピストンリングを装填し、該ピストンの端面に添設される押え板によりピストンリングを保持する。ピストンリングはピストンに設けた段差溝の溝底径、溝幅の設定により、当該溝内で径方向及び軸方向に移動自由に保持される。
(b)ピストンの端面に押え板を添設するだけで、ピストンリングを径方向及び軸方向に移動自由に保持でき、構成簡素である。
(c)ピストンリングはピストンに設けた段差溝の溝底径により径方向に位置決めされる。従って、ダンパシリンダへのピストン及びピストンリングの組付性を向上できる。
(請求項2)
(d)押え板に設けた油孔を減衰力発生用オリフィスとすることにより、オリフィスのサイズを互いに異にする複数種類の押え板を用意し、いずれかの押え板を交換使用することにより減衰力を容易に設定替えできる。
(請求項3)
(e)押え板をピストンの端面の周方向におけるいずれの位置に添設しても、押え板の油孔はピストンの環状溝を介して必ずピストンの油路に連通する。ピストンの端面に対する押え板の添設位置を任意にでき、ピストンへの押え板の組付性を向上できる。
(請求項4)
(f)ピストンと押え板に、該ピストンに対する押え板の添設位置を位置決めする手段を設けた。従って、押え板に設けた油孔(オリフィス)がピストンに設けた油路に対してなす相対位置を容易に所定の位置に位置決めできる。それらの相対位置がばらつくことによる上述(d)の減衰力のばらつきを抑えることができる。
(請求項5)
(g)ピストンのピストン側室に臨む端面の外周に段差溝を設け、該ピストンのロッド側室に臨む端面を弁シート面にすることにより、ピストンの金型成形により高精度加工される端面にてチェック弁のための弁シート面を形成できる。
図1は実施例1の油圧緩衝器を示す断面図、図2は図1のピストン装置を示す断面図、図3はピストンを示し、(A)は平面図、(B)は断面図、図4は押え板を示し、(A)は平面図、(B)は断面図、図5は実施例2の油圧緩衝器を示す断面図、図6は図5のピストン装置を示す断面図、図7はピストンと押え板の組付体を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図、図8はピストンを示し(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図、図9は押え板を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図である。
(実施例1)(図1〜図4)
図1の車両用油圧緩衝器10は、ダンパシリンダ11の開口部にロッドガイド12をかしめ固定するとともに、該開口部のロッドガイド12より外側にオイルシール等の軸封手段13をかしめ固定する。油圧緩衝器10は、これらのロッドガイド12、軸封手段13を通ってダンパシリンダ11の内部にピストンロッド14を挿入し、ピストンロッド14のダンパシリンダ11への挿入端に固定したピストン15をダンパシリンダ11に摺動自在にする。
油圧緩衝器10は、ダンパシリンダ11を鉛直上方側に配置する倒立型として使用され、ダンパシリンダ11の内部に、ピストンロッド14を収容するロッド側室16Aと、ピストンロッド14を収容しないピストン側室16Bとを区画し、ロッド側室16Aとピストン側室16Bに作動油を充填するとともに、ピストン側室16Bの一部上部空間を空気室16Cとして用いる。尚、ダンパシリンダ11の天部11Aに車体側取付部材17を固定し、ピストンロッド14のダンパシリンダ11からの突出端に車輪側取付部18(ロックナット18A)を設ける。
油圧緩衝器10は、ダンパシリンダ11の外周に係着した止め輪19により、ばね受21を支持する。油圧緩衝器10は、ばね受21と、車輪側取付部18に備えたばね受22の間に、懸架スプリング20を介装している。懸架スプリング20のばね反力により、車両が路面から受ける衝撃力を緩衝する。
尚、油圧緩衝器10は、ダンパシリンダ11外のピストンロッド14まわりに最圧縮ストロークを規制するバンプラバー23を設ける。また、ダンパシリンダ11内のピストンロッド14まわりに最伸長ストロークを規制するリバウンドスプリング24を設ける。
油圧緩衝器10は、ピストン15をピストンロッド14に対し以下の如くに固定する(図2)。即ち、ピストンロッド14はダンパシリンダ11への挿入端に小径部14Aを形成し、この小径部14Aに順にバルブストッパ25、ピストン15、押え板30を挿入し、これらを小径部14Aの先端かしめ部14Bにて一度に固定化する。
