<第一の実施形態>
以下に、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
まず、第一の実施形態として、複数で遊技を行うために製造された遊技機を用いた実施形態について説明する。
[ポーカーゲーム機の構成]
本発明による遊技機の概観を示す正面図を図1に示す。尚、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明をポーカーゲーム機に適用した場合を示す。
このゲーム機は、一人でも複数でも遊技することが可能なゲーム機で、プロジェクター30と、表示パネル31と、筐体50と、モニタ51と、メダル排出口52と、メダル受皿53とを有している。プロジェクター30には、ディーラーが映し出される。表示パネル31には、機械の名称などが記されている。モニタ51には、遊技者に配られた手札と、配当表が映し出される。モニタ51の隣には、タッチパネル(図示せず)が備えられており、遊技者が各種操作をするのに用いられる。
図2は、本発明に係るポーカーゲーム機1の概略構成を示すブロック図である。このポーカーゲーム機1は、いわゆる7カードスタッドゲームを行うための遊技機である。このポーカーゲーム機1における遊技は、遊技制御手段である遊技制御装置2により制御される。
[ポーカーゲーム機の制御部の構成]
遊技制御装置2は、図1に示すように、遊技で使用する乱数を制御するための乱数制御部7を備えている。
ROM4には、ポーカーゲーム機1の遊技における処理の手順がシーケンスプログラムとして記憶されているとともに、役の発生を制御する抽選確率等を決定するための入賞確率テーブルや、遊技進行手順を決定するための遊技進行手順テーブル等のデータが記憶されており、シーケンスプログラムに基づいてCPU3等が動作することによりポーカーゲーム機1における遊技が制御される。
上記乱数制御部7は、CPU3の制御に従って一定範囲の乱数を発生させるための乱数発生器10と、乱数発生器10で発生した乱数の中から任意の乱数を抽出してCPU3へ送信するための乱数サンプリング回路11を備えている。
また、乱数発生器10から発せられた乱数は、抽選結果を示すデータとしてRAM5に記録される。例えば、図3に示す如きデータマップを用いて抽選結果を示すデータの記録処理について説明する。図3は、抽選結果を示すデータであり、それらデータの各々の記憶領域を、小さい四角で示す。
抽選結果を示すデータは、図3(A)(B)に示す如く、RAM5には、図の符号A0の位置から順に符号A1、符号A2、符号A3、符号A4、符号A5、符号A6、符号A7と記録される。例えば、符号A0はロイヤルフラッシュ、符号A1はストレートフラッシュというように、符号と役は対応している。また、抽選結果を示すデータは、例えば、「01234567」の如く8桁の数値からなり、各桁毎の数値はそれぞれ0から9の10個の数値からなる。尚、抽選がまだ行われていない場所には、空きデータとして「FFFFFFFF」が記録されている。抽選が行われた際には、その抽選データに基づいて各役のオッズが決定される。例えば、「12345678」であればベット数250、「22532013」であればベット数150、などと、8桁の数値に対応したベット数が定められている。図3(C)に示す如く、符号A0の位置から符号A7の位置、つまり、すべての役の抽選結果データが記録された場合には、抽選を終了する。
上記CPU3に備えられた複数のI/Oポートには、実際にメダル投入口(図示せず)から投入された遊技メダルを検出するためのメダルセンサ12、クレジットメダルとして記憶されている遊技メダルを遊技に供するためのベットスイッチ13、賞として与えられた遊技メダルを払い出すか、あるいはクレジットするかを指示するためのC/Pスイッチ(クレジット/ペイアウト・スイッチ)14、遊技を開始させるためのスタートスイッチ15、遊技者に配られたトランプカードの交換を指示するためのカード交換スイッチ17、現在のトランプカードの組み合わせにより勝負を行うためのカード決定スイッチ18が接続されている。なお、これらの各スイッチは、機械的なスイッチにより構成してもよいが、遊技内容が表示される画像表示装置19において各スイッチを画像表示して、遊技者が画像表示された各スイッチに接触することによりスイッチ操作が行われる仮想スイッチであってもよい。
さらに、I/Oポートには、ホッパ駆動回路20、払出し完了信号回路21、スピーカ駆動回路22、画像表示駆動回路23が接続されている。
以下、上記各回路について詳しく説明する。上記ホッパ駆動回路20には、遊技メダルを貯留するためのホッパ24が接続されており、遊技者の遊技結果が、仮想遊技者であるディーラーに勝利した場合に、当該結果に対応した所定枚数の遊技メダルが払い出される。
上記払出し完了信号回路21には、メダル貯留部25およびメダル検出部26が接続されている。メダル貯留部25は、メダル投入口から投入された遊技メダルや賞として払い出される遊技メダルを貯留記憶するための部分で、所定の最大許容貯留数(例えば50枚)に達するまで遊技メダルを貯留記憶することができる。また、ホッパ24から払い出される遊技メダルは、メダル検出部26により計数される。そして、入賞時の遊技メダルの払出動作において、メダル貯留部25に加算記憶される加算値、あるいはメダル検出部26における計数値が所定の払出枚数に達すると、払出し完了信号回路21からCPU3に対し払出完了信号が送信される。
