JP2007001454A - 車両用シールド送電システム - Google Patents

車両用シールド送電システム Download PDF

Info

Publication number
JP2007001454A
JP2007001454A JP2005184524A JP2005184524A JP2007001454A JP 2007001454 A JP2007001454 A JP 2007001454A JP 2005184524 A JP2005184524 A JP 2005184524A JP 2005184524 A JP2005184524 A JP 2005184524A JP 2007001454 A JP2007001454 A JP 2007001454A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
pipe
transmission system
power transmission
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005184524A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4657026B2 (ja
Inventor
Kunihiko Watanabe
邦彦 渡邉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, AutoNetworks Technologies Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2005184524A priority Critical patent/JP4657026B2/ja
Publication of JP2007001454A publication Critical patent/JP2007001454A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4657026B2 publication Critical patent/JP4657026B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract


【課題】 車両用シールド送電システムにおける放熱性の向上を目的とする。
【解決手段】 電線22の外周をパイプ23によって非通気状態で包囲してなる車両用シールド送電システム1において、パイプ23には、送風装置50からの冷却風を内部に送り込むための外気導入口43と、内部の空気を排出する排気口45とが備えられている。これにより、外気導入口43からパイプ23内に冷却風が送り込まれ、冷却風はパイプ23内を通過し排気口45から排出される。したがって、パイプ23内に熱がこもりにくくなる。さらに、パイプ23は電気自動車EVの走行に伴い風が流れる部位に露出して配索されており、外周面を風によって冷却される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両用シールド送電システムに関する。
例えば電気自動車の動力回路として用いられる車両用シールド送電システムとして、特許文献1に記載のものが知られている。この車両用シールド送電システムは、複数本のノンシールド電線を、金属細線をメッシュ状に編んだ筒状の編組線からなるシールド部材で包囲することにより一括してシールドする構造のものである。この種の車両用シールド送電システムにおいてシールド部材と電線とを保護する方法としては、一般に、シールド部材を合成樹脂製のプロテクタで包囲する手段がとられている。
特開2004−178913公報
しかしながら、電線とシールド部材とをプロテクタで包囲してしまうと、通電時に電線から発生する熱がプロテクタ内にこもりやすくなり、車両用シールド送電システムの放熱性が低下してしまうことがある。すると、電線の許容電流値が低くなるため、通電すべき電流値によっては、電線から発生する熱量を抑えるために電線の断面積を大きくしなければならない場合が生じる。しかし、電線の大径化は、シールド部材およびプロテクタの大径化、重量化を招いてしまうため好ましくない。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、車両用シールド送電システムにおける放熱性の向上を目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、車両に搭載されて車両駆動用の電力をシールドして送電する車両用シールド送電システムであって、電線の外周を筒型の保護部材によって非通気状態で包囲してなるものにおいて、前記保護部材には、送風装置からの冷却風を内部に送り込むための外気導入口と、内部の空気を排出する排気口とが備えられているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記保護部材は、シールド機能を有する金属製のパイプにより構成されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記送風装置の吸気口は、前記車両の車室内に連なって開口しているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記保護部材は前記車両の走行に伴い風が流れる部位に露出して配索されているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項4に記載のものにおいて、前記車両には、その走行速度に応じた信号を受けてこれを設定速度と比較する速度比較部が備えられ、この速度比較部は前記車両の走行速度が前記設定速度以上のときに前記送風装置を停止させるようになっているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、電線の外周を筒型の保護部材によって非通気状態で包囲してなる車両用シールド送電システムにおいて、保護部材には、送風装置からの冷却風を内部に送り込むための外気導入口と、内部の空気を排出する排気口とが備えられている。このような構成によれば、外気導入口から保護部材内に冷却風が送り込まれ、その冷却風は保護部材内を通過した後、排気口から排出される。このように、保護部材内を冷却風が通り抜けるから、保護部材内に熱がこもりにくくなり、車両用シールド送電システムの放熱性は向上する。
