JP2007001191A - ヘッドモジュール、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 - Google Patents

ヘッドモジュール、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】モジュールフレームとノズルシートとの間の距離の均一化を図る。
【解決手段】ノズルシート25は、モジュールフレーム11の一方側の面において、各ヘッドチップ配置孔に対し、ヘッドチップ配置孔内にノズル25aが位置するように配置されるとともに、粒径が均一に形成された複数の粒子14aを含有する接着剤14により、層厚が粒子14a1個の厚み分となるように接着されている。前記ヘッドチップ20は、ヘッドチップ20の発熱抵抗体22とノズル25aとが対向する位置に配置されるように、モジュールフレーム11の他方側の面から、各ヘッドチップ配置孔にそれぞれ配置されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、液体を吐出するためのヘッドの一部を構成するヘッドモジュール、並びにこのヘッドモジュールを用いた液体吐出ヘッド及び液体吐出装置に関する。詳しくは、ヘッドチップとノズルとの間の距離を一定に保つ技術に関するものである。
従来より、液体吐出装置の一例として、インクジェットプリンタが知られており、そのインクジェットプリンタ等に用いられるヘッド(液体吐出ヘッド)については、種々の技術が開示されている。
例えば特許文献1では、ノズルシート1枚に対して複数のヘッドチップを貼り付け、ラインヘッドを形成する技術が開示されている。
特許3598957号公報
上記の特許文献1では、電鋳により形成されたニッケルからなる1枚のノズルシートに多数のノズル(インクの吐出口)が形成されている。そして、この1枚のノズルシートに対して、複数のヘッドチップが貼り付けられている。さらに、貼り付けたヘッドチップを囲むように孔を形成したヘッドフレームがノズルシートに貼り合わせられ、ノズルシートが支持されている。
また、例えば特許文献2では、1つの液体吐出ヘッドを、複数のヘッドモジュールに分け、各ヘッドモジュールを製造するとともに、製造した複数のヘッドモジュールを並べて液体吐出ヘッドを形成する技術が開示されている。
特開2005−131948号公報 上記の特許文献2では、1つのヘッドモジュールごとに1枚のノズルシートを貼り付け、そのヘッドモジュールには、4つのヘッドチップが取り付けられている。
前述の特許文献1では、1枚のノズルシートで1つの液体吐出ヘッドを形成する点で、精度の高いヘッドを形成することができる。しかし、1枚のノズルシートからヘッドを形成すると、ノズルシートの強度に欠け、変形や破損しやすいという問題がある。また、ノズルシートの部分的損傷や、ヘッドチップ取り付け位置のズレによって、液体吐出ヘッドの一部分に不具合が生じると、液体吐出ヘッド全体が不良となってしまうため、工程管理が難しく、量産性に問題がある。さらにまた、保守の面からは、ヘッドチップの破損や故障が部分的なものであっても、液体吐出ヘッド全体を交換することになってしまうため、非効率的である上、高額な修理費用がかかるという問題がある。
一方、上記特許文献2の技術では、液体吐出ヘッドが複数のヘッドモジュールに分割されているため、破損や故障したヘッドモジュールのみを交換すれば良く、量産性にも適しており、また、保守の面でも有利である。
しかし、ノズルシートをモジュールフレームに貼り付ける場合に、ノズルシートとモジュールフレームとの間の接着剤層の厚みにバラツキが生じやすかった。このため、ヘッドモジュールごとに吐出特性が異なってしまうおそれがあるという問題があった。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、モジュールフレームとノズルシートとの間の距離の均一化を図ることである。
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