ピストン15は、ピストン側室16Bに臨む一端面の外周に環状段差溝31を設け、この段差溝31にピストンリング32を装填し、該一端面に押え板30を添設可能にする。尚、ピストンリング32としては、Cリング状の周方向中間部にスリットを備えたもの、又はOリング状の無端周回状のもののいずれをも使用できる。段差溝31はピストン15の一端面に開放しており、ピストンリング32は拡開されずにピストン15の軸方向から段差溝31に入る。段差溝31の溝底径はピストンリング32を径方向に微小量だけ移動自由にし、溝幅(段差溝31の溝側壁面と押え板30の押え面との間隔)はピストンリング32を軸方向に微小量だけ移動自由にするように設定される。これにより、押え板30により塞がれた段差溝31内に、ピストンリング32が移動自由に保持される。
ピストン15は、図3に示す如く、ロッド側室16Aとピストン側室16Bを連通する複数の油路15Aを周方向複数位置に設け、油路15Aをピストン15の両端面に開口する。
押え板30は、図4に示す如く、ピストン15の一端面に開口する油路15Aを覆うとともに、該油路15Aに連通する油孔30Aを備え、油孔30Aを圧側減衰力発生用オリフィス41とする。
このとき、ピストン15は、押え板30が添設する一端面の全周に渡るように、複数の油路15Aの開口につながる環状溝15Bを備える。
ピストン15は、ロッド側室16Aに臨む他端面を弁シート面15Cとし、弁シート面15Cの内部に油路15Aを開口する。バルブストッパ25に支持されるバルブスプリング33によって付勢されるチェック弁34がピストン15の弁シート面15Cに接離し、油路15Aを開閉する。弁シート面15Cの外周の一部には、チェック弁34が弁シート面15Cに着座した状態で、油路15Aをロッド側室16Aに連通する油道15Dを設け、油道15Dを伸側減衰力発生用オリフィス42とする。
ピストンロッド14に対するピストン15の組立手順は以下の如くになる。
(1)ピストンロッド14の小径部14Aにバルブストッパ25、バルブスプリング33及びチェック弁34、ピストン15を順に挿入する。
(2)ピストン15の一端面の段差溝31にピストンリング32を装填する。
(3)ピストンロッド14の小径部14Aに押え板30を挿入し、押え板30をピストン15の一端面に添設し、小径部14Aの先端部をかしめ加工して先端かしめ部14Bとする。
油圧緩衝器10は以下の如くに動作する。
(圧縮行程)
ダンパシリンダ11とピストンロッド14が収縮し、懸架スプリング20が圧縮される。また、ピストンロッド14がダンパシリンダ11に進入し、圧縮されるピストン側室16Bの油が押え板30の油孔30A(圧側減衰力発生用オリフィス41)、ピストン15の油路15Aを通り、チェック弁34を押し開いてロッド側室16Aに流れる。この間の油孔30A(オリフィス41)の絞り抵抗により圧側減衰力を得る。懸架スプリング20のばね力が衝撃を緩衝し、圧側減衰力が懸架スプリング20の圧縮速度をコントロールする。
ダンパシリンダ11へのピストンロッド14の進入容積分の空気室16Cの空気が圧縮される。
最圧縮時には、バンプラバー23がダンパシリンダ11の端面に衝合し、最圧縮ストロークを規制する。
(伸長行程)
ダンパシリンダ11とピストンロッド14が伸長し、懸架スプリング20が伸びる。また、ピストンロッド14がダンパシリンダ11から退出し、圧縮されるロッド側室16Aの油がチェック弁34を閉じる状態で、ピストン15の油道15D(伸側減衰力発生用オリフィス42)を通り、ピストン15の油路15A、押え板30の油孔30Aからピストン側室16Bに流れる。この間の油道15D(オリフィス42)の絞り抵抗により伸側減衰力を得る。伸側減衰力が懸架スプリング20の伸長速度をコントロールする。
空気室16Cの空気がピストンロッド14のダンパシリンダ11からの退出容積分だけ拡張する。
最伸長時には、リバウンドスプリング24がピストン15のバルブストッパ25の裏面に衝合し、最伸長ストロークを規制する。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)ピストン15の一端面の外周に設けた環状段差溝31にピストンリング32を装填し、該ピストン15の端面に添設される押え板30によりピストンリング32を保持する。ピストンリング32はピストン15に設けた段差溝31の溝底径、溝幅の設定により、当該溝内31で径方向及び軸方向に移動自由に保持される。