<請求項2の発明>
請求項2の発明によれば、保護部材は、シールド機能を有する金属製のパイプにより構成されている。このような構成によれば、シールド機能を備えたシールド部材と、電線を保護するための保護部材とを別々に設けなくても良いため、部品点数が少なくて済む。また、パイプは金属製なので、例えば合成樹脂製のものに比べて熱伝導率が高く、電線から発生した熱を効率よく大気中に放出することができるから、車両用シールド送電システムの放熱性はより向上する。
<請求項3の発明>
請求項3の発明によれば、送風装置の吸気口は、車両の車室内に連なって開口している。このような構成によれば、保護部材内には車室内の空気が送り込まれる。ここで、車室外の空気が保護部材内に送り込まれる場合には空気中の排気ガスが混入することがあり、それを防ぐにはフィルタを設ける等の対策が必要となる。しかし、本発明の構成によれば、保護部材内には、車室外の空気に比べ清浄な車室内の空気が送り込まれるから、フィルタ等の異物対策が簡単になる。
<請求項4の発明>
請求項4の発明によれば、保護部材は車両の走行に伴い風が流れる部位に露出して配索されている。このような構成によれば、車両の走行中においては、走行に伴う風によって保護部材の外周面の放熱抵抗が低減される。これにより、保護部材は、その内部を冷却風によって冷却されるのに加え、外周面からの熱放散性が向上するため、より確実に車両用シールド送電システムを冷却できる。
<請求項5の発明>
請求項5の発明によれば、車両には、その走行速度に応じた信号を受けてこれを設定速度と比較する速度比較部が備えられ、この速度比較部は車両の走行速度が設定速度以上のときに送風装置を停止させるようになっている。このような構成によれば、車両の速度が保護部材の冷却に十分な風を生じさせるくらい速くなると送風装置を停止させることができ、送風装置が走行中ずっと作動しつづける場合に比べ無駄なエネルギーが使われず、保護部材の冷却を効率よく行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図1〜図4によって説明する。本実施形態の車両用シールド送電システム1は、電気自動車EVの動力回路として用いられるものである。
図1には、本実施形態における車両用シールド送電システム1が電気自動車EVに搭載された状態を概念的に示す側面図を示した。以下、各構成部材において、電気自動車EVの進行方向前方(図1の左側)を前方、進行方向後方(図1の右側)を後方として説明する。
この電気自動車EVの車体10の前部にはエンジンルームが設けられている。このエンジンルーム内には、走行用モータを駆動させるための動力回路を構成するインバータIとガソリン駆動のエンジンEとが収容され、その下方には前輪駆動用のモータMが配置されている。一方、車体10の後部には、動力回路を構成するバッテリBと後輪駆動用のモータ(図示せず)が配置されており、このバッテリBおよび後輪駆動用のモータはそれぞれ前部に配置されているインバータIと、車両用シールド送電システム1を介して接続されている。なお、以下においては、特にバッテリBとインバータIとの間に配されている車両用シールド送電システム1について説明する。
この車両用シールド送電システム1は、車体10の床下、すなわち床板11の下面に沿うように配索されたメインシールド部20と、メインシールド部20の前後両端部からインバータIおよびバッテリBまでの間にそれぞれ配索されているサブシールド部21とを備えている。
床板11の下面に沿ってほぼ水平に配索されているメインシールド部20は、3本の電線22を、円筒状のパイプ23(本発明の保護部材に該当する)内に挿通させたものである。図2には、メインシールド部20が車体10に取り付けられた状態を示す拡大断面図を示した。
電線22を包囲しているパイプ23は金属製(例えばアルミニウム合金、銅合金、あるいはステンレス鋼など)であり、全体として前後に長い形状をなしている(図4を併せて参照)。このパイプ23は、前側の端部が床板11の下面に沿って前方に向かって上る形態をなし、一方、後側は後方位置において上方に向かって曲げられ、その上端部が床板11に設けられた配索孔12を貫通して車室内に至るようにされている。そして、パイプ23は、大部分を床板11の下側(電気自動車EVの走行に伴い風が流れる部位)に露出させた状態で配索されている。パイプ23は、車室内側の端部にフランジ24が固定され、そのフランジ24から先端側を車室内に導入するとともにフランジ24をボルト25によって床板11に固定することで、車体10に装着されている。
このパイプ23内を挿通している電線22は、金属製(例えばアルミニウム合金や銅合金など)の単芯線からなる導体22Aの外周を合成樹脂製の絶縁被覆22Bで包囲したものである。3本の電線22は、パイプ23内において、俵積み状(電線22の中心を結んだときにほぼ正三角形を描く形態)をなすように配されており、電線22同士および電線22とパイプ23との間には隙間が空けられている。そして、各電線22の両端部は、パイプ23の両端縁から導出されており、その両端には一対のカシメ片を備えた金属製の接続部材(図示せず)がそれぞれ固着されている。このカシメ片にサブシールド部21の電線(図示せず)の導体が締め付けられており、サブシールド部21の電線とメインシールド部20の電線22とが接続されている。
サブシールド部21は、インバータIが収容されているエンジンルーム内やバッテリBが配置されている収容室内において、屈曲して配索されている。サブシールド部21の端部にはコネクタ(図示せず)が取り付けられており、このコネクタがインバータIおよびバッテリBにそれぞれ嵌合されている。なお、インバータIと前輪駆動用のモータMも、サブシールド部21により接続されている。
サブシールド部21は、3本の電線を1つの筒状をなすシールド部材26で包囲することで一括してシールドするようにしたものである。サブシールド部21に配索されている電線の導体は、金属細線を螺旋状に撚り合わせてなる銅合金製の撚り線からなり、単芯線のものに比べて高い可撓性を備えている。この導体の断面積は、メインシールド部20に配索されている電線22の導体22Aの断面積よりも大きくされており、同じ値の電流を流したときの発熱量は、メインシールド部20の導体22Aよりもこの導体の方が小さく抑えられるようになっている。また、シールド部材26は、金属細線をメッシュ状に編み込んだ編組線からなり、サブシールド部21は屈曲されやすくなっている。
