JP2007002748A - エンジンの気液分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型軽量で部品点数が少ないエンジンの気液分離装置を提供する。
【解決手段】 クランクシャフト14を回転自在に支持するベアリング67を備えたベアリングホルダ66をエンジンケース11の開口11kに臨むように固定し、この開口11kを覆うカバー部材68とベアリングホルダ66との間に気液分離室83を形成したので、ベアリングホルダ66を気液分離室83の壁面の一部として利用することで、部品点数を増加させることなく、かつエンジンケース11に特別の壁面を形成することなく気液分離室83を区画することが可能になり、エンジンケース11の小型化、軽量化、形状の単純化と部品点数の削減によるコストダウンとが可能になる。またベアリングホルダ66およびカバー部材68から突出するリブ66d,66e,68a,68bによってラビリンス82を構成したので、ラビリンス82によって気液分離を効果的に行うことができる。
【選択図】 図9

Description

本発明は、エンジンケース内の空気からオイルミストを分離するためのエンジンの気液分離装置に関する。
気液分離機能を有するブリーザ装置のブリーザケースの取付座をエンジンのクランクケースの天井壁および周壁にそれぞれ設け、エンジンの使用形態に応じて二つの取付座のうちのオイルの飛沫が掛かり難い方にブリーザケースを取り付けるものが、下記特許文献1により公知である。
実公昭62−12820号公報
ところで、上記従来のものはクランクケースに形成した凹状の壁面と、取付座に取り付けたブリーザケースとによってブリーザ室を区画しているので、ブリーザケースがクランクケースの表面から突出してエンジンを大型化させる問題があり、しかもクランクケースの内部にブリーザ室の一部を区画する凹状の壁面を形成するので、クランクケースの形状が複雑化するという問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、小型軽量で部品点数が少ないエンジンの気液分離装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、エンジンケース内の空気からオイルミストを分離するためのエンジンの気液分離装置において、クランクシャフトを回転自在に支持するベアリングを備えたベアリングホルダをエンジンケースの開口に臨むように固定し、この開口を覆うカバー部材とベアリングホルダとの間に気液分離室を形成したことを特徴とするエンジンの気液分離装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、気液分離室内に、ベアリングホルダおよびカバー部材の少なくとも一方から突出するリブによってラビリンスを構成したことを特徴とするエンジンの気液分離装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項2の構成に加えて、ベアリングホルダから突出するリブとカバー部材から突出するリブとを相互にオーバーラップさせてラビリンスを構成したことを特徴とするエンジンの気液分離装置が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、気液分離室でオイルミストを分離した空気をブリーザ通路によりブリーザ装置に導いて更に気液分離を行うことを特徴とするエンジンの気液分離装置が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項4の構成に加えて、ブリーザ通路をエンジンケースの上部に配置したことを特徴とするエンジンの気液分離装置が提案される。
尚、実施例の第4リブ66d、第5リブ66e、第1リブ68aおよび第2リブ68bは本発明のリブに対応し、実施例のボールベアリング67は本発明のベアリングに対応する。
