JP2007001335A - 車両耐転覆性能評価方法および車両耐転覆性能評価装置 - Google Patents

車両耐転覆性能評価方法および車両耐転覆性能評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高価な転覆防止装置を装着することなく、車両単体での耐転覆性能を安全かつ高精度に評価する。
【解決手段】変更前の車両の走行速度に比べて、変更後の走行速度が上昇するように、走行速度条件を繰り返し変更して車両を走行させて、走行の度に、車両の旋回内輪側の車輪のうち少なくとも1つの車輪について、この車輪に対して路面からかかる荷重の大きさを表す車輪情報を時系列に取得して、走行中に荷重が最低となる車輪情報最低値を抽出し、繰り返し走行させた場合それぞれの車両走行速度と、各車両走行速度における車輪情報最低値とを用いて、車輪情報最低値の前記走行速度に対する回帰式を導出し、導出した回帰式に基づいて、車両を走行させた際に車輪が浮き上がる走行速度のうちの最低走行速度を算出し、算出した最低走行速度に基づいて、車両の耐転覆性能を評価する。
【選択図】図2

Description

本発明は、乗用車やトラック、バスなどの車両の耐転覆性能を評価する、車両の車両耐転覆性能評価方法および車両耐転覆性能評価装置に関する。
現在、車両の耐転覆性が重要視されてきており、タイヤ性能としても高い耐転覆性(車両がなるべく転覆しない性能)が要求されてきている。車両の耐転覆性には、車体の重量やタイヤ性能に加え、例えばサスペンションなどの性能などが複雑に影響している。個々の車両の耐転覆性を精度良く評価するには、実際に車両を特定走行条件で走行させ、この際に得られた個々の車両の実際の挙動のデータを用いる必要がある。このような、実際に車両を走行させて車両の耐転覆性能を評価する方法として、Fishhook試験法や、エルクテスト(ダブルレーンチェンジ)等が知られている。このような公知の耐転覆性能試験方法では、一般的に、各車両を同一走行条件で旋回走行させた際の旋回内輪の車輪浮きを計測し、この旋回内輪が2輪同時に浮く(車輪が浮き上がる)走行速度を、各車両の耐転覆性能を表す指標としている。このような車両の耐転覆性能評価方法が、例えば下記非特許文献1に記載されている。
Garrick J.Forkenbrock他2名、"A Demonstration of the Dynamic Tests Developed for NHTSA'sNCAP Rollover Rating System-PhaseVIII of NHTSA's Light Vehicle Rollover Research Program"、[online]、August2004、National Highway Traffic Safety Administaration、[平成17年6月2日検索]、インターネット〈URL:http://www-nrd.nhtsa.dot.gov/vrtc/ca/capubs/RolloverPhaseVIIIReport_NCAPdemo081104.pdf〉
このような従来の車両の耐転覆性能評価方法では、例えば、車両にアウトリガと呼ばれる転覆防止装置を装着した状態で、比較的高い速度で車両を旋回走行させて、実際に、車両の旋回内輪を2輪同時に浮き上がらせている(上記非特許文献1のP49〜52に示されるフローチャート参照、実際に『Two−Wheel Lift』させている)。そして、このように、車両の旋回内輪が2輪同時に浮き上がる際の最低速度を、車両の耐転覆性能を評価する指標として用いている。しかし、このような転覆防止装置は高価であり、試験にかかるコストが大きくなるといった問題もあった。また、例えば目視などによって車輪浮きを確認するのみでは、2輪の浮き上がりの程度を高精度に知ることはできなかったし、また、車輪が浮き上がる直前や直後の車輪の状態や、車両が浮き上がる実際の速度などを高精度に知ることもできなかった。また、実際に、車両の旋回内輪が2輪同時に浮き上がる走行速度で車両を走行させると、車両挙動が急激に変化して、転覆防止装置を装着していたとしても、試験において車両が転覆してしまう危険もあった。車両が転覆してしまうと、車両が走行する試験用路面や試験車両自体が損傷したり、さらには、車両を運転する試験運転者が負傷するといった危険さえあった。なお、一般的に、試験路面は試験目的に応じて特殊な舗装がされており、この舗装が損傷した状態では試験が不能となる。このため、車両が一度転覆してしまうと損傷部分の補修が必要となり、この補修には多大な費用と期間を必要としていた。また、上記のような転覆防止装置(アウトリガ)は非常に高価であるため試験費用も大きくなっていた。さらに、転覆防止装置を車両に装着すると、車両特性(車両の重心位置、車両の慣性モーメント等)が変化して、車両単体での耐転覆性能を評価することが困難であるといった問題もあった。
そこで、本発明は、高価な転覆防止装置を装着することなく、車両単体での耐転覆性能を安全かつ高精度に評価することができる、車両耐転覆性能評価方法および車両耐転覆性能評価装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、少なくとも4輪以上の車輪が設けられた車両の耐転覆性能を評価する方法であって、前記車両の走行速度の規定を変更可能として、前記車両に路面を旋回走行させる走行コースの規定を含んだ、前記車両の走行条件を設定する条件設定ステップと、前記車両の走行速度を規定して前記走行条件下で前記車両を走行させて、前記車両の旋回内輪側の車輪のうち少なくとも1つの車輪について、この車輪に対して路面からかかる荷重の大きさを表す車輪情報を、時系列に取得する車輪情報取得ステップと、前記車輪情報取得ステップにおいて時系列に取得された車輪情報のうち、前記荷重が最低となる車輪情報最低値を抽出する抽出ステップと、前記車両の走行速度を繰り返し変更して、変更の度に、この変更した走行速度で前記車両を走行させて、前記車輪情報取得ステップおよび前記抽出ステップを実施する繰り返しステップと、この繰り返しステップにおける前記車両の走行速度と、各走行速度における前記車輪情報最低値とを用いて、前記車輪情報最低値の前記走行速度に対する回帰式を導出する回帰式導出ステップと、導出された前記回帰式に基づいて、前記走行条件下で前記車両を走行させた際に前記車輪が浮き上がる走行速度のうち、最低走行速度を算出する耐転覆限界速度算出ステップと、前記耐転覆限界速度算出ステップにおいて算出された前記最低走行速度に基づいて、前記車両の耐転覆性能を評価する評価ステップとを有し、前記繰り返しステップは、前記車両の走行速度を繰り返し変更する際、変更前の前記車両の走行速度に比べて、変更後の走行速度を上昇させることを特徴とする車両の耐転覆性能評価方法を提供する。