メインシールド部20のパイプ23は、金属製のブラケット30により床板11の下側に吊り下げられた状態で固定されている。このブラケット30は、床板11の下面に固定される取付部31と、この取付部31から下方へ垂下するアーム部32と、アーム部32の下端に設けられたパイプ装着部33とを備えている。取付部31は板状をなし、ボルト締めや溶接等により床板11の下面に固定されるようになっている。また、パイプ装着部33は、パイプ23に外嵌する円筒状をなし、パイプ23はこのパイプ装着部33を軸線方向に貫通することにより径方向に変位規制された状態で装着されている。そして、アーム部32が垂下している分だけパイプ23は床板11の下面に対し下方位置に配されており、パイプ23の外周と床板11の下面との間に空いた通風空間Sにより、パイプ23の外周にわたって風が流れやすくされている。
パイプ23において車室内側の端部および車室外側の端部にはそれぞれ、車室内側キャップ40および車室外側キャップ41が被せられている。両キャップ40,41は弾性部材よりなり、パイプ23の開口に対しそれぞれ気密状に密着している。各キャップ40,41には、このキャップ40,41を電線22の配索方向に貫通する貫通口42が3個ずつ形成されている。この貫通口42に電線22が1本ずつ貫通され、電線22はパイプ23の両端縁から導出されている。なお、電線22の外周と貫通口42の内周もそれぞれ気密状に密着している。
車室内側キャップ40には、貫通口42に加え、パイプ23の内部に送風装置50からの冷却風を送り込むための外気導入口43が形成されている。そして、外気導入口43には導入管44が取り付けられている。導入管44はパイプ23の上端部から上方に向かって延びた後、電気自動車EVに備えられている送風装置50に向かって曲げられ、その送風装置50に接続されている。この導入管44を介して、パイプ23の内部空間と送風装置50とは連通されている。送風装置50は外気を吸い込む吸気口51を備え、この吸気口51から吸い込んだ外気を冷却風として導入管44に送り込むようになっている。この送風装置50は車室内に配置されており、吸気口51は電気自動車EVの車室内に連なって開口している。また、この送風装置50は後述の速度比較部52によって制御されている。
一方、車室外側キャップ41には、貫通口42に加え、内部の空気を排出する排気口45が形成されている。この排気口45には排気管46が取り付けられている。排気管46は、パイプ23の端部から前方に向かって延びた後、その先端が車体10の床板11に向かうように曲げられている。
電気自動車EVには、走行速度Vに応じた信号を受けてこれを設定速度Vrと比較する速度比較部52が備えられている。設定速度Vrは、パイプ23の外周に流れる風により十分な冷却効果を期待できる速度とされている。この速度比較部52は、電気自動車EVの走行速度Vが設定速度Vr以上のときに送風装置50を停止させ、また走行速度Vが設定速度Vr未満になると送風装置50を駆動させるようになっている。この制御内容を図3のフローチャートに基づいて説明する。図3には、車両用シールド送電システム1において行われる制御内容を示すフローチャートを示した。
まず、走行スイッチが入れられた場合にあって(ステップS1でYES)、電気自動車EVが発進すると、速度比較部52がその走行速度Vに応じた信号を受け、これを設定速度Vrと比較する(ステップS2)。そして、走行速度Vが設定速度Vr未満である場合(ステップS2でNO)、その走行に伴って生じる風の少なさを補うべく、送風装置50を作動させて冷却風をパイプ23内に送り込む(ステップS3)。これに対し、走行速度Vが設定速度Vr以上である場合(ステップS2でYES)には、無駄なエネルギーの使用を抑えるべく、送風装置50を停止させ、走行に伴って生じる風のみでパイプ23の冷却を行う(ステップS4)。また、走行スイッチが切られた場合(ステップS1でNO)には、送風装置50は停止する(ステップS4)。
次に、上記のように構成された本実施形態の作用および効果について説明する。
図4には、本実施形態において外気導入口43からパイプ23内に送り込まれた冷却風がパイプ23内を通り抜けて排気口45から排出されている様子を示す拡大概念図を示した。
電気自動車EVの走行スイッチを入れると、電気自動車EVがゆっくり発進する。この発進直後の走行速度Vは遅く、その走行に伴って生じる風は少ないため、送風装置50は作動し冷却風を送り出す。送風装置50から送り出された冷却風は、送風装置50に接続された導入管44を通り抜けてパイプ23の外気導入口43に至り、図4の矢印で示されるように、この外気導入口43からパイプ23内に送り込まれていく。そして、冷却風は、パイプ23内において電線22同士および電線22とパイプ23との間の隙間を通り過ぎていく。このとき、冷却風は電線22の外周面に接し電線22を空冷し、パイプ23内の熱が排気口45から外部へと排出される。
また、電気自動車EVが走行しているときは、その走行に伴って風が生じている。ここで、パイプ23は、大部分を車体10の床板11の下側に露出させた状態で配索されている。これにより、風がパイプ23の外周面に接するから、パイプ23の外周面の放熱抵抗が低減される。したがって、パイプ23は、その内部を送風装置50からの冷却風によって冷却されるのに加え、外周面からの熱放散性が向上するため、より確実に車両用シールド送電システム1を冷却できる。
そして、電気自動車EVの走行速度Vが増すにつれ、走行に伴って生じる風は強くなっていき、走行速度Vが設定速度Vr以上になると送風装置50が停止する。すると、パイプ23は走行に伴って生じる風のみによって空冷される状態となる。このように、電気自動車EVの走行速度Vがパイプ23の冷却に十分な風を生じさせるくらい速くなると送風装置50が停止するようになっているから、送風装置50が走行中ずっと作動しつづける場合に比べ無駄なエネルギーが使われず、パイプ23の冷却は効率よく行われる。なお、電気自動車EVが減速し、走行速度Vが設定速度Vr未満になると、再び送風装置50が駆動する。したがって、電気自動車EVの減速に伴ってパイプ23を空冷する風が少なくなっても、パイプ23の冷却は確実に行われる。
