JP2007002250A - コーティング組成物用硬化剤(i) - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)エポキシ化ポリアルキレンオキシド、(B)エポキシ化芳香族ヒドロキシ化合物、及び(C)芳香族ヒドロキシ化合物の混合物を反応させて第一中間生成物(Z1)を得、続いて、この第一中間生成物(Z1)とポリアミン(E)を反応させて第二中間生成物(Z2)を得、最後に、第二中間生成物(Z2)と化合物(F)を反応させることによって得られる水性エポキシ樹脂系用硬化剤であって、化合物(F)がα,β-不飽和カルボニル化合物又はニトリルからなる群から選ばれ、第二中間生成物(Z2)中に存在する一級アミノ基の少なくとも 1 %、多くとも 99 %が反応しなくてもよい水性エポキシ樹脂系用硬化剤。
【選択図】なし
Description
(A)エポキシ化ポリエチレンオキシド、エポキシ化ポリプロピレンオキシド及びポリエチレンプロピレンオキシドからなる群から選ばれる少なくとも 1 種のエポキシ化ポリアルキレンオキシド、
(B)ビスフェノール A エポキシド及びビスフェノール F エポキシドからなる群から選ばれる少なくとも 1 種のエポキシ化芳香族ヒドロキシ化合物、及び
(C)ビスフェノール A 及びビスフェノール F からなる群から選ばれる少なくとも 1 種の芳香族ヒドロキシ化合物
の混合物を反応させて第一中間生成物(Z1)を得、続いて、この第一中間生成物(Z1)とポリアミン(E)を反応させて第二中間生成物(Z2)を得、最後に、第二中間生成物(Z2)と少なくとも 1 種の化合物(F)を反応させることによって得られる水性エポキシ樹脂系用硬化剤であって、化合物(F)がα,β-不飽和カルボニル化合物又はニトリルからなる群から選ばれ、第二中間生成物(Z2)中に存在する一級アミノ基の少なくとも 1 %、多くとも 99 %が反応しなくてもよい水性エポキシ樹脂系用硬化剤に関する。
本発明において、エポキシ化ポリエチレンオキシドは、ポリエチレンオキシドの 2 個の末端 OH 基を、例えばエピクロロヒドリンとの反応により、オキシラン基に転化することによって得られる化合物であると理解される。使用されるポリエチレンオキシドは、80〜3,000 の平均分子量を有し得、当業者に既知であるように、エチレンオキシドの C2〜18 アルキレンジオールによる重合開始によって製造され得る。
化合物(A)は、単独で又は互いの混合物として使用してよい。
本発明において、ビスフェノール A エポキシドは、常に、ビスフェノール A とエピクロロヒドリンとの反応によって得られる化合物、及び/又はそれをビスフェノール A との更なる反応により重合することによって得られる化合物であると理解される。従って、これらの化合物は、ビスフェノール A ジグリシジルエーテル又は一般にエポキシ樹脂としても知られる。市販品は、Epikote 828、1001、1002、1003、1004(Shell 製)である。
使用されるビスフェノール A エポキシドの分子量は、好ましくは、300〜3,000 の範囲である。
使用されるビスフェノール F エポキシドの分子量は、好ましくは、270〜3,000 の範囲である。
化合物(B)は、単独で又は互いの混合物として使用してよい。
1 つの態様において、化合物(D)は、化合物(A)、(B)及び(C)に加えて、後にポリアミン(E)と反応させて中間生成物(Z2)を形成する中間生成物(Z1)の調製に使用される。化合物(D)は、トリオールのトリグリシジルエーテル及びジオールのジグリシジルエーテルからなる群から選ばれる化合物である。以下に、化合物(D)の基礎になる適当なジオール及びトリオールの例を挙げる:エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブチレングリコール、ペンタン-1,5-ジオール、ヘキサン-1,6-ジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ヘキサン-1,2,6-トリオール、グリセロール及びトリメチロールプロパン。
化合物(D)は、単独で又は互いの混合物として使用してよい。
(A)エポキシ化ポリエチレンオキシド、エポキシ化ポリプロピレンオキシド及びポリエチレンプロピレンオキシドからなる群から選ばれる少なくとも 1 種のエポキシ化ポリアルキレンオキシド、