(b)ピストン15の端面に押え板30を添設するだけで、ピストンリング32を径方向及び軸方向に移動自由に保持でき、構成簡素である。
(c)ピストンリング32はピストン15に設けた段差溝31の溝底径により径方向に位置決めされる。従って、ダンパシリンダ11へのピストン15及びピストンリング32の組付性を向上できる。
(d)押え板30に設けた油孔30Aを圧側減衰力発生用オリフィス41とすることにより、オリフィス41のサイズを互いに異にする複数種類の押え板30を用意し、いずれかの押え板30を交換使用することにより圧側減衰力を容易に設定替えできる。
(e)押え板30をピストン15の端面の周方向におけるいずれの位置に添設しても、押え板30の油孔30Aはピストン15の環状溝15Bを介して必ずピストン15の油路15Aに連通する。ピストン15の端面に対する押え板30の添設位置を任意にでき、ピストン15への押え板30の組付性を向上できる。
(f)ピストン15のピストン側室16Bに臨む端面の外周に段差溝31を設け、該ピストン15のロッド側室16Aに臨む端面を弁シート面15Cにすることにより、ピストン15の金型成形により高精度加工される端面にてチェック弁34のための弁シート面15Cを形成できるし、該弁シート面15Cに簡易に伸側減衰力発生用オリフィス42を形成できる。
(実施例2)(図5〜図9)
図5の車両用油圧緩衝器110は、ダンパシリンダ111の開口部にロッドガイド112をかしめ固定するとともに、該開口部のロッドガイド112より外側にオイルシール等の軸封手段113をかしめ固定する。油圧緩衝器110は、これらのロッドガイド112、軸封手段113を通ってダンパシリンダ111の内部にピストンロッド114を挿入し、ピストンロッド114のダンパシリンダ111への挿入端に固定したピストン115をダンパシリンダ111に摺動自在にする。
油圧緩衝器110は、ダンパシリンダ111を鉛直上方側に配置する倒立型として使用され、ダンパシリンダ111の内部に、ピストンロッド114を収容するロッド側室116Aと、ピストンロッド114を収容しないピストン側室116Bとを区画し、ロッド側室116Aとピストン側室116Bに作動油を充填するとともに、ピストン側室116Bの一部上部空間を空気室116C(不図示)として用いる。尚、ダンパシリンダ111の天部111Aに車体側取付部材117を固定し、ピストンロッド114のダンパシリンダ111からの突出端に車輪側取付部118(ロックナット118A)を設ける。
油圧緩衝器110は、ダンパシリンダ111の外周に係着した止め輪(不図示)により、ばね受121を支持する。油圧緩衝器110は、ばね受121と、車輪側取付部118に備えたばね受122の間に、懸架スプリング120を介装している。懸架スプリング120のばね反力により、車両が路面から受ける衝撃力を緩衝する。
尚、油圧緩衝器110は、ダンパシリンダ111外のピストンロッド114まわりに最圧縮ストロークを規制するバンプラバー123を設ける。また、ダンパシリンダ111内のピストンロッド114まわりに最伸長ストロークを規制するリバウンドスプリング124を設ける。
油圧緩衝器110は、ピストン115をピストンロッド114に対し以下の如くに固定する(図6)。即ち、ピストンロッド114はダンパシリンダ111への挿入端に小径部114Aを形成し、この小径部114Aに順にバルブストッパ125、ピストン115、押え板130を挿入し、これらを小径部114Aの先端かしめ部114Bにて一度に固定化する。
ピストン115は、ピストン側室116Bに臨む一端面の外周に環状段差溝131を設け、この段差溝131にピストンリング132を装填し、該一端面に押え板130を添設可能にする。尚、ピストンリング132としては、Cリング状の周方向中間部にスリットを備えたもの、又はOリング状の無端周回状のもののいずれをも使用できる。段差溝131はピストン115の一端面に開放しており、ピストンリング132は拡開されずにピストン115の軸方向から段差溝131に入る。段差溝131の溝底径はピストンリング132を径方向に微小量だけ移動自由にし、溝幅(段差溝131の溝側壁面と押え板130の押え面との間隔)はピストンリング132を軸方向に微小量だけ移動自由にするように設定される。これにより、押え板130により塞がれた段差溝131内に、ピストンリング132が移動自由に保持される。
ピストン115は、図7、図8に示す如く、ロッド側室116Aとピストン側室116Bを連通する複数の油路115Aを周方向複数位置に設け、油路115Aをピストン115の両端面に開口する。