上記画像表示駆動回路23には、画像表示装置19が接続されており、CPU3の制御に基づいて画像表示装置19における画像表示を行う。スピーカ駆動回路22には、効果音等を発生するためのスピーカ27が接続されており、スピーカ27からは遊技状態に対応した効果音が発生される。
[画像表示装置]
上記画像表示装置19は、CRTディスプレイ、液晶表示装置、プラズマディスプレイ等からなり、図9、図16に示すように、その画面にはポーカーゲームの進行状況が表示される。例えば図9に示す例では、画面の上半部分に遊技メダルの投入枚数に対する払出率が表示され、画面の下半部分に遊技者に配られた7枚のトランプカードと、遊技者のベット数が表示されている。
なお、画像表示装置19には、上述した表示の他に、遊技手順を説明するための説明画面、あるいは遊技の進行を指示するための仮想スイッチ等が表示される。
[ポーカーゲーム機における遊技]
次に、上述したポーカーゲーム機における遊技手順の具体的な実施例を説明する。なお、上述したように、遊技制御装置2のROM4等により構成される遊技進行手順記憶手段には、仮想遊技者の強さ、遊技進行の癖、遊技者が得ることができる利益等に基づいて複数パターンの遊技進行手順が記憶されており、各実施例では、これらの遊技進行手順の中から遊技に使用される遊技進行手順が抽出される。
[タイムチャート]
図4に、遊技者とポーカーゲーム機1との間のやりとりをタイムチャートで示す。
まず、遊技者は、ゲームにエントリーする。エントリーの方法として、遊技者は、メダル投入口にメダルを投入する。一定枚数メダルが入ると、エントリーボタンが押せるようになる。遊技者がエントリーボタンを押すと、遊技者は、エントリーする旨の信号を受け取ったことになる。
次に、ポーカーゲーム機1は、遊技者に対し、遊技を許可する旨の信号を送信する。即ち、CPU3が起動し、遊技者が遊技を行うことができる状態となる。
次に、遊技者はベッティングをする。遊技者は、ベッティングインターバルが行われたら、ポーカーゲーム機1に対し、合計5回のベッティングを行う。即ち、自分が賭けるメダルの数を、ポーカーゲーム機1に対して送信する。
最後に、勝負が決定する。ポーカーゲーム機1は、ROM4に記憶されているデータに従い、ゲームの勝負を決定する。そして、ゲームの結果を遊技者に送信するのである。
[遊技機処理]
次に、ポーカーゲーム機内部で行われる処理について説明する。尚、上述したように、遊技制御装置2のROM4等により構成される遊技進行手順記憶手段には、仮想遊技者の強さ、遊技進行の癖、遊技者が得ることができる利益等に基づいて複数パターンの遊技進行手順が記憶されており、各実施例では、これらの遊技進行手順の中から遊技に使用される遊技進行手順が抽出される。
最初に、ポーカーゲーム機1では、図4に示す如く、遊技開始処理が実行される(ステップS11)。このステップS11では、遊技者がメダルを入れると、メダルセンサ12が、投入されたメダルを検出し、CPU3に、メダルが投入された旨を送信する。すると、CPU3は、ROM4から遊技進行手順を呼び出し、ポーカーゲーム機1は、遊技を開始する。
次に、画像表示処理が実行される(ステップS12)。この処理では、CPU3は、画像表示駆動回路23により画像データをビデオRAMにセットさせ、そのビデオRAMにセットされた画像データを画像表示装置19に表示させる。この処理を終了させた後、ステップS13に処理を移す。
次に、オッズ変化抽選処理が実行される(ステップS13)。この処理では、CPU3が、乱数発生器10に乱数を発生させる。すると、乱数サンプリング回路11は、乱数発生器10で発生した乱数の中から任意の乱数を抽出してCPU3へ送信する。CPU3は、この乱数を抽選結果としてRAM5に記録する。尚、この処理については後述する。この処理を終了させた後、ステップS14に処理を移す。
次に、遊技終了処理が実行される(ステップS14)。この処理において、CPU3は、ROM4に記憶された遊技進行手順テーブルに従って、ゲームの勝敗を決定する。CPU3は、勝者のホッパ駆動回路に、所定枚数の遊技メダルを払い出す旨の命令を送る。すると、ホッパ24からメダルが払い出される。この処理を終了させた後、直ちに本サブルーチンを終了させる。
[オッズ変化抽選処理]
上述した如く、ステップS13で呼び出されるオッズ変化抽選処理ルーチンでは、図6に示すサブルーチンが呼び出される。
最初に、乱数発生処理を行う(ステップS21)。この処理では、CPU3は、乱数発生器10に乱数を発生させるための命令を供給する。命令を受け取った乱数発生器10は、その命令に基づいて、所定の範囲の乱数を発生させ、その乱数の値を示す信号を乱数サンプリング回路11に発する。
具体的には、抽選結果を示すデータは、例えば、「01234567」の如く8桁の数値からなり、各桁毎の数値はそれぞれ0から9の10個の数値からなる。CPU3から乱数発生命令を受けた乱数発生器10は、1回の命令につき8度、0から9の10個の数値のいずれかの乱数を発生させる。この処理が終了した後には、ステップS22に処理を移す。
次に、抽選データ記録処理を行う(ステップS22)。CPU3は、上述した乱数の値を示す信号を受け取り、抽選結果を示す抽選データとしてRAM5に記録する。即ち、CPU3は、乱数発生器10から発せられた乱数の値を示す信号をRAM5に送り、図3に示す如く、各乱数を発生した順序に並べることにより生じる1個の8桁の乱数からなるデータを、オッズ変化抽選結果としてRAM5に記録する。RAM5には、データを記録する記憶領域があり、符号A0はロイヤルフラッシュ、符号A1はストレートフラッシュというように、符号と役は対応している。抽選が行われると、抽選結果がA0から順にA7まで記録される。この処理を終了させた後、ステップS23に処理を移す。