なお、前記条件設定ステップで設定された前記走行条件下で前記車両を走行させた際に、この車両が転覆しない安全走行速度が予め既知であり、前記繰り返しステップにおいて繰り返し変更される前記車両の走行速度は、いずれも、前記安全走行速度以下に設定されることが好ましい。
なお、前記条件設定ステップで設定された前記走行条件下で前記車両を走行させた際に、この車両が転覆しない安全走行速度が予め既知であり、前記車輪情報取得ステップを最初に実施する際に規定される前記車両の走行速度は、前記安全走行速度以下に設定され、
前記繰り返しステップは、前記車輪情報取得ステップおよび前記抽出ステップを実行することで取得された前記最低値車輪情報が、予め設定された、前記車輪が充分に接地した状態を示す前記車輪情報の設定値未満になった場合、以降は、前記車輪情報取得ステップおよび前記抽出ステップを実施しないことも、また好ましい。
また、前記車輪は、リムにタイヤが装着されたタイヤ組み立て体であって、前記車輪情報取得ステップは、前記車輪情報として、前記車両の走行中における、前記タイヤ表面の路面との接地長の情報を取得することが好ましい。
また、前記接地長の情報は、前記車両の走行中における、前記車輪のタイヤのトレッド部の加速度を測定して得られる加速度情報から求められることが好ましい。
前記車輪は、リムにタイヤが装着されたタイヤ組み立て体であって、前記車輪情報取得ステップは、前記車輪情報として、前記車両の走行中における、前記車輪のタイヤ撓み量の情報を取得することも、また好ましい。
本発明は、また、少なくとも4輪以上の車輪が設けられた車両の耐転覆性能を評価する装置であって、予め設定された、前記車両に路面を旋回走行させる走行コースの規定を含んだ前記車両の走行条件の下で前記車両を走行させた際、前記車両の複数の車輪のうち少なくとも1つの車輪について、この車輪に対して路面からかかる荷重の大きさを表す車輪情報を時系列に取得する車輪情報取得手段と、前記車輪情報取得手段において時系列に取得された車輪情報のうち、前記荷重を最低とする際の前記車輪情報最低値を抽出する抽出手段と、前記車両の走行速度を繰り返し変更して、変更の度に、前記走行条件の下、この変更した走行速度で前記車両を走行させた場合それぞれの、前記車輪情報最低値をそれぞれ記憶しておく記憶手段と、前記記憶手段に記憶された、各走行速度における前記車輪情報最低値を読み出し、前記車両の走行速度と、各走行速度における前記車輪情報最低値とを用いて、前記車輪情報最低値の前記走行速度に対する回帰式を導出する回帰式導出手段と、導出された前記回帰式に基づいて、前記走行条件下で前記車両を走行させた際に前記車輪が浮き上がる速度のうちの、最低走行速度を算出する耐転覆限界速度算出手段と、前記耐転覆限界速度算出手段において算出された前記最低走行速度に基づいて、前記車両の耐転覆性能を評価する評価手段とを有することを特徴とする車両の耐転覆性能評価装置を、併せて提供する。
本発明の車両耐転覆性能評価方法および車両耐転覆性能評価装置によれば、低コストで、安全かつ高精度に車両の耐転覆性能を評価することができる。
以下、本発明の車両耐転覆性能評価方法、および車両耐転覆性能評価装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
図1は、本発明の車両耐転覆性評価装置の一例である、車両耐転覆性能評価システム10(システム10)について説明する概略構成図である。システム10は、図1に示す車両12を測定対象車両として、この車両12の耐転覆性能を測定する。システム10は、4つの車輪14a〜14dが配備された車両12に備えられている。システム10は、4つの車輪14a〜14dそれぞれに備えられたセンサユニット16a〜16dと、評価装置20とを備えて構成されている。評価装置20は、センサユニット16a〜16dから送信された無線信号を受信して、各車輪の変形加速度情報から各車輪の接地長(車輪と路面の接地領域の、車輪周方向に沿った長さ)を算出して、算出した接地長に基づいて測定対象車両の耐転覆性を評価する。なお、評価装置20は、評価装置20における計算結果や評価結果を表示出力するディスプレイ36を備えている。このシステム10(センサユニット16、評価装置20、およびディスプレイ36)は、車両12から取り外すことが可能であり、車両12と異なる種々の車両に設置可能となっている。システム10は、このシステム10が接地された車両(測定対象車両)の走行中における、この車両が備える車輪の路面への接地状態を表す評価値を算出する。そして、この評価値に基づいて、測定対象車両の耐転覆性能を評価する。
車両の耐転覆性能とは車両の転覆しにくさの性能である。同一走行条件(走行コースや走行速度等が同一な条件)で、異なる車両を走行させた場合、耐転覆性能が良い車両の方が、耐転覆性能が悪い車両に比べて転覆しづらい(転覆する可能性が低い)。車両が転覆するとは、車両の左右のうち一方の車輪が全て浮き上がって、車両が横転または転倒してしまう状態を指す。通常の走行状態(例えば、舗装路を一定速度で直進走行している状態)では、路面から各車輪にかかる荷重(接地荷重)がほぼ等しくなる(車両の各車輪から路面に対してかかる荷重がほぼ等しいともいえる)。車両が転覆する際は、車両の左右いずれかの側の車輪にかかる接地荷重が徐々に小さくなり、0(ゼロ)未満となって車輪が浮き上がる。ここで、接地荷重の大きさが増加するとともに、車輪の路面への接地長が増加することは既知であり、車輪の接地長は、この車輪から路面にかかる荷重の大きさを表しているといえる。車両の走行中に車輪が徐々に浮き上がるにつれて、車輪の接地長は徐々に小さくなり、車輪が浮き上がった状態では、車輪の接地長が0(ゼロ)以下になる。車両の走行中における車輪の接地長は、このように車両の転覆時の挙動を表すものである。耐転覆性能評価システム10では、このような車輪の接地長の情報に基づき、測定対象車両である車両12の耐転覆性能を評価する。
図2は、システム10の評価装置20の構成を示すブロック図である。図2に示す評価装置20は、受信機3と、増幅器(AMP)4と、接地長算出手段21と、評価部70と、CPU23と、メモリ27とを有する。評価装置20は、メモリ27に記憶されたプログラムをCPU23で実行することで、接地長算出手段21の各手段(後述する各部)と、評価部70とが機能するコンピュータである。評価部70は、車輪14(車輪14a〜車輪14dのいずれか)を構成するタイヤ1のトレッド部における加速度の計測データを用いて、転動中のタイヤ1の路面との接地長を算出して、この接地長に基づいて車両12の耐転覆性能を評価する。ここで用いられる加速度の計測データは、車輪14に設けられた送信ユニット16から送信されたデータである。送信ユニット16は、タイヤの空洞領域の内周面に固定した加速度センサ2と送信機15とを備えており(図2参照)、加速度の計測データは、この加速度センサ2で検知され、車輪14に設けられた送信ユニット16の送信機15から受信機3へ送信される。送信された計測データはアンプ4で増幅された後に、接地長算出手段21で取得される。
なお、送信機15を設けずに、例えば、加速度センサ2に別途送信機能を持たせてもよい。この場合、加速度センサ2で計測された加速度データは、加速度センサ2自身から受信機3へと送信すればよい。なお、車輪14a〜14dに設けられた各送信機15は、それぞれを識別可能とする識別情報(ID)をそれぞれ保有しており、送信機15は、対応する加速度センサで計測された加速度の計測データとともにIDを送信する。
加速度センサ2としては、例えば、本願出願人が先に出願した特願2003−134727号に開示された半導体加速度センサが例示される。半導体加速度センサは、具体的には、Siウエハ外周枠部内にダイアフラムが形成されたSiウエハと、このウエハ外周枠部を固定する台座とを有し、ダイアフラムの一方の面の中央部に重錘が設けられ、ダイアフラムには複数のピエゾ抵抗体が形成されている。この半導体加速度センサに加速度が作用した場合、ダイアフラムは変形し、この変形によりピエゾ抵抗体の抵抗値は変化する。この変化を加速度の情報として検出できるようにブリッジ回路が形成されている。
この加速度センサをタイヤ内周面に固定することにより、タイヤ回転中のトレッド部に作用する加速度を計測することができる。
加速度センサ2は、この他にピエゾ圧電素子を用いた加速度ピックアップを用いてもよいし、歪みゲージを組み合わせた歪みゲージタイプの加速度ピックアップを用いてもよい。
図3(a)および(b)は、本実施形態における加速度センサ2のタイヤ1への設置位置について説明する図であり、(a)は、車両12の車輪14が路面に接地した状態を示す概略図であり、(b)は、(a)に示す状態でのタイヤ1の概略断面図を示している。車輪14の路面からの浮き上がりは、車両12にロール共振が誘発されることで生じる場合がほとんどである。車輪14が浮き上がる際の車両12のロール挙動時には、旋回内輪側の車輪14の対地キャンバ角は、大きなネガティブ対地キャンバ角となる。このため、旋回内輪側の車輪14のタイヤ1は、路面から浮き上がる際、車両12の外側から徐々に浮き上がり、車両12の内側のショルダー部付近が最後に浮き上がる。車輪14の接地長を計測するには、タイヤ1の接地領域における車両12のなるべく内側の部分に加速度センサを設けておき、この車両12のなるべく内側の部分の加速度(転動中のタイヤ1が路面から外力を受けることで発生する加速度)を計測することが好ましい。このため、加速度センサ2の配置位置は、タイヤ1の赤道面(図3(b)中Eで示す)よりも車両12の内側であることが好ましい。また、車両12が停止した状態でのタイヤ1の接地幅をWとすると、加速度センサ2の配置位置は、上記赤道面(接地幅Wにおける中心位置を通る)から0.2Wだけ車両の内側方向に離間した地点を通る前記赤道面に平行な第1の平面(図3(b)中Fで示す)から、前記赤道面から0.5Wだけ車両の内側方向に離間した地点を通る前記赤道面に平行な第2の平面(図3(b)中Gで示す)に至る範囲内(図3(b)中の斜線で示す範囲)に配置されていることがより好ましい。
なお、本実施形態では、1つの加速度センサ2をタイヤ内周面に固定したが、本発明では、図4(a)〜図4(d)に示すように、加速度センサ2は、タイヤ断面の様々な部分に配置してもよく、また加速度センサ2の個数も限定されない。例えば、図4(a)に示すように、タイヤのインナーライナーの部分に配置してもよいし、また図4(b)に示すように、タイヤのベルトプライ層の上部に配置してもよいし、また、図4(c)に示すように、タイヤのキャップトレッドの内部に配置してもよい。また、図4(d)に示すように、加速度センサ2を、上述のタイヤの接地幅Wに対応する領域全体に渡って、タイヤの幅方向に複数個配置してもよい。図4(d)に示すように、加速度センサ2をタイヤの幅方向に複数個配置することで、車両12の外側から車両12の内側のショルダー部付近に向かって徐々に浮き上がる車輪の浮き上がり挙動における、タイヤ各部の接地長の変化の情報を、タイヤ幅方向に渡って時系列に取得することができる。
アンプ4で増幅された加速度の計測データが供給される接地長算出手段21は、データ取得部22、信号処理部24、変形量算出部26及び接地長算出部28を有する。データ取得部22は、アンプ4で増幅された少なくともタイヤ1回転分の加速度の計測データを、入力データとして取得する部分である。アンプ4から供給されるデータは、アナログデータであり、このデータを所定のサンプリング周波数でサンプリングしてデジタルデータに変換する。なお、データ取得部22は、各送信機15から送信された上述のIDに基づき、各車輪から送信される加速度の計測データが、どの車輪のタイヤの加速度の計測データであるか(車輪14a〜車輪14dのいずれの車輪であるか)を判定する。以降、信号処理部24、変形量算出部26、接地長算出部28、および評価部70で行なわれる各処理は、各車輪のタイヤの計測データそれぞれについて、並列に行なわれる。
信号処理部24は、デジタル化された加速度の計測データから、タイヤの変形に基づく加速度の時系列データを抽出する部位である。信号処理部24では、加速度の計測データに対して平滑化処理を行い、この平滑化された信号に対して近似曲線を算出して背景成分1を求め、この背景成分1を平滑化処理された加速度の計測データから除去することにより、タイヤの変形に基づく加速度の時系列データを抽出する。具体的な処理は後述する。
変形量算出部26は、抽出されたタイヤの変形に基づく加速度の時系列データに対して2階の時間積分を行って変位データを求めることにより、タイヤの変形量を算出する部位である。タイヤの変形に基づく加速度の時系列データに対して時間に関する2階積分を行い、この後、2階積分して得られたデータに対して近似曲線を算出して背景成分2を求め、この背景成分2を、2階積分して得られた変位データから除去することにより、タイヤの変形量を算出する。さらに、この後、算出されたタイヤの変形量のデータに対して時間に関する2階微分を行ってタイヤの変形量に対応した加速度のデータ、すなわち、ノイズ成分を含まないタイヤの変形に基づく加速度の時系列データを算出する。具体的な処理は後述する。
接地長算出部28は、算出されたタイヤの変形量及びタイヤの変形に基づく加速度の時系列データから、各車輪14a〜14dの各タイヤの接地長を算出する部分である。算出された各タイヤの接地長の情報は、評価部70に出力される。
評価部70は、接地長算出手段21において算出された各車輪の接地長に基づいて、車両12の耐転覆性能を評価する。具体的には、車両12を走行させて、車両走行速度を変更して、例えば公知のエルクテストを繰り返し実施した際の、各車両走行速度における旋回内輪側の車輪の、時系列の接地長を算出する。そして、旋回内輪側の車輪の接地長の車両速度への回帰式を求め、この回帰式から、旋回内輪側の車輪双方の接地長がゼロとなる(車輪が浮き上がる)場合の最低速度(耐転覆限界速度)を算出して出力する。評価システム10では、この耐転覆限界速度を評価結果として出力する。本発明では、このように耐転覆限界速度自体を評価結果として出力することに限らない。例えば、求められた耐転覆限界速度と、予め定められた数値範囲とを比較することで、車両の耐転覆性能をレベル分けしてもよい。評価部70による評価結果は、例えばディスプレイ36に表示出力される。
なお、本発明の車両耐転覆性能評価方法において、車輪情報が取得される車輪は、上記設定された走行条件で旋回走行する際の、旋回内輪側の2輪であることに限定されない。好ましくは、車両に配備された車輪全てについて車輪情報を取得することが好ましい。なお、車輪情報を取得する車輪は、車両に配備された複数の車輪のうちの一輪のみであっても構わない。一輪のみから車輪情報を取得する場合、この車輪情報を取得する車輪は、予め実験やシミュレーション等で判断された、旋回内輪側の車輪の中で最も車輪浮きが生じやすい車輪であることが好ましい。
図5は、このようなシステム10にて行われる、車両の耐転覆性評価方法のフローチャートである。図5に示す例では、車両走行速度を、低速から高速にむけて徐々に速度を上昇させて、例えば公知のエルクテストを繰り返し実施して、各車両走行速度における旋回内輪側の車輪の接地長を算出することで、旋回内輪側の2つの車輪の接地長の双方がゼロとなる(車輪が浮き上がる)場合の最低走行速度(耐転覆限界速度)を算出して、この最低走行速度によって車両の耐転覆性能を評価する。まず、走行条件の設定が行なわれる(ステップS100)。走行条件としては、走行コース、走行時に運転者が車両に対して行なう運転操作の内容などの変更されない特定条件を設定するとともに、変更する車両速度の条件を種々設定する。車両速度の条件としては、最初に、車両12を走行させる際の走行速度の条件(初期速度条件)を設定するとともに、走行速度を変更する際の走行速度変化幅を併せて設定する。なお、この初期速度条件としては、予め実験や計算によって確認された、車両12が上記走行条件で走行しても車輪が浮き上がることがない、充分に低い速度(例えば10km/hなど)が設定される。また、走行速度変化幅は、例えば4km/h以下に設定される。この走行速度変化幅は、従来の、実際に車両を転覆させて行う(2輪浮きを生じさせる)車両耐転覆性能評価方法における、車両の走行速度の幅(通常5mph、すなわち約8km/h)に比べて充分に小さくなっている。
本実施形態の車両耐転覆性能評価方法では、車両の走行速度条件を、低速から高速にかけて徐々に速度を上昇させて変更し、変更の度に車両を走行させる。この際、車両を走行させて取得した車輪情報が所定の設定値未満となれば、走行速度をそれ以上上昇させて車両を走行させることはしない。本発明の車両耐転覆性能評価方法では、このように、充分低い速度に設定された初期速度条件で最初に車両を走行させて、その後、充分小さい変動幅で速度条件を繰り返し変更する。そして、変更の度に車両を走行させて、取得した車輪情報が所定の設定値未満となった場合、それ以上走行速度を上昇させて車両を走行させることはしない。このため、車両の速度を繰り返し変更して、変更の度に車両を走行させたとしても、車両は常に、転覆することがない充分低い速度で走行することになる。このため、本発明の車両耐転覆性能評価方法では、車両が転覆することがなく安全である。このため、車両の転覆に備えて、高価で車両特性を変化させる、アウトリガなどの転覆防止装置を備える必要がない。本発明の車両耐転覆性能評価方法によれば、低コストで、安全かつ高精度に車両の耐転覆性能を評価することができる。
このような走行条件が設定されると、まず、走行条件に応じた初期速度条件が設定されて(ステップS102)、設定した初期速度条件で車両12を走行させる(ステップS104)。そして、車両走行中の各車輪14(少なくとも旋回内輪側の2つの車輪)について、時系列の車輪(タイヤ)の接地長を算出する。この接地長の算出(ステップS106〜ステップS120)について、以下詳述する。
まず、アンプ4で増幅された、各車輪の加速度の計測データがデータ取得部22に供給され、所定のサンプリング周波数にてサンプリングされて、デジタル化した計測データが取得される(ステップS106)。この際、データ取得部22は、上述のように、各送信機15から送信された上述のIDに基づき、各車輪から送信される加速度の計測データが、どの車輪のタイヤの加速度の計測データであるか(車輪14a〜車輪14dのいずれの車輪であるか)を判定する。以降の各処理は、各車輪のタイヤの計測データそれぞれについて、並列に行なわれる。
次に、取得された計測データは、信号処理部24に供給され、まず、フィルタによる平滑化処理が行われる(ステップS108)。図6(a)に示すように、信号処理部24に供給された計測データはノイズ成分が多く含まれるため、平滑化処理により、図6(b)に示すように滑らかなデータとされる。フィルタは、例えば、所定の周波数をカットオフ周波数とするデジタルフィルタが用いられる。カットオフ周波数は、転動速度やノイズ成分によって変化するが、例えば転動速度が60(km/時)の場合、カットオフ周波数は、0.5〜2(kHz)とされる。この他に、デジタルフィルタの替わりに、移動平均処理やトレンドモデル等を用いて平滑化処理を行ってもよい。
図6(b)に示す時系列のグラフでは、横軸に時間軸をとるとともに、同時にタイヤの周上位置をθ(度)で表している。タイヤの周上位置θ(度)は、図2に示すようなタイヤの接地面の中心位置(θ=180度)に対して対向する点O(図2参照)を基準とする角度である。このような周上位置θ(度)は、例えば、タイヤに記されたマークを図示されないマーク検知手段で検知することにより、マークの周上の位置と加速度センサ2の周上位置との相対位置関係から、転動中のタイヤの周上位置θ(度)を定めることができる。また、時系列のグラフにおいて、極小値の位置を基準として、この位置を接地面の中心位置(θ=180度)として転動中のタイヤの周上位置θ(度)を定めてもよい。
図6(b)において接地面の中心位置はθ=180度、540度及び900度に該当し、図6(b)ではタイヤの略3周分の加速度の計測データが示されている。
次に、平滑処理された加速度の計測データから背景成分1が算出される(ステップS110)。
ラジアル方向の加速度の背景成分1は、タイヤの転動中の遠心力(向心力)の加速度成分及び重力加速度成分を含む(なお、周方向の加速度の背景成分においても、これらの成分を含む)。図6(c)では、背景成分1の波形が点線で示されている。この背景成分1は、接地面の中心位置θ=180度、540度及び900度のそれぞれを中心として、絶対値で0以上90度未満の角度の範囲を除いた周上の領域(第2の領域)で加速度の計測データに近似するように求められる。
具体的に説明すると、タイヤの周上の領域を、路面接地領域を含む第1の領域とこれ以外の第2の領域とに分け、第1の領域として、θ=90度より大きく270度未満、450度より大きく720度未満、810度より大きく980度未満の領域を定め、第2の領域として、θ=0以上90度以下及び270度以上360度以下、360度以上450度以下及び630度以上720度以下、720度以上810度以下及び980度以上1070度以下の領域を定める。背景成分1は、上記第2の領域中の複数の周上位置(θ又はθに対応する時間)を節点として用いて、予め定められた関数群、例えば3次のスプライン関数を用いて、第1の領域及び第2の領域のデータに対して最小二乗法により第1の近似曲線を算出することによって求める。節点は、スプライン関数の局所的な曲率(屈曲性)を規定する横軸上の拘束条件を意味する。図6(b)の例では、図6(b)中の「△」で示される位置、すなわちθ=10,30,50,70,90,270,290,310,330,350,370,390,410,430,450,630,650,670,690,710,730,750,770,790,810,990,1010,1030,1050,1070度における時間を節点としている。
図6(b)に示すデータに対して、上記節点を有する3次のスプライン関数で関数近似を行うことにより、図6(c)において点線で示される近似曲線が算出される。関数近似する際、第1の領域には節点はなく、第2の領域の複数の節点のみを用いて関数近似を行い、かつ関数近似に際して行う最小二乗法では重み係数を用いる。この重み係数は、第2の領域の重み係数を1とすると、第1の領域の重み係数は0.01に設定されて処理が行われる。このように背景成分1を算出する際、第1の重み係数を第2の重み係数に対して小さくし、かつ第1の領域に節点を定めないのは、第1の近似曲線を、主に第2の領域における加速度の計測データから算出するためである。第2の領域では、トレッド部の接地による変形が小さくかつその変形は周上で滑らかに変化するため、タイヤの転動中の加速度は遠心力(向心力)の加速度成分及び重力加速度成分が支配的である。これに対し、第1の領域では、タイヤのトレッド部は接地変形に基づいて大きくかつ急激に変化する。このため、接地変形に基づく加速度成分の変化が、タイヤの回転に基づく遠心力(向心力)の加速度成分及び重力加速度成分の変化に比べて大きくなる。すなわち、第2の領域の加速度の計測データは、概略、タイヤの転動中の遠心力(向心力)の加速度成分及び重力加速度成分であり、第2の領域の加速度の計測データを主に用いて第1の近似曲線を算出することで、第2の領域のみならず、第1の領域におけるタイヤの転動中の遠心力(向心力)の加速度成分及び重力加速度成分を精度よく推定することができる。
なお、図6(c)では、接地中心位置(θ=180,540,900度)を中心として絶対値で0以上90度未満の角度の範囲を第1の領域としたが、本発明における第1の領域は、接地中心位置から少なくとも絶対値で0以上60度未満の角度の範囲であればよい。
次に、算出された背景成分1を表す第1の近似曲線を、ステップS102で処理された加速度の計測データから差し引くことで、計測データからタイヤの回転に基づく加速度成分及び重力加速度成分が除去される(ステップS112)。図6(d)には、除去後の加速度の時系列データが示されている。これにより、タイヤのトレッド部の接地変形に基づく加速度の成分を抽出することができる。
次に、算出された、接地変形に基づく加速度の時系列データは、変形量算出部26において2階の時間積分が施され、変位データが生成される(ステップS114)。
なお、積分の対象となる加速度のデータには通常ノイズ成分を含むので、2階積分を行うとノイズ成分も同時に積分され、精度の高い変位データを求めることはできない。図7(a)は、図6(d)の加速度の時系列データを時間に関して2階積分した結果である。図7(a)に示されるように、時間と共に変位が増大していることが見られる。これは、積分の対象となる加速度の時系列データにノイズ成分を含み、積分により積算されていくからである。一般に、定常状態で転動するタイヤのトレッド部の注目する一点の変形量又は変位を観察した場合、タイヤの回転周期を単位として周期的な変化を示す。したがって、時間と共に変位が増大することは通常ありえない。
そこで、2階の時間積分が施されて得られた変位データが、タイヤの回転周期を単位として周期的な変化を示すように、この変位データに対して以下の処理が行われる。
すなわち、ステップS110において、背景成分1を算出した方法と同様に、変位データに含まれるノイズ成分を背景成分2として算出する(ステップS116)。
具体的に説明すると、タイヤの周上の領域を、路面との接地領域を含む第3の領域とこれ以外の第4の領域とに分け、第3の領域として、θ=90度より大きく270度未満、450度より大きく720度未満、810度より大きく980度未満の領域を定め、第4の領域として、θ=0以上90度以下及び270度以上360度以下、360度以上450度以下及び630度以上720度以下、720度以上810度以下及び980度以上1070度以下の領域を定める。背景成分2は、上記第4の領域中の複数の周上位置(θ又はθに対応する時間)を節点として用いて、予め定められた関数群を用いて、第3の領域及び第4の領域のデータに対して最小二乗法により第2の近似曲線を算出することによって求める。なお、第3の領域は、上述した第1の領域と一致する領域であってもよいし、異なる領域であってもよい。また、第4の領域は、上述した第2の領域と一致する領域であってもよいし、異なる領域であってもよい。節点は、上述したように、スプライン関数の局所的な曲率(屈曲性)を規定する横軸上の拘束条件を意味する。図7(b)には、背景成分2を表す第2の近似曲線が点線で示されている。図7(b)の例では、図7(b)中の「△」で示される位置、すなわちθ=10,30,50,70,90,270,290,310,330,350,370,390,410,430,450,630,650,670,690,710,730,750,770,790,810,990,1010,1030,1050,1070度における時間を節点としている。
図7(a)に示す変位データに対して、上記節点のデータ点を通る3次のスプライン関数で関数近似を行うことにより、図7(b)において点線で示される第2の近似曲線が算出される。関数近似する際、第3の領域には節点はなく、第4の領域の複数の節点のみを用いて関数近似を行い、かつ関数近似に際して行う最小二乗法で用いる第4の領域の重み係数を1とし、第3の領域の重み係数を0.01として処理が行われる。このように背景成分2を算出する際、第1の重み係数を小さくし、かつ第3の領域に節点を定めないのは、第4の領域における変位データを主に用いて背景成分2を算出するためである。第4の領域では、トレッド部の接地による変形は小さくかつその変形は周上で滑らかに変化するため、タイヤの変形量は周上で小さく、その変化も極めて小さい。これに対して、第3の領域では、タイヤのトレッド部は接地変形に基づいて大きく変位しかつ急激に変化する。このため接地変形に基づく変形量は周上で大きくかつ急激に変化する。すなわち、第4の領域におけるトレッド部の変形量は第3の変形量と対比して概略一定を示す。これより、第4の領域の2階積分により得られた変位データを主に用いて第2の近似曲線を算出することで、第4の領域のみならず、路面との接地領域を含む第3の領域におけるタイヤの転動中の変形量を精度よく求めることができる。
図7(b)には、第4の領域の変位データを主に用いて算出された第2の近似曲線が点線で示されている。第4の領域では、第2の近似曲線は変位データ(実線)と略一致している。
そして、背景成分2として算出された近似曲線を、ステップS110で算出された変位データから差し引き、トレッド部の接地変形に基づく変形量の周上の分布が算出される(ステップS118)。
図7(c)は、図7(b)に示す変位信号(実線)から第2の近似曲線(点線)を差し引くことにより算出される、トレッド部の接地変形に基づく変形量の分布を示している。図7(c)は、トレッド部上の所定の測定位置が周上を回転して変位するときの3回転分の変形量の分布(3回の接地)を示している。接地のたびに変形量が変化していることが見られる。このような方法により算出される変形量は、タイヤの有限要素モデルを用いてシミュレーションを行ったときの変形量と精度良く一致する。
そして、図7(c)に示すトレッド部における変形量の時系列データについて時間に関して2階微分を行うことにより、図6(d)に示す加速度からノイズ成分が除去された、トレッド部の変形量に対応した加速度の時系列データ、すなわち、トレッド部の接地変形に基づく、ノイズ成分を含まない加速度の時系列データ(後述する図8(a)参照)が算出される(ステップS120)。
そして、接地長算出部28において接地長が算出される(ステップS122)。図8(a)は、接地領域及び接地長を求める方法を示している。まず、ステップS114によって抽出されたタイヤのトレッド部の接地変形に基づく、ノイズ成分を含まない加速度の時系列データにおいて、加速度が急激に変化して0を横切る点が2つ求められる。次に、求められた2つの点に対応する変位データ中の位置が求められて、この位置を図8(a)に示すように接地前端及び接地後端の位置とする。このように加速度の時系列データが急激に大きく変化する部分を、接地前端及び接地後端と定めることができるのは、トレッド部が回転して接地領域に来るとき、または接地領域から出るとき、タイヤが急激に変形するからである。また、加速度の時系列データが0を横切る位置を明確に定めることができる。
なお、図8(a)中の下のグラフは、タイヤのラジアル方向及び周方向で表される極座標系から、タイヤの上下方向、前後方向で表される直交座標系に変えて書き表したグラフであり、接地により変形したタイヤの変形形状を示すグラフである。このグラフ上において、接地前端と接地後端の位置を定めることにより接地長を評価することができる。
このような方法により算出される接地長は、タイヤの有限要素モデルを用いてシミュレーションを行ったときの接地長と精度良く一致する。
また、図8(a)に示す方法に変えて、図8(b)に示す方法により接地領域及び接地長を求めることもできる。具体的には、図8(b)は、タイヤの接地中心位置を原点としたときの、タイヤの前後方向の位置をタイヤのトレッド部の外径Rで除算して規格化するとともに、タイヤの上下方向の位置を外径Rで除算して規格化して、タイヤの変形形状を表したグラフである。図8(b)に示されるようにタイヤの変形形状における、上下方向の最下点から上方向に一定距離δ離れた直線を横切る位置を接地前端に対応する規格化位置及び接地後端に対応する規格化位置とする。この規格化位置をそれぞれ求め外径Rを乗算することにより接地前端及び接地後端の位置を求めることができ、これによりタイヤの接地領域及び接地長を求めることができる。前端位置及び後端位置を定めるために用いる一定距離δは、例えば0.001〜0.005の範囲にあることが好ましい。また、最下点から上方向にトレッド部が離れたときの距離の自乗値が所定の値を横切る位置を接地前端及び接地後端とすることもできる。例えば、上記所定の値は、0.00002(cm2)〜0.00005(cm2)の範囲の値であり、好適には0.00004(cm2)が用いられる。静止したタイヤに負荷する荷重(接地荷重に対応する荷重)を変えて接地長を種々調べた測定結果と、上記方法により求めた接地長の結果は極めて高い相関性を示すことが確認されている。このように、求められた接地長は、タイヤから路面に対してかかる荷重(接地荷重)に対応している。予め既知である、上記接地長の測定結果と接地荷重との相関性を用いれば、求められた接地長を、タイヤにかかる接地荷重に換算することが可能である。図9は、上記方法により求められた接地領域及び接地長の例を示している。図9中の太線の部分が接地領域を示している。
図10は、上記図8(a)に示す方法で算出された、走行中の車両12がダブルレーンチェンジ走行を行なった際の、タイヤ接地長の時間変化を、車両12に異なる種類のタイヤA、タイヤBを装着させた場合それぞれについて示すグラフである。ここでのダブルレーンチェンジ走行とは、いわゆるエルクテストといわれるテスト方法と同様、所定の速度で直進中に、順方向に車両12を旋回(順旋回)させて障害物を回避した後、逆方向に車両12を旋回(逆旋回)させて再びもとのレーンに戻るといった走行である。すなわち、車両12の運転者は、車両12を所定の条件(例えば、いわゆるVDA−ELK試験や、「ISO−3888−2」に規定される試験規格)にのっとり、所定の速度で直進走行させ、一定時間だけ一方向(順方向)に所定角だけステアリングを回した後、短時間で逆方向に所定角だけステアリングを戻している。図8(a)は、車両12をダブルレーンチェンジ走行させた際の、上記逆旋回における内輪側の一方の車輪(前輪)のタイヤ(測定対象タイヤ)について、このタイヤの加速度から算出したタイヤ1回転毎の接地長を時系列で示している。
図10に示すように、タイヤAとタイヤBのいずれのタイヤを装着した場合についても、測定対象タイヤの接地長は同様な変化の形態を示している。すなわち、まず順方向旋回した際には、遠心力による車両12の重心移動の影響で、この順方向旋回の旋回外輪に対応する測定対象タイヤの接地長は増加する。この状態で急に逆旋回を行なうと、車両12にロール共振が誘発され、車両12の重心が一気に逆方向旋回の外側へ移動する。この影響で、逆旋回の旋回内輪に対応する測定対象タイヤから路面にかかる接地荷重は減少し、さらには、この測定対象タイヤを備える車輪を支軸する車軸に持ち上げられて、測定対象タイヤは路面から浮き上がる。図10に示す例では、タイヤAを装着した場合、車両12の測定対象タイヤ(が装着された車輪)について、車輪の浮き上がりが生じている。本発明の車両耐転覆性能評価方法によれば、同一車両に異なるタイヤを装着した場合それぞれについて、同一走行条件で旋回走行することで、異なるタイヤそれぞれの耐転覆性能を比較評価することもできる。接地長算出部28では、このようなタイヤ1回転毎の接地長を、各車輪14a〜14dそれぞれのタイヤについて、車両12の走行中に連続して算出する。
次に、評価部70において、算出された時系列の接地長から、走行中の最低接地長を抽出し、この最低接地長の値とステップS102において設定された車両走行速度とを対応付けて、メモリ23に記憶する。この際、評価部70では、抽出した最低接地長の値を、上記相関関係に基づいて、タイヤの接地荷重の値に換算して、換算して得られたこの接地荷重の値を記憶する(ステップS124)。図10で説明したように、逆旋回によって車両12の重心が大きく外側に移動したタイミングで、逆旋回内輪側の接地荷重(接地長に対応)は最低となる。評価部70は、このようなタイミングでの、逆旋回内輪側の前後の車輪それぞれにおける接地荷重を車両走行速度と対応づけてメモリ27に記憶する。これら走行条件の設定(ステップS102)から接地荷重の記憶(ステップS124)までの一連の処理は、ステップS124で抽出した最低接地長から換算した最低接地荷重が、所定の設定値未満となるまで(ステップS126における判定結果がYESになるまで)繰り返し行なわれる。この所定の設定値としては、例えば、初期走行条件で車両12を走行させて取得した最低接地荷重の、70〜80%の値であることが好ましい。
このように、ステップS102からステップS124までの処理を繰り返すことで、メモリ23には、複数の走行速度条件下での最低接地荷重と、それぞれの最低接地加重が算出された際の車両12の走行速度が記憶される。図11は、このようにして算出した、車両走行速度と、逆旋回内輪側のうち前輪における最低接地荷重との対応関係を示すグラフである。評価部70では、このようなグラフを作成してディスプレイ36に表示することもできる。図11に示すように、車両走行速度の増加とともに、逆旋回内輪側の最低接地荷重は小さくなっており、車両走行速度の増加とともに、逆旋回内輪側の車輪は、より浮き上がりやすくなっていることがわかる。このような測定結果は、実際の車両における挙動と一致する。
評価部70では、メモリ32に記憶された、複数の最低接地荷重とそれぞれの最低接地荷重とが算出された際の、車両12の走行速度との対応関係から、逆旋回内輪側の車輪の最低接地荷重の車両走行速度への回帰式(図11に破線で示す回帰曲線を表す回帰式)を求める。この回帰曲線は、最小2乗法を用いて導出した2次関数であってもよく、また、カルマンフィルタを用いて導出した関数であってもよい。回帰曲線の種類については、特に限定されない。評価部70では、車両12の逆旋回内輪側の前後の車輪それぞれについて、この回帰式を求める(ステップS128)。そして、この回帰式から、車両12の逆旋回内輪側の前後の車輪双方の最低接地荷重が、0(ゼロ)となる際の車両走行速度を導出する。このような最低車輪浮き速度を、逆旋回内輪側の前後双方の車輪について算出し、前後双方の車輪が浮き上がる際の速度を耐転覆限界速度として算出する(ステップS130)。評価部70は、このように導出した耐転覆限界速度を、評価結果としてディスプレイ36に表示出力する(ステップS132)。この際、必要に応じて、図11に示すような、車両走行速度とタイヤの最低接地荷重との対応関係を示すグラフも出力すればよい。
本発明の耐転覆性能評価方法によれば、このように、測定対象車両の車輪を実際に浮き上がらせることなく、逆旋回内輪側の車輪にかかる荷重を表す接地長を、各車輪毎に高精度に算出する。そして、このような情報に基づいて、測定対象車両の車輪を実際に浮き上がらせることなく、各走行速度条件下での逆旋回内輪側の車輪の浮き上がり挙動を精度良く把握することができる。これにより、測定対象車両の耐転覆性能を定量的に表す、特定走行条件下での耐転覆限界速度を、安全かつ高精度に導出することができる。
本発明の耐転覆性能評価方法は、以上のように行なわれる。
本発明において車両とは、車輪が設けられて構成されるものである。同一の車両本体に設けられた車輪を異なる車輪に交換した場合、車輪交換後の車両と車輪交換前の車両とは、それぞれ異なる車両とみなすことができる。すなわち、本発明では、同一の車両本体に配備された車輪のみ変更した場合も、車輪変更前と車輪変更後とでは、それぞれ異なる車両が構成されることになる。車輪のみを種々変更することで構成された各車両に対して、それぞれ上記車両耐転覆性能評価方法を実施すれば、耐転覆性能の評価結果の違いは、各車両の車輪に違いに依存することになる。すなわち、このようにして得られた評価結果は、各車輪の耐転覆性能をそれぞれ示す。このようにすれば、本発明の耐転覆性能評価結果による評価結果を用いて、車輪の耐転覆性能を評価することも可能である。
なお、本発明の耐転覆性評価方法において取得される、旋回走行中の車両の車輪にかかる接地荷重を表す車輪情報は、接地長であることに限定されない。本発明において取得される車輪情報は、タイヤの接地荷重を表す情報であればよい。例えば、タイヤの接地面にかかる荷重を直接測定して車輪情報として用いてもよいし、また、例えば、タイヤの車軸にかかる荷重を測定して、この軸荷重を車輪情報として用いてもよい。また、例えば、図12に示すように、車輪のリム部にレーザ変位計82を装着して、このレーザ変位計82を用いてリムとタイヤとの距離を計測して、計測した距離情報から求めたタイヤの撓み量を車輪情報として用いてもよい。また、例えば、図13に示すように、タイヤを軸示する車軸を支えるサスペンションの、車両との接合部に荷重センサ84を設置して、この荷重センサ84によって、車両がサスペンションを介してタイヤに与えるサスペンション荷重を計測して、このサスペンション荷重を、タイヤの接地荷重を代表して表す車輪情報として用いてもよい。また、車両がサスペンションを介してタイヤに与えるサスペンション荷重の大きさを表すサスペンションストロークの計測値を、車輪情報として用いてもよい。本発明において、車輪の接地長を表す車輪情報は特に限定されない。
以上、本発明の車両の耐転覆性能評価方法および車両の耐転覆性能評価装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明の車両耐転覆性能評価装置の一例である、車両耐転覆性能評価システムについて説明する概略構成図である。 図1に示す車両耐転覆性能評価システムに備えられた評価装置の構成を示すブロック図である。 (a)および(b)は、本発明における、加速度センサのタイヤへの設置位置の一例について説明する図である。 (a)〜(d)は、本発明における、加速度センサのタイヤへの設置位置の他の例についてそれぞれ説明する図である。 本発明の車両耐転覆性能評価方法のフローチャートの一例である。 (a)〜(d)は、本発明の車両耐転覆性能評価方法で得られる信号波形を示すグラフである。 (a)〜(c)は、本発明の車両耐転覆性能評価方法で得られる信号波形を示すグラフである。 (a)及び(b)は、本発明の車両耐転覆性能評価方法における接地長の算出方法を説明する図である。 本発明の車両耐転覆性能評価方法で算出される接地長の一例を示す図である。 図8(a)に示す方法で算出された、特定走行条件におけるタイヤ接地長の時間変化の一例を示すグラフである。 本発明の車両耐転覆性能評価方法において生成された、車両走行速度とタイヤの最低接地荷重との対応関係を示すグラフである。 本発明の車両耐転覆性能評価装置の車輪情報取得手段の他の例を示す概略図である。 本発明の車両耐転覆性能評価装置の車輪情報取得手段の他の例を示す概略図である。
符号の説明
1 タイヤ
2 加速度センサ
3 受信機
4 増幅器(AMP)
10 車両耐転覆性能評価システム
12 車両
14a〜14d 車輪
15 送信機
16a〜16d センサユニット
20 評価装置
21 接地長算出手段
22 データ取得部
23 CPU
24 信号処理部
26 変形量算出部
27 メモリ
28 接地長算出部
36 ディスプレイ
70 評価部
82 レーザ変位計
84 荷重センサ

Claims (7)

  1. 少なくとも4輪以上の車輪が設けられた車両の耐転覆性能を評価する方法であって、
    前記車両の走行速度の規定を変更可能として、前記車両に路面を旋回走行させる走行コースの規定を含んだ、前記車両の走行条件を設定する条件設定ステップと、
    前記車両の走行速度を規定して前記走行条件下で前記車両を走行させて、前記車両の旋回内輪側の車輪のうち少なくとも1つの車輪について、この車輪に対して路面からかかる荷重の大きさを表す車輪情報を、時系列に取得する車輪情報取得ステップと、
    前記車輪情報取得ステップにおいて時系列に取得された車輪情報のうち、前記荷重が最低となる車輪情報最低値を抽出する抽出ステップと、
    前記車両の走行速度を繰り返し変更して、変更の度に、この変更した走行速度で前記車両を走行させて、前記車輪情報取得ステップおよび前記抽出ステップを実施する繰り返しステップと、
    この繰り返しステップにおける前記車両の走行速度と、各走行速度における前記車輪情報最低値とを用いて、前記車輪情報最低値の前記走行速度に対する回帰式を導出する回帰式導出ステップと、
    導出された前記回帰式に基づいて、前記走行条件下で前記車両を走行させた際に前記車輪が浮き上がる走行速度のうち、最低走行速度を算出する耐転覆限界速度算出ステップと、
    前記耐転覆限界速度算出ステップにおいて算出された前記最低走行速度に基づいて、前記車両の耐転覆性能を評価する評価ステップとを有し、
    前記繰り返しステップは、前記車両の走行速度を繰り返し変更する際、変更前の前記車両の走行速度に比べて、変更後の走行速度を上昇させることを特徴とする車両の耐転覆性能評価方法。
  2. 前記条件設定ステップで設定された前記走行条件下で前記車両を走行させた際に、この車両が転覆しない安全走行速度が予め既知であり、
    前記繰り返しステップにおいて繰り返し変更される前記車両の走行速度は、いずれも、前記安全走行速度以下に設定されることを特徴とする請求項1記載の車両の耐転覆性能評価方法。
  3. 前記条件設定ステップで設定された前記走行条件下で前記車両を走行させた際に、この車両が転覆しない安全走行速度が予め既知であり、
    前記車輪情報取得ステップを最初に実施する際に規定される前記車両の走行速度は、前記安全走行速度以下に設定され、
    前記繰り返しステップは、前記車輪情報取得ステップおよび前記抽出ステップを実行することで取得された前記最低値車輪情報が、予め設定された、前記車輪が充分に接地した状態を示す前記車輪情報の設定値未満になった場合、以降は、前記車輪情報取得ステップおよび前記抽出ステップを実施しないことを特徴とする請求項1または2記載の車両の耐転覆性能評価方法。
  4. 前記車輪は、リムにタイヤが装着されたタイヤ組み立て体であって、
    前記車輪情報取得ステップは、前記車輪情報として、前記車両の走行中における、前記タイヤ表面の路面との接地長の情報を取得することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両の耐転覆性能評価方法。
  5. 前記接地長の情報は、前記車両の走行中における、前記車輪のタイヤのトレッド部の加速度を測定して得られる加速度情報から求められることを特徴とする請求項4に記載の車両の耐転覆性能評価方法。
  6. 前記車輪は、リムにタイヤが装着されたタイヤ組み立て体であって、
    前記車輪情報取得ステップは、前記車輪情報として、前記車両の走行中における、前記車輪のタイヤ撓み量の情報を取得することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両の耐転覆性能評価方法。
  7. 少なくとも4輪以上の車輪が設けられた車両の耐転覆性能を評価する装置であって、
    予め設定された、前記車両に路面を旋回走行させる走行コースの規定を含んだ前記車両の走行条件の下で前記車両を走行させた際、前記車両の複数の車輪のうち少なくとも1つの車輪について、この車輪に対して路面からかかる荷重の大きさを表す車輪情報を時系列に取得する車輪情報取得手段と、
    前記車輪情報取得手段において時系列に取得された車輪情報のうち、前記荷重を最低とする際の前記車輪情報最低値を抽出する抽出手段と、
    前記車両の走行速度を繰り返し変更して、変更の度に、前記走行条件の下、この変更した走行速度で前記車両を走行させた場合それぞれの、前記車輪情報最低値をそれぞれ記憶しておく記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された、各走行速度における前記車輪情報最低値を読み出し、前記車両の走行速度と、各走行速度における前記車輪情報最低値とを用いて、前記車輪情報最低値の前記走行速度に対する回帰式を導出する回帰式導出手段と、
    導出された前記回帰式に基づいて、前記走行条件下で前記車両を走行させた際に前記車輪が浮き上がる速度のうちの、最低走行速度を算出する耐転覆限界速度算出手段と、
    前記耐転覆限界速度算出手段において算出された前記最低走行速度に基づいて、前記車両の耐転覆性能を評価する評価手段とを有することを特徴とする車両の耐転覆性能評価装置。
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