本発明の1つである請求項1の発明は、半導体基板上に複数のエネルギー発生素子が一定間隔で略直線状に配置されるとともに、前記エネルギー発生素子が設けられた面に、前記エネルギー発生素子の周囲に液室を形成するためのバリア層を設けたヘッドチップと、ノズルが形成されたノズルシートと、前記ヘッドチップを内部に配置するための孔であって前記ヘッドチップの外形よりわずかに大きいヘッドチップ配置孔が複数形成されたモジュールフレームとを備え、前記エネルギー発生素子により前記液室内の液体に吐出力を与えることにより、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出するヘッドモジュールであって、前記ノズルシートは、前記モジュールフレームの一方側の面において、各前記ヘッドチップ配置孔に対し、前記ヘッドチップ配置孔内に前記ノズルが位置するように配置されるとともに、粒径が均一に形成された複数の粒子を含有する接着剤により、層厚が前記粒子1個の厚み分となるように接着され、前記ヘッドチップは、前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子と前記ノズルとが対向する位置に配置されるように、前記モジュールフレームの他方側の面から、各前記ヘッドチップ配置孔にそれぞれ配置されていることを特徴とする。
上記発明においては、モジュールフレームにはヘッドチップ配置孔が形成されており、各ヘッドチップ配置孔内の一部を覆うようにノズルシートが配置されている。そして、ノズルシートが設けられた面と反対側の面から、ヘッドチップがヘッドチップ配置孔内に配置され、ヘッドチップのエネルギー発生素子とノズルシートのノズルとが対向する。
また、ノズルシートとモジュールフレームとの間は、粒径が均一に形成された複数の粒子を含有する接着剤により、層厚が粒子1個の厚み分となるように接着される。したがって、モジュールフレームとノズルシートとの間の距離が一定に保たれる。
なお、本発明のエネルギー発生素子は、ヒータ等の発熱抵抗体(発熱素子)、ピエゾ素子等の圧電素子、MEMS等を用いることが可能であるが、以下の実施形態では、サーマル方式の発熱抵抗体22が相当する。また、実施形態では、モジュールフレーム11には8つのヘッドチップ配置孔11bが形成され、1つのヘッドモジュール10には8つのヘッドチップ20が設けられる。そして、このヘッドモジュール10を直列に2個接続してラインヘッド(A4版の長さ)にするとともに、それを4列設けて、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、及びK(ブラック)の4色のカラーラインヘッドである液体吐出ヘッド1を形成している。
本発明のヘッドモジュールによれば、1つのヘッドチップに1つのノズルシートとしたので、ノズルシートの製造コストを低減するとともに、ノズルシートの剛性(強度)を確保することができる。また、1つのヘッドモジュールに対して複数のノズルシートを貼り付ける場合の接着剤層の厚みの均一化を図ることができるので、1つのヘッドモジュールにおける各ヘッドチップの特性、及び各ヘッドモジュールごとの特性の均一化を図ることができる。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態である液体吐出ヘッド1を示す平面図であり、液体の吐出面側から見た図である。また、図2は、図1と反対側の面から見た図である。さらにまた、図3は、図2の前面側に制御基板4を配置した図である。
液体吐出ヘッド1は、液体吐出装置(本実施形態では、カラーラインインクジェットプリンタ)に搭載されるヘッドとして用いられるものである。図1に示すように、液体吐出ヘッド1は、ヘッドフレーム2と、フレキシブル配線基板3と、複数のヘッドモジュール10とから構成されている。ヘッドモジュール10は、図1の平面図において、長手方向に2個、直列に接続されており、その2個のヘッドモジュール10でA4横幅の長さをカバーして1色を印画するものである。そして、その直列に接続された2個のヘッドモジュール10が4列設けられ、4色(Y、M、C、及びK)の液体吐出ヘッド1を構成している。
また、各ヘッドモジュール10内には、8個のヘッドチップ20が設けられている。図4は、1つのヘッドチップ20の周囲を示す断面図である。
ヘッドチップ20は、シリコン等からなる半導体基板21と、この半導体基板21の一方の面に析出形成された発熱抵抗体22(本発明におけるエネルギー発生素子に相当するもの)とを備えている。半導体基板21の発熱抵抗体22が形成された面と同一面側であって発熱抵抗体22が形成された縁部と反対側の縁部には、電極23が形成されている。そして、発熱抵抗体22と電極23とは、半導体基板21上に形成された導体部(図示せず)を介して接続されている。
ヘッドチップ20の発熱抵抗体22が形成された面には、バリア層24、及びノズルシート25が積層されている。バリア層24は、インク液室(加圧室)26の側壁を形成するとともに、後述するヘッドチップ20とノズルシート25とを接着させる役目を果たすものである。バリア層24は、例えば感光性環化ゴムレジストや露光硬化型のドライフィルムレジストからなり、ヘッドチップ20の半導体基板21の発熱抵抗体22が形成された面の全体に積層された後、フォトリソプロセスによって不要な部分が除去されることにより形成されている。また、バリア層24は、発熱抵抗体22の3辺の近傍を囲むように、平面的に見たときに略凹状に形成される。
さらにまた、ノズルシート25は、複数のノズル25aが形成されたものであり、例えば、ニッケルによる電鋳技術により形成されたものである。そして、ノズルシート25は、ノズル25aの位置が発熱抵抗体22の位置と合うように、すなわちノズル25aが発熱抵抗体22に対向するように、より具体的には、ノズル25aの中心軸と発熱抵抗体22の中心とが平面的に見たときに一致するように、バリア層24と貼り合わされている。
インク液室26は、発熱抵抗体22を囲むように、半導体基板21とバリア層24とノズルシート25とから構成されたものであり、吐出するインクが満たされるとともに、インクの吐出時にはインクの加圧室となるものである。半導体基板21の発熱抵抗体22が形成された面がインク液室26の底壁を構成し、バリア層24の発熱抵抗体22を略凹状に囲む部分がインク液室26の側壁を構成し、ノズルシート25がインク液室26の天壁を構成している。そして、インク液室26は、図4に示すように、ヘッドチップ20と、モジュールフレーム11との間の流路27に連通している。
上記の1個のヘッドチップ20には、通常、100個単位の発熱抵抗体22を備え、プリンタの制御部(図示せず)からの指令によってこれら発熱抵抗体22のそれぞれを一意に選択して発熱抵抗体22に対応するインク液室26内のインクを、インク液室26に対向するノズル25aから吐出させることができる。
すなわち、インク液室26にインクが満たされた状態で、発熱抵抗体22に短時間、例えば、1〜3μsecの間パルス電流を流すことにより、発熱抵抗体22が急速に加熱される。その結果、発熱抵抗体22と接する部分に気相のインク気泡が発生し、そのインク気泡の膨張によってある体積のインクが押しのけられる(インクが沸騰する)。これによって、ノズル25aに接する部分の上記押しのけられたインクと同等の体積のインクがインク液滴としてノズル25aから吐出される。そして、この液滴が印画紙上に着弾されることで、ドット(画素)が形成される。
続いて、ヘッドモジュール10のより詳細な構造及び製造過程について説明する。
図5(a)は、1つのモジュールフレーム11を示す平面図である。本実施形態のヘッドモジュール10は、モジュールフレーム11と、8つのヘッドチップ20及びノズルシート25と、バッファタンク12とから構成されている。
モジュールフレーム11は、平面的に見たときに略長方形状に形成されるとともに、左右両端側には、略L形に切り欠かれた係合部11aを有する。
モジュールフレーム11は、例えばステンレス鋼から形成され、厚みが約0.5mm程度のものであり、本実施形態では、8箇所に、略長方形状のヘッドチップ配置孔11bが形成されている。ヘッドチップ配置孔11bは、ヘッドチップ20の外形よりわずかに大きな孔形を有し、ヘッドチップ20を内部に完全に配置できるようになっている。
また、モジュールフレーム11には、ヘッドフレーム2に固定するための2つの取付穴11dが形成されている。取付穴11dは、ヘッドフレーム2にヘッドモジュール10を取り付けるときに用いられるものである。さらにまた、各ヘッドチップ配置孔11bの外縁部の一部を囲むように、溝11c(図5(a)中、ハッチング部)が形成されている。
図5は、モジュールフレーム11にノズルシート25を貼付する工程を示している。図5に示すように、ヘッドチップ配置孔11bの周囲と溝11cとで囲まれた領域に、接着剤14を塗布(印刷)する(図中、(b))。この接着剤14の領域は、ノズルシート25が貼付されたときにノズルシート25の外縁部とほぼ一致する大きさに形成されている。
そして、接着剤14の塗布後は、ノズルシート25をモジュールフレーム11に貼着する(図中、(c))。このとき、余分な接着剤14は、溝11c内に入り込み、溝11cによって吸収される。
また、ノズルシート25によって、ヘッドチップ配置孔11bの領域の一部が覆われるように貼着される。さらにまた、ノズルシート25は、モジュールフレーム11に支持されるための必要最小限の大きさに形成されており、ノズルシート25がヘッドチップ配置孔11c上に貼着されたときは、ノズルシート25は、ヘッドチップ配置孔11b及び接着剤14の塗布範囲にのみ存在する大きさに形成されている。すなわち、ノズルシート25は、ヘッドチップ配置孔11bの領域の必要な一部を覆うとともに、最小限の接着面積を有するように、必要最小限の大きさに形成されている。
さらに、本実施形態では、接着剤14は、粒径が均一に形成された複数の粒子14aを含有する接着剤であり、層厚が前記粒子14a1個の厚み分となるように接着される(図4参照)。
具体的には、粒子14aとしては、例えば積水化学工業(株)製のミクロパールAUが用いられる。ミクロパールAUは、プラスチック微粒子に金メッキをしたものであり、より具体的には、例えばジビニルベンゼンを主成分とする架橋共重合物からなる基材粒子表面に、ニッケル/金層が均一厚みで設けられたものである。また、金及びニッケルの含有率は、粒径によって異なるが、例えば金含有率が25.5〜37.6重量%程度、ニッケル含有率が17.4〜27.8重量%程度である。
また、ミクロパールAUの平均粒径としては、例えば5.0〜5.2μm(AU−205)が用いられる。さらにまた、ミクロパールAUと接着剤との混合比率としては、例えば、ミクロパールAUが6重量部に対し、エポキシ樹脂が75重量部、ハードナーが25重量部である。
さらにまた、本実施形態では、ホットプレスによってノズルシート25をモジュールフレーム11に熱圧着することで接合する。この接合は、ヘッドモジュール10及び液体吐出ヘッド1の製造過程における最高温度(例えば約150〜160℃)で行われる。モジュールフレーム11とノズルシート25とを比較すると、ノズルシート25の方が線膨張係数が大きい(温度変化によって伸縮しやすい)ので、製造過程における最高温度で両者を接合すれば、常温等の接合時の温度以下では、ノズルシート25は、モジュールフレーム11により張られた状態となる。
なお、接着剤14が上記のミクロパール混合のエポキシ樹脂である場合には、プレス硬化条件としては、例えば、160℃×30min×12kg/cm である。
ここで、粒子14aを含有していない接着剤を用いてモジュールフレーム11とノズルシート25とを接着した場合には、熱圧着により接着剤の厚みが圧縮されるので、圧力が均一にかからない場合には、接着剤の厚みを一定にすることができなかった。したがって、1つのモジュールフレーム11の各ノズルシート25との間の厚みが変化したり、また、モジュールフレーム11ごとに厚みが異なる場合が生じる。
これに対し、本実施形態では、粒子14aを含有した接着剤14により、一定の圧力を加えて接着するので、接着剤14の厚みは、粒子14a1個の厚みか又はそれよりわずかに大きい程度(モジュールフレーム11と粒子14aとの間、及び粒子14aとノズルシート25との間に、わずかにエポキシ樹脂が介在するため)となり、しかも厚みは、粒径のばらつき程度に均一にすることができる。
ノズルシート25とモジュールフレーム11との接合後は、ノズルシート25の温度変化による伸縮は、モジュールフレーム11に支配されることとなる。
したがって、モジュールフレーム11の剛性をできる限り確保するためには、モジュールフレーム11のヘッドチップ配置孔11bの開口面積は、必要最小限とすることが好ましい。したがって、ヘッドチップ20は、ヘッドチップ配置孔11bよりわずかに大きい外形をなしている。
また、ノズル25aは、1つのヘッドチップ20における発熱抵抗体22の数に対向する数の貫通穴を一方向に整列させたものである。
ノズル25aの形成は、エキシマレーザーにより行う。また、レーザー光により形成されたノズル25aには、テーパーが付くため、モジュールフレーム11側からレーザー光を照射してノズル25aを形成する。これにより、ノズル25aは、インクの吐出面(ノズルシート25の外表面)に近づくに従って開口径が次第に小さくなるようにテーパーが付いた孔となる。
また、各ヘッドチップ配置孔11b内に位置するノズル25a列のノズル25a間ピッチは、ヘッドチップ20の発熱抵抗体22の配列ピッチと同一(解像度が600dpiのヘッドモジュール10を形成する場合には、約42.3μm)となるように形成する。
さらにまた、図5において、各ヘッドチップ配置孔11b内のノズル25a列は、各ヘッドチップ配置孔11b内のノズル25a列を結ぶライン(各ノズル25aの中心を通るライン)を考えたときに、そのラインがモジュールフレーム11の長手方向に平行に引いたモジュールフレーム11の中心線側に形成される。また、各ヘッドチップ配置孔11bを左側から順に、「N1」、「N2」、「N3」、・・、「N8」番目とすると、「N1」番目と「N3」、「N5」及び「N7」番目のヘッドチップ配置孔11b内のノズル25a列は、上記中心線に平行な一直線上に整列するように形成される。「N2」、「N4」、「N6」及び「N8」番目の関係も同様である。
したがって、隣接するヘッドチップ配置孔11b内のノズル25a列、例えば「N1」番目と「N2」番目のヘッドチップ配置孔11b内のノズル25a列は、上記中心線に対して平行な2直線上に整列する。
なお、本実施形態では、1つのモジュールフレーム11に対して8つのヘッドチップ配置孔11bを形成したが、これより多い又は少ないヘッドチップ配置孔11bを形成したときであっても、上記関係を満たすようにする。
次に、各ヘッドチップ配置孔11b内に、バリア層24を積層したヘッドチップ20を配置・固定する。これは、例えば常温(25℃前後)で行われる。これにより、バリア層24とノズルシート25とが接着される。ここで、ヘッドチップ20は、チップマウンターを用いてアライメントされながら熱圧着される。さらにこの場合には、ヘッドチップ20の発熱抵抗体22の真下に、ノズル25aが位置するように、例えば±1μm程度の精度で熱圧着される。
ところで、ヘッドチップ20とノズルシート25とを比較すると、ノズルシート25の方が線膨張係数が大きい。また、ヘッドチップ20の熱圧着温度は、モジュールフレーム11とノズルシート25との接合温度よりも低い。したがって、ヘッドチップ20の熱圧着の際は、モジュールフレーム11と接合されたノズルシート25がピンと張られた状態となっているので、ノズルシート25の撓みを防止でき、平坦性が確保できる。
このように、バリア層24が形成されたヘッドチップ20がヘッドチップ配置孔11b内に配置され、ノズルシート25とヘッドチップ20とが接着されると、ノズルシート25のヘッドチップ20側の面、バリア層24、及びヘッドチップ20の発熱抵抗体22が形成された面とによって、上記のようにインク液室26が形成される。
さらにまた、ヘッドチップ20がノズルシート25に貼着されると、ヘッドチップ20の電極23は、ノズルシート25により隠蔽されることなく、外部に露出する(図4参照)。したがって、ヘッドチップ20がヘッドチップ配置孔11b内に配置された後も、ヘッドチップ20との電気的接続が可能となるように形成されている。
続いて、ヘッドチップ20側に設けられた電極23と、フレキシブル配線基板3との接合(電気的接続)を行う。この工程もまた、例えば常温(25℃前後)で行われる。図6は、モジュールフレーム11にノズルシート25及びヘッドチップ20が貼着された後、フレキシブル配線基板3を接合した状態を示す平面図である。なお、図6中、前面側がノズルシート25の貼着面側であるが、図面の理解しやすさのために、反対側の面から貼着したヘッドチップ20を、実線(ハッチング部)で図示している。
フレキシブル配線基板3は、銅箔をポリイミド等で両面側から挟み込んだ、いわゆるサンドイッチ構造をなすものである。そして、1つのヘッドモジュール10に対し、2枚のフレキシブル配線基板3が取り付けられる。ヘッドチップ20は、4個ずつ2列に並んで配置されているが、各列で1枚のフレキシブル配線基板3が取り付けられる。フレキシブル配線基板3には配線パターン(図示せず)が形成されており、各配線パターンがヘッドチップ20の電極23に接合される。そして、このときは、ノズルシート25の外縁と、フレキシブル配線基板3の外縁とが近接するように取り付けられる。
ここで、図4に示すように、ヘッドチップ20の電極23と、フレキシブル配線基板3とは、異方性導電膜28を介して接続される(ACF接続)。
そして、接続後は、ヘッドチップ20とモジュールフレーム11との間の隙間(流路27の反対側)にエポキシ樹脂等の樹脂29を設け、異方性導電膜28を封止する。ヘッドモジュール10の使用時には、ヘッドチップ20の周囲(図4中、上側)はインクで浸される構造であり、活電部にはインクが侵入してショートしないようにするためである。また、フレキシブル配線基板3の外縁とノズルシート25の外縁との間には隙間が生じるが、その隙間を埋めるようにノズルシート25側から樹脂30を設け、この隙間を封止している。
図7は、バッファタンク12及びフレキシブル配線基板3を示す平面図である。図4及び図7に示すように、ヘッドチップ20の上部を覆うように、バッファタンク12が接着される。なお、
バッファタンク12は、インクを一時貯留するためのタンクであり、1つのヘッドモジュール10に対して1つ設けられる。
図7に示すように、バッファタンク12は、平面図で見たときに、モジュールフレーム11とほぼ同等の形状をなす。そして、図4に示すように、バッファタンク12の内部は、空洞となった液体流路(図4中、網点部)が形成される。特に本実施形態のバッファタンク12は、下面側(モジュールフレーム11との接着面側)が開口されるとともに、側壁及び天壁が同一厚みに形成され、断面が略逆凹形となるように形成されている。
バッファタンク12は、全てのヘッドチップ20に共通する液体流路を形成し、インク液室26に供給するインクを一時貯留するが、本実施形態では特に、モジュールフレーム11を固定するための剛性のある支持部材ともなっている。
バッファタンク12がモジュールフレーム11上に取り付けられると、図7に示すように、全てのヘッドチップ配置孔11bを覆うようになる。また、図4に示すように、バッファタンク12内と、各ヘッドチップ20のインク液室26とは、ヘッドチップ配置孔11bとヘッドチップ20との間の流路27を介して連通される。これにより、バッファタンク12は、ヘッドモジュール10における全てのヘッドチップ20に共通する液体流路を形成する。
なお、図示を省略するが、バッファタンク12の天壁には、孔が形成されており、この孔を介してインクタンク(図示せず)からバッファタンク12内にインクが供給される。
なお、モジュールフレーム11と、各ヘッドチップ20と、バッファタンク12とは、同等の線膨張係数を有している。これは、線膨張係数の差が大きいと、熱応力の作用によって接着剤が剥がれたりする等のトラブルの原因となるため、それを回避したものである。
さらに本実施形態では、このヘッドモジュール10を複数用いて、1つの液体吐出ヘッド1を形成する。
図1に示すように、剛性のあるヘッドフレーム2には、ヘッドモジュール配置孔2aが形成されており、このヘッドモジュール配置孔2a内に、本実施形態では8つのヘッドモジュール10を並べて配置している(2つのヘッドモジュール10を直列に接続するとともに、その直列に接続されたヘッドモジュール10を4段に並べている。)。また、各ヘッドモジュール10は、ネジ止めされ、位置決めされている。
さらにまた、図2に示すように、8つのヘッドモジュール10の各バッファタンク12が見えている。直列に接続されたバッファタンク12間は、U字管13で接続されている。また、1つのヘッドモジュール10に対して2つのフレキシブル配線基板3の接続側端部(図2中、ハッチング部)が、紙面に対して垂直に延びている。
次に、図3に示すように、バッファタンク12が設けられた面側に、液体の吐出等を制御するための制御基板4がネジ5によってネジ止めされる。制御基板4上には、各種コンデンサの他、フレキシブル配線基板3と接続するためのコネクタ4aが設けられている。そして、このコネクタ4aの近傍には、切欠き部4bが形成されており、フレキシブル配線基板3の先端部は、この切欠き部4bを通って制御基板4の下側から上側に抜け、制御基板4のコネクタ4aに接続されている。
このようにしてヘッドモジュール10を2つ直列接続して、A4対応のラインヘッドを形成する。さらに、このヘッドモジュール10列(2個のヘッドモジュール10からなるもの)を4列並べてY、M、C、及びKの4色(カラー)対応のカラーラインヘッドを形成する。
以上説明したように、本実施形態では、必要な部分のみにノズルシート25の材料を使用することができるので、1つの液体吐出ヘッド1、1つのヘッドモジュール10あたりのノズルシート25の材料費を限度まで低減することができる。電鋳法で形成するノズルシート25のコストは、ほぼ面積に比例するが、本実施形態では、従来の特許文献1の場合と比較すると、面積で約20%となっており、約80%のコストダウンをすることができる。
また、ノズルシート25の小サイズ化によって、変形や破れ等の製造工程上の不良発生を少なくすることができる。
さらに、特許文献1のような液体吐出ヘッドに代えて、複数のヘッドモジュール10に分割することで、一部に不良や故障があった場合、例えばヘッドチップ20が1個だけ不良品で動作しない場合等、不良部分のヘッドモジュール10を交換することで対応が可能となり、液体吐出ヘッド1全体を不良としてしまう必要がない。
本発明の一実施形態である液体吐出ヘッドを示す平面図であり、液体の吐出面側から見た図である。 図1と反対側の面から見た図である。 図2の前面側にプリント基板を配置した図である。 1つのヘッドチップの周囲を示す断面図である。 ヘッドモジュールの製造工程を示す平面図である。 モジュールフレームに、ノズルシート及びヘッドチップが貼着された後、フレキシブル配線基板を接合した状態を示す平面図である。 フレキシブル基板及びバッファタンクを示す平面図である。
符号の説明
1 液体吐出ヘッド
2 ヘッドフレーム
2a ヘッドモジュール配置孔
3 フレキシブル配線基板
10 ヘッドモジュール
11 モジュールフレーム
11b ヘッドチップ配置孔
14 接着剤
14a 粒子
20 ヘッドチップ
21 半導体基板
22 発熱抵抗体(エネルギー発生素子)
23 電極
24 バリア層
25 ノズルシート
25a ノズル
26 インク液室

Claims (3)

  1. 半導体基板上に複数のエネルギー発生素子が一定間隔で略直線状に配置されるとともに、前記エネルギー発生素子が設けられた面に、前記エネルギー発生素子の周囲に液室を形成するためのバリア層を設けたヘッドチップと、
    ノズルが形成されたノズルシートと、
    前記ヘッドチップを内部に配置するための孔であって前記ヘッドチップの外形よりわずかに大きいヘッドチップ配置孔が複数形成されたモジュールフレームと
    を備え、
    前記エネルギー発生素子により前記液室内の液体に吐出力を与えることにより、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出するヘッドモジュールであって、
    前記ノズルシートは、前記モジュールフレームの一方側の面において、各前記ヘッドチップ配置孔に対し、前記ヘッドチップ配置孔内に前記ノズルが位置するように配置されるとともに、粒径が均一に形成された複数の粒子を含有する接着剤により、層厚が前記粒子1個の厚み分となるように接着され、