次に、オッズ変更処理を行う(ステップS23)。CPU3は、ステップS22において記録された抽選データに従って、各役のオッズを決定する。すると、モニタ上に映し出される配当表に表示されたオッズが変化する。具体的には、図11に示す如く、ストレートのオッズがロイヤルフラッシュのオッズより高くなったり、ツーペアのようにベット数を増やしてもオッズが減少してしまう役が出てきたりするのである。この処理を終了させた後、直ちに本サブルーチンを終了させる。
上述したステップS21〜ステップS23の処理を行うことによって、「前記払い出し数決定手段は、前記複数の役に含まれる役について、前記払い出し数を増加又は減少せしめるか、或いは当該払い出し数を維持せしめる決定を行う」ので、遊技者がベット数を増加させた場合に、従来の遊技機のようにオッズがそれに比例して高くなるという保証がなくなり、ベット数を増やしたのにオッズが減少した役が成立してしまったり、ベット数を増やしても何らオッズが変化しなかった役が成立してしまったり、ベット数を増やしたらオッズが急激に増加した役が成立したり、というようなギャンブル性を遊技者に提供することができる。このギャンブル性により、従来の遊技機と比較して、遊技者がより高いスリル感を味わいながら遊技を行うようになることが期待できるのである。
[遊技手順]
次に、遊技手順を示すフローチャートを図7、図8に示す。
最初に、札が配布される(ステップS31)。CPU3は、乱数発生器10に、札の種類を決定する旨の命令を送信する。乱数発生器10は、札の種類を決定するための抽選を行う。
抽選データは、例えば、「23」の如く、2桁の数値から成り、各桁毎の数値はそれぞれ0から9の10個の数値から成る。CPU3から乱数発生命令を受けた乱数発生器10は、1回の命令につき2度、0から9の数値のいずれかの数値となる乱数を発生させる。そして、その乱数は、乱数サンプリング回路11を通じてCPU3に送られ、CPU3は、乱数の値を示す信号をRAM5に送り、各乱数のデータを札抽選結果としてRAM5に記録する。このデータが、遊技者に配られる札として、プロジェクター30及びモニタ51上に映し出される。2枚目、3枚目の札も同様に映し出される。
3枚目の配布が終わった後、賭けをするか否かを遊技者が決定する(ステップS32)。遊技者は、ステップS31で配布された札に基づいて、賭けをするかゲームを降りるかを決定する。賭けをすると決定した場合にはステップS33に処理を移し、降りると決定した場合には本遊技は終了となる。
賭けをした場合には、オッズの順番が変更となる(ステップS33)。CPU3は、賭けをするか否かの指示を遊技者から受け取ると、ベッティングインターバルが終了したことを認識する。そして、オッズの順番を変更する処理を行う。ここでは、前述した如く、CPU3が乱数発生器10に乱数を発生させるための命令を供給する。すると、乱数サンプリング回路11は、乱数発生器10で発生した乱数の中から任意の乱数を抽出してCPU3へ送信する。そして、CPU3は、抽選結果を示すデータとしてRAM5に記録する。抽選結果を示すデータは、例えば、「12345678」であればベット数250、「22532013」であればベット数150、などと、8桁の数値に対応したベット数が定められているので、CPU3は、RAM5に記録された8桁の数値を読み出し、各役のオッズを決定する。すると、モニタ51上に映し出される配当表に表示されたオッズが図10から図11のように変化する。具体的には、図11に示す如く、ストレートのオッズがロイヤルフラッシュのオッズより高くなったり、ツーペアのように、ベット数を増やしてもオッズが減少してしまう役が出てきたりするのである。この処理を終了させた後、ステップS34に処理を移す。
次に、4枚目の札が配布される(ステップS34)。ステップS31と同様、CPU3は、乱数発生器10に、札の種類を決定する旨の命令を送信する。乱数発生器10は、札の種類を決定するための抽選を行う。そして、この抽選のデータが、遊技者に配られる札として、プロジェクター30及びモニタ51上に映し出される。
次に、2回目の賭けをするか否かを遊技者が決定する(ステップS35)。ステップS32と同様、遊技者は、ステップS34で配布された札に基づいて、賭けをするかゲームを降りるかを決定する。賭けをすると決定した場合にはステップS37に処理を移し、降りると決定した場合にはステップS36に処理を移す。
降りると決定した場合には、メダルが剥奪される(ステップS36)。即ち、賭けていたメダルは遊技者に払い出されず、ゲームが終了となる。
賭けをした場合には、オッズの順番が変更となる(ステップS37)。ここでは、ステップS33と同様、前述した如く、CPU3が乱数発生器10に乱数を発生させる。すると、乱数サンプリング回路11は、乱数発生器10で発生した乱数の中から任意の乱数を抽出してCPU3へ送信する。そして、CPU3は、この抽選結果に従って、各役のオッズを決定し、オッズの順番が変更となる。この処理を終了させた後、ステップS38に処理を移す。
次に、5枚目の札が配布される(ステップS38)。ステップS31及びステップS34と同様、CPU3は、乱数発生器10に、札の種類を決定する旨の命令を送信する。乱数発生器10は、札の種類を決定するための抽選を行う。そして、この抽選のデータが、遊技者に配られる札として、プロジェクター30及びモニタ51上に映し出される。