(B)ビスフェノール A エポキシド及びビスフェノール F エポキシドからなる群から選ばれる少なくとも 1 種のエポキシ化芳香族ヒドロキシ化合物、
(C)ビスフェノール A 及びビスフェノール F からなる群から選ばれる少なくとも 1 種の芳香族ヒドロキシ化合物、及び
(D)トリオールのトリグリシジルエーテル及びジオールのジグリシジルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも 1 種の化合物
の混合物を反応させて第一中間生成物(Z1)を得、続いて、この第一中間生成物(Z1)とポリアミン(E)を反応させて第二中間生成物(Z2)を得、最後に、第二中間生成物(Z2)と少なくとも 1 種の化合物(F)を反応させることによって得られる。ただし、化合物(F)はα,β-不飽和カルボニル化合物又はニトリルからなる群から選ばれ、第二中間生成物(Z2)中に存在する一級アミノ基の少なくとも 1 %、多くとも 99 %は反応しなくてもよい。
本発明において使用されるポリアミン(E)は、1 分子あたり少なくとも 2 個の一級アミノ基を含むアミンである。更なる他のアミノ基が、任意に存在してもよい。脂肪族、芳香族、脂肪族-芳香族、脂環式及び複素環式のジアミン及びポリアミンを、化合物(E)として使用してよい。
化合物(E)は、単独で又は互いの混合物として使用してよい。
1 つの好ましい態様では、化合物(E*)を含まない 1 種以上の化合物(E)を使用する。
本発明において、α,β-不飽和カルボニル化合物又はニトリルである(F)は、一般式(I):
に相当する化合物から特に選ばれる。
このような化合物の例は、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリルである。
1 つの態様では、中間生成物(Z1)の調製において、化合物(A)及び(B)は、0.1:1〜5:1 のモル比で使用される。
別の態様では、中間生成物(Z1)の調製において、化合物(A)及び(B)(これらの化合物は、各々、1 分子あたり 2 個のオキシラン基を含む)の合計の、化合物(C)(この化合物は、1 分子あたり 2 個の OH 基を含む)に対するモル比は、1.1:1〜10:1 に調整される。即ち、化合物(A)及び(B)の合計のオキシラン環の、化合物(C)の反応性水素原子に対する当量比は、1.1:1〜10:1 の値に調整される。
既に記載したとおり、中間生成物(Z2)は、中間生成物(Z1)とポリアミン(E)との反応によって調製される。
1 つの態様において、中間生成物(Z1)及びポリアミン(E)は、(E)のアミノ窒素原子上の反応性水素原子の、中間生成物(Z1)のオキシラン基に対する当量比が、4:1〜100:1 の範囲であり、同時にオキシラン基の一級アミンに対する比が、少なくとも 1:1.01 であるような量で使用される。
本発明の硬化剤を製造するために、中間生成物(Z2)を少なくとも 1 種の化合物(F)と反応させる。ただし、中間生成物(Z2)中に存在する一級アミノ基の少なくとも 1 %、多くとも 99 %が反応しなくてもよい。
好ましい態様では、中間生成物(Z2)中に存在する一級アミノ基の少なくとも 25 %、多くとも 75 %が反応しなくてもよい。
特に好ましい態様では、中間生成物(Z2)中に存在する一級アミノ基の少なくとも 40 %、多くとも 60 %が反応しなくてもよい。
本発明はまた、本発明に従った上記の硬化剤とエポキシ化合物(G)とを、水性媒体中で撹拌しながら混合して反応させることによって得られる、クリヤラッカー、コーティング組成物などの製造方法に関する。
種々のエポキシ化合物(G)の混合物も使用してよい。
エポキシ分(%EpO)
化合物のオキシラン基(エポキシ基)含有量を、エポキシ滴定によって測定した。得られたエポキシ分(%EpO)は、試料 100 g 中に存在するオキシラン酸素のグラム数を示している。
過剰なテトラエチルアンモニウムブロミドを含む溶液を、オキシラン環を含む試料に添加する。次いで、混合物を、氷酢酸中過塩素酸溶液で滴定すると、等モル量の臭化水素が放出される。臭化水素は、開環反応によりオキシラン環と反応し、対応するブロモヒドリンを形成する。
オキシラン環を含む試料 0.2〜0.5 g を、三角フラスコに導入する。試料を 50 ml の無水アセトンに溶解する。次いで、10 ml のテトラエチルアンモニウムブロミド溶液(上記参照)及び 3 滴のクリスタルバイオレット溶液(上記参照)を添加する。混合物を、0.1 N の氷酢酸中過塩素酸で滴定する。青から緑に色が変化したときを、終点とする。測定誤差を防ぐため、実際の滴定の前にブランクテスト(オキシラン化合物不存在)を行う。