また、送風装置50の吸気口51は、電気自動車EVの車室内に連なって開口している。これにより、送風装置50は、車室内の空気を吸い込んで冷却風として送風するから、パイプ23内には車室内の空気が送り込まれる。ここで、送風装置50が車室外の空気を吸い込んで冷却風として送風する場合、その冷却風には排気ガスが混入してしまうおそれがある。そこで、排気ガスに含まれるすす等の粉塵がパイプ23内に入り込むことを防ぐために、フィルタを設ける等の対策が必要となる。しかし、本実施形態では、パイプ23内には、車室外の空気に比べ清浄な車室内の空気が送り込まれるから、フィルタ等の異物対策が簡単なもので済む。
また、金属製のパイプ23は、シールド機能と電線22の保護機能とを併せもっている。これにより、シールド機能を備えたシールド部材、例えば金属細線よりなる編組部材を、電線22の保護のために合成樹脂製のプロテクタで包囲する等、シールド機能を備えたシールド部材と、電線22を保護するための保護部材とを別々に設けなくてもよいため、部品点数が少なくて済む。さらに、パイプ23は金属製であるから、合成樹脂製のものに比べて熱伝導率が高く、電線22から発生した熱は効率よくパイプ23に伝わり、パイプ23の外周面から大気中に放散される。したがって、車両用シールド送電システム1の放熱性はより向上する。なお、パイプ23は、金属製のブラケット30を介して床板11に固定されているから、電線22からパイプ23に伝達された熱は、パイプ23から外部空間へと放熱されるのに加え、ブラケット30を介して車体10に伝達され、そこからも放熱されるようになっている。
こうして車両用シールド送電システム1の放熱性が高められると、電線22の許容電流値が高くなるから、所定の電流量の確保のために電線22を大径化しなくてもよく、ひいては電線22の小径化も図ることができる。
以上説明したように本実施形態によれば、電線22の外周をパイプ23によって非通気状態で包囲してなる車両用シールド送電システム1において、パイプ23には、送風装置50からの冷却風を内部に送り込むための外気導入口43と、内部の空気を排出する排気口45とが備えられている。これにより、外気導入口43からパイプ23内に冷却風が送り込まれ、その冷却風はパイプ23内を通過した後、排気口45から排出される。このように、パイプ23内を冷却風が通り抜けるから、パイプ23内に熱がこもりにくくなり、車両用シールド送電システム1の放熱性は向上する。
さらに、パイプ23は電気自動車EVの走行に伴い風が流れる部位に露出して配索されている。これにより、パイプ23は、その内部を冷却風によって冷却されるのに加え、外周面からの熱放散性が向上するため、確実に車両用シールド送電システム1を冷却できる。
加えて、電気自動車EVには、その走行速度Vに応じた信号を受けてこれを設定速度Vrと比較する速度比較部52が備えられ、この速度比較部52は電気自動車EVの走行速度Vが設定速度Vr以上のときに送風装置52を停止させるようになっている。これにより、送風装置50が走行中ずっと作動しつづける場合に比べ無駄なエネルギーが使われず、パイプ23の冷却を効率よく行うことができる。
そして、金属製のパイプ23はシールド機能と電線22の保護機能とを併せもっている。これにより、シールド機能を備えたシールド部材と、電線22を保護するための保護部材とを別々に設けなくても良く、部品点数が少なくて済む。また、パイプ23は金属製なので、例えば合成樹脂製のものに比べて熱伝導率が高く、電線22から発生した熱を効率よく大気中に放出することができるから、車両用シールド送電システム1の放熱性はより向上する。
また、送風装置50の吸気口51は、電気自動車EVの車室内に連なって開口しており、パイプ23内には車室外の空気に比べ清浄な車室内の空気が送り込まれるから、フィルタ等の異物対策が簡単になる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、パイプ23内において、3本の電線22が俵積み状をなすように配されているが、電線の本数や配し方はこのようでなくても構わず、例えばパイプ内に挿通される電線は2本でもよく、また、一列に並ぶように配されていてもよい。
(2)上記実施形態では、パイプ23は円筒状をなしているが、パイプは電線の外周を包囲可能な形状をなしていればどのような形状でも構わず、例えば角筒状をなしていてもよい。
(3)上記実施形態では、大部分を床板11の下側に露出させた状態で配索されているパイプ23を、走行に伴って生じる風や送風装置50からの冷却風によって冷却するようにしているが、これに限らず、パイプはその大部分が車室内に配索されているものでもよく、そのパイプを送風装置からの冷却風のみによって冷却するようにしてもよい。
(4)上記実施形態では、外気導入口43および排気口45はそれぞれ車室内側キャップ40および車室外側キャップ41に1個ずつ形成されているが、これに限らず、例えば外気導入口および排気口はそれぞれパイプ本体の側面に設けられていてもよい。そして、その数は1個ずつでなくても構わず、例えば2個以上であってもよく、また、外気導入口を3個、排気口を1個のようにして設けてもよい。
(5)上記実施形態では、送風装置50は車室内に備えられているが、これに限らず、吸気口51が電気自動車EVの車室内に連なって開口していれば送風装置本体はどこに備えられていてもよく、例えば、車室外に備えられている送風装置から吸気口のみ車室内に引き込まれた形態のものであってもよい。
(6)上記実施形態では、排気管46は、その先端を車体10の床板11に向かうように曲げられた形態をなしているが、これに加えて、例えば、排気管の途中にこの排気管から分岐する分岐管を設け、その分岐管の先端部を車室内に引き込むとともに、先端にダンパーを設ける形態としてもよい。これにより、寒い季節においては、ダンパーを開くことにより、パイプから排出される暖気を車室内の暖房として利用することもできる。
本実施形態における車両用シールド送電システムが電気自動車に搭載された状態を概念的に示す側面図 メインシールド部が車体に取り付けられた状態を示す拡大断面図 車両用シールド送電システムにおいて行われる制御内容を示すフローチャート 本実施形態において外気導入口からパイプ内に送り込まれた冷却風がパイプ内を通り抜けて排気口から排出されている様子を示す拡大概念図
符号の説明
EV…電気自動車(車両)
V…走行速度
Vr…設定速度
1…車両用シールド送電システム
22…電線
23…パイプ(保護部材)
43…外気導入口
45…排気口
50…送風装置
51…吸気口
52…速度比較部