次に、3回目の賭けをするか否かを遊技者が決定する(ステップS39)。ステップS32及びステップS35と同様、遊技者は、ステップS38で配布された札に基づいて、賭けをするかゲームを降りるかを決定する。賭けをすると決定した場合にはステップS41に処理を移し、降りると決定した場合にはステップS40に処理を移す。
降りると決定した場合には、メダルが剥奪される(ステップS40)。即ち、賭けていたメダルは遊技者に払い出されず、ゲームが終了となる。
賭けをした場合には、オッズの順番が変更となる(ステップS41)。ここでは、ステップS33及びステップS37と同様、前述した如く、CPU3が乱数発生器10に乱数を発生させる。すると、乱数サンプリング回路11は、乱数発生器10で発生した乱数の中から任意の乱数を抽出してCPU3へ送信する。そして、CPU3は、この抽選結果に従って、各役のオッズを決定し、オッズの順番が変更となる。この処理を終了させた後、ステップS42に処理を移す。
次に、6枚目の札が配布される(ステップS42)。ステップS31、ステップS34及びステップS38と同様、CPU3は、乱数発生器10に、札の種類を決定する旨の命令を送信する。乱数発生器10は、札の種類を決定するための抽選を行う。そして、この抽選のデータが、遊技者に配られる札として、プロジェクター30及びモニタ51上に映し出される。
次に、4回目の賭けをするか否かを遊技者が決定する(ステップS43)。ステップS32、ステップS35及びステップS39と同様、遊技者は、ステップS42で配布された札に基づいて、賭けをするかゲームを降りるかを決定する。賭けをすると決定した場合にはステップS45に処理を移し、降りると決定した場合にはステップS44に処理を移す。
降りると決定した場合には、メダルが剥奪される(ステップS44)。ステップS36及びステップS40と同様、賭けていたメダルは遊技者に払い出されず、ゲームが終了となる。
賭けをした場合には、オッズの順番が変更となる(ステップS45)。ここでは、ステップS33、ステップS37及びステップS41と同様、前述した如く、CPU3が乱数発生器10に乱数を発生させる。すると、乱数サンプリング回路11は、乱数発生器10で発生した乱数の中から任意の乱数を抽出してCPU3へ送信する。そして、CPU3は、この抽選結果に従って、各役のオッズを決定し、オッズの順番が変更となる。この時点でのオッズの順番が、最終的な順番となる。この処理を終了させた後、ステップS46に処理を移す。
次に、7枚目の札が配布される(ステップS46)。ステップS31、ステップS34、ステップS38及びステップS42と同様、CPU3は、乱数発生器10に、札の種類を決定する旨の命令を送信する。乱数発生器10は、札の種類を決定するための抽選を行う。そして、この抽選のデータが、遊技者に配られる札として、プロジェクター30及びモニタ51上に映し出される。尚、この札は、遊技者自身のモニタ以外には、裏向きに映し出される。
次に、5回目の賭けをするか否かを遊技者が決定する(ステップS47)。ステップS32、ステップS35、ステップS39及びステップS43と同様、遊技者は、ステップS46で配布された札に基づいて、賭けをするかゲームを降りるかを決定する。賭けをすると決定した場合にはステップS49に処理を移し、降りると決定した場合にはステップS48に処理を移す。
降りると決定した場合には、メダルが剥奪される(ステップS48)。ステップS36、ステップS40及びステップS44と同様、賭けていたメダルは遊技者に払い出されず、ゲームが終了となる。
賭けをした場合には、オッズの順番が変更となる(ステップS49)。ここでは、ステップS33、ステップS37、ステップS41及びステップS45と同様、前述した如く、CPU3が乱数発生器10に乱数を発生させる。すると、乱数サンプリング回路11は、乱数発生器10で発生した乱数の中から任意の乱数を抽出してCPU3へ送信する。そして、CPU3は、この抽選結果に従って、各役のオッズを決定し、オッズの順番が変更となる。この時点でのオッズの順番が、最終的な順番となる。この処理を終了させた後、ステップS50に処理を移す。
カウンタ28は、ベッティングインターバルの時間を計測し、所定時間経過後、CPU3に通知する。カウンタ28が5回目のベッティングインターバルにおける所定時間が経過すると5回目のベッティングインターバル終了となり、7枚ある手札から5枚選択して勝負を行う(ステップS50)。5枚の選択は、遊技者が自分で選択するようにしてもよいし、遊技機によって選択されるようにしてもよい。
次に、メダルの払い出しが行われる(ステップS51)。ホッパ駆動回路20には、遊技メダルを貯留するためのホッパ24が接続されている。CPU3は、遊技者の最終的な役を判別し、その役に対応する最終的なベット数を掛け合わせる。そして、その数をホッパ駆動回路20に送信する。ホッパ駆動回路20は、ホッパ24に作用し、ホッパ24は、貯留している遊技メダルを払い出す。
尚、本実施形態においては、ポーカーの種類をセブンカードスタッドとしたが、本発明はこれに限らず、ドローポーカー等、他の種類のポーカーを複数人数で行うようにしてもよい。