請求項1の構成によれば、クランクシャフトを回転自在に支持するベアリングを備えたベアリングホルダをエンジンケースの開口に臨むように固定し、この開口を覆うカバー部材とベアリングホルダとの間に気液分離室を形成したので、ベアリングホルダを気液分離室の壁面の一部として利用することで、部品点数を増加させることなく、かつエンジンケースに特別の壁面を形成することなく気液分離室を区画することが可能になる。これにより、エンジンケースの小型化、軽量化、形状の単純化と部品点数の削減によるコストダウンとが可能になる。
請求項2の構成によれば、ベアリングホルダおよびカバー部材の少なくとも一方から突出するリブによってラビリンスを構成したので、ラビリンスによって気液分離を効果的に行うことができる。
請求項3の構成によれば、ベアリングホルダから突出するリブとカバー部材から突出するリブとを相互にオーバーラップさせてラビリンスを構成したので、簡単な構造で複雑なラビリンスを構成して気液分離効果を更に高めることができる。
請求項4の構成によれば、気液分離室でオイルミストを分離した空気をブリーザ通路によりブリーザ装置に導いて更に気液分離を行うので、オイルの消費量を更に低減することができる。
請求項5の構成によれば、ブリーザ通路をエンジンケースの上部に配置したので、気液分離室で除去しきれずにブリーザ通路に浸入するオイルミストを最小限に抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図12は本発明の一実施例を示すもので、図1は汎用エンジンの正面図、図2は図1の2方向矢視図、図3は図1の3−3線拡大断面図、図4は図3の4方向矢視図、図5は図4の5−5線拡大断面図、図6は図2の6−6線拡大矢視図、図7は図6の7−7線拡大断面図、図8は図7の8−8線拡大断面図、図9は図6および図10の9−9線拡大断面図、図10は図2の10−10線拡大矢視図、図11は図10の部分図、図12は図10の12−12線断面図である。
図1および図2に示すように、単気筒4サイクルのエンジンEは、クランクケースおよびシリンダブロックを一体に有するエンジンケース11に対してシリンダヘッド12およびヘッドカバー13側が高くなるようにシリンダ軸線Lを僅かに傾斜させて配置される。クランクシャフト14はエンジンケース11の一方の端面から突出し、エンジンケース11の他方の端面を覆うカバー15の外面にクランクシャフト14をクランキングして始動するためのリコイルスタータ16が設けられる。シリンダヘッド12の側部にキャブレタ17が設けられており、このキャブレタ17から上方に延びる吸気通路18がエアクリーナ19に接続される。シリンダヘッド12およびヘッドカバー13の上部には、エアクリーナ19と並ぶようにマフラー20が取り付けられ、またエアクリーナ19およびマフラー20よりもクランクケース寄りの位置に燃料タンク21が取り付けられる。
燃料タンク21は、タンクアッパー21aの下縁、タンクロア21bの上縁およびタンクホルダ22の上縁をカシメ部23により一体に結合して構成される。エンジンケース11に突設した4個の取付ボス11a…にタンクステー24がボルト25…で固定されており、そのタンクステー24の上面に4個のゴムブッシュ26…の外周部が支持される。各々のゴムブッシュ26の中心を下方から上方に貫通するボルト27がタンクホルダ22および補強板28を貫通してナット29に締結されることで、燃料タンク21がエンジンケース11の上方に防振支持される。
図3および図6〜図8に示すように、エンジンEの運転中に燃料タンク21内の燃料を自動的のキャブレタ17に供給するオートフュエルコック30が燃料タンク21の下面に取り付けられる。オートフュエルコック30は一体に結合された第1ハウジング31および第2ハウジング32を備えており、第1ハウジング31から突出するステー31a(図6参照)がボルト33およびナット34でタンクホルダ22の下面に固定される。このとき、オートフュエルコック30の上部がタンクホルダ22の開口部22a(図7参照)を通して上方に突出し、またオートフュエルコック30の下部がタンクステー24の開口部24a(図3および図6参照)を通して下方に突出する。