Claims (5)

  1. 車両に搭載されて車両駆動用の電力をシールドして送電する車両用シールド送電システムであって、電線の外周を筒型の保護部材によって非通気状態で包囲してなるものにおいて、
    前記保護部材には、送風装置からの冷却風を内部に送り込むための外気導入口と、内部の空気を排出する排気口とが備えられていることを特徴とする車両用シールド送電システム。
  2. 前記保護部材は、シールド機能を有する金属製のパイプにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シールド送電システム。
  3. 前記送風装置の吸気口は、前記車両の車室内に連なって開口していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用シールド送電システム。
  4. 前記保護部材は前記車両の走行に伴い風が流れる部位に露出して配索されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の車両用シールド送電システム。
  5. 前記車両には、その走行速度に応じた信号を受けてこれを設定速度と比較する速度比較部が備えられ、この速度比較部は前記車両の走行速度が前記設定速度以上のときに前記送風装置を停止させるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の車両用シールド送電システム。
JP2005184524A 2005-06-24 2005-06-24 車両用シールド送電システム Expired - Fee Related JP4657026B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005184524A JP4657026B2 (ja) 2005-06-24 2005-06-24 車両用シールド送電システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005184524A JP4657026B2 (ja) 2005-06-24 2005-06-24 車両用シールド送電システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007001454A true JP2007001454A (ja) 2007-01-11
JP4657026B2 JP4657026B2 (ja) 2011-03-23