    前記ヘッドチップは、前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子と前記ノズルとが対向する位置に配置されるように、前記モジュールフレームの他方側の面から、各前記ヘッドチップ配置孔にそれぞれ配置されている
    ことを特徴とするヘッドモジュール。
  2. 複数のヘッドモジュールと、
    複数の前記ヘッドモジュールを収容したヘッドモジュール配置孔が形成されたヘッドフレームと
    を備えるとともに、
    前記ヘッドモジュールは、
    半導体基板上に複数のエネルギー発生素子が一定間隔で略直線状に配置されるとともに、前記エネルギー発生素子が設けられた面に、前記エネルギー発生素子の周囲に液室を形成するためのバリア層を設けたヘッドチップと、
    ノズルが形成されたノズルシートと、
    前記ヘッドチップを内部に配置するための孔であって前記ヘッドチップの外形よりわずかに大きいヘッドチップ配置孔が複数形成されたモジュールフレームと
    を備え、
    前記エネルギー発生素子により前記液室内の液体に吐出力を与えることにより、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出する液体吐出ヘッドであって、
    前記ノズルシートは、前記モジュールフレームの一方側の面において、各前記ヘッドチップ配置孔に対し、前記ヘッドチップ配置孔内に前記ノズルが位置するように配置されるとともに、粒径が均一に形成された複数の粒子を含有する接着剤により、層厚が前記粒子1個の厚み分となるように接着され、
    前記ヘッドチップは、前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子と前記ノズルとが対向する位置に配置されるように、前記モジュールフレームの他方側の面から、各前記ヘッドチップ配置孔にそれぞれ配置されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  3. 複数のヘッドモジュールと、
    複数の前記ヘッドモジュールを収容したヘッドモジュール配置孔が形成されたヘッドフレームと
    を備えるとともに、
    前記ヘッドモジュールは、
    半導体基板上に複数のエネルギー発生素子が一定間隔で略直線状に配置されるとともに、前記エネルギー発生素子が設けられた面に、前記エネルギー発生素子の周囲に液室を形成するためのバリア層を設けたヘッドチップと、
    ノズルが形成されたノズルシートと、
    前記ヘッドチップを内部に配置するための孔であって前記ヘッドチップの外形よりわずかに大きいヘッドチップ配置孔が複数形成されたモジュールフレームと
    を備え、
    前記エネルギー発生素子により前記液室内の液体に吐出力を与えることにより、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出する液体吐出装置であって、
    前記ノズルシートは、前記モジュールフレームの一方側の面において、各前記ヘッドチップ配置孔に対し、前記ヘッドチップ配置孔内に前記ノズルが位置するように配置されるとともに、粒径が均一に形成された複数の粒子を含有する接着剤により、層厚が前記粒子1個の厚み分となるように接着され、
    前記ヘッドチップは、前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子と前記ノズルとが対向する位置に配置されるように、前記モジュールフレームの他方側の面から、各前記ヘッドチップ配置孔にそれぞれ配置されている
    ことを特徴とする液体吐出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5776698B2 (ja) * 2010-11-08 2015-09-09 コニカミノルタ株式会社 インクジェットヘッドおよびインクジェットヘッドの製造方法

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