図8に最も良く示すように、オートフュエルコック30の第1ハウジング31は、燃料入口継ぎ手31bと、燃料出口継ぎ手31cと、燃料入口継ぎ手31bおよび燃料出口継ぎ手31c間に形成されたバルブシート31dと、円板状のダイヤフラム支持部31eとを備える。また第2ハウジング32は、第1負圧導入継ぎ手32aと、第1負圧導入継ぎ手32aに連なる負圧室32bと、円板状のダイヤフラム支持部32cとを備える。燃料入口継ぎ手31bは第1燃料ホース35を介して燃料タンク21の下面に設けた継ぎ手36に接続され、燃料出口継ぎ手31cは第2燃料ホース37を介してキャブレタ17に接続され、更に第1負圧導入継ぎ手32aはゴム製の負圧チューブ38を介してエンジンケース11の第2負圧導入継ぎ手11bに接続される。ゴム製の負圧チューブ38を用いたことで、エンジンケース11に対する燃料タンク21のレイアウトの自由度を高めることができる。
第1ハウジング31のダイヤフラム支持部31eと第2ハウジング32のダイヤフラム支持部32cとの間に環状のダイヤフラム支持部材39が挟持されており、第1ハウジング31のダイヤフラム支持部31eとダイヤフラム支持部材39との間に第1ダイヤフラム40の外周部がシール部材41を介して固定されるとともに、第2ハウジング32のダイヤフラム支持部32cとダイヤフラム支持部材39との間に第2ダイヤフラム42の外周部がシール部材43を介して固定される。第1、第2ダイヤフラム40,42と、第1、第2ダイヤフラム40,42の中心部間に挟まれたスペーサブロック44と、第2ダイヤフラム42の背面に当接する円板状のスプリングシート45とが、それらを貫通するリベット46により一体に固定される。
第2ハウジング32の第1負圧導入継ぎ手32aと負圧室32bとの間にスペーサ板47を介してバルブシート形成部材48が嵌合しており、このバルブシート形成部材48とスプリングシート45との間に配置したバルブスプリング49により、第1ダイヤフラム40の中央部に形成したバルブボディ40aが第1ハウジング31のバルブシート31dに着座する方向に付勢される。バルブシート形成部材48の中央部を貫通する通孔48aに臨むバルブシート48bに着座可能なリードバルブ50の一端と、その外側を覆ってリードバルブ50の可動範囲を規制するストッパ51の一端とが、図示せぬボルトでバルブシート形成部材48に固定される。リードバルブ50には第1負圧導入継ぎ手32aおよび負圧室32bを連通させる微小な通孔50aが形成される。
図7および図8から明らかなように、第1負圧導入継ぎ手32aの下端には負圧チューブ38の挿入を容易にするためのテーパー部32dが形成されており、このテーパー部32dに逆U字状の切欠32eが形成される。負圧チューブ38は上下方向に延びて第1負圧導入継ぎ手32aに挿入される第1連結部38aと、上下方向に延びて第2負圧導入継ぎ手11bに挿入される第2連結部38bと、第1連結部38aの下端から第2連結部38bの上端へと斜め下方に延びる中間部38cとを備えて概ねクランク状に形成されており、第1連結部38aの底面に直線状の凹部38dが形成される。一方、負圧チューブ38の第1連結部38aの底面に対向するエンジンケース11の上面に前記直線状の凹部38dに嵌合する直線上の突起11cが形成されており、凹部38dおよび突起11cの係合によって負圧チューブ38が鉛直軸まわりの回転方向に位置決めされる。
図6および図9から明らかなように、エンジンケース11の側面に設けられたブリーザ装置52は環状の周壁11dおよびカバー53で囲まれたブリーザ室54を備えており、そのブリーザ室54の一端部にブリーザ通路11eが開口する。ブリーザ通路11eの開口部に形成されたバルブシート11fに着座可能なリードバルブ55の一端と、リードバルブ55の可動範囲を規制するストッパ56の一端とがボルト57でブリーザ室54の内壁に固定される。ブリーザ通路11eから遠いブリーザ室54の他端部に臨むようにカバー53に継ぎ手53aが形成されており、この継ぎ手53aはブリーザパイプ58を介してエンジンEの吸気系に接続される。ブリーザ室54の内部には、ブリーザ通路11eと継ぎ手53aとの間にラビリンス59を構成すべく、2枚のリブ11g,11hが突設される。ブリーザ室54の底部はオイル戻し孔11iを介してエンジンケース11の内部空間に連通する。また負圧チューブ38の第2連結部38bが嵌合する第2負圧導入継ぎ手11bの内部を貫通する連通孔11jは前記ブリーザ通路11eに連通する。
次に、図9〜図12に基づいてエンジンEの気液分離装置61の構造を説明する。
エンジンEのクランクシャフト14はそのピン部14aがコネクティングロッド62を介してピストン63に接続され、その一方のジャーナル部14bがエンジンケース11にボールベアリング64を介して支持されるとともに、その他方のジャーナル部14cがエンジンケース11の内部に6本のボルト65…で固定したベアリングホルダ66にボールベアリング67を介して支持される。エンジンケース11の開口11kにベアリングホルダ66の前面を覆うようにカバー部材68が9本のボルト69…で固定されており、カバー部材68とベアリングホルダ66との間にオイル攪拌室70が区画される。
尚、エンジンケース11とベアリングホルダ66との間に一対のボールベアリング71,72を介して一次バランサーシャフト73(図12参照)の両端部が支持されており、クランクシャフト14に設けた駆動ギヤ74が一次バランサーシャフト73に設けた従動ギヤ75に噛合することで、クランクシャフト14の回転数と同速で一次バランサーシャフト73が回転する。
オイル攪拌室70の底部にロータ軸76を介してロータ77が回転自在に支持されており、ロータ軸76に設けた従動ギヤ78をクランクシャフト14に設けた駆動ギヤ79に噛合させることで、クランクシャフト14によりロータ77が回転駆動される。またクランクシャフト14に設けた駆動スプロケット80に巻き掛けたタイミングベルト81が、シリンダヘッド12に設けた図示せぬ従動スプロケットに接続される。
図10および図11から明らかなように、ベアリングホルダ66の側面に、ロータ77の外周の一部を囲む第1リブ66aと、駆動ギヤ79および駆動スプロケット80の外周の一部を囲む第2リブ66bと、第1リブ66aの端部に連なってタイミングベルト81の下側の弦の下面に沿う第3リブ66cと、第2リブ66bの端部に連なってタイミングベルト81の上側の弦の上面に沿う第4リブ66dと、第2リブ66bおよび第4リブ66dの接続部の近傍から、第4リブ66dの傾斜方向と逆方向に傾斜して延びる独立した第5リブ66eとが突設される。またカバー部材68の側面に、ベアリングホルダ66の第4リブ66dおよび第5リブ66eと略平行な第1リブ68aおよび第2リブ68bが突設される。
ベアリングホルダ66の第1〜第4リブ66a〜66dに囲まれた領域がオイル攪拌室70となり、第1〜第4リブ66a〜66dの外側には、ベアリングホルダ66の第4、第5リブ66d,66eと、カバー部材68の第1、第2リブ68a,68bとで構成されたラビリンス82を有する気液分離室83が区画される。そして気液分離室83の上部が前記ブリーザ通路11e(図9参照)を介してブリーザ装置52に連通する。
次に、上記構成を備えた本発明の実施例の作用について説明する。
図10において、エンジンEを運転するとクランクシャフト14に駆動ギヤ79および従動ギヤ78を介して接続されたロータ77がオイル攪拌室70の内部で回転し、オイル攪拌室70の底部に溜まったオイルを掻き上げて飛散させる。飛散したオイルはベアリングホルダ66の第1、第2リブ66a,66bによってタイミングベルト81に沿う第3、第4リブ66c,66d間に案内され、そこでタイミンベルト81に付着してシリンダヘッド12の図示せぬ動弁室に供給されて動弁機構を潤滑する。オイル攪拌室70で発生したオイルミストを含む空気は、気液分離室83内でベアリングホルダ66の第4、第5リブ66d,66eおよびカバー部材68の第1、第2リブ68a,68bにより構成されたラビリンス82を通過し、その間に分離されたオイルは第1、第2リブ66a,66bに沿って落下することでオイル攪拌室70の底部に戻される。
クランクシャフト14を支持するボールベアリング67を備えたベアリングホルダ66をエンジンケース11の開口11kに臨むように固定し、この開口11kに結合されるカバー部材68とベアリングホルダ66との間に気液分離室83を形成したので、ベアリングホルダ68を気液分離室83の壁面の一部として利用することができる。従って、特別の部材で気液分離室83の壁面の一部を構成する場合に比べて部品点数を増加することができ、またエンジンケース11に一体に形成した隔壁で気液分離室83の壁面の一部を構成する場合に比べてエンジンケース11の小型化、軽量化、形状の単純化を図ることができる。
しかも気液分離室83にラビリンス82を設けたので、エンジンケース11内の空気に含まれるオイルミストを効果的に分離することができる。特に、ベアリングホルダ66側から突出する第4、第5リブ66d,66eと、カバー部材68側から突出する第1、第2リブ68a,68bとを相互に距離α(図9参照)だけオーバーラップさせてラビリンス82を構成したので、簡単な構造で複雑なラビリンス82を構成して気液分離効果を更に高めることができる。
図9において、気液分離室83のラビリンス82でオイルミストを除去された空気はブリーザ通路11eおよびブリーザ装置52のリードバルブ55を通過してブリーザ室54に供給される。即ち、ピストン63の往復動に伴って発生した圧力脈動はブリーザ通路11eに伝達され、ブリーザ通路11eが正圧になったときにリードバルブ55が開弁して負圧になったときにリードバルブ55が閉弁することで、ブリーザ通路11eの空気はブリーザ室54に供給される。
図6において、ブリーザ室54に供給された空気はリブ11g,11hにより構成されたラビリンス59を通過する間に、気液分離装置61で分離しきれなかったオイル分が更に分離され、ブリーザ室54の底部に設けたオイル戻し孔11iからエンジンケース11の底部に戻される。気液分離装置61でオイルミストを分離した空気をブリーザ通路11eによりブリーザ装置52に導いて更に気液分離を行うので、オイルの消費量を更に低減することができる。このようにしてオイルミストを除去された空気には、燃焼室からエンジンケース11の内部に吹き抜けた燃料蒸気が含まれているが、この燃料蒸気を含む空気はカバー53の継ぎ手53aおよびブリーザパイプ58を経てエンジンEの吸気系に戻され、燃料蒸気を混合気と共に燃焼させることで大気への放散が防止される。
図9において、エンジンケース11内の圧力脈動がブリーザ通路11e、連通孔11jおよび負圧チューブ38を経て、オートフュエルコック30の第1負圧導入継ぎ手32aに伝達される。図8において、オートフュエルコック30の第1負圧導入継ぎ手32aに伝達された圧力が負圧になるとリードバルブ50がバルブシート48bから離間して負圧室32bが負圧になり、逆に第1負圧導入継ぎ手32aに伝達された圧力が正圧になるとリードバルブ50がバルブシート48bに着座して負圧室32bの負圧が維持される。このようにエンジンEの運転中は負圧室32bが常時負圧に維持されるため、第1、第2ダイヤフラム40,42がバルブスプリング49の弾発力に抗して左動し、第1ダイヤフラム40に形成されたバルブボディ40aがバルブシート31dから離間する。その結果、燃料タンク21内の燃料は第1燃料ホース35と、燃料入口継ぎ手31bと、バルブシート31dおよびバルブボディ40a間の隙間と、燃料出口継ぎ手31cと、第2燃料ホース37とを介してキャブレタ17に供給される。
尚、エンジンEが停止してブリーザ通路11eの圧力脈動が消滅すると、バルブスプリング49の弾発力で第1、第2ダイヤフラム40,42が図8において右方向に付勢されているため、右方向に吸引されたリードバルブ50がバルブシート48bに着座して負圧室32bが密閉される。しかしながら、バルブシート50に設けた微小な通孔50aにより第1負圧導入継ぎ手32aから負圧室32bに空気が流入するため、バルブスプリング49の弾発力でバルブボディ40aがバルブシート31dに着座してオートフュエルコック30が閉弁する。従って、エンジンEの停止に伴って燃料タンク21からキャブレタ17への燃料供給を自動的に停止することができる。
負圧チューブ38の第1、第2負圧導入継ぎ手32a,11bへの結合は以下の手順で行われる。即ち、燃料タンク21のタンクホルダ22にゴムブッシュ26…を介してタンクステー24を予め組み付け、更にオートフュエルコック30および第1燃料ホース35を予め組み付けておく。一方、エンジンケース11の第2負圧導入継ぎ手11bに負圧チューブ38の第2連結部38bを予め嵌合させておく。このとき、負圧チューブ38の第1連結部38aの底面の凹部38dをエンジンケース11の突起11cに係合させることで(図7参照)、負圧チューブ38を回転方向に位置決めすることができる。この状態から燃料タンク21をエンジンケース11に対して上方から接近させ、負圧チューブ38の第1連結部38aにオートフュエルコック30の第1負圧導入継ぎ手32aに嵌合させた後、タンクステー24をボルト25…でエンジンケース11に固定する。そしてキャブレタ17に連なる第2燃料ホース37を燃料出口継ぎ手31cに嵌合させて組み付けを完了する。
このように、エンジンケース11に対して燃料タンク21を上方から接近させるだけで第1、第2負圧導入継ぎ手32a,11bに負圧チューブ38を接続することができるので、負圧チューブ38の組付作業が簡素化される。また負圧チューブ38の凹部38dをエンジンケース11の突起11cに係合させて位置決めしてあるので、負圧チューブ38の第1連結部38aにオートフュエルコック30の第1負圧導入継ぎ手32aに嵌合させる作業が容易になる。しかも一旦装着された負圧チューブ38は上下方向の移動を規制されていて燃料タンク21を取り外さない限り抜けることがないため、負圧チューブ38の端部をクリップ等で抜け止めする必要がない。
仮にエンジンケース11に対して燃料タンク21を固定した後に負圧チューブ38の組付作業を行おうとすると、負圧チューブ38を撓ませて第1、第2負圧導入継ぎ手32a,11bに嵌合させる作業スペースが必要になるだけでなく、負圧チューブ38自体が大型化するため、燃料タンク21をエンジンケース11に接近して配置できなくなり、エンジンE全体が大型化してしまうことになる。
ところで、もしもエンジンケース11内のオイルミストが負圧チューブ38の内部や第1負圧導入継ぎ手32aの内部に溜まると、ブリーザ通路11eの圧力脈動をオートフュエルコック30の負圧室32bに伝達できなくなり、オートフュエルコック30が作動不良を起こす可能性がある。しかしながら本実施例によれば、気液分離装置61でオイルミストの大部分を除去した空気をブリーザ通路11eに供給し、このブリーザ通路11eの圧力脈動をオートフュエルコック30に導くので、オイルミストによるオートフュエルコック30の作動不良を未然に防止することができる。
特に、気液分離装置61を通過した空気をブリーザ装置52に供給するブリーザ通路11eがエンジンケース11の上部に設けられているので、そのブリーザ通路11eへのオイルミストの浸入を更に効果的に阻止することができる。しかもブリーザ通路11eの圧力脈動を利用してオートフュエルコック30を作動させるので、オートフュエルコック30に圧力脈動を伝達するための特別の通路を形成する必要がない。
また負圧チューブ38は上下方向に延びて第1負圧導入継ぎ手32aに挿入される第1連結部38aと、上下方向に延びて第2負圧導入継ぎ手11bに挿入される第2連結部38bと、第1連結部38aの下端から第2連結部38bの上端へと斜め下方に延びる中間部38cとを備えているため、万一負圧チューブ38内にオイルミストが浸入しても、そのオイルミストは負圧チューブ38内に滞留することなく重力でブリーザ通路11eに排出され、オートフュエルコック30に圧力脈動が伝達されなくなる事態を未然に回避することができる。