押え板130は、図9に示す如く、ピストン115の一端面に開口する複数の油路115Aを覆うとともに、各油路115Aのそれぞれに連通する複数の油孔130Aを備え、各油孔130Aを圧側減衰力発生用オリフィス141とする。
このとき、ピストン115と押え板130は、ピストン115に対する押え板130の添設位置(ピストン115の油路115Aに対する押え板130の油孔130Aの相対組付位置)を位置決めする手段150として、ピストン115の一端面(相隣る油路115Aの開口に挟まれる位置)に突設される突部151と、押え板130(相隣る油孔130Aに挟まれる位置)に穿設される位置決め孔152を備え、ピストン115に対する押え板130の添設時に突部151に位置決め孔152を嵌合させる。本実施例では、ピストン115と押え板130のそれぞれが各4個の油路115Aと油孔130Aを有し、ピストン115の直径上で半径aをなす2位置に2個の突部151を備え、押え板130の直系上で半径aをなす2位置に2個の位置決め孔152を備える。
ピストン115は、ロッド側室116Aに臨む他端面を弁シート面115Cとし、弁シート面115Cの内部に油路115Aを開口する。バルブストッパ125に支持されるバルブスプリング133によって付勢されるチェック弁134がピストン115の弁シート面115Cに接離し、油路115Aを開閉する。弁シート面115Cの外周の一部には、チェック弁134が弁シート面115Cに着座した状態で、油路115Aをロッド側室116Aに連通する油道115Dを設け、油道115Dを伸側減衰力発生用オリフィス142とする。
ピストンロッド114に対するピストン115の組立手順は以下の如くになる。
(1)ピストンロッド114の小径部114Aにバルブストッパ125、バルブスプリング133及びチェック弁134、ピストン115を順に挿入する。
(2)ピストン115の一端面の段差溝131にピストンリング132を装填する。
(3)ピストンロッド114の小径部114Aに押え板130を挿入し、ピストン115の突部151に押え板130の位置決め孔152を嵌合させる状態で、押え板130をピストン115の一端面に添設し、小径部114Aの先端部をかしめ加工して先端かしめ部114Bとする。
油圧緩衝器110は以下の如くに動作する。
(圧縮行程)
ダンパシリンダ111とピストンロッド114が収縮し、懸架スプリング120が圧縮される。また、ピストンロッド114がダンパシリンダ111に進入し、圧縮されるピストン側室116Bの油が押え板130の油孔130A(圧側減衰力発生用オリフィス141)、ピストン115の油路115Aを通り、チェック弁134を押し開いてロッド側室116Aに流れる。この間の油孔130A(オリフィス141)の絞り抵抗により圧側減衰力を得る。懸架スプリング120のばね力が衝撃を緩衝し、圧側減衰力が懸架スプリング120の圧縮速度をコントロールする。
ダンパシリンダ111へのピストンロッド114の進入容積分の空気室116Cの空気が圧縮される。
最圧縮時には、バンプラバー123がダンパシリンダ111の端面に衝合し、最圧縮ストロークを規制する。
(伸長行程)
ダンパシリンダ111とピストンロッド114が伸長し、懸架スプリング120が伸びる。また、ピストンロッド114がダンパシリンダ111から退出し、圧縮されるロッド側室116Aの油がチェック弁134を閉じる状態で、ピストン115の油道115D(伸側減衰力発生用オリフィス142)を通り、ピストン115の油路115A、押え板130の油孔130Aからピストン側室116Bに流れる。この間の油道115D(オリフィス142)の絞り抵抗により伸側減衰力を得る。伸側減衰力が懸架スプリング120の伸長速度をコントロールする。
空気室116Cの空気がピストンロッド114のダンパシリンダ111からの退出容積分だけ拡張する。
最伸長時には、リバウンドスプリング124がピストン115のバルブストッパ125の裏面に衝合し、最伸長ストロークを規制する。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)ピストン115の一端面の外周に設けた環状段差溝131にピストンリング132を装填し、該ピストン115の端面に添設される押え板130によりピストンリング132を保持する。ピストンリング132はピストン115に設けた段差溝131の溝底径、溝幅の設定により、当該溝内131で径方向及び軸方向に移動自由に保持される。