エポキシ分%EpO を、以下の式により計算する。
%EpO = [(a-b)×0.160]/E
[式中、a は滴定に要した 0.1 N の HClO4 溶液(ml)であり、b はブランクテストで要した 0.1 N の HClO4 溶液(ml)であり、E は試料重量(g)である。]
エポキシ当量(EEW)は、エポキシ分から以下のように計算できる。
16×100/%EpO = EEW
EEW は、g/当量で表される。
以下で使用する略語は、次の意味を有する。
EEW:エポキシ当量(上記参照)
MW:平均分子量
44 g の ポリ(プロピレングリコール)ジグリシジルエーテル(EEW 326、MW 652)を、室温で、46.2 g のビスフェノール A ジグリシジルエーテル(Chemres E20、Cognis 製、EEW 194)、14.0 g のビスフェノール A 及び 0.1 g のトリフェニルホスフィンと混合した。得られた混合物を 160 ℃まで加熱し、エポキシ分が 3.85 %になるまで、その温度で約 3 時間撹拌した。次いで、混合物を 60 ℃まで冷却し、121.4 g のジエチレントリアミンを、その温度で添加した。発熱反応が収まった後、反応混合物を 160 ℃まで 2 時間かけて再加熱した。過剰なジエチレントリアミンを、遊離アミンが留去されてなくなるまで、減圧下で留去した(200 ℃までの塔底温度、10 mbar 以下の圧力)。その後、混合物を 80 ℃まで冷却し、4.9 g のアクリル酸を発熱を考慮して滴加した。80 ℃で更に 2 時間反応させた後、93.0 g の水を撹拌しながら反応混合物に添加した。
232.5 g の透明な琥珀色の液体を得た。粘度(ブルックフィールド粘度計、10 r.p.m.、40 ℃)は 2,350 mPas であった。
44 g の ポリ(プロピレングリコール)ジグリシジルエーテル(EEW 326、MW 652)を、室温で、46.2 g のビスフェノール A ジグリシジルエーテル(Chemres E20、Cognis 製、EEW 194)、14.0 g のビスフェノール A 及び 0.1 g のトリフェニルホスフィンと混合した。得られた混合物を 160 ℃まで加熱し、エポキシ分が 3.85 %になるまで、その温度で約 3 時間撹拌した。次いで、混合物を 60 ℃まで冷却し、121.4 g のジエチレントリアミンを、その温度で添加した。発熱反応が収まった後、反応混合物を 160 ℃まで 2 時間かけて再加熱した。過剰なジエチレントリアミンを、遊離アミンが留去されてなくなるまで、減圧下で留去した(200 ℃までの塔底温度、10 mbar 以下の圧力)。その後、混合物を 80 ℃まで冷却し、7.1 g のアクリロニトリルを発熱を考慮して滴加した。80 ℃で更に 2 時間反応させた後、64.5 g の水を撹拌しながら反応混合物に添加した。
236.2 g の透明な琥珀色の液体を得た。粘度(ブルックフィールド粘度計、10 r.p.m.、40 ℃)は 1,340 mPas であった。
44 g の ポリ(プロピレングリコール)ジグリシジルエーテル(EEW 326、MW 652)を、室温で、46.2 g のビスフェノール A ジグリシジルエーテル(Chemres E20、Cognis 製、EEW 194)、14.0 g のビスフェノール A 及び 0.1 g のトリフェニルホスフィンと混合した。得られた混合物を 160 ℃まで加熱し、エポキシ分が 3.85 %になるまで、その温度で約 3 時間撹拌した。次いで、混合物を 60 ℃まで冷却し、121.4 g のジエチレントリアミンを、その温度で添加した。発熱反応が収まった後、反応混合物を 160 ℃まで 2 時間かけて再加熱した。過剰なジエチレントリアミンを、遊離アミンが留去されてなくなるまで、減圧下で留去した(200 ℃までの塔底温度、10 mbar 以下の圧力)。その後、混合物を 80 ℃まで冷却し、5.8 g のメタクリル酸を発熱を考慮して滴加した。80 ℃で更に 2 時間反応させた後、64.5 g の水を撹拌しながら反応混合物に添加した。
234.0 g の透明な琥珀色の液体を得た。粘度(ブルックフィールド粘度計、10 r.p.m.、40 ℃)は 1,700 mPas であった。
44 g の ポリ(プロピレングリコール)ジグリシジルエーテル(EEW 326、MW 652)を、室温で、46.2 g のビスフェノール A ジグリシジルエーテル(Chemres E20、Cognis 製、EEW 194)、14.0 g のビスフェノール A 及び 0.1 g のトリフェニルホスフィンと混合した。得られた混合物を 160 ℃まで加熱し、エポキシ分が 3.95 %になるまで、その温度で約 2 時間撹拌した。次いで、混合物を 60 ℃まで冷却し、91.1 g のジエチレントリアミンを、その温度で添加した。発熱反応が収まった後、反応混合物を 160 ℃まで 2 時間かけて再加熱した。過剰なジエチレントリアミンを、遊離アミンが留去されてなくなるまで、減圧下で留去した(200 ℃までの塔底温度、10 mbar 以下の圧力)。その後、混合物を 90 ℃まで冷却し、89.5 g の水を撹拌しながら添加した。
205.6 g の透明な琥珀色の液体を得た。粘度(ブルックフィールド粘度計、10 r.p.m.、40 ℃)は 2,140 mPas であった。アミン価は 134 であった。
1. クリヤラッカー特性
実施例 1〜3 の硬化剤(硬化剤の 60 %水溶液)及び比較例 1 の硬化剤(硬化剤の 60 %水溶液)を、表 1 に示した量の成分番号 1〜3 と混合してクリヤラッカーを製造した(使用した成分番号 1〜3 のナンバリングは、表 1 の 1 列目に記載される。)。
このために、均一なエマルションが形成されるまで、成分番号 1(エポキシ樹脂)及び成分番号 2 (硬化剤の 60 %水溶液)を、木製スパチュラを用いて手動で撹拌しながら、ガラスビーカー内で成分番号 3(水)と十分に混合した。次いで、エマルションをコーティングナイフ(0.1 mm)で窓ガラスに塗布し、20 ℃で硬化させるために静置した。1 日及び 7 日後、エリクセン型 299 振子硬度試験器を用いて、ケーニッヒ振子硬度(DIN 53157)を測定した。
各々の場合において、ポットライフの終点は、初期濃度の 3 倍を超すエマルション粘度の著しい上昇に表れた。ポットライフは、各々の場合において約 60 分であった。得られたラッカーは、無色透明であった。タックフリー時間(小さなガラス玉又はガラス粉がフィルムに付着しなくなるまでの時間)は、各々の場合において約 1 時間であった。
E1 は、列 E1 のクリヤラッカー組成物が、成分番号 2(硬化剤)として実施例 1 の化合物を含むことを意味する。
E2 は、列 E2 のクリヤラッカー組成物が、成分番号 2(硬化剤)として実施例 2 の化合物を含むことを意味する。
E3 は、列 E3 のクリヤラッカー組成物が、成分番号 2(硬化剤)として実施例 3 の化合物を含むことを意味する。
C1 は、列 C1 のクリヤラッカー組成物が、成分番号 2(硬化剤)として比較例 1 の化合物を含むことを意味する。
列 E1、E2 などに記載されている数字は、使用した成分の量をグラムで表している。
硬化混合物のポットライフは、20 ℃で保持した容器内での、ブルックフィールド DV II、スピンドル RV 7、20 r.p.m. を用いた連続的粘度測定によって決定した。ポットライフの終点では、20,000 mPas の粘度に達した。
実施例 1〜3 の硬化剤(硬化剤の 60 %水溶液)及び比較例 1 の硬化剤(硬化剤の 60 %水溶液)を、表 2 に記載した量の液状成分(成分番号 6、7、8、9 及び 10)と混合し、Pendraulik 撹拌機を用いて均一化した。次いで、顔料(成分番号 2、3、4、5 及び 11)を順次均一に撹拌しながら混入し、Pendraulik 撹拌機を用いて約 20 分間分散させた。
その後、成分番号 12 及び 13 を混合物に添加し、Pendraulik 撹拌機を用いて約 4 分間均一化した。
Foammaster 223 を成分番号 6 として使用した。この製品は消泡剤である(Cognis 製)。
Loxanol DPN を成分番号 7 として使用した。この製品は開放時間延長剤である(Cognis 製)。
Dowanol TPM を成分番号 8 として使用した。この製品は補助溶媒である(Cognis 製)。
DSX 1550 を成分番号 9 として使用した。この製品は増粘剤である(Cognis 製)。
Chemres E95 を成分番号 12 として使用した。この製品はエポキシ樹脂である(Cognis 製)。