本実施例を実施することにより、勝敗の要因が役の成立の困難性によらないことになる。従って、低い役であっても勝つ可能性があり、最後まで勝負が分からないため、遊技者は、たとえ低い役であることが途中で分かっても、勝負を諦めてしまうことなく、最後までスリル感を味わいながら楽しく遊技をすることができる。
また、複数人数で遊技を行うときには、低い役が成立しそうになっても、故意に掛け金を吊り上げて相手を動揺させるという駆け引きが行われる場合がある。本発明を実施することにより、そのような駆け引き以外にもスリル感を増幅させる要素が加わるため、より楽しく遊技をすることができる。
<第二の実施形態>
次に、第二の実施形態として、予め一人用に製造されたポーカーゲーム機に本発明を適用した実施形態について説明する。尚、ポーカーゲーム機の制御部の構成及び画像表示装置については、第一の実施形態と同様であるため、ここでは省略する。
[ポーカーゲーム機の構成]
本発明によるポーカーゲーム機60の概観を示す正面図を図12に示す。尚、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明をポーカーゲーム機に適用した場合を示す。
このゲーム機は、一人で遊技するために製造されたゲーム機で、表示パネル61と、画像表示装置62と、コントロールパネル63と、操作ボタン64と、メダル投入口65と、メダル排出口66と、メダル受皿67と、を有している。表示パネル3には、機械の名称などが記されている。画像表示装置62は、ゲームの画像を表示する。コントロールパネル63には、ゲーム進行用の操作ボタン64が配置されている。
[ポーカーゲーム機における遊技]
次に、上述したポーカーゲーム機における遊技手順の具体的な実施例を説明する。なお、上述したように、遊技制御装置2のROM4等により構成される遊技進行手順記憶手段には、仮想遊技者の強さ、遊技進行の癖、遊技者が得ることができる利益等に基づいて複数パターンの遊技進行手順が記憶されており、各実施例では、これらの遊技進行手順の中から遊技に使用される遊技進行手順が抽出される。
[タイムチャート]
図13に、遊技者とポーカーゲーム機60との間のやりとりをタイムチャートで示す。
まず、遊技者は、ゲームにエントリーする。エントリーの方法として、遊技者は、メダル投入口65にメダルを投入する。一定枚数メダルが入ると、エントリーボタンが押せるようになる。遊技者がエントリーボタンを押すと、遊技者は、エントリーする旨の信号を受け取ったことになる。
次に、ポーカーゲーム機60は、遊技者に対し、遊技を許可する旨の信号を送信する。即ち、CPU3が起動し、遊技者が遊技を行うことができる状態となる。
次に、遊技者はベッティングをする。遊技者は、ベッティングインターバルが行われたら、ポーカーゲーム機60に対し、ベッティングを行う。即ち、自分が賭けるメダルの数を、ポーカーゲーム機60に対して送信する。
最後に、勝負が決定する。ポーカーゲーム機60は、ROM4に記憶されているデータに従い、ゲームの勝負を決定する。そして、ゲームの結果を遊技者に送信するのである。
[遊技機処理]
次に、ポーカーゲーム機内部で行われる処理について説明する。尚、上述したように、遊技制御装置2のROM4等により構成される遊技進行手順記憶手段には、仮想遊技者の強さ、遊技進行の癖、遊技者が得ることができる利益等に基づいて複数パターンの遊技進行手順が記憶されており、各実施例では、これらの遊技進行手順の中から遊技に使用される遊技進行手順が抽出される。
最初に、ポーカーゲーム機1では、図14に示す如く、遊技開始処理が実行される(ステップS61)。このステップS61では、遊技者がメダルを入れると、メダルセンサ12が、投入されたメダルを検出し、CPU3に、メダルが投入された旨を送信する。すると、CPU3は、ROM4から遊技進行手順を呼び出し、ポーカーゲーム機60は、遊技を開始する。
次に、画像表示処理が実行される(ステップS62)。この処理では、CPU3は、画像表示駆動回路23により画像データをビデオRAMにセットさせ、そのビデオRAMにセットされた画像データを画像表示装置62に表示させる。この処理を終了させた後、ステップS63に処理を移す。
次に、オッズ変化抽選処理が実行される(ステップS63)。この処理では、CPU3が、乱数発生器10に乱数を発生させる。すると、乱数サンプリング回路11は、乱数発生器10で発生した乱数の中から任意の乱数を抽出してCPU3へ送信する。CPU3は、この乱数を抽選結果としてRAM5に記録する。尚、この処理については後述する。この処理を終了させた後、ステップS64に処理を移す。
次に、遊技終了処理が実行される(ステップS64)。この処理において、CPU3は、ROM4に記憶された遊技進行手順テーブルに従って、ゲームの勝敗を決定する。遊技者が勝ったときには、CPU3は、ホッパ駆動回路20に、所定枚数の遊技メダルを払い出す旨の命令を送る。すると、ホッパ24からメダルが払い出される。遊技者が負けたときには、勝敗決定後、直ちに本処理を終了させる。この処理を終了させた後、直ちに本サブルーチンを終了させる。
[オッズ変化抽選処理]
上述した如く、ステップS13で呼び出されるオッズ変化抽選処理ルーチンでは、図6に示すサブルーチンが呼び出される。本サブルーチンは、第一の実施形態と同様であるため、ここでは省略する。
[遊技手順]
次に、遊技手順を示すフローチャートを図15に示す。
最初に、賭け金を決定する(ステップS71)。遊技者は、何枚のメダルを賭けるかを決定し、決定用のボタンを押す。