(b)ピストン115の端面に押え板130を添設するだけで、ピストンリング132を径方向及び軸方向に移動自由に保持でき、構成簡素である。
(c)ピストンリング132はピストン115に設けた段差溝131の溝底径により径方向に位置決めされる。従って、ダンパシリンダ111へのピストン115及びピストンリング132の組付性を向上できる。
(d)押え板130に設けた油孔130Aを圧側減衰力発生用オリフィス141とすることにより、オリフィス141のサイズを互いに異にする複数種類の押え板130を用意し、いずれかの押え板130を交換使用することにより圧側減衰力を容易に設定替えできる。
(e)ピストン115と押え板130に、該ピストン115に対する押え板130の添設位置を位置決めする手段150(ピストン115の突部151と押え板130の位置決め孔152)を設けた。従って、押え板130に設けた油孔130A(オリフィス141)がピストン115に設けた油路115Aに対してなす相対位置を容易に所定の位置に位置決めできる。それらの相対位置がばらつくことによる上述(d)の減衰力のばらつきを抑えることができる。
(f)ピストン115のピストン側室116Bに臨む端面の外周に段差溝131を設け、該ピストン115のロッド側室116Aに臨む端面を弁シート面115Cにすることにより、ピストン115の金型成形により高精度加工される端面にてチェック弁134のための弁シート面115Cを形成できるし、該弁シート面115Cに簡易に伸側減衰力発生用オリフィス142を形成できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
図1は油圧緩衝器を示す断面図である。 図2は図1のピストン装置を示す断面図である。 図3はピストンを示し、(A)は平面図、(B)は断面図である。 図4は押え板を示し、(A)は平面図、(B)は断面図である。 図5は実施例2の油圧緩衝器を示す断面図である。 図6は図5のピストン装置を示す断面である。 図7はピストンと押え板の組付体を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図である。 図8はピストンを示し(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図である。 図9は押え板を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図である。
符号の説明
10、110 油圧緩衝器
11、111 ダンパシリンダ
14、114 ピストンロッド
15、115 ピストン
15A、115A 油路
15B 環状溝
15C、115C 弁シート面
16A、116A ロッド側室
16B、116B ピストン側室
30、130 押え板
30A、130A 油孔
31、131 環状段差溝
32、132 ピストンリング
41、141 圧側減衰力発生用オリフィス
150 位置決めする手段
151 突部
152 位置決め孔

Claims (5)

  1. ダンパシリンダにピストンロッドを挿入し、ピストンロッドの挿入端に固定したピストンをダンパシリンダに摺動自在にし、
    ダンパシリンダの内部に、ピストンロッドを収容するロッド側室と、ピストンロッドを収容しないピストン側室とを区画する油圧緩衝器のピストン装置において、
    ピストンの一端面の外周に環状段差溝を設け、該段差溝にピストンリングを装填し、該端面に押え板を添設することにより、押え板により塞いだ段差溝内にピストンリングを移動自由に保持することを特徴とする油圧緩衝器のピストン装置。
  2. 前記ロッド側室とピストン側室を連通する油路をピストンに設けるとともに、該油路に連通する油孔を押え板に設け、該押え板の油孔を減衰力発生用オリフィスとする請求項1に記載の油圧緩衝器のピストン装置。
  3. 前記ピストンの押え板が添設する端面に、該ピストンに設けてある油路につながる環状溝を設けた請求項2に記載の油圧緩衝器のピストン装置。
  4. 前記ピストンと押え板に、該ピストンに対する押え板の添設位置を位置決めする手段を設ける請求項2に記載の油圧緩衝器のピストン装置。
  5. 前記ピストンのピストン側室に臨む端面の外周に段差溝を設け、該ピストンのロッド側室に臨む端面を弁シート面にする請求項1〜4のいずれかに記載の油圧緩衝器のピストン装置。
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