列 E1、E2 などに記載されている数字は、使用した成分に基づく量をグラムで表しており、「ベース塗料の合計」、「合計」及び「総計」は精算の行である。
Claims (13)
- (A)エポキシ化ポリエチレンオキシド、エポキシ化ポリプロピレンオキシド及びポリエチレンプロピレンオキシドからなる群から選ばれる少なくとも 1 種のエポキシ化ポリアルキレンオキシド、
(B)ビスフェノール A エポキシド及びビスフェノール F エポキシドからなる群から選ばれる少なくとも 1 種のエポキシ化芳香族ヒドロキシ化合物、及び
(C)ビスフェノール A 及びビスフェノール F からなる群から選ばれる少なくとも 1 種の芳香族ヒドロキシ化合物
の混合物を反応させて第一中間生成物(Z1)を得、続いて、この第一中間生成物(Z1)とポリアミン(E)を反応させて第二中間生成物(Z2)を得、最後に、第二中間生成物(Z2)と少なくとも 1 種の化合物(F)を反応させることによって得られる水性エポキシ樹脂系用硬化剤であって、化合物(F)がα,β-不飽和カルボニル化合物又はニトリルからなる群から選ばれ、第二中間生成物(Z2)中に存在する一級アミノ基の少なくとも 1 %、多くとも 99 %が反応しなくてもよい水性エポキシ樹脂系用硬化剤。 - (A)エポキシ化ポリエチレンオキシド、エポキシ化ポリプロピレンオキシド及びポリエチレンプロピレンオキシドからなる群から選ばれる少なくとも 1 種のエポキシ化ポリアルキレンオキシド、
(B)ビスフェノール A エポキシド及びビスフェノール F エポキシドからなる群から選ばれる少なくとも 1 種のエポキシ化芳香族ヒドロキシ化合物、
(C)ビスフェノール A 及びビスフェノール F からなる群から選ばれる少なくとも 1 種の芳香族ヒドロキシ化合物、及び
(D)トリオールのトリグリシジルエーテル及びジオールのジグリシジルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも 1 種の化合物
の混合物を反応させて第一中間生成物(Z1)を得、続いて、この第一中間生成物(Z1)とポリアミン(E)を反応させて第二中間生成物(Z2)を得、最後に、第二中間生成物(Z2)と少なくとも 1 種の化合物(F)を反応させることによって得られる水性エポキシ樹脂系用硬化剤であって、化合物(F)がα,β-不飽和カルボニル化合物又はニトリルからなる群から選ばれ、第二中間生成物(Z2)中に存在する一級アミノ基の少なくとも 1 %、多くとも 99 %が反応しなくてもよい水性エポキシ樹脂系用硬化剤。 - ポリアミン(E)としてジエチレントリアミンを使用することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の硬化剤。
- 化合物(A)としてエポキシ化ポリプロピレンオキシドを使用することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の硬化剤。
- 化合物(B)としてビスフェノール A エポキシドを使用することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の硬化剤。
- 化合物(C)としてビスフェノール A を使用することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の硬化剤。
- 第二中間生成物(Z2)と化合物(F)の反応において、(Z2)中に存在する一級アミノ基の少なくとも 10 %、多くとも 60 %が反応しなくてもよいことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の硬化剤。
- クリヤラッカー、コーティング組成物などの製造のための請求項1〜8のいずれかに記載の硬化剤の使用。
- 水性媒体中での請求項1〜8のいずれかに記載の硬化剤とエポキシ化合物(F)の反応によって得られる、クリヤラッカー、コーティング組成物などの製造方法。
- 請求項10に記載の方法によって得られる硬化組成物。
- フロアコーティング組成物であることを特徴とする請求項11に記載の硬化組成物。
- 0.4 mm を超える層厚さで 3 %未満(23 ℃/50 %相対空気湿度で測定)の長期収縮率を有することを特徴とする、請求項12に記載のフロアコーティング組成物。
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