更に、オートフュエルコック30の第1負圧導入継ぎ手32aの下端にテーパー部32dを形成したので負圧チューブ38の第1連結部38aへの挿入作業が容易になるだけでなく、そのテーパー部32dに切欠32eを形成したので、エンジンEを傾斜させたときに図7に鎖線Oで示すように第1連結部38aの下端にオイルが溜まって場合でも、切欠32eの作用で第1負圧導入継ぎ手32aが塞がれるのを防止することができる。特に、切欠32eを負圧チューブ38の中間部38c側に向けて開口させたので、切欠32eがオイルに没するのを一層確実に防止することができる。
仮に第1負圧導入継ぎ手32aをテーパー部32dの上端の位置(つまり切欠32eの上端の位置)で切断したとすると、切欠32eを設けたのと同じ効果を得ることができるが、そのようにするとテーパー部32dが無くなることで負圧チューブ38の挿入が難しくなってしまう。
またオートフュエルコック30はエンジンEの吸気負圧ではなく、それよりも強いエンジンケース11内の負圧により作動するので、リコイルスタータ16によるクランキングだけでも充分な負圧を発生させてキャブレタ17に燃料を供給することができる。特に、2枚の第1、第2ダイヤフラム40,42を採用したことにより、小さな負圧でもオートフュエルコック30を確実に作動させることができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施例では汎用のエンジンEについて説明したが、本発明は任意の用途のエンジンに対して適用することができる。
また実施例では気液分離装置61のラビリンス82を構成するリブ66d,66e,68a,68bをベアリングホルダ66およびカバー部材68の両方から突出させているが、その一方からだけ突出させても良い。
汎用エンジンの正面図 図1の2方向矢視図 図1の3−3線拡大断面図 図3の4方向矢視図 図4の5−5線拡大断面図 図2の6−6線拡大矢視図 図6の7−7線拡大断面図 図7の8−8線拡大断面図 図6および図10の9−9線拡大断面図 図2の10−10線拡大矢視図 図10の部分図 図10の12−12線断面図
符号の説明
11 エンジンケース
11e ブリーザ通路
11k 開口
14 クランクシャフト
52 ブリーザ装置
66 ベアリングホルダ
66d 第4リブ(リブ)
66e 第5リブ(リブ)
67 ボールベアリング(ベアリング)
68 カバー部材
68a 第1リブ(リブ)
68b 第2リブ(リブ)
82 ラビリンス
83 気液分離室

Claims (5)

  1. エンジンケース(11)内の空気からオイルミストを分離するためのエンジンの気液分離装置において、
    クランクシャフト(14)を回転自在に支持するベアリング(67)を備えたベアリングホルダ(66)をエンジンケース(11)の開口(11k)に臨むように固定し、この開口(11k)を覆うカバー部材(68)とベアリングホルダ(66)との間に気液分離室(83)を形成したことを特徴とするエンジンの気液分離装置。
  2. 気液分離室(83)内に、ベアリングホルダ(66)およびカバー部材(68)の少なくとも一方から突出するリブ(66d,66e,68a,68b)によってラビリンス(82)を構成したことを特徴とする、請求項1に記載のエンジンの気液分離装置。
  3. ベアリングホルダ(66)から突出するリブ(66d,66e)とカバー部材(68)から突出するリブ(68a,68b)とを相互にオーバーラップさせてラビリンス(82)を構成したことを特徴とする、請求項2に記載のエンジンの気液分離装置。
  4. 気液分離室(83)でオイルミストを分離した空気をブリーザ通路(11e)によりブリーザ装置(52)に導いて更に気液分離を行うことを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のエンジンの気液分離装置。
  5. ブリーザ通路(11e)をエンジンケース(11)の上部に配置したことを特徴とする、請求項4に記載のエンジンの気液分離装置。
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