次に、オッズの順番が変更となる(ステップS72)。CPU3は、賭けをするか否かの指示を遊技者から受け取ると、ベッティングインターバルが終了したことを認識する。そして、オッズの順番を変更する処理を行う。ここでは、前述した如く、CPU3が乱数発生器10に乱数を発生させるための命令を供給する。すると、乱数サンプリング回路11は、乱数発生器10で発生した乱数の中から任意の乱数を抽出してCPU3へ送信する。そして、CPU3は、抽選結果を示すデータとしてRAM5に記録する。抽選結果を示すデータは、例えば、「12345678」であればベット数250、「22532013」であればベット数150、などと、8桁の数値に対応したベット数が定められているので、CPU3は、RAM5に記録された8桁の数値を読み出し、各役のオッズを決定する。すると、モニタ51上に映し出される配当表に表示されたオッズが図10から図11のように変化する。具体的には、図11に示す如く、ストレートのオッズがロイヤルフラッシュのオッズより高くなったり、ツーペアのように、ベット数を増やしてもオッズが減少してしまう役が出てきたりするのである。この処理を終了させた後、ステップS73に処理を移す。
次に、札を配布する(ステップS73)。CPU3は、乱数発生器10に、札の種類を決定する旨の命令を送信する。乱数発生器10は、札の種類を決定するための抽選を行う。
抽選データは、例えば、「23」の如く、2桁の数値から成り、各桁毎の数値はそれぞれ0から9の10個の数値から成る。CPU3から乱数発生命令を受けた乱数発生器10は、1回の命令につき2度、0から9の数値のいずれかの数値となる乱数を発生させる。そして、その乱数は、乱数サンプリング回路11を通じてCPU3に送られ、CPU3は、乱数の値を示す信号をRAM5に送り、各乱数のデータを札抽選結果としてRAM5に記録する。このデータが、遊技者に配られる札として、プロジェクター30及びモニタ51上に映し出される。
次に、カードを交換するか否かを決定する(ステップS74)。遊技者は、ステップS73において配布されたカードの役を見ながら、カードの交換を行うか否かを判断する。交換を行う場合はステップS75に処理を移し、交換を行わない場合はステップS79に処理を移す。
次に、カードの交換を行う(ステップS75)。遊技者は、交換を行いたいカードと残したいカードを決定する。そして、残したいカードの下に設置されているカード交換スイッチ17を押す。CPU3は、スイッチが押されたことを認識し、画像表示駆動回路23に、画像を変更すべき旨の命令を供給する。これにより、画像表示装置62上に、交換された新しいカードが映し出される。この処理を終了させた後、ステップS76に処理を移す。
次に、賭けをするか否かを遊技者が決定する(ステップS76)。遊技者は、ステップS75でカードを交換した結果に基づいて、賭けをするか否かを決定する。賭けをすると決定した場合にはステップS77に処理を移し、賭けをしないと決定した場合にはステップS79に処理を移す。
賭けをすると遊技者が決定した場合には、オッズの順番が変更となる(ステップS77)。CPU3は、ステップS72と同様の方法により、オッズの順番を変更する処理を行う。この処理を終了させた後、ステップS78に処理を移す。
次に、カードを交換するか否かを決定する(ステップS78)。遊技者は、ステップS77の結果に基づき、カードの交換を行うか否かを判断する。交換を行う場合はステップS75に処理を移し、上述の処理を繰り返す。これにより、遊技者が賭けをするたびにオッズが変化するため、ベット数を上げても必ずしもメダルの払い出し数が上がるとは限らない。そのため、駆け引きに似たスリル感を味わうことができる。交換を行わない場合はステップS79に処理を移す。
ステップS78でカードの交換を行わない場合には、勝負が決定する(ステップS79)。CPU3は、ROM4に記憶されている配当データに基づき、ステップS75で交換したカードの役と、ディーラーの役とを比較し、勝負を決定する。ホッパ駆動回路20には、遊技メダルを貯留するためのホッパ24が接続されている。CPU3は、遊技者の最終的な役を判別し、遊技者の役がディーラーの役よりも上位の役である場合に、その役に対応する最終的なベット数を掛け合わせる。そして、その数をホッパ駆動回路20に送信する。ホッパ駆動回路20は、ホッパ24に作用し、ホッパ24は、貯留している遊技メダルを払い出す。
本実施形態を実施することにより、勝敗の要因が役の成立の困難性によらないこととなる。従って、低い役であっても勝つ可能性があり、最後まで勝負が分からない。そのため、遊技者は、たとえ低い役であることが途中で分かっても、勝負を諦めてしまうことなく、最後までスリル感を味わいながら楽しく遊技をすることができる。
また、複数人数で遊技を行うときには、低い役が成立しそうになっても、故意に賭け金を吊り上げて相手を動揺させるという駆け引きが行われる場合がある。しかし、一人用の遊技機で遊技を行うときには、このような駆け引きを行うことができないため、スリル感に欠けるという問題があった。本発明を実施することにより、賭けをするたびにオッズの順番が変更となり、更にカードを交換する、という手順が繰り返されるため、遊技者は、カードを交換するたびに駆け引きに似たスリル感を得ることができる。
また、上述した本実施形態においては、ポーカーゲーム機としたが、本発明はこれに限らず、花札遊技機、麻雀遊技機等、役が設定され、役に応じてオッズが設定される遊技機をも含むものである。
また、上述した本実施形態においては、オッズを変化させる処理において、役ごとに抽選を行いオッズを変化させることとしたが、本発明はこれに限らず、役と、それに対応するオッズが予め定められたテーブルを数種類用意し、抽選によってテーブルを決定することによりオッズを変化させるようにしてもよい。
(7) 複数の役が設定され、前記役の各々に予め払い出し数が定められ、前記役を成立させることで遊技者が賭けた遊技媒体の数である賭け数と前記払い出し数とを乗じた数の遊技媒体の払い出しが行われる遊技機であって、前記遊技者が前記賭け数を増加させるための操作を行う操作手段と、前記操作手段が操作されたことを検知する操作検知手段と、前記操作検知手段の検知結果に応じて、前記払い出し数の大小順を変更させる払い出し数順変更手段と、前記複数の役の各々の前記払い出し数を決定する払い出し数決定手段と、を有することを特徴とする遊技機。
(7)の発明によれば、「複数の役が設定され、前記役の各々に予め払い出し数が定められ、前記役を成立させることで遊技者が賭けた遊技媒体の数である賭け数と前記払い出し数とを乗じた数の遊技媒体の払い出しが行われる遊技機」に、「前記遊技者が前記賭け数を増加させるための操作を行う操作手段と、前記操作手段が操作されたことを検知する操作検知手段と、前記操作検知手段の検知結果に応じて、前記払い出し数の大小順を変更させる払い出し数順変更手段と、前記複数の役の各々の前記払い出し数を決定する払い出し数決定手段と」を有するように構成することが可能となる。
この遊技機において、遊技者は遊技媒体を賭ける(ベットする)ことにより遊技を開始又は進行させ、予め用意された複数の役のうちのいずれか一つ、又はそのうちのいくつかを成立させることで遊技媒体を獲得できるようになっている。
このような遊技機においては、従来は、遊技者が賭けた(ベットした)遊技媒体の数(以下、ベット数と称する)が増加すれば増加するほど、それに比例して多くの遊技媒体が獲得できるような構成を採っているものが一般的である。従来の遊技機では、通常、上述した複数の役にはその成立困難性に応じた配当数(オッズと称する)が定められている。従って、遊技者が例えば成立が困難な役を成立させれば、成立が容易な役を成立させたときよりも多くの遊技媒体を獲得できることとなる。
本発明の遊技機では、遊技者がベットするたびにその成立困難性に応じて予め作成されたオッズの順番を変更し、オッズを決定するようにしている。つまり、成立が容易な役のオッズが高くなったり、成立が困難な役のオッズが低くなったりするような構成としている。
これにより、遊技者に対して、成立が容易な役であっても多くの遊技媒体を獲得できるという期待を持たせることができるばかりでなく、もし役を成立させることができそうであっても、ベットを行えば行うほど多くの遊技媒体が獲得できるという保証がないため、ベットすること自体にギャンブル性が生じ、遊技者のスリル感を増幅させることができることとなる。
また、本発明の構成を一人用の遊技機に適用することにより、遊技者同士で駆け引きをしながら遊技を行う対戦型の遊技機において遊技者が感じるスリル感を、オッズの順番を変化させるという方法で前記一人用の遊技機の遊技者にも感じさせることができることとなる。
(8) 前記操作手段は、前記遊技者が前記遊技媒体を投入することにより操作可能となされるものであるか、又は前記遊技機で行われている遊技において所定回数若しくは所定時間だけ操作可能となされるものであることを特徴とする(7)記載の遊技機。
(8)の発明によれば、(7)の遊技機を「前記操作手段は、前記遊技者が前記遊技媒体を投入することにより操作可能となされるものであるか、又は前記遊技機で行われている遊技において所定回数若しくは所定時間だけ操作可能となされるものである」ように構成することができる。
これにより、遊技者は、これらの条件を満たしたときしか賭け数を増加させることができなくなる。そして、この制限内で賭け数を増加させるか否かを決定しなければならないことから、遊技者が射幸心を煽られ、遊技に楽しみが増すことが期待できる。
(9) 前記払い出し数決定手段は、前記複数の役に含まれる役について、前記払い出し数を増加又は減少せしめるか、或いは当該払い出し数を維持せしめる決定を行うものであることを特徴とする(7)又は(8)記載の遊技機。
(9)の発明によれば、(7)又は(8)の遊技機を、「前記払い出し数決定手段は、前記複数の役に含まれる役について、前記払い出し数を増加又は減少せしめるか、或いは当該払い出し数を維持せしめる決定を行うものである」ように構成することができる。
これにより、遊技者がベット数を増加させた場合に、従来の遊技機のようにオッズがそれに比例して高くなるという保証がなくなり、ベット数を増やしたのにオッズが減少した役が成立してしまったり、ベット数を増やしても何らオッズが変化しなかった役が成立してしまったり、ベット数を増やしたらオッズが急激に増加した役が成立したり、というようなギャンブル性を遊技者に提供することができる。このギャンブル性により、従来の遊技機と比較して、遊技者がより高いスリル感を味わいながら遊技を行うようになることが期待できる。
(10) 複数の役が設定され、前記役の各々に予め払い出し数が定められ、前記役を成立させることで遊技者が賭けた遊技媒体の数である賭け数と前記払い出し数とを乗じた数の遊技媒体の払い出しが行われる遊技機を管理するサーバであって、前記遊技者が前記賭け数を増加させるための操作を行ったことを検知する操作検知手段と、前記操作検知手段の検知結果に応じて、前記払い出し数の大小順を変更させる払い出し数順変更手段と、前記複数の役の各々の前記払い出し数を決定する払い出し数決定手段と、を有することを特徴とするサーバ。
(10)の発明によれば、「複数の役が設定され、前記役の各々に予め払い出し数が定められ、前記役を成立させることで遊技者が賭けた遊技媒体の数である賭け数と前記払い出し数とを乗じた数の遊技媒体の払い出しが行われる遊技機を管理するサーバ」が、「前記遊技者が前記賭け数を増加させるための操作を行ったことを検知する操作検知手段と、前記操作検知手段の検知結果に応じて、前記払い出し数の大小順を変更させる払い出し数順変更手段と、前記複数の役の各々の前記払い出し数を決定する払い出し数決定手段と」を有するように構成することが可能となる。
このサーバにより管理された遊技機において、遊技者は遊技媒体を賭ける(ベットする)ことにより遊技を開始又は進行させ、予め用意された複数の役のうちのいずれか一つ、又はそのうちのいくつかを成立させることで遊技媒体を獲得できるようになっている。
このような遊技を行う遊技機においては、従来は、遊技者が賭けた(ベットした)遊技媒体の数(以下、ベット数と称する)が増加すれば増加するほど、それに比例して多くの遊技媒体が獲得できるような構成を採っているものが一般的である。従来の遊技機では、通常、上述した複数の役にはその成立困難性に応じた配当数(オッズと称する)が定められている。従って、遊技者が例えば成立が困難な役を成立させれば、成立が容易な役を成立させたときよりも多くの遊技媒体を獲得できることとなる。
本発明のサーバでは、遊技機において、遊技者がベットするたびにその成立困難性に応じて予め作成されたオッズの順番を変更し、オッズを決定するようにしている。つまり、成立が容易な役のほうがオッズが高くなったり、逆に成立の困難な役がオッズが低くなったりするような構成としている。
これにより、遊技者に対して、成立が容易な役であっても多くの遊技媒体を獲得できるという期待を持たせることができるばかりでなく、もし役を成立させることができそうであっても、ベットを行えば行うほど多くの遊技媒体が獲得できるという保証がないため、ベットすること自体にギャンブル性が生じ、遊技者のスリル感を増幅させることができることとなる。
(11) 複数の役が設定され、前記役の各々に予め払い出し数が定められ、前記役を成立させることで遊技者が賭けた遊技媒体の数である賭け数と前記払い出し数とを乗じた数の遊技媒体の払い出しが行われる遊技機に対して、前記遊技者が前記賭け数を増加させるための操作を行ったことを検知する操作検知ステップと、前記操作検知ステップの検知結果に応じて、前記払い出し数の大小順を変更させる払い出し数順変更ステップと、前記複数の役の各々の前記払い出し数を決定する払い出し数決定ステップと、を実行させることを特徴とするプログラム。
(11)の発明によれば、「複数の役が設定され、前記役の各々に予め払い出し数が定められ、前記役を成立させることで遊技者が賭けた遊技媒体の数である賭け数と前記払い出し数とを乗じた数の遊技媒体の払い出しが行われる遊技機」に、「前記遊技者が前記賭け数を増加させるための操作を行ったことを検知する操作検知ステップと、前記操作検知ステップの検知結果に応じて、前記払い出し数の大小順を変更させる払い出し数順変更ステップと、前記複数の役の各々の前記払い出し数を決定する払い出し数決定ステップと」を実行させることが可能となる。
このプログラムを用いて遊技を行う遊技機では、遊技者は遊技媒体を賭ける(ベットする)ことにより遊技を開始又は進行させ、予め用意された複数の役のうちのいずれか一つ、又はそのうちのいくつかを成立させることで遊技媒体を獲得できるようになっている。
このような方法で遊技が行われる遊技機においては、従来は、遊技者が賭けた(ベットした)遊技媒体の数(以下、ベット数と称する)が増加すれば増加するほど、それに比例して多くの遊技媒体が獲得できるような構成を採っているものが一般的である。従来の遊技機では、通常、上述した複数の役にはその成立困難性に応じた配当数(オッズと称する)が定められている。従って、遊技者が例えば成立が困難な役を成立させれば、成立が容易な役を成立させたときよりも多くの遊技媒体を獲得できることとなる。
本発明のプログラムを用いた遊技機では、遊技者がベットするたびにその成立困難性に応じて予め作成されたオッズの順番を変更し、オッズを決定するようにしている。つまり、成立が容易な役のオッズが高くなったり、成立が困難な役のオッズが低くなったりするような構成としている。
これにより、遊技者に対して、成立が容易な役であっても多くの遊技媒体を獲得できるという期待を持たせることができるばかりでなく、もし役を成立させることができそうであっても、ベットを行えば行うほど多くの遊技媒体が獲得できるという保証がないため、ベットすること自体にギャンブル性が生じ、遊技者のスリル感を増幅させることができることとなる。
また、本発明のプログラムを一人用の遊技機に適用することにより、遊技者同士で駆け引きをしながら遊技を行う対戦型の遊技機において遊技者が感じるスリル感を、オッズの順番を変化させるという方法で前記一人用の遊技機の遊技者にも感じさせることができることとなる。
本発明によれば、「前記払い出し数決定手段は、前記複数の役に含まれる役について、前記払い出し数を増加又は減少せしめるか、或いは当該払い出し数を維持せしめる決定を行うものであることを特徴とする」ので、ベットすること自体にギャンブル性が生じ、遊技者のスリル感を増幅させることができることとなるのである。