Family

ID=37687436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005184524A Expired - Fee Related JP4657026B2 (ja) 2005-06-24 2005-06-24 車両用シールド送電システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4657026B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004171952A (ja) * 2002-11-20 2004-06-17 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk シールド機能を備えた導電路
JP2004224156A (ja) * 2003-01-22 2004-08-12 Honda Motor Co Ltd 車両用電力ケーブル保持構造
JP2005167052A (ja) * 2003-12-04 2005-06-23 Suzuki Motor Corp シールド電線のアース接続構造

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004171952A (ja) * 2002-11-20 2004-06-17 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk シールド機能を備えた導電路
JP2004224156A (ja) * 2003-01-22 2004-08-12 Honda Motor Co Ltd 車両用電力ケーブル保持構造
JP2005167052A (ja) * 2003-12-04 2005-06-23 Suzuki Motor Corp シールド電線のアース接続構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP4657026B2 (ja) 2011-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101523481B1 (ko) 전동 차량의 배선 보호 커버 구조
US20150314692A1 (en) Electric vehicle
WO2012026282A1 (ja) ワイヤハーネス
US9131629B2 (en) Cooling apparatus for a motor vehicle having a drive which comprises two motors
JP2010080134A (ja) 車載用電池装置
JP2008257960A (ja) 電池冷却装置
JP2009154826A (ja) バッテリ収納部の換気構造
EP2813383B1 (en) Vehicle air-conditioning unit and vehicle
JP2009190541A (ja) 電気ヒータを用いた車両用暖房システム
JP4025173B2 (ja) 電力ケーブルの冷却装置
JP2007008423A (ja) シールド導電体
JP4657026B2 (ja) 車両用シールド送電システム
JP2006310065A (ja) シールド導電路
JP2009135240A (ja) 電線のシールド構造
JP2011131689A (ja) 車両の遮熱板構造
JP2010097824A (ja) 電池冷却装置
JP6454316B2 (ja) 車両
JP2005201199A (ja) エンジン駆動作業機
CN112109590B (zh) 车辆用冷却机构
JP5305836B2 (ja) 鉄道車両用電力変換装置
EP4251502A1 (en) Smart vehicle
JP5494181B2 (ja) 冷却装置
JP4040969B2 (ja) 電気接続箱の冷却構造
JP2005207241A (ja) ハイブリッド車両のエンジン吸気装置
JP2015153559A (ja) 電線モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070427

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080321

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090909

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20090909

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101221

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140107

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